Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,
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Title
№16:乳幼児における口腔内細菌叢の確立までの経時
的解析
Author(s)
新井, 敬; 桜井, 敦朗; 本間, 宏美; 永井, 宜子; 新谷,
誠康
Journal
歯科学報, 118(5): 480-480
URL
http://hdl.handle.net/10130/4738
Right
Description
480 学 会 講 演 抄 録
№15:鎖骨頭蓋異形成症における蝶形骨形成障害の病態解明
三友啓介1)
,松永 智2)
,北村 啓3)
,中村 貴4)
,齋藤暁子4)
,東 俊文4)5)
,阿部伸一2)
末石研二6)
,山口 朗5)
,村松 敬1)5)
(東歯大・修復)1)
(東歯大・解剖)2)
(東歯大・組織
,
発生)3)
4) 5) 6)
(東歯大・生化)(東歯大・口科研)(東歯大・矯正)
目 的:鎖 骨 頭 蓋 異 形 成 症(Cleidocranial
dyspla-sia:CCD)は 常 染 色 体 優 性 遺 伝 性 の 症 候 群 で,
RUNX2遺伝子変異で発症することが特定されてい
る。CCD の基本的な病態は膜性骨化の遅延であり,
頭蓋顎顔面領域における特徴的な症状として頭蓋冠
縫合部癒合不全,泉門開大,中顔面劣成長,高口
蓋,口蓋裂・歯の萌出遅延が知られている。一方,
蝶形骨は膜性骨化と軟骨内骨化の複合骨化であるこ
とが報告されており,CCD において蝶形骨形成障
害を認める報告も散見されるが,詳細な病態につい
て 不 明 な 点 が 多 い。そ こ で 本 研 究 は,CCD 及 び
Runx2
+/-マウスの蝶形骨における形成障害の実態
把握と,その発生メカニズムの一端を明らかにする
ことを目的とした。
方法:本研究では1)Runx2 +/+
及び Runx2
+/-マウ
スの胎生期・出生後の蝶形骨の組織学的(HE・TB
染色)及び免疫 組 織 化 学 的 観 察(Osterix),2)
Runx2+/+
及び Runx 2
+/-成獣マウスを用いた蝶形骨
のマイクロ CT 解析,3)CCD 患者の CT 画像を
用いた蝶形骨の形態学的解析を行った。
結果および考察:胎生14.5日において Runx2 +/+
で
は将来の蝶形骨翼突起内側板領域に Osterix 陽性の
間葉系細胞の凝集がみられたが,Runx2
+/-では間
葉系細胞の凝集はみられなかった。胎生16.5日にお
いて Runx2
+/-では将来の翼状突起内側板領域に間
葉系細胞の凝集がみられ,その中心にメタクロマ
ジーを示す軟骨を認めたが,Runx2 +/+
と比べて翼
状突起内側板の長さは短く,骨形成の遅延を認め
た。出生直後,Runx2 +/+
では翼状突起内側板上部
2/3はよく発達した海綿骨構造で占めており下部1/3
に成熟した軟骨細胞を認めた。一方,Runx2
+/-で
は翼状突起内側板の中心に海綿骨構造を認めたが,
Runx2+/+
と比べ骨の発達は未熟で翼状突起内側板
の長さも短かかった。成獣マウスを用いたマイクロ
CT 解析でも Runx2
+/-の翼状突起内側 板 は Runx
2+/+
と比べて有意に長さが短かった( p<0.01)。ま
た,CCD 患者の CT 画像解析でも健常者と比較し
て翼状突起内側板が有意に短かった(n=4)。こ
れらより CCD では蝶形骨翼状突起内側板に低形成
が起こることが明らかとなった。
(研究協力者:長崎大学 小守壽文教授)
№16:乳幼児における口腔内細菌叢の確立までの経時的解析
新井 敬,桜井敦朗,本間宏美,永井宜子,新谷誠康(東歯大・小児歯)
目的:近年,人体の各部位に存在する細菌叢を解析
し,細菌叢の変化が疾患の発生へどのように影響す
るかを調べる研究が多く行われている。ヒトの口腔
内では,胎児の間は無菌と考えられるが,産道を通
過するときから細菌感染が始まる。しかし,齲蝕の
有無などで群分けした被験者の口腔内細菌叢の差異
を明らかにする研究が行われている一方で,乳幼児
における細菌叢の形成過程を経時的に解析した研究
はほとんど行われていない。本研究は,出生直後か
ら定期的に同一小児の唾液と舌スワブ標本を採取
し,乳幼児の口腔内細菌叢を解析した。
方法:今回,5名の乳幼児を対象とし,出生直後か
ら定期的に唾液と舌スワブを採取した。採取は哺乳
や食事の影響を避けて空腹時とし,かつ歯面清掃か
ら3時間以上経過後に行った。採取後は市販のキッ
トを用いて細菌由来の DNA を抽出した。得られた
ゲ ノ ム DNA を テ ン プ レ ー ト と し て,細 菌 の16 s
rRNA 遺伝子の一部配列の増幅を行い,次世代シー
クエ ン サ ー Miseq に よ る 遺 伝 子 シ ー ク エ ン ス を
行った。得られた遺伝子配列はウェブ上のデータ
ベースと照合して試料中の細菌種を推定した。ま
た,特に多く検出された細菌種については,構成比
率の推移について解析した。本研究の手法について
は東京歯科大学倫理委員会の承認を経て行った(承
認番号251)。
結果および考察:各対象児から採取された標本から
検出された細菌の属数は,出生時には20前後,2歳
を超えると40~50に増加した。唾液と舌スワブ標本
での細菌叢で大きな違いは認められなかった。研究
期間を通じて,Streptococcus 属の構成比が高かった
が,経時的に減少傾向を認めた。 Staphylococcus 属
は生後6~8か月までは高い構成比で認められた
が,その後は顕著に減少していた。また,本研究で
は,生後6~9か月以降に細菌構成パターンの明ら
かな変化が認められた。この時期から,歯の萌出や
食生活の変化が口腔内細菌叢に大きな影響を与えて
いる可能性がある。小児の口腔内細菌層は成長によ
る変化が大きいと考えられるが,健全な口腔内細菌
叢を構築するために小児期の細菌叢形成過程を明ら
かにすることは,口腔の健康を生涯にわたって保つ
ため,また,口腔疾患に関与する細菌学的要因を明
らかにするために有用であると考えている。
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