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お (ま じ き を 使 っ た 算 数 自勺な さ舌 動 を 支 え る 教 白市 の 支 援

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Academic year: 2022

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(1)

岡山大学井敷 ・数学教育学会誌

Fパ ピル ス』第7号 (2000年)23頁〜27頁

お ( ま じ き を 使 っ た 算 数 自勺な さ 舌 動 を 支 え る 教 白市 の 支 援

1 学年 「くり上が りのあるた し算」を通 して

深 井 文 雄 岡 山大学 教 育 学部附属 小学校

研 究 の 要 的

今 ,算数 的 な活動 の重視 が さけばれ て い る。教師 は ,た だ単 に楽 しいだ けでな く,算数 の学 習 に生 きる活 動 を工 夫す る必要 があ るO そ こで , この研 究で は ,第 1学 年 「くり上 が りの あ るた し算 」に お いて , どの よ うな算数 的 な活 動 が有効 か を探 る とともに .その活動 を支 える教 師 の 支援 につ いて

,

授 業 実践 を通 して探 っ て い くO

1 研究のね らい

算数の学習で大切に したい算数的な活動 IL 楽 しさだけを求めて いる活動ではな い。その 活動 が,算数の内容 を作 り出す ことにつなが るものであ るか,作 り出 した算数 を活用 して いるものであるかでな くてはな らない と考 え る。それ にもかかわ らず,子 どもが して いる のは,算数 とは関係の ない楽 しさを求め る

「活動」で , 「算数 的な活動」 にな って いな い授業 も少な くないのが現状ではな いだろう か。この ような授業では, 「活動」 と 「算 数」が遊離 して しまっているのであ る。

特 に,第1学年 においては,その学年の特 質か ら具体物や半具体物 を使 った様 々な活 動 を工夫する。その中で も,おは じきを使 う活 動 を多用す る

「くり上が りのあるた し算」

でも,おは じきを使 った活動を取 り入れ る教 師は多いO しか し,その活動は,本 当に 「算 数的な活動」 といえる活動 にな って いるので あろうか ?おは じきを使 って考 える活動 を, くり上が りのあるた し算の計算の仕 方 に生 か

しては じめ て ,その活動は 「算数的な活動 」 であ るといえると考 える。 この研究では,第

1学年 「くり上 が りのあ るた し算 」において , どの ような 「算数 的な活動 」が有効なのかを 探 るともに,その活動 を支 える教師の支援 に ついて探 ってい く。

2 研究の内容

( 1 ) 「くり上が りのあるた し算」に おけるおは じきを使 った 「 算数的

な 活 動 」

おは じきを使 って数 を数 える活動は ,それ だけで答 えを求め ることがで きる。だか らと いって ,いつもおは じきを使 って答 えを求め て いては話 にな らない ことは ,子 とももわ か って いる。 そこで ,計算の仕方 を考 えること になるの だが,多 くの場合

,

「おは じきを使 って考 える方法 」 と 「おは じきを使わ ずに考 える方法」 があ って ,子 ともも教師 も 「おは

‑ 23

(2)

じきを使わない別の方法」を考 えようとする。

ここに,誤解 があるのではないかと考える。

おは じきを使 うか使わないかの2つの方法 を 考えているのではな く,おは じきを使 って考 えた活動 か ら, くり上が りのあるた し算の計 算の仕方につなげてい くことがで きては じめ てその活動は 「算数的な活動」になると考 え る。

したがって,第 1学年 「くり上が りのあ る た し昇」においては,次の3つの活動 があ っ ては じめて 「算数的な活動 」になると考 えた。

おは じきを使 って考 えてい く中で, 10を作 って計算す ることがで きる活 動

○ 並んだおは じきを見なが ら (動 かさ ないで)計算する活動

おは じきの動 きをイメージ しなが ら 数式での計算の仕方 を考える活動

(2)

「算数的な活動」 を支える教師 の支援

具体物 や半具体物 を使 って考 えさせておけ ば,算数的な活動 を していることになるわ け ではない ことは,前述 した とお りである。子 ともの 「半数的な活動」を支 えるために,次 のような支援が必要であると考 えた。

問題場面の吟味

た し算 には,増加や合併 などの場面があ る が,合併 の場面 を取 り上げると,全部のおは

じきを集めて個数 を数 える活動 にな りやすい。

これでは, 「2,4,6, 8, 10というよ うに10を作 って数 えればよい」ことには気 づいても

.

