• 検索結果がありません。

女子大生の外食・中食利用状況と食行動との関連

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "女子大生の外食・中食利用状況と食行動との関連"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

原著論文

女子大生の外食・中食利用状況と食行動との関連

鈴木菜々美

1)

・岡田 萌

2)

・上杉宰世

1)

1)大妻女子大学家政学部食物学科,2)元大妻女子大学家政学部食物学科

Utilization of Eating Out or Home

-

meal Replacement and Eating Behavior Among Female University Students

Nanami Suzuki, Moe Okada and Sayo Uesugi

Key Words :

女子大生,外食利用,食行動,料理の組み合わせ,デジタル撮影法

要旨

本研究は大学生を対象とし、外食等の食行動の実 態を把握するとともに、それらに影響をおよぼす要 因を分析することを目的とした。食行動の実態を把 握するために、デジタル撮影法による

7

日間の食事 記録調査および食生活、居住形態に関する質問を自 記式質問票にて調査した。その結果、一人暮らしの 学生の外食率は

98.7%

であり、深夜

23 : 00

以降に 食事をしている割合が高かった。家族等の同居人に 制限されることなく好きな時間に食事ができること が要因だと考えられる。一方、実家暮らしの学生に は外食・中食率が内食率より高い学生と、内食率が 外食・中食率より高い学生がいた。実家暮らしの場 合、本人の食行動には同居している家族のうち食品 購入・調理の担当である者の影響があると考えられ る。外食、中食、弁当、内食等の食形態は居住形態 などによる事情や調理スキル等の問題もあるため、

変えることは容易ではないが、栄養士、管理栄養士 として栄養教育を実施する際、対象者の栄養素等摂 取量だけでなく料理の組み合わせや内容を把握する ことで、個人の食形態や食生活を極端に変えること なく対象者にとって望ましい食事摂取方法や内容の 提案が可能となると示唆される。

緒言

大学生は、親元を離れて生活を始めるなど居住形 態が個々で異なり、食事を自己選択する機会も多 い。平成

27

年国民健康・栄養調査1)では重点項目 として「栄養バランスのとれた食事」について調査

が行われ、若い世代ほど主食・主菜・副菜を組み合 わせた食事ができていない傾向にあることが示され ている。この世代は、外食や中食の利用割合が高い ことも報告されており、外食および持ち帰りの弁 当・惣菜を週

2

回以上利用している者の割合は、男

41.3%、女性 29.2%

と男女とも

20

歳代で最も高

かった。濱口らの研究2)によると、大学生では内食 の日数が多い者ほど、食生活についての意識の程度 が高く、中食や外食の日数が多い者ほど、食生活に ついての意識の程度が低い。また、女子大学生の昼 食行動は簡便化志向であり、昼食に週

4

回以上自家 製弁当を持参する学生より、昼食に週

4

回以上外食 する学生ではその傾向が顕著で、いずれも習慣性を もち定着していると報告されている3)。さらに野菜 摂取量は、平成

28

年国民健康・栄養調査によると 全年齢での平均値は

276.5 g、男性 283.7 g、女性 270.5 g であり、平成 18

年からの

10

年間では男女い ずれも有意に減少しており、20歳代の野菜摂取量 は全年齢階級別において男女とも最も少なかった4)

日本人の食事は諸外国にくらべて多様であり、料 理、食品、調味料のいずれにおいても種類が多く複 雑であることから、正確な栄養素等摂取量の把握に 関する研究も多く存在している5-8)。食事調査法に は食事記録法、食物摂取頻度調査法、24時間思い 出し法、陰膳法などがあり、ゴールドスタンダード といわれてきた食事記録法は対象者の負担が大きい ことなどの理由により敬遠されつつあり、近年は、

習慣的な摂取量の把握には食物摂取頻度調査法を用 いることが増えてきている。しかし、食物摂取頻度 調査法では食事ごとの料理の組み合わせや

1

日の食 事内容を把握することは不可能である。

(2)

