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目 次 1. 対 象 品 目 の 定 義 調 査 対 象 品 目 シンガポールにおける 食 品 の 品 目 分 類 加 工 食 品 輸 入 に 関 する 規 制 輸 入 ライセンス 制 度 の 有 無 輸

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(1)

H20年度 海外輸入制度調査

シンガポールにおける

加工食品の輸入制度

2008年11月

(2)

目 次

1.対象品目の定義 ... 3 1-1.調査対象品目 ... 3 1-2.シンガポールにおける食品の品目分類 ... 3 2.加工食品輸入に関する規制 ... 7 2-1.輸入ライセンス制度の有無 ... 7 2-3.輸入ライセンス又は事前許可の取得が必要な食品 ... 7 2-3.輸入が禁止されている食品 ... 8 2-4.検疫または検査が必要な食品 ... 9 2-5.上記規制対象品目についての情報入手先 ... 11 2-6.宗教上の禁制品と留意点 ... 12 3.食品のラベル規制 ... 13 3-1.表示言語 ... 13 3-2.成分表記 ... 13 3-3.栄養表記/カロリー表記 ... 13 3-4.アレルゲン表記 ... 17 3-5.賞味期限/消費期限/製造日の表記方法 ... 17 3-6.容量の表記方法/容量規制 ... 19 3-7.内容量についての誤差の許容範囲 ... 19 3-8.ラベル表示の義務時点 ... 19 4.食品包装に関する規制 ... 20 4-1.包装容器の素材に関する基準 ... 20 4-2.包装方法に関する基準 ... 20 5.食品添加物に関する規制 ... 21 5-1.食品添加物に関する制度 ... 21 (1) アンチケーキング剤(Anti-caking agents) ... 21 (2) 発泡防止剤(Anti-foaming agents)... 21 (3) 酸化防止剤(Anti-oxidants) ... 21

(4) 人工甘味料(Artificial sweetening agents) ... 23

(5) 化学保存料(Chemical preservations) ... 23

(6) 人工着色料(Colouring matter) ... 25

(7) 乳化剤及び安定剤(Emulsifiers and stabilizer) ... 26

(8) 香料添加剤(Flavouring agents) ... 27

(9) 香味増強剤(Flavour enhancers) ... 28

(10) 栄養補助剤(Nutrient Supplements) ... 28

(11) 金属イオン封鎖剤(キレート剤)(Sequestrants) ... 29

(12) ガス充填包装剤(Gaseous packaging agents) ... 29

(13) 汎用食品添加物(General purpose food additives)... 29

5-2.認可食品添加物リストの入手先 ... 30 5-3.使用が禁止されている食品添加物 ... 30 5-4.食品添加物リストに明示されていない新成分の扱い ... 31 6.残留農薬に関する規制 ... 32 7.その他 食品に関する規制 ... 33 (1) 照射食品 ... 33 (2) 偶発的混入物質 ... 33

(3)

8.食品検査機関 ... 38 9.関係機関 ... 39 (1)管轄官庁 ... 39 (2)業界団体 ... 39 (3)その他の情報源 ... 41 参考資料(残留農薬基準) ... 42

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1.対象品目の定義

1-1.調査対象品目 HS コード 品 名 第 16 類 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の調製品 第 19 類 穀物、穀粉、でん粉又はミルクの調製品及びベーカリー製品 第 20 類 野菜、果実、ナットその他植物の部分の調製品 第 21 類 各種の調製食料品 1-2.シンガポールにおける食品の品目分類 輸入業者は、あらゆる食品の輸入申告の際、8桁のHSコードとともに農業・食品・獣医庁(Agri-food and Veterinary Authority : AVA)が独自に採用している製品コード(Product Code)を申告しなければな らない。このAVA製品コードは6桁から11桁の英数番号で、同じHSコードでも食品の一般名称、内容物、 調整法、原材料の重量パーセント等に応じて更に細分化されている。 AVA製品コードは、①魚介類(AVA製品コードはFで始まる)、②生鮮野菜・果実(同Hで始まる)、③生 きた食用動物・家禽類・飼料(同Vで始まる)、④肉・肉製品(同Mで始まる)、⑤植物(同Aで始まる)、 ⑥観賞魚(同Fで始まる)、⑦加工食品・食品容器(同Zで始まる、ただし、乳製品はDで始まる)、⑧ワ シントン条約により制限されている動植物(同Cで始まる)に分類されている。なお、AVAは加工食品を 「肉・肉製品、魚介類、生鮮野菜・果実を含まない調整食料品」と定義している。 AVA製品コード: http://www.ava.gov.sg/Resources/PrdCodesForTradeNet/index.htm 輸入する食品がどの分類に属するかにより、AVAの担当部署と適用される法令が異なるため、輸入業者は 注意を要する。例えば、複数の原材料を使用して加工したインスタント麺やスープのような調整食料品 の場合、その成分と内容量に応じて「肉・肉製品」と「加工食品」に区別される(表1参照)。 表1 AVA製品コードと分類に関する事例 HSコード AVA製品コード 品目 分類 単位 19023090 詰め物をし ていない加 熱調理済パ スタ MBPO8X 麺類、牛肉20%未満 肉・肉製品 KGM MCPO8X 麺類、鶏肉20%未満 肉・肉製品 KGM MMPO8X 麺類、マトン20%未満 肉・肉製品 KGM MPPO8X 麺類、豚肉20%未満 肉・肉製品 KGM MBPO8Z 麺類、牛肉5%未満 肉・肉製品 KGM MCPO8Z 麺類、鶏肉5%未満 肉・肉製品 KGM MMPO8Z 麺類、マトン5%未満 肉・肉製品 KGM MPPO8Z 麺類、豚肉5%未満 肉・肉製品 KGM ZPPOCAOQBOO 春雤 加工食品 KGM ZPPOAOOQBOO 調理済アジア風麺類(うどん等) 加工食品 KGM ZPPOAOFOOOO 調理済冷凍アジア風麺類(うどん等) 加工食品 KGM ZPPOAOOQBJK 他の材料を含む調理済アジア風麺類 (ミルブース等) 加工食品 KGM

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ZPPOAOFOOJK 他の材料を含む調理済冷凍アジア風麺 類 加工食品 KGM ZPPOBOOQBOO 調理済パスタ(スパゲティ、マカロニ 等) 加工食品 KGM ZPPOBOFOOOO 調理済冷凍パスタ(スパゲティ、マカ ロニ等) 加工食品 KGM ZPPOBOOQBJK 他の材料を含む調理済パスタ 加工食品 KGM ZPPOBOFOOJK 他の材料を含む調理済冷凍パスタ 加工食品 KGM 19049010 調理済米を 含むコメ調 製品 MBPORX コメ調製品、牛肉20%未満 肉・肉製品 KGM MBPORZ コメ調製品、牛肉5%未満 肉・肉製品 KGM MCPORX コメ調製品、鶏肉20%未満 肉・肉製品 KGM MCPORZ コメ調製品、鶏肉5%未満 肉・肉製品 KGM MMPORX コメ調製品、マトン20%未満 肉・肉製品 KGM MMPORZ コメ調製品、マトン5%未満 肉・肉製品 KGM MPPORX コメ調製品、豚肉20%未満 肉・肉製品 KGM MPPORZ コメ調製品、豚肉5%未満 肉・肉製品 KGM ZCP0HAAFF00 ココナツを含むコメ調製品(RTEでない もの) 加工食品 KGM ZCP0HAAQB00 ココナツを含むコメ調製品(RTEのも の) 加工食品 KGM ZCP0HABFF00 その他のコメ調製品(RTEでないもの) 加工食品 KGM ZCP0HABQB00 その他のコメ調製品(RTEのもの) 加工食品 KGM ZCP0HACQB00 調理済み寿司 加工食品 KGM ZCP0HADFF00 調理済み冷凍餃子(RTEでないもの) 加工食品 KGM ZCP0HADQB00 調理済み餃子(RTEのもの) 加工食品 KGM ZCP0HBA0000 未調理粥(RTEでないもの) 加工食品 KGM ZCP0HBBQB00 調理済み粥(RTEのもの) 加工食品 KGM 21041010 スープ、ブ ロスで肉類 を含むもの MBPOPD 粉末状スープ、牛肉5%未満 肉・肉製品 KGM MCPOPD 粉末状スープ、鶏肉5%未満 肉・肉製品 KGM MDPOPD 粉末状スープ、家鴨肉5%未満 肉・肉製品 KGM MMPOPD 粉末状スープ、マトン5%未満 肉・肉製品 KGM MPPOPD 粉末状スープ、豚肉5%未満 肉・肉製品 KGM MBNO87 缶入りスープ・ブロス、牛肉5%未満 肉・肉製品 KGM MCNO87 缶入りスープ・ブロス、鶏肉5%未満 肉・肉製品 KGM MMNO87 缶入りスープ・ブロス、マトン5%未満 肉・肉製品 KGM MPNO87 缶入りスープ・ブロス、豚肉5%未満 肉・肉製品 KGM 21041090 スープ、ブ ロスで肉類 を含まない もの ZUPOAOOOOC6 液状スープ・ブロス、乳製品入り 加工食品 KGM ZUPOAOOOOCA 液状スープ・ブロス、シーフード入り 加工食品 KGM ZUPOAOOOOCB 液状スープ・ブロス、野菜入り 加工食品 KGM ZUPOAOOOOJK 液状スープ・ブロス、乳製品・シーフ ード・野菜入り 加工食品 KGM ZUPOBOOOOC6 粉末状スープ・ブロス、乳製品入り 加工食品 KGM ZUPOBOOOOCA 粉末状スープ・ブロス、シーフード入 り 加工食品 KGM ZUPOBOOOOCB 粉末状スープ・ブロス、野菜入り 加工食品 KGM ZUPOBOOOOJK 粉末状スープ・ブロス、乳製品・シー フード、野菜入り 加工食品 KGM ZUPOCOOOOOO 粉末状または固形スープ用調味料 加工食品 KGM (出所)AVA資料(ホームページ)

