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腹腔鏡下付属器切除術1ヵ月後に              発生した尿管損傷の1例

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(1)

がん・生殖医療の実践

鈴木直

聖マリアンナ医科大学産婦人科学

がんと生殖に関するシンポジウム2013

ー妊孕性温存の診療を考える

大手町ファーストスクエアカンファレンス

2013.4.21

(2)

1. 妊孕性温存の診療における問題点

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

3. 日本がん・生殖医療研究会について

(3)

がん治療と妊孕性消失

放射線治療

全身照射:精巣機能、卵巣機能、子宮機能

腹部照射:卵巣機能

骨盤照射:卵巣機能

全脳照射:精巣機能、卵巣機能

化学療法

アルキル化剤:精巣機能、卵巣機能

白金製剤:精巣機能

(4)

化学療法誘発性無月経

化学療法誘発性無月経とは、

治療開始から1年以内に生じる、3ヶ月以上の無月経

と定義され、稀発月経や無月経また無排卵症を呈しその発症頻度

は20〜100%である。 (Bines J et al. JCO 1996)

その発生頻度は患者の

①年齢

②抗がん剤の種類

③抗がん剤の投与量

に依存すると考えられて

いる。

(5)

卵子の老化

40万個

1000個

PLoS ONE, 5,2010

Human ovarian reserve from conception to the menopause: WallaceWHB, kelsey TW

原始卵胞

35歳

1-2万個

20万個

(6)

卵子の老化

PLoS ONE, 5,2010

Human ovarian reserve from conception to the menopause: WallaceWHB, kelsey TW

35歳

(7)

35歳

流産率

(8)

産婦人科領域における妊孕性温存の診療

産婦人科領域において、古くから妊孕性温存に関する取り組み

は一般的に行われてきた通常診療である

婦人科領域

子宮頸部上皮内腫瘍(高度異形成や上皮内がん)に対する円

錐切除→子宮温存

初期子宮頸癌(浸潤癌)に対するトラケレクトミー

子宮内膜増殖症や初期子宮体癌に対する高用量ホルモン療法

卵巣腫瘍(胚細胞腫瘍)に対する化学療法

一部の初期卵巣癌や卵巣腫瘍(境界悪性)に対する縮小手術

生殖医療領域

精子凍結

受精卵凍結

卵子凍結

(9)

非婦人科がんにおける、妊孕性温存の診療実際

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

(10)

妊孕性温存の診療:問題点①

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

問題点

1. 生殖医療を専門とする医師の抗がん治療に関する知識不足

2. 主治医との連携は?

(11)

妊孕性温存の診療:問題点①

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

問題点

1. 生殖医療を専門とする医師の抗がん治療に関する知識不足

2. 主治医との連携は?

3. 患者を介する情報共有・・・・・・

(12)

妊孕性温存の診療:問題点②

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

問題点

1. 主治医(がん)の妊孕性温存に関する知識不足

2. 患者への情報提供は?

3. 生殖医療を専門とする医師との連携は?

(13)

妊孕性温存の診療:問題点

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

問題点

1. 抗がん治療に対する悪影響→治療開始の遷延や治療拒否

2. 温存できる可能性があった妊孕性が、失われる

?

(14)

妊孕性温存の診療:問題点

これまで、患者が妊孕性温存を希望した際に

産婦人科医師(生殖領域)

生殖医療領域

精子凍結

卵子凍結

受精卵凍結

子宮あるいは卵巣摘出

妊孕性温存消失

患者

主治医

がん

産婦人科

医師

特に乳腺の場合、初期が多

く比較的予後良好

直接妊孕性温存消失せず

ギャップ

患者の妊娠・出産の権利

ホルモン療法など早期中止・・・・

(15)

妊孕性温存の診療:問題点

1.医療連携

(16)

