今︑お二人の先生からタイと中国の話を伺いました︒
タイと中国は発展途上国と呼ばれる国々であって︑農業
部門や森林の話も出ましたが︑それらの部門が比較的大
きなウエートをもつ国々です︒
私の話はどういう関係があるのかということですが︑
発展展途上国で起こっている問題が︑あれはタイと中国
の話で︑我々日本人とは関係ないと思ってはほしくない
というところにきっかけがあります︒
そこで﹁貿易と環境﹂というタイトルですが︑日本は
エビや木材のほかにもたくさんの一次産品を輸入してい
ます︒先進国ではこれらの産品をしばしば輸入していま 木材とエビの事例を中心に小林弘明・本学経済学部助教授 貿易と環境 シンポジウム○食料関連産業と環境lアジアと日本
次の演題に移らせていただきます︒
本学経済学部の小林弘明助教授は︑北海道大学農学部を一九八○年に卒業︑八二年に同大学大学院修士課程を修了し︑農林水産省に勤務︑一八年間研究
業務に従事した後︑三年前︑和光大学経済学部に環境経済学の担当教員として赴任致しました︒九四年に農学博士を取得しております︒
す︒しかし︑先進国がいろいろなものを買う︑あるいは
世界中で物が移動する︑そういった状況に対して強く批
判する声があります︒
その背景となる数字︒過去二○年︑世界の経済成長率
は六%程度でしたが︑貿易はそれ以上に成長して︑大体︑
年率八%︑九年ほどで二倍になるペースです︒
その中で発展途上国と呼ばれる国の輸出も着実に増え
て︑世界全体の三分の一を占めるようになっています︒
そのうち七○%︑半分以上は︑農産物等一次産品ではな
く工業製品です︒発展途上国といってもいろいろな国が
あり︑その動きにはばらつきがあります︒かつ︑重要な こばやしひろあき
− 0 3 6
ポイントとして︑労働集約的産品︑繊維など︑どちらか というとあまりもうからない工業製品に偏っています︒
もう一つのポイントは︑一次産品︑資源収奪型産品へ
の依存度が高いことです︒タイトルにあるエビ︑木材な
どは一次産品で︵資源収奪型という言葉は耳慣れないか
もしれませんが︶︑エビの場合を例にとりますと︑海に
いるエビをどんどん柚狸するといなくなってしまいます︒
そういう種類の産品に発展途上国はわりと依存するとい
う話です︒
世界中に物が流れる︑貿易の拡大に対して批判する声
を︑ここでは紹介します︒
壁
認.
自由貿易を進めるWTO︵世界貿易機関︶という国際
機関があります︒そこに日本をはじめ百数十カ国が加盟
しています︒自由貿易の推進を使命として︑貿易ルール
を決めていますが︑数年前にこの機関を強く批判する声
が上がりました︒貿易が急速に拡大して︑自由貿易をル
ールにした結果︑何が起こったかというと︑発展途上国
の環境が破壊されてしまったではないか︒これはWTO
が悪いからだ︑という議論がありました︒
発展途上国の環境破壊では︑森林破壊が一番大きいだ
ろうと思います︒森林の豊富な国から木材がどんどん輸
出されて︑それが森林破壊につながっているという話で
す︒
もう一つ︑エビは一つの品物であって︑小さい感じで
すが︑シンボル的なものと見なせましょう︒やはり資源
に依存する部門の産品である︒エビの場合は︑後にふれ
ますが︑マングローブ林を随分と破壊してしまったと言
われています︒
そして日本の場合︑林産物は金額ベースで世界の輸入
金額の一割程度︑エビに至っては世界中のエビ輸入の約
三割を占めています︒これは相当な量です︒水産物はそ
れ以外でもサケ・マスで三割︑マグロとカニの六割は日
本が買っています︒貿易が発展途上国の環境を破壊する
という文脈の中︑﹁日本よちょっと待て﹂という話にな
るかもしれません︒
0 3 ー
話を整理しますと︑先の問題は単に発展途上国だけの
問題ではなくて︑地球環境問題と呼ばれる問題に直接つ
ながるということです︒熱帯雨林の破壊は︑今最も心配
されている温暖化問題につながるということでよくない︒
それから︑これは皆さん︑聞いたことがないかもしれま
せんが︑生物多様性と言って︑地球上にはいろいろな生
物がいる︑それが減るということはよくないということ
があります︒なぜよくないかというと︑いろいろな生物
がいることで実は非常に役に立っている︒薬の多くは︑