そこで今回我々は、デジタル撮影法での食事調査 により女子大学生の外食等の食行動の実態を把握 し、食行動に影響をおよぼす要因を分析することを 目的とした。

方法

大学生を対象として食事摂取状況と食行動に関す る調査による断面研究とした。

 1) 対象者

大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻の 学生

10

名。

 2) 調査期日

H29

5

8

日〜H29年

5

14

日  3) 調査方法・項目

① デジタル撮影法による、7日間の食事記録調 査を実施した。

撮影は、食事内容がわかる写真とし朝昼晩、間 食、夜食、飲み物を含む全てについて記録した。

② 食生活、居住形態に関する質問を自記式質問 票にて調査した。

質問項目は、居住形態、間食状況、1日の食事回 数、外食状況、食事時間、共食状況、食事場所とし た。

 4) 解析方法

対象者ごとに食事写真を時系列に並べ食事回数等 を集計した。対象者によって

7

日間の食事回数が異 なるため、集計は

7

日間の合計食事回数に対する割 合を算出した。

食事内容および摂取量の把握は、撮影されている 料理の食品名と量を目測で集計した。

さらに、内食と外食の割合を用いてグループ分け を行い、食行動を比較した。

結果

 1) 対象者の概要と食行動

対象者

10

名の居住形態は、実家暮らし

6

人、一 人暮らし

3

人、姉と同居

1

人であった。1週間の食 事回数および食形態の割合(週あたりの食事回数に 対する

%)を表 1

に示した。本研究では、食形態 とは「食事をどのようにとっているか」であり、食 事の準備方法、つまり外食、中食、内食、弁当の別 をさす。「外食」とは飲食店で食べること、「中食」

とは調理済み食品や総菜を購入して飲食店以外で食 べること、「内食」とは家で調理したものを家で食

べることと定義した。

対象者の

1

週間あたりの食事回数は

25.8

±

5.6

(mean±

SD)、中央値は 26

回であり、居住形態別 では、一人暮らし 29.0±

4.0, 25

-

33(mean

±

SD)、

(min-

max)、実家 23.5

±

5.9, 17

-

32

であり、居住形 態 で の 食 事 回 数 の 違 い は な か っ た(t-

test, p=0.192)。居住形態別に食形態を比較したところ、

実家暮らしの学生は一人暮らしにくらべて有意に内 食の割合が高かった(表

2)。

 2)  外食・内食割合による分類と食行動との関連 食形態の状況により、「外食+中食」

:「内食+弁

当」の比率を用いて、I型は「外食+中食」が

95%

以上、II型は「外食+中食」>「内食+弁当」、III 型は「外食+中食」<「内食+弁当」として

3

区分 に分類したところ、

I

3

名(3名とも一人暮らし)、

II

4

名(実家または姉と二人暮らし)、III型

3

(3名とも実家)であった。

食形態分類による外食・内食割合、食事場所、共 食状況、食事時間、間食・夜食摂取状況を表

3

に示 した。共食状況および間食の摂取回数については、

食形態分類による違いはなかった。食事時間につい て、I型は

II

型や

III

型にくらべて深夜(23 : 00以 降)に食事を摂ることが多く(p<0.05)、夜食の摂 取回数も多かった(n.s.)。

 3) 食形態分類と食事摂取状況との関連

デジタル撮影法による食事状況調査から、食事内 容について分析を行った結果、主食・主菜・副菜を 組み合わせた食事をしている割合は

13.2

±

12.8%

(mean±

SD)であり、1

3

食摂っているもので は、3日に

1

食程度であることがわかった(表

4)。

さらに、主食なしの食事をしている割合は

14.2

±

5.0、一品のみの食事をしている割合は 22.9

±

14.0

であった。これらについて、食形態分類による有意 な違いはなかったが、III型で主食、主菜、副菜を 組み合わせた食事の回数割合が多く、一品のみの食 事回数割合が少なかった(n.s.)(表

5)。各分類の

典型的な食事例を図

1〜図 3

に示した。

次に主な食品群の摂取量を画像データから算出 し、食形態分類に

1

日あたりの摂取量を表

5

に示し た。

I

型は肉類、魚介類、野菜類、飲料およびアル コール飲料の摂取量が多く、III型は乳製品と果実 の摂取量が多かったがいずれも有意差はなかった。

(3)

考察

今回、デジタル撮影法および自記式アンケートに て女子大生の外食や中食等の食生活状況等を調査し た 結 果、 一 人 暮 ら し の 学 生(I型 ) の 外 食 率 は

98.7%

であり、深夜

23 : 00

以降に食事をしている

割合が高かった。また、実家暮らしであっても、外 食・中食率のほうが内食率よりも高い

II

型の学生 は半数以上おり、食事を一品で済ませる割合が高い ことがわかった。実家暮らしで内食率の高い

III

型 は、主食・主菜・副菜のそろった食事をしている割 合が多かった。しかし、食形態別に食事を摂る場所 や時間、整え方に違いはあっても食品群別摂取量に 違いはないことがあきらかになった。