がん・生殖医療の特色

1. がんと診断された患者さんは、

同時に多発する問題の自己解決

が求め

られ、

短期間にいくつもの選択を余儀なくされる。

2. 原疾患が診断され後療法が始まるまでの間、

妊孕性温存治療に与えら

れた期間は長くても1ヶ月以内であることが多い

。つまり、体外受精-胚凍結を行えたとしても1クールぐらいが限度であり、一生分の妊孕

能温存としては決して満足な治療とはならない。

3. 一般不妊症との最も大きな相違は、

なによりも原疾患の治療が最優先

となる点である。

患者は不妊治療中にも

常に原疾患の再発・再燃のリ

スクを負っていて、限られた時間の中での不妊治療が求められる

4. 原疾患が寛解し不妊治療を開始できたとしてもがん治療専門医による

精密検査は定期的に必ず行われるべきであり、

妊孕性温存が不可能と

なるがんの進展がみられた際には原疾患の治療を優先させることを忘

れてはならない。

一連の経過の中で不妊治療を終了せざるを得ない患

者も少なくない。

(17)
(18)

1. 妊孕性温存の診療における問題点

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

3. 日本がん・生殖医療研究会について

(19)

Dept. of OB and Gyn. St.Marianna Univ. School of Medicine.

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

① ASCO2006

② Oncofertilityコンソーシアム

③ FertiPROTEKT

④ ISFP

⑤ NCCN

本日の内容

(20)

ASCO2006

American Society of Clinical Oncology

(米国臨床腫瘍学会:ASCO)

American Society for Reproductive Medicine

(米国生殖医学会:ASRM)

(21)

ASCO2006

目的:

がん治療医を対象に、がん患者の妊孕性温存療法の指針を作成すること。

方法:

1987年から2005年に発表された論文のレビュー

ASCOとASRMからパネル委員選別

1,675→276の論文、111の研究(妊娠、生児、IVFの結果)

※本領域においてはいわゆるランダ化比較試験は不可能である

結果:

がん患者に対する妊孕性温存療法の提供が不十分である。

(22)

ASCO2006:概要

推奨:

1.がん治療医は、治療開始前に患者に対して・・

①不妊となる可能性に関する情報の提供

②考えられる限りの妊孕性温存療法に関する検討

③適応を有しかつ希望のある患者に対して生殖医療専門医を紹介すべき

2.

可能な限り早期に

、患者と将来の妊孕性に関するの話し合いの場を作る

べきである。

3.がん治療開始前の標準的な妊孕性温存療法は、精子凍結や胚凍結となる。

その他の妊孕性温存療法は現在研究段階であり、センターなどで施行される

べきである。

(23)

ASCO2006:概要

月経周期の継続あるいは再開にもかかわらず、

妊孕性が保

持されているとは限らない。

月経周期が整であったとしても、卵巣予備能の低下によっ

妊娠の可能性が低下

しあるいは

早期閉経発来となる可能

もある。

がん治療の後に妊娠可能な状態となっても、

妊娠可能な時

期は限られている

可能性がある。

(24)

High risk (>80%)

白血病などへの

造血幹細胞移植

卵巣を含む外照射

乳癌(

40歳以上

)へのCMP/CEF/CAF療法(

アルキル

化剤

を含む化学療法)

Intermediate risk

乳癌(30〜39歳)へのCMP/CEF/CAF療法・乳癌

(40歳以上)へのAC療法(アルキル化剤を含む化学

療法)

Lower risk (<20%)

ホジキン病へのABVD療法・非ホジキン病への

CHOP/CVP療法・AML治療・ALL治療・乳癌(30歳未

満)へのCMP/CEF/CAF療法・乳癌(40歳未満)への

AC療法(アルキル化剤を含む化学療法)

Very low or No risk

ビンクリスチン・メソトレキセート・フルオロウラシ

Unknown

タキサン系

・オキザリプラチン・イリノテカン

モノクローナル抗体・チロシンキナーゼ阻害剤

ASCO 2006

(25)

