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会議参加記 105

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Vol.23 No.1 原子力バックエンド研究

会議参加記

105

原子力バックエンド研究 June 2010

「Scientific Basis for Nuclear Waste Management XXXIX」 参加報告

後藤考裕*1

2015年11月2日から6日にかけて,Scientific Basis for Nuclear Waste Management XXXIX(第39回放射性廃棄物管 理のための科学的基礎に関する国際会議)がモンペリエ(フ ランス)において開催された.

本会議は今年で39回目であり発表件数は約90件であっ た.2015 年は主要な国際会議が重複して開催されたため,

参加者が分散し,例年と比べると若干発表数が少なかった.

そのためか,今回の会議では3日間,1つのフロアで口頭 発表が実施された.参加国は日本を含め,フランス,英国,

米国など11カ国,約150名が参加した.日本からの参加者 は原環機構の職員を含め,日本原子力機構およびIHIの職 員,九州大学,岡山大学の大学関係者が参加しており,合 計8名の参加となった.

会議のセッションの内容は以下のとおりである.

①核種移行

粘土鉱物やセメントの二次鉱物,母岩における放射性核 種の収着・拡散に係る発表があった.このうち,ロシアの 研究者からは,中・低レベルの液体放射性廃棄物(LNW)

の深孔処分(deep-well injection)における,処分後の環境 で生成される二次鉱物への核種の収着について報告があっ た.

②中レベル放射性廃棄物

ゼオライトのような高収着性物質が有する特性について,

使用済の高線量吸着材の焼結による減容化やゼオライトの

36Cl の固定化プロセスなど,福島第一原発事故を事例とし た多数の発表が行われた.

③金属腐食

廃棄体容器の腐食や応力腐食割れ(SCC)に係る発表が 行われた.腐食については,ビュール地下研究所で実施さ れた原位置試験の結果として,窒素雰囲気下で最大約2 年 間,地下水に浸漬させた鉄片試料の表面にシデライト,マ グネタイト,鉄ケイ酸塩鉱物などの二次鉱物の生成が観察 されたこと,局部腐食は観察されなかったことが報告され た.

④使用済み燃料(直接処分)

直接処分における使用済み燃料核種の浸出速度について,

福島第一原発事故を事例とした海水中のウランの浸出速度 が,通常の地下水と比較して一桁増加することが報告され た.また,溶解度制限固相のナチュラルアナログとして,

コフィナイトを取り扱った事例の発表があった.

⑤ガラス

フランス,英国,米国よりガラス固化体の減容化や溶解 挙動に係る多くの発表があり,とくにフランスからの発表 の半数近くが減容化に係る内容であった.この中で,燃料

の高燃焼度化や廃液の高濃度化がガラス固化体の組成に及 ぼす影響が示された.また,放射線照射がガラスの変質層 の構造に及ぼす影響について,照射前後における変化がラ マン分光および核磁気共鳴(NMR)では観察されなかった ことが報告された.本セッションでは筆者も,2011年度か ら2013年度にかけて実施し,原環機構と日本原子力機構の 共同研究の成果の一つであるガラス溶解モデルについて,

“Development of performance assessment models for glass dissolution”というタイトルで発表した.

⑥セラミック廃棄物

シンロック(Synroc:合成岩石による高レベル放射性廃 棄物の固化技術のひとつ)などに係る発表が行われた.ま た,再処理方法のひとつであるEURO-GANEX 法により生 成される廃棄物を固化するためには,20MPa 以上,1,150

~1,200℃の条件で圧縮することが好ましいとの報告があ った.

⑦ポスターセッション

①~⑥のテーマに従い,約40件のポスターが発表された.

今回は他の主要な国際学会と開催時期が重複し,日本も 含め,参加者が少なかったが,次回以降,多くの研究者,

大学関係者などが参加すると期待される.

写真:会議の様子

写真:ポスターセッションの様子

Report of ”Scientific Basis for Nuclear Waste Management XXXIX” by Takahiro GOTO, ([email protected]),

*1原子力発電環境整備機構 技術部 Nuclear Waste Management of Japan(NUMO)

〒108-0014 東京都港区芝4丁目1-23 三田NNビル2

(2)

原子力バックエンド研究 June 2016

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原子力バックエンド研究 June 2010

参照

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