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グアダラハラ日系人口調査からの 継承日本語教育への提案

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(1)

への提案

著者 鈴木 小百合

雑誌名 神田外語大学紀要

号 32

ページ 243‑266

発行年 2020‑03‑31

URL http://id.nii.ac.jp/1092/00001640/

(2)

グアダラハラ日系人口

1

調査からの 継承日本語教育への提案

Some proposals for Japanese education as a heritage language in the Zone of Metropolitan Guadalajara in Mexico

鈴木小百合

2

要 旨

本稿は、2018 年にメキシコのグアダラハラ圏内で筆者らが実施した日系人口 調査から、日系人の日本語能力の特徴を探り、今後の継承日本語教育で留意すべ き点について考察したものである。

日系人の日本語能力を世代及び一世の移住時期の違いによって分析した結果、

三世以降に口頭能力の大幅な低下が見られた。また、個人教授で学んだ場合に

4

技能のバランスの取れた熟達者が極めて少ないことが確認された。そこで、今後 の継承語としての日本語教育では、教育機関での学習や地域の日系コミュニティ を活用した日本語使用機会の創出、また、個人的関心やアイデンティティを意識 した学習活動を取り入れることで、学習への動機づけを促進することの

3

点を提 案する。

【キーワード】

日系人、日本語能力、継承日本語教育、グアダラハラ圏内

1

本稿では、日系人を海外日系人協会(2017)の定義「日本から海外に本拠地を移し、永住の目的を持っ て生活されている日本人並びにその子孫の二世、三世、四世等で国籍、混血は問わない」に倣う。

2 Sayuri SUZUKI 神田外語大学グローバル日本語センター

(3)

1.はじめに

1897

年ラテンアメリカ初の日本人移民団である

36

3

の「榎本植民団」が南部 チアパス州に入植して以来、120 年以上がたち、現在メキシコ内の日系人は

2

万 人

4

と推計されている。その間、戦時下の当局の指示により、多くの日系人がメ キシコシティとグアダラハラへの強制退去を命じられ

5

、現地において、独自の コミュニティを形成し、日墨協会を中心に子弟の教育や現地の人々との交流の場 を設け、地域社会に根を下ろしていった。

一方、日墨両国間の関係は、近年益々緊密になり、外務省の統計では、2018 年10 月現在、在留邦人

6

は11,775 人に達し、過去10 年間でその数は

2

倍近くに増加 している。特に日系企業が多く拠点をおく中央高原(

Bajio

)地域

7

には多くの駐 在員やその家族等が暮らし、その数はメキシコ内での邦人の

45 %

を超えている

8

。 つまり、今のグアダラハラ市は戦前に移り住んだ移民の子孫と戦後に移った新 しい移民とその家族という新旧の日系人が集まる非常に重層的な都市と言えよう。

しかしながら、そうした多様な背景を持つ日系人全体に関する実態調査や研究は、

まだ十分には行われていない。

そこで、今回グアダラハラ大学社会人文学系日本研究センター(

CEJA

)とグ アダラハラ日墨協会(

AMJ

)は、共同でグアダラハラ都市圏内

9

に住む日系人世

3

サンフランシスコで一人下船、アカプルコで一人病死のため、最終的に

34

人がチアパスに到着(JICA,

2017)

4

海外日系人協会(2017)

5

戦中、バハカリフォルニア州に住む日本人は、1942 年にメキシコシティもしくはグアダラハラ市への 転住を強いられたという(Kikumura, 2012)。

6

外務省によると、在留邦人とは「海外に

3

か月以上在留している日本国籍を有する者」で「日本人の 子であっても、日本国籍を有しない者」また「自己の意思により外国籍を取得した者は、国籍喪失 届を提出していない場合でも法律の定めにより自動的に日本国籍を喪失」するので含まれないという。

7

本稿では、「アグアスカリエンテス州」「グアナファト州」「ハリスコ州」「ケレタロ州」「サン・

ルイス・ポトシ州」「サカテカス州」の

6

州を指す。

8

平成

29

年度外務省の統計による。

9

「グアダラハラ都市圏」とは「グアダラハラ市」「サポパン市」「サン・ペドロ・トラケパケ市」

「トナラ市」「エル・サルト市」「トラホムルコ・デ・スニガ市」「イストラワカン・デ・ロス・メ

ンブリージョ市」「フアナカトラン市」、「サポトラネホ市」の

9

つの都市圏を示す。

(4)

帯を対象とした人口調査を行った

10

この人口調査の目的は「グアダラハラ日系人コミュニティのための社会的、教 育的、文化的、専門的な様々な働きかけを企画、実施することを目的として、日 本との関係を密接にするため、また、同コミュニティの社会的人口データを明ら かにする」ことである。

