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上 五 島近 海 産 マ アジ生 殖 巣 の季 節 的変 化 に つ い て*

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Academic year: 2021

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(1)

水 江 一 弘 ・古 賀 重 行 ・松 尾 昭 良

On the seasonal variation of the gonads

of jack-mackerels caught from the adjacent water of Northern Goto-Isles

Kazuhiro MIZUE, Shigeyuki KOGA and Akira MATSUO

In order to determine the spawning season of Japanese jack-mackerels Trachurus japonicus (TEMMIN K et SCHLEGEL) caught from the adjacent water of northern Goto-Isles., we obtained the fishes at the Sasebo Fish-Market every month from Apr. 1955 to Mar.

1957, and examined the monthly variation of gonad maturity.

The weight of testis and ovary (gonad index=weight of gonad / fork length3×10a) and frequency distribution of diameter of the ovarian eggs were measured. From Fig. 1 and Fig. 2, we concluded that the jack-mackerel in the adjacent water of northern Goto-Isles.

seems to spawn three times a year, that is;

a) the first spawning···middle decade of February~first decade of March b) the second spawning···middle decade of April~first decade of May

c) the third spawning···middle decade of July~last decade of July and the second spawning is most vigorous.

The gonad index of the males is ordinarily smaller than that of the females, but in spawning season this relation is reverse.

(2)

23

た。重量測定後,生殖腺はBouin氏液で函弔し,卵巣に側ては卵数単声を測定した.そして各月の生殖腺の 重塁及び卵径の頻度分布を比較して生殖腺熟度の推移から上五島近海に於けるVアジの産卵期を推定した.

 1)マアジの生殖腺重量変化に就いて.

 生殖腺重量を表はすのに畑中等つがサンvの生殖巣の重量変化に於て用いた生殖腺指数をこyに於ても使 用した.即ち

        1=ag

      L3

 但しG ==生殖腺の重量,L=体長(Fork length)表に明な如く各採i集時期によって標本数に増減がぴ どいが,重量を測定した卵巣精巣は各々生殖腺指数を計算しこれを各月雌雄別に算術平均したものがFig・1 である.

   Fig. 1 : Seasonal variation of gonad index一一(gonad weight/fork length3) ×10a

國塑唱霞目℃o貿8

BO

70

oo

50

t,o

30

20

10

一 FeMle

一層一・.・

モ毎鼈黶EOm・  Meユe

lle▽g     D●C●    」餌。    Fob,    M&r。    AprO    M邑y     Juηg    Juユ.     A㎎曜    S8P      じ¢し

Table  : Sampling time and number of specimens

Date

26 Apr・ 1955

2 Jun・ 1955 24 Jun・ 1955

20 Jul・ 1955 21 Sep・ 1955 20 Oct・ 1955

28 Nov・ 1955

27 Dec・ 1955

29 Jan・ 1957 25 Feb・ 1957 18 Mar・ 1957

No. of speci−

mens

ρ◎Qり凶什∩∪OO∩∪ −∩∠Qり3ワムQり

Male

No. of specl−

mens

20 」

33 li

47 1 32 1 29 i

79683685473   212− 1111

o/o

鞭鑑腱・h

43 .8 1 266−333

31・Oi282−382 76.5 i 252−286 60.o 1 304−363

82.1

53.3 40.0 45.5 29.8

264−356 252一一290 251−265 256−350

265一一一317 53・1 1 271−s一一 397

44.8 1 324−466 285.7 313.0 263.5 330.6 289.8 266.9 268.6

276.1

283.9 322.9 368.8

Gonad

 index

73.1 8.2 12.9 26.1 8.0 1.2 2.6 11.0

23.4 47.7

18.1

No. of

speci−

mens

o/o

90825428356  21−−−1311 56.2

69.0

23.5 40.0

17.9

46.7

60.0

54.5 70.2

46.9

51.2

 Female

難膿・h

262−330

276一一一338

251−290 303−346 275一一337

255一一291

251一一267

256−3 1 2

254−350

263一一一391

351−398 282.9 303.2 263.8 327.0 306.4

i 

Q76.0 256.9 277.7 289.3 316.7 382.3

Gonad

 i血dex

75.1 18.9 21.1

23.7

18.1 7.2 7.8 13.0 24,9

40.7

29.8

 Fig. 1に於て雌雄共に10月,11月はその値が非常に小さく,どちらも10。o以下である.これが12月採集の ものになると僅ではあるが雌雄共にその値が上昇している.1月下旬採集のものになると,どちらも指数の 値は前月のものに比して,相当上り約25.0になっている.2月下旬採集のものは,その値が大きく40.0を遙に 越えている雌雄共に一つの明かなピークを形成している.そして此の場合の指数の値は雄の方が雌より大き

