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25 

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(1)

著者

奥野 隆史

雑誌名

筑波大学人文地理学研究

12

ページ

1- 24

発行年

1988- 03- 25

(2)

1 ) ヲ ; 論

人文地理学究1 iJf XlI 1セRT@ 1988

C

l l )

ー ノ イ ズ 効 果 と そ の 除 去 一

奥 野 │

盗 史

直 iァェ セ[eii

E 空11011的自己ヰ131話! の既存統計量に対する影響 1. t統 計 量 に つ い て

1. j,成算法 2. 修正t統 計 量 2. li J J 帰パラメータについて

I 序

3. 一 般 化 最 小2 乗法

4. 最 尤 法

" - 6 . 自問

前報告において,筆者は,空[ 間的自己

i{

1

1

菊 の 問 題 が 計 量 地 理 学 に お け る 基 礎 的 か つ 最 も 重 要 な 問 題

の l つであり, さらにそれの研究が地理学自有の課題で、ある地域性の解明に係わっていることを指摘

した( 奥野, 1981) . そして, 各 種 の 空 間 デ ー タ に お け る 空 間 的 自 己 相 関 の 有 無 と 強 度 を 検 出 す る た

めの諸? 1 1I

JJ支について,従来の多数の研究に恭づいて説述した.

こ の 空 間 的 自 己 相 関 問 題 に 関 す る 研 究 の 系 譜 は , 田 中 ( 1982) に よ っ て 指 摘 さ れ た よ う に , 概 略 的

に は , 計 量 経 済 学 に お け る 時 系 列 自 己 相 関 研 究 お よ び 計 量 植 物 生 態 学 に お け る 分 布 生 成 過 程 研 究 と 深

セZQS

化,次いで,各種の既存統計量に対する,

g

l

己 相 関 の 影 響 の 硲 認 と そ れ の 除 去 , 最 近 に お い て は 自 己 相

関自体のモデノレ化という潮流を示している. この研究系詳に従うならば,前報告は初期段階の成果を

まとめたものといえる. 本報告は,それに継続する,空間的自己相関の既存統計量に対する影響一一ー

後 述 の よ う に こ れ は 明 ら か に ノ イ ズ 効 果 で あ る 一 ー と そ れ の 除 去 に つ い て 説 述 す る .

立 空 間 的 自 己 相 関 の 既 存 続 計 量 に 対 す る 影 響

われわれは,空間過程を計量的に解明するに際しては, ¥l i } 外観察や間取りなどをとおして数値デー

タ を 収 集 し そ れ を 各 種 の 手 法 に よ っ て 分 訴 し , そ の 成 果 に 関 す る 仮 説 を た て , そ れ を 検 定 す る と い

う 接 近 法 を 取 る 場 合 が 多 い . こ の 仮 説 の 検 定 は , 一 般 的 に は 統 計 的 推 定 法 の 利 用 に よ っ て 行 な わ れ る .

衆知のように, この推定法は ,

n

儲 の 互 い に 独 立 i拘に分布するサンフ。ノレ観測体に関する変数値( 属性

値)

Xi

( i =l ,

2

, • ," n) を 前 提 と し て 構 築 さ れ て い る . す な わ ち3 観 測 体 を 地 点 と す れ ば,n の地点 に 関 し て 入 手 さ れ た 変 数 値 は 互 い に 独 立 し て い る と い う 前 提 の も と で , 統 計 的 推 測 が 行 な わ れ る と い

うことである. ￟■j AHZiセ セ

に み ら れ る 相 関 の こ と で あ り , そ の よ う な 相 関 を 示 す 変 数 値 は , 上 述 の 前 提 を 満 た す も の で は な い こ

(3)

在 ゆ え に 何 ら か の 影 響 を 受 け る こ と は 容 易 に 理 解 で き る で あ ろ う1) 変数値にプラスの空間的,

j

g

己相

関がみられる場合( 互いにほぼ│ 可等の変数値が特定の場所に叢集する場合) は,ある 1j也点の変数値

iセ QQ |j

1拾 に 独 立 し て い る 場 合 に 比 べ て 減 少 す る . し た が っ て , 地 点 が 増 加 す れ ば す る ほ ど , 情 報 は 全 体 と し

て 減 少 す る で あ ろ う . こ の よ う な 空 間 的 自 己 相 関 に よ っ て も た ら さ れ る 統 計 的 推 測 の 変 動 を , 従 来 の

諾 研 究 を 参 照 し な が ら , こ の 推 測 に お い て 頻j甘される

t

統 計 量 お よ び 回 帰 パ ラ メ ー タ に つ い て 述 べ る .

l.

t

統 計 量 に つ い て

C

l i

百 &

Or d ( 1975a)

は , 空 間 的 自 己 柏 関 を 有 す る 変 数 値 が , 互 い に 独 立 し た 変 数 値 を 前 提 と し て

構 築 さ れ て い る f統 計 量 に 如 何 な る 偏 性 を も た ら す か に つ い て 考 察 し て い る .

彼 ら の 扱 っ たf統計量は,

2

変 数 そ れ ぞ れ の 平 均 の 間 の 差 の 有 意 性 検 定 に 利 用 さ れ る も の で あ り ,

こ れ は 次 の よ う に 定 義 さ れ て い る N( P1,

σ

i

1) な る 分 布 を も っ 母 集 団

X

1 から12

1

1

1

自のサンフ。ノレfl査を,

そして, nHR セiI x

QR R O σ ? =

イ =

σ2 と仮定すれば, 母 平 均μl とμ2の 間 に は 差 が な い と い う 帰 無 仮 説 の も と で は , 次 の 統 計 量 は 自 由

(n

1

n2-

2)

をもっ

t

分布に従う, というのがそれである.

t

(1)

σ正1一正2

こ こ で の ぬ と %2は母集団

X

1と

X

2か ら 抽 出 さ れ た

2

サンブ。ノレ値群それぞれの平均, σ正1-X2 は

2

ンフ。ノレ平均関の差の標準誤差の推定{ 直で、あり,次式によって与えられる.

HQQWR○セ

y

/

2

(

勺;L

2

(

2

)

ここでの

5

i

S

3

2

サンフ。ノレ億群それぞれの分散である.

C

l i f f

&

Or d

は , 次 に 述 べ る 手 続 き に よ っ て , 空 間 的 自 己 相 関 を 有 す る

2

変数を実験的に生成し,

その成果に基づく

t

確 率 限 界 値 を 求 め , 独 立 的 な 変 数 の 場 合 の 同 様 の 限 界 値 ( こ れ は

t

分 布 表 に 記 さ

れ て い る 〉 と 比 較 し て い る .

ステップ

1

:

3 x 3,

5

x

5

7

x

7

10

x

10

の4種 類 の 方 格 メ ッ シ ュ の 人 工 的 な 地 区 お よ び ア イ

HI QQQセ RI R x

サンフ。ノレ値が計測されるとする . IiI J者 の 人 工 的 な4地 区 に つ い て は , 境 界 効 果 を 除 く た め ト ー ラ ス 面

に写像する. 接合係数に関して, メッシュ方格または君1) i と j が 辺 ま た は 境 界 を 共 有 す る と き はWij

= 1

, そ う で な い と き は Wijニ

O

とし, I; w i j = l と な る よ う に 尺 度 化 す る ( 後 述 す る Wij は す べ て 尺

度化されたものであり i キj である)•

ステップ

2

:

X

1と

X

2そ れ ぞ れ に 対 し て ,

T

記 の よ う な

10

対 の 自 己 相 関 パ ラ メ ー タ ( ρ1,ρ2) を 導 入

する. すなわち,

( 0. 0

0. 0)

( 0. 0

0. 5)

( 0. 0

0. 9)

( 0. 5

0. 5)

( 0. 5

0. 9)

( 0. 9

0. 9)

(

- 0. 5

- 0. 5)

( - 0. 9

- 0. 9)

( 0. 5

- 0. 5)

( 0. 9

- 0. 9)

10

対であり, 各 パ ラ メ ー タ 値 は

X

1と

X

(4)

第 l 表 iセi シ ゥ エ j出来限界値 ( 7 X 7方格メッシュの場合〉

ノミーセント点

独の立t分的変布数

I

iセャ エ

α

( 0. 0, ( 0. 0, ( 0. 0, ( 0. 5, ( 0. 5, ( 0. 9, ( - 0 . 5, ( - 0 . 9, ( 0. 5, ( 0. 9,

O. 5) 0. 9) 0. 5) 0. 9) 0. 9) - 0 .5 - 0 .9 - 0. 5) - 0. 9)

0. 10 1. 29 1. 30 1. 88 7. 30 2. 39 7. 21 8. 51 O. 77 0. 37 1. 77 5. 50

0. 05 1. 66 1. 61 2. 53 9. 20 3. 01 9. 08 10. 98 0. 99 0. 47 2. 25 7. 08

0. 025 1. 98 1. 97 2. 94 10. 90 3. 63 1'1. 05 12. 88 1. 17 0. 56 2. 65 8. 12

0. 010 2. 36 2. 23 3. 40 13. 22 4. 05 13. 38 14. 99 1. 35 0. 65 3. 14 10. 02

0. 005 2. 62 2. 42 3. 71 14. 69 4. 47 16. 63 16. 35 1. 47 0. 73 3. 53 11. 48

注 j ) .;t コ j)' l 数{ 直は2変数それぞれの自己中間関パラメータ. 01とρ2・ ( Cl i妊 &Or d, 1975aより)

ステップ3 : 上の2つ の ス テ ッ プ に お い て 与 え ら れ た ω! ) およびρ,,

( h= l

2) に基づいて, 次 式 で

さ れ る 自 己 相 関 オ ベ レ ー タ を 求 め る .

