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2017 年 10 月 3 日 SIOS Protection Suite Linux v9 EE における SAP ARK を用いた SAP NetWeaver のクラスター環境構築 Part-1 LifeKeeper と SAP ARK を用いた SAP NetWeaver のクラスター構成を

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SIOS Protection Suite Linux v9 EE の

SAP ARK を用いた

SAP NetWeaver のクラスター環境構築

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2017 年 10 月 3 日

SIOS Protection Suite Linux v9 EE における SAP ARK を用いた

SAP NetWeaver のクラスター環境構築

Part-1

LifeKeeper と SAP ARK を用いた SAP NetWeaver のクラスター構成を AWS 環境上で構築し てみましたので、その内容を 3 回に分けてご紹介します。

[ はじめに ]

SAP NetWeaver は、SAP 独自のプログラミング言語である ABAP や Java、Web サービスを 実行・利用するランタイム機能を SAP アプリケーションへ提供するアプリケーションサーバを 役割としています。SAP NetWeaver は SAP R/3 や SAP S/4 HANA を含む殆どの SAP アプリ ケーションの下位レイヤーで動作するため、これらの SAP アプリケーションを利用するには、 SAP NetWeaver のインストールが必要となります。

また、SAP NetWeaver は、ABAP 実行環境を提供する ASCS (ABAP SAP Central Services) インスタンス、Java 実行環境を提供する SCS (SAP Central Services) インスタンスを持ち、 導入の際にはこれらのいずれか、あるいはダブル・スタック構成として両方を選択して構築を 行います。SAP NetWeaver でクラスターを構成する場合、ASCS、SCS、および NetWeaver で使用するデータベースは単一障害点(SPOF)となるため、高可用性環境を実現するには、これ らのインスタンスを保護する必要があります。

SIOS Protection Suite Linux v9 EE(以下”SPS-EE”)では、SAP ARK を適用することで SAP NetWeaver を HA 構成化することができます。今回、SAP NetWeaver の ASCS インスタンス 構成に対して SPS-EE と SAP ARK、および Oracle ARK を適用させてリソースを作成し、ク ラスターノード間でリソースの切替を行えるかについて検証を行いました。

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[ システム構成 ]

クラウド基盤:AWS (シングル AZ 構成) OS:Red Hat Enterprise Linux 7.3

LifeKeeper:version 9.1.2 (非共有ディスク構成のため DataKeeper を使用) SAP:SAP NetWeaver 7.5

※LifeKeeper/DataKeeper のインストール、および SAP NetWeaver のインストールの詳細 については、各種マニュアルをご参照ください。

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SAP NetWeaver サーバホスト名 lifekeeper1、lifekeeper2 踏み台用 Windows ホスト名 client コミュニケーションパス 10.0.0.20/10.0.0.41 DataKeeper レプリケーション用パーティ ション /sapmnt /usr/sap/LKS/ASCS00 /usr/sap/tran /oracle_data レプリケーション用ネットワーク 10.0.0.20/10.0.0.41 SAP NetWeaver 用仮想 IP アドレス 10.0.0.61 ※ FQDN 名: lksap.ap-northeast-1.compute.internal Oracle 用仮想 IP アドレス 10.0.0.62 ※ FQDN 名: lkora.ap-northeast-1.compute.internal

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また、上記で記載した 3 台のサーバの他に、SAP NetWeaver のインストールメディアを格納 する NFS サーバとして、Aamazon Linux インスタンスを 1 台用意しています。本インスタン スは、SAP NetWeaver のインストール時においてインストールメディアを両 NetWeaver ホ ストから参照するのみに用途が限定され、インストール後の SAP NetWeaver の動作には関係 が無いため、システム構成の説明からは除外しています。

[ 今回の構築における制限事項 ]

今回の構築では、LifeKeeper による SAP NetWeaver の冗長化のみに焦点を当てて、リソース の作成を検証しています。また、以下の前提で環境構築を行っています。