門間らの研究によると大学生が自炊をしない理由 として、「家族が作るから」だと考えている者は

51.6%、そのうち実家暮らしである者の 82.1%

が自

炊をしない理由は「家族が作るから」であった3)。 このことから本研究の対象者においても、実家暮ら しの場合は家族が調理をするかは食習慣や食行動に

影響があると考えられる。つまり、II型は同居して いる家族や、食品購入・調理の担当である母親など の影響で、外食や調理済み食品を食べる機会が多 く、III型は、家で食事をするときは自宅調理した ものを食べる習慣があり、内食の割合が高くなった と考えられる。また、III型は家で食事をしている 割合が他のグループに比べて高く、それによって内 食をする機会が多くなったことも考えられる。

I

型は個人特有の生活リズムがあり、食事時間が 乱れていた。他の対象者に比べて午前の食事回数が 少なく、深夜の食事回数が多かった。深夜の食事は 友達との外食、もしくは購入した惣菜やお菓子を一 人で食べており、帰宅する時間や夕食時間を家族等 の同居人に制限されることなく、好きな時間に食事 ができることから他の対象者に比べて夜食回数も多 くなったと考えられる。共食状況の割合も一人で食 事をする、または友達と食べることが多かった。

一方、III型の

3

名のうち

2

名は家族と食事をし ている割合が高く、1名は一人で食べている割合が 高かった。この対象者は、調査結果の写真から一食 表 1 居住形態と食事回数および食形態の状況 ̶個別データ̶

ID

居住形態 食事回数

(週あたり) 食形態

回(週あたりの食事回数に対する

%)

外食+中食 内食+弁当

:

外食 中食 内食 弁当

1

実家

25 4

(16.0)

4

(16.0)

17

(68.0)

0

( 0.0)

32 : 68 2

姉と同居

30 8

(26.6)

17

(56.6)

4

(13.3)

1

( 3.3)

84 : 16 3

一人暮らし

33 18

(54.5)

15

(45.5)

0

( 0.0)

0

( 0.0)

100 : 0 4

実家

32 3

( 9.4)

10

(31.3)

15

(46.9)

4

(12.5)

40 : 60 5

実家

27 9

(33.3)

11

(40.7)

7

(25.9)

0

( 0.0)

74 : 26 6

実家

23 9

(39.1)

5

(21.7)

9

(39.1)

0

( 0.0)

61 : 39 7

一人暮らし

25 6

(24.0)

18

(72.0)

1

( 4.0)

0

( 0.0)

96 : 4 8

一人暮らし

29 18

(62.1)

11

(37.9)

0

( 0.0)

0

( 0.0)

100 : 0 9

実家

17 5

(29.4)

7

(41.2)

5

(29.4)

0

( 0.0)

70 : 29 10

実家

17 2

(11.8)

6

(35.3)

9

(52.9)

0

( 0.0)

47 : 53

表 2 居住形態と食事回数および食形態の状況  ̶平均値 ± 標準偏差̶

居住形態

n

食事回数

(週あたり) 食形態    

回(週あたりの食事回数に対する

%)

外食+中食 内食+弁当

:

外食 中食 内食 弁当

一人暮らし

3 29.0 ± 4.0 46.8 ± 20.2 51.8 ± 17.9 1.3 ± 2.3 0 .0

± 0.0

98.7 : 1.3

実家

6 23.5 ± 5.9 23.2 ± 12.4 31.0 ± 10.3 43.7 ± 15.7 2.1 ± 5.1 54.2 : 45.8

p value

**

0.192 0.330 0.096 0.032 0.183

   * 姉と同居の一名を除く   ** Kruskal-

Wallis

(4)

表3 食形態別分類による食事時間および間食・夜食摂取状況     週あたりの食事回数に対する

%

共食状況食事時間間食・夜食摂取状況 型

ID

家族友人一人午前昼午後夜深夜間食夜食

I 3 0 27 70 7 28 16 33 16 12 27 7 0 32 68 4 24 20 32 20 32 16 8 0 62 38 10 28 10 35 17 10 17 mean

±

SD 0.0

±

0.0 40.5

±

18.9 58.5

±

17.9 6.8

±

3.2 26.3

±

2.0 15.2

±

4.9 32.3

±

2.1 17.5

±

2.4

a

18.1

±

12.0 20.2

±

6.2 II 2 3 43 53 23 23 17 30 7 17 3 5 19 19 63 11 33 30 15 11 22 11 6 9 43 48 31 26 17 26 0 17 0 9 18 18 59 12 47 0 41 0 6 0 mean