(1一 九WfI) - l

(

3

)

ここでの I は単位行列, W は Wij を 要 素 と す る 11,) ( 11, の 接 合 係 数 行 列 で あ る .

ステップ4 標準正規母集団からの乱数として撹乱項ベクトノレ

e

"

を生成する.

ステップ

5

相 際 オ ベ レ ー タ と j賛否

L

項ベクトノレから, 空間的自己相腐を有する変数値ベクトノレ Xk

を次式によって導く.

x k =( I - ρ kW

J - l

e;

(

4

)

ステップ6 : ステップ4 と5の作業を1 ,2001互l反復する.

このような手続きによってシミュレートされた, セ[Aセ エ

独 立 的 な 変 数 値 に

i

認するそれとを対比すると, 第1表 の よ う に な る ( 7 x 7方 格 メ ッ シ ュ の 場 合 ).

こ の 表 か ら 明 ら か な よ う に , 両 種 の 変 数

i

習の

t {

直 の 差 は 著 し く , 空 間 的 自 己 相 関 を 有 す る 変 数 に 対 す

るf 検 定 は , 誤 っ た 推 測 を 導 く こ と に な ろ う . こ こ で 注 目 す べ き は ,X1 と X2 の 両 方 ま た は 一 方 に

プ ラ ス の 自 己 相 関 が み ら れ る 場 合 は , 非 相 関 の 場 合 に 比 べ て

t

11直 が 大 と な り , 相 関 が 高 水 準 に な る ほ

どf値が増大すること,および,

2

変 数 の 両 方 に マ イ ナ ス の 自 己 相 関 が あ る 場 合 は , 逆 に

t

値は小と

な り , 相 関 が 高 水 準 に な る ほ ど 減 少 す る こ と で あ る . こ の こ と は , プ ラ ス の 自 己 相 関 が あ る 場 合 は ,

帰 無 仮 説 の 棄 却 域 が 拡 大 し , 式( 1) と( 2)に 拠 る な ら ば , 帰 無 仮 説 が 棄 却 さ れ る 確 率 が 増 大 し , マ イ ナ

ス の 自 己 相 関 が あ る 場 合 は , 正 反 対 の 状 況 が 生 ず る こ と を 意 味 す る .

こ の よ う な 空 間 的 自 己 相 践 の

t

統 計 量 に 対 す る 偏 性 が 生 ず る 原 因 は , そ の 相 関 を 有 す る 変 数 の 平 均

が 独 立 的 変 数 の そ れ と 異 な る こ と に 求 め ら れ る . す な わ ち , あ る 地 区 の 変 数 値 Xi が , 産 援 隣 合 っ た

ャ iセi QJQ

るとすれば, こ の 自 己 相 関 は 次 の よ う に 表 わ せ る .

お1ニρ L; Wij 勾+ e i

( i =1,

2,

n ) ( 5)

ここでの ρ,Wij, ei は 以 前 に 定 義 さ れ た も の と

l

奇 様 で あ る . こ の よ う な 変 数X の 平 均 は , 最 尤 推 定

(5)

11

Z α i. Xi

/'-. x ' Al i= l μ二二一一一一一一一二二一一二局

l ' A l ι

-Ll I kr.

(

6

)

ここでの A= ( 1 - ρ 鴨T)' (1一一ρ明T),1は l を要素とする列ベクトノレ, / ' - .

る . ま た,

X

の 分 散 の 最 尤 推 定 量( J2は,

α はAの要素, α1・=2: ; αi j であ

j= 1

︿

J

f

r

A

,〆

1

1

¥

︿

μ

f

L

α

η

Z

η

Z

︿

(

7

)

で あ る . こ れ ら の 平 均 と 分 散 は , 通 常 の も の と 比 べ て

α

i j に よ っ て 加 重 さ れ て い る こ と が 理 解 で き る

であろう.

2

.

回 帰 パ ラ メ ー タ に つ い て

空間的自己相関の回帰パラメータに対ーする影響は,回帰モデノレを構成する変数や誤差項に何らかの

系 列 的 な 自 己 相 関 が み ら れ る 場 合 に , 通 常 の 最 小2乗 法 に よ っ て1m帰 パ ラ メ ー タ を 推 定 す る と , そ の

推 定i直は最長不備性をもたなくなる, と い う こ と で あ り , 古 く か ら St udent ( 1914) や Yul e ( 1926) な

ど に よ っ て 指 摘 さ れ て き た 問 題 で あ る . と り わ け , 時 系 列 車 : 象 を 扱 う 計 量 経 済 学 で は 最 重 要 問 題 の 1

つ と さ れ , 多 数 の 成 果 が 報 告 さ れ て い る4) 空 間 系 列 の 自 己 相 関 に 関 す る 研 究 は ) Cl i f f & Or d ( 1972)

以 来 活 発 に な っ て き て い る . こ の よ う な 自 己 椙 関 の 回 帰 パ ラ メ ー タ へ の 影 響 に 対 す る 注 目 の 増 大 は ,

回 帰 分 析 が 諸 分 野 で き わ め て 頻 用 さ れ て い る こ と に 由 来 し て い る の は い う ま で も な い .

線形@ 帰モデノレは ,

Y

を従属変数,

m

1

1

e

i

のX を独立変数, 戸 を 未 知 の 回 帰 パ ラ メ ー タ

e

を誤差,

t

を 観 測 体 と す る と3 一 般 に 次 の よ う に 表 現 さ れ る

Yi =

8

.

0 +

8

.

1X li+

8

.

2X2i十・・・】ト

8

.

mX mi十θi (i= 1, 2, ." , n) (8)

または, y = x β 十e (

8

')

しかし, これには4つの基本的な仮定が設けられてし、る. それは, ( 1) E ( e) =O, ( 2) E( ee' ) = σ2 1,

( 3) Xは固定された数の集合で、あること, ( 4) Xの 階 数< n で あ る こ と , で あ る . ( 1)は ei の 期 待 値

が す べ て ゼ ロ で あ る こ と を 述 べ て お り , 不 備 性 の 仮 定 と い わ れ る . ( 2) は ei が す べ て 一 定 の 分 散σ2

を も つ こ と , お よ び 引 を

2

つ ず つ 取 り あ げ た 場 合 に 互 い に 独 立 的 で あ る こ と を 意 味 し て お り , 分 散

一 様 性 お よ び 独 立 性 の 仮 定 と い わ れ る . ( 3) は, Y の 変 動 がeの 変 動 に よ っ て も た ら さ れ る も の で あ

り,

X

はe と は 独 立 し て い る こ と を 述 べ て い る .

(4

)

は,サンブ。ノレ( 観測体) の倍数が推定されるべ

`} ュ ゥ x ェ iセセj N

デノレにおける未知の戸の推定法として,最小

2

乗法が最も著名であり, どの統計ー学の教科書にもこの

推 定 法 が 説 明 さ れ て い る . こ の 方 法 は , 上 述 の4つの仮定のもとで,むをすべてのサンプノレについて

/' - . 11

最 小 に す る よ う な 推 定 量βを 求 め る 方 法 で あ る . す な わ ちp L = Z l e ? とおけ

-vf

L

の 行 列 形 式 は 次 の

よ う に 記 す こ と が で き る .

L = e ' e = ( Y - X s ) ' ( Y -X β )

こ れ は 次 の よ う に 改 書 す る こ と が で き る .

(6)

L = Y

/

Y = 2 s

1

X

/

Y

I X/ Xs

この式の

L

を 点 に

i

おして偏微分して得られる次の偏導関数をゼロとおき,

a L

3

- 2X/ y

2X/ Xs

そ れ を 解 け ば , 次 式 が 導 か れ る .

=( X/ X) - l XY

/ ' . .

(1

0

)

( 11)

( 1

2

)

上式から得られる同は最良線形不偏推定量で、ある.

r

最良 j とは, こ の 推 定 量 が す べ て の 線 形 不 偏 推

定 量 の う ち 最 小 の 分 散 を も っ て い る こ と を 意 味 し , 推 定 値 と し て は 最 も 正 確 な も の で あ る . ま た ,

「線形

J

と は , 推 定 量 がY の 測 定 値 の 線 形 結 合 ( 1次i現 数 ) と し て 表 現 で き る こ と を 意 味 す る5) 最 良

と い う 性 質 は 推 定 量 と し て は 最 も 望 ま れ る も の で あ り ( 正 確 な 推 定 値 は そ の 典 型 で あ る ) , 線 形 と い

/' -. .