● AWS EC2 構成

・ シングル AZ (Availability Zone A) 内の同一サブネット上に SAP GUI for Windows アプ リケーション表示用兼 SAP サーバコンソール表示用踏み台サーバ 1 台、および SAP NetWeaver サーバ 2 台を配置する構成を想定しています。また、これらサーバ群の他に SAP NetWeaver インストールメディアファイルのファイル共有用に NFS サーバを用意し、 SAP NetWeaver サーバから接続しています。 ・ EC2 のセキュリティグループのインバウンド設定として、subnet 10.0.0.0/24 の範囲に 限定して 1/tcp~65535/tcp を開放するカスタム TCP ルールを追加しています。 ・ 踏み台サーバのみに Elastic IP を割当て、AWS の外部から踏み台サーバへアクセスするこ とを想定します。 ● サーバ環境

・ SAP NetWeaver サーバを動作させる Linux OS として、世界的には SUSE を使用する事 例が多いですが、日本では SUSE よりも RHEL の使用実績が多いことから、今回の検証で も RHEL を使用しています。

・ SAP NetWeaver サーバ上に LifeKeeper、DataKeeper と Oracle DB をインストールしま す。

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パスで、LifeKeeper ノード間のハートビートと DataKeeper ボリュームのレプリケーショ ンを共用します。

・ SAP GUI for Windows や LifeKeeper GUI の表示、LifeKeeper の操作、および SAP NetWeaver インストールは踏み台サーバから行います。

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[ 構築の流れ ] SAP NetWeaver の大まかな構築手順を記載します。 作業項目 lifekeeper01 lifekeeper02 1. EC2 環境構築 (1) EIP、VPC、Security Group 等を設定 - (2) 踏み台用 Windows インスタンスを EC2 上に作成 - (3) ファイル共有用 Linux インスタンスを EC2 上に作成 - (4) Red Hat 提供の RHEL AMI を取得 -

(5) RHEL7.3 インスタンスを EC2 上に作成 ○ ○ 2. OS 設定 (1) OS 事前設定 ○ ○ (2) 必要ファイルシステム作成 ○ ○ 3. SPS-EE v9.1.2 インストールと設定(1) (1) LifeKeeper のインストール(1) ○ ○ (2) LifeKeeper の各リソース設定(1) <IP> ○ ○ (3) LifeKeeper の各リソース設定(2) <DataReplication, FileSystem> ○ ○ 4. SAP NetWeaver 7.5 インストール (1) インストール用メディアの NFS サーバ上へのコピー -

(2) SAP Software Provisioning Manager のインストール ○ ○ (3) NetWeaver ASCS インスタンスのインストール ○

(4) NetWeaver ERS インスタンスのインストール ○ (5) NetWeaver Oracle インスタンスのインストール(1) ○ (6) Oracle 12.1.0.2 のインストール ○ (7) SAP 用 Oracle 12.1.0.2 Bundle Patch 適用 ○ (8) NetWeaver Oracle インスタンスのインストール(2) ○ (9) NetWeaver PAS インスタンスのインストール ○

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(10) NetWeaver ASCS インスタンスのインストー ル ○ (11) NetWeaver ERS インスタンスのインストー ル ○ (12) NetWeaver Oracle インスタンスのインス トール(1) ○ (13) Oracle 12.1.0.2 のインストール ○ (14) SAP 用 Oracle 12.1.0.2 Bundle Patch 適用 ○ (15) NetWeaver Oracle インスタンスのインス トール(2) ○ (16) NetWeaver AAS インスタンスのインストー ル ○ 5. SPS-EE v9.1.2 設定(2) (1) LifeKeeper のインストール(2) ○ ○ (2) LifeKeeper の各リソース設定(3) <Oracle> いずれか片方 (3) LifeKeeper の各インストール(4) <SAP> いずれか片方 6. 後処理 (1) SAP ライセンス適用 ○ ○ 以下、各々の項目について、作業した内容を簡単にご説明します。 1. EC2 環境構築 (1) EIP、VPC、Security Group 等を設定

EC2 のネットワーク設定として、EIP、VPC、Security Group を作成します。 作成方針については、[今回の検証における制限事項]をご参照ください。

(2) 踏み台用 Windows インスタンスを EC2 上に作成

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として、Windows インスタンスを 1 台作成します。

また、本インスタンス上から LifeKeeper GUI を用いて LifeKeeper の操作も行います。

(3) ファイル共有用 Linux インスタンスを EC2 上に作成

本インスタンスは、SAP NetWeaver インストールパッケージを共有するために使用します。 本インスタンスの OS は、NFS サーバとして運用できる Linux OS であれば種類を問いません。 本検証では Amazon Linux を使用し、インストールパッケージを共有するための NFS export 用ストレージとして、30GB の EBS を追加しています。