精巣への

放射線

(2.5Gy)・

クロラムブシル

(1.4g/m

2

)・

シクロフォスファミド

(19g/m

2

)・

プロカルバジン

(4g/m

2

)・

メルファラン

(140mg/m

2

)・

シスプラチン

(500mg/m

2

遷延性無精子症

BCNU

(1g/m

2

)・

CCNU

(500mg/m

2

思春期前治療による成人期の無精子症

ブスルファン

(600mg/kg)・

BCNU

(300mg/m

2

)・

ナイトロジェンマスタード

・アクチノマイシンD

無精子症の可能性あり

カルボプラチン(2g/m

2

適応用量であれば遷延性無精子症

ドキソルビシン(アドリアマイシン)(770mg/m

2

)・

シトシンアラビノシド・ビンブラスチン・ビンクリスチ

上記薬剤との組み合わせで長期にわたる無精

子症となる可能性があるが、上記薬剤との組

み合わせがなければ精子数の減少は一時的

アムサクリン・ブレオマイシン・ダカルバジン・

ダウノルビシン・エピルビシン・エトポシド・

フルダラビン・フルオロウラシル・6メルカプトプリ

ン・

メソトレキセート・ミトキサントロン・チオグアニン

標準的使用量では精子数の減少は一時的、

しかし相加効果の可能性あり

プレドニン

精子産生に与える影響は少ない

インターフェロンα

精子産生に与える影響なし

オキザリプラチン・イリノテカン・モノクローナル抗体

(トランスツツマブ、ベバシツズマブ、セツキシマ

ブ)・チロシンキナーゼ阻害剤(エルロチニブ、イマチ

ニブ)・タキサン系

不明

ASCO 2006

がん治療後に性腺機能不全となるリスク(男性)

(26)

養子縁組や第3者提供(ドナー配偶子、代理出産)等を通じて、がん患

者は親になることは可能である。

しかし、妊娠前のがん治療による先天

性異常に関する不安や、あるいは自身の予後や子供が生涯がんに罹患す

る危険性に関する心配があるにもかかわらず、

ほとんどの患者は自分自

身の子供を望んでいる。

精子凍結を行ったことが、将来使用する機会に恵まれなかったとしても、

精神的に能動的にがん治療に臨むことができた

とする報告がある。

がんサバイバーの調査によると、治療による不妊に関する

精神的ストレ

スが増大

しているという。

ASCO2006:概要

看護師

心理士 ソーシャルワーカー

医師

患者

薬剤師

(27)

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

① ASCO2006

② Oncofertilityコンソーシアム

③ FertiPROTEKT

④ ISFP

⑤ NCCN

本日の内容

(28)

Oncofertilityコンソーシアム

がん・生殖医療科学(Oncofertility)

→造語:Oncology(腫瘍学)+Fertility(妊孕性)

(29)

Woodrufによると・・・・・・

米国のニクソン大統領が国家がん対策(National Cancer Act)に署名し

た1971年にOncofertility(がん・生殖医療科学)の歴史が始まったとし

ている。この国家対策の中心であった国立癌研究所の充実によって、より

早期にがんを診断する技術が向上し、より積極的で良質ながん治療の提供

が可能となったその結果、莫大な数のがん生存者が存在することとなった。

一方、国立癌研究所が整備され始めた当時、時期を同じくして生殖医学の

劇的な進歩が1978年の体外受精の成功という結果となって結びついた。

すなわち、「

ニクソン大統領による「がん」に対する国家対策の成果が、

Oncofertility(がん・生殖医療科学)という新しい医療概念を生み出すこととなった

わけである

」とWoodrufは述べている

がん・生殖医療(Oncofertility)

(30)

Prof. Woodruf

3つのKnowledge gap

1.Inoformation gap

新しい情報の共有、推奨

2.The data gap

具体的なデータ:アウトカムや治療障壁

3.Option gap

新技術の開発

(31)

University of Pennsylvenia

Northwestern University

Oregon Health and

Science University

UCSD

(32)
(33)
(34)

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

① ASCO2006

② Oncofertilityコンソーシアム

③ FertiPROTEKT

④ ISFP

⑤ NCCN

本日の内容

(35)

FertiPROTEKT: 2006年〜

in

2006

, the FertiPROTEKT network was founded. It has meanwhile been extended to cover all

German-speaking

countries (Germany, Switzerland, Austria)

. It gives women and men facing or having gone through chemo- or radiotherapy the chance to obtain the most recent scientific advice about their fertility and the measures which can be taken to protect it.