う性質は上述の

(3

)

の仮定を,不偏という性質は( 1) の仮定をそれぞれ反映している. また,

s

が 得 ら れ

る こ と は , 式

(1

2

)

に み ら れ る 逆 行 列

( X

1

X) - l

が 存 在 す る こ と に 他 な ら な い の で3 こ の 推 定 量 は

(4

)

仮 定 を も 満 た す こ と に な る . こ の よ う な こ と か ら , 最 小2乗 法 は 回 帰 パ ラ メ ー タ の 推 定 法 と し て き わ

め て 好 ま し い も の と の 評 備 を 受 け て い る の で あ る .

しかし,空間的自己相関を示す事象に関する回帰モデノレに対して; 最小2乗 法 を 利 用 し た 場 合 は ど う

N iセi

る . 従 属 変 数Yで、表わされる事象に自己相関がみられるとすると,

J

二述の仮定 ( 3) か ら , そ の 相 関 は

誤 差 項

e

Vこ み ら れ る こ と に な る . そ う す る と , 仮 定 ( 2) を 満 た し え な く な る こ と が 容 易 に 理 解 で き る

であろう. つまり, I忌i帰パラメータの最良線形不偏推定量が得られなくなるわけーで、ある. それでは,

どのような推定量が得ーられるあろうか. 式

(8

)

の@ 帰モデノレを次のようであるとしよう.

Y = X s + u

( 13)

そ し て , 次 式 で 定 義 さ れ る よ う な

1

1

惜 の 自 己 相 関 が uにみられるとする.

U i =ρ2ωi j U j十ei

( 1

4

)

または uニρ Wu -トe

( 1

4

/

)

上式で‘ のeについては, N ( O,a2

I) の分布に従うものとする. ρ とW は以前の定義と

i

司様である.

( 1

4

1

) は 次 の よ う に 改 書 す る こ と が で き る .

u= ( I - ρ W) - l e ( 15)

この式での行列 ( 1 - ρ W) は正鑑定符号であるとすれば, uの 期 待 値 と 分 散 は 次 の よ う に な る .

E ( u) = u ( 16)

E

( u

u

/

)

[ ( 1 - ρ W) ( I - ρ WY J- l ( 17)

能 単 に す る た め に , 上 式 で の [ ( 1 - ρ W) ( I - p W)

-1をM とおくと,

E

( u

u

/

)

] セm@ ( 18)

明 ら か に 班 キI であるので, IEi ])吊モデ‘ / レの誤差項は, :#1::ス カ ラ ー の 共 分 散 行 列 を も つ こ と に な る .

こ の こ と は , 復 定 ( 2) を 乱 す こ と を 意 味 す る で あ ろ う . 式 ( 13) に 最 小2 乗法を適用すると, 戸は次

式で与えられる.

(7)

/ へ

このことから, βの期待値は次のようになる.

E (

) =E [ ( X' X) - l ( X' X)

何十

E[ ( X' X) - l X' U]

=β 十( X' X) - l X' E( u) ( 20)

/ '.

E ( u ) = Oであるので, eH N x オ Gセi eHxGオI = 0で

/ ' .

セZQSQ

同 の 分 散 に つ い て は , 式 ( 19) か

ら次のようになるの.

E ( a

)

( 去

s )'= E [α( X' X) γ一l X'

u u叫1

)

:

( X' X)→一1

[

( X 'MX ) ( X' X) γ一1

J (ω21υ

/ ' - .

こ の 式 で の 最 初 の 項 ぺ( X' X) - lは, iセセェ N [ ( X'MX) ( X'X)

1J

を調べると,この項は, ρ =0の場合, つ ま り 誤 差 項 に 自 己 相 関 が み ら れ な い 場 合 , お よ び 独 立 変 数

に 自 己 相 関 が な い 場 合 に は Iになることがわかる. ゥZiセQQ

は 別 と し て 独 立 変 数 に 自 己 相 関 が な け れ ば , 最 小

2

乗 法 に よ る 回 帰 パ ラ メ ー タ の 推 定 量 は 最 良 推 定 量

になるといえる. しかし, このような状況は実際にはほとんどなく, もし, ρ > 0であり, 1つ ま た

は そ れ 以 上 の 独 立 変 数 が 自 己 1:131認 を 有 す る な ら ば , 上 述 の 行 列 の 各 要 素 は1よ り 大 と な り , 最 小 2乗

法による推定量は不偏性をもつものの, そ の 分 散 は 真 の 分 散 に 比 べ て 過 小 に 推 定 さ れ る こ と に な る

( こ の こ と は 後 述 の 数 値 例 に よ っ て 確 か め ら れ る )• 要するに, ( X 'MX ) ( X' X) - l = I の 場 合 以 外 に

は , 最 小2乗推定量は, [ ( X 'MX ) ( X'X) - l -1 ] の量だけ偏るわけーで、ある.

/ '.

このような

F

の分散に対ーする偏りに加えて,いま 1 つ の 儒 り が 生 ず る . そ れ は , 誤 差 項

u

の 分 散 に

対 し て の も の で あ る . こ の 分 散 の 最 小2乗 推 定 量

S2

は, `セGQQセ R

/ '.

u

とすると3 次式で、表わせる.

/ '. / '.

sR]セ Gオ@

n -

m-

l

これの期待値は次のようである.

E ( S 2 ) = z t Z E da

= z t z E ( t r M一 位[ ( X' X) - l X ' MX J }

( 2

2

)

( 23)

こ の こ と か ら , 誤 差 項 の プ ラ ス の 自 己 相 関 が あ る 場 合 は , 大 カ ッ コ の 表 現 式 の

( n- m

- l )

か ら の 差 だ

け,誤差の分散は過小に推定されるといえる. この種の推定量は,1: 9:1婦 の 有 意 性 を 検 定 す る¥1祭に月弘、ら

れる f統 計 量 やF統 計 量 の 分 母 に 現 わ れ る の で ¥ 誤 差 の 分 散 の 過 小 推 定 は

t

値 や F{ I直を過大にする.

またう重相関係数の定義式にも誤差の分散が記されているので, この係数をも過大にするのである.

E 空 間 的 自 己 相 関 の 除 去

上 述 の よ う な 既 存 の 各 種 の 統 計 量 に 対 す る 空 間 的 自 己 相 関 の 影 響 は , 既 存 の 統 計 量 に 頼 る 研 究 者 に

とっては明らかにノイズといえる. したがって, こ の ノ イ ズ を 取 り 除 く 方 法 が 当 然 の こ と な が ら 要 請

(8)

後 の こ と で あ る . こ の 見 定 め は , 前 報 告 で 述 べ ら れ た 空 間 的 自 己 相 関 に 関 す る 諮 問j支 の 適 用 に よ っ て

行 な わ れ る が , そ れ に 関 し て 注 目 す べ き 事 柄 が2つある. 1つは, Cl i

百 &

Or d ( 1975b) ゃ Hai ni ng

( 1977, 1978) な ど の 研 究 成 果 を も と に し て , 空 間 的 自 己 相 関 に 関 す る 諸 測 度 の 検 定 力 に つ い て Cl i百

& Or d が 下 し た 次 の よ う な 結 論 で あ る ( Cl i f f & Or d, 1981, p. 178) . すなわち, ( 1)デ ー タ 数 値 が 区 間

尺度の場合は, Mo r a nの I統計量が, Gear yのC統 計 量 や

B B

B

W

の よ う な 接 合 統 計 量 よ り 秀 れ て

い る . こ の こ と は , 正 規 分 布 の デ ー タ に つ い て の み 成 立 す る が , デ ー タ の タ イ プ よ り 単 位 地 症 の 形 状 の

方 が む し ろ 重 要 で あ る .

(2

)

順序尺度の場合は,

1統 計 量 を 利 用 す べ き で あ る .

(3

)

パ イ ナ リ ー 尺 度 の

場 合 は ,

BVV

統討量: を利用すべきである. しかし, ( B) を も っ 地 区 が 全 体 の ほ ぼ5 0 %を 占 め る 状

況 に お い て の 利 用 が 望 ま し い ? と い う の が そ れ で あ る . い ま Iつは,Br a nds ma

&

Ket el l apper ( 1979)

が 指 摘 し て い る よ う に , @ 帰 モ デ ノ レ の 誤 差 ( 残 差 ) 項 に 関 す る 空 間 的 自 己 相 関 の 有 無 の 検 討 に は , 次

の統計量を用し、ることが望ましいということである7)

^ ^ l h=! _明T e

-k - ^ ^ e' e

( 24)

こ の よ う な 統 計 量 の 適 用 に よ っ て デ ー タ に 自 己 相 関 の 存 在 が 認 め ら れ た 場 合 , デ ー タ か ら こ の 相 関

を 除 去 す る こ と が 要 請 さ れ る が , そ れ に は2つの戦術が考えられる. 1つは, 自己相

i

認 が 存 在 す る デ

セサャャ Q iセ↓

い て も 正 し い 推 測 結 果 を 導 く 統 計 量 に 修 正 す る 方 法 で あ る . 前 者 に 関 し て は 減 算 法 (di f f er enci ng

met hod),後者に関しては, 前 章 第l 節に対j忘する鯵正t 統計量, お よ び 前 章 第2節 に 対 応 す る 一 般

化 最 小

2

乗法とj最尤法をそれぞれ述べる.

