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ドライバーの情報依存性を考慮した経路誘導の効果分析

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Academic year: 2021

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(1)

Effects of Route Guidance System Considering Dependence on Information

Yoshiyasu YANAGISAWA Yasunori IIDA and Takashi UCHIDA

Duet ot her e c e ntpr o gr e s so ft e c hnol o gyl ni nf or mat i ona ndc o mmuni c at i ons ys t e ms ,t hene c e s s i t yi s i

nC r e a s i n gt omakes o mef r a me wo r kst oa nal yz et r a f hcbe ha vi o ri nc l udi n gt hei nf or mt i o n. A mode l l i n g f r ame wo r ki sde ve l op edt oanal yz et hee f fe c tofr e alt i mei nf or mat i o ns t r a t e gi e sont hepe r f or ma nc eofa c on ge s t e dt r af ncc ommut i n gc o r r i dor . A s i mpl emo de loft hemor ni ngr us hho uri sa do pt e di nwhi c h c ommut e r sc hoo s eade par t ur et i meandoneoft wor out e st owor k, t het r a ve lt i meofwhi c har es t oc ha s t i c . Themo d e li si l l us t r a t e dt hr o ug h as e to fs i mul at i o ne xpe r i me nt st hatf o c usont heef fe c tofr o ut egui da nc e .

キーワー ド:情報提供 システム,動的経路誘導,情報信頼性,出発時刻選択

1. ま え が さ

近年,情報通信ネ ットワークの技術の発展 に伴 っ て,経路情報による道路交通 システムの高度化が図 られ,多様 な交通問題 に対処す ることが考 えられて いる. とくに交通の円滑化に対 しては,路上 に配置 された ビーコンと車載機 との間で路車間通信 を行 う ことによって, 自動車を効果的に誘導す ることが考 えられている. この通信技術 に勤的経路誘導 システ ムを導入す ることによって,時々刻々 と変動する交 通状態に対応で きる. このシステムによって,( 1 )ド

ライバーは混雑や渋滞を回避 した最適 とされ る経路 を走行でき,道 に迷 うことによる無駄な走行 が減少 す る.( 2) 突発的な事故が発生 した場合,一時的に生 じるボ トルネ ックに関す る情報を提供 し,経路誘導 によって誘導車を代替経路に誘導 し渋滞を緩和す る ことが出来 る.( 3) 車載ディスプレイで情報のや りと りが迅速かつ的確にできると,すべての ドライバー に個別 に情報を提供できる可能性 も高 ま り,交通 シ ステムとして交通流を制御 し, さらに交通渋滞の緩 和効果があがる可能性がある.( 4) 道路管理者 からみ ても各章を適切 に配分することで混雑の回避や解消

●長野工業高等専門学校環境都市工学科 講師

= 京都大学大学院 教授 '" 東北大学大学院 助教授

原稿受付 1 9 9 7 年 9 月 3 0 日

を図 り道路 を有効 に利用できるとい う利点が考 えら れ

l ト 3 ) ・ 11 )

そこで路車間システムを想定 した情報提供 の一般 的な効果分析を行い,有効 な経路誘導方策 を立案す

る必要がある.

経路誘導を実際に運用す るにあた り解決 しなけれ ばならない課題がい くつかある.

質の高い情報 とは, ドライバーが経験 した交通状 態 と情報提供された状態の差が小 さいよ うな情報 で あ り, また代替経路の うち どちらが相対的に旅行時 間が短いか とい うことが,情報 によって的確 に示 さ れ,それが代替経路の実旅行時間の相対的な関係 と 整合 していれば利用価値はあると考 えられ る. この ような情報 を提供す るためには,可能な限 り新 しい リンク内状況を把握 しなければならない. またその 状況をタイムラグなしに ドライバーに提供 しなけれ ばならない. これ らは‑‑ ド面での対応 となる. し か し道路交通を管理す るための有効 な経路誘導方策 を立案す るにあたっては,情報提供 と交通行動 の関 係を把握 しておかなければならない.す なわち,情 報の与 え方によって,ネ ットワーク上のフローが ど のように変化 して くれ るか,である4 卜1 0 )

本研究では,動的に変動す る交通需要に適用す る,

動的な経路誘導システムのための情報提供効果を評

価す るシステムを構築 し, ドライバーの特性 として,

情報利用者数と提供情報依存度に絞 って,経路誘 導

(2)

図 1 経験情報利用者の意志決定プロセス 効果の一般的な特性を明 らかにす る.