微生物とか︑いろいろな生物種の中から見つけてきたも
のであって︑実験室や工場だけでつくったものではあり
ません︒生物多様性がないといろいろ有用なものも失わ
れていくことになります︒
エビの場合︑水産資源の収奪と先のマングローブ林破
壊という︑二つの問題があります︒前者は海で起こる話
で︑水産資源の収奪というのは︑要するに﹁乱獲﹂のこ
とです︒
マングローブ林の破壊は︑養殖によるものです︒マン
グローブというのは︑海と川の境目に汽水域と呼ばれる
エリアがあり︑そこに生えている木々です︒海から芽が
出てすごい木が生えているようなところで︑養殖場に使
われると破壊されてしまう︒そういう問題です︒
マングローブ林が破壊されると︑今度はもっと内陸︑
水田がエビの養殖場になってしまうことも起こっていま す︒これもやはり環境上の問題を引き起こすということになります︒
以上は理屈としてはわかりやすいかもしれません︒し
かし︑現状はどうなっているのか︑よく見るべきである
と思います︒
一つの結論を言います︒貿易は発展途上国の環境によ
くないと言いましたが︑では日本は輸入をやめよという
ことになるのかというと︑そんなに簡単ではありません︒
どうしてかということを︑少し詳しく見ることによって
考えてみたいと思います︒
111山哩界の森林と木材貿易
世界の森林の動きを見ると︑毎年一○○○万ヘクター
ル近く減っています︒一○○○万ヘクタールというのは︑
日本の本州ぐらいの面禰だったと思います︒先進国︑温
帯・冷帯地域ではそうでもなくて︑ほとんどは発展途上
国のある熱帯・亜熱帯で減っています︒先進国は何とか
植林をして︑今は森林を減らさないでいます︒ただ︑心
配なのはロシアで︑今かなり商業伐採というか︑違法な
ものも含めて森林伐採が相当進んでいるそうです︒カナ
ダは︑森林の種類として︑自然林が減ることが問題にな
っているようです︒しかし先進国は総じて森林をあまり
減らしていない︒
熱帯林が問題なわけです︒実は商業伐採は︑多くの議
− 0 3 8
論の中ではあまり重要視されておらず︑もっと重要なの は農地開発であると言われています︒森林サイドから︑
破壊されている様子を見ると︑第一の原因は農地開発で
ある︒二番目は︑貿易のための木材の伐採ではなくて︑
そこに住んでいる人たちが燃料に使う薪ではないかとい
う議論がなされているわけです︒
そうすると︑日本が木材をたくさん買ってきて︑発展
途上国の環境に悪い影響を与えるのではないかという論
世界の木材・薪炭材生産量(3カ年移動平均値)
Worldisproductionofindustriairoundwood andwoodfuel
(嚇瀦in調纈緬bik,cm)
0500100015002000250030003500 図 表 1
3333067890 一
9999011112
一一−
1111867899
9999911111
子
■ 産 業 用 材 口 薪 炭 材
SoUI℃c:MOS"7;availablcOclober20()2 Notc:Movingavemgesol、lhrccyears.
中国の木材・薪炭材生産量(3カ年移動平均値)
Productionofindustrialroundwood andfuelwoodinChina
(百万立方メートルmillion㎡)
0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 図 表 2
'961−1963 1971−1973 1981−1983 1991‑1993 1998‑2000
理が︑少し崩れてきます︒発展途上国自身の事情である
と︒
先ほどブンジット先生は︑タイの東北地域で森林破壊
があったけれども︑それは農地をつくるためだとおっし
ゃいました︒世界的に見てもそれが最も重要であると言
われています︒
最後に︑森林サイドの話ですが︑以上の話はしょせん
この何十年かのことである︒歴史的に見るとどうか︑知
〒〆
一
I
■■■■Ⅱ08.■もⅡⅡI 。
■ 産 業 用 材 口 薪 炭 材
Sourcc:凧OS7ハ7;aVailablcOclObcr2"2 Notc:MovingavcmgesoflllI℃eyears.
