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「発刊によせて」

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Academic year: 2021

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「発刊によせて」

著者

舟木 讓

雑誌名

関西学院大学人権研究= Kwansei Gakuin

University journal of human rights studies

16

発行年

2012-03-31

(2)

「発刊によせて」

人権教育研究室室長

舟 木   讓

「関西学院大学人権教育研究 第16号」をお届けします。昨年度末で5年間の長きにわたって重責を 担っていただいた細見和志室長が退任され後任となりました。初代室長の故安保則夫本学名誉教授か ら藤井和夫経済学部教授、細見総合政策学部教授そして私で四代目ということになり、その歴史を大 切に受け継ぎ次世代に繋いでいくべく努力したいと願っております。 今年度日本は、昨年3月11日に発生した東日本大震災と原発事故に始まり、台風や大雪といった人 知を超える出来事が立て続けに起こり、甚大な被害がもたらされました。そして、そこから私達が見 落としてきた多くの問題が今改めて明らかになってきております。また、本研究室では、その前身で あった「同和教育研究プロジェクト・ティーム(通称:同プロ)」の中心的メンバーの一人として学 内外の人権問題に精力的に取り組んでこられた領家 穣 本学名誉教授が5月14日に逝去されるという悲 報に接することとなりました。先生のお働きの詳細に関しては本号の追悼文をご参照いただきたいと 思いますが、早世された安保先生、お別れの言葉を託しておられたのに先に逝かれた小島達夫先生ら と今も談笑しつつ議論されていることと思い、心よりのご冥福をお祈りいたします。またそれととも に先達が築いて来られた関西学院大学の人権教育をよき形で受け継ぎ、関西学院らしさを失うことな くさらに豊かな果実を産み出すべく研鑽に励んで参りたいと思います。 特に東日本大震災と原発事故により、これまで当たり前と考えていた様々な前提が覆り、それによ って露わにされた人権問題が数多く存在します。関西学院大学における人権教育のあり方もその草創 期に責任を担ってくださった方々が次々と退職され、また逝去されるという形で直接関与されること が少なくなる状況の中、当時厳しく問われた人権問題の本質を忘れたり、見誤ったりする危険性を常 にはらんでいます。人権問題(教育)は学内の一部の者だけが担う性質のものではなく関西学院の全 構成員が担うべきものであるという原点に常に立ち返りながら、この時代に適した研究を継続する必 要を痛感しております。これまで様々な形でご協力頂きました方々に感謝申し上げますとともに、さ らなるお支えご鞭撻を頂ければ幸いです。

参照

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