By contrast to men, where the preservation of sperm is an established method, effective techniques of fertility

protection for women have only been around for a few years.

FertiPROTEKT is internationally one of the the first networks offering these techniques to a whole nation.

Within the network, these methods are being established, further developed and tested in terms of their effectiveness. Accordingly, all centres of the network meet strict

constantly controlled and optimised standards of

consultancy and therapy.Currently, the network covers mostly university centres working locally and in close cooperation with oncologists of all disciplines. Further university centres, hospitals and private fertility clinics meeting the strict quality standards are joining the

network.The FertiPROTEKT homepage informs you about the background and therapies, costs and effectiveness. We hope to be offering plenty of information on our

homepage and wish you and your patients good health and all the best,

Your FertiPROTEKT team

Steering committee FertiPROTEKT:

Prof. Dr. med. Michael von Wolff, Bern (Coordinator

medicine) 
Prof. Dr. rer. nat. Markus Montag, Bonn

(Coordinator biology) 
Dr. med. Barbara Lawrenz, Tübingen Prof. Dr. med. Markus Kupka, München

Prof. Dr. med. Frank Nawroth, Hamburg Prof. Dr. rer. nat. Ralf Dittrich, Erlangen

対象疾患

乳癌

ホジキン病

非ホジキン病

自己免疫疾患

精巣腫瘍

妊孕性温存療法

卵凍結

胚凍結

卵巣組織凍結

GnRHアナログ療法

卵巣移動術

精子凍結

(36)

Dept. of OB and Gyn. St.Marianna Univ. School of Medicine.

FertiPROTEKT: 2006年〜

(37)

FertiPROTEKT2011

2011年

対象疾患

乳癌

ホジキン病

リンパ腫

境界悪性卵巣腫瘍

(38)

婦人科

悪性腫瘍

骨盤に対する

放射線照射

化学療法開始まで

2週間

以上ある場合

化学療法開始

まで2週間

未満の場合

妊孕性

温存手術

卵巣位置

移動術

and/or

卵巣組織凍結

and/or

胚凍結

卵子凍結

エストロゲン

非依存性

腫瘍

エストロゲン

依存性腫瘍

胚凍結

卵子凍結

and/or

卵巣組織

凍結

and/or

GnRH

アゴニスト

卵巣組織

凍結

and/or

胚・卵子

凍結

and/or

GnRH

アゴニスト

Risk-Benefit

の検討が必要

卵巣組織凍結

and/or

GnRH

アゴニスト

FertiPROTEKT2011

(39)

FertiPROTEKT2011

様々な種類の妊孕性温存療法を組み合わせることによって、

将来の妊娠の機会を増やす!!

(40)

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

① ASCO2006

② Oncofertilityコンソーシアム

③ FertiPROTEKT

④ ISFP

⑤ NCCN

本日の内容

(41)

ISFP

Immediate Past President, ISFPKIM, S. Samuel

Univ. Kansas School of Medicine

Division of REI, Dept. of OB/GYN, Kansas City, USA

Past President, ISFP DONNEZ, Jacques Head of Department of Gynecology Cliniques Universitaires St Luc, Brussels, Belgium President, ISFP BARRI, Pedro

Director del Departamento de Obstetricia, Ginecologíay Reproducción

Institut Universitari Dexeus, Barcelona, Spain

第1回:べルギー,2009

第2回:アメリカ, 2011

第3回:スペイン, 2013

(42)

ISFP2012

2012年

対象疾患

リンパ腫

白血病

乳癌

(43)

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

① ASCO2006

② Oncofertilityコンソーシアム

③ FertiPROTEKT

④ ISFP

⑤ NCCN

本日の内容

(44)

NCCN2013

ASCO

2006

(45)

妊孕性温存療法

男性

精子凍結

女性

胚凍結の可能性を話し合う ※

卵巣移動術

卵凍結

偽閉経療法(経口避妊薬、メ

ドロキシプロゲステロン)

※低ー中リスクのホジキン病、低リス

クの肉腫:1周期の過排卵刺激の為に

治療遅延が可能であれば

希望患者の為に、

24時間以内に

生殖医療専門の

病院に照会

妊孕性温存はAYAがん

患者のマネージメント

上、大変重要!