1 . 訴 え 算 法

こ の 方 法 は , 基 本 的 に は , デ ー タ 数 値 引

( i =l

2

, "',n) か ら 空 間 的 自 己 相 関 成 分 を 減 ず る こ と に よ

って,

n

{I誌のサンプノレについて互し、に独立した数値に変換しようとする方法である. すなわち,空間

的 自 己 杓 関 成 分 は ρ

I

:

'Wi j 幻によって表現されると仮定して,

!lXiニXi -ρ

I

:

'Wi j X j ( 25)

または,

X * = X -

ρ W

X = (

I

-

ρ W

)

X

( 25' )

なる 11唱 の 階 差 式 に よ っ て お を !lXi に変換するのである. 一般均には, ρェ1 と お い た と き の 次 式

が 用 い ら れ る と さ れ て い る ( Upt on& Fi ngl et on, 1985, p. 283) .

X * = X

一明T X = (I - W ) X ( 26)

しかし, ここでは

O< I P I ζ 1

として論をすすめる. この式を調べると !lX i は, サンフ勺レ地区i と

隣接したすべての地! 玄j で の お の 加 重 平 均 を お か ら 減 じ た も の で あ る こ と が 理 解 さ れ よ う .

こ の 減 算 法 は , デ ー タ 数 値 の 独 立 化 に 対 し て ど の よ う な 効 果 が あ る で あ ろ う か . Mar t i n ( 1974) は,

回 帰 パ ラ メ ー タ の 推 定 問 題 と 関 連 さ せ て , こ の 効 果 を 実 験 的 に 評 価 し て い る . す な わ ち , 初 め に 回 帰

モデルを次のように想定しておき,

(9)

オ イZ Q[Qセ I羽を示すとする.

v

t

V

F

W

J

A

W

X

2

1

λ

b

j

J

T

( 2

8

)

(2

8

' )

U i =ρ

I

:

Wij uj-l- ei

ま た は

u

ρ Wu

e

これら2式について V の分布はN( O,σ; 1),eの分布はN(O,

。セ@

1) で あ る と 仮 定 す る . 次 い で , 下 記

の よ う な 手 続 き に よ っ てX とロをシミュレートさせる. 当然のことながら, X と u が得られると, Y

( 29) ( 29' )

もまた式( 27)から得られる.

ステップ1 サンプノレ地区として, 5 X 5, 6 x 6, 7 X 7の3種 の 方 格 メ ッ シ ュ を 取 り あ げ る .

ステップ2 式( 28)のJ として O. 0, O. 4, O. 8,式( 29)の ρ として0. 0,0. 2, 0. 4, 0. 6, 0. 8, 1. 0

を与える.

ステップ3 : 正規分布すると仮定されたV fこっし、て平均75,分散201,eに つ い て は 平 均0, 分 散251

を そ れ ぞ れ と る よ う に V とeをサン/ プノレ地区数ーだけ乱数を発生させる.

ステップ

4

:

X

を次式から計算する.

X = (

I

-

2 W) - l V ( 30)

これによって,

1

1 > 0

の場合は X は 空 間 的 自 己 棺 闘 を 有 す る こ と に な る .

I

可様にu を 次 式 か ら 計

算する.

u = (

I

-

ρ W

e

ステップ5 計 算 さ れ たX と u を式( 27)に代入してY を求める.

ステップ6 : こ の よ う な 手 続 き に よ っ て シ ミ ュ レ ー ト さ れ たY とX の 数 値 に 対 し て 最 小2乗 法 を 適

( 31)

/'... '^'

用し,

s

とそれの分散

var

( 戸) を求める.

W iセi R ゥャャゥ

用し ,s と

var

( s ) を求める.

'^' '^'

ステップ8 Z SセW QPP

1

T

I 1

反 復 し , 変 換

I

誌の場合の

3

var

(s ) それぞれの平均値と,

変 換 後 の 場 合 の そ れ ら を 求 め る . そ し て , そ れ ら の 結 果 値 を 両 方 の 場 合 に つ い て 比 較 す る .

こ の 比 較 の 結 果 は 第2表 と 第3表 に 示 さ れ る と お り で あ る . 陣 表 に み ら れ る 平 均 平 方 誤 差 ( MS E )

/ ' 、 / 、 、

は,

E( s

一真の,8) 2と定義されるものであっ( 真の

F

は 式( 27)にみられる 0. 5である) ,

s

の 真 の 分 散

'^'

を意味する. これを基準にすれば,

var

( 戸) の偏りの程度を評価することができる.

2

表¥,立,

y

X

の 両 方 に 空 間 的 自 己 相 関 が あ る ( し た が っ て

U

v

こも│ 司擦のi:131認がある) 場合の含,

o /'...

var

( s ), MS Eを 示 し て い る . こ の 表 に よ る と,sに関しては, ,{とρが大になるに伴い,真の戸{ 重

からの偏りは全体的に拡大し, そ の 傾 向 は 地 区 数 が 小 な ほ ど 著 し い こ と , しかし, そ の 偏 り が 真 の

F

値を上回るものか否カミについては一定の傾向が認められないことが読み取れる

var

(s

)

に 関 し て

'^'

は興味ある 4 つの傾向がみられる. それは, ( 1) カ。イH￟I ェ セェz サ{ャャゥ

/ ヘ

れている. ( 2)地区数とえを一定にすると, ρの増大に伴って

var

( 戸) は大になり,真の分散からの

(10)

iセi ゥ

ゥアセiJQ シ

え ρ

一 一

0. 0 0. 2 0. 4 0. 0 0. 6 0. 8 1. 0 0. 0 O. 2 0. 4 0. 4 0. 6 0. 8 l. 0

0. 2 O. 4 0. 8

0. 6 0. 8 l. 0

0. 515 0. 577 0. 534 0. 436 0. 514 0. 631 0. 534 0. 481 0. 479 0. 488 0. 433 0. 481 0. 519 0. 538 O. 568 0. 502 0. 495 0. 476

第 2表 セiセ R

( 5 x5) ( 6 x6)

var ( 戸) MS E 戸 var ( 戸) MS E 0. 127 O. 136 0. 495 0. 085 0. 091 O. 126 O. 139 0. 574 0. 086 0. 085 0. 131 O. 145 0. 466 0. 101 O. 107 0. 190 0. 217 0. 527 0. 111 0. 118 0. 246 0. 381 O. 544 0. 176 0. 178 0. 504 1. 197 0. 488 0. 627 0. 914 0. 113 0. 124 0. 495 0. 074 0. 075 0. 113 O. 153 0. 490 0. 077 O. 097 0. 119 0. 159 0. 473 0. 089 O. 103 0. 154 0. 207 O. 531 0. 098 0. 115 0. 251 0. 552 0. 529 0. 153 O. 233 0. 635 1. 264 0. 490 0. 501 O. 880 0. 071 0. 080 0. 492 O. 042 O. 044 O. 077 0. 099 O. 528 0. 043 0. 055 O. 079 O. 124 0. 490 0. 048 O. 078 O. 088 O. 140 0. 531 0. 053 0. 091 O. 153 O. 402 O. 516 0. 082 0. 215 O. 454 0. 965 O. 513 O. 407 0. 800

( 7 x7)

s

var ( 戸) MS E 0. 524 0. 061 0. 065 0. 493 0. 066 0. 069 0. 525 0. 069 0. 070 0. 541 0. 084 0. 099 0. 499 0. 138 O. 154 0. 561 0. 608 0. 877 O. 534 O. 052 O. 059 0. 497 O. 058 O. 059 O. 529 O. 060 0. 063 O. 533 0. 073 0. 115 O. 503 O. 136 O. 193 0. 514 0. 494 0. 861 0. 516 0. 027 0. 034 0. 499 0. 030 0. 038 0. 513 0. 032 0. 044 O. 516 0. 038 0. 090 O. 503 0. 071 0. 211 O. 490 O. 349 O. 736

( Mart i n, 1974より)

きv ar( s ) t!i 真 の 分 散 の

1/2

にも減じている.

( 3)

i

玄数と ρ を一定にすると, えのj曽大につれて

/ ' . .

v ar ( s ) はρの 場 合 と は 逆 に 減 少 す る . しかし,真の分散からの錦りは拡大する. 例えば, ( 6 x6)

/' . .

での pニ1 .

0

の場合, ,)

=0. 0

のときの v ar(s ) は 真 の 分 散 の

7/10

であるが,え

=0. 8

の と き で は

1/2

/' . .

にも減少している. ( 4) P と え を 一 定 に す る と , 地 区 数 が 大 に な る ほ ど v ar(s ) は小になり, これの

偏りもまた縮小する. これらのことから, 一定の地区数のもとでは, 誤差項での自己相関は, その

/ ' . .