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本調査対象品目をAVAの製品コードに照らし合わせて分類すると、表2のようになる。 表2 シンガポール商品分類対照表 HSコード 品名 商品分類 第16類 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の調製品 1601 ソーセージその他これに類する物品及びこれら の物品をもととした調製食料品 肉・肉製品 1602 その他の調製をし又は保存に適する処理をした 肉、くず肉及び血 肉・肉製品 1603 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の 水棲無脊椎動物のエキス及びジュース 加工食品 1604 魚、キャビア及び魚卵から調製したキャビア代 用物 魚介類 1605 甲殻類、軟体動物およびその他の水棲無脊椎動 物 加工食品(HSコード16059090のうち、 調理済陸生巻貝、エスカルゴのみ)、 魚介類(その他のもの) 第19類 穀物、穀粉、でん粉又はミルクの調製品及びベーカリー製品 1901 麦芽エキス並びに穀粉、ひき割り穀物、ミール、 でん粉又は麦芽エキスの調製食料品 肉・肉製品(HSコード19012010のうち、 20%未満の肉類を含む未調理ピザ)、加 工食品(その他のもの) 1902 スパゲッティ、マカロニ、ヌードル、ラザーニ ヤ、ニョッキ、ラビオリ、カネローニその他の パスタ 肉 ・ 肉 製 品 ( HS コ ー ド 19022010 、 19023090および19024000のうち、20%未 満の肉類を含む麺類)、加工食品(そ の他のもの) 1903 タピオカ及びでん粉から製造したタピオカ代用 物 加工食品 1904 穀物又は穀物産品を膨脹させて又はいつて得た 調製食料品並びに粒状又はフレーク状の穀物お よびその他の加工穀物であらかじめ加熱による 調理その他の調製をしたもの 肉・肉製品(HSコード19049010のうち、 20%未満の肉類を含む穀類調製品)、加 工食品(その他のもの) 1905 パン、ペストリー、ケーキ、ビスケットその他 のベーカリー製品 肉・肉製品(HSコード19059040のうち、 20%未満の肉類を含む調理済ピザ、パ イ)、加工食品(その他のもの) 第20類 野菜、果実、ナットその他植物の部分の調製品 2001 食酢又は酢酸により調製し又は保存に適する処 理をした野菜、果実、ナットその他植物の食用 の部分 加工食品 2002 調製し又は保存に適する処理をしたトマト 加工食品 2003 調製し又は保存に適する処理をしたきのこ及び トリフ 加工食品 2004 調製し又は保存に適する処理をしたその他の野 菜(冷凍品) 加工食品 2005 調製し又は保存に適する処理をしたその他の野 菜(冷凍品を除く) 加工食品 2006 砂糖により調製した野菜、果実、ナット、果皮 その他植物の部分 加工食品 2007 ジャム、フルーツゼリー、マーマレード、果実 又はナットのピューレ及び果実又はナットのペ ースト 加工食品

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2008 果実、ナットその他植物の食用の部分(調製品) 加工食品 2009 果実又は野菜のジュース 加工食品 第21類 各種の調製食料品 2101 コーヒー、茶又はマテのエキス、エッセンス及 び濃縮物並びにこれらをもととした調製品 加工食品 2102 酵母およびその他の単細胞微生物並びに調製し たベーキングパウダー 加工食品 2103 ソース、ソース用の調製品、混合調味料、マス タードの粉及びミール並びに調製したマスター ド 加工食品 2104 スープ、ブロス、スープ用又はブロス用の調製 品及び均質混合調製食料品 肉・肉製品(HSコード21041010の5%未 満 の 肉 類 を 含 む ス ー プ 、 お よ び 21042010の肉入り乳幼児用均質混合調 整食料品)、加工食品(その他のもの) 2105 アイスクリームその他の氷菓 加工食品 2106 調製食料品 加工食品 (出所)AVA資料(ホームページ)

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2.加工食品輸入に関する規制

2-1.輸入ライセンス制度の有無

シンガポールにおける食品の輸入及び販売には、「1973 年食品販売法(第 283 章)」(Sales of Food Act (Chapter 283))及びその付属規定である「1988 年食品規制」(Food Regulations)が適用される。シン ガポールでは、食品原料を含む全ての食品、飲料及び食用農産物は輸入管理品目となっており、食品規 制に明記されている食品規格及び表示に関する規定を遵守しなければならない。 食品規制、新製品の開発、新成分、新生産方式、新技術、およびその他の重要事項、すなわち既存ある いは潜在的な食品供給国における食品関連の病気の発生や食物汚染事件に気を配り絶えず評価を行って いる。食品規制の策定にあたっては、国連農業食料機関(FAO)と世界保健機関(WHO)によって設置さ れたコーデックス委員会が作成した国際食品規格(CODEX)、米国、欧州連合を含む先進国及び地域の法 律及び規格を参照し、シンガポール国内の状況や条件に合わせて適用、変更している。 事前にライセンス取得が義務付けられている食品には、肉・肉製品、魚介類、生鮮果実・野菜、コメの ほか、人工甘味料、照射食品がある。それ以外の加工食品を輸入する際は、事前に AVA 食品管理部(FCD: Food Control Division)に加工食品の輸入業者として登録しなければならない。同登録申請に必要とな る書類は、①会計・法人規制庁(ACRA)に登記されている会社登記簿謄本、②事業者登録番号(CR Number)、 ③輸入許可手数料を AVA が自動引き落しするための銀行口座開設申請書である。登録費用は 21.50 シン ガポール・ドル(S ドル)。AVA に登録した輸入業者は、実際の輸入に際し、AVA 登録番号、製品情報(HS コード、AVA 製品コード、数量と単位)を貿易電子データ交換システム「トレードネット」により申告す る。 2-3.輸入ライセンス又は事前許可の取得が必要な食品 シンガポールでは、生鮮野菜・生鮮果実、肉・肉製品、魚介類、コメの輸入にあたっては、輸入ライセ ンスの取得が義務付けられている。 一方、加工食品のうち、輸入ライセンス取得が義務付けられている食品には、①肉・肉製品、魚介類が 成分に含まれ、AVA 製品コードで肉・肉製品、魚介類に分類されている食品、②人工甘味料を使用した食 品、③照射食品がある。(表3参照) 表3 輸入ライセンス取得が必要な加工食品 品目 準拠法 AVA 担当部署 肉・肉製品、魚介類が成分に含ま れ、AVA 製品コードで肉・肉製品、 魚介類に分類されている食品 食 肉 ・ 水 産 物 衛 生 法 (Wholesome Meat and Fish Act)