図表3タイの木材・薪炭材生産量(3カ年移動平均値)
Productionofindustrialroundwood andfuelwoodinThailand
(百万立方メートルmillion㎡)
0 5 1 0 1 5 2 0 2 5 3 0
■0BIA■▽■0101口■|■■1ⅡⅡJB6■■ⅡⅡⅡⅡⅡ印可ⅡⅡⅡⅡⅡ■■■ⅡⅡⅡ
= 〆
'961−1963 1971‑1973 1981−1983 1991‑1993 1998‑2000
■Ⅱ0Ⅱ014▼lIIII4■日日■■甲
戸
口 産 業 用 材 口 薪 炭 材
Source:剛OS狐7:availablcOcI()b 20()2 NCに:Movingavcragesof!hrccyca'応.
0 3 ←
っておいてもいいとおもいます︒一言で言うと︑今問題
になっている発展途上国での森林破壊は確かに問題だが︑
森林破壊が問題となっていないと言われる先進国は︑今
問題になっていないだけで︑もうとうに森林破壊が終わ
って落ち着いたから︑今減ってないだけであるというこ
とが︑歴史としてはあるということです︒
発展途上国の木材の生産量を見ると︑薪炭材の生産量
が非常に多く︑産業用木材の生産量を上回っています
︵図表l︶︒図表2と図表3は中国とタイの数字ですが︑
このことがはっきりわかると思います︒割りばしは大し
たことはないようですが︑産業用材の八割は先進国でつ
くられています︒二割が発展途上国ということです︒木
材は先進国で多くつくられていて︑発展途上国では薪炭
が多い︒世界全体の産業用材と薪炭の生産量は︑かなり
前からあまり変わっておらず︑平均では半々ぐらいです︒
世界の平均は半々だが︑薪炭は発展途上国︑産業用材の
八割は先進国で生産されているということです︒
次に︑森林面欄の変動要因について︒森林減少の主な
要因は農地開発であるということですが︑統計的に見て
も︑森林の減少と木材の生産はあまり関係ないようです︒
しかし︑薪炭の生産は少し関係があるようです︒別の研
究ではそんなことはないということで︑そちらの研究の
ほうがはるかに立派そうなので︑本当かもしれませんが︑
どうもはっきりしません︒いずれにしても木材の輸入が 森林を破壊する主な要因ではなくて︑食糊生産に森林を切りかえるといったことが大きな要因になっていて︑薪は地元の人たちが食物を煮炊きするために使うものです︒産業用木材生産と薪炭材生産では︑後者が重要であるということです︒
きょうはタイと中国の話があったので︑数字を出しま
す︒中国については︑言われたように砂漠化や森林破壊
が問題になっていますが︑木材生産は増えていて︑燃料
となる薪炭が生産量の半分をはるかに超える状況です︒
タイは︑森林破壊が実はとまっていて︑発展途上国と言
ってもかなり所得水準が高くなっているわけです︒しか
し薪炭材の生産が非常に多いという数字が出ています︒
日本は四○年ぐらい前まで薪炭材をストーブ等にけつ
こう使っておりました︒それがほとんどなくなって︑木
材の生産も減っています︵図表4︶︒では日本は木材を
使わなくなったのかというとそうではなくて︑世界貿易
量の一割を買ってきています︒国内生産を減らして︑外
国から輸入する分がどんどん増えています︒木材の自給
率は二○%ぐらいです︒森林が成長する速度があって︑
成長した分だけ使っていれば︑森林を減らさないで済み
ます︒そうすると林業が長続きしますが︑日本の場合は︑
増えた木材の量の三分の一しか使っていない︒残りの三
分の二は使っていなくて︑外国から輸入しています︒タ
イはもう森林破壊はかなりとまったといいましたが︑林
‑ ‑ 0 4 0
産物の生産と輸出入を見ると︑一九九○年頃から生産量
は大きく減っています︵図表5︶︒このころから︑もう
森林は減らさないと国民が強く考え︑林産物はあまり生
産されなくなった︒それでどうなったかというと︑結局
輸入をふやしているわけです︒自分の国の木は使わず︑
森を守るという方向に向かいましたが︑外国から買って
きているということです︒そういう意味では日本と同じ
です︒
日本の木材・薪炭材生産量(3カ年移動平均値)
Productionofindustrialroundwood andfuelwoodinJapan
(百万立方メートルmillion㎡)
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0 7 0 図 表 4
11 章
1
1
1 哩一■|:■一三■一︒ 1111I
1961‑1963 戸
1971‑1973 1981‑1983 1991‑1993 1998‑2000
z l l
"
"
I当
■ 産 業 用 材 口 薪 炭 材
Sourcc:MOS7747WavailableOclobc1・2002 Nolc:MovingaverageSoflllrccycars.