棺 関 の 増 大 に 伴 っ て v a r( s ) を 大 に さ せ , 他 方 , 独 立 変 数 で の 自 己 相 関 は , そ の 相 関 の 増 大 に 伴 っ て

/' . .

その分散を逆に小さくさせるという正反対の効果を示すが,し、ずれの自己相模j もv ar(s ) を 真 の 分 散

よ1) 小 に さ せ , 相 関 が 高 く な る に つ れ て 両 者 の 差 を 拡 大 さ せ る と い え る .

/' . .

3

表 に 関 し て は ,

s

の 偏 り は 第

2

表 の 場 合 よ り 縮 小 し , そ れ は 地 区 数 が ふ え る に つ れ て 著 し く な

/' . . /' . .

る . こ の こ と は , 減 算 法 が 一 層 正 確 な

F

を 導 い て い る こ と を 示 唆 し て い る . v ar ( 戸) については,第

/' . .

2表の場合と若干異なる傾向を呈している. それは, ( 1) 一 定 の え の も と で , v ar ( 戸) の値とその

/' . .

{ 語りはともに ρの増大に伴って減少し, ρ; >0. 6 の と き に 編 り が き わ め て 小 に な っ て い る . ( 2) v ar ( s

)

/ ' 、

の 範 聞 が 全 体 的 に 縮 小 し て い る . こ の こ と は , 減 算 法 に よ っ て

P

が 最 良 性 を 示 す よ う に な る こ と を 物

ノ ¥

諮る. ( 3) えの増大に伴う v a r(

s

) の値の変動は第 2 表の; 場合とは異なり,増加傾向を示すが, その

(11)

空 間 的 自 己

i

QセQ Jャ ゥ

λ ρ

0. 0 O. 2 O. 4 0. 0

0. 6 0. 8 1. 0 0. 0 O. 2 0. 4 O. 4

0. 6 0. 8 1. 0

0. 2 0. 8

0. 4 0. 6 0. 8 1. 0

えるであろう.

J8¥ 0. 547 0. 559 0. 510 0. 450 0. 470 0. 489 0. 555 O. 507 0. 479 O. 516 0. 496 O. 506 O. 495 0. 536 0. 532 0. 482 0. 481 0. 500

第 3 表 変換のJ場合の最小2乗 推 定 結 果

( 5 x5) ( 6 x6)

v a r (s ) MS E

F

v ar ,8 )( MS E

O. 132 0. 147 0. 529 0. 090 0. 146 O. 107 O. 145 0. 509 0. 072 0. 118 0. 106 0. 144 0. 45] 0. 068 0. 096 O. 100 O. 130 0. 517 0. 062 O. 069 0. 085 0. 086 0. 507 0. 056 O. 060 0. 082 0. 082 0. 497 0. 055 O. 056 0. 172 O. 236 0. 507 0. 118 O. 162 O. 138 0. 179 0. 497 0. 099 O. 135 0. 117 O. 145 0. 529 0. 094 O. 124 0. 116 O. 140 0. 486 0. 086 0. 111 O. 104 0. 138 O. 522 O. 077 0. 086 O. 104 O. 103 0. 511 0. 076 0. 078 O. 185 O. 191 O. 521 0. 129 O. 173 O. 157 O. 163 O. 507 0. 104 O. 127 O. 142 O. 143 0. 496 0. 098 0. 112 O. 130 0. 131 O. 520 0. 092 O. 103 O. 127 O. 127 O. 513 O. 086 0. 096 O. 124 O. 123 O. 500 O. 084 0. 086

( 7 x7)

P

v ar ( s ) MS E

0. 489 0. 062 0. 099 0. 513 0. 054 0. 088 0. 501 0. 047 0. 068 0. 541 0. 044 0. 057 0. 490 0. 043 0. 056 O. 500 0. 050 0. 056 O. 529 0. 082 O. 109 O. 486 0. 071 0. 103 O. 505 O. 061 0. 080 O. 556 0. 057 0. 074 0. 490 0. 056 0. 063 O. 515 O. 056 O. 056 O. 558 O. 090 O. 099 0. 498 0. 078 O. 101 0. 510 0. 068 O. 076 0. 516 0. 038 O. 070 0. 489 0. 034 0. 068 0. 498 0. 032 O. 033

( Mar t i n, 1974より)

減算法の実際問題に対する利用に関して,

C

l i

妊 &

Or d

は,前述の平均│習の差の有意性検定の議論

お よ び 上 述 の

M

ar t i n

に よ る 成 果 を 踏 え て , 次 の よ う な 限 定 的 で は あ る が , 有 用 な 指 針 を 提 示 し て い

( C

l i f f

&

Or d

1981

, p.

1

9

3

) .

すなわち,

HQI

ゥZiセQQ

むデータ数値を利用すると,帰無{ 反説を棄却する可能性が小さくなる. ( 2) 無栴関に近い場合は,

ャセ@

己 相 関 を 含 む デ ー タ 数 値 の 利 用 は , 帰 無 仮 説 を 棄 却 す る 可 能 性 を わ ず か に 高 め , 減 算 法 に よ っ て 変

J

さ れ た デ ー タ 数 値 は , そ の 可 能 性 を 若 干 減 少 さ せ る . ( 3) プ ラ ス の 高 自 己 相 関 を 示 す 場 合 は , 被 変 換

の デ ー タ 数 値 の 利 用 は , 帰 無 仮 説 を 棄 却 す る 可 能 性 を 若 干 低 下 さ せ , 自 己 相 関 を 示 す デ ー タ 数 値 を 利

用 す る 場 合 よ り 検 定 は 信 頼 の 高 い も の と な る .

こ の こ と は , マ イ ナ ス の 自 己 相 関 が み ら れ る 場 合 は , そ の 相 関 を 含 む デ ー タ 数 値 を 利 用 し て も 推 測

iセャ

JQSQ

き で あ る こ と を 示 唆 し て い る .

M

ar t i n

の研究結果から明らかなように, とりわけ

0.4

<

pζ 1.

0

の場

合は減算法は有効である. しかし,注意すべきは, 1つ の 平 均 に 関 す る 有 意 性 検 定 に 対 し て は こ の 方

法が利用できないことで、ある それは,

EI U

J ι

と さ れ て い る 凶 JX i の 平 均 は れ と な る か ら

(12)

減 算 法 の 利 用 に 際 し て 1つ の 問 題 と な る こ と は , デ ー タ 数 値 に み ら れ る 空 間 的 自 己 相 関 の 方 向 と 強

度 を 表 わ す 係 数 ρ を ど の よ う に 見 定 め る か で あ る . こ の 問 題 は 後 述 す る 事 項 に も 深 く 関 連 す る . 係 数

ρ の 最 も 正 式 な 推 定 法 は 最 尤 法 で あ る が , これの難点は煩 Jji えな手続きを伴うことである. そこで,

Cl i f f &

Or d ( 1981)

は{ 話日更な推定法を提唱している. それは

M

or a n

のI 統 計 量 を 利 用 す る 方 法 で あ

る. しかし, この統計量は,その定義式から理解されるようにめ, ピアソン積率相関係数の場合のよ

う な [

-

1

,十

1

J

の範

I

I

E

I

を取らず, ■ャ jjセセ N

1

'^'

ャZャセv N Cl i

百 &

Or dは{jとのような変換式を H=j

7

玄している.

?

?

= f

m

ax / 1/

ここでの

m

ax l 11

は 次 式 に よ っ て 定 義 さ れ る も の で あ る .

r

var (

.I

;

ω

i j

Zj )寸1 1

m

a x 11/ =

I

τ

古 -

)

J

(

i

キj)

( 32)

( 33)

ただし, Zi

i -X で あ る . こ の よ う な 推 定 法 は 実 用 上 き わ め て 便 利 な も の で あ る が , Cl i

在 &

Or d

'^'

( 1975a)

が指織しているように, この方法による ρはあくまでも近似備であり,サンフ。ノレ地芭数が

25

以 上 の 状 況 に そ の 使 用 が 線 定 さ れ る こ と に 注 意 す べ き で あ る .

2

.

修正f 統 計 量

前撃で、述べた平均 niJの 差 の 有 意 性 検 定 に 関 す る t統 計 量 に 対 す る 空 間 的 自 己 相 関 の ノ イ ズ 効 果 を

除くために, Cl i

任 &

O

r d ( 1975a)

は修正 f というべきものを考案している. この統計量は,

自 己 相 関 を 含 む デ ー タ 数 値 に 適 用 し て も 偏 り を 生 じ な い も の で あ る . 彼らは初めに, N( μゎ σ2 A; 1 )

の 分 布 を も っ 変 数

X "

た(

= 1

2

,"',m) を 想 定 す る . こ こ で の A/ ?

=

(1

一 向

W

k)'

( I - ρ

I l W,,) である.

