• 検索結果がありません。

ニワトリの産卵性および卵質に及ぼす脱塩濃縮梅酢の影響

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ニワトリの産卵性および卵質に及ぼす脱塩濃縮梅酢の影響"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

日本家禽学会誌42.・J209‑J216,2005

ニワトリの産卵性および卵質に及ぼす脱塩濃縮梅酢の影響

伊丹哲哉')・香川高士l).細川盾2).吉村幸則3}

')f│」歌山県農林水産総合技術センター畜産試験場養鶏研究所,和歌lll県日高郡巾沌村船津644‑1111 2)株式会社紀州ほそ川,和歌山県日尚郡みなく町晩稲645‑0022

3)広島大学大学院生物圏科学研究科,東広島市鏡I」̲│739‑8528

各種の有機酸やアミノ酸,ミネラルが含まれる梅酢を脱塊し,真空濃縮した脱塩濃縮梅酢(BX70)お よび梅肉エキスを飼料に添力Ⅱし,|司色レグホン種産卵鶏の産卵性および卵質成績に及ぼす影響を検討し た。試験区は,BX70を0.07%,0.14%および梅肉エキスを0.14%添加した区(以卜.,0.07%区,0.14%

区,梅肉エキス区)を設定し,対照区は無添加とした。各区は100>lイで70〜510日齢の間,不│釿給餌さ せた。産卵率は添加各区とも対照区に比べて有意に高く,梅肉エキス区が他の試験区より有意に高かっ た。卵壺は梅肉エキス区が他の試験区より有意に低く,産卵│」量は007%区が他の試験区よりfl意に高 かった。飼料要求率は対照区が1.93であったのに対して,添加各│又は1.90であった。添加各区では対照 区より卵形係数は有意に低く,ハウユニットは有意に高かった。510日齢の生存率は対照区が93%に対 し,0.07%区と梅肉エキス区が95%で,0.14%区が98%と最も高かった。各試験区間で70日齢と510 日齢の体重には差はなかった。

このことから,BX70および梅肉エキスの産卵鶏への給与は,産卵率およびハウユニットを向│Zさせ ることが明らかになった。

キ ー ワ ー ド : ニ ワ ト リ , 梅 酢 , 産 卵 成 績 卵 質

著者らは近年。この梅酢を有効fll用するために脱塩処 理して,濃縮した││兇塩濃縮梅酢BX70(以下,BX70)を 開発した。BX70は梅酢の成分を保持しているので,産 卵鶏の機能改善に効果がある可能性が期待されるが,こ れに関する研究はなされていない。

本実験は,産卵鶏の飼料巾にBX70を添加し,産卵性 お よ び 卵 質 成 績 の 改 善 効 果 の 有 無 に つ い て 調 べ る こ と を 目的とした画また,同│]寺に梅肉エキスを添加し,その有 効│唯についても比較した轡

材 料 と 方 法 1 供 試 鶏 お よ び 管 理

2002年3月19日に孵化した白色レグホン極産卵鶏

(ジュリア)を初生ヒナで導入して育成し,70日齢で試 験鶏舎に移動して試験を開始した。試験鶏舎では供試鶏 は単飼ケージで飼養し,照Ⅱ月条件を14時間点灯とした。

飼料は市販飼料(株式会社R木配合飼料,神戸市)で,

70〜120日齢は大雛用(CP14.0%以上,ME2,780kcal/

kg),121〜510R齢は成鶏用(CP17.0%以'二,ME2,850 kcal/kg)を用いた。これに下述の濃度でBX70または 梅肉エキスを飼料に添加して70日齢から試験終了まで 緒

||||目

梅は,古来よりロ漢民間薬として使用され,その果実 には有機酸,ミネラルなと、が含まれていることが知られ ている(亀岡と北側,1976)。王に食用とされる梅干(梅 漬け)も│司様で(金子ら,1989),青梅から生産される梅 肉エキスにも有機酸,アミノ酸などの有用成分が含まれ ることが報告されている(中村,1995)。梅のアルコール 漬けである梅酒には,果実成分が溶│││していることから (山田ら,1991),梅干の生産過程で潰け液として使用さ れる梅酢(以下梅酢)にも梅の有効成分が溶││‑│している 可能性が考えられる。しかしながら,梅酢には約20%の 塩分が含まれることから,飼料として使用する際に機器 に対する塩害や生体に対しての塩分巾毒などを生じる可 能i恥も考えられる。

