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オレンジフラワーに含まれる

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北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2018年2月8日

オレンジフラワーに含まれる

糖取り込み促進活性物質の探索と作用機構解析

応用生物科学専攻 食資源科学講座 食品機能化学 伊藤 輝

1.研究背景

糖尿病は慢性的な高血糖を示す病気であり,年々その患者数は増加している。血糖値 が上昇した場合,健常者ではインスリンが骨格筋や脂肪組織などに作用することで血液 中の糖の取り込みが促進され,正常値へと低下する。しかし糖尿病患者ではインスリン の分泌量や感受性が低下しており,血糖値低下機構がうまく働いていない。そこで本研 究では糖尿病対策研究の一環として,筋細胞に作用して糖取り込みを促進する食品素材 を探索し,その活性本体および作用機構について解析することにした。

2.方法

骨格筋細胞モデルである L6 細胞を分化させ,被験物質により刺激したのち, 2-デオキシグ ルコースを添加して取り込ませた。取り込まれた 2-デオシキグルコース量を定量し,コント ロールとの比較から糖取り込み促進活性を算出した。

3.結果・考察

食品素材 20 種をスクリーニングした結果,ダイダイ( Citrus aurantium )の花弁部分であ るオレンジフラワーに高い活性を見出した。オレンジフラワー粉砕物を 50%メタノール水溶 液で抽出し,溶媒分配,吸着および逆相カラムクロマトグラフィーにより分画して得られた 活性画分を逆相 HPLC で精製することで活性物質として,( R )-シネフリンを単離した。( R )- シネフリンはオレンジフラワーの主活性物質の一つであり,その類縁体であるオクトパミン にも弱いながらも糖取り込み促進活性が見られた。

作用機構解析の結果,シネフリンは AMPK やβ2 アドレナリン受容体を介して糖取り込み を促進していることが明らかとなった。また,AMPK およびβ2 アドレナリン受容体の阻害 剤をそれぞれ添加した細胞の糖取り込み促進活性値がコントロールと同等にまで減少してい たことから,これら 2 つの経路は独立しているのではく,相互に関わっていることが示唆さ れた。

(R )-

シネフリン

参照

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