つまり,

m

f

闘の変数X は そ れ ぞ れ 異 な る 方 向 と 強 度 の l 階 の 空 間 的 自 己 相 関 を 呈 す る と す る の で あ

る . そ う す る と , 前 掲 の 式( 6) と( 7)の拡張として, こ の 変 数 の 平 均 と 分 散 の 推 定 値 が 次 の よ う に 定 義

できる.

'^' x ' " Ak1

PI< - l ' A" l

- ; ; ' 2=( nl十幻2十 十nm) - l [

FG

j j

〉( X11

) ( XI )

)

.I

;

a

;;)

(X

2

i -; ; ; ) (

勾j- 3 2 )十

2

4

7

1

)(χ

m l

η

( 34)

( 35)

次いで, これに基づいて,

2

変数( た

=2)

の 場 合 に 関 す る 母 平 均

i

喝 の 差 に は 有 意 性 は な い と い う 帰 無

仮説日。 : μ] . =μ2 の 対 立 仮 説

H

1:μ 1キ内に対する検定を考えるとれ、ず、れの仮説でも σ2 は未知) ,

(13)

/ ' - / '

-μ1 -f l 2

σ( 11111

十m2 1 )1 /2

( 36)

こ こ で の 分 散 ( 不 偏 〉 推 定 量' ; ; 2=(附 幻2) ρ/ ( n14- 712- 2),mjz z lr A1 2 1 2 P 号 外 ? 〕 で あ る 利 用 し

や す く す る た め に , ら

=x"

,問幻1;

( 1 ーら) 2 として上式を書き改めると,次のようになる

J ピγ- X2

t

=

_ _ _ _ _ ( 一

← 1

V

12

ぴ{ ム〈十

- ; : ; -)

( 3

7

)

'11,1( 1- P1) 2 n l 1 -ρ /

二五ニ( 幻1 +

2) - 1 [ Xl ' A民 十X2'A 2X 2 -

クゥHャ

R⦅xセ

( 1ーρ2) 2J

(3

8

)

これが修正t統 計 量 で あ る .

この統計量の有効性を検討するために,

C

l i ff

&

O

r d

は , 前 述 の 手 続 き に 従 っ て 生 成 さ れ た 空 間 的

自 己 相 腐 を 有 す る

2

変 数 の 数 値 を 式

(3

7

)

(3

8

)

に投入し,

5

つ の 有 意 水 準 ご と のf確 率 限 界 値 を 求 め

て い る . さ ら に , 分 散 推 定 量 に つ い て 次 式 で 定 義 さ れ る 通 常 の も の を 用 意 し

"- ' QQ ャsゥK QQ Rsセ@

( 3

9

)

σ“ 一 η 1十1,12 -

2

変 数 値 を 式

( 3

7

)

(3

9

)

に も 投 入 し て 同 様 の 限 界 値 を 求 め て い る ( 式

( 3

9

)

の 記 号 は 前 掲 の 式 ( 2) と同様

である) . 7

x

7 方格メッシュの場合での数値を用いすこときの結果は,第 4 表のとおりである. なお,

こ の 作 業 に 際 し て の ρ1 とρ2の 推 定 式 は 前 節 で 述 べ ら れ た 方 法 に よ る も の で あ る . 第4表を調べると,

自 己 相 関 が み ら れ る デ ー タ 数 値 を 通 常 のf統 計 量 に 投 入 し て 場 合 ( 第1 表 参 JIの と 北 ベ て , 偏 り は 相

当 除 去 さ れ , 修 正 t統 計 量 に よ る 確 率 限 界 値 が 通 常 の そ れ に 接 近 し て い る こ と が 読 み 取 れ る . し か し ,

ρ1 とρ2が と も に あ る い は 一 方 が プ ラ ス の 場 合 は , 式

( 3

8

)

を丹弘、たときの限界値段ミ中の欄a ) は依

然 と し て か な り の 偏 り を 示 し , 式

( 3

9

)

を 用 い た と き の 方 が 改 善 の 程 度 が は る か に 高 い . ん と ρ2がと

第4表 修 正 t 統計量に関する t 確率眼界値 ( 7 x7方絡メッシュの場合)

パ ー セ ン 独 立 的 修正 t 統計量に関するt分布

ト点

( 0. 0,0. 0) ( 0. 0,0. 5) ( 0. 0, O. 9) ( 0. 5, O. 5) ( 0. 5,0. 9)

α f 分布 a b a b a b a b a

O. 10 1. 29 1. 36 1. 34 1. 41 1. 28 2. 35 1. 34 2. 33 1. 26 0. 05 1. 66 1. 72 1. 69 l. 96 1. 86 4. 04 1. 59 I 1. 93 l. 74 3. 97 1. 65 O. 025 1. 98 1. 96 1. 94 2. 34 2. 17 6. 08 2. 12 i 2. 34 2. 09 6. 34 2. 14 2. 34 2. 35 2. 76 2. 61 10. 09 3. 28 2. 71 2. 49 10. 12 2. 60 0. 005 I 2. 62 2. 56 2. 54 2. 85 2. 70 20. 34 3. 55 2. 98 2. 67 11. 00 2. 87 ( 0. 9,0. 9) ( - 0 .5, - 0 . 5 ) ¥ ( - 0 .9, - 0 . 9 ) ( 0. 5, - 0 . 5 ) ( 0. 9 , - 0 . 9 )

a b a b a b a b a b

0. 10 1. 29 2. 50 1. 01 1. 31 1. 16 1. 27 O. 68 1. 60 1. 36 2. 27 1. 08 0. 05 1. 66 4. 09 1. 25 l. 66 1. 41 l. 52 0. 88 1. 98 1. 78 3. 77 1. 49 0. 025 1. 98 6. 34 L45 1. 88 1. 76 1. 87 1. 02 2. 56 2. 28 5. 46 1. 80 0. 01 2. 36 9. 88 1. 84 2. 24 1. 86 1. 99 l. 14 3. 24 2. 82 10. 05 2. 24 0. 005 2. 62 12. 17 2. 71 2. 27 1. 98 2. 18 1. 20 3. 78 3. 20 12. 48 2. 48

。 [ HSXI jゥセ ¥,、た場合, bは式 ( 39) をJ ! 弘、た

場合である. カッコ内数値は第1表と問機.

(14)

も に マ イ ナ ス の 場 合 は , 式

( 3

8

)

を)=1弘、すこときの方が式

( 39)

を) ' 1礼、たときょっ儒りが少ない. このよう

なことから,

ρ

1

ρ

2

の両方または一方がプラスの; 場合は式

( 39)

を用し、た修正 f統計量が,地方,

ρ

1

ρ

2

の 両 方 が マ イ ナ ス の 場 合 は 式

( 38)

をPI弘、た修正

t

統計量がそれぞれ適切で、あるといえる

3

.

一 般 化 最 小

2

乗法

線形巨

H

需モデノレにおける誤差項に空間的自己相関がみられる場合に回帰パラメータの最良線形不備

推 定 量 を 求 め る 方 法 と し て , 最 も 衆 知 の も の は

Ai t ken ( 1934)

に よ る 一 般 化 最 小

2

乗 法 で あ る . こ こ

で注意すべきは, M iセ]|Gェ j

H

agget t

らが述べて

いるように,線形回帰モデノレとして正しく特定化され,従属変数と独立変数それぞれのサンフ。ノレ {j直に

極値が余りみられない場合のモデノレで・ある,ということである

( H

agget t

,et al .,

1977

p

. p

.

364.--.J365) .

一 般 化 最 小

2

乗法の

I

':

:

:

J

題は衆知のように,

I

T

I

I

帰モデノレの誤差の分散共分散行列

V

v = σ 2 D( D

1

)

の形を! なるときに,回帰パラメータβの 最 良 線 形 不 偏 推 定 量 を ど の よ う に 導 く か で あ る . こ の こ と は ,

Y * = X * b

e*

かっ

v a r ( Y

) =σ21

に な る よ う に,Y = X

f

J

e

における

Y

X

を , 新 し い 変 数

Y *

X *

に そ れ ぞ れ 変 換 す る こ と に 帰 着 す る . こ の 変 換 に はDが正値定符号であることが必要とされるが,

この条例こが満たされるならば,

D

は非特異行列

J P

に よ っ て 次 の よ う に 表 現 す る こ と が で き る .

D= P P '

( 40)

そこで,

Y * = P -

l

Y

X * = P -

I X

な る 変 換 を 行 な う . そ う す る と , 次 式 が 得 ら れ る .

E ( Y * ) = X * b

e

= P - 1 e

式( 42)か ら 次 の こ と が 判 明 す る .

E( e

e*' ) = E

[ P- 1e e' ( P

- l ) ' J

σ2P- I D

( P- l ) 1

= σ2 1

( 41)

( 42)

( 43)

かくして,

Y * = X * b

十 句 に 通 常 の 最 小

2

乗 法 を 施 せ ば , パ ラ メ ー タ の 最 良 線 形 不 備 推 定 量 が 得 ら れ

/' - .

る こ と が 理 解 で き ょ う . し た が っ て , 式( 41)のb の 推 定 量 b は 次 式 に よ っ て 与 え ら れ る ( 式( 19) と対

比されたし、) .