2005年5月26日受付,2005年7j125日受理 連絡者:伊丹哲哉

〒644‑111l和歌山県日高郡LP津村船津lO90‑1 TelO738‑54‑0144

FaxO738‑54‑()966

Emailitami̲[email protected]、19.jp

(2)

《 j 2 1 0 1 1 水 家 禽 ' 、 j j : & ! ; &

'三│由採食させた。飲水は自'11摂取とした。怖'人lエキスは,

宇都宮洋才博上(FII歌111県立│兎科入学、f│IHIklll'li)より 分与されたものを使lⅡした。

2.BX70の調製

55,000Lのタンクに背悔を5,000kgとNaCIを1,000 kg投入し,負宝することで生庄される怖干の製造過l!,!

で樛出する通常の口I浴│ノ│掴形分(BX25〜28)の怖酢を川 いた。これを竜気透析機(旭化成svn/W!,株式公│旭化 成,東京都)を用いて,電気透析により脱」iiした。次い で,グローバル真空儂縮機(株式会卜│吉富工業,ノ〈阪'li) を用いて,60℃で真空減圧濃縮して10佶膿縮とした。

3 . 試 験 区 分

試験区はBX70を0.07%および0.14%添〃Ⅱした│><(以 下それぞれ,0.07%区およびO.14%区).梅肉エキスを 0.14%添加した区(以下,梅肉エキス区)およびk、│!!((│>〈

の4区とし,各区には100羽を供試した。

4.調査項目

(1)産卵成績

産卵成續は、151〜510H齢の│H1で,毎llの朧卵率,、'2 均卵菫,産卵│」量規格外卵率,有効産リ│J率(MJ烙外卵 を除いて商品になった産卵率)を測定した。なお 規烙 外卵はひび苫llれ卵.奇形卵,二黄卵,lⅢ斑・肉斑卵とし,

透光検査により判別した。また,301‑li'fに摂取1111料総砿 呈を計測し,1日l>1>l当たりの飼料ii'職最および刺料 災 求率を調査した。

(2)卵質成績

12&J4}j(20()5)

180I1肺から3011iljに,卵形係数,ハウユニット,卵 ,,'"l'」」:,IN殻破壊強度,卵競色を各│×:とも111(作為に20個の 卵をイ1111M1l1定した。IMi色については,ヨークカラー ファン(株式会社ロッシュビタミンジャパン,東京都)

の数llil[を係IIILた。

(3)ノM諺撫および体重

門拭駛│><の51011齢の生存羽数を701̲I齢の羽数で除 して,ノM率を求めた。701̲1齢と51011齢に全供試験の 休旧をi1!ll定し,51011齢の休腫を701‑I齢の休電で除し て,IMI1率を求めた。

(4)BX70および梅肉エキスの成分

BX70と怖肉エキス'│‑'の水分,タンパク質,l火分,脂

!I│I,エネルギー,"fj有機酸,滴定酸度,含有ミネラル.

アミノ雌の各成分を,財│、jl法人日本食品分析センター (ノ〈阪IIj)で分析を行った。

5 . 統 計 分 析

雌卵成紬および卵質成績のillll定項目は,DLIncanの多 '耐食定で解析した。P<0.05を有怠差があるものとした。

結 果

BX70および椛肉エキスの分析結果を表lと2に示し た。BX70および悔肉エキスともクエン雌とリンゴ酸が 細l戊の4!,'ill'強をIITめ,澗定│峻度も高かった。BX70は,梅 肉エキスよりNa,FeおよびMgの各イオンを多く含ん でいた(Jil)。アミノ雌糸Ⅱ成については,セリン,スレ オニン,メチオニンおよびグルタミンがBX70のかに多