診断時に、全ての患者

とがん治療による妊孕

性消失に関して話し合

妊孕性消失のリスク:

Fertile Hope

(http://www.fertilrho

pe.org/tool-bar/risk-calculator.cfm)

NCCN2012

ASCO 2006

AYA:15-39歳

(46)

Dept. of OB and Gyn. St.Marianna Univ. School of Medicine.

妊孕性温存療法

男性

精子凍結

女性

胚凍結の可能性を話し合 ※

卵巣移動術

卵凍結

偽閉経療法(経口避妊薬、メ

ドロキシプロゲステロン)

※低ー中リスクのホジキン病、低リス

クの肉腫:1周期の過排卵刺激の為に

治療遅延が可能であれば

希望患者の為に、

24時間以内に

生殖医療専門の

病院に照会

妊孕性温存はAYAがん

患者のマネージメント

上、大変重要!

診断時に、全ての患者

とがん治療による妊孕

性消失に関して話し合

妊孕性消失のリスク:

Fertile Hope

(http://www.fertilrho

pe.org/tool-bar/risk-calculator.cfm)

NCCN2012

(47)
(48)

初回がん診断

リスク無し

【男性】

精子凍結

妊孕性温存手術

放射線遮蔽 等

【女性)

妊孕性温存手術

放射線遮蔽

胚凍結

卵子凍結 等

妊孕性温存のステップ

NCCN2013

リスク有り

診断終了

進行期決定

がん治療計画

決定

不妊リスクの評価

治療に伴う

リスク無し

リスク有り

妊孕性温存に関す

る事項やオプショ

ンをがん治療医と

パートナーと共に

話し合う

生殖専門の

医療チーム

やプロバイ

ダーと面会

妊孕性温存

治療計画

将来の妊孕性消失に関する評価

必要時、治療前に妊孕性温存療法を受ける

がん治療開始

(49)

あなたの主治医はがん治療開始前にあなたの妊孕性に関して、あなたと話し合うべきです。

あなたが主治医と話す際、以下の質問事項は主治医とのギャップを埋めることができる指針

となっています。

1. 先生が勧める治療が、将来私が子供を持つことに影響を与えることになりますか

2. もし影響がある場合、がん治療によって私が不妊になる可能性をどのように予測しますか?

3. 私の妊孕性に影響を与えることのない他のがん治療はありますか?

4. 治療中に、私の妊孕性を守るために出来る事はありますか?

5. 私がもし妊孕性温存を希望した場合、がん治療の開始を遅らせる際の安全な期間はあとどの

くらいでしょうか?

6. 私の妊孕性を温存するために治療後に出来る事は何かありますか?

7. 治療終了後、どのようにして私が妊娠できるかどうか知ることが出来ますか?私が受けるこ

との出来る検査はありますか?

8. 女性患者さん:私の治療が終了した後、月経が再開にどれくらい時間がかかりますか?もし

月経が再開しない場合、避妊を続けるべきでしょうか?

後ば後ど

主治医への質問事項

NCCN2013

(50)

あなたの主治医はがん治療開始前にあなたの妊孕性に関して、あなたと話し合うべきです。

あなたが主治医と話す際、以下の質問事項は主治医とのギャップを埋めることができる指針

となっています。

1. 先生が勧める治療が、将来私が子供を持つことに影響を与えることになりますか

2. もし影響がある場合、がん治療によって私が不妊になる可能性をどのように予測しますか?

3. 私の妊孕性に影響を与えることのない他のがん治療はありますか?

4. 治療中に、私の妊孕性を守るために出来る事はありますか?

5. 私がもし妊孕性温存を希望した場合、がん治療の開始を遅らせる際の安全な期間はあとどの

くらいでしょうか?

6. 私の妊孕性を温存するために治療後に出来る事は何かありますか?

7. 治療終了後、どのようにして私が妊娠できるかどうか知ることが出来ますか?私が受けるこ

との出来る検査はありますか?

8. 女性患者さん:私の治療が終了した後、月経が再開にどれくらい時間がかかりますか?もし

月経が再開しない場合、避妊を続けるべきでしょうか?