2. ドライバーの行動決定プ ロセス

ドライバーは個々が持 っている情報 に基づいて交 通行動を起 こしているが,その意志決定が行われ る までのプロセスについて考える. ドライバーが得 る 情報 は,過去の経験 によ り知覚 され る渋滞状況 と, 情報提供 システムか ら与 えられる最新の渋滞状況が がある. したがって ドライバーは過去の経験 に基づ いて行動す る経験情報利用者 と,牽載機か ら得 られ る渋滞情報 に基づいて行動す る提供情報利用者に分 けて考 えることがで きる.

経験情報利用者が行 う意志決定 プロセスを図 1 に 示す. この利用者はまず過去の経験 により見積 もっ た所要時間に基づいた通勤効用の見積 も りを行 う.

つ ぎに効用を最大 にす る出発時刻 と経路を決定 し, 走行す る. 目的地に到着すると,実際に要 した所要 時間を知覚 し,あらためて所要時間の見積 も りを行 ラ. これを次の日の行動を決定す るための情報 とす る. このプロセスを日々繰 り返 し行 っている.

提供情報利用者が行 う意志決定 プロセスは図 2 に 示す. ここでは,実際に走行す るまでに 2 種類の意 志決定を行 っていると考 えられる. まずは経験利用 者 と同様 に,前回走行後 に見積 もった所要時間か ら なる通勤効用に基づ き,出発時刻 と一応の利用経路 を決定す る.つぎに住居から出発後,車載機 をとお し各経路の渋滞状況が提供されると,各 ドライバ ー は情報に対す る信頼性に基づ く依存度によって情報 に従 うか どうか決定する.情報に対す る依存度が高

図 2 提供情報利用者の意志決定プt ,セス

い場合 は,あらためて所要時間が一番短いとされ る 経路を選択 し,依存度が低い場合 は前回走行後に見 積 もった通勤効用に基づいた経路選択を行 う.走行 後は, 目的地 までに実際に要 した所要時間を知覚 し, 提供情報 と比較す ることによって情報の信頼性評価

を行い,あらためて所要時間の見積 もりを行 う. こ のプロセスを日々繰 り返 し行 っているとする.

以上のプロセスを考慮 に入れた情報提供の評価 シ ステムを構築する.

3. 情報提供評価システムの枠組み と 記述モデル

情報提供効果の評価方法の枠組み とその手順につ いて示す.本章で示す評価システムは 2 章で示 した 意志決定 プロセスを反映 している.本システムの流 れは図 3 に示す とお りで , 6 つのサブシステムか ら なっている.情報提供方策 としては経路誘導 と出発 時刻誘導が考 えられるが,本 システムは特に経路誘 導に絞 って評価を行 う.

3‑ 1 経路情報に基づ く行動の意志決定システム

ドライバーは情報提供前は,過去の知覚効用に基

づいて意志決定を行 っている.本サブシステムは,

(3)

所要時間 と到着余裕時間からなる実行旅行時間損失 を小 さくす るよ うに出発時刻 t s と経路 r を決定す る.

この段階では, ドライ, (‑は完全 な所要時間情報 は 得ていないので,見積 もった所要時間 も不確実であ る.そ こで見積所要時間は平均値 ),分散62 の正規 確率分布 に従 って変動 しているとす る.出発時刻 t s,

経路 r を選択 した ときの通勤不効用 Ⅴ( r, t s ) は,見 積所要時間に基づ く実効旅行時間 と遅刻ペナルテ ィ

ーの トレー ドオフの関係を考慮 して,以下の式か ら 算出す る.

V( r, t s )‑P( t d‑t s ) + rF( t dl r, t s ) ( 1 ) ( t d ‑ t s ) :出発時刻か ら始業時刻 までの実効旅行時 間

F( t 。I r, t s ) :経路 r ,出発時刻 t s を選択 した ときの 遅刻確率

β , ㍗: 不効用に関す るパ ラメータ‑

ドライバーの出発時刻 と経路選択確率 は,通勤不 効用関数に基づ き,確率効用最大化原理を適用 し, ( 2) 式 より算出す る.