「10を作 って計井すればよい」

ことには気付 きに くい。そ こで一本単元の導 入では,増加の場面 をとりあげるようにする。

これに よって,被加数にい くつかを加 え10 を作 って計算す る加数分解の計算の仕方に気 づ (ことがで きるようになる。

数値の吟味

増加の場面では,被加数 が増 えてい くイメ ージと結びつけて,加数分解での計算に気つ きやす いものの ,被加数が小さす ぎた り,加 数 が大 きす ぎた りしたのでは,それがうま く いかな いと考えた。

そこで,被加数は,できるだけ 「10」に 近い数 がよいと考 えた。 しか し,「9」では , 数 えたす方法 との違いが見えに くいため ,導 入で取 り上げる被加数は 「8」が適当である と考 えた。

また,加数が大 きす ぎると, 「増加」の イ メージが崩れて しまうので, 「3」や 「4 が適当 と考 えた。

おは じき操作の工夫

おは じきを動 か した結果 ,何個 になったの かが,見ただけでわかるように並べさせ るよ うにす る.また,おは じきの操作 は, 1度 だ けでな く何度 もさせるようにする。

これ によって

,

「10とい くつ」を意識す るようにな り,加数3を2と1に分解 し.被 加数の8と2を合わせて10を作 って計算 し ていることに気づきやす くなる。

板書の工夫

おは じきを使 って考 えたことを,数式での 計算の仕方 として説明することは, 1年の子 ともに とって,かな り難 しいことであ る。そ こで,おは じきの動か し方や8+3の計算の 仕方 を話 し合 う際には,次のページに示すよ うに,頭の中で考 えたことなどを吹 き出 しを 使 って整理 して い くようにするO

4

(3)

2

をも っ て

いって

○ ○ ( ) 0

0 ‑‑

回 ○ 0 0 0

2で 10

8

3

3 授業 実践

( 1)本実践の位置づけ

この授業は,第 1学年 「くり上が りのある た し算」の導入である。は じめて,答 えが10 を越 えるた し算に出会 う子 どもが, 「算数的 な活動」を生か して,計算の仕方をつ くり出 すことができるように したいと考えているの で,無乳 こ1単位時間におさめることはせず一

2単位時間での実践を考えた。この実践で,

「くり上がりのあるた し算」の計算の仕方を 自分で作 りだ した子 どもは,被加数 が小さ く なった り,加数が大 き くなった りする次時以 降も,加数 を分解 し. 10の まとまりを作 っ て計算することができると考えている。

( 2)斗入時 (1 ,2 時 )の具体 目棟

8+3がい くつになるかを,おは じきを使 って考えてい く中で,3を分解 し,被加数の 8に加えて10を作 っていけばよいことに気 づき,8

+

3などの くり上がりのあるた し算 の計算の仕方を加数分解の方法で説明するこ

とができる。

(3)

授業の実悼

まず,子 どもが8人遊んでいるところに, 友たちが遊びにやって くる場面絵から,いろ いろな人数の友たちがやって くることを考え た子 どもは,8+ 1や8+2の今 まで学習 し

てきたたし算だけでな く,8+3や8+4な と'の今 までに経根 していないた し算があるこ とに気付いていった。

次に,遊 びにやって くる人数 が何人になっ ても,合計人数をた し算で求めることがで き ることを確かめた子 どもは, 「8

+

3の答 え の出 し方 (計算の仕方 )を考えよう」という 本時のめあてを決め ,おは じきを使 って次の

A児やB児のように考 えていった。

0

.0 .30

子 タ̀

8人いて 3人来 たのだか ら,9,10,11で11人だ

A児の考え

ooooo

@+

000 1

㌃/ ′

ll

2人来 たら, 10人になる か ら,全部で11人だ

B児の考え

1年生といえとも,A児,B児に代表され るような操作は,す (・に終 え,答えは. 11 人であることはわかって しまうが,おは じき をどのように動か して考 えたのかを整理 しや す くするために,次の ように指示 した。

T 今のみんなのおは じきは,早 く動 きす ぎて先生にはよ く見えなかったので,も う一度 ,やってみて。今度はゆっ くりね。

最初,8人遊んでいました。

(子 どもの様子 を見ながら

,

「何個あ るのか,よ く分かるようにに並べて いるね。」など,声 かけを しながら) そこに一3人遊びに来 ました。

(4)

子 ともは何人になったで しょう。

C (全 ) 11人です。

数 回 操 作 さ せ る A

このよ うに,数回 ,おは じきを動 かさせ る と,最初 は,A児のように動か していた子 ど もも,次第に B児のように動か しは じめた

その ころを見はからって ,どの ようにおは じきを動 か したのかを黒板 で整理 していった.

C 3つのおは じきを,こうやって (B児 のよ うに)に動か しま した。

(賛成多数 ) C (左手に2つ ,右手 に 1つ持 って)

3人遊びに来たら,

〇〇〇〇〇

000●● 11人です。

T なぜ 見ただけで,11人だとわ かるの かなあ ?数 えな くていいの ?