(4) Red Hat 提供の RHEL AMI を取得

今回の検証では、EC2 上に RHEL インスタンスを作成するのに際し、以下の 2 つのポイントに 注意しました。

・ SAP 用 RHEL サブスクリプションを用意する

・ Red Hat 社の Cloud Access メニューを用い、AWS アカウントへ RHEL AMI を紐付けて もらう

● SAP 用 RHEL サブスクリプションを用意する

RHEL の使用には Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションが必要となりますが、SAP NetWeaver を RHEL 上で構築する場合には、通常のサブスクリプションではなく

SAP 用に用意された「Red Hat Enterprise Linux for SAP Applications サブスクリプション」 が必要となるようです。

関連ナレッジ: Red Hat 社ナレッジ

・「Red Hat Enterprise Linux for SAP Business Applications サブスクリプションの概要」 (https://access.redhat.com/ja/solutions/372213)

・「Is SAP supported on Red Hat Enterprise Linux 7 ?」(https://access.redhat.com/solutions/1290693)

・「What should I do after switching to Red Hat Enterprise Linux for SAP applications from regular Red Hat Enterprise Linux subscription ?」(https://access.redhat.com/solutions/2382311)

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プションも SAP 用のものを用意します。

● Red Hat 社の Cloud Access メニュー

今回の検証において、EC2 上に RHEL インスタンスを作成するため、Red Hat 社が提供する Cloud Access (https://www.redhat.com/ja/technologies/cloud-computing/cloud-access)を利用します。

Cloud Access は AWS EC2 に限定されたメニューではなく、様々なクラウド環境に対応して おりますが、AWS EC2 の場合は下図のように Red Hat 社が用意した RHEL の AMI を自身の AWS アカウントのプライベート AMI に紐付けてくれる Red Hat Gold Image メニューが別途 設けられています。

今回はこの Red Hat Gold Image メニューを使用して、RHEL の AMI から Linux インスタン スを作成します。この AMI は既に RHEL がインストールされているため、AMI からインスタ ンスを作成することで、RHEL インスタンスを簡単に EC2 上に用意できます。

なお、Red Hat Gold Image メニューから申請後、自身の AWS アカウントのプライベート AMI へ RHEL AMI が紐付けられるのは、約 1 営業日ほど要するようです。RHEL AMI の紐付けが 完了すると、Red Hat サイトでユーザ登録したメールアドレスへ AMI が利用可能となった旨 の通知メールが Red Hat から送信されます。

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(5) RHEL7.3 インスタンスを EC2 上に作成

自身のアカウントへ RHEL の AMI が紐付けされていることを確認した後、いよいよ AMI から インスタンスを作成します。

プライベートイメージから RHEL 7.3 の AMI を選択し、インスタンスを 2 ノード分作成しま す。

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インスタンス作成では、ネットワーク帯域、RAM サイズ、ストレージ容量等を決定しますが、 これらの項目で指定すべき値は SAP NetWeaver や Oracle データベースの要求スペックに大 きく依存します。そのため、構築の際には事前に SAP が提供するインストールガイドを熟読し たうえでインスタンスのタイプやストレージサイズ等のスペックを設定することが肝要です。

「インスタンスタイプの選択」では、SAP NetWeaver の RAM 要件を考慮し、少々規模が大き めの r4.large を選択しました。

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「インスタンスの詳細の設定」では、事前に作成した VPC、サブネット設定をインスタンスに 設定します。また、念のため削除保護の有効化にチェックを入れています。

「ストレージの追加」設定では、SAP NetWeaver が要求するディスク容量要件に基づき、EBS の追加設定を行います。今回は検証のため、すべてのボリュームタイプにマグネティックを選 択しています。 各ディスクサイズとマウントポイントは、以下を想定しています。 デバイス名 ディスクサイズ マウントポイント レプリケーション対象 /dev/sda1 20GB / × /dev/sdb 30 /sapmnt ○ /dev/sdc 16 /usr/sap/trans ○ /dev/sdd 50 /oracle × /dev/sde 50 /oracle_data ○ /dev/sdf 3 /usr/sap/LKS/ASCS00 ○