P ( r, t s )‑P( t s l r )・P ( r ) ( 2) P( t s l r ) :出発時刻の選択確率

P( r ) :経路 r の選択確率

以上の記述モデルによって,各出発時刻の選択 トリ ップ数 と情報提供前の選択確率を算出す る.

3‑2 提供情報に基づ く行動の意志決定システム 本 システムでは,情報提供後の選択経路の更新 に ついて記述 している.

車載機を搭載 していない経験情報利用者の経路選 択確率は,情報を提供 されないので前 システムで記 述 された選択確率に従 う.提供情報利用者 は提供 さ れる経路情報の信頼性によって,情報に依存するか どうかを決める.依存 しなければ経験情報利用者 と 同様 に前システムで得 られた選択確率に従 って行動 することになる.依存す るならば,提供 された経路 所要時間に従 って新たに経路を選択す ることになる.

そこでまず情報への依存 について,情報の依存度 に 関す る記述モデルを示す.

ドライバーは事前に知覚 した所要時間 と走行後 の 実所要時間 との差が小 さくなるよ うに経路選択行動 を行 う.すなわち,経験 による見積所要時間 と提供 される所要時間の うち, よ り信頼性の高い情報に依

ると効用 も高 くな り,相関が低 くなると効用 も低 く なる.

そ こで情報への依存度 は事前情報 と事後結果 か らな る相関に基づ く効用関数で表す ことを考 える.

ドライノ ミ〜はより相関の高い情報を利用す ると考 えると ,( 3 ) 式に示す相関効用 U を最大にす るよ うに 行動す ると考 えられる.

max U‑l o g ( exp V A 事 + exp V J) ( 3)

V, 〜: 経験情報 と事後結果の最大相関効用

Ⅴ/ : 提供情報 と事後結果の最大相関効用

ここで ,VA 事 , Ⅴヮ 書は r を経路 , F Lを スケールパ ラメータ , p . r を経路 r の事前情報 ・と実所要時間 と の相関 とす ると,確率最大効用理論の ロジ ットtデ ルの特性 によって次式で表す ことができる.

V A *‑ma x( V A ( r ))

‑ 1/ F L ・l n( ∑ exp r F LPA , ) ( 4) V J ‑max (

可( r ))

‑1 / F L ・l n( ∑ exp F r LPq r ) ( 5) ドライバーは相関効用が最大 となる情報 を選択す るので, pジ ットモデルによってそれぞれの選択確 率を依存度 として算出す る.

提供情報依存度 pヮは( 6) 式のように表す.

pヮ

exp V ヮ *

exp V A ' + exp V J ( 6 )

情報 の選択確率 は pQ + pA ‑1 を満す ので経験 情報依存度 pAは( 6) 式を用 いて( 7) 式で表す ことがで

きる.

p A ‑ 1

e

x p V A *+ e xpV で * ( 7)

( 6 ) 式の依存度によって提供情報に従 うトリップ数 を算出す る.

次 に,提供情報に従 うトリップの選択経路 につい て記述す る.提供情報に従 うドライバーは,提供 さ れる各経路の所要時間に基づ き,損失時間を最小に す る経路 を選択する.経路選択確率 についても ロジ

ットモデルによって次式で表す ことがで きる.

p r L Q ‑ 既 r ( 8)

甲 ,:提供 された経路 rの所要時間情報 3‑3 道路網上の渋滞状態記述システム

時々刻々 と変動す る渋滞状況を記述す るため, リ

ソクを単位時間の容量で表 される箱で置 き換 えるポ

(4)

交 通 行 動 ス タ ー ト

交 通 行 動 の 初 期 状 態 な ど の デ ー タ 入 力

節 n 日 ;n‑1

見 頓 所 要 時 間 に 基 づ く通 勤 交 通 効 用 の 算 出

出 発 時 刻 と 利 用 経 路 の 選 択 確 率 と ト リ ッ プ 数 の 算 出

出 発 時 刻 番 号 ; ts‑1

通 勤 効 用 に 基 づ く各 経 指 の 所 要 時 間 (予 測 情 報 )