その中で、筆者は日本語教師の立場から、特に日系人の日本語能力に関するデー タに着目し、その実態を明らかにし、今後の同地の継承語としての日本語教育及 び保持に関する提案を行うべく、本研究を行った。研究課題は次の

2

点である。

・グアダラハラ圏内在住日系人の日本語能力には、どのような特徴が見られるか

・今後どのように継承日本語教育を企画、実施していくべきか

2.先行研究

海外に住む日系人の日本語能力についての研究は、世界各地で行われてきた。

古 い も の で は 、

1971

年 に ハ ワ イ の 日 系 人 を 対 象 に 国 立 国 語 研 究 所 の 野 元 ら

1973

)が行った調査がある。この調査は、日本語の読み書き能力に関するもの で、調査票による

20

の質問から得られた

434

人の回答を分析している。その結 果、三世の日本語能力の大幅な低下を指摘し、特に「漢字の書き取り」はゼロに 近いと報告している。また、彦坂(

1997

)は、

1994

年から

1995

年にかけてカリ フォルニア地域の日系アメリカ人を対象に、言語及び言語生活に関する通信調査 を行い、

500

通あまりの回答を得た。その結果、三世を境に家庭内での英語使用 の傾向が強まり、四世では圧倒的になることを報告している。さらに、佐々木

(2003)は、南米の日系二世の日本語教師

18

人に対する半構造化インタビュー を行った。そこでも、三世以降、現地語へのシフトについて言及する意見を報告

10 CEJA

からは仲宗根貴子氏、AMJ からは

Katsumi Yamaguchi

氏、Toshiro Shigematsu 氏が参加。筆者

は、協定校である神田外語大学から

2017

4

月に客員講師として同地に赴任、CEJA の一員として同

プロジェクトに参加

(5)

している。

このように海外の日系移住者の日本語能力に関する調査では、三世以降の日本 語の喪失、現地語化が数多く報告されている。しかし、120 年以上の日系移民の 歴史をもつメキシコでの研究は、管見の限り、まだ報告されていない。そこで、

メキシコ在住の日系人の日本語能力には、どのような特徴が見られるのか、戦 前・戦後という渡航時期の違いによって異なる傾向があるのか、グアダラハラ日 系人口調査を基に分析を行った。

3.日系人口調査

3.1.調査の概要

調査の概要は次の通りである。尚、調査票は、日本語版とスペイン語版の二種 があり、回答者にどちらか一つを選んで回答してもらった。日本語版のアンケー ト調査票を資料として稿末に付す。

① 調査期間:

2018

2

月~

8

② 調査対象者:グアダラハラ圏内に住む日系人世帯

11

③ 調査方法:調査票によるアンケート調査

3.2.調査対象者の属性

調査対象者の属性を表

1

に示す。本研究では世代別の分析をさらに移住時期に よって分けている。戦前に移住してきた日本人およびその子孫を「旧一世」「旧 二世」「旧三世」「旧四世」「旧五世」、戦後に移住してきた日本人およびその 子孫を「新一世」「新二世」「新三世」「新四世」と呼ぶ。移住時期によって分 けたのは、分析の結果、戦前と戦後に移住した日本人およびその子孫の日本語能 力に異なる傾向が見られたためである。尚、本調査対象者には「旧一世」の該当

11 今回調査対象となったのは、AMJのネットワークを中心にグアダラハラ日墨文化交流学院やグアダラ

ハラ日本人補習授業校などの協力で連絡先が判明した世帯である。

(6)

者はいなかった。また、表

1

の配偶者は非日系人の数であり、日系人同士の配偶 者の場合は、各該当世代に含まれる。

調査対象者は、116 世帯

341

人であった。このうち、有効回答者数は

310

であ るが、日本からの直接移民であり、日本語母語話者である新一世および非日系で ある配偶者を除く

216

人を本研究の分析対象とする。

各世代別の平均年齢

12

を見ると、旧二世

76

歳、旧三世

47

歳、旧四世

19

歳、旧 五世

8

歳、新一世

58

歳、新二世

26

歳、新三世

37

歳、新四世

25

歳である。国籍 は、旧二世に比べて新二世に日墨二重国籍者が多いが、これは、22 歳までに国 籍選択を求める日本側の法律

13

を反映したものであると考えられる。

また、学歴に関しては、卒業した学校を回答してもらった。そのため、現在、

在学中の学校は含まれない。平成

22

年の日本国内の大学・大学院卒業者の平均

19.9 %

(総務省統計局)であるのに比べ、平均年齢が卒業年齢に達していない

旧四世と旧五世以外は、全てその値をはるかに上回り、日系人の高学歴がうかが われる。

12

2018 年現在の満年齢である。

13

法務省(2011)