'

^

b= (X * 'X * )- lX / Yド, ( 44) こ れ を も と に 戻 せ ば , 次 の よ う に 表 わ せ る .

/ ' 、

b= ( X ' D- I X ) - lX 'D- I Y ( 45)

こ の 推 定 量 の 分 散 は 次 の よ う に な る . / ' - .

v a r ( b) =σ2 ( X / X * ) - l = σ 2 ( X' D- I X) - l ( 46)

ここでのσ2は 次 式 に よ っ て 推 定 さ れ る .

σ2=e*1

!(η - m)ニ

2 1 D

! ( n- m)

( 47)

!

i帰モデノレの誤差項に空間的自己相関がみられるという状況は,前章第

2

節に述べられたように,

1 階 の 自 己 相

i

認 を 仮 定 す れ ば , 次 の よ う に 表 わ せ る

(15)

u = ρ Wu十e

( 49)

た だ し eは N( O,σ2J ) の分布をもっとする. 式( 49)は次のように改書: で、きる.

e =( 1- ρ 明l)U

( 50)

もし uの 分 布 が N(O,02D) であるならば,

J

二 式 か ら 次 の 式 が 成 立 す る ( こ こ で の D- l は , 前 章 第

l 節 お よ び 本 章 第2節 で 定 義 さ れ たAに 他 な ら な い ) •

D- l = ( 1 - ρ 明T)' ( 1

ρ W) v = σ 2 [ ( 1 - ρ W) ' ( 1 -ρ W)

J -1

( 51)

=σ2( 1ーρ W)- l [ ( 1 - ρW) '

J -1

( 52)

し た が っ て , 誤 差 項 に 空 間 的 自 己 相 関 が み ら れ る 場 合 の 一 般 化 最 小2乗 法 は , 式( 45),( 46), ( 47) に

式( 51)を 代 入 し た も の に な る .

こ の よ う な 一 般 化 最 小

2

乗法の利用は,

Upt on

&

Fi ngl et on

が 指 摘 す る よ う に , 計 算 が 比 較 的 容

易であることや各種の変数値の@ 帰モデノレに適用が可能でトあることなどから, さ ま ざ ま な 問 題 状 況 に

対 し て 行 な う こ と が で き る

( U

pt on

&

Fi ngl et on

, 1985,

p

. p

.

277,__,283) . しかし,注意すべきは, こ

の 方 法 の 利 用 に 先 立 っ て , 上 述 の 行 列Dが 完 全 に 知 ら れ て い な け れ ば な ら な い こ と で あ る . こ の こ と

は , 前 述 の よ う に

ρ

の推定法が提唱されているとはいえ,

H

eppl e

( 1976) が 論 ず る よ う に , ほ と ん ど

不可能に近い. し た が っ て , 一 般 化 最 小2乗 法 の 利 用 は こ の 意 味 で は か な り 限 定 的 で あ る と い え る .

こ の こ と を 解 決 す る た め に は , 次 に 述 べ る 最 尤 法 を 利 用 す る こ と が で き る .

4

.

最尤法

1) 基 本 原 理

最 尤 法 は , @ 帰 パ ラ メ ー タ の 推 定 法 と し て は 最 小

2

乗 法 と と も に き わ め て 魅 力 の あ る 方 法 で あ る と

いわれているめ. それは, こ の 方 法 が , デ ー タ が 与 え ら れ て い る と き , あ る パ ラ メ ー タ は そ の デ ー タ

を も っ と も ら し く さ せ る 値 を 取 る べ き で あ る , と い う 考 え に 基 づ い て い る か ら で あ る . こ の 考 え 方

は , デ ー タ に お け るY値 を い く つ か の ノ ミ ラ メ ー タ に 割 り 当 て た と き , そ の 割 り 当 て の 方 式 が 何 通 り も

あ り , そ の 方 式 を , も っ と も ら し さ を 表 現 す る 尤 度 に よ っ て 示 す こ と で 具 体 化 さ れ る . こ の 尤 度 全 体 ,

つ ま り 結 合 尤j立 が 最 大 に な る こ と は , パ ラ メ ー タ が デ ー タ を 最 も も っ と も ら し く さ せ る 値 を 取 る こ と

に 他 な ら な い の で あ る . し た が っ て , パ ラ メ ー タ の 望 ま し い 推 定 値 は 結 合 尤 度 を 最 大 に さ せ る も の で

あ る と い え る . 最 尤 法 は , 最 大 の 結 合 尤 度 を も た ら す よ う な ノξ ラ メ ー タ 推 定 値 を 求 め る 方 法 で あ る .

こ の 方 法 の 基 本 的 前 提 は , 一 般 的 に は , 問 題 対 象 と さ れ た 事 象 に 関 す る 確 率 分 布 に つ い て 想 定 さ れ

て い る 前 提 で あ り , 回 帰 モ テ ソ レ に 関 し て は , 従 属 変 数 , 換 言 す れ ば 誤 差e の 確 率 分 布 に 対 し て の 前 提

である. @ 帰モデノレの eの 確 率 分 布 は , 前 述 の よ う に , 正 規 で あ る と 前 提 さ れ て い る .

一般に,正規分布の確率密度! 関数は衆知のように次のように記されている.

一「一

( x-

μ) 2 l

f ( x) =

_. _"' /"

expl

|GセセOBO@

I

=

O V 27r

ex p

lMMRセj@ ( 53)

(16)

す る と す れ ば , そ れ の 確 率 密 度 関 数 は 次 の よ う に な る .

j (

(

)

(5

4

)

ここでの

σ

e

の 標 準 偏 差 で あ る .

n

1181のサンフ。ノレ地区全体を考え

e

i

が 独 立 か つ 均 等 に 分 布 す る と

仮 定 す れ ば , 結 合 尤j支 を 表 わ す 関 数

L

は , 次 の よ う な 個 々 の 密 度 関 数 の 積 に な る .

L

=

2

7r

・xpHセZjI@

I {

- e' e

¥

計 h は,

L

=

一一土; - : : - t ; ;

exp

( 一 一 一j

1

1

(2

π

) n12セBセャZB@ ¥

2

)

通常は, こ の 関 数 が 次 の よ う に 対 数 変 換 さ れ た 対 数 尤 度 関 数 が 利 用 さ れ る .

l n

L

=

i

n (

2 M)

-

4

ず( 日)

ソ / 打μ

l n

L = c o

ant

- 竺

l na

2

-

HIセGI@

( e

' e

)

2 --- セ。ォ@

この式( 56/)を回帰モデノレの点から改書すると,次のようになる.

(5

5

)

(5

5

/)

( 56)

( 56/)

n

っ 1 ( V' V C) t: )' V' V I t:)'V'

l n

L

=

const ant

2

l n σ

...

-

一 一 一

2

σ

2

( Y' Y

- 2s '

X'

Y

X' Xs )

( 57)

@

H

r}

モデノレの関する最尤法の問題は, Y とX を 与 え る と き , 上 式 の

l n

L を 最 大 に す る よ う な 誤 差6

の 分 散

σ

2

と @ 帰 パ ラ メ ー タ 戸 を 推 定 す る こ と で あ る . こ の 方 法 で 推 定 さ れ る 最 尤 推 定 量 は , いくつ

か の 望 ま し い 性 質 を も っ て い る . そ れ は , 多 く の 場 合 , 推 定 量 が 不 偏 で あ り , 比 較 的 小 さ い 分 散 を も

jセヲj Hnッイ、・ョ

1972

1973)

.

2) 空 間 的 自 己 相 関 に 関 連 す る 最 尤 法

空 間 的 自 己 相 関 を 示 す 誤 差 項 を 伴 う 回 帰 モ デ ノ レ に 関 し て は , 上 述 の 諸 式 は 独 立 的 な 誤 差 を 前 提 と し

た 場 合 の も の で あ る の で , そ れ ら を 修 正 す る 必 要 が あ る こ と は い う ま で も な い . 前 節 で ト 述 べ た よ う な

e

=

(1

ρ W)

u = A u

( これ以後任一

ρ W)

= A

と お く 〉 な る 自 己 回 帰 形 式 の 相 関 が あ る と す れ ば , 尤

度 関 数 は 次 の よ う に な る で あ ろ う .

L

z

l

A

1

1

i - =( Au) '

aセャ@

( 58)

1

1

(2

π

12 セBGャZB@ L

2

J

この式が式

( 5

5

' )

と大きく異なる点は,

A

の 行 列 式

I AI

が力1:1えられていることである. これは,

般 に ヤ コ ビ 行 列 式 と 呼 ば れ る 変 換 因 で あ り , 上 式 のuをeに 変 換 さ せ る 因 子 で あ る . 式

( 58)

を 対 数 変

換 す る と , 次 の よ う に な る .

l n

L =c ons t a nt -

セ@

l n

( J2 - " ,1,..

(u

' A'

Au)

トー

l nl AI

2

セセセ@

-

2σ2

この式

( 59)

を@ 帰モデノレの点から改書すると,次のようになる.

l n

L = c

n

t

-

f

M

( Y '

A'

AY - 2 s '

X '

A'

AY

β' X'

A'

AX s ) + l

nI AI

( 59)

( 60)

(17)

の 合 計

3

つのノミラメータであることである.