選 択 経 路 の 更 新

情 報 控 的 後 の 各 経 路 の ト リ ッ プ 数 の 弄 出

各 経 路 の 目的 地 ま で の 実 所 要 時 間 (実 削 情 報 )

ts=Ls

+1

N 0

報 の 信 輔 性 評

価 ̲̲̲̲̲̲̲̲」

仝 ドラ イバ ー の 見 穏 所 要 時 間 の 更 新

n≡n+1 N 0

経 験 情 報 に 基 づ く 行 動 の 意 志 決 定 シ ス テ ム

経 路 情 報 シ ステ ム

提 供 情 報 に 基 づ く 行 動 の 意 志 決 定 シ ス テ ム

道 路 網 上 の 渋 滞 状 態 記 述 シ ステ ム

情 報 利 用 者 に よ る 提供

情 報 評 価 シ ス テ ム

走 行 後 の 所 要 時 間 評 価 シ ス テ ム

道 路 管 理 者 に よ る 渋 滞 緩 和 効 果 の 評 価 シ ス テ ム

図 3 情 報提供評価 システムフロー

(5)

本 シ ミュレ‑シ ョソでは以下の 2 通 りの経路情報 が提供可能 となる.

提供 1:経験情報に基づ く意志決定 システムで算出 された トリップ数を用い,経験情報によって行動 し た場合の渋滞状況を提供する.情報を提供 しなかっ た場合に生 じる渋滞を予測す るシステムである.

提供 2 :これか ら走行す る ドライバーに直前 に行わ れた トリップによって生 じた渋滞状況を提供する.

過去の所要時間を提供す るので,情報の時間遅れ と 提供効果を分析す ることがで きる.

3‑ 4 情報利用者による提供情報評価システム 前節までのシステムで記述 されたモデルに よって 各経路の実所要時間が算出される.そ こで ドライバ ーは走行前の経路情報 と実所要時間を比較 し,情報 の依存度を求めるための情報の信頼性評価を行 う.

ここで示す信頼性 は,事前情報 と事後結果の相関で 表す ことにす る.

まず,走行前の経験情報 と走行後に実現 した所要 時間 との相関について考 える.実所要時間は正規分 布に従 って変動 していると仮定す る.また経験情報 である見積所要時間は実所要時間の平均値 まわ りに 分布 している と仮定す る.そ こで,経験情報 九 と 実現所要時間 Cは それぞれ N( 育 , C A 2 ) ,N( 育,Oe 2 ) の正規分布 に従 うとす る. )と O の 同時生起確率 を P( 0, )) とす ると,経験情報 )が与 えられた とき 実現する所要時間が eとなる確率 P( O l A) は,

P( el A )‑P( 0 , ) ) / P ( ) ) ( 9 )

となる. 2 変量正規分布 の性質か ら ,P( 0 1 人) の期 待値 は80 ) 式で表 される.

E[ Cl A] ‑ 育 +( 6 0 / 仇 ) ・PA ( , L す) ( 1 0 )

pA :見積所要時間 と実所要時間 との相関係数 ここで ,K 1 ‑ 60 /仇 とお くと,経験情報 に よる経 路 r の相関 pA ,は ( l l ) 式 となる.

pJ r ‑( 1/KA ) ・( E[ C r L A r 卜 す , ) /( ) , 一甘r ) 0 1 )

これは,経験情報 と,それに基づいて行動 した結 果,生 じた実所要時間が どれだけ近 い値を示すかを 評価する関数であ り,経顔情報 )と実所要時間の期 待値 E[ el A ] の値が近いほど相関は高 くなる.

同様 の考 え方で,提供情報 Qと実所要時間 Cと の相関 pq ,は ,K 可‑ 6C /OQとお くと ( 1 2 ) 式 となる.

pq r ‑ ( 1 /K q )・( E

【C,l

甲 r ]‑ T 5‑ r ) /( r 育 , ) 8 2 )

3‑5 走行後の所要時間評価システム

のとする.

ん , n‑ ),, ∩‑1 +a( 0,, n̲ . ‑ ),, n̲I ) u3 ) ただし ,0. 0 ≦α ≦ 1. 0

ん , ∩:第 n 日日の経路 r の見積所要時間 0 , , n: 第 n 日日の経路 r の実所要時間

この式 は, ドライバーの第 n 日の見積所要時間 と その日の実所要時間 との差の大 きさによって次の日 の見積所要時間を更新す ることを表 している.パ ラ メータ α は実所要時間 に対 す る依存度 で, α の債 が大 きいほ ど,実所要時間に従って更新す ることを 意味 している.