AVA 輸出入部(IED)

人工甘味料を使用した加工食品 食品販売法・食品規制・第 18 条 AVA 食品管理部(FCD)

照射食品 食品販売法・食品規制・第 38 条 AVA 食品管理部(FCD)

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2-3.輸入が禁止されている食品

食品販売法で、シンガポールが輸入を禁止している食品は、チューインガム1(第17類 糖類及び砂糖菓

子)のみとなっている。

輸入ライセンスの取得が義務付けられている肉・肉製品、魚介類の輸入では、食肉・水産物衛生法 (Wholesome Meat & Fish Act)にて、輸入相手国、加工法、製造工場を制限するなど厳しい規制が設け られている。2008年8月4日時点で、日本からのマトン、豚肉、鶏肉、生カキの輸入は認められていない。 牛肉についても、BSE問題の発生以降、暫定的に輸入停止措置が採られている。 表4 肉・肉製品のシンガポールへの輸出が承認されている国のリスト(2009年2月19日時点) 国 牛肉 マトン 豚肉 鶏肉 アルゼンチン(*) + + O + オーストラリア + + + +1 ベルギー(*) S + + +4 ブラジル(*) + + + + カナダ S + + + チリ(*) O O + + 中国(*) + +3 + +4 デンマーク S + + + フィンランド(*) S O + O フランス(*) S O + + ドイツ(*) S O + +4 ハンガリー(*) O O + + アイルランド S + S + イスラエル(*) O O O S イタリア(*) O O +2 O 日本(*) S O O O マレーシア(*) +2 +2 O + オランダ S + + + ニュージーランド + + + +1 フィリピン(*) O O + O 南アフリカ(*) + O + + 韓国(*) O O O +3 スペイン(*) O O +2 O スウェーデン(*) S O + O スイス S + + + 台湾(*) O O +4 +4 タイ(*) O O +4 +4 英国 S + + + ウルグアイ(*) + + O O 米国 +1 + + + (注)+:輸入承認、O:輸入非承認、S:暫定的輸入停止、(*):AVAが承認した加工工場からの輸入に 限定、+1:AVA認証事業者に限定した輸入承認(鶏肉のみ)、+2:肉加工品に限定、+3:缶詰肉製品 に限定、+4:熱処理済みの肉製品に限定 (出所)AVA資料(ホームページ) 1 米国・シンガポール自由貿易協定(USSFTA)の下で、2004年1月、歯科治療用または禁煙補助用として効果のあるチューインガムの輸入・販売は薬事法に基づ いてライセンスを保有する者に認められるようになった。

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これら日本産食肉類を原材料として含む調整食料品についても、内容量に占める肉類の重量パーセント にかかわらず、原則として、輸入が禁止されているため、輸出業者は留意しなければならない2 その他の加工食品については、食品規制で規定された品質基準を満たしている限りにおいて、輸入可能 となっている。ただし、AVAは食品安全上、問題があると認められた特定品目の輸入禁止、特定国や特定 メーカーからの輸入禁止といった措置を講じているほか、既に国内で流通している食品についてリコー ルおよび廃棄を命ずる権限を有しており、随時、通達により公告されている。最近の事例では、日本で 中国製冷凍餃子から殺虫剤が検出された事件を受け、AVAは同製品を製造していた河北省のメーカーから の冷凍餃子の輸入を禁止した。

こうした通達は、AVAのホームページにある「Food Alert Notifications」に掲載されている。 URL: http://www.ava.gov.sg/FoodSector/ImportExportTransOfFood/ProcessedFood 2-4.検疫または検査が必要な食品 シンガポールでは、あらゆる加工食品が検査の対象となっており、ある特定の食品を初めてシンガポー ルに輸入する場合、輸入業者は、事前にAVA・食品管理部(FCD)の担当官に食品規格、分析試験項目、 証明書要件等を問い合わせておくことが望ましい。加工食品を輸入する際の一般的な流れは図1を参照 されたい。 輸入業者の AVA への登録 輸入業者による事前検査 輸入許可申告 分析結果・証明書等の提出 通関→国内販売 AVA による通関後の 抜取検査 AVA による抜取検査 通関→国内販売 (その他の食品) (検査強化品目) 図1 加工食品の輸入フローチャート (出所)AVA資料(ホームページ) 一方、FCDでは、生産者や加工工場を特定して輸入が許可される品目(10品目)や高度な食品安全管理を 要する品目(23品目)を「検査強化品目」に指定しており、輸入業者は事前にサンプルや必要書類をFCD に提出し、当該商品の輸入・販売について可否を問い合わせなければならない。 2 シンガポール国内では食肉を原材料とする日系食品メーカー製餃子など冷凍食品が販売されているが、これらはAVAに承認されている国の食肉を原材料として使 用し、海外の工場で製造されたものとなっている。

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表5 生産者や加工工場を特定して輸入が許可される品目(10品目) 品目 HSコード 必要書類 1 パン、ロールパン 第19類 輸入業者は初回の輸入にあたり申請書に、以 下の書類を添付し、AVAに提出しなければなら ない。以後、生産者、加工工場に変更がない 限り、再申請の必要はない。 <添付する資料> ①生産者が取得している事業免許または工場 の登記簿、②検疫証明書、③HACCPまたは類似 する品質管理基準の証明書、④適正製造基準 (GMP)証明書 2 チョコレート製品 第18類 3 ココナツミルク、(粉砕した)ココナ ツ製品、ナシレマ(マレー風調整食品) 第20類 4 乳幼児用シリアル、乳幼児用特殊調整 粉乳 第19類 5 陸生巻貝 第16類 6 最小限の加工を加えた果実・野菜 第20類 7 麺類、パスタ 第19類 8 伝統餅(クエ) 第19類 9 (カットした)サトウキビ 第17類 10 月餅 第19類 (出所)AVA資料(ホームページ) 表6 高度な食品安全管理を要する品目(23 品目) 品目 対象HS コード 必要書類 書類作成機関 1 天然鉱水、天然水 第 22 類 天然鉱水のブランド名及び源泉を明 示した原産国政府発行の認証証書 (Authentication Certificate)、天 然鉱水の源泉の位置を示す現場地図、 原産国の検疫証明書(Health Certificate、微生物試験及び化学試 験などによる分析結果を含む) 原産国監督官庁及 び試験機関 2 蒸留水、人工鉱水、逆浸透 水などの飲料水 第 22 類 精製・加工・ボトル詰め工場が原産国 政府より取得している製造ライセン ス、原産国の検疫証明書(Health Certificate、微生物試験及び化学試 験などによる分析結果を含む) 原産国監督官庁及 び試験機関 3 醤油、オイスターソース 第 21 類 3-MCPD(3-モノクロロプロパン)の分 析レポート 原産国試験機関 4 (カットした)サトウキビ 第 17 類 輸出国監督官庁より認可された生産 者である旨の証明書 原産国監督官庁 5 調理済み食品 第 21 類 微生物分析レポート、化学分析レポー ト 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 6 伝統餅、餅菓子 第 19 類 微生物分析レポート 原産国試験機関 7 ココナツミルク、(殻をむ いた、粉砕した、乾燥した) ココナツ製品 第 20 類 微生物分析レポート、化学分析レポー ト 原産国試験機関 8 乳幼児用特殊調整粉乳 第 19 類 微生物分析レポート、化学分析レポー ト 原産国試験機関 9 乳幼児用シリアル 第 19 類 化学分析レポート 原産国試験機関 10 最小限の加工を加えた果 実・野菜 第 20 類 微生物分析レポート、残留農薬分析レ ポート 原産国試験機関 11 乳製品全般 第 4 類 検疫証明書 原産国監督官庁