図表5林産物の生産と輸出入:タイ
Thaiproductionandtradeoftimberproducts
(1万立方メートルtenthousand㎡)
0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 4 0 0 4 5 0 1985 三三
1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999
一毒
‐ ︐ヲリ ています︒日本より多いかもしれません︒ ながら︑輸入もたくさんしています︒ものすごく輸入し 統計は示していませんが︑中国は木材の生産をふやし
次はエビです︒皆さんが何気なく食べているエビです
が︑主に発展途上国︑熱帯・亜熱帯地域でつくられて︑
あるいは漁獲されて︑消費するのは先進国というのが一 211世界のエビ生産と国際貿易
路
屍
ジワ
− '
ー Z
一
Z
ロ 生 産 量 ロ 輸 入 量 口 輸 出 量
Produclion Import Export 一
資料:AgMrlィ""mISr"緬卿q〃加伽"dJCJ"比αノ・ノ99M2 MinislryofAgricullurcandCoopcratives,
ヤ剛溌鯉淵W'淵鰡綱発噺aWmen!
注:生産景は丸太ベース、輸出入量は丸太および製材である。
041
般的な状況です︒ぜいたく品で︑金持ちが食べるという
ことです︒
生産量は八四年から九七年にかけて年率一四%で成長
しています︒五年で倍のぺIスです︒今は世界で一○○
万トン近い生産量になっており︑アジアで四分の三︑南
米で一割強がつくられています︒そして︑先にふれた養
殖が三割を占めています︒タイが最大の生産国で︑もち
ろん漁獲もあるわけですが︑マングローブ林を半分以上︑
エビだけではないでしょうが︑水産養殖で破壊してしま
った︒そして︑﹁内水面養殖﹂と言いますが︑水田地域
で今︑農民ともめている事態が起こっています︒
エビの消費国は︑アメリカ︑日本︑EUという︑金持
ちの国ばかりです︒かつてはアメリカより日本のほうが
多かったのですが︑日本は今景気が悪いので︑わずかに
アメリカに抜かれていると思います︒エビはいろいろな
形で輸入されていて︑正確に何トンとは言えないのです
が︑日本は輸入と生産を合わせて三○万トンぐらい消費
しているようです︒そうすると一人一日一○グラム弱︑
小さいエビ一匹ぐらいの量ですか?考えてみるとこれ
は大変な量です︒
日本のエビ輸入先は︑インド︑インドネシア︑ベトナ
ム︑タイなど︑環境的問題が心配になっている発展途上
国が多いです︵図表6︶︒中国からも輸入しています︒
インド︑インドネシア︑ベトナム︑タイなどは世界の中 31国際貿易と発展途上国の環境破壊
国際貿易が︑途上国の環境破壊を助長する︑その構図
を描いてみましょう︒
第一に︑WTOが自由貿易の枠組みが守られているか
どうかを監視していて︑ある意味では日本政府やアメリ
カ政府よりも偉い︒それぐらい強い影響力をもって︑変
な関税をかけたりとか︑市場を閉ざしたりとかしないよ
うに監視している︒そういうシステムが現にあります︒
現状のシステムは一九九五年にできましたが︑以前はG
ATTという協定の中で運営されていた︒その中で既に
林産物︑エビの関税率は低かった︒この二つについては
自由な貿易の状態にほぼなっていたわけです︒そういう
ことで冒頭述べた問題が起こる状況に既にあったわけで
す︒
第二に︑これも貿易による環境破壊という構図の一つ
のポイントですが︑貿易はともかくとして︑なぜ途上国
で環境破壊が起こるのか?それに関する説明ですが︑
不明確な所有権と不適切な政策ということがよく指摘さ
れます︒所有権とは︑漁場で言えば︑日本の近海ではど
こかの漁協がある沿岸水域の漁業権を管理してくれるけ
れども︑途上国ではそういったものがあまりない︒ある でも主要なエビ生産国で︑どの国も日本のマーケットにエビを売ってお金を稼ぐことを一生懸命やっています︒
− 2
いは充分に管理されない︒そうするとだれが海に出て網
を引いてもいいということであったり︑森林にしても︑
だれが入っていって木を切って農地にしてもいいという
ことになり︑環境も破壊されるでしょうという話です︒
またそういった国では住々にして政府の政策がよくない︒