3‑6 渋滞緩和効果の評価 システム

本評価 システムでは,道路管理者からみた指標 と して総所要時間 と,道路利用者の総不効用によって 情報提供の効果分析 と ドライバーの通勤行動分析を 行 う.総所要時間が小 さくなれは渋滞は解消 された ことになる.また総不効用が小 さ くなれば, ドライ バーの通勤効用が改善 された ことになる.

4. 数値計算例

ここでは,車載機を搭載 している ドライ, (‑の割 合である情報利用者存在比率 と,情報依存度,渋滞 緩和効果な ど,情報提供 による ドライバーの一般的 な行動特性 をシュ ミレーシ ョンによって検討す る.

なお経路情報は 3‑ 3 の提供 1 の方式に従 うもの と す る。

3‑ 1 モデルネッ トワークの設定

モデルネ ットワークは 10D2 経路 とす る.各経 路の自由走行時の所要時間は経路 1 が 2 5 分,経路 2 が 3 0 分である.各経路の交通容量 は,経路 1 が 9 0 台, 経路 2 が 1 0 0 台 とす る. このモデルネ ッ トワークの 特徴は,経路 1 は経路 2 に比べて所要時間が短 く, 交通容量は経路 2 の法が経路 1 よりも大 き く設定 し てある.

3‑ 2 モデルケースの設定

情報存在比率,見積所要時間の標準偏差,提供情

報の標準偏差の各パ ラメーターを次のよ うに設定す

る.情報存在比率 は 0. 0 か ら 0. 2 5 まで 0. 0 5 刻みで変

化 させ る. ドライバーの見積 もる所要時間の標準偏

差が大 きい と,ばらつ きが大 きく不確実であるため,

予測精度が低いことになる. また提供 され る所要時

間情報の場合 も,標準偏差 と不確実性の大 きさは比

(6)

0 0 0 00 40 加 60 00 餌 総 出 行 時 間 (

分 ∝〉 ∞0 59800

一 ・ ・ 一 ● ‑ ケース1 ‑ 1‑ケース2

0 0. 05 0. 1 0. 1 5 0. 2 0. 2 5 倍軸存 在比率

図 4 情報利用者存在比率と総所要時間

= ケース 1 ・ ‑ 1‑ケース 2

0 0 0 40 加 00 7 7 7

本 効 川

0 0. 0 5 0. 1 0. 1 5 0. 2 0. 2 5 図 5 情報利用者存在比率と総不効用

例関係 にある.そ こで事前情報精度 としてそれぞれ の所要時間の標準偏差を以下のように設定す る.

ケース 1 :経験 と提供情報の精度は同 じであるとし て,同一の標準偏差を与 える.

ケース 2 :経験情報の方が精度が低 くい とし,見積 所要時間の標準偏差を大 きめに与 える.

シ ミュレーシ ョンでは,事前情報の値を具体的に 与 えなければならないため,それぞれの情報 の平均 値 と, ここで設定 した標準偏差 をもとに正規乱数を 発生 させて与 えている.

3‑ 3 数値実験結果 と考察

( 1 ) 情報利用者存在比率 と総所要時間の関係 結果を図 4 に示す.情報が提供 されることによっ て情報利用者が所要時間の短い経路 に分散す るため, 総所要時間が小 さくなることがわかる. しか し,存 在比率が大 きくなると,所要時間が短いとされ る経 路 に集中す る トリップ数が多 くな り渋滞が大 きくな

ることがま っかる.

ケース 2 はケース 1 と比較す ると見積所要時間の ばらつ きが大 きく, ドライバーはより大 きい安全余 裕時間をみて出発時刻 と経路選択を行 うため,交通 需要の ピークはなだ らかになると考 えられ る. した がって総所要時間 も他のケ‑スよりも小 さい.

6 4 0 0 情 報 依 作 臆

‑● ‑ ケース1 ‑ 1・ ‑ケース2

0 0. 0 5 0. 1 0. 1 5 0. 2 0. 2 5 図6 情事 折り 用者存在比率と情報依存度

なおケース 2 における存在比率が 0. 0 5 の ときの総 不効用の値 は,出発時刻分布が収束 しなかったので

ここでは無視す ることにす る.

