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表面気泡面積率 (%)

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Academic year: 2021

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フレッシュモルタルの空気量減少の抑制による 硬化後モルタルの表面気泡発生防止

学籍番号

1200136 氏名 古竹 莉久 指導教員 大内 雅博

高知工科大学 システム工学群 建築・都市デザイン専攻

要旨: 気泡の移動・浮上・抜けを抑制することにより表面気泡の発生防止につながることを,自己充填コ ンクリートを想定したモルタル試験により検証した。時間の経過によるフレッシュモルタルの空気減少量 とモルタル硬化表面の表面気泡との関係を調べた結果、水セメント比が同一かつ増粘剤を使用していなけ れば,練上がりから 2 時間後までの空気減少量と,表面に残る径の大きさ 500μm 以上の気泡面積の合計 との間には相関が見られた。しかし,水セメント比を低くしたり,増粘剤を添加したものは,時間経過に よる空気減少量に拘わらず表面気泡が発生しなかった。型枠との粘着力が高くなったことが、空気量減少 に拘わらず表面気泡を発生させなかった可能性を得た。

Key Words: 自己充填コンクリート, 表面気泡, 増粘剤, 連行空気泡,粘着力

1. はじめに

硬化後のコンクリートの表面気泡はコンクリート 内の空気量の多少に関わらず確認されているが,美 観上は無いことが望ましい。

本研究では,コンクリート中の気泡が移動(浮上)

することによって型枠との境界面(コンクリート表 面)に付着し,これが硬化後に表面気泡となるとの 仮説を立てた。そして,気泡の移動・浮上(抜け)

を抑制することにより表面気泡の発生防止につなが ることを,自己充填コンクリートを想定したモルタ ル試験により検証した。

モルタルの使用材料と基本配合を示す(表-1,2)。

フロー値が 250±10 mm になるように減水剤の添加 量を調整した。モルタルフロー試験、重量法による 空気量試験を練混ぜ完了後に 10 分後,1 時間後,2 時 間後にも行った。その際,再練混ぜは行わず巻込み 空気の混入を防いだ。練り混ぜ完了 20 分後にモル タルを軽量型枠プラモールド(φ50mm×h100mm)に投 入した。硬化後、脱型し,クラックスケールを用い て供試体側面 15,700 mm2の表面気泡を計測した。

表-1 使用材料

表-2 モルタルの配合

2. 空気減少量が表面気泡量に及ぼす影響 増粘剤添加の有無や空気連行剤添加量の調整によ り空気減少量を変化させたモルタルの,練上り直後 から2時間後までのモルタル中の空気の減少量と硬 化後の表面気泡面積との関係を調べた(図-1)。増 粘剤はセメントに混ぜ空練りを 30 秒間,水と減水剤 を投入後 120 秒間一括練を行った。空気量調整剤は 一括練後に添加し 60 間練り混ぜを行った(表-3)。

空気減少量は重量法を用いて測定し,練上り直後か ら 2 時間後までの値の差とした。表面気泡として空 気径が 500μm 以上のものを測定し,表面気泡の総面 積を供試体側面の表面積で除した値(以下,表面気 泡面積率という)示した。

図-1 空気減少量と表面気泡面積率

材料 概要 記号

上下水道 W

セメント 普通ポルトランドセメント C

細骨材 石灰砕砂(比重:2.68,吸水

率:0.81%,粗粒率:2.63% S 高性能AE減水剤 ポリカルボン酸エーテル系化

合物 SP

空気連行剤 変形ロジン酸化合物系陰イオ

ン界面活性剤 AE

増粘剤 セルロースエーテル系 VMA

空気量調整剤 ポリアルキレングリコール誘導体 D

W C S

0.45 0.55 264 586 1474

0.35 0.55 236 674 1474

単位量(kg/m^3)

s/m W/C

0 0.1 0.2 0.3 0.4

0 5 10

表面気泡面積率 (%)