C 10のかたまりとあ と 1つあるから, 見れば,11だとわか ります。

C 動か しなが ら数 えて いけば,す ぐにわ か ります。

T なるほど,動 か しながら, 9, 10, 11と一つずつ数 えて い くんだね。

C 9, 10, 11と敢 えてもいいんだけ ど,一つずつ数 えな くても, 10, 11 と数 えれば簡単 です。 (賛成 多数 ) T ということは,みんなは2つ と1つに

分けて動か したんだね。

どう して ,そう したの ?

C だって,Bつあるん だか ら.あ と 2つ あ った ら,ちょうど10になるか らですO

(賛成 多数 )

̲

. 蒜 ! ̲ ! = f i : l A ‑ ≡

■■

ここで ,おは じきを動か しながら考 えたこ とを子 どもにたずねながら,吹 き出 しを使 っ

て整理 していった。

〇〇〇〇〇

〇〇〇

r,'、、 昔 S,:.,

.jノー.、V/J

先にこの2個を もっていって10,

と1っだから1 さ らに, 「おは じきを動 か した ら,答 えが わかるようだけ と,おは じきを見ているだけ でもわ かるかな?」と問 いかけ,おは じきの 動 きを イメージさせ るように した。 (もちろ ん ,板書 した吹 き出 しはか くしておいた。) 子 ともはす (・に

.

「頭の ビデオに録画 して いるか ら大丈夫だよ。」 と言 って,目の前に 並んだ8個のおは じきと3個の おは じきを見 なが ら

,

「先に 2個 をた して 10で,あ と 1 個 あるから,11になる。」 と説明 して きた。

この ように して ,おは じきを動 か した り, その動 きをイメージ した りしなが ら,考えが 整理で きた ところで,第1時を終 えた。

第 2時では,

8+

3の数式での計算の仕方 に進 むが,前時の おは じきの活動 を想起 させ てか ら,わ ざと意地悪 く,吹 き出 し等の板書 をか くしなが ら,次の ように問いかけた。

T こん とは ,「8+3」の式 だけを見て 計井で きるかな ?

(

「で きる

「簡単 」の声多数 ) C 先に,8に 2をた して, 100

あ と 1の こって いるか ら,それ もた し て, 11です。 (賛成多数 ) T なぜ ,先に 2をたすのかなあ ? C だ って, 8に 2をた した ら,ちょうど

10になるか らです。

C それで,残 りが 1あるから, 11にな ります。

(5)

き出し

を使って

滋 撃 理する

ここでも,吹 き出 しを使 って整理 した.

8 + 3 =

8+3の計算の仕方 が整理で きた ところで, 8+49+3にな っても,計算で きるか と 問 いかけ, 次の ような順 に考 えさせ た。

並べたおは じきを (動 かさずに )見な が ら,い くつになるかを考 える

I

おは じきの動 きをイメージ しなが ら, 8+4な どの計算の仕方 を声 に出 しなが

この ように して,8

+

3の場合 だけでな く, 8+49+3も,被加数 が10になるよう に加数を分解 して,同 じように計算 で きる こ とがわかった子 どもは ,計算の仕方 を 「最初 に, 10になるようにた してか ら,残 りをた せばよい」 とまとめて いった。

4 実践 をおえて

おは じきで考 える活動 か ら. くり上 が りの あるた し算の計算の仕方 をつ くり出す ことに つながっては じめて ,その活動は 「算数的な 活動」であ ると考えて いるので ,その観点 で 本実践を振 り返 る。

本実践 では,おは じきを使 って考 えたこと をイメージ しなが ら計算の仕方 と して表す こ とがで きるように次の3段帽の活動 を工夫 し た。

1 27

おは じきを動 か しなが ら考 える活動 J

並ん だおは じきを見なが ら考 える活動 J

おは じきの動 きをイメージ しなが ら,

8+3な どの式 を見て計算の仕 方を考 える活動

子 どもは ,たびたび前の活動 に振 り返 りな が ら,次の活動 へ と進 み , くり上 が りのあ る た し算の計算の仕 方をつ くり出 して きたこと か ら考 えると,この3段帽の活動 は ,有効 で あ ったと感 じて いる。

また,それは ,それ ぞれの活動 における4 つの支援 (問題場面の吟味 ,数値の吟味 ,操 作の工夫 ,板書の工夫 )も有効 に働 いた結果 であ ると考 え られ る。

今後 は, くり上 が りのあ るた し算 だけでな く, くり下 が りのあ りひ き算 においても,同 様 な支援 が有効 か どうかを探 って いきたいと 考 えて いる。

参考文献

(1)文部省「小学校指導■ 算数編」 平成元年 (2)文部省「小学校指導要領解説算数編」平成11 (3) 「新訂算数1年」新興出版社啓林館平成7 (4)「子 ともが学 びを創 る授業 づ くり」

同大附小 平成9年度研究発表要項 (5)木原健太郎 ,羽原貞丸 高杉早苗編

「操作を生かした 『数と計算』の授業」

明治図 1984

(平成12年5月13日受理 )

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