表l.BX70および悔肉エキスのl戊分(10091│') Tablel.ComposilionofBX70andUmeexiracls(/1009)

11じ僻P ジ ヘ ノ ノ Componenls BX70伽炎lエキスUmeGxlrとlcts

水分 タンパク質 灰分 llH質 総エネルギー

クエン酸 リンゴ雌 澗定l'ifIMf

ナ ト リ ウ ム カ リ ウ ム 鉄

マ グ ネ シ ウ ム カ ル シ ウ ム

|}ン

Watel‐

Pl・oteln Ash Fat

UrOSSCI1C1 gy Citricacid Malicとlcid Titralablcacidily Sodium

Potasslum lron Mとlgncslum Calcium l>hosph()rus

78520876947 55607150952945

44563653

946.3297349 22︲4no507ゞ071862

?﹈

9314762075

81︐﹈

︑1ノ︑︑Jノ︑1Jノ︑Iノ曇︑︐ノ︑Iノ︑︑jノ︑qjノ︑91ノヴf

gggggg 卸%%%は帥︑即︑即mmmmmm

lk/l︑flk〃fl牡/1趾/f1︑/I●︑/I︑/l︑/l︑/●l︑/I︑/11/l︑

n.dは検出されず。」11.d.'is、11oldetCclabl(J、

(3)

伊丹ら:脱塩濃縮梅酢添加と産卵性 表2.BX70および梅肉エキス中のアミノ酸組成 Table2.AminoacidcompositionofBX70andUmeexiracts

T n 1 1

J 空 1 1

BX70梅肉エキスUmeextracts (mg/1009)

341.5 109.9 77.0 19.7 17.6 17.2 13.8 11.7 10.9 8.2 7.3 6.3 4.0 1.7 1.6 0.9 0.6 0.4

アスパラギン酸 ア ス パ ラ ギ ン ア ラ ニ ン

バ リ ン フ。ロリン セ リ ン ク、ルタミン酸 ス レ オ ニ ン イ ソ ロ イ シ ン ロ イ シ ン チ ロ シ ン フ ェ ニ ル ァ ラ ニ

グ リ シ ン メ チ オ ニ ン リ ジ ン ヒ ス チ ジ ン グ ル タ ミ ン ァ ル ギ ニ ン

L‑AsparticAcid L‑Aspargine L‑Alanine L−Valine L‑Proline L‑Serine L‑GlutamicAcid

T子,

L−lnreonlne

L‑Isoleusine L−Leusine L‑Tyrosine L‑Phenylalanine GIvcine L‑Methionine L‑Lysine L‑Histidine L−Glutamlne L‑Arginine

2 02

81722111 6086228685844︐99n5 5080152211300.13d8

n.d.は検出されず。!n.d.'is!notdetaectable

表3.BX70およびli'f肉エキス添加が産卵成績に及ぼす影響

I、able3.Ef[ectsofBX70andUmeextractssupplementationoneggpl‑oduction 飼 料 要 求 率

F 、 1

r e e d c o n v e r s l o n

飼料桜llXI:,i Feedintake

(g/d) 産卵日量

Eggyield (g/d) 試 験 区 分 産 卵 率

ExperimentalgroupEggproduction

(%)

卵 屯 Eggweighl

(9)

91.00.3c64.0±0.2;!58.2=t0.2')112.4士3.01.93±().04 92.2=t0.2b 64.1±0.2u59.1±0.2all2.5±3.11.90±0.〔)4 92.1±0.2b 63.9±0.2〔!58.8±0.2b112.0±3.11.90=t0.04 93.()±0.3;」63.3=tO.2b58.9±().3')112.1±3.21.90士().04 対 照 区

Control 0.07%BX70

0.14%BX70

梅肉エキス Umeextracts

数値は、│え均ll'1I士標準誤差(n=100)。

Valuesaremean±SE(n=100).