(7)

表1 調査対象者の属性

旧二世 旧三世 旧四世 旧五世

14

新一世 新二世 新三世 新四世

15

配偶者 不明 総数 総数 回答

28 62 64 1 33 44 15 2 61 31 341

(人)

性別 男性

14 30 33 0 16 24 8 2 23 14 164

(人) 女性

14 32 31 1 17 20 7 0 38 17 177

国籍 日本

32 3 3 38

(人) 日墨

1 30 31

墨国

27 62 64 1 8 13 2 58 28 263

他国

1 1 2

不明

1 2 2 2 7

生年 最少

1967 2007 2017 2010 1989 2018 2016 2004 1990

(人) 最大

1928 1957 1940 2010 1934 1933 1951 1983 1941

平均

1942 1971 1999 2010 1960 1992 1981 1993 1967

不明

1 6 1 3 7

学歴 なし

4% 2% 6% 0% 0% 11% 13% 0% 0%

就学前

0% 2% 17% 100% 0% 20% 7% 0% 0%

義務教育

29% 6% 28% 0% 0% 7% 40% 0% 10%

高卒

7% 5% 34% 0% 18% 25% 13% 50% 11%

師範・専門

18% 6% 2% 0% 9% 5% 0% 0% 8%

大卒以上

43% 79% 13% 0% 73% 32% 27% 50% 69%

不明

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 2%

14

最新の世代として旧五世

2

名が確認されたが、有効回答

1

名の為、参考程度とする。

15 新四世も該当者は2

名だけであったため、参考程度とする。

(8)

3.3.日本語能力調査の結果 3.3.1.日本語の知識

まず、日本語の知識についての調査結果を世代別に図

1

に示す。

日本語の知識の有無について

216

人中

154

人が「あり」と答えた。これは、全

回答の

71%にあたる。

図1 日本語知識の有無

世代別に見ていくと、旧世代では世代を追うごとに割合が減り、旧四世では半 数を下回っているが、新世代の保持率は旧世代に比べて高く、新三世でも

8

割が 日本語の知識を保持しているという異なる傾向が見られた。

3.3.2.技能別日本語能力

次に、日本語知識があると回答した

154

人の技能別能力について調べた。調査 にあたっては、具体的な選択項目を示し、その可否を問い、自己評価による主観 的な判断を最小限に留めるように努めた。

まず、日本語の書く能力については、「平仮名のみ」「平仮名と片仮名」「平

仮名と漢字(基礎)」「平仮名と片仮名と漢字(基礎)」「平仮名と片仮名と漢

字(母語レベル)」「なし」から回答を得た。結果を図

2

に示す。

(9)

図2 日本語の書く能力

これによると、新二世、新三世の過半数は、基礎レべル以上の漢字を書く能力 を保持している。一方、旧世代では、全体の

6

割程度が「なし」か「仮名のみ」

のレベルにとどまった。

そこで、上述の

6

つのレベルを「平仮名と片仮名と漢字(基礎)」以上は「熟 達者」、「平仮名と漢字(基礎)」以下は「非熟達者」として、

2

つのカテゴリー に分け、集計を行った結果を表

2

に示す。

表2 世代別書く能力における熟達者と非熟達者の割合

旧二世 旧三世 旧四世 新二世 新三世

非熟達者数

16 33 17 19 5

熟達者数

9 10 12 23 7

これらのデータについて統計解析ソフト

R

Ver.3.5.2

)を使ってフィッシャー

の正確確率検定を行ったところ、有意差(

p<.05

)が認められ、日本語の書く能

力のレベルと世代間には何らかの関係があることがわかったため、多重比較に基

(10)

づく比率の検定を行った。その結果、旧三世と新二世の熟達者の割合において、

有意差(p<.01)が確認された。つまり、新二世における熟達者の割合は、旧三 世におけるそれよりも統計学的に有意に高いことがわかった。

次に、読む能力についての集計結果を図

3

に示す。選択肢は書く能力と同様で ある。

図3 日本語の読む能力

書く能力と同じように、新世代はほぼ過半数が、基礎レベル以上の漢字を読む ことができると答えていた。一方、旧世代は、6 割近くが仮名のみで、基礎レベ ル以上の漢字を読む能力を保持していたのは、