上式に関して,

Y

X

のデータイ直を与えて,

1n

L を 最 大 に す る よ う なσ2と

s

と ρ の推定{ 践を求め

る 問 題 は , 産 党1'1守に? 求めるべき

3

つ の パ ラ メ ー タ に 関 し て

1n

L を そ れ ぞ れ 偏 微 分 し て 儒 導 関 数 を

導 き , そ れ を ゼ ; コ と お い た 尤 度 方 程 式 を 連 立 方 程 式 化 す れ ば 解 き う る で あ ろ う と 考 え ら れ る

ZQv↓H HSRI ijセ R R シ Qョ L の

偏 導 関 数 を ゼlコ と お く こ と に よ っ て 次 の よ う に 得 ら れ る . す な わ ち3 偏導関数は次式のとおりであり,

= 一

(

' A Y十 川'AX s )

o

(1

n

L ) _ _ _ !!_ _ 十」

τ( e' e)

3σ2 2σ2 山u

そ れ ゆ え , 推 定 方 程 式 は 次 の よ う に な る . /

s =( X'A'AX) - l X ' A ' A Y

2

a

2=

→こ

( 61)

( 62)

( 6

3

)

ここでで、注

1

'3 ヨすべきは, 前

i

節号部

3

において A ' A = D一→1 とおい

7

たこが( 式( 何51υ) を参! 照開されたい), この D- l を

( 6

3

)

に対して用いると, こ の 式 は 前 掲 の 式

(4

5

)

と 全 く 同 等 に な る こ と で あ る

ρが未知の場合は, このノミラメータが式( 60)にみられるAの一部を構成しているので, ρ l!こ関する

1n

L の 尤 度 方 程 式 を,

s

とσ2それぞれに関する尤度方程式を連立方程式化することによって, ρが

σ2

と 戸 と と も に 同 時 に 推 定 で き る と 考 え ら れ る . こ れ を 達 成 し う る 方 法 の

l

つ が

D

or ei an

( 1980)

よ っ て 提 示 さ れ て い る . 式( 64)を式( 60)に 代 入 す る と , 式( 60)は 次 式 の よ う に 簡 単 化 さ れ る .

l n

L=C011s t ar 1t - 111n J K÷l n i A

i

(

6

5

2

. / '- _ / '- _ / ' - _

そうすると, この式の

1

n

L のρに 関 す る 偏 導 関 数 か ら 0 2 と 戸 が 既 知 の 場 合 のρ が得られる. この

手 続 き は , 次 式 を 最 小 化 す る こ と と

i

司等である.

/ ' -_ 制

M= l M2 - f lロI AI

( 6

6

)

/ ' - _

ここにおいて ,0 2 = ( Y ' A'P AY ) とする. Pは 次 式 に よ っ て 与 え ら れ る も の で あ る .

P = Iー( AX ) [ ( AX) ' A X J -1

(A X Y

( 6

7

)

し た が っ て , 式

( 6

6

)

を 最 小 化 す る こ と は 次 式 を 最 小 化 す る こ と に な る .

Mネ ニln ( Y ' A' P AY )

-セ@

1nl AI ( 侃)

こ の 式 を 用 い れ ば , 戸 と σ 2

と は 無 関 係 にρ

の 推 定 量 を 導 く こ と が で き る で あ ろ う .

以上の説明から,

I

I

i

I帰 分 析 に お い て 必 要 と さ れ る 戸 と σ 2

とρの3推 定 量 を 求 め る 手IJ震 は , 初 め に

/ '- _

式 ( 68)に基づいてρを得,次いで、これを式 ( 63)

に 投 入 す る こ と に よ っ て 去 を 求 め , 最 後 に そ の 結 果 を

/ '- _

( 6

4

)

に 利 用 す る こ と に よ っ てσ 2

を導く, と い う よ う に な る と 理 解 さ れ よ う . し か し

3

つのノミラメ

ー タ の 推 定 量 は 式( 60)か ら 明 ら か な よ う に 相 互 に 関 連 し て お り , そ れ ぞ れ が 個 別 に

i

尊 か れ る も の で は

な い . 厳 密 な 推 定 量 が 必 要 と さ れ る 場 合 は

3

つ の パ ラ メ ー タ が 向 B

寺に推定できる枠組,つまり

3

ラ メ ー タ そ れ ぞ れ に 関 す る 1n

L

の 尤 度 方 程 式 か ら な る 連 立 方 程 式 を 解 く と い う 枠 組 が 必 要 に な る で

(18)

メ ー タ を 推 定 す る 方 法 よ り は る か に 複 雑 と な り , 式 ( 63) や ( 64) の よ う な 推 定 式 を 導 き え な い の で あ

る. その場合は, 3つ の 尤j支 方 程 式 か ら な る 連 立 方 程 式 を 解 く こ と に な る が

n

x

n

の 行 列 の 逆 行 列

を伴うここでの状況のような場合で、はその解法計算は煩現になり, また長H寺間を要する.

3) 計算 法

こ の よ う な こ と か ら , 多 数 の 未 知 数 を 推 定 す る た め 考 案 さ れ て い る 非 線 形 最 適 化 法 の 利 用 が 行 な わ

れ る . 非 線 形 最 適 化 法 に は さ ま ざ ま な 方 法 が あ り , 最 適 解 を 直 接 解 析 的 に 求 め る 方 法 ( 上 述 の2パラ

メ ー タ に 関 す る 最 尤 法 は こ れ に 当 た る ), モンテカノレ1コ法を用いる確率的方法, 近 似 解 を 逐 次 改 良 す

る 逐 次 近 似 法 に 大 別 さ れ る が (OR事典編集委員会編, 1975, p. 84), Heppl e ( 1976) は , 多 数 の 未 知 数

( ここでは3パラメータ) を, 短 時 間 に し か も わ ず か な 誤 差 でj 在定する方法として, Powel l ( 1964)

に よ っ て 考 案 さ れ た 共 役 方 向( conj ugat e di r ect i on) ア ル ゴ リ ズ ム の 利 用 を 薦 め て い る10)

Powel l の 方 法 は , 最 小 化 ま た は 最 大 化 さ る べ き

l

ヨ 的 関 数 〈 尤 度 関 数 〉 の 尤 度 方 程 式 を 使 用 し な い

ことに特徴があり,

2

次関数に関するベクトノレの共役性を巧みに利用している. 一般に,

2

次 関 数 の

2

1措偏導関数行チ

I J Gが対称であり,Idl誌のベクトノレ d( l ),d( 2),…, d(/') がある場合, 次 の 条 件 を 満 た

すとき,

d

(

( 69)

I d屈のベクトノレは

Gv

こ 関 し て 互 い に 共 役 で あ る と い わ れ る11) これに隠して 1つ の 基 本 的 定 理 が あ る .

それは,

i

G

が 対 称 行 列 で あ る な ら ば ,

Gv

こ関して互いに共役な

n

個のゼロでないベクトノレが存在し,

さらにGが正値定符号であるならば, G

v

こ関して互いに共役なゼロでないベクトノレは1次 独 立 で あ

J

である. そして,

2

i

菊 数 の 最 小 値 を 見 出 す た め の 探 索 に お い て

i

J ' Z個の共役な方向の各々に沿

って探索を順次行なうならば,

2

次 関 数 の 最 小 点 が 得 ら れ る 」 と い う 定 理 が あ る . Powel l の 方 法 を

初めとする多くの共役方向法は, これらの

2

つ の 定 理 を 基 礎 に し て お りp そ れ ら 以 外 の 付 加 的 な 定 理

や 計 算 効 率 に 関 す る 概 念 な ど を 導 入 す る こ と に よ っ て , さ ま ざ ま な 工 夫 が 施 さ れ て い る12)

Pmv el l の 方 法 の ア ル ゴ リ ズ ム は か な り 複 雑 で あ りp 推 定 す べ き 未 知 数 が 多 い 場 合 は 計 算 反 復 回 数

が増大すること, また,その過程で新しい共役方向ベクトノレが仲々うまく採用されないことなどの難

点 が あ る が , 多 く の 共 役 方 向 法 の う ち で 最 も 有 効 な も の の1 つであると評価されている( 今野・山下,

1978) . Powel l 法のアノレゴリズムは次のとおりである13)

ステップ

o :

1次独立! めな共役方向の初期ベクトノレ針。) diO),..., 、セP R⦅ ャ@ (η は 未 知 数 の

l

i

! i l l 数) と

推定すべき未知数の初期ベクトノレ

x

y

〉を用意し ,

k

= 0

とする.

ステップ1 :

x

6

k

) = x S P とおき,次式で、表わされる xj P1 を

t

ェ0,1, "',

n

- 1 ( i は 探 索 方 向 ) に ついて求める.

xセセセャ@ ]クセォI ヲA_I d? h) ε αj h) : nl i nf ( xj j t )十α df!?)) ( 70)

Figure

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