1 山形県公文書等の管理に関する条例(仮称)の骨子案に対する意見募集の結果について 1 意見の募集期間:平成31年1月8日(火)から平成31年2月7日(木)まで 2 意見の件数等:37件(御意見提出者 個人 3名、団体 3団体) 3 提出のあった御意見の概要及びそれに対する県の考え方 番号 御意見の概要 県の考え方 1 条例の目的として、「県民の知る権利」を明記 する。 ・県民が公文書を利用する「権利」を有するこ とを明確にするため。 ・公文書管理法制定時も同様の議論があったが、 知る権利は明示されなかった。一方、近年では 鳥取県の条例や滋賀県の条例案などで知る権利 を明記しており、この先進的な事例にならうべ きである。 「知る権利」については、最高裁判例に おいても政府に対する具体的請求権とい う意味で「知る権利」という文言が使われ ているわけではないとされています。ま た、「知る権利」の概念については、「知る 権利」は抽象的権利であり、法律による具 体化があってはじめて具体的な権利とな るという説や、憲法上、すでに具体的な内 容をもって存在するとする説など、学説上 さまざまな見解があり、その概念につき多 くの理解の仕方があることを考慮し、本県 の情報公開条例と同様、骨子案の目的規定 においては明記しておりません。 そこで、「知る権利」に代わる表現とし て、「県民が主体的に利用しうるものであ ることに鑑み」と規定することにより、「知 る権利」について、実質的に取り入れるこ とができると考えております。 目的規定に「知る権利」を明記すべきである。 公文書の管理は、住民に対する説明責任だけ でなく、県民の「知る権利」に応えることも目 的とされなければならない。この点、「知る権利」 の明文化には、その法的性質が曖昧であるとし てこれまでに消極的な意見も存在する。しかし、 明文化する自治体が存在すること(鳥取県、札 幌市等)からすれば、明文化することに困難は ない。 2 県議会を実施機関に含める、あるいは県議会 も早急に公文書管理に関する条例を制定すべき である。 「適切な公文書管理なくして適切な情報公開 なし」の観点からは、実施機関は首長の執行機 関のみならず、議会や実質的に地方自治体の一 部を構成する地方独立行政法人が対象とならな ければならない。 そこで、本条例の制定にあたって県議会とも 協議し、県議会を実施機関に含めることを検討 すべきである。それが困難であるならば、県議 会が独自に、1年後の4月1日をめどに公文書 管理に関する条例を独自に制定すべきである。 議会を実施機関に含めることについて は、議会が議決機関であること等を考慮 し、議会の判断に委ねています。今後、議 会における公文書の管理のあり方につい て、議会において検討が行われるものと考 えています。
2 3 地方三公社についても、地方独立行政法人と 同じ取扱いをすることを、条例に明記すべきで ある。 地方自治体が全額出資して設立した地方三公 社(土地開発公社、地方住宅供給公社、地方道 路公社)は、地方自治体と財政的に密接な関係 を有するのであるから、地方三公社の文書管理 については、条例化にあたり地方独立行政法人 と同様の取扱いをすべきである(熊本県等)。地 方三公社が情報公開条例の対象になっていない のであれば、これらの団体を情報公開条例の対 象とする条例改正を行うべきである。 地方独立行政法人3法人(公立大学法人 山形県立保健医療大学、山形県公立大学法 人、地方独立行政法人山形県・酒田市病院 機構)については、法人化前は県の組織と して県の規程に基づき公文書管理をして おり、法人化後も県に準じて文書管理をし てきていることから、条例の対象としてお ります。 一方で、地方三公社につきましては、行 政の指揮監督権が地方独立行政法人に比 べ及ばず、自主性が強い団体であることか ら、団体が主体的に文書管理に取り組むべ きと考え、条例の対象とはしておりませ ん。 4 出資法人、指定管理者に対しても、その保存 する文書が適正に管理されるよう、必要な指導、 措置を講ずることを明文化すべきである。 