後ど

主治医への質問事項

NCCN2013

(51)
(52)

1. 妊孕性温存の診療における問題点

2. 妊孕性温存に関する海外の動向

3. 日本がん・生殖医療研究会について

(53)

がん・生殖医療

若年女性がん患者は、

①がんによる将来の恐怖のみならず、

②若年だからこそ「妊孕性消失」に関する将来の不

安も抱える

こととなる。

腫瘍医と生殖医がまずはがん医療と生殖医療に対す

る認識を深め、その概念を啓発し、

精神的サポート

も行うことができる医療システムの構築

が必要であ

る。

しかし・・・・、何よりも原疾患に対する的確な対

処が重要であり、優先すべきは「がん医療」である

ことを忘れてはならない!

(54)
(55)

特定非営利活動法人

日本がん・生殖医療研究会

Japan Society for Fertility Preservation

的確な「がん・生殖医療」の実践をめざして 近年、がんに対する集学的治療の進歩によって、多くの患者がこの病気を乗り切ることができるようになってきました。若年 患者に対するがん治療は、性腺機能不全や妊孕性の消失、そして早発閉経などを引き起こすことになります。このように若年が ん患者が妊孕性温存の診療を選択する機会が増加していることから、治療寛解後の男性としてのあるいは女性としての患者の QOL向上を目指して、的確な「がん・生殖医療」の実践が重要です。がんと診断された患者は同時に多発する問題の自己解決が 求められ、短期間にいくつもの選択を余儀なくされます。原疾患の治療開始までの時間が限られている中で、いかに正確な情報 を患者に伝えるか、そしていかに早期に産婦人科医(特に生殖医療医)と密に連携するかが「がん・生殖医療」の実践には必須 となります。そして本医療を実践するにあたっては、医師のみならず看護師、心理士、薬剤師そしてソーシャルワーカーなどか らなる医療チームの存在が不可欠です。一方、がん・生殖医療と一般不妊症との最も大きな相違は、なによりも原疾患の治療が 最優先となる点です。患者は不妊治療中にも常に原疾患の再発・再燃のリスクを負っていて、限られた時間の中での不妊治療が 求められます。診断時の患者の病状によっては、主治医は妊孕性温存を断念せざるを得ない事実を正確に患者に伝えるべきであ り、不要ながん治療の延期や中止は避けるべきです。一方、本来であれば可能であったはずの妊孕性温存の診療をがん患者に提 供できない事がないよう、がん治療医は妊孕性温存の診療である「がん・生殖医療」を十分に理解すべきです。 我々は、本邦におけるがん・生殖医療に関する医療連携の再構築ならびに的確ながん・生殖医療の実践と啓発を志向して、特 定非営利活動法人日本がん・生殖医療研究会(Japan Society for Fertility Preservation: JSFP)を設立いたしました。が んと生殖の医療に携わる多くの職種の医療従事者の間で、古くて新しくもあるこのがん患者に対する妊孕性温存の診療の問題点 を改めて共有する必要性があります。本研究会に対しまして、より多くの職種の皆様方の御協力を頂くことができれば幸甚に存 じます。御指導後鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

2013年4月15日

(56)

目的:平成17年以降日本生殖医学会、日本受精着床学会などで議論を交わし

てきたライバルや仲間を中心に、議論の場を持つ

第1回日本がん・生殖医療研究会

2013年11月3日(土)

聖マリアンナ医科大学(川崎)

10:00-17:00

(57)