環境をよくする方向に向かっていない︒逆だったりする
と言われています︒典型的なのは︑インドネシアの丸太
禁輸出措置です︒これをやったことでどうなったかとい
日本のエビ輸入先
Japaneseimportsofshrimpandprawn bycountriesoforigin
図 表 6
1999.Excludingl)reparalions、lobstcr5,etc
図表7タイの水産養殖とマングローブ林
Aquacuitureproductionandmangroveforests inThailand
養殖漁業生産量・1,000トンPmduction
O 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 600
。
Eコ養殖(海岸)Marine [.養殖(内水面)Inland
Oマングローブ林面積Mangrovc 1979 I
1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997
うのは︑時間がないので省略します︒
一番のポイントは不明確な所有権だと思います︒この
ため途上国は︑環境負荷型の生産物に依存するようにな
るわけです︒環境負荷型とは︑海の水産資源を荒らすと
か︑木を切るとかです︒そういった生産物にどうしても
依存してしまう︒原因は所有権がきちんとしていないか
らだというのが論点です︒
この観点からすると︑何度もふれた﹁自由貿易が悪い
ヱレ
一︾百二
三二
|Ⅱ
。
抄 韮一一一一 夛一 〃Z
里 ゴ
一'
05001,0001,5002,0002,5003,0003,500 マングローブ林面積.k㎡Mangrovc
資料:Em'"""'e""ISr"""qf77'α"α"J2004Na[ionaiStaliSlicalOmcc, OIYiceoflhcPrimcMinisi"&RoyalFbre51ryDeparlmcnt.Thailand.
図表8森林面積の増減と所得水準
1990〜2000年IIIの森林減少・年率% 654321012
2 中国China
* * 蚕 = …
10423A
*タイThailand
* 一 一
*
*
■r
書* * 山;蝿 * * *へ **
* * *
#**** * *
一
*峯
木
* ‐ 千 *
* I
幸
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魂
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3.lion:PcMIaCDI'"nmlc"inmRs!aWOO200019;卿人盤WoWWs
Co汀clalion2Pcrc叩ilaGDP*Ann"lchangeinfbms!arca SOuI :動 ど 『舵朏, $R" 灯2 ノ.FAO 0 4 ー
から途上国の環境破壊が起こる﹂には疑問が生じます︒
環境破壊は途上国自身が起こしている︒貿易は後からつ
いてきているのではないかということになります︒
そうは言っても︑実際に環境を破壊してできた物を多
く買っているのは先進国で︑当然多くの人たちがこのこ
とについて反省しています︒環境に悪影響を与える産品
を買わないという運動が︑ヨーロッパ︑アメリカでわき
起こっています︒しかし︑それでよいのかという話を︑
この後でまたしたいと思います︒話が二転三転している
ようですが︑何となくでもついてきていただければと思
います︒先進国が輸入するのがよくないのであれば︑それをコ
ントロールすればいいということになりそうです︒しか
し︑そういうことでいいのだろうか︒貿易自由化が途上
国の環境︑地球環境を破壊しているのだから︑先進国に
輸入させないとか︑悪いのはWTOだから︑そんなもの
はつぶしてしまえという議論もあります︒
環境に悪い物を輸入制限する政策は︑WTOのルール
では違反になります︒WTOはこれを許しません︒だか
らWTOをつぶさない限り︑輸入制限はできないという
ことです︒実際にアメリカが環境に悪いものを輸入制限
した政策は︑WTOのもとで違反行為とされました︒こ
の場合︑アメリカ政府よりもWTOのほうが偉いのか︑