出資法人が、地方自治体と財政的に密接な関 係を有する団体であること、指定管理者制度は、 公の施設について本来地方自治体が管理・運営 すべき事務を、条例に基づいて指定管理者に行 わせる制度であることからすれば、出資法人、 指定管理者についても、その保存する文書が適 正に管理されるよう必要な指導、措置を講じる ことが望ましい。 したがって、これらの団体に対し、その保存 する文書が適正に管理されるよう必要な指導、 措置を講ずることを明文化すべきである。大阪 市、相模原市等、明文化している他の地方自治 体も存在することから条例制定に困難はない。 3に同じ。 5 公文書の定義について、いわゆる組織共用性 の要件について、厳格な解釈運用がなされるよ うな制度を整備すべきである。 公文書を「個人メモ」として取り扱う恣意的 な運用が県においてなされないよう「意思決定 の過程も含めた県の諸活動を事後的に検証する ために必要な文書は組織共用性の要件を充足す 組織共用性の要件については、条例の解 釈運用が厳格になされるよう今後取り組 んでまいります。 また、公文書には電磁的記録で作成され たものも含まれます。御意見にあったメー ルアドレスが割り振られた職員が送受信 する電子メールは、骨子案に定める公文書
3 る」といったような解釈基準を、少なくとも文 書管理規程において明示し、厳格に運用される ことを求める。 また、メールアドレスが割り当てられた職員 が送受信する電子メールは、県の諸活動そのも のと評価でき、メールサーバーに保存されてい るものは、その説明責任に必要な文書として、 組織共用性が認められるものと考えるべきであ る。 したがって、電子メールについては、全てを 公文書として取り扱う運用を、文書管理規程等 において明示すべきである。 の定義に当てはまるものは公文書として 扱います。 今後、私文書と公文書の区別を明確にす る運用を図ってまいります。 6 「歴史公文書」の基準の大枠を、条例に明記 する。 ・公文書の価値は、歴史資料としてだけでなく、 行政の施策や意思決定を跡づけ、説明責任を果 たすことにある。この方針を明示すべき。 ・歴史公文書の基準を条例に明記することで、 何が後世に伝えるべき歴史公文書か実施機関を 超えて統一的に示すため。 「歴史公文書」の基準については、現在 「情報公開・提供の検証、見直し第三者委 員会」の提言により見直しを行っておりま す。骨子案は原案のとおりとしますが、基 準については規則で定めることとなって おり、第三者委員会に諮問をして定めるこ ととしております。また、規則を定めた際 は公表することとしております。 7 特定歴史公文書について移管のほか、寄贈・ 寄託の枠組みを設ける。 ・行政文書・法人文書以外にも、県と密接な関 係を持つ個人や団体から本県に関わる重要な文 書等を受け入れられるよう、条文に定める。 ・但し、公文書センターの所蔵スペースが限ら れている現状では、寄贈や寄託を受け付けるこ とは困難と予想される。しかし、将来的なセン ターの拡充や文書館の設置を念頭に、条例に当 該規定を記載すべき。 寄贈・寄託の枠組みを条例上に規定する ことについては、保管スペースの問題や、 寄贈・寄託された文書の管理や閲覧の方法 について十分検討されていないため、公文 書管理条例検討委員会の場で、今後の検討 課題として整理されております。 8 行政の文書主義の原則を明示するため、文書 を作成すべき例示事項を削除する。 ・例示を削除することで、軽微なものを除きす べて文書を作成する、という原則が分かりやす くなるため。 骨子案においては、国の公文書管理法を 参考に、文書を作成する職員がより理解し やすいよう、文書を作成すべき事項を例示 しております。この「次に掲げる事項」は あくまで例示であり、例示された以外のど のような事項について文書を作成すべき かは、文書管理規程において定めることと