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ルートとなる/dev/sda1 のディスクサイズは、必要パッケージのインストール量を考慮してデ フォルト設定の 10GB ではなく 20GB へ増量しています。また、Oracle データベースのソフ ト ウ ェ ア 領 域 と し て /oracle 、 Oracle デ ー タ ベ ー ス の デ ー タ や 各 種 ロ グ 領 域 と し て /oracle_data を各々個別の EBS に確保しています。

そして、SAP NetWeaver のインストールマニュアルや LifeKeeper の SAP ARK マニュアルで も単一障害点と明記されている ASCS インスタンスの保存領域として、専用の EBS を追加し ています。

上 記 の マ ウ ン ト 領 域 の う ち 、 /sapmnt 、 /usr/sap/trans 、 /oracle_data 、 /usr/sap/LKS/ASCS00 は DataKeeper によるレプリケーションを行う領域です。

その他、「タグの追加」や「セキュリティグループの設定」では、インスタンス名や TCP/ICMP 通信の許可/破棄ポートを設定します。これらは各環境に合わせて任意に設定します。最終的に 「インスタンス作成の確認」で構成内容に問題が無いことを確認し、インスタンスを 2 ノード 分作成します。

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2. OS 設定 (1) OS 事前設定 RHEL7.3 のインスタンスを 2 ノード分作成できれば、仮想マシンへログインして以下の OS の 設定を行います。 ・ swapfile 作成 ・ RHEL サブスクリプション適用 ・ SAP NetWeaver が要求する形式のホスト名設定 ・ SAP NetWeaver のインストールメディア共有用 NFS 設定 ・ root パスワード設定 ・ 必要パッケージインストール ・ ec2-user から xauth 設定を引き継ぐ操作 ● swapfile 作成

EC2 の Linux インスタンスには、swap 領域はデフォルトで用意されていません。SAP NetWeaver や Oracle はインストールに swap 領域を必要とするため、今回の検証では回避策 として swapfile を作成することで対応します。

今回は検証を目的としているため、SAP NetWeaver や Oracle インストールでエラーとならな い容量を設定していますが、本格的に運用する場合には、各アプリケーションが要求する swap 領域を確保する必要があります。

以下のコマンド例では 2GByte の swap 領域が作成されます。

# dd if=/dev/zero of=/swapfile1 bs=1M count=2048 # chmod 600 /swapfile1

# mkswap /swapfile1 # swapon /swapfile1

# echo "/swapfile1 none swap sw 0 0" >> /etc/fstab # free -h

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total used free shared buff/cache available

Mem: 14G 572M 13G 55M 543M 13G Swap: 2.0G 0B 2.0G

● RHEL サブスクリプション適用

SAP 環境用に用意した RHEL for SAP Applications サブスクリプションを RHEL OS へ適用し ます。 ● SAP NetWeaver が要求する形式のホスト名設定 SAP NetWeaver では、ホスト名としてドメイン名を付与するか否かを明示しているため、 NetWeaver をインストールするノードのホスト名もその形式に合わせます。 関連ナレッジ:SAP Note 2369910、2002167 具体的には、以下のコマンド実行時に対応するホスト名が表示されるように設定します。 実行コマンド 表示されるホスト名 hostname ホスト名のみ(ドメインなしのホスト名) hostname -s ホスト名のみ(ドメインなしのホスト名) hostname -f FQDN 対応するホスト名に合わせて両ノードに対して実行します。 以下は lifekeeper1 ノードの実行例です。 ・/etc/hostname 設定 # vi /etc/hostname lifekeeper01 ・/etc/hosts 設定 # vi /etc/hosts

127.0.0.1 localhost localhost.localdomain localhost4 localhost4.localdomain4 ::1 localhost localhost.localdomain localhost6 localhost6.localdomain6

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10.0.0.20 lifekeeper01.ap-northeast-1.compute.internal lifekeeper01 10.0.0.41 lifekeeper02.ap-northeast-1.compute.internal lifekeeper02 10.0.0.61 lksap.ap-northeast-1.compute.internal lksap 10.0.0.62 lkora.ap-northeast-1.compute.internal lkora ・/etc/sysconfig/network 設定 # vi /etc/sysconfig/network NETWORKING=yes HOSTNAME=lifekeeper01.ap-northeast-1.compute.internal ・設定内容を確認 # hostnamectl