ルール違反ということになってしまいました︒ 輸入制限はよくないということで︑もう少しマイルドな︑資本主義的な考え方をする人が︑市場メカニズムを使いましょうと提案しました︒皆さん聞いたことがあると思いますが︑エコマークとかグリーン購入などの認証制度が提案されていて︑ヨーロッパ︑アメリカでは随分大きな運動になっています︒環境にやさしいと認められればロゴをつけて︑特に強制はせず︑消費者に任せる︒ここがポイントです︒これにより最終的な目的である途上国の環境をよくするのに役立てようという議論があります︒勘違いしてほしくないのは︑認証と言っても︑消費者が食べたり使ったりして安全という意味ではありません︒その品物は途上国の環境を破壊したものではないという意味です︒自分の健康だけ考えているのではなくて︑途上国の心配をしている︑もう一つ言うと地球環境問題を心配しているということになります︒
ところが︑非常に重要な点は︑開発途上国からモノを
買わないとどうなるのか︒これは開発途上国の人が国際
的な会議でしばしば言うことですが︑﹁我々の最大の環
境問題は貧困である﹂と言います︒せっかくつくったエ
ビや木材を︑先進国がきれいなことを言って買わない︒
それでいいのだろうかという話に最後はなってくるわけ
です︒ブンジット先生のご報筈で︑東北タイの農民は貧しい
から木を切って農地にしたという話がありましたが︑そ
− 0 無
ういう意味で言うと︑まず貧しくなくなってもらわない
ことには始まらないわけだから︑どうしていいかわから
なくなるということです︒
これはよく言われるロジックで︑環境を守るには︑所
得水準が上がらないとどうもだめみたいだ︒環境を破壊
した品物は買わないという対策には問題がありそうだと
いうことです︒これをさらに敷術すると話が混乱するの
で省略しますが︑今の切り方でも何を考えていただきた
タイの水産養殖とマングローブにふれます︒
タイは過去︑マングローブ林を減らしましたが︑最近
は減っていません︵図表7︶︒環境は上級財で︑ある程
度豊かになって社会が発展すれば何とかなるという話が
あります︒
それから︑森林面穣の増減と所得水準について︵図表
8︶︒横軸が国民所得Ⅱ豊かさで︑縦軸が森林の変化率
です︒豊かな国は森林を減らしていない︒タイやインド
ネシアも豊かになれば︑こちらの方︵図表8右図の矢印
方向︶に入ってくるかもしれません︒中国は特別で︑大
植林国です︒
次に︑地域別森林面積割合をみましょう︵図表9︑皿︶︒
何を言いたいかというと︑先進国は途上国の心配をして 411鼻堀捉 いうことです︒これをさらに敷術するで省略しますが︑今の切り方でも何を︾いかということが伝わるかと思います︒ いるわけですが︑先進国自身とっくの昔に森林をつぶしてしまっているではないかということです︒マレーシア︑インドネシア︑ブラジルなどは豊かな森林を持っているわけで︑この国の人たちがそれを使って豊かになろう︑所得を増やそうと思ったとき︑それはだめだとだれが言えるだろうかということになると思います︒
以上で私の話を終わります︒ありがとうございました︒
図表9地域別森林面積割合
Percentagecompositionofforestlandl (%)
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0
!
南米SouthAmeri アフリカA肺Ca 北中米
North/CenlralAmerica アジアAsia 大洋州Occania 欧州(除露)
Europc,cX・Russia ロシアRussia I執0.F祝A2000
11.8
易57
7.8 23 3
3.(
図表10国別森林面穣割合
Percentagecompositionofforestland2 (%)
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0 7 0
岸。
内 I?
ブラジルBmsil ア メ リ カ U S 中国Chim
インドネシア IndoneSia インドIndim 日本JaPan
マ レ ー シ ア Millasia フランスFrance イ ギ リ ス G『 tBrimin
コンゴ(民)
Rep.ofCongo FAO.F彌A2000
︻f
1
語 口
7.5
1.6
7.9 I