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12 生湯葉、乾燥湯葉、大豆タ ンパク質 第 21 類 ホウ酸、二酸化硫黄の分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 13 陶磁器製食品容器 第 69 類 鉛、カドミウムの分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 14 保存野菜(漬物) 第 20 類 二酸化硫黄、ソルビン酸、安息香酸、 人工甘味料の分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 15 小麦粉、コーンスターチ 第 19 類 二酸化硫黄、アフラトキシン、安息香 酸、臭素酸カリウムの分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 16 ナッツ、カシューナッツ、 ピスタチオ 第 20 類 アフラトキシンの分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 17 トウモロコシ、メイズ 第 10 類 第 19 類 アフラトキシンの分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 18 東欧諸国からの食品全般 放射性核種汚染の分析レポート 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 19 保存果実 第 20 類 人工甘味料、化学保存料の分析レポー ト 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 20 月餅 第 19 類 微生物分析レポート、化学分析レポー ト 原産国試験機関ま たは AVA にてサン プル試験 21 陸生巻貝(エスカルゴ)調 製品 第 16 類 検疫証明書 原産国監督官庁 22 人工甘味料 第 29 類 人工甘味料のみならず人工甘味料を使用した加工食品の 輸入にあたり、食品販売法により輸入事業者の免許取得が 義務付けられている。

23 コメ 第 10 類 価格統制(コメ)令(Price Control (Rice) Order 1990) により、輸出入業者、卸売業者はシンガポール国際企業庁 より免許取得が義務付けられている。 (出所)AVA資料(ホームページ) 2-5.上記規制対象品目についての情報入手先 上記規制対象品目を含む加工食品全般の輸出入・トランシップメントの手続きについては、AVAのホーム ページで参照することができる。URL: http://www.ava.gov.sg/AVA/Templates/AVA-GenericContentTemplate.aspx?NRMODE=Published&NRORIGI NALURL=%2fFoodSector%2fImportExportTransOfFood%2fProcessedFood%2f&NRNODEGUID=%7bB911AC69-7E1 C-45FC-93D7-5992E06A8C5E%7d&NRCACHEHINT=Guest#test

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2-6.宗教上の禁制品と留意点 シンガポールでは人口(国民・永住資格者)の13.7%がマレー系で、その多くがイスラム教徒とされる3 イスラム教は豚の食用を禁じており、イスラム教徒に販売することも考慮する食品にはハラルに関する 証明書を取得しなければならない。ハラル(HALAL)とは、イスラム教の戒律に従って処理された食品を意 味し、ハラルに関する証明書とは、イスラム教の戒律に違反していない食品であることを表す認定証の ことである。シンガポールでは、イスラム教徒のために、豚肉・豚脂など豚成分を含まず、イスラム教 の定める適正な方法で処理された食品であると認定した食品の外装に、ハラル(HALAL)認定マークを表示 して販売している。 このハラル認定証の取得は、食品の原産国にあるイスラム教徒ハラル認定機関で取得手続きを取る必要 がある。現在、日本には、ハラル認定機関として、「宗教法人 日本ムスリム協会」があり、同協会が発 行する「ハラル証明書」は、シンガポールの法定政府機関「イスラム教評議会(MUIS: Islamic Religious Council of Singapore)」が正当な認定書として認証している4 MUISはハラル認定機関として、シンガポールで製造された加工食品や国内にある食肉処理場、レストラン、 調理場、倉庫に対する認定のほか、外国でハラル認定を取得した食品を輸入する輸入業者に対する認定保証、 あるいは他のイスラム教国に輸出をするシンガポールの食品会社や輸出業者に対するハラル認定食品の認定 保証を行っている。 日本ムスリム協会 〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-26-5バロール代々木1004号 Tel: 03-3370-3476 Fax: 03-3370-3420 シンガポール・イスラム教評議会(法定政府機関)

Islamic Religious Council of Singapore (Majlis Ugama Islam Singapura, MUIS) 1, Lorong 6 Toa Payoh Singapore 319376

Tel: +65 6256-8188 Fax: +65 6253-7572 http://www.muis.gov.sg/cms/index.aspx

3 2000年国勢調査によれば、シンガポールの国民・永住資格者のうち、イスラム教徒の割合は14.9%。

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3.食品のラベル規制

3-1.表示言語 ラベル表示の一般要綱は、食品販売法の付属規定である食品規制・第 5 条に規定されている。食用とし て販売されるあらゆる包装済み食品(Prepacked foods)は、ラベル上に英語で以下の項目を印刷表示(文 字の高さは 1.5mm 以下であってはならない)するよう規定している。 ➀食品の一般名称または(一般名称がない場合)食品の概略 ➁(2 種類以上の成分を含む場合)重量の多い順による成分一覧表 ➂(輸入食品の場合)輸入業者または国内流通業者、販売代理店の会社名と住所 ➃正味重量または容量表示による内容量 ⑤(輸入食品の場合)原産国 ⑥必要に応じ、食品規制に定められた表示義務のある追加情報(人工着色料、人工甘味料を使用した 食品、照射食品) 3-2.成分表記 前述のとおり、あらゆる包装済み食品は成分表記の義務があり、商品に使用されているあらゆる成分を 表記しなければならない。各成分の重量が明示されていない場合には、重量の大きい成分から降順に表 記しなければならない。 成分に水を含める必要はない。食品が2種類以上の複数の構成物質からなる成分を含んでいる場合、成分 を構成する各々の構成物質を表示し、その成分を表示する必要はない。 人工着色料を使用している食品のうち、合成色素の食用黄色4号(タートラジン:tartrazine)、食用赤 色102号、食用黄色5号またはそれに相当する色素を使用している場合は、その旨を表記しなければなら ない。 人 工 甘 味 料 と し て ア ス パ ル テ ー ム を 含 む 食 品 の 場 合 、 ラ ベ ル 上 に 「 PHENYLKETONURICS: CONTAINS PHENYLALANINE」または同じ効力を有する他の語句を表記しなければならない。

照射食品の場合、ラベル上に「TREATED WITH IONIZING IRRADIATION」または「IRRADIATED (食品名)」 を表記しなければならない。

3-3.栄養表記/カロリー表記

食品規制・第 8A 条および第 11 条に規定されている。シンガポールでは、食品規制・第 12 付表で規定さ れた「栄養情報パネル」(nutrition information panel、表7)、あるいはエネルギー価、タンパク質、 炭水化物、脂肪、その他の栄養素の含有量を特定し、AVA 食品管理部が承認した類似書式を使用しなけれ ば、「エネルギー源」、「蛋白質源」、「低カロリー」、「シュガーフリー」などと、当該食品に関する栄養面 での強調表示を行うことができない。

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表7 栄養情報パネル 内容量(1 包装当たり何食分であるかを記載) * 1 食当たりの分量* 1 食当たりの分量(*) 100 グラム(100g)または 100 ミリリットル(100ml) 当たりの分量 エネルギー Kcal あるいは kl Kcal あるいは kl タンパク質 グラム(g) グラム(g) 脂肪 グラム(g) グラム(g) 炭水化物 グラム(g) グラム(g) 栄養強調表示するための栄養素、その他の 栄養素を記入(**) グラム(g) グラム(g) 備考: (*) 1 食当たりの栄養素を表示できる場合に限り適用。 (**) ナトリウム、カリウム、コレステロールの分量はミリグラム(mg)で表示する。 (注)栄養情報パネルはビタミン、ミネラルの表示には使用できない。 (出所)食品規制・第 12 付表 一方、ビタミンおよびミネラルの強調表示を行う場合には、それぞれの食品に含まれるべきビタミン、 ミネラルの最低含有量を満たさなければならない。ビタミンおよびミネラルの強調表示を行うことがで きる基準は、食品規制・第 11 条で、以下のとおり定められている。 ①食品の参考内容量(表8)に含まれるビタミンまたはミネラルの含有率が、それぞれのビタミンやミ ネラルの 1 日当たり摂取量(表9)の少なくとも 6 分の 1 が含まれていなければ、ビタミンまたはミネ ラルの存在、またはそれを示唆する強調表示はできない。 ②食品の参考内容量(表8)に含まれるビタミンまたはミネラルの 1 含有率が、それぞれのビタミンや ミネラルの 1 日当たり摂取量の少なくとも 50%が含まれていなければ、「強化する(enriched)」、「補 強する(fortified)」、「高める(ennobled)」、「ビタミンを補給する(vitaminised)」、その他ビタミン やミネラルの補給源であることを謳った強調表示を用いることができない。

ビタミンまたはミネラルの強調表示は、ラベル上で以下のいずれかの表現で表記されなければならない。 ① (食品の内容量) of this food contains (ビタミンまたはミネラルの内容量) of (ビタミン またはミネラルの名称)