空気減少量(%)

VMA 無,D 無

VMA 無+D VMA 有

C×0.10%

C×0.04%

W/C35%

(2)

2 表-3 配合パターン

空気減少量と表面気泡面積率との間にはほぼ高い 相関が見られた。しかし,増粘剤を添加したもの,

および,水セメント比 35%のものは空気減少量に 拘わらず表面気泡が見られなかった。空気の減少量 だけで表面気泡発生量を説明できなかった。

3. モルタル表面のセメントペーストの粘着力 が気泡の型枠面との付着に及ぼす影響

W/C35%の硬化後供試体の表面を擦ると,表面近 くに気泡が存在していたことが分かった(図-2)。

そこで,モルタル表面と型枠面の付着力に着目した。

付着力が大きければ,モルタル中を移動する気泡が 表面に出ることが不可能となり,硬化後に表面気泡 とならないと仮定した(図-3)。

前章で用いた材料・配合のフレッシュモルタルを テクスチャアナライザーで測定し面外方向の剥離強 度を粘着力とした。モルタル表面を削ったことで見 えた気泡を隠れ気泡面積率とし,比較した(図-4)。

そ の 結 果 , 表 面 気 泡 面 積 率 が 同 程 度 に 低 か っ た,W/C45%・増粘剤添加と W/C35%の隠れ気泡面積率 は粘着力の高い W/C35%が高くなった。W/C35%は空 気減少量が多かったにも拘わらず表面気泡が生じな かったのは,モルタル表面の粘着力が影響したと考 えられる。各配合の隠れ気泡面積率と空気減少量の 関係を示す(図-5)。表面気泡面積率で相関が得られ なかった W/C45%・増粘剤添加と W/C35%含め隠れ気 泡面積率と空気減少量に相関が見られた。粘着力が 高いものは型枠にモルタルが強く付着し,気泡が表 面に移動できなかったものと考察した。

なお,空気の減少量が多く気泡が動きやすいもの でも、セメントペーストの粘着力が高ければ、気泡 が表面に出てこない可能性があると考察した。

4. 結論

(1) 時間の経過によるフレッシュモルタルの空気 減少量とモルタル硬化表面の表面気泡との関係 を調べた結果,水セメント比が同一かつ増粘剤 を使用していなければ,練上がりから2時間後 までの空気減少量と,表面に残る径の大きさ 500μm 以上の気泡面積の合計との間には相関 が見られた。

(2) しかし,水セメント比を低くしたり,増粘剤 を添加したものは,時間経過による空気減少量 に拘わらず表面気泡が発生しなかった。

(3) 低い水セメント比や増粘剤添加により型枠と

の粘着力が高くなったことが,空気量減少に拘 わらず表面気泡を発生させなかった可能性を得 た。

図-2 表面のセメントペーストを剥がして 隠れた気泡が見えたもの

粘着力大 粘着力小

図-3 型枠面のペーストの粘着力の大小が表面気泡 の多少に影響した様子

図-4 粘着力と隠れ気泡面積率

図-5 各配合の空気減少量と気泡面積率

参考文献

1) 大内, 北中, Anuwat: 増粘剤添加によるフレ ッシュモルタルへの連行空気泡の安定化, 令和 元年度土木学会全国大会第 74 回学術講演会講 演概要集, V-309, 2019 年

W/C(%) VMA(g/m3) D(%) AE(%)

45 200 0 C×0.005

45 0 C×0.10 C×0.005

45 0 C×0.04 C×0.005

45 0 0 C×0.005

35 0 0 C×0.015

0 2 4 6 8

0 100 200 300 400

隠れ気泡面積 率(%)

粘着力(Pa)

0 2 4 6 8

0 2 4 6 8 10

気泡面積率(%)

空気減少量(%)

型枠

気泡

セメントペースト

VMA 無

W/C35%

VMA 有

隠れ気泡 表面気泡

VMA 有

W/C35%

参照

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