3

割前後であった。

さらに、6 つのレベルを「平仮名と片仮名と漢字(基礎)」以上は「熟達者」、

「平仮名と漢字(基礎)」以下は「非熟達者」として集計したものを表

3

に示す。

こ れ ら の デ ー タ に フ ィ ッ シ ャ ー の 正 確 確 率 検 定 を 行 っ た と こ ろ 、 有 意 差

p<.05

)が認められ、日本語の読む能力のレベルと世代間には何らかの関係が

あることがわかった。そこで、多重比較に基づく比率の検定を行った結果、旧三

世と新二世の熟達者の割合において、有意差(

p<.01

)が確認された。したがっ

(11)

て、新二世における読む能力の熟達者の割合は、旧三世よりも統計学的に有意に 高いことがわかった。

表3 世代別読む能力における熟達者と非熟達者の割合

旧二世 旧三世 旧四世 新二世 新三世

非熟達者数

18 33 17 19 5

熟達者数

8 10 12 23 7

以上のことから、新二世および新三世は過半数が基礎的な読み書き能力を保持 していると見られるものの、旧世代の同能力は非常に限定されたものであり、特 に旧三世においては、日本語の読み書き能力の顕著な低下が見られると言わざる をえない。一方で、旧四世に関しては、日本語知識「あり」と答えた人の数は少 ないものの、同能力に関しては、旧二世と同等、また旧三世を上回る割合で高い 能力を保持していると言えよう。さらに、平均年齢が

19

歳ということから、今 後益々の上達が期待される。

図4 日本語の口頭能力

(12)

一方、日本語の口頭能力に関しては、上述の二つの能力とはやや異なる結果と なった。回答の選択肢は「あいさつ程度」「簡単な会話」「日常会話」「母語レ ベル」「なし」である。

4

の結果を見ると、新旧どちらも二世は、日常会話以上が過半数という高い 能力を示した。一方で、新旧三世と四世は、7 割以上が「あいさつ程度」か「簡 単な会話」という非常に限られたレベルだと答えていた。

また「日常会話」以上を「熟達者」、「簡単な会話」以下を「非熟達者」とし て集計した結果を表

4

に示す。

表4 世代別口頭能力における熟達者と非熟達者の割合

旧二世 旧三世 旧四世 新二世 新三世

非熟達者数

12 34 25 15 9

熟達者数

14 8 4 27 3

この結果を基にフィッシャーの正確確率検定を行ったところ、有意差(p<.05)

が確認された。そこで、どの世代に著しい差が存在するか多重比較に基づく比率 の検定を行った。その結果、旧二世と旧三世、旧四世の間には有意差(p<.01)

が認められ、新二世と旧三世、旧四世の間にも有意差(

p<.001

)が認められた。

したがって、口頭能力に関しては、新旧どちらの二世も一定の割合で高い能力を 保持しているが、旧世代は三世以降その能力保持者の割合が著しく低下している と言えよう。

これは、国内外で行われたこれまでの調査結果と一致している。

日比谷(

1997

)はリマ在住日系人を対象とした調査結果から、家庭内での使用

言語が両親との場合よりも兄弟姉妹とで、現地語であるスペイン語使用の割合が

増えることを報告している。また、中島(

2016

)もトロントでの調査で、親とは

(13)

「親の言葉(日本語)」で、兄弟とは「子どもたちの言葉(英語)」で話すとい う世代による使い分けができていると結論付けている。

つまり、親子間では、親の母語の使用が過半数であるのに対して、兄弟や友人 間では現地語が圧倒的になる。したがって、世代が進むごとに家庭内での日本語 使用が減少するという言語使用状況を反映したものと言えよう。

ここで、読み書き能力と口頭能力の熟達者の調査対象者全体に占める割合を世 代別に比較してみた。図

5

は、読み書き能力が前述の「平仮名と片仮名と漢字

(基礎)」以上、口頭能力が「日常会話」以上の回答者の割合を示したものであ る。

図5 世代別読み書き能力と口頭能力の熟達者の割合

その結果、全技能において、熟達者が過半数なのは、新二世のみである。旧二

世は、口頭能力の熟達者は半数に達しているが、読み書き能力は、

3

割弱しかい

ない。また、三世以降は、新三世の読み書き能力が半数に近いものの、新旧共に

熟達者の割合が激減している。特に読み書き能力に比べて、口頭能力の熟達者は、

(14)

非常に限られた数である。このことから、本稿の冒頭で述べた彦坂らの先行研究 同様、グアダラハラ都市圏内の日系人の日本語能力は、三世を境に大きく低下し ていると言えよう。