±

SD 12.0

±

7.3 30.7

±

14.6 57.2

±

8.0 19.2

±

9.4 32.5

±

10.6 15.9

±

12.2 28.0

±

10.9 4.5

±

5.4

b

15.6

±

6.9 3.6

±

5.2 III 1 32 16 52 24 36 12 24 4 12 4 4 9 28 63 13 34 19 34 0 16 6 10 41 18 41 18 29 12 35 6 6 0 mean

±

SD 27.5

±

16.4 20.6

±

6.6 52.9

±

12.2 18.0

±

5.8 33.3

±

3.4 14.2

±

4.0 31.2

±

6.3 3.3

±

3.0

b

11.2

±

4.9 3.4

±

3.1

  食事時間

:

  午前

:6

10

時、昼

: 11

14

時、午後

: 15

17

時、夜

: 18

22

時、深夜

23

5

(5)

分の食事を数回に分けて一人で食べる食行動が見ら れたため、一人で内食をする割合が高くなったと考 えられる。内閣府の食育に関する意識調査(H29.3 月)によると、「一日の全ての食事を一人で食べる 頻度が週に

4〜5

日以上」の

20〜29

歳女性は

19.5%

であり、他のどの年代よりも割合が高かったことが 報告されている9)。同調査では「一日の全ての食事 を一人で食べることについてどう思いますか」とい う問いに対し、「一人で食べたくないが、食事の時 間や場所が合わないため、仕方ない」を挙げた人の

割合が

41.7%

と最も高く、「一緒に食べる習慣がな

いため、気にならない」と回答した割合では

20〜

29

歳女性で

22.2%

と最も高いことも挙げられてい

9)。本研究では全食事回数のうち

50%

以上が一人 で食事を摂っていたが、これは孤食が習慣化してい て抵抗がないことが原因であると考えられる。特 に、実家暮らしの場合は家族との生活時間が合わな いことが影響していると考えられる。

また、本研究の対象者において、健康日本

21─

第二次─に示されている「1日あたりの野菜類摂取

目標量

350 g」を満たす者はいなかった。平成 28

度国民健康栄養調査4)においても

20

歳代の野菜類 摂取量が少ないことは問題視されているが、摂取量 の不足は居住形態や外食率の高さに関連しないこと がわかった。これは、本研究の対象者において、居 住形態に関らず自分で調理している者はほとんどい 表 4 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事回数・割合

       週あたりの食事回数に対する

%

ID

主食・主菜・副菜 主食なし 一品のみ

I 3 0.0 27.3 30.3

7 4.0 16.0 24.0

8 13.8 3.4 20.7

5.9 ± 4.1 15.6 ± 6.9 25.0 ± 2.8

II 2 3.3 0.0 50.0

5 3.7 7.4 25.9

6 39.1 13.0 17.4

9 5.9 29.4 17.6

13.0 ± 8.7 12.5 ± 6.2 27.7 ± 7.7

III 1 20.0 36.0 20.0

4 12.5 9.4 0.0

10 29.4 0.0 23.5

20.6 ± 4.9 15.1 ± 10.8 14.5 ± 7.3

表 5 食形態別分類による食品群別摂取状況

I

日あたり(g) Mean±

SD

食品群

I

II

III

肉類

136.5

±

25.8 95.1

±

25.9 110.5

±

36.4

魚介類

56.6

±

48.2 7.5

±

2.6 19.5

±

14.6

乳製品

15.5

±

13.8 25.3

±

22.4 125.8

±

151.1

野菜類

191.5 ± 107.4 97.3

± 35.0

131.3 ± 26.5

果実

8.4

±

9.1 5.8

±

10.0 25.6

±

33.3

飲料(アルコール除く)

231.4

±

315.0 159.8

±

87.4 131.6

±

67.6

アルコール飲料

20.0

±

23.4 0.7

±

1.5 10.5

±

18.1

  アルコール量

(6)

図 1 I 型の食事例

図 2 II 型の食事例

図 3 III 型の食事例

14

15

30

20

7

10

12

18

9

43

12

47

19

4

(7)

なかったことも要因の一つとして考えられる。門間 らの研究によると、大学生の

80.1%

が、自炊をし ないのは「面倒」であるからだと回答した3)。自炊 を行わない原因は一人暮らしであれば外食や中食が 多いことで、実家暮らしであれば内食であっても家 族が調理したものを食べることが多いからだと考え られる。

今回の対象者では、居住形態や外食率の高さに関 係なく、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をし ている割合は低かった。国民健康栄養調査では、若 い世代ほど主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を 食べていない傾向にあると報告されている4)。さら に、内閣府食育推進室の食育に関する意識調査報告 書9)によると、主食・主菜・副菜を