Static hostname: lifekeeper01

Transient hostname: ip-10-0-0-20.ap-northeast-1.compute.internal Icon name: computer-vm

Chassis: vm

Machine ID: d6ebb17d6e2642cf9bb93b0afab8222a Boot ID: 72307dde79124dbfac2ae43eee8a1a4a Virtualization: xen

Operating System: Red Hat Enterprise Linux Server 7.3 (Maipo) CPE OS Name: cpe:/o:redhat:enterprise_linux:7.3:GA:server Kernel: Linux 3.10.0-514.21.2.el7.x86_64

Architecture: x86-64 ・SAP Note 2002167 に沿っているかを確認 # hostname -s lifekeeper01 # hostname -f lifekeeper01.ap-northeast-1.compute.internal # hostname lifekeeper01

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また、AWS のデフォルト設定ではインスタンスを再起動時するとホスト名がデフォルト設定 に戻されるため、変更したホスト名を固定するために以下の設定を行います。 ・ホスト名の固定化 # vi /etc/cloud/cloud.cfg preserve_hostname: true ← ファイル末尾に追加 ● SAP NetWeaver のインストールメディア共有用 NFS 設定 SAP NetWeaver は必要となるインストールメディア数が多く、データサイズ容量も大きいた め、省力化を目的として NFS サーバを用意します。なお、NFS サーバは Amazon Linux イン スタンスを使用しています。 NetWeaver ノードは、NFS サーバから export 領域を参照してインストールメディアを参照す るように設定します。そこで、NFS サーバ側の export 設定、SAP NetWeaver ノード側の NFS クライアント設定を行い、NFS サーバ側 export 領域にインストールメディアを配置します。

・NFS サーバ設定

・EBS が OS にアタッチされていることを確認 # lsblk

NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT xvda 202:0 0 8G 0 disk └─xvda1 202:1 0 8G 0 part / xvdf 202:80 0 100G 0 disk ← アタッチされていることを確認します ・EBS に対応するデバイスについて ext4 でファイルシステム作成 # mkfs -t ext4 /dev/xvdf ・マウント先を作成 # mkdir -p /exports/nfs

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・インスタンス起動時に自動的に EBS をマウントさせるための設定を/etc/fstab に追記 # vi /etc/fstab

/dev/xvdf /exports/nfs ext4 defaults,nofail 1 2 ← 追記します

・/etc/fstab に記述されているファイルシステムをマウント [root@ ec2-user]# mount -a

・マウントされていることを確認 [root@ ec2-user]# lsblk

NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT xvda 202:0 0 8G 0 disk

└─xvda1 202:1 0 8G 0 part /

xvdf 202:80 0 100G 0 disk /export/nfs ← マウントされていることを確認します

# df -h

Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/xvda1 7.8G 1.1G 6.6G 15% / devtmpfs 489M 60K 489M 1% /dev tmpfs 498M 0 498M 0% /dev/shm /dev/xvdf 30G 10M 29.9G 1% /exports/nfs ← マウント済み ・NFS の export 設定 # vi /etc/exports /exports/nfs 10.0.0.0/24(rw,no_root_squash) # exportfs –ar ・NFS 設定が反映されていることを確認 # exportfs -v /exports/nfs 10.0.0.0/24(rw,wdelay,no_root_squash,no_subtree_check,sec=sys,rw,secure,no_root_squash,no_a ll_squash)

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・NFS サービスの起動設定を変更 # chkconfig --list | grep nfs

nfs 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off # chkconfig --level 345 nfs on

# chkconfig --list | grep nfs

nfs 0:off 1:off 2:off 3:on 4:on 5:on 6:off

・NFS クライアント設定

・NFS でマウントするディレクトリを作成 # mkdir -p -m 775 /sap_archive # chown root:nfs /sap_archive

・インスタンス起動時に自動的に EBS をマウントさせるための設定を/etc/fstab に追記 # vi /etc/fstab

10.0.0.251:/exports/nfs /sap_archive nfs defaults,nofail 0 0 ・/etc/fstab に記述されているファイルシステムをマウント