3.3.3.日本語学習への興味

次に、日本語知識の有無にかかわりなく、日本語学習への興味を尋ねたところ、

6

で示すように、旧二世を除いた全世代の

7

割以上が「ある」と答え、学習へ の関心の高さを示した。旧二世に関しては、平均年齢が

76

歳ということもあり、

これから日本語学習したいという人の数はそれほど伸びなかった。したがって、

本調査の対象者は概ね日本語学習に意欲的だと言えよう。

図6 日本語学習への興味

3.3.4.日本語学習の目的

学習目的については、複数回答で答えてもらった。選択肢は、「仕事」「個人

的関心」「アイデンティティ」「家族とのコミュニケーション」「その他」であ

(15)

るが、「その他」については回答がなかった。集計すると、図

7

のように、新旧 世代でやや異なる結果となった。

図7 日本語学習の目的

まず、旧世代で目立つのは、「個人的関心」で、どの世代も最も高く、特に旧 二世と旧四世では他の項目に比べて回答が集中した。また、より旧一世に近い旧 二世よりも旧三世や旧四世の方が「アイデンティティ」を学習目的にあげている のは意外であった。世代を経るにつれ、むしろ自らのルーツへの意識が強くなる ということであろうか。「仕事」という回答は、どの世代も

1

割に満たなかった。

一方、戦後に移住してきた新世代では、比較的回答が分かれ、新二世では「家 族とのコミュニケーション」「アイデンティティ」の順で多く、「個人的関心」

22 %と低い値にとどまった。この結果の背景には、平均年齢26

歳の新二世で

は、日本語母語話者である新一世やその親類縁者など日本語が話されるコミュニ

ティとの接触機会がまだ多く、実際に日本語を使用する機会があるということが

(16)

考えられよう。また、新三世は「仕事」「個人的関心」が増加し、より実用的な 理由から日本語学習を行っていると考えられる。

3.3.5.日本語の学習機関

では、どのような方法で日本語を学習しているか、日本語を学習した機関につ いて尋ねたところ、図

8

のような結果となった。選択肢は、「日本の学校」「メ キシコの日本人学校もしくは補習授業校等」「語学学校」「日本以外の大学」

「家族からの指導

16

」で、複数回答可能である。

現在、グアダラハラには文部科学省認可の日本人補習授業校がある。これは、

1981

年開校で、

1983

年以降、準全日制学校

17

として文部科学省(当時は文部省)

に認められ、現在も運営されている教育機関であるが、それ以前の主に日系人の 子 弟 を 対 象 と し た 日 本 語 教 育 機 関 は 、

Nihongo Gako Guadalajara

Asociación Japonesa

Asociación México Japonesa

Instituto Mexicano Japonés

Instituto de Intercambio Cultural Mexicano Japonés

など、様々に名称を変えながら、現在は広く メキシコ人一般の学習者が日本語や日本文化を学習するグアダラハラ日墨文化交

流学院(

Nichiboku

)と呼ばれる施設であった。

今回の調査では、上述のように「メキシコの日本人学校もしくは補習授業校等」

と「語学学校」の選択肢を別に設定したが、補習校のない時代に、日系人の保護 者らによって運営されたそれらの民間の学校で学んだ人にとっては、日本の教科 書を使って教える授業は、「語学学校」というよりは、教科学習を指導する「補 習校」の趣が強いようで、回答に多少の混乱が見られた。また、調査対象者の証 言から、それらの学校へは、現地校とは別に通うケースが多く、必ずしも実年齢 にあった学年に通っていたわけではないという。そこで、それらの詳細な分析は 今後の課題とし、今回は、集められた回答のままでデータ分析する。

16 家族以外からの個人指導も含める。

17 平日2

時間、週10時間程度の授業を実施している。

(17)

図8 日本語学習機関等

まず、旧世代で目立つのは、「家族からの指導」である。どの世代も回答の上 位に入っている。具体的にどのような相手に指導を受けたかという質問には、両 親のどちらか、祖父母、親戚もしくは知人の順で多かった。旧世代の日本語学習 にあたっては、家族間での協力が多くを占めていると言えよう。また、旧二世、

旧三世は、「メキシコの日本人学校もしくは補習授業校等」がそれに次ぐ。

一方、新世代で最も多いのは、新二世が「メキシコの日本人学校もしくは補習 授業校等」、新三世が「語学学校」での学習である。どちらも過半数の割合であ る。「補習授業校」は

15

歳までの未成年を対象としており、新二世の平均生年が

1992

年であることから、文科省認可の現在の補習授業校に通ったものと思われ る。したがって、通学にあたっては保護者の意思が強く反映されているであろう。

しかしながら、補習授業校に通えるのは、日本国籍を持つものという規定があ るため

18

、新三世以降のメキシコ国籍の児童生徒の学習機関は民間の語学学校に

18 同校ホームページ「転入学の案内」による。

(18)

