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円周自動溶接機の導入

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Academic year: 2021

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円周自動溶接機の導入

総合技術センター

設計・製作技術分野 宮本 康平(Kouhei Miyamoto)

計測・制御技術分野 三浦 隆浩(Takahiro Miura)

1. はじめに 徳島大学工学部電気電子工学科、光応用工学 科、機械工学科、化学応用工学科、生物工学科、 及びフロンティア研究センター等では、1/4 イ ンチのステンレスチューブを用いて、高圧ガス (毒性ガス、窒息性ガス)、また、液体を高圧 で流す各種実験を行っている。 その配管の接続には溶接が欠かせず、今まで は総合技術センターの技術職員が TIG 溶接にて 手動で溶接を行ってきたが、手動溶接には限界 があり、熱のかけすぎ等による割れ、また溶接 速度が一定でないため溶接厚さの不均一等、好 ましくない状態での実験を強いられてきた。定 期的に検査は行っているが、経年劣化により、 万一の破断事故等が発生したときには、人命に 関わる事故も想定される。 そこで、これらの諸問題を解消し、より安全 な実験環境を構築するために平成 23 年 2 月に 円周自動溶接機を導入することとなった。 2. 溶接機の仕様と手順 導入したSwagelok社製円周自動溶接機(オー ビタル・ウェルディング・システム)は、溶接 電流、電極トラベルスピード、外側シールドガ スの流量を正確に制御し、精度の高い溶接を繰 り返し行うことができる。今回は1/4インチサ イズのチューブに対応したものを購入したが、 ウェルドヘッドやチューブコレット、フィクス チャーブロックを追加することで様々なサイ ズ・形状に対応可能である。 使用の手順としては、まず溶接に必要な各パ ラメータ(溶接電流や溶接時間等)を決める。こ れは、図1に示す本体のタッチスクリーンに溶 接物の詳細(材質、チューブの外径・肉厚等)を 入力すると自動で溶接パラメータが作成され る。一度で最適な溶接条件が決まることもある が、うまくいかない場合には、メニューのウェ ルド画面にて溶接パラメータを変更して調整 することができる。次に、図2に示すフィクス チャーブロックに溶接するチューブを固定し、 フィクスチャーブロックに差し込まれたウェ ルドヘッド先端の電極が、シールドガスで満た された雰囲気内でチューブの周りをアーク放 電しながら周回することによって溶接される。 仕上がった溶接データは本体の記憶装置に保 存することができる。また、USBポートも備え ているので外部記憶装置に入れてデータを持 ち出すことも可能である。 図 2 ウェルドヘッドとフィクスチャー ブロック 図 1 パワーサプライ

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3. 溶接条件の選定 平成 23 年 6 月に工学部電気電子棟のクリーン ルーム内で装置移動に伴う配管改修作業の依 頼があり作業を行った。その際に、初めて円周 自動溶接機を用いての溶接作業となったので 溶接条件を検討することとなった。テスト加工 は本番と同じ材料である材質 SUS304、外径 1/4 インチサイズ・肉厚 1mmのチューブで突合せ 溶接を行った。外観検査だけでなくチューブ内 側の裏波ビードも観察するために、放電加工機 により溶接部分の裏側が見えるようカットし た。そのテスト加工した材料のカット写真を図 3~図 5 に示す。 図 3 は材料の形状を入力して自動作成された パラメータで溶接したもので、外観ではしっか り溶接できているように見える。しかし、裏側 はチューブの継目が見えており、裏波ビードが 出ていないのがわかる。溶け込みが足りないと 思われるので、自動作成のデータよりも平均電 流値を 1A 上げて溶接したものが図 4、平均電流 値を 2A 上げて溶接したものが図 5 である。図 4 では、図 3 と同様にまだ裏波ビードが出ていな いが、図 5 では良好な溶接となっている。 4.まとめ 上記のテスト加工により、本番ではスムーズ に配管溶接作業を行うことができ、漏れが発生 することはなかった。これ以降は消耗品である タングステン電極の汚れの付着や損耗による アークギャップの変化等にさえ気をつけてお けば、同条件のチューブに関しては安定した溶 接を繰り返すことができる。これらのことから 円周自動溶接機の導入により、より確実に作業 ができるようになり、より安全な実験環境を実 現することができたといえる。今後は、1/4 イ ンチサイズのチューブだけではなく、様々な要 求に応えられるようにチューブコレットやフ ィクスチャーブロックの追加を検討していき たい。 図 3 自動作成のパラメータで溶接した チューブ 図 4 平均電流値を 1A上げて溶接した チューブ 図 5 平均電流値を 2A上げて溶接した チューブ

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