同l1異文字間で有意差あり(P<005)。

ValueswithdifferentsuperscriptsinthesamelinearedifferentsignifIcantly(P<0.05)

照区に比較して有意に高い結果を示し,梅肉エキス匹が 0.07%区と0.14%区より有意に高かった(表3)。30日毎 の推移についても,添加各│>〈が概ね対照区を上回ってお り,H齢季節による伽li'lは示されなかった(図1)。

試験余期間の卵箙は,柿肉エキス区が対照区,0.07%

く含まれ,アスパラギン酸は特に梅肉エキスに多く含ま れる傾向を示した(表2)。BX70および梅肉エキスの pHはそれぞれ1.2と1.4であった。

151日齢から510日齢までの試験全期間の産卵率は,

0.()7%区,0.14%│><および梅肉エキス区の添ノjll各区が対

(4)

J212 日 本 家 禽 学 会 誌 12&J4号(2005)

100

505998

︵ま︶員量目冒皀即計︽舟目避

=○一対照区,Control

80 I

151−181−211−241−271−301−331−361−391−421−451−481一 1 8 0 2 1 0 2 4 0 2 7 0 3 0 0 3 3 0 3 6 0 3 9 0 4 2 0 4 5 0 4 8 0 5 1 0

1‑1齢Age(day‑old)

IXl1.BX70および梅肉エキス添"llが産リ│1率に及ぼす影響 数値は平均値±標準誤差(n=100)。

Fig.1.EffectsofBX70andumeextractssupplcmentationoneggproduction.

Valuesarcmean±SE(n=100).

│茎および0.14%│Xに比鮫して有意に梶かつた。産卵lllit は,0.07%│x:が対照区,0.14%区および梅肉エキス│Xよ りイ」.,世に多かった。飼料摂取量と飼料要求率は各試験│>〈

の│Alでイj意差を示さなかった。規絡外卵率には各試験区 間で糸はなかったが,有・効産卵率は0.07%区,0.14%区 および梅肉エキス│〆の添〃I1各区が対照区より有意に高 く,また悔肉エキス区は0.07%区と0.14%区より有意に 高い値を示した(渋4)。

試験全!Ul州の卵質を表5に示した。卵形係数は添加各 区が対照│XよりfJ意に低かった。ハウユニットは,添ll1 各区が対照区よりイj‑意に高く,その推移においても210 11齢と27011齢以外の全ての日齢で対照区より添ノjll各区 が尚かつた(IXI2)o卵殼厚,卵殻破壊強度および卵黄色 については,各,試験│>〈の間でfj意な差は認められなかっ た。51()11齢までのI│晶伊キ《については,0.14%│X"98%

と最も,1'1iく,().07%│>〈と仰│句エキス│メーが95%で,対ll((区 が93%と雌も低かった。なお,各試験区間の試験終」ンllf の平均体,碗にノfはなかった(衣6)。

考 察

木実験は.BX70および梅肉エキスを飼料添加し,産 卵鶏に摂取させ,これが産卵機能に及ぼす効果を検討し た。その結災,BX70または梅肉エキスは産卵率,有効産 卵率およびハウユニットを改善する効果を示す ことがII

なウミl1兇として見川された。

')i"│1率と有効産卵率は両BX70添加区と#1肉エキス│x:

で対l1((区より尚かつた。BX70と梅肉エキスはクエン│砿 やリンゴ酸を豊富に含んでおり,タンパク質や││骨質,各 繩のアミノ雌も検出されたことから(表1),BX70と悔 肉エキスに含まれる有機酸または有機酸とその他の成分 との襖合的な作川が産卵機能に影響した可能性が考えら れる。

イ」.機樅は腸管粘膜に障害をもたらすことなく,l1易内細

│媚iを減少させることが知られている(Chaveerach""., 2004)。また,クエン酸やギ酸なと、の有機雌は消化管│ノ1の 微!'物に影響して,微生物による消化性を高めること,

微ノ│物による栄養素の損失を低減すること,生体にとっ てイ」.',¥なアンモニアの産生や微生物の代謝産物を低I#さ せることが拷・えられている(DibnerandBLlltin,20()2)。