4 いたしますので、原案のとおりとします。 9 文書作成義務が免除される場合を、「事案が軽 微なものである場合」ではなく、県民に対する 説明責任が他の文書や情報で代替できる場合と いった要件に限定し、厳格に運用すべきである。 骨子案では、文書作成義務が免除される場合 を、「処理に係る事案が軽微なものである場合」 としている。 この点、国の行政文書の管理に関するガイド ラインでは、事案の軽微性について、「事後に確 認が必要とされるものでなく、文書を作成せず とも職務上支障が生じず、かつ当該事案が歴史 的価値を有さないような場合」としている。 しかし、「歴史的価値」に重点を置くと、現場 職員の価値判断により作成されるべき文書が作 成されないという事態を招く恐れがある。 そもそも県の諸活動について現在及び将来の 県民に説明する責務を全うするという公文書管 理条例の目的からすれば、文書作成義務が免除 されるのは、県民への説明に際して他の文書や 情報で代替できる場合に限られると考えるのは 相当であり、条例においてその旨明示すべきで ある。 現用公文書の性質や内容は多様である ことから、条例上に規定することで、かえ って文言に拘束され、事例に即した判断を 困難にするおそれがあるため、原案のとお りとします。なお、具体的な取扱いについ ては、規程等に規定し、公表した上で、職 員に周知徹底します。 10 電磁的記録として共用される電子ファイル を、整然と構造化し整理する。電磁的記録から 調製された紙文書と、元の、ないし関連する電 磁的記録とが、同じ基準により一致して評価選 別され、一体的に管理されるようにする。 電子ファイルについても、公文書管理条 例上の公文書として定義されております。 電子ファイルの整理・保存方法について、 国の検討状況を踏まえ、適正な管理につい て検討いたします。 また、電子ファイルの適正な管理のた め、新たな文書管理システムの導入につい ても併せて検討いたします。 11 条例制定にあわせて現行の山形県文書管理規 程第47条第3項を削除すべきである。 現行の山形県文書管理規程47条3項は、「主 務課長は、保存期間を経過していない文書であ っても、保存する必要がないと認めたときは、 これを廃棄することができる」と規定している。 御意見のとおり、現行の山形県文書管理 規程第47 条第3項の規定については、削 除する方向で検討いたします。
5 かかる趣旨の規定が維持されれば保存期間を定 めた趣旨が失われてしまうのであるから、条例 制定にあわせて上記規定を削除すべきである。 12 保存期間1年未満の対象文書の範囲を、国の ガイドラインよりさらに限定して、文書管理規 程等に明示すべきである。 骨子案では、いかなる文書を保存期間1年未 満とすることができるかの具体的内容は示され ていない。おそらく以下に示す国のガイドライ ンが示した7類型を参考に、文書管理規程等で 明らかにされるものと思われる。 ① 別途、正本・原本が管理されている行政文 書の写し ② 定型的・日常的な業務連絡、日程表等 ③ 出版物や公表物を編集した文書 ④ ○○省の所管事務に関する事実関係の問い 合わせへの応答 ⑤ 明白な誤り等の客観的な正確性の観点から 利用に適さなくなった文書 ⑥ 意思決定の途中段階で作成したもので、当 該意思決定に与える影響がないものとして、 長期間の保存を要しないと判断される文書 ⑦ 保存期間表において、保存期間を1年未満 と設定することが適当なものとして、業務単 位で具体的に定められた文書 しかし、このうち②と④は、他の情報と結び つくことで意思決定過程の跡付けや検証に必要 となる場合があることから、保存期間1年未満 の対象から外すべきである。 また、⑤、⑥及び⑦は、所管課の恣意的判断 が入る余地を否定できないことから、保存期間 1年未満の対象から外すべきである。 保存期間を1年未満とすることができ る類型の文書であっても、意思決定過程や 事務及び事業の実績の合理的な跡付けや 検証に必要となるものは保存するべき文 書であると考えており、こうした文書を廃 棄可能と判断することは問題であると考 えています。 そのような判断がなされることのない よう、1年未満の保存期間の設定に係る適 正な運用の考え方について、規程等に規定 し、職員に周知徹底します。 13 公文書を公文書ファイルに整理するにあた り、「保存期間を同じくすることが適当であるも のに限る」との規定を削除し、最も保存期間の 長いものに合わせて整理する運用にすべきであ る。 この規定の趣旨は、例えば条例の制定過 程などの意思決定過程や事務及び事業の 実績を合理的に跡付け、検証する上で保存 すべき文書であって相互に密接な関連を 有するものは、これまでは文書の保存期間