# mount -a

・NFS サーバから export したディレクトリがマウントされていることを確認 # df -h

Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/xvda1 7.8G 1.1G 6.6G 15% / devtmpfs 489M 60K 489M 1% /dev tmpfs 498M 0 498M 0% /dev/shm

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● root パスワード設定

EC2 の Linux インスタンスは、デフォルトでは root パスワードが設定されていません。 LifeKeeper GUI アプリケーションで root アカウントを使用するため、root アカウントのパ スワードを設定します。

# passwd

Changing password for root (current) UNIX password: New UNIX password:

Retype new UNIX password:

passwd: all authentication tokens updated successfully

● 必要パッケージインストール

RHEL AMI から作成した Linux インスタンスには、インストールされているパッケージが少な いようでしたので、SAP NetWeaver のインストールに必要なものを含め、パッケージのイン ストールを行いました。

# yum -y install compat-sap-c++-5

# yum -y groupinstall 'Compatibiliy Libraries' 'Debugging Tools' 'Directory Client' 'Hardware Monitoring Utilities' 'Large Systems Performance' 'Network File System client' 'Storage Availability Tools' 'Development tools' 'Java Platform'

# yum -y install uuidd # yum -y update

# yum -y install xorg-x11-xauth xorg-x11-server-utils

# yum –y install libaio-devel compat-libstdc++-33 elfutils-libelf-devel unixODBC unixODBC-devel mksh

(23)

となります(SAP Note 2002167、2526952)。また、libaio-devel、compat-libstdc++-33、elfutils-libelf-devel、unixODBC、unixODBC-devel、ksh パッケージは Oracle DB の必要要件です。

● ec2-user から xauth 設定を引き継ぐ操作

AWS EC2 の Linux インスタンスは ec2-user アカウントからのログインに制限されることか ら、X11 の認証設定も ec2-user に対して行われ、root アカウントに X11 の認証設定が作成さ れませんでした。

LifeKeeper GUI は root アカウント上で実行させる必要があるため、X アプリケーションの GUI 画面を表示させる設定として、以下のコマンドを root アカウントの.bash_profile ファイ ル末尾に追記し、ec2-user アカウントの.Xauthority を引き継がせます。

# vi ~/.bash_profile

chmod 644 /home/ec2-user/.Xauthority xauth merge /home/ec2-user/.Xauthority

(2) 必要ファイルシステム作成

SAP NetWeaver をインストールするノード lifekeeper1、lifekeeper2 にアタッチした EBS に 対してファイルシステムを ext4 で作成後、OS へマウントします。

・EBS が OS にアタッチされていることを確認 # lsblk

NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT xvda 202:0 0 20G 0 disk

tqxvda1 202:1 0 1M 0 part mqxvda2 202:2 0 20G 0 part /

xvdb 202:16 0 30G 0 disk ← アタッチされていることを確認 xvdc 202:32 0 16G 0 disk ← アタッチされていることを確認

(24)

xvdd 202:48 0 50G 0 disk ← アタッチされていることを確認 xvde 202:64 0 50G 0 disk ← アタッチされていることを確認 xvdf 202:80 0 3G 0 disk ← アタッチされていることを確認 ・EBS に対応する各デバイスについて ext4 でファイルシステム作成 # mkfs -t ext4 /dev/xvdb # mkfs -t ext4 /dev/xvdc # mkfs -t ext4 /dev/xvdd # mkfs -t ext4 /dev/xvde # mkfs -t ext4 /dev/xvdf ・マウント先を作成 # mkdir -p /sapmnt # mkdir -p /usr/sap/trans # mkdir -p /oracle # mkdir -p /oracle_data # mkdir -p /usr/sap/LKS/ASCS00 ・インスタンス起動時に自動的に EBS をマウントさせるための設定を/etc/fstab に追記 # vi /etc/fstab

/dev/xvdb /sapmnt ext4 defaults,nofail 0 0 /dev/xvdc /usr/sap/trans ext4 defaults,nofail 0 0 /dev/xvdd /oracle ext4 defaults,nofail 0 0 /dev/xvde /oracle_data ext4 defaults,nofail 0 0