さらに,イ」機雌を摂取す‑ると,消化管pHが卜・がり,膵 液分泌が促進され,消化管粘膜を刺激することにより吸 収機能が充進することも示唆されている(Dibnel・flnd BLlltin,2002)。これらのことから,BX70と梅肉エキス のクエン雌やリンゴ酸等の有機酸は産卵鶏の浦化と吸収 機能を促進し,これが産卵機能を向上させた1つの愛│ノ〈|

である1jl能性が推定される。一方,梅肉エキス区の産卵 率と有効産卵率は両BX70添加区より有意に高かった が,そのl:II!ll1については今後の検討が必要である。

(5)

T O 1 Q

〔 ノ ム 1 J

{Ⅲ)、l・ら:脱塩膿納悔酢添ノjllと産卵'此

表4.BX70および伽炎lエキス添ノjllがM1幣外卵率ならびに有効産卵率に及ぼす影響

「able4.EffectsoIBX70andUmeextractssupplementationonnonstandard‑

izedeggsandcommodiouseggs

有効産卵率

%ofcommodiouseggs

(%) 規格外卵率

%oInonstandardizedeggs

(%)

試験区分 Experimentalgroups

対照区

Control 0.07%BX70

cbb

66453333 0000 +士士十一

59573344

78898888

4.03±0.16

4.12±0.12

3.98±0.18

3.75=t0.17 0.14%BX70

梅肉エキス区

Umeextracts

数値は平均値士標準誤差(n=100)。

Valueaaremean±SE(n=100).

'百1列異文字間で有意差あり(P<0.05)。

ValueswithdilTerentsupcrscriptsinthesamelinearedifferentsignincantly(P<

0.05)

規格外卵は,ひび割れ卵,|Ⅲ斑・肉斑卵,奇形卵,二黄卵。

Nonstandardlizedeggsarccrackedeggs,deformedeggs,eggsthathaveblood sDotsorpiecesofflesh,anddoubleyolkegg.

有効産卵率(%)は,出荷{l,'il数÷延べ羽数×lOOo

Ratio(%)oIcomlnodioLIsGggsareshowsthenumberofeggproduction/thetotal

numberofhens.

表5.BX70および枕肉エキスの添"││が卵質に及ぼす影響

Efl.ectsoIBX70andUmecxtractssLlpplcmentationoncggqualitiGs

rable5

卵殻破壊強度 Sheilstrength

(kg/cm2)

卵 黄 色 YolkcolorfanscorE リ'1般厚

ShellthickllGss ("m) 試 験 区 分 卵 形 係 数

ExperimentalgroupsEggshapeindex

、ウユニッ|、

llauRhLInit

対照区

Control 0.07%BX70

().726±0.()02:193.94±0.62') 343±23.85=tO.0510.64=t0.07 ().720士0.002I)96.25±0.47&!345=t23.75=t0.0510.80=t0.06 0.717=tO.0()2')96.28=t0.47;!343=t23.76±0.0510.60=t0.06 ().720±0.002')95.97±0.56:!344±23.84士0.0510.73±0.06 0.14%BX70

梅肉エキス

Umeextracts

数値は平均値±標準誤差(n=240)。

Valuesaremean±SE(n=240).

同列間異文字間で有意差あり(P<0.05)。

Valueswithdifferentsllperscriptsinthesamelinearedifferentsignincantly(P<O.05)

しなかったが,産卵率と同様に有効産卵率で評価した場 合でも有意にこれを高めることが示された。このことか らも,BX70および梅肉エキスは産卵性を向上させるた めに有効であるものと考えられる。

リ│唾は対照区に比べて梅肉エキス区で小さく,0.07%

区と0.14%区では有意な差は認められなかった。フマル 0()7%区と0.14%区との間では産卵日呈を除く成績に有

意差は認められず,また産卵日量は007%区が0.14%│><

や梅肉エキス区より有意に高かったことから,BX70は 0.07%区程度の飼料添加で産卵'三l量に対する効果がある

ものと考えられる。

BX70および梅肉エキスの投与は規格外卵率には影響

(6)

]214 日本家禽学会誌42巻J4号(2005)

110

100

H U

90

÷対照区,Control

l I L I l I l I 80

1 8 0 2 1 0 2 4 0 2 7 0 3 0 0 3 3 0 3 6 0 3 9 0 4 2 0 4 5 0 4 8 0 5 1 0 日齢Age(day‑old)

図2.BX70および梅肉エキス添加がHUに及ぼす影響 数値は平均値±標準誤差(n=20)。

Fig.2.EffectsofBX70andumeextractssupplementationsonHaughunit.

