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会議参加記

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Academic year: 2021

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Vol.25 No.1 原子力バックエンド研究

会議参加記

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MRS2017 - Scientific Basis for Nuclear Waste Management Symposium 2017

(放射性廃棄物管理の科学的基礎に関するシンポジウム 2017)参加報告

中林亮*1

2017年10月29日から11月3日にかけて,Scientific Basis for Nuclear Waste Management Symposium 2017がオースト ラリア・シドニーにて開催された.本シンポジウムは米国 材料科学会(MRS)が毎年主催し,開催場所は米国・ボス トンと原子力機関を有する国で1年ごとに入れ替わり開催 される.近年,ボストン以外では2013年にスペイン・バル セロナ,2015年にフランス・モンペリエで開催されている.

2017年はオートラリアで開催されるということでANSTO

(オーストラリア原子力科学技術機構)がホスト機関であ った.

本シンポジウムには16カ国,約100名(日本から7名)

が参加した.セッションならびに発表件数を以下に記す.

‧ National & International Waste Management Programs (7件)

‧ Spent Fuel & Zircaloy Cladding (10件)

‧ Safeguards, Decontamination & Decommissioning (6件)

‧ Glass Wasteforms (8件)

‧ Radiation Damage (8件)

‧ Ceramic and Glass-Ceramic Wasteforms (21件)

‧ Partitioning & Transmutation (6件)

‧ Radionuclide solubility, speciation, sorption & migration (4件)

‧ Repositories & Geological Disposal (8件)

‧ Special topic on Tc and Re (5件)

‧ Poster Session (6件)

上記に示すように,ガラスやセラミック固化体に関する 発表が多く,その中でも ANSTO が技術開発を進める

Synroc固化体(チタン酸塩等の鉱物層からなる合成岩石)

に関する発表が多く行われた.オーストラリア政府は,国 内外の医療用Mo-99の需要を満たすことを目的に新たな核 医学施設をANSTOに建設しており,この施設にはMo-99 を製造する際に発生する膨大な量の中レベル液体放射性廃 棄物(ILLW)を処理するためのSynroc固化施設が併設さ れるようである.仮に4.5m3のILLWをセメント固化する 場合は,その体積は112m3に膨れ上がり,他方Synroc固化 の場合は2.4m3まで減容可能になるとされ,輸送や貯蔵等 のライフサイクルコストという面で利点が大きいことが発 表では主張された.また,チャレンジングな研究課題とし て使用済みUO2燃料や揮発性ヨウ素を含む廃棄物のSynroc 固化に関する発表(主に,配合設計の最適化と安定性に関 する発表)が多く行われた.

福島第一原子力発電所(1F)事故の汚染水処理によって

発生する高線量吸着材の固化体に関する研究については,

シェフィールド大学のNeil Hyatt教授がInvited speakerとし て講演されたことからその注目度が高いことがうかがえる.

発表ではHIP法により高線量吸着材のガラス-セラミック 固化技術開発に関する進捗が紹介された.

固化体に関するセッション以外にも幅広い分野の基礎研 究や技術開発の成果が発表されたが,各国における廃棄物 管理のための計画や政策,廃止措置や除染に関する発表が 多い印象を受けた.廃棄物管理は対象となる廃棄物の性状 や特性に依存するものであることから,幅広く知識や経験,

技術を集約し理解することが重要と考える.今回のシンポ ジウムは,廃止措置等によって生じる廃棄物の性状や特性 に応じて,各国がどのような管理プログラム(基礎研究や 技術開発を含めて)を検討,実施しているかを互いに共有 する場として貴重だと感じた.

なお,2018年はボストンで開催されるが,2019年はホス ト機関がIAEAとなり,オーストリア・ウィーンで開催さ れる予定である.当該シンポジウムではホスト機関に関連 した発表が多くなる傾向があるため(今回は ANSTO の

Synroc固化体),2019年のシンポジウムでは廃棄物管理や

廃止措置に関する発表が増加するものと推測される.各国 の廃棄物管理プログラムの最新情報を取得し,我が国での 基礎研究や技術開発へのヒントを得る場として注目だろう.

本シンポジウムはポスター発表の件数が6件に対し,口 頭発表が83件であり,筆者も口頭発表の機会を得ることが できた.参加人数も少ないことから,口頭発表の会場はこ ぢんまりとした様子であったが,その分参加者との交流す る機会が多くなったと感じる.筆者自身も発表後に複数の 専門家と意見交換を実施し人脈を広げることができた.大 学や企業関係者,特に若手の方々には本シンポジウムへの 参加をお勧めしたい.

写真 会場の様子

Report on “Scientific Basis for Nuclear Waste Management Symposium 2017” by Ryo NAKABAYASHI ([email protected])

*1 一般財団法人 電力中央研究所 原子力技術研究所 放射線安全研究 センター

Radiation Safety Research Center, Nuclear Technology Research Laboratory, Central Research Institute of Electric Power Industry

〒201-8511 東京都狛江市岩戸北2-11-1

(2)

原子力バックエンド研究 June 2018

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原子力バックエンド研究 June 2010

参照

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