限られる。そのため、語学学校での学習者が増加したと推測される。また、筆者 が

2018

2

月に行った調査

19

では、グアダラハラ圏内に

15

歳以下の学習者を受 け入れている機関がないことから、それ以上の年齢の学習者であり、そこには保 護者の意思以上に、本人の希望が反映していると考えられる。つまり、新三世に あっては、自らの意思と努力で日本語学習を行っていると言えよう。

さらに、学習形態と日本語能力の習熟度の関係を調べた結果、次のようなこと がわかった。表

5

は、学習形態を「個人教授」か「教育機関」に分けて、それぞ れ読み書き能力と口頭能力の熟達者と非熟達者の割合を集計したものである。

これによると、個人教授による熟達者はわずか

1

名である。フィッシャーの正 確確率検定でも有意差(

p<.001

)が確認され、読み書き能力と口頭能力の熟達者 は、個人教授に比べて教育機関に多いことが統計学的に確認された。

表5 学習形態別日本語能力の熟達者と非熟達者の割合 教育機関 個人教授 計

熟達者数

40 1 41

非熟達者数

34 36 70

4.考察

今回の調査では、全体の

71 %

が多少なりと日本語の知識があることがわかった。

しかし、戦前に移住した日本人の子孫である旧世代が、世代を追うごとに日本語 知識のある人が減少し、旧四世では半数以下になるのに対し、戦後に移住した新 世代は、新三世でも

8

割は日本語の知識を保持し、新旧の世代の傾向の違いが示 唆された。

技能別の能力を見ると、新旧世代の相違に一定の傾向が見られた。それは、読

19 鈴木(2018)

(19)

み書き能力が旧世代はどの世代も弱く、6 割前後が仮名のみのレベルだというこ とである。それに対して、新世代は二世三世ともに基礎的な漢字を含むレベルま で保持しているという結果であった。

一方、口頭能力に関しては、世代間の違いに共通の特徴が見られた。それは、

二世は新旧共に口頭能力に優れ、過半数が日常会話以上のレベルを保持している が、三世四世は新旧共に

7

割以上が簡単な会話かそれ以下のレベルと答えている 点である。

野津他(2014)は、日本国内の外国にルーツを持つ家庭における母語使用の実 態について、6 か国

35

人の小学生の保護者を対象にアンケート調査とインタビュー 調査を行った。その結果、多くの家庭で母語での会話力が維持されているのに比 べて、母語での読み書き能力は伝達されていないと報告している。また、その理 由として、家庭での母語教育が必ずしもテキストを使った読み書きを教えるもの ではなく、テレビ番組や

DVD

を見せたり、母語で話しかけるなど、口頭能力重 視であることがインタビューで確認されたと述べている。

本調査は、二世から四世までの

3

世代にわたる日系人を対象とした日本語能力 についてであり、その学習方法は家庭での教育に限られたものではない。しかし ながら、野津他の研究でも指摘されるように、特に読み書き能力に関しては、年 齢や成長段階に応じた体系的で継続的な学習が不可欠である。旧二世と新二世の 日本語学習形態を比較すると、半数が家庭での指導である旧二世に対して、新二 世は過半数が補習授業校等での学習である。この学習形態の違いが、読み書き能 力の差を生んだ要因の一つと考えられる。また、平均年齢

26

歳の新二世なら、

まだ現役の学生も多く、スペイン語でも日常的にリテラシー能力を鍛える教育を 受ける機会も多いであろう。さらに、過半数が語学学校での学習経験を持つ新三 世にも、読み書き能力の熟達者が半数近くいることは、個人ではなく教育機関で の学習成果が反映された結果だと言えよう。

一方で、読み書き能力に対して、口頭能力における二世と三世以降のレベルに

(20)

大きな開きが見られるのは、一世による家庭教育の影響が大きいことを示唆して いる。前述の日比谷や中島の研究にもあるように、二世は家庭内での一世との対 話やその周りの日系コミュニティとの接触機会によって、運用レベルの口頭能力 を養い、保持していると考えられる。

さらに、実際のコミュニケーションレベルの運用力と考えられる基礎レベル以 上の漢字の読み書きおよび日常会話以上の口頭能力を有する熟達者の割合は、新 二世のみが過半数保持し、他の世代では半数に満たない割合であることがわかっ た。

したがって、日本語をバランスよく習得し、保持するには、個人教授よりも何 らかの教育機関を通じた学習の方が効果的であり、さらに口頭能力の習得、保持 のためには、運用機会を増やすべきである。