Valuesaremean±SE(n=20).

表6.BX70および梅肉エキス添加が体重に及ぼす影響

Table6.EIfectsofBX70andUmeextractssupplementationonbodyweight 51011齢/70日齢

│Odaysold/70davsold 試験区分

Experimentalgroups

70日齢 70daysold

(口)、 。 ノ

510日齢 510daysold

/ 、

g

対照区 Control BX700.07%

865.7士5.02,069.7=t22.1 861.3±4.62,079.8±23.9 862.6±5.22,042.2±24.1 860.1±4.32,073.3±21.1

33330000

0000

++一十一士

03724434

2222

BX700.14%

梅肉エキス

Umeextracts

数値は平均値±標準誤差(n=100)。

Valuearemean士SE(n=100).

酸やギ酸等の有機酸をブロイラーに摂取させると増体呈 が減少することが知られているが(PattenandWald‑

roup,1988),今回の実験では70日齢と510日齢との間 の体重増加率は,対照区,0.07%区,0.14%区および梅肉 エキス区のそれぞれにおいて241%,237%,241%およ び239%で,BX70と梅肉エキス摂取の有意な影響は認 められなかった。梅肉エキス区では,供試鶏の体型にか かわらず卵巣と卵管の大きさが小さく維持され,卵菫も

対照区より小さくな 今 回 の 実 験 で は

った可能性が惟察される。

0.07%区,0.14%区およ〔

今凹の実験では、0.07%区,0.14%区および梅肉エキ ス区はいずれも対照区より低い飼料要求率を示す傾向に あったが,有意差は認められなかった。しかし,供試鶏 の羽数を増加させることにより総産卵重量の差が大きく なって飼料要求率の改善効果に有意性を得られる可能性 も期待されるので,今後さらに検討か必要である。

卵質においては,0.07%区,0.14%区および梅肉エキ

(7)

伊丹ら:脱塩濃縮梅酢添加と産卵性 <1215 ス区が対照区よりリ'1形係数では有意に低く,ハウユニッ

トでは有意に高かったので,BX70と梅肉エキスの成分

はこれらの卵質指標に影響するものと考えられた。卵を 貯蔵している間のハウユニットには,卵白の二酸化炭素 の散逸によりpHが̲上昇し,濃厚卵白中の不溶性オボム シンの構造が破壊されることが影響するものと考えられ ている(浅野と石原,1999;佐藤1980)。BX70および 梅肉エキスがハウユニットに及ぼす影響の機構は不明で あるが,これら成分中の有機酸が体│ノ1に吸収され,これ が卵白巾に移行して卵白のpl‑Iの上昇を抑制し,ハウユ ニットを高くする可能性が推定される。ハウユニットは 若鶏より老鶏で低く,ニワトリのノjll齢の影響も受けるの で(Roberts,2004),供拭鶏のノ」11齢に伴うハウユニット の低│、 をBX70および悔肉エキスを摂取させることで抑 制できる可能性が考えられる。

5101二l齢における生イj率は対照区,0.07%IX,0.14%区 および梅肉エキスでそれぞれ93%,95%,98%および 95%であり,BX70または柚肉エキス摂取は生存率を低 下させることはなく,むしろ上昇させる傾向を示した。

有機峻は飼料や飲水'│1のサルモネラ菌やカンピロバク ターなどの微生物の増殖を抑制する作用を示し(Larsen

"",1993;Chaveerach"(z/.,2002),また生体の液性 免疫機能を冗進することが報告されている(EIHadri"

