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刊行の辞(陵水六十年記念論文集)

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Academic year: 2021

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刊 行 の 辞

 芹川堤に並ぶけやき,えのきの大樹,巨木の並木は,四季おりおりに美しい 姿を見せている。彦根に住みあるいは彦根に学んだ人ならば,誰もが熟知し, 心にとめる眺めであろう。気の遠くなるような長い歳月,きびしい風雪に耐え て,どっしりと川辺に根をおろす老樹の姿は,何かを私どもに語りかけている ように思われる。  大正12年4月,彦根高商開校以来,星霜を重ねること60年,かの老樹のきざ む年輪に比すれば短い歳月であるかも知れないが,しかし人の世にあって60年 越星霜は決してかりそめのものとはいい難い。  高商創設期の記録を読むと,少壮気鋭の教官をようし,旺盛な研究活動が続 けられ,数多くの研究成果があげられていたことがうかがわれる。これらの先 人により,昭和3年3月「彦根高商論叢」が刊行され,昭和18年11月には第34 号を公刊するに至っている。その後太平洋戦争の激動のなかで,一時休刊を余 儀なくされたが,戦後昭和23年「彦根経専論叢iとしてよみがえり,翌24年大学 への移行にともない,滋賀大学経済学会が設立され,同年12月「彦根論叢」創 刊号の刊行をみるに至った。以来本誌は号を重ねること221号に及んでいる。 論叢の歴史をふりかえると,あたかも芹川堤の大樹の,風雪に耐えて動かず, 年輪を重ねて老いず,年ごとに新しい活力をたくわえてきた姿を見る思いがす る。改めて本誌の刊行・発展に尽力された方がたに深い敬意を表したいと思う。  この度開学60周年を記念し,特集号を発行するはこびとなったことは,私ど も関係者一同の深い喜びとするところであり,特に御三瞬いただいた名誉教授 の先生方に厚く御礼申し上げる次第である。最後に開学60年を節目として,本 学の一層の発展を期待するとともに,研究活動のますます盛んならんことを祈 念したいと思う。

   1983年11月

       滋賀大学経済学会長傳 田 

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