(例) 200 ml of this orange juice contains 15 mg of vitamin C. ② Serving size: (食品の 1 食当たりの内容量)

Each serving of this food contains the following:

Name of Vitamin/Mineral Percent Recommended Daily Allowance (ビタミンまたはミネラルの名称を記載) (ビタミンまたはミネラルの 1 日当たりの

推奨摂取量に相当するパーセント)

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表8 ビタミンおよびミネラルが含まれる食品の参考内容量 食品 参考内容量 パン 240 g 朝食用シリアル 60 g 肉エキス、野菜エキス、酵母エキス 10 g 果実ジュース、野菜ジュース 200 ml 果実ジュース濃縮液 200 ml 果汁コーディアル 200 ml 香味コーディアルまたはシロップ 200 ml 麦芽入り粉ミルク 30 g 練乳 180 g 粉ミルク 60 g 粉末飲料を含むその他の濃縮液体 200 ml 上記以外の液状食品 200 ml 上記以外の固形食品 120 g (出所)食品規制・第 11 条 表9 ビタミンおよびミネラルの推奨摂取量 栄養素 算出法 摂取量/日 ビタミン A、カロチン レチノール活性のマイクログラム量 750 mcg ビタミン B1、アノイリン、チアミン チアミンのミリグラム量 1 mg ビタミン B2、リボフラビン リボフラビンのミリグラム量 1.5 mg ビタミン B6、ピリドキシン、ピリドキサ ミン ピリドキサミンのミリグラム量 2.0 mg ビタミン B12、シアノコバラミン シアノコバラミンのマイクログラム量 2.0 mcg 葉酸 葉酸のマイクログラム量 200 mcg ナイアシン、ナイアシンアミド、ニコチン 酸 ナイアシンのミリグラム量 16 mg ビタミン C、アスコルビン酸 アスコルビン酸のミリグラム量 30 mg ビタミン D、ビタミン D2、ビタミン D3 コレカルシフェロールのマイクログラ ム量 2.5 mcg カルシウム カルシウムのミリグラム量 500 mg ヨウ素 ヨウ素のマイクログラム量 100 mcg 鉄分 鉄分のミリグラム量 10 mg リン リンのミリグラム量 800 mg (出所)食品規制・第 11 条 シンガポールでは、健康への関心が高まり、栄養表示食品や、いわゆる健康食品が多く出回るようにな ったのを背景に、健康増進庁(HPB: Health Promotion Board)は「栄養表示ハンドブック」(A Handbook on Nutrition Labelling)5を作成している。それによると、栄養表示が正確で、常に一定であることを 確認するため、サンプルテストを行うことを推奨している。サンプルテストは、異なるロットからサン プルを 3 つ取り出して行う。検査の結果、エネルギー、脂肪、コレステロール、炭水化物、ナトリウム は、栄養表示よりも 20%以上高くてはならない。その他については、栄養表示よりも 20%以上低くては ならない、と記載されている。 また、同ハンドブックでは、エネルギー、たんぱく質、炭水化物、糖分、繊維、脂肪、脂肪酸、コレス テロール、ナトリウム/塩分、ビタミン・ミネラルについて、栄養表示の例とガイドラインを提示してい 5 http://www.hpb.gov.sg/hpb/default.asp?pg_id=935よりダウンロードすることができる。

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る。シンガポールでは、含有する栄養素による機能を表示してもよいことになっているが、栄養プログ ラム管理委員会(Nutrition Programme Management)から要請があった場合、分析レポートを提出しなけ ればならない。また、同ハンドブックでは、栄養機能表示のガイドラインを次のように提示している。 表10 食品で承認されている栄養機能表示

栄養素 承認されている栄養機能表示

主要栄養素

タンパク質 Protein provides the essential amino acids needed to aid in the building and maintenance of body tissues.

Protein helps in tissue building and growth.

乳糖 Low lactose content allows easier digestion/ eases digestion for people who are lactose intolerant.

植物繊維 Aids the digestive system. ビタミン・ミネラル類

ビタミンA Vitamin A is essential for the functioning of the eye.

ビタミンB Vitamins B1, B2 and B3 help to release energy from proteins, fats and carbohydrates.

Vitamin B6 is important for the production of energy.

Vitamin B12 is necessary for fat, carbohydrate and protein metabolism Vitamin B12 is needed for/helps in the formation of red blood cell. ビタミンC Vitamin C enhances absorption of iron from non meat products. ビタミンD3 Vitamin D3 helps support calcium absorption and improves bone strength.

Vitamin D3 helps the body utilize calcium and phosphorus.

ビタミンE Vitamin E is an antioxidant that helps protect cells in the body. Anti-oxidants like carotenes and Vitamin E help to protect cells from free radicals that may have escaped the natural processes of our body system.

カルシウム Calcium helps build/to support development of strong bones and teeth. ヨウ素 Iodine is essential for the synthesis of thyroid hormones by the thyroid

gland.

鉄分 Iron is an important component of red blood cells which carry oxygen to all parts of the body to help the body’s production of energy. Iron is needed to produce haemoglobin, the protein in red blood cells that carries oxygen to tissues.

Iron is needed to produce myoglobin, the protein that helps supply oxygen to muscle.

(妊婦向け)葉酸 Folate helps support foetus’ growth and overall development. Folate plays a role in the formation of red blood cells.

Folate, taken before and during early pregnancy, helps in the mental /normal and overall development of foetus.

Folic acid is essential /important for growth and division of cells. ビタミンK Vitamin K and vitamin D work synergistically on bone metabolism

to improve bone strength/ build strong bones. マグネシウム Helps in the absorption and retention of calcium. 亜鉛 Zinc is essential for growth.

その他栄養素 プロバイオティック (特定名称を明記)

Helps to maintain a healthy digestive system. Helps in digestion.

Helps to maintain a desirable balance of beneficial bacteria in the digestive system.

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Helps to suppress/fight against harmful bacteria in the digestive system, thereby helping to maintain a healthy digestive system.

プレバイオティック (特定名称を明記)

Prebiotic promotes the growth of good Bifidus bacteria to help maintain a healthy digestive system.

Inulin helps support growth of beneficial bacteria/good intestinal flora in the gut.

Oligofructose stimulates the bifido-bacteria, resulting in a significant increase of the beneficial bifidobacteria in the intestinal tract. At the same time, the presence of less desirable bacteria is significantly reduced.

6歳までの乳幼児向け栄養素

コリン Choline helps support overall mental functioning.

DHA、ARA Docosahexaenoic acid (DHA) and arachidonic acid (ARA) are important building blocks for development of the brain and eyes in infant. (only for food for children up to 3 years of age)

ヌクレオチド Nucleotides are essential to normal cell function and replication, which are important for the overall growth and development of infant.

タウリン Taurine helps to support overall mental and physical development. 亜鉛 Zinc helps in physical development.

(出所)AVA資料(ホームページ) 食品規制・第9条には栄養表記の制限について規定されている。シンガポールでは、食品のラベルまたは 広告における表記上の制限として、①「ガンの予防、治癒に効果的」、「血圧を低下する」など、その食 品が治癒特性・予防特性を持ち、病気の予防、軽減、治癒に効果がある、②「食後により速く走ること ができる」など、健康増進、肉体的特性の向上に効果がある、といった文言の使用は禁止されている。 3-4.アレルゲン表記 アレルギー物質を含む食品の表記義務は、特に規定されていない。 3-5.賞味期限/消費期限/製造日の表記方法 食品規制・第10条に日付表示に関する規定が記されている。また、同・第2付表において特定されている 包装済み食品(19品目、表11参照)について、消費期限(Expiry Date)を表記する義務がある。日付表 示は、所定の表記ルールに従って、包装材に貼り付けたラベル上、または包装材のいずれかの場所に恒 久的に印字もしくは刻印する必要がある。食品規制・第2条では、「消費期限」について、当該食品のラ ベル上に表記された保存条件に適した保管がなされた場合、その期限後に正常な性質や品質を維持し得 ない日付と定義している。 表11 消費期限を表記する必要がある包装済み食品(Prepacked Foods) 品目 HSコード分類 1 クリーム、低カロリークリーム、ライトクリーム、ホイップクリーム、サワー クリーム(殺菌処理済み缶入りクリームを除く) 第4類 2 発酵乳、発酵乳飲料 第4類 3 殺菌牛乳、殺菌乳飲料 第4類 4 ヨーグルト、低脂肪ヨーグルト、無脂肪ヨーグルト、ヨーグルト食品 第4類 5 殺菌果実ジュース、殺菌果実飲料 第20類 6 殺菌野菜ジュース、殺菌野菜飲料 第20類