また、日本語学習に対しては、旧二世以外はどの世代も

7

割以上が興味を示し ていたことから、今後、学習者の増加が期待できよう。そして、学習目的に旧世 代は「個人的関心」「アイデンティティ」、新世代は「家族とのコミュニケー ション」を多くが挙げていることから、日系人の日本語学習への動機向上には、

様々な活動を採り入れた学習活動を行うことで、個人のニーズをかなえたり、日 本文化や歴史を学び、体験することで、自らのルーツを学んだりすることが有効 であると考えられる。さらに地域の日系コミュニティを活性化することで、日本 語の運用機会を増やし、日本語能力の習得および向上を図る機会を創出すること が望まれる。

5.まとめ

本研究の結果から、今後のグアダラハラ圏内における継承語としての日本語能 力の習得および向上、保持のために、次の

3

点を提案する。

まず、「教育機関による体系的かつ継続的な日本語教育の推進」である。調査

結果から見えてきたように、日本人補習授業校や語学学校等の教育機関で学習し

(21)

た場合、家族や知人等による個人教授に比べて読み書き能力および口頭能力とも に、熟達者のレベルに達する人が多い。特に、同地では使用場面の非常に限られ た継承語である日本語の総合的な技能習得のためには、補習授業校のように長期 的な視野に立った体系的なカリキュラムの中で運営される学習形態が望ましいと 考えられる。個人教授の場合、個々の学習者のニーズやレベルに合わせられると いう長所はあるものの、教材や学習環境等の面でも、十分な設備を整えるのが困 難な場合も多い。また、家族等、指導者が学習者と近しい関係にある場合、心理 的な抵抗や甘えを持つ年少者がいるといった意見も調査時に聞かれた。

次に、日本語学習に「日本文化や歴史を学び、体験する学習活動」を取り入れ ることである。調査結果から、日本語の学習目的に「アイデンティティ」を選択 する人が多いことがわかった。今回の調査では、自らのアイデンティティに対す る意識は、世代を経るごとにむしろ強まるという結果であった。したがって、言 語の背景にある文化や歴史を学ぶことは、自らのアイデンティティに対する意識 をより高め、学習動機の向上に役立つと考えられる。

最後に、「地域の日系コミュニティの活性化による日本語使用機会の創出」を 図ることである。調査対象者中、最も日本語能力の高かった新二世の最大の学習 目的は「家族とのコミュニケーション」である。実際に、身近に日本語の使用機 会があるからこそ、日本語を学び、保持し、また向上すると考えられる。そのた めにも、あらゆる世代が日本語との接触機会が持てるように、すでにある日系コ ミュニティを有効に活用し、各種イベントや集会等で日本語を使う機会が創出で きれば良い実践の場になるであろう。

今回の調査では、主に世代別の傾向に着目し、分析を行った。その結果、特に 旧三世の日本語能力の著しい低下が確認された。したがって、今後は、さらに調 査対象者の家族構成や日本語学習環境などの複数の要因が日本語習得及び保持に 与える影響についても分析したい。

また、日本語能力については統一した基準によるレベル判定が難しい場合、半

(22)

構造化インタビューによる個々の状況の把握が望ましい。そして、個々の学習歴 についてのデータを収集し、同地での継承語としての日本語教育に効果的な具体 的方法を提案したい。

謝辞

本稿は、第

102

回第二言語習得研究会(関東)、第

24

回メキシコ日本語教育シ ンポジウム、III Foro de Cuerpos Académicos de Especialistas en Lenguas Extranjeras

(メキシコ)での口頭発表を基に、さらに統計分析を加え、再構成したものです。

会場で貴重なご意見をくださった方々にお礼申し上げます。尚、統計解析にあ たって、聖路加国際大学の林邦好氏にご協力いただきました。

最後に、今回私たちに貴重な機会をくださり、ご協力くださったグアダラハラ 圏内の日系人とそのご家族の方々に心より感謝の意を表します。

参考文献

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日参照)

外務省統計(

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https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html(2018

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https://www.jica.go.jp/jomm/newsletter/pdf/dayori47.pdf(2018

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月22 日参照)

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とは?―日系移民の日本語継承」母 語・継承語・バイリンガル教育研究会

鈴木小百合(2018)「メキシコにおける継承語としての日本語教育~日系人子弟 を対象とした継承語教室の実践報告~」『第

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回メキシコ日本語教育シン ポジウム紀要』pp.115-118

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5ca4e3_7b549465f4c24a41a79757fbb232ba58.pdf(2020

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総務省統計局(2010)「国勢調査からわかったこと」

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野津隆志、乾美紀、杉野竜美(

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(2018 年12 月21 日参照)

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(24)

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月18 日参照)

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http://www.discovernikkei.org/en/about/what-is-nikkei(2019

9

月18 日参照)

(25)

資料:アンケート調査票(日本語版)

 1   個別アンケート 

I. 基礎データ 

I. 1 氏名 (任意): 

      方の姓 母方の姓  

 I. 2 世帯主との関係 

1. 世帯 2. 配偶 3. 子 4. 孫 5. 子の配偶者 6. 