".,2004)。BX70と梅肉エキスも有機酸を豊富に含むの で,有害微生物の増殖を抑制し,また免疫機能を冗進す

る可能性も期待される。

以上のことから,BX70または梅肉エキスの産卵鶏へ の給与は,産卵率とハウユニットの│f']上に有効であるこ とが示された。BX70は梅酢原液を脱塩濃縮処理したも ので梅肉エキスより簡易に製造でき,梅肉エキスと類似 した有効性を示したので,産卵期の機能を│f'l上させるた めの飼料添加物として有川であると考えられる。

謝 辞

実験に便川した,柿肉エキスを提供して頂いた,宇部 宮洋才博士(fll敗山県立│罫1大'¥:,ドⅡ歌山市)には深謝 致します。

引 用 文 献

浅野悠輔・石原良三.卵一その科学と加工技術第3版.

光琳東京.69‑71頁.1999.

ChaveerachP,KeuzenkampDA,UrlingsHAP,Lip‑

manLJAandKnapenFV.Invitrostudyonthe effectoforganicacidsollCampylobacterjejuni/

colipopulationsinmixturesofwatel・andfeed.

PoultryScience,81:621‑628.2002.

ChaveerachP,KeuzenkampDA,UrlingsHAP,Lip‑

manLJAandKnapenFV.Effectoforganicacids indrinkingwaterforyoungbroilersoncampy‑

lobacterinfection,volatilefattyacidproduction, gutmicrofloraandhistologicalcellchanges.Poul‑

tryScience,83:330‑334.2004.

DibnerJJandButtinP.Useoforganicacidsasa modeltostudytheimpactofgutmicronoraon nutritionandmetabolism.JoumalofAppliedPoul‑

tryResearch,11:453‑463.2002.

HadriLE,GarlichJD,QureshiMA,FerketPRand QdetallahNH・Glucoseandelectrolytesupple‑

mentationofdrinkingwaterimpl・ovetheimmune responsesofpoultswithinanition.PoultrySclence,

83:803‑809.2004.

亀岡弘・北旧ll忠次.梅の果実の成分について.日本農 芸化学学会誌,50:389‑393.1976.

金子壷太郎・太田国子・河野圭介・前田安彦.日本栄 養・食糧学会誌,42:179‑184.1989.

LarsenGJ,RolowAMandNelsonCE.Theeffectof organicacidsonsalmonellacontaminationorigi‑

natingfrommousefecalpellets.PoultryScience,

72:1797‑1799.1993.

中村アッコ.梅肉エキスの有機酸,遊離アミノ酸と糖の 組成および調整過程における遊離アミノ酸の変化.日 本栄養・食糧学会誌,48:232‑235.1995.

PattenJDandWaldroupPW.Useoforganicacidsin broilerdiets・PoultryScience,67:1178‑1182.1988.

RobertsJRFactorsaffectingegginternalquality andeggshellqualityinlayinghens.Joumalof PoultryScience,41:161‑177.2004.

佐藤泰食卵の科学と利用.第1版.地球社.178‑186 頁.東京.1980.

田先威和夫・ll11ll行雄・森山琢磨・│Ⅱ中克英新編養鵡 ハンドブック.第5版.養賢堂.東京.2000.

│」̲l田聡子・青柳ll康夫・菅原龍幸.柿酒製造過程における 果実成分の溶出と変化について.日本食品工業学会 誌,38:288‑293.1991.

(8)

1216 日本家禽学会誌42巻J4号(2005)

E f f e c t s o f D e m i n e r a l i z e d a n d C o n d e n s e d U m e V i n e g a r o n E g g LayingPerformanceandEggQualityinHens

T e t s u y a l t a m i ' , T a k a s h i K a g a w a ' , K i y o s h i H o s o k a w a 2 a n d

YukinoriYoshimura3

I W a k a y a m a P r e f e c t u r e R e s e a r c h C e n t e r o f A g l ・ i c u l t u r e , P o u l t r y F a r m i n g R e s e a r c h L a b o r a t o r ,