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7 豆腐、大豆から製造された豆腐製品、卵豆腐、豆腐デザート 第21類 8 低温(chilling temperature)保存が要求される食品 (食肉・水産物を含むが、野菜・果実は除く) 9 ビタミン配合の果実ジュース・果実飲料 第20類 10 ビタミン配合の野菜ジュース・野菜飲料 第20類 11 ミルク及び乳製品(練乳、加糖練乳、無糖練乳、殺菌牛乳、殺菌乳製品を除く) 第4類 12 小麦粉 第11類 13 サラダドレッシング 第21類 14 マヨネーズ 第21類 15 干しぶどう 第8類 16 チョコレート、ミルクチョコレート、チョコレート菓子 第17類 17 コーンフレーク、オートミール(缶詰を除く) 第19類 18 乳児用食品(※乳児とは12カ月以下の子供と定義) 第19類 19 食用油 第15類 (出所)食品規制・第2付表 食品規制・第2付表において特定された包装済み食品については、以下のいずれかの形式で消費期限を表 示しなければならない(第10条・第2項)。 ①「USE BY DD(日)/MM(月)/YY(年)」 ②「SELL BY DD/MM/YY」

③「EXPIRY DATE DD/MM/YY」 ④「BEST BEFORE DD/MM/YY」

また、本規定が適用される包装済み食品の消費期限が保存条件に依拠する場合には、その保存条件をラ ベルまたは包装材の上に記載しなければならない(例:「BEST BEFORE: 31 Dec 08, Store in a cool, dry place」[=消費期限:涼しくて乾燥した場所に保存した場合、2008年12月31日])(第10条・第3項)。 なお、日付表示は明確に記載し、かつ文字の高さが3mm以下であってはならないと定められている(第10 条・第4項)。

なお、第2付表に列挙された品目のうち、「低温保存が要求される食品(食肉・水産物を含むが、野菜・ 果実は除く)」(第2付表・品目番号8)が「生鮮品(raw produce)」である場合は、消費期限ではなく、 包装日を記載すればよいことになっている。ただし、包装日の表示は、①「PACKING DATE DD/MM/YY」、 ②「PACKED ON DD/MM/YY」、③「PKD DD/MM/YY」、または④Director-Generalが許可した表示で記載しな ければならない。ここでいう生鮮品とは、①生肉、②生の挽き肉・細切れ肉、③生の臓物、④鮮魚、⑤ 甲殻類、⑥貝類を指しており、塩漬け肉、酢漬け肉、燻製肉、ハンバーガー用の肉、ソーセージ用の肉、 燻製魚、魚肉団子(fish ball/ fish cake)といった加工・製造された商品は含まない(第10条・第5項 および第6項)。 年月日の表記方法は次のとおり定められている(第10条・第7項)。 ①「日(Day)」は数字2桁で表示され、1桁の数字の場合、前に「0」を付けなければならない(例:5日 の場合は「05」)。 ②「月(Month)」はアルファベット(当該月を表す英単語)で表示するか、当該月を表す英単語の最初 の3文字を略称として使用するができる(例:9月の場合は「SEPTEMBER」または「SEP」)。ただし、日付 表示を「日/月/年」の順で記載する場合、「月」の表示はアルファベットではなく、数字2桁で表記する こともできる。 ③「年(Year)」は西暦を表す数字4桁、または西暦の下2桁の数字で表示されなければならない(例:2008 年の場合は「2008」または「08」)。

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なお、食品規制・第2付表において、消費期限を記載する必要がある包装済み食品19品目(表11参照)の うち、品目番号1~8については、日付表示で「年(Year)」を記載しなくてもよいことになっている。例 えば、殺菌牛乳(品目番号3)の消費期限の表示は、「31 May 08」でも、「31 May」でも構わない。一方、 品目番号9~19については、日付表示で「日(Day)」を記載しなくてもよい。例えば、乳児食(品目番号 18)の消費期限の表示は、「31 May 08」でも、「May 99」でも認められる(第10条・第8項)。 日付表示をラベル上の特定の箇所にまとめて記載することが難しい場合、日付表示が本来記載されるべ き場所に、「USE BY DATE ON」、「EXPIRY DATE ON」、「BEST BEFORE DATE ON」、「PACKING DATE ON」、また はDirector-Generalが許可した用語が記載されていることを条件に、包装材のいずれかの場所に日付を 記載すればよい(第10条・第9項)。

なお、本規制においては、「BEST BEFORE」と「USED BY」は同義であると定められている(第10条・第10 項)。 食品が一括で包装されている(packed in bulk))場合には、消費期限もしくは製造日のいずれかを表示 していることで十分とみなされる(第10条・第11項)。 3-6.容量の表記方法/容量規制 食品の容量表示について、シンガポールでは、包装紙や包装容器内の食品の最小量を、①容量(例:ミ リリットル[ml],リットル[liter])、②正味重量(例:グラム[g],キログラム[kg])、または、③ 内容量を表すその他の計量法によって、ラベル上に表記しなければならない。重量表示の場合、「Net(正 味)」など計量法を表す適切な表現を使用しなければならない(食品規制・第5条(4)-(d))。 3-7.内容量についての誤差の許容範囲 内容量については最低量を記載することが定められているが、誤差の許容範囲についての規定はない。 3-8.ラベル表示の義務時点 食品販売法ではラベル表示は国内流通時点での輸入・販売者の義務とされているが、ラベルに記載すべ き必要項目の表示(3.1参照)が包装上にもない場合、あるいは日本語表記となっている場合、輸入通関 時にトラブルとなるケースがあるため、輸出者が出荷時点で必要項目を記載した英語表記のラベルを作 成・貼り付けておくことが望ましい。賞味期限表示については、ラベルに記載すべき必要項目とはなっ ておらず、「賞味期限表記の必要な食品」(3.5参照)に準じて、流通時における輸入・販売者の義務と されている。

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4.食品包装に関する規制

4-1.包装容器の素材に関する基準

食品規制・第37条の「食品包装容器(Containers for Food)」に関する規定によれば、シンガポールで は、以下の素材を用いた包装材や容器(package or container)を使用した食品の輸入、販売、委託、 納品、販売用食品の調理・包装・貯蔵・配送時における使用または使用承諾が禁止されている。

① 塩化ビニルモノマーを0.05ppm以上含む、または含んでいるとみられる包装材・容器

② 発ガン性物質、変異原物質、催奇形性物質、その他の有毒物質、有害物質として知られている化合 物を含む、または含んでいるとみられる包装材・容器

また、食品の貯蔵用、調理用に使用される器具・容器(appliance, container or vessel)についても、 鉛、アンチモン、砒素、カドミウム、その他の毒性物質が食品に浸透する可能性のあるものについては、 輸入、販売、委託、納品、使用または使用承諾を禁じられている。 また、食品の貯蔵用、調理用に使用される陶磁器製食器については、以下のとおり定められた鉛含有量 の基準を満たすことができない場合、その陶磁器製食器の輸入・販売・委託・納品・使用が禁止される。 ① 内深25mm以下の平皿の場合、サンプル検査で抽出された6つの容器の1つでも、浸出液1ミリリット ル(ml)当たりの鉛の最大含有量が3.0マイクログラム(mcg)を超えてはならない。 ② カップやマグカップ以外で容量が1.1リットル未満の小型中空食器(small hollow-ware)の場合、 サンプル検査で抽出された6つの容器の1つでも、浸出液1ml当たりの鉛の最大含有量が2.0mcgを超 えてはならない。 ③ ピッチャー以外で容量が1.1リットル以上の大型中空食器の場合、サンプル検査で抽出された6つの 容器の1つでも、浸出液1ml当たりの鉛の最大含有量が1.0mcgを超えてはならない。 ④ カップやマグカップの場合、サンプル検査で抽出された6つの容器の1つでも、浸出液1ml当たりの 鉛の最大含有量が0.5mcgを超えてはならない。 ⑤ ピッチャーの場合、サンプル検査で抽出された6つの容器の1つでも、浸出液1ml当たりの鉛の最大 含有量が0.5mcgを超えてはならない。 4-2.包装方法に関する基準 食品規制では、包装方法に関する基準は特に規定されていない。