/dev/xvdf /usr/sap/LKS/ASCS00 ext4 defaults,nofail 0 0

・/etc/fstab に記述されているファイルシステムをマウント # mount -a

・マウントされていることを確認 [root@ip-10-0-0-20 /]# lsblk

NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT xvda 202:0 0 20G 0 disk

(25)

mqxvda2 202:2 0 20G 0 part /

xvdb 202:16 0 30G 0 disk /sapmnt ← マウントされていることを確認 xvdc 202:32 0 16G 0 disk /usr/sap/trans ← マウントされていることを確認 xvdd 202:48 0 50G 0 disk /oracle ← マウントされていることを確認 xvde 202:64 0 50G 0 disk /oracle_data ← マウントされていることを確認 xvdf 202:80 0 3G 0 disk /usr/sap/LKS/ASCS00 ← マウントされていることを確認

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3. SPS-EE v9.1.2 インストールと設定(1) (1) LifeKeeper のインストール(1)

SAP NetWeaver をインストールする前に LifeKeeper をインストールし、必要となる Recovery Kit(Core パッケージに含まれるものは除く)をインストールします。インストールす る Recovery Kit は DataKeeper、Oracle、SAP です。

※LifeKeeper/DataKeeper のインストール方法については、オンラインマニュアルを参照して ください。

なお、LifeKeeper の SAP ARK をインストールするには、事前に SAP NetWeaver がインス トールされている必要があります。SAP NetWeaver がインストールされていない状態で SAP ARK パッケージのインストールを行った場合、SAP Directory や SAP Service file が見つから ない旨のエラーにより SAP ARK のインストールに失敗します。

そのため、SAP ARK は SAP NetWeaver をインストールした後に改めてインストールを行い ます

(2) LifeKeeper の各リソース設定(1) <IP>

(3) LifeKeeper の各リソース設定(2) <DataReplication, FileSystem>

LifeKeeper のインストール後、IP リソースと DataReplication リソース、FileSystem リソー スの作成を行います。

(27)

作成するリソースは以下となります。

リソース名 リソース種類 備考

/oracle_data FileSystem Mount point は /oracle_data

datarep-oracle_data DataReplication /oracle_data とワンセット /sapmnt FileSystem Mount point は/sapmnt datarep-sapmnt DataReplication /sapmnt とワンセット /usr/sap/LKS/ASCS00 FileSystem Mount point は

/usr/sap/LKS/ACSC00 datarep-ASCS00 DataReplication /usr/sap/LKS/ACSC00 と

ワンセット /usr/sap/trans FileSystem Mount point は

/usr/sap/trans

datarep-trans DataReplication /usr/sap/trans とワンセッ ト

lkora IP 10.0.0.62 を保護

(28)

ここまでで、SAP NetWeaver をインストールする事前準備として、LifeKeeper を用いた IP リ ソースの作成、および DataKeeper を用いたデータレプリケーションリソース、ファイルシス テムリソースの作成が完了しました。

(29)

[ 免責事項 ] ・ 本資料に記載された情報は予告なしに変更、削除される場合があります。 ・ 本資料に記載された情報は、全て慎重に作成され、記載されていますが、本資料をもってそ の妥当性や正確性についていかなる種類の保証もするものではありません。 ・ 本資料に含まれた誤りに起因して、本資料の利用者に生じた障害については、サイオステ クノロジー株式会社は一切の責任を負うものではありません。 ・ 第三者による本資料の記載事項の変更、削除、ホームページおよび本資料等に対する不正 なアクセス、その他第三者の行為により本資料の利用者に生じた一切の損害について、サ イオステクノロジー株式会社は一切の責任を負うものではありません。 [ 著作権 ] 本書に記載されているコンテンツ(情報・資料・画像等種類を問わず)に関する知的財産権 は、サイオステクノロジー株式会社に帰属します。その全部、一部を問わず、サイオステクノ ロジー株式会社の許可なく本書を複製、転用、転載、公衆への送信、販売、翻案その他の二次 利用をすることはいずれも禁止されます。またコンテンツの改変、削除についても一切認めら れません。 本書では、製品名、ロゴなど、他社が保有する商標もしくは登録商標を使用しています。 サイオステクノロジー株式会社 住所 : 〒108-0072 東京都港区白金 1-17-3 NBF プラチナタワー14 階 URL : https://www.sios.com

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