10:00-10:10 1. 記念撮影 10:10-10:40 2. 開会の辞、研究会ならびに法人設立に関して 鈴木 直 聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 教授 2-1. 第1回日本がん・生殖医療研究会報告 2-2. がんと生殖に関するシンポジウム(案)について 10:40-11:10 3. 妊孕性温存療法の提言その1—卵子凍結、胚凍結 高井 泰 埼玉医科大学総合医療センター 産婦人科 准教授 11:10-11:40 4. がん領域からのアプローチ1ー泌尿生殖器 岡田 弘 獨協医科大学越谷病院 泌尿器科 教授 11:40-12:10 5. がん領域からのアプローチ2—乳腺外科その2 津川 浩一郎 聖マリアンナ医科大学 乳腺内分泌外科 教授 12:10-12:40 6. がん領域からのアプローチ3ー小児・思春期腫瘍 三善 陽子 大阪大学 小児科 講師 13:30-14:00 7. がん領域からのアプローチ4—血液 神田 善伸 自治医科大学さいたま医療センター 血液科 教授 14:00-14:30 8. がん領域からのアプローチ5—乳腺その3 清水 千佳子 国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 14:30-15:00 9. 妊孕性温存療法の提言その2—卵巣組織凍結 高江 正道 聖マリアンナ医科大学 産婦人科 助教 15:20-16:10 11. JSFPネットワークの構築ー岐阜モデル 古井 辰郎 岐阜大学医学部 産婦人科 講師 16:10-16:40 12. がん・生殖医療と倫理について 己斐 秀樹 亀田メディカルセンター 不妊生殖科 部長 16:40-17:10 13. 私たちのパパ、ママは造血疾患患者でした 大谷 貴子 全国骨髄バンク推進連絡協議会前会長 17:10-17:20 14. 今後の予定 鈴木 直 17:20-17:30 15. 閉会の辞 竹原 祐志 慶愛クリニック 副院長

第2回日本がん・生殖医療研究会

2013年1月26日(土)

東京駅ビジネスセンター(東京)

10:00-18:00

目的:乳腺、血液、小児、泌尿器領域の専門家との議論の場を持つ

(58)
(59)

全国に渡る、がん・生殖医療に関わる

医療連携ネットワークの構築

⇒岐阜県がん・生殖医療ネットワーク

岐阜大学医学部産科婦人科学 森重健一郎教授、古井辰郎講師

患者

サポート体制の確立

:看護師によるサポート、臨床心理士によるサ

ポート、ソーシャルワーカーによるサポート体制等

がん・生殖医療に関する精神的サポート体制の構築

新しい妊孕性温存

治療の啓発

(卵巣組織凍結・移植の普及等)

妊孕性温存

治療の開発

(臨床試験等)

がん・生殖医療の

啓発(講演会)

がん・生殖医療に関するテキストブック作成(2013年8月刊行予定)

平成24-25年度厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略事業)

「乳癌患者における妊孕性保持支援のための治療選択および患者支援プロ

グラム・関係ガイドライン策定の開発」

清水班への協力と連携

海外

団体との連携

(Oncofertilityコンソーシアム、ISFP等)

国内団体との連携(日本生殖医学会、A-PART、With You、その他・・)

がん・生殖医療~JSFPの活動

(60)

http://www.j-sfp.org

(61)

http://www.j-sfp.org

(62)
(63)

がん・生殖医療~JSFPの活動

海外団体との連携

(64)

がん・生殖医療~JSFPの活動

海外団体との連携

ISFP(International Society for Fertility Preservation

One of the major duties of the

current ISFP Board will be to

establish the first World Registry

of Ovarian Tissue Banking

, which

will be a world bibliographic

reference on this issue.

(65)

乳癌患者(がんサバイバー)を対象とした市民公開講座

妊孕性温存に関する市民公開講座(乳がんと子宮頸癌)

がん・生殖医療に関する看護職対象の公開講座

がん・生殖医療における精神的サポートを考える検討会

開催

(東京慈恵会医科大学 杉本先生)

がんと生殖に関するシンポジウム2014ー血液疾患領域に

おける妊孕性温存(2014年2月予定)

(埼玉医科大学 高井先

生、自治医科大学 神田先生、加藤レディースクリニック 青野先生)

がん・生殖医療~JSFPの今後の活動

(66)

謝辞

この度、「がんと生殖に関するシンポジウム2013ー

妊孕性温存の診療を考える」にご参加頂き誠にありが

とうございました。

また、座長の労をおとり頂きました、聖マリアンナ医

科大学 ブレスト&イメージング先端医療センター

院長 福田 護先生に深甚なる謝意を表します。

希望を持ってがんの治療に取り組むために・・・・

参照

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