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5.食品添加物に関する規制

5-1.食品添加物に関する制度

輸入または国内で生産される食品の品質基準については、食品販売法(Sale of Food Act)の付属法令 である食品規制(Food Regulation)1990年版及びその改訂版に規制されている。特に、食品添加物につ いては、食品規制・第15~28条にて使用が認められている食品添加物とその許容値が規定されている。 本規定にて記載されていない食品添加物の使用については、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関 (WHO)が合同で設置したコーデックス委員会の勧告に準じるものとされている。食品規制にて使用が認 められている食品添加物とその規制値は次のようになっている。 (1) アンチケーキング剤(Anti-caking agents) 食品規制・第16条では、食品の凝固を防ぐアンチケーキング剤として使用が認められている化合物は次 のものに限定され、乾燥状態で濃度が2%を超えてはならないとされている。同基準を満たさない食品の 輸入、販売、広告、製造、委託、納品は禁じられている。ただし、食品の調理に使用することを目的と して、これらのアンチケーキング剤を販売したり、販売用の広告をしたりすることは禁じられている。

① 炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム(calcium or magnesium carbonate) ② ヒドロキシリン酸カルシウム(calcium hydroxyphosphate)

③ 可食リン酸骨(edible bone phosphate)

④ ステアリン酸マグネシウム(magnesium stearate) ⑤ 3ケイ酸マグネシウム(magnesium trisilicate)

⑥ カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム・カルシウム、アルミノケイ酸ナトリ ウム(calcium, sodium aluminium, sodium calcium aluminium or calcium aluminium silicates) ⑦ 二酸化ケイ素(silicon dioxide) 食塩には、合計で10ppmを超えない範囲で、①フェロシアン化カリウム(potassium ferrocyanide)、② フェロシアン化ナトリウム(sodium ferrocyanide)を、アンチケーキング剤として使用(単体または複 合)することが認められている。 (2) 発泡防止剤(Anti-foaming agents) 食品規制・第16A条では、①食用油脂・食用油、②フルーツジュース・フルーツコーディアル、③非アル コール飲料に限り、ジメチルポリシロキサン(dimethyl polysiloxane)として知られる発泡防止剤を、 合計10ppmを超えない範囲で使用することが認められている。同基準を満たさない食品の輸入、販売、広 告、製造、委託、納品、または食品の調理に使用することを目的とした発泡防止剤の販売・販売用広告 は禁じられている。 (3) 酸化防止剤(Anti-oxidants) 食品規制・第17条では、酸化による食品の変質や劣化を防ぐ酸化防止剤として、①アスコルビン酸 (ascorbic acid)、②エリソルビン酸(erythorbic acid)、③クエン酸(citric acid)、④リン酸(phosphoric acid)、⑤レシチン(lecithin)、⑥トコフェロール(tocopherols)以外の酸化防止剤を含有する食品 については、輸入、販売、広告、製造、委託、納品することが禁じられている。一方、食品規制・第3付 表に規定された特定の食品については、特定の酸化防止剤が商品重量の一定比率を超えない限り、含有 することが認められている。

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表12 使用が許可されている酸化防止剤とその最大許容値(食品別) 食品名 酸化防止剤 最大許容値(ppm) 無水食用油・油脂、マーガリ ン、ビタミンオイル、1グラ ム当たり10万I.U.(国際単 位)未満のビタミンAを含有 している濃縮物 没食子酸プロピル(propyl gallate) 没食子塩オクチル(octyl gallate) 没食子酸ドデチル(dodecyl gallate) 100 ブチル化ヒドロキシアニソール

(butylated hydroxyanisole : BHA) 200 ブチル化ヒドロキシトルエン (butylated hydroxytoluene : BHT) 200 第三ブチルヒドロキノン (tertiary butylhydroquinone : TBHQ) 200 パ ル ミ チ ン 酸 ア ス コ ル ビ ル ( ascorbyl palmitate) 200 クエン酸イソプロピル混合物

(isopropyl citrate mixture) 100

BHA及びBHTの混合物 200

グリセロール・エステル (Partial Gylcerol Esters)

没食子酸プロピル、没食子塩オクチル、 没食子酸ドデチル 100 BHA 200 BHT 200 TBHQ 200 パルミチン酸アスコルビル 500 BHA及びBHTの混合物 200 バター(製造用) 没食子酸プロピル、没食子塩オクチル、 没食子酸ドデチル 80 TBHQ 160 BHA 160 BHT 160 パルミチン酸アスコルビル 500 BHA及びBHTの混合物 160 エッセンシャルオイル (Essential oils and isoltes from concentrates of essential oils) 没食子酸プロピル、没食子塩オクチル、没食子 酸ドデチル 100 BHA 200 BHT 200 TBHQ 200 パルミチン酸アスコルビル 500 BHA及びBHTの混合物 200 りんご、なし(梨) エトキシキン(ethoxyquin) 3 1グラム当たり10万I.U.(国 際単位)を以上のビタミンA を含有している調製品 BHA 1,000I.U.当たりのビ タミンAに対して10 BHT 1,000I.U.当たりのビ タミンAに対して10 BHA及びBHTの混合物 1,000I.U.当たりのビ タミンAに対して10 (出所)食品規制・第3付表

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(4) 人工甘味料6(Artificial sweetening agents) 食品規制・第18条では、管轄官庁が発行したライセンスを取得することなく、サッカリン、アセスルフ ァムK(acesulfame-k)、スクラロース(sucralose)、あるいはそれら人工甘味料を含む食品を輸入、 販売、広告、製造、委託、納品してはならないと規定されている。なお、ライセンスを取得して人工甘 味料を含有する食品を販売する場合、缶、ボトル、その他の容器、またはこれら容器に貼り付けたラベ ルの上に、以下の文章または同様の文章を表示しなければならない。

表示例:「This (食品名) contains the artificial sweetening agent (人工甘味料の名称).」 なお、サッカリン、アセスルファムK、スクラロース以外の人工甘味料およびこれらを含有する食品につ いては、食品への使用、輸入、販売、広告、製造、委託、納品が禁じられている。

(5) 化学保存料(Chemical preservations)

シンガポールでは、化学保存料を第1種(Class I)、第2種(Class II)に区分している(食品規制・第 19条)。第1種化学保存料には、①食塩、②砂糖、③食用酢、酢酸、乳酸、アスコルビン酸、エルソルビ ン酸、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、酒石酸、(本項で示された酸から抽出された)カルシウム塩、カ リウム塩、ナトリウム塩、④エチルアルコール、飲用蒸留酒(potable spirits)が指定されており、こ れらを食品の化学保存料として使用することについて制限はない(食品規制・第19条・第3項(a))。 一方、第2種化学保存料については、「食品規則」第19条(3)-(b)において、第2種化学保存料を含有する 食品は、輸入、販売、広告、製造、委託、納品してはならないと定められている。ただし、以下の基準 を満たしている場合、その例外として化学保存料としての使用が認められる。 <第2種化学保存料が含まれる食品の例外規定> ①食品規制・第4付表で特定された食品については、それぞれの食品ごとに定められている第2種化学保 存料の最大許容量を順守する限り、第2化学保存料に分類される化学保存料を1種類使用することができ る。ただし、第2種化学保存料を2種類以上使用する場合、当該食品に含まれるそれぞれの第2種化学保存 料の最大許容量に対する使用量の比率(%)を計算し、それぞれの比率の合計が100を超えてはならない (表13、表14参照)。 表13 第2種化学保存料の分類 化学保存料 分類名 分類番号 二酸化硫黄、亜硫酸、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カ リウム、亜硫酸カルシウム 二酸化硫黄 1 安息香酸塩、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウ ム 安息香酸塩 2 メチルまたはプロピル・パラヒドリキシ安息香酸塩、 安息香酸ナトリウム メチルまたはプロピル・パラヒド リキシ安息香酸塩 3 ソルビン酸塩、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸 カリウム、ソルビン酸カルシウム ソルビン酸塩 4 プロピオン酸塩、プロピオン酸ナトリウム、プロピ オン酸カルシウム プロピオン酸塩 5 亜硝酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム 亜硝酸塩 6 硝酸塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム 硝酸塩 7 二炭酸ジメチル 二炭酸ジメチル 8 (出所)食品規制・第19条 6 アスパルテーム、糖分・その他の糖質、多価アルコールを除く。