Forestry,FisheriesandLivestockExperimentalStation,Hidaka‑gun,Wakayama644‑1111

2 K i s h u H o s o k a w a C o . , H i d a k a ‑ g u n , W a k a y a m a 6 4 5 ‑ 0 0 2 2

3 G r a d u a t e S c h o o l o f B i o s p h e l ・ e S c i e n c e , H i r o s h i m a U n i v e r s i t y , H i g a s h i ‑ H i r o s h i m a 7 3 9 ‑ 8 5 2 8 U m e v i n e g a r , a b y ‑ p r o d u c t o f u m e ( a p l u m ) f o o d p r o c e s s i n g , m a y c o n t a i n v a r i o u s o r g a n i c a c i d s , a m i n o a c i d s a n d m i n e r a l s . T h e B X 7 0 w a s p r e p a r e d b y d e m i n e r a l i z a t i o n a n d c o n d e n s a t i o n ofumevinegar.WeexaminedtheefectsofBX70andumeextractsontheegglaying p e r f o r m a n c e a n d e g g q u a l i t y i n W h i t e L e g h o r n h e n s . T h e b i r d s w e r e d i v i d e d i n t o f o u r g r o u p s ( n

=100eaCh),andprovidedud//b"""1withfeedcolltainingO.07%or0.14%BX70(0.07%and 0 . 1 4 % g r o u p s ) , 0 . 1 4 % u m e e x t r a c t ( u m e e x t r a c t g r o u p ) , o r b a s a l f e e d ( c o n t r o l g r o u p ) f r o m 7 0 to510‑day‑old.Theeggproductionratewassignificantlyhigherin0.07%,0.14%andume extractgroupsthancontrol,andwasgreaterintheumeextractgroupthan0.07%and0.14%

groups.Theeggweightwassmallerinumeextractgroupthanothers,whereaseggyieldwas g r e a t e l ・ i n O O 7 % g r o u p t h a n o t h e r s . F e e d c o n v e r s i o n r a t e w a s l . 9 3 i n c o n t r o l a n d l . 9 0 i n 0 . 0 7 % , 0 . 1 4 % a n d u m e e x t r a c t g r o u p s . S i g n i f i c a n t l y l o w e r e g g ‑ s h a p e i n d e x a n d g r e a t e r H a u g h u n i t v a l u e s w e

Pj

r e o b s e r v e d i n O . 0 7 % , 0 . 1 4 % a n d u m e e x t r a c t g r o u p s c o m p a r e d w i t h c o n t r o l g r o u p . T h e v i a b i l i t y w a s 9 3 % , 9 5 % , 9 8 % a n d 9 5 % i n c o n t r o l , 0 . 0 7 % , 0 . 1 4 % a n d u m e e x t r a c t g r o u p s , respectively・Noノdiferenceinthebodyweightwasobservedamongeachgroupat70and510‑

d a y ‑ o l d o f a g e . T h e s e r e s u l t s s u g g e s t t h a t B X 7 0 a n d u m e e x t r a c t m a y b e e f e c t i v e f o r l a y e r s t o

improveeggproductionandHU.

(Jqpa""eJoz""α/Q/肋Ⅳ/"fy此花"ce,¥2.・J209‑"ld2005)

K e y w o r d s : c h i c k e n , e g g l a y i n g p e r f o r m a n c e , e g g q u a l i t y , u m e v i n e g a r

参照

関連したドキュメント

従って、こ こでは「嬉 しい」と「 楽しい」の 間にも差が あると考え られる。こ のような差 は語を区別 するために 決しておざ

[r]

ところで、モノ、ヒト、カネの境界を越え た自由な往来は、地球上の各地域の関係性に

前章 / 節からの流れで、計算可能な関数のもつ性質を抽象的に捉えることから始めよう。話を 単純にするために、以下では次のような型のプログラム を考える。 は部分関数 (

それゆえ、この条件下では光学的性質はもっぱら媒質の誘電率で決まる。ここではこのよ

脱型時期などの違いが強度発現に大きな差を及ぼすと

選定した理由

(自分で感じられ得る[もの])という用例は注目に値する(脚注 24 ).接頭辞の sam は「正しい」と