6 骨子案によれば、相互に密接な関連を有する 公文書は、公文書ファイルにまとめなければな らないとしているが、まとめる対象となる公文 書に、「保存期間を同じくすることが適当である ものに限る」という限定を付している。そのた め、例えば、保存期間1年未満の文書が所管課 の裁量により、別のファイルに整理され廃棄さ れるおそれが生じる。 これを防ぐため、公文書管理条例から「保存 期間を同じくすることが適当であるものに限 る」の文言を削除し、最も長い保存期間のもの に合わせてファイルにまとめる運用にすべきで ある。 が異なれば、それぞれの保存期間により保 存されており、期間の経過とともにその一 部が失われるおそれがあったことから、こ れらの一連の文書については、同じ保存期 間を設定して一体のものとして保存する こととしたものです。このような方針で編 てつされたファイルについては、御意見の とおり、結果として最も長い保存期間に合 わせて整理されるという運用になると考 えています。 14 公文書ファイル管理簿の記載の例外規定を設 けず、保存期間1年未満文書を公文書ファイル 管理簿に載せない運用がなされないようにすべ きである。 骨子案は、公文書ファイル管理簿について、 国の公文書管理法7条、同法施行規則12条と 同様の取り扱いをしている。仮に実施機関が規 則その他の規程で、1年未満の保存期間を設定 した公文書ファイルについて公文書ファイル管 理簿に記載しなくてよいとした場合、1年未満 の保存期間の公文書が廃棄されても公文書ファ イル管理簿に廃棄の記録すら残らないこととな ってしまう。これでは、「県の諸活動を現在及び 将来の県民に説明する責務を全うする」という 条例の目的は実現されない。 したがって、公文書ファイル管理簿の例外規 定を設けず、保存期間1年未満の文書も公文書 ファイル管理簿に記載する運用を求める。 保存期間がきわめて短い公文書ファイ ルについてまで、公文書ファイル管理簿へ の記載義務を規定することは、実施機関の 事務負担が過大になるおそれがあるため、 例外規定を設けております。 この「規則で定める期間未満の保存期 間」については、今後第三者委員会に諮問 を行い、慎重に検討します。 15 公文書の保存期間を延長する場合には、山形 県公文書等管理委員会の意見を聴くべきであ る。 保存期間を延長する場合に、いかなる程度の 延長期間が必要かは文書ごとに異なり、当該文 書を作成した所管課に一定の裁量が認められる 保存期間を延長する公文書の数は膨大 であり、全て第三者委員会の意見を聴くこ とは、実施機関の事務負担が過大になるお それがあるため、原案のとおりとします。 しかしながら、保存期間が漫然と延長さ れないようなルール作りが必要となるこ
7 ことは否定できない。 しかし、情報公開の範囲は、現用公文書より 歴史的公文書になったほうが広がるのが一般的 であり、移管すべき文書が不合理に長期間にわ たり現用公文書とされ続けることは、県民にと って情報公開を妨げられ続けることを意味す る。 したがって、公文書の保存期間の延長につい ては、第三者機関である委員会の意見を聴くこ とを制度化すべきである。 とから、第三者機関に諮問を行い、真に必 要な場合のみに保存期間の延長ができる ようなルールを定めてまいります。 保存期間の延長に際し、一定の制限を設ける。 ・実施機関により保存期間の延長が制限なく行 われると、特定歴史公文書として移管されず、 制度の形骸化が危惧されるため。 16 ファイルに分かりやすい名称を付すよう定め る。 ・系統的に分類し、抽象的な名称を避け、わか りやすい名称を付すよう定めることで、行政の 効率化、移管時の判断、県民利用時(情報公開 請求等)の利便性に資するため。 御意見のとおり、公文書ファイルを系統 的に分類できるよう原案を修正します。ま た、分かりやすい名称を付すことは、御意 見を踏まえ、文書管理規程等で定めること とします。 17 廃棄・移管の決定権者を知事にする。 ・骨子案では、公文書等管理委員会の意見を聴 くとはあるものの、実施機関の判断だけで廃 棄・移管が決められる仕組みである。 ・決定権者を知事とし、実務上は総務部学事文 書課の職員が実際の文書を見て廃棄・移管の評 価選別と決定に関与するよう定めることで、ア ーカイブズ学的な知見や、歴史的な重要性、県 政全体における重要性から判断する仕組みとす る。 ・廃棄に際しては、国の公文書管理法では内閣 総理大臣の同意が必要であり、東京・香川・鳥 取の条例、滋賀の条例案では、知事の決定また は文書館が選別に関与する(決定権者または保 存を求めることができる)体制となっており、 これにならうべき。 御意見のとおり、公文書の廃棄、移管の 際に、実施機関が第三者委員会に意見を聴 いた後、知事の同意を得ることとする規定 を設けます。 18 骨子案では、「公文書」の定義から「特定歴史 特定歴史公文書の定義については、公文
8 公文書」が除外されているが、他方で「特定歴 史公文書の利用請求」を規定しており(第4の 2)、その位置づけに混乱があるように思われ る。再度検討されることを求める。 書のうち歴史資料として重要な文書(歴史 公文書)として知事に移管されたものと定 義しております。一方で、公文書は実施機 関が保有しているものと定義しており、保 有主体が異なることから公文書の定義か ら特定歴史公文書を除外しております。 19 公文書ファイルのうち一般公開可能な文書 は、二次利用可能な保存(電子ファイル)形式 に変換して積極的に公開する。 オープンデータの活用については、推進 してまいります。 20 公文書の廃棄に際して、委員会の意見を聴く 制度を設けているが、これに併せて県民の意見 を聴く制度を設けるべきである。 公文書を恣意的にあるいは誤って廃棄するこ とを防止する観点から、公文書の廃棄に際して、 第三者機関である委員会の意見を聴く制度を採 用したことは評価できる。 さらに、公文書等が「県民共有の知的資源」 であるとの観点(第1総則1目的)からすれば、 公文書を移管するか廃棄するかの判断に、県民 の意見を反映させるべきである。そこで、条例 で、廃棄予定文書の目録をホームページ上で公 表した上で、県民の意見を聴く制度を設けるこ とを求める。 目録が整備されれば、それをウェブサイトに 掲載することは容易であるし、県民の意見を聴 く手続もさほど手間はかからない。現に鳥取県 や相模原市では住民の意見を聴く制度が設けら れており、条例化するのに障害はないものと考 える。 さらに、廃棄後は、上記目録を利用して廃棄 済みの公文書の目録を調製する。この目録は、 将来の県民に対して説明責任を果たすために重 要な記録であるから、「歴史公文書」として永続 的に保管する運用をすべきである。 公文書の廃棄に際し、県民の意見を聴く 制度については、条例上には規定いたしま せんが、今後他県の事例を研究し、検討し てまいります。 21 特定歴史公文書等における特定の個人の情報 について、一定範囲の遺族等に利用請求を認め ること。 死者にも人格権的利益は一定の範囲で 法律上保護すべきものとされており(例え ば、死者の名誉棄損(刑法第 230 条第2