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表14 第2種化学保存料の最大許容量(食品別) (単位:ppm) 分類番号 1 2 3 4 5 6 7 8 ビール 25 70 70 パン(小麦粉重量換算) 3,000 乾燥キャベツ 2,500 砂糖漬け果実皮 100 チーズ 1,000 クリスマス・プディング 1,000 リンゴジュース 200 粉末状ココナツ 50 カクテル飲料 120 400 コーヒー飲料 450 450 着色料(認可を受けている溶液状 のもの 2,000 2,000 1,000 デザート類(果実、牛乳、クリー ム・ベースのもの) 100 300 チョコレート飲料 700 700 脂肪分80%未満の油脂(マーガリ ン、バター) 2,000 粉菓子用(トッピング、詰め物) の果実 350 800 800 450 1,000 燻製魚 10 香味液、フレーバーシロップ 350 800 800 粉菓子 1,000 1,000 ビスケット製造用の小麦粉 200 砂糖漬け果実 100 1,000 1,000 1,000 乾燥果実(リンゴ、杏、イチジク、 ネクタリン、桃、梨、スモモ、レ ーズン) 2,000 1,000 食品製造用果実・果肉(トマト果 肉を除く) 3,000 1,000 その他果実(新鮮果実、本表で特 定されない果肉を除く) 350 800 800 1,000 果実飲料(fruit drink/ fruit

crush) 120 400 400 400 果汁(fruit juices) 120 400 400 400 果汁濃縮液 350 800 800 1,000 ゼラチン 750 乾燥生姜 150 ブドウ糖飲料(最低23.5% [weight/volume]の固形分を含む もの) 120 400 400 400 ハンバーガー・同類似品 450 ジャム 100 500 500 1,000 マジパン(marzipan)、加糖ナッ ツペースト 1,000 調整肉(缶詰、塩漬け、酢漬け、 燻製) 125 500 ノンアルコール飲料 250

(26)

ペクチン(液状のもの) 250 ペリー酒 200 200 食前洗浄を要する野菜以外の漬 物 100 250 250 1,000 食前洗浄を要する野菜の漬物 100 1,000 1,000 1,000 皮剥き加工済みのポテト 50 乾燥ポテト 550 ソース類 300 750 250 1,000 ソーセージ・ソーセージ肉 450 125 500 シリコン消泡剤 1,000 2,000 2,000 1,000 ソフトドリンク(希釈するもの) 350 800 800 1,500 ソフトドリンク(希釈しないもの で果実飲料を除く) 70 160 160 300 調整でんぷん 100 加水分解でんぷん(固形) 70 加水分解でんぷん(シロップ。ブ ドウ糖シロップを含む) 400 食品製造目的以外の砂糖、シュガ ーシロップ 20 食品製造目的の砂糖、シュガーシ ロップ 70 トマト果肉、ペースト、ピューレ 350 800 800 乾燥野菜(キャベツ、ポテト以外 の乾燥) 2,000 食用酢 200 食用酢(イミテーション、人工) 70 ワイン 300 200 フルーツ・ヨーグルト 60 120 120 300 (出所)食品規制・第4付表 (6) 人工着色料(Colouring matter) シンガポールでは、①食品規制・第5付表(表15)に列挙された着色料以外の着色料を含有する食用食品、 ②同・第5付表に列挙された以外の食用食品用の着色料、③同・第5付表(第1部)にて使用が許可される 合成有機着色料のうち、αナフチルアミン、βナフチルタミン、ベンジジン、パラアミノジフェニルま たはその派生物、多環芳香族炭化水素を含むもの、については、シンガポールでの輸入、販売、広告、 製造、委託、納品が禁止されている。また、生鮮または未加工の肉類、家禽肉、魚、果実、野菜の内部 または表面(ナッツの殻を除く)に、マーキング目的以外で着色料が使用されている場合、これら商品 の販売、陳列、販売勧誘、委託、納品、輸入は禁止される(食品規制・第20条)。 表15 使用が許可されている合成有機着色料 合成有機着色料名 英名 Colour Index 赤色 赤色40号 Allura Red AC 16035 赤色2号 Amaranth 16185 Carmoisine 14720 赤色3号 Erythrosine 45430 赤色102号 Ponceau 4R 16255 黄色 - Quinoline Yellow 47005 黄色4号 Tartrazine 19140 黄色5号 Sunset Yellow FCF 15985

(27)

緑色 - Chlorophyll-copper Complex 75810 緑色3号 Fast Green FCF 42053 - Green S 44090 青色 青色1号 Brilliant Blue FCF 42090 青色2号 Indigo Carmine 73015 茶色 - Chocolate Brown HT 20285 黒色 - Brilliant Black PN 28440 (注)上記のうち、αナフチルアミン、βナフチルタミン、ベンジジン、パラアミノジフェニルまたは それらの派生物、多環芳香族炭化水素を含むものは使用不可となる (出所)食品規制・第5別付表

(7) 乳化剤及び安定剤(Emulsifiers and stabilizer)

乳化剤とは、通常相互に混ざり合わない2種以上の物質(水と油など)を均一に混ざり合った(乳化)状 態にする補助剤のことをいい、安定剤とは、均一分散状態を保持するための添加剤のことをいう。 シンガポールでは、食品規制・第6付表で認められている以外の乳化剤、安定剤を含有する食品の輸入、 販売目的の製造、販売は、原則禁止されている。ただし、非アルコール飲料においては、エステルガム (ester gum)が100ppmを超えない範囲で、スクロースイソ酪酸エステル(sucrose acetate isobutyrate) については300ppmを超えない範囲で使用することが認められている(食品規制・第21条)。 一方、同・第6付表で認められている以外の乳化剤や安定剤を、食用食品の調理に使用する目的で販売し たり、販売目的の広告を行ったりする行為は禁じられている。一方、第6付表で認められている乳化剤や 安定剤であっても、包装上のラベルにそれら乳化剤、安定剤の化学的性質が正しく記載されていない場 合は、食用食品の調理に使用する目的で、それら乳化剤、安定剤を販売できないと規定されている。 表16 使用が認められている乳化剤及び安定剤 アセチル化酸モノグリセリド(acetylated mono-glycerides)、乳酸加モノジグリセリド(lactated mono-diglycerides)、酒石酸グリセリド(tartaric acid glycerides)、ジアセチル酒石酸グリセリド (diacetyl tartaric acid glycerides)、クエン酸グリセリド(citric acid glycerides)

寒天(agar)

アルギン酸(alginic acid)、アルギン酸アンモニウム(ammonium alginate)、アルギン酸カルシウム (calcium alginate)、アルギン酸カリウム(potassium alginate)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)

カラギナン(carrageenan)

カゼイン塩ナトリウム(caseinate sodium)、カゼイン塩カルシウム(caseinate calcium)

セルロース派生品、メチル派生品、エチル派生品、メチルエチル派生品、ヒドロキシプロピル派生品、 ヒドロキシプロピルメチル派生品)(cellulose, methyl, ethyl, methyl ethyl, hydroxyl propyl and hydroxyl propyl methyl derivatives of)、(carboxy methyl cellilose)(croscarmellose sodium) ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(dioctyl sodium sulphosuccinate)

ファセララン(furcelleran)

ガム(gums)、アカシア(acacia)、イナゴマメ(carob)、ジェランガム(gellan)、グアーガム(guar)、 カラヤゴム(karaya)、トラガカント(tragacanth)、キサンタン(xanthan)

コンニャク粉(konjac flour) レシチン(lecithin)

脂肪酸モノグリセリド(fatty acid monoglyceride)、脂肪酸ジグリセリド(fatty acid diglyceride) ペクチン(pectin)、ペクチン酸カルシウム(calcium pectate)、ペクチン酸ナトリウム(sodium pectate) 脂肪酸ポリグリセロールエステル(polyglycerol esters of fatty acids)

参照

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