くなっている.所が3月中旬採集のものは雌も雄もその値が下降している.次の4月下旬採集のものになる

と生殖腺指数の値が一年中で最高であり,雌雄i共約75の値を示している.この場合に於ても亦雌の値は雄よ

りも低くなっている.6月初旬採集したものは前採集時の値から急落して低い値を示し特に雄に於てはm以

(3)

下降示している.6月下旬及び7月下旬に採集したものは指数は再び次第に上昇していて,こ㌧に潤ても一 つの山を形成している.特に7月下旬採集のものは雌よりも雄の方が値が高くなっている.次に9月下旬採 集のものは前時期のものより指数は,ずっと低くなっている.10月のものは,その次の11月下旬採集のもの    Fig・2=Ova diameter frequency pclygolls    と同じで一・年中で生殖腺指数は最:時値を        示している.以上要するにFig・1の生

、,一       殖腺指数の月別変化を示している曲線に        於て,2月下旬採集のもの,4月下旬採

     O.3 ma O.4 ld

      0.5駈        O。6m       O.?n■

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2,Ju山.

日F︑

24 ㎞

罎・

20 Ju1

.︸可

9

1 5

21免SOP。

亀。

0.3四.一 0.4ロ罰

「    0。5㎜

0,らm 0,7闇

集のもの,7月採集のものは夫々雌雄共 に曲線のピークを形成していて,それ等 三つの山の内4月採集のものが最高のピ

ークを示している.叉,それ以外の時期 のものは産卵とは殆んど関係がないと思 はれるが,その様な時期に於ける指数値 では雌は雄よりも大であるが,此等産卵

と関係ある時期と思はれる三つの山の示 している時期では,この関係が逆になっ ている.即ち立石等)がマサバ及びゴマ サパに於て指摘している如く,指数値に 於ては,雌は雄より小である.

2)マアジの卵巣卵径測定結果

 に就いて

      重量測定後Bouin氏液にて固定した

       卵巣は卵巣卵の直径計測を行った.その

       方法は立石等1)がマサバの卵巣卵径を測

       定した方法にならった,即ち51の水で片

       側の卵巣中の全卵をばらばらに一つ一つ

       ほぐしてしまい,水中に均等に分布する

       様に良く掩怖して容量:6ccのミクロビー

       itr ptで水と共に「サツ」とすくって計測

       を行った.卵の直径を示すのに色kの方

       法が有るが,此処ではClark 5)の行つ

       た方法を採用した.即ちミクロメーター

       の目盛に平行した径の測定を行った.そ

       れから卵巣の発達状態如何にかyわらず

       直径0.2mm以下の極めて未熟な卵が非

       常に多く存在しているし,此等は何等産

       卵には関係していないと思はれるので計

       測を行わなかった.かくして卵径を測定

       したものは各月によって夫々平均し各採

       集時期に於ける平均卵径引馬分布を出し

       た.その結果をEig.2に掲げたが畑中

       横軸は牽引,縦軸は計測歴数を表はして

       いる.叉各曲線上下の間隔は採集の時間

的間隔を表はしている.Fig・2を見ると先づ10月置11月、に採集した魚体の卵巣内卵には0.2mm以上の卵は

皆無であった.叉次の12月末採集の魚体のものは図に明かな様に0.2mm〜0.3mmの径を持つ卵が出現し

(4)

25

ている.1月末のものになると前時期のものに比べて相当大型の卵が出現していて0.4mm〜0・5mm位のも の,及び僅ではあるが0.6mm位のものがi現はれて来ている.所が2月末採集しアこ魚体のものは曲線の状態 は0.5mmを中心としてO.4mm〜0.6mmが一つの山を形成し,更にそれより先に0.7mmの最も大型の一群 の卵が見一られる様になる.3月測定のものはO、5mmを中心とした所に曲線の山は存在しているが,更に大 型の0.7mm附近の卵は消失している.4月下旬採集した魚体のものは0.5mmを中心にした山が非常に大き くなり叉それと同時に大型の0.7mmの所に再び一群の卵が現はれている.5月は採集を行っていないが・6 月初めに採集したものは0.4mm〜0.5mmの所に山が一つ出ていてそれより大型のものとしては0・6mmの 所に謹に山が見られる。6月下旬のものを見ると0・5mmを中心とした山が再びふくれ上っているが0・6mm 以上の卵は全:く消失している.7月下旬採集のものは小型の小径を持つた卵が多いし0・4mm〜0・5mmを中 心とした山が現はれているが,叉それと共に0.7mm附近の大型の卵が出現している.8月の採集が行へな かっtこのは残念であるが更に9月採集したものになると山は一般に低くなり卵はずっと小型になって来てい て.0.6mm以上のものは存在していない.そして10月のものになると0。2mm以上のものは全くその姿を消

している.11月に於てもその状態が続く.塚上がFig・2に於ける卵巣内層の卵径頻度分布の季箪的変化で

ある.