( 2) 情報利用者存在比率 と総不効用の関係

結果を図 5 に示す. ケース 1 は存在比率がゼ ロの とき,総不効用が最小 となっている. これほどの ド ライ, i‑が出発時刻 と経路の選択肢を変 えて も不効 用はこれ以上小 さくならない利用者均衡状態が実現 している. しか し情報が提供 され, ドライバーが選 択肢を変 えることによって利用者均衡状態が くずれ

てフロー全体の総不効用は大 きくなることがわかる.

ケース 2 では,情報利用者存在比率がゼ ロの とき 総不効用は大 きい. これは,見積所要時間の分散が 大 きいために安全余裕時間を大 きめに取 ることによ って損失が増加 したためで, これに情報を提供す る と不効用は大 きく改善 されている. この現象は,経 験情報の精度が低 く,所要時間の不確実性が大 きい ために, ドライバ‑が提供情報 を信頼 して不効用の 小 さい選択行動を行 ったためと考 えられ る.経験情 報の予測精度が低い場合には情報を提供 した方が よ いことがわかる.

( 3 ) 情報利用者存在比率 と情報依存度 との関係 結果は図 6 に示す.情報存在比率が大 きくなると 総所要時間すなわち混雑が大 きくなる.すなわち所 要時間の散 らば りは大 きくなる. これよ り,見積所 要時間 と実所要時間 との差 も大 きく,予測精度が低

くなるので,情報‑の依存度は高 くなる.

ケース 2 は, ケース 1 と比較すると経験情報の精 度が低いために情報依存度 は高 くなっている. ドラ イバーが低い経験 よりも高い情報を信頼 し情報 に依 存 したためであるり,経験情報の分散が大 きくなる ほど情報への依存度 は高 くなる.

4. 結 論

本研究では,動的経路誘導効果を計測す るための,

(7)

( 2 ) ある程度 の予測精度 を持 った経験情報 で あれ ば, ドライ, , I‑はそれ に従 った方が通勤不効 用 は小 さい.

( 3 ) 予測精度 の低 い経験情報 しか持た ない ドライバ ーには情報 を提供 した方が よい.

( 4 ) 大 きな渋滞 が生 じて所要時間のば らつ きが大 き くな ると,提供情報‑の依存度 が高 くなる.

参 考 文 献

1 ) 飯田恭敬 :私の考 える 2 1 世紀のクルマ社会,交通 工学 ,Vo l . 3 0No . 11 9 9 5 年 1 月

2 ) 越 正毅 :交通運輸システムのインテ リジ ェソ ト 化 I TS の概観,交通工学 ,Vo l . 3 0No . 61 9 9 5 年 3) 角本,福井 :交通運輸 システムのインテ リジェ

ト化 イソテ 1 )ジェソ ト化のコアテクノ。ジー,交 通工学 ,Vo l . 3 1No . 41 9 9 6 年

6 ) 飯田,宇野,長谷川 :情報提供効果の分析 のため の経路選択 シ ミュレーシ ョン,土木計画学 No . 1 5 ( 1 ) p p , 6 7 ‑ 7 41 9 9 2

7) 森津,松田,高野 :交通状況 と経路誘導効果に関 する研究,土木計画学 No . 1 5 ( 1 )p p . 5 5 ‑ 6 01 9 9 2

8) 飯田,宇野,長谷川 :情報提供効果の分析 のため の経路選択シ ミュレーシ ョン,土木計画学 No . 1 5 ( 1 )p p . 6 1 ‑ 6 61 9 9 2

9) 森津,大原,多田 :経路誘導による交通ネ ットワ ークフローの変化 に関する分析,土木計画学論文集 No . 9p p . 3 7 ‑ 4 41 9 9 1

1 0) 谷口,羽藤,杉恵 :経路選択における道路交通情 報 の有効 性,土 木計 画学 研 究 No . 1 6 ( 1 )p p . 8 9 ‑ 9 4 1 9 9 3

ll ) 高羽 :交通運輸 システムのインチ t )ジ ェソ ト化

わが国におけるイソテ T )クェソ ト化の経緯 と動向,

交通工学 ,Vo l . 3 1No . 31 9 9 6 年

図 1 経験情報利用者の意志決定プロセス 効果の一般的な特性を明 らかにす る. 2. ドライバーの行動決定プ ロセス ドライバーは個々が持 っている情報 に基づいて交 通行動を起 こしているが,その意志決定が行われ る までのプロセスについて考える

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