3

つそろえて 食べることが

1

日に

2

回以上あるのは週に何日ある か聞いたところ、20〜39 歳男女では、「ほぼ毎日」

と回答した人の割合は約

4

割にとどまっており、約

1

割が「ほとんどない」という回答であった。性別 に見ると、「ほぼ毎日」と回答した人の割合は女性 で高いが、20 歳代女性だけはその割合が約

3

割と 極端に低く、「ほとんどない」と回答した人の割合 が約

2

割と高かった9)。本研究においては、III型 で主 食・主菜・副菜を組み合わせた食事をしている 割合が他の対象者よりも高かった。平成

27

年度  国民健康栄養調査によると、外食及び持ち帰りの弁 当・惣菜を定期的に利用している者はほとんど利用 していない者より、主食・主菜・副菜を組み合わせ た食事の頻度が有意に低い傾向が見られた10)。この ことから、内食する割合が高いものは、主食・主 菜・副菜を組み合わせた食事をする割合が高いと考 えられる。

研究限界として、今回は本学の管理栄養士専攻

4

年生の学生を対象者としており、大学入学後から食 物や栄養、健康に関する学習を積み重ねていること から、各々の居住形態によって外食、中食、弁当、

内食の食形態や、料理の組み合わせ、整え方に違い はあるものの食品群や栄養素等の摂取量に差が出な いよう日常的に配慮している可能性も考えられる。

さらに、対象者の人数が少なかったことから統計的 な有意差はほとんどの項目において検出されず、結 果の解釈に影響を与えた可能性もある。しかし、従 来の食事調査法では、食品群別摂取量および栄養素

等摂取量についての把握はできても料理の組み合わ せを解析することは困難であるが、本研究ではデジ タル撮影法による食事調査を用いることで、対象者 の食事摂取状況だけでなく、料理の組み合わせの分 析が可能であることが明らかとなった。また、外 食、中食、弁当、内食等の食形態は居住形態などに よる事情や調理スキル等の問題もあり、変えること は容易ではない。本研究結果より、栄養士、管理栄 養士として栄養教育を実施する際、対象者の食事に ついて料理の組み合わせや内容を把握することで、

個人の食形態や食生活を極端に変えることなく対象 者にとって望ましい食事摂取方法の提案をすること が可能となる。

文献

1)

濵口郁枝,安達智 et.al. ; 大学生の食生活に対す る意識と行動の関係について.日本家政学会誌

; 61 : 13

-

24

(2010)

2)

木村友子,加賀谷みえ子

et.al. ;

女子大学生の昼 食行動と食生活の関連性.日本家政学会

; 41 : 887

-

895

(1990)

3)

門間敬子,鷲野沙矢佳

;

大学生の食事に対する 意識と

1

日の献立モデル.京都女子大学生活福 祉学科紀要

; 10 : 11

-

20.

(2014)

4)

厚生労働省

:

国民健康・栄養調査,平成

28

年度

5) Bingham SA, Luben R et.al. ; Are imprecise meth- ods obscuring a relation between fat and breast cancer? Lancet ; 362

(9379)

: 212

-

214.

(2003)

6) Kipnis V, Subar AF, et.al. ; Structure of dietary measurement error : results of the OPEN bio- marker study. Am J Epidemiol ; 158

(1)

: 14

-

21.

(2003)

7) Hewawitharana SC, Thompson FE et.al. ; Comparison of the NHANES dietary screener questionnaire to the Automated Self

-

Administered 24

-

Hour Recall for Children in the Healthy Com- munities Study. Nutr J ; 17

(1)

: 111

-

130.

(2018)

8) Mertens E, Kuijsten A et.al. ; FFQ versus repeated 24

-

h recalls for estimating diet

-

related environmental impact. Nutr J ; 18

(1)

: 2

-

14.

(2019)

9)

内閣府食育推進室

:

食育に関する意識調査報告 書,平成

29

3

10)

厚生労働省

:

国民健康・栄養調査,平成

27

年度

参照

関連したドキュメント

際の状況を把握して下さいとお願いしています。子供た

 学年間に有意差がみられたのは, 料理の組合せを考 えるようにして食べている (p<0.005), 自分の体に 良い食事の仕方を知っている

20 を用い,全項目を単純集計し,関連があると思われる項目について はクロス集計,2

し、食欲のなさも就寝時刻が遅い事による間食の増加、睡

「衝を歩いていると道の向こう側に食糧品店が日

青年期は罹患が少なく,健康障害も少ないため 健康に対する配慮が希薄である 1)

の増加が著しく、平成 20年国民健康・栄養調査結 果によると 20歳代では 22.5%となっているが

“身体は五味の働きで肉を作る。もし食したものが悪ければ,体を傷つける。安身の元とは食に