考 察 及 び 結 論

 生殖腺指数に曾て10月・11月は雌雄i共一年中でその重量の最も低い時期であるが・その時期の卵巣卿の卵:

径測定に於ても0.2mm以上のものが全く存在していない.マアジの生殖腺が雌堆共一年中で最も活動の停 滞している時期と思はれる.12月になると重量も僅に上昇しているが,それと共にその時期に於ける卵径の 分布に於ても0.2mm以上のものが出現し始めていて,生殖腺が活動を開始する.1月になると急に生殖腺の 重量も増加し,指数は上昇するが,その時期の卵径分布に於ても可成大型のものが出現しているが,この時 期では0.7mm以上の大型の透明卵が存在していなくて未だ産卵が行はれているとは思へない.所が2月末採:

集のものだと,生殖腺指数は前時期より急上昇し一つのピークを形成していて普通の時期と異り3の方が♀

よりも値は大きくなっている,叉この時期に於ける卵径の分布に継ても0.7mm以上の大型の卵が出現してい るし,此の時期の採集のものには卵巣卵の内,透明なものが可成存在していて此等がBoui11固定されると 約0.7mm位になる.それから3月中旬採集のものは生殖腺指数が急落していて,その値は雌は雄iよりも大き

くなっている.叉此の時期の卵径分布に於ても0.5mmを中心とした山は存在しているが大型の0.7mmの卵:

は存在していない.生殖腺指数の増減状態及び卵径の分布状態から見て2月中旬より3月上旬にかけて第一 回目の産卵が行はれるのではないかと推察される.所が4月末採集のもの1・・生殖腺指数は非常に大きく雌雄 共極大値を示しているし,その値は雄の方が雌より大きくなっているが,此の時期の卵径分布に於ても亦0.5 mmを中心とした山が非常に大きくなると共に0.7mm以上の大型の卵が出現している.次の6月初めに採集

した魚体の生殖腺指数は急落していて,その値は雌が雄よりも大きくなっているし,叉この時期の卵径の分 布に於ても大型の0.7mm附近のものは全くない. Fig・1,Fig・2から4月中旬より5月初旬にかけて第二 回目の産卵が行はれ,それが叉産卵の最盛期と思はれる.6月下旬採集のものy卵径分布を見ると0.5血mを 中心とした山は大きく存在しているが,更にそれよりも大型の卵は全く姿を消していて0.6mm以上のものは.

見当らないし叉生殖腺指数に於ても前時期採集のものと大体同じで余り値は高くなっていず雄の方が雌より も低くなっている.5月終りから6月にかけて叉一度産卵を休んで7月中旬になると卵径分布には5(kO.7m m附近の大型の卵が出現し生殖腺指数も再び上昇していて,その値は雄が雌より又大きくなって来ている.

この事から第三回目の産卵が7丹申旬過ぎに行はれると思はれる.・それ以後に於ては生殖腺指数もその値が 下降しているし,叉卵径の分布でも大型の卵は全く姿を消し特lc 10月,11月には2mm以上のものは皆無と なっている.以上上五島近海に於てはマアジでは,2月中旬一3月上旬にかけて第一回目の産卵,4月中旬

〜5月初旬にかけて第二回目の産卵,7月中旬〜7月下旬にかけて第三回目の産卵が行はれていて,その内 第二回目のものは最も盛であると云う事がFig.1,Fig.2,から推察される.叉サノミに於ても明かにそうで

あったが生殖腺指数は普通の時期には常に雌より雄の方が低い.しかし産卵期と思はれる時期には,その逆

であり常に雄の方が雌よりも,その値が高くなっている.

(5)

腺 熟 度 を検 討 し産 卵 期 を 推 定 した.

2)即 ち雄 に於 て は 精巣 重量(生 殖 腺 指 数)を,雌 に於 て は重 量 及 び卵 巣 内卵 の 直 径 を測 定 して 生 殖腺 熟 度 の 月別 変 化 を 出 した結 果,上 五 島 近 海 に於 て は マ ア ジ は

2月 中旬 〜3月 上旬 … …第 一 回 4月 中旬 〜5月 初 旬 … …第 二 回 7月 中旬 〜7月 下 旬 … …第 三 回 の産 卵 を行 い,そ の 内第 二 回 目 が最 も盛 で あ る.

3)生 殖 腺 指 数 は普 通 の 時 期 で は常 に雄 は雌 よ り も小 で あ るが,産 卵 に 関 係 の有 る と思 はれ る時 期 に於 て

は 常 に 雄 は 雌 よ り大 で あ る.

Table  : Sampling time and number of specimens

参照

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