9 骨子案では、特定の個人の情報が記録されてい る特定歴史公文書等について、その本人からの 利用請求を認めている。 しかし、特定歴史公文書の場合、対象となる 本人が既に死亡している可能性が高い。その場 合には、一定範囲の遺族等にも利用請求を認め るべきである。(秋田市公文書管理条例16条2 項) 特定歴史公文書の利用請求があった場合、個 人情報が記載されていれば、個人情報の漏えい 防止のために必要な措置を講じなければならな い、とする点について。歴史公文書には何十年、 何百年も前に記録された文書があるが、個人情 報の非公開期限は何年までになるのか。この規 定がないと、過去最高齢以上(例えば120年) 前の文書も個人情報が伏せ字になることにな る。第1の総則にあるように、「公文書等が、健 全な民主主義の根幹を支える県民共有の知的資 源として、県民が主体的に利用し得るもの」な ら、最低限、文書作成時点に生きていた人間全 員が確実に亡くなっている文書については、個 人情報も含めて全て開示すべきではないか。そ うしないと、「個人情報保護」の観点ばかりが肥 大化し、国民の知る権利に応える「情報公開」 の観点が、ないがしろにされかねない。 項)、著作者の死後における人格的利益の 保護のための措置(著作権法第116 条))、 個人情報の主体が死者かどうかを確認す ることが必ずしも容易でないことから、山 形県情報公開条例においては、死者の個人 情報についても保護の対象としていると ころです。このことから、特定歴史公文書 においても死者の個人情報については、保 護の対象として利用制限します。 22 「特定歴史公文書について、(追加:公文書管 理の専門的知識を有する人員による)その内容、 保存状態、…(中略)…適切な保存及び利用を 確保するために必要な(修正:×場所→○設備 が整った施設)において…」 県民の利便性を考慮し、来年度中に公文 書センターを遊学館(山形市)に移転する 予定をしております。また、専門的な知識 のある嘱託職員の配置についても検討し ているところです。さらに、職員を国立公 文書館の研修等に派遣し、専門家の養成に も取り組んでまいります。 将来公文書館法に基づく公文書館に格 上げすることを予定をしており、御意見を 参考にさせていただきます。 公文書館の理念に基づく施設・機関の設置、 人的配置、権限移譲、財源保障、法的環境整備 等を進めるべき。 適切な文書管理、とりわけ歴史公文書の選定 と特定歴史公文書の利用公開には、専門的職員 と予算、権限、施設を備えた文書館の設置が不 可欠である。本条例とは別に、早急に文書館設
10 置の条例準備を進め、開館した際には公文書管 理に文書館が係る仕組みに改める。 県民に広く利用されるためには、同センター において簡易な手続きで閲覧できる体制が必要 である。さらに、歴史公文書に詳しい専門家(ア ーキビスト)がいなければ、単なる受付業務に なってしまうので、専門家の養成も県に要望し たい。 23 公文書センターが条例に位置付けられていな い。 公文書センターについては、将来公文書 館法に基づく公文書館に格上げすること を予定しており、条例の附則に規定するこ ととします。 24 これまで県史編纂事業で収集した公文書と、 公文書センターに保管されている歴史公文書な どは特定歴史公文書と積極的に見なすべき。 ・「現在公文書センターに保管されている歴史公 文書」には、県史編纂事業で収集した公文書も 含まれるようにし、県民の利用に供する特定歴 史公文書の質・量が増加するよう努める。 御意見のとおり、公文書センターに保管 されている歴史公文書については、特定歴 史公文書とみなすこととします。 県史編さん資料の取扱いにつきまして は、御意見を踏まえ、今後検討します。 25 今回の条例案は、第三者委員会の提言から半 年足らずで作られており、拙速の感が否めない。 他県の事例では、職員を研修や研修会などに派 遣し、複数の専門家の意見を入れて数年かけて 準備する例がほとんどである。できれば条例案 そのものをより時間と人員、予算をかけて再検 討すべき。少なくとも今後の規定などの整備に 際しては、慎重な準備が不可欠である。 本県では、一昨年11 月に設置された「情 報公開・提供の検証、見直し第三者委員会」 の提言を受けて、公文書管理条例について 検討を進めてきました。 条例の施行前に関係規則、規程を整備す ることになりますが、外部の有識者の意見 をお伺いしながら検討を行い、慎重に準備 を進めてまいります。