 7. 配偶者の 

           (記入) 8. その    I. 3 性別                                          I. 4 

年月日 I. 5 職業 

1. 

 2. 女      職業 勤務先名            

 I. 6 住所 

1. グアダラハラ圏内(ZMG)(コロニアを記入)  2. ZMG以外のハリスコ州(市名を記入)  3. 国内の他の州 (州名を記入)  4. 日本(都道府県名を記入)  5. その他の国 (国名を記入)        

 I. 7 最終学歴 1. なし 2. 幼稚 3. 小学 4. 中学 5. 高校 6. 師範学校 7. 専門学 8. 学士 9. 修士 10. 博士 

           

調査員の方へ:回答が1~7の場合は、問I.9に続けてください。 

 I. 8 最終学歴の大学 

専攻 大学名     

 I. 9 出

  I. 10 国籍 

1.キシコ 2. 日本 3.の他の国 (国名を記入)   1. メキシコ 2. 日本 3. メキシコと日本 4. その他 (国籍を記入)           

 I.11 該当世 

1. 戦前移民(一世)  2. 日本人 (新一世)  3. 子 (二世/ 新二世)  4. (三世/ 新三世)  5. 曾孫 (四世/ 新四世)  6.  (五世/ 新五世)  7. 1~6の配偶者もしくはパートナー(該当者の

号を記入) (記入) 8. その他           

家族の姓通し

号世帯人数番

  調査員の方へ: 該当する選択肢に“✓”もしくは記述回答をお書きください。万一、回答が「不明」「無回答」の場合は“999”とお書きください。また、このページの下欄にご家族の姓、人数と通し

号をご記入ください。 

 1   II. 訪日歴 

訪日の経験がありますか。(一世もしくは新一世の場合は、メキシコへ移住後) はい  いいえ  

調査員の方:回答が「いいえ」の場合は、問 IIIに続けてください。  II. 1 訪日の

 

訪日回数 最後に訪日した年 訪日した最長期間の年 訪日した最長期間     

  II. 2 最長期間訪日した際の主な目的 

1.ビジネス 2. 勉学 3. 仕事 4.観光 5. 家族訪問 6. その他(記入)       

 III. 日本語の知識(新一世の場合は、問IVに続けてください) 日本語がわかりますか はい  いいえ  調査員の方:回答が「いいえ」の場合は、問 III.5に続けてください。 

 III. 1 日本語を学習した機関等 1. 日本の学校 (小学校・中学校・高校・大学・その他を記入)  2. メキシコの日本人学校もしくは補習授業校等 (学校名を記入)  3. 語学学校 (学校名を記入)  4. 日本以外の大学(大学名を記入)  5. 家族からの指導 (指導者との続柄を記入)  6.         

調査員の方:複数回答可  III. 2 日本語の「書く」能力 

1.仮名のみ 2. 平仮名+

(基礎)  仮名 3.平仮名+ 4. 平仮名+片

+ 仮名片

字(基礎) 5. 平仮名+

仮名+片

字(母語レベル) 6. なし        

 III. 3 日本語の「読む」能力 

1.仮名のみ 2. 平仮名+

(基礎)  仮名 3.平仮名+ 4. 平仮名+片

+ 仮名片

字(基礎) 5. 平仮名+

仮名+片

字(母語レベル) 6. なし 

      

 III. 4 日本語の口頭能力 

1.あいさつ程度 2. 簡単な会話 3. 日常会 4.母語レベル 5. なし      

 III. 5 日本語学習への興味 日本語の学習に興味がありますか。 はい  いいえ  

調査員の方:回答が「いいえ」の場合は、問 IVに続けてください。  III. 6 日本語学習の目的 

1. 仕事 2.興味 3.イデンティティ 4.族とのコミュニケーション 5. その他(記入)      調査員の方:複数回答可  IV. スペイン語の口頭能力 

1. あいさつ程度 2. 簡単な会話 3. 日常会話 4. 母語レベル 5. なし      

 V. 日系人との交流 

1. ご自分の家族以外の日系人の方と交流がありますか。 はい  いいえ  2. ご自分の家族以外の日系人の方と交流を望まれますか。 はい  いいえ  

調査員の方:1の回答が「いいえ」の場合のみ、2の質問をしてください。 

 

参照

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