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児童 の情 報 リテ ラ シ ーの 国 際比 較 日本 ・台湾 ・米 国 三 か国比 較

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児童 の情 報 リテ ラ シ ーの 国 際比 較 日本 ・ 台湾 ・ 米 国 三 か国比 較

川 上 善郎(文 教 大学 ・ 情報学部)

鈴木 裕久(東 京大学 ・ 社 会情報研究所)

Comparative Study of Media Use Capacity for 8th Grade Students

Yoshiro Kawakami

Hirohisa Suzuki

The world is experiencing a variety of changes resulting from the widespread diffusion of information tech- nology. It is very important to measure the information literacy which allows people to access or to use various information media including computers or wordprocessors.

The purpose of this paper is to measure and compare the media use capacity of 8th grade students in Japan, Taiwan and the United States. Specifically,

1. to determine media availability, media knowledge, media skills and exposure to sources of media infor- mation and instruction.

2. to analyze the effect of the media technology environment on the media use capacity of students.

3. to look for significant cross-national differences in media use between students in Japan, Taiwan and the United States.

The main results are shown in Figures 1 to 9. The level of general knowledge of electronic media of Japanese students is superior to the other two countries (see Fig.2). But the information literacy (media use capacity) of Japanese students is inferior to the United States' students (Fig.3), particulary computer use skills(Fig.8).

The policy of development of information literacy in education is also discussed in this paper.

We would like to thank Dr. Sophia Wu of National Chengchi University in Taiwan and Mr. J. Kochever of Kochever Research Associates in USA for their cooperation in this research.

目的 と背 景 幽これ まで の 社 会 は

、教 育 の基 幹 に文 字 リ テ ラ シ ー を設 定 して きた。 そ の 理 由 は 、 文字 リテ ラ シ ー教 育 が 、 長 期 的 な視 点 にお い て一 国 の 政 治 ・経済 ・文 化 の発 展 、形 成 につ なが る とい う認識 が あ れ ば こ

そ で あ っ た。1さらに幼 児 期 か らの 文 字 リテ ラシ ー教 育 こそ 一 国 の10年 先20年 先 の 発 展 を約 束 す る もの と考 え た か ら 国家 的規 模 で リテ ラジ ー教 育 へ 取 り組 み が な さ れ て きた の で あ っ た 。

(2)

しか し、高 度 情報 化 の進 展 は、 わが 国の み な らず発 展 途 上 国 も含 め、 地 球 的規 模 で現 在 進 行 中 で あ り、 しか も、 そ の 進 展 の 度合 は従 来 の 「文 化水 準 」に対 応 した もの で は な い と こ ろ に特 徴 が あ る。 欧米 諸 国 の 間 で も、 情 報 化 に対 す る市 民 の意 識 や 行 動 に大 きな差 が み られ、 それ らの 国 の 問 に情 報 格 差 を 生 み 出 して い る。 また 、発 展 途 上 国 にお い て も電 気 通 信 の 地球 的規 模 の拡 大 に と もな い、 情 報 機 器 の 普 及 は 、 ほ ぼ 全 世界 で 同 時 的 に進 行 してい る。 そ の た め に 、 これ ま で と大 き く異 な る新 しい文 化 的 な 序 列 が これ まで の 文化 水 準=文 字 リテ ラ シ ー とは 別 の 次 元 で生 み 出 さ れ る と考 え られ る の で あ る。 最 近 に な っ て 、 わ が 国 は 情 報 先 進 国 で あ る 米 国 や 情 報 化 に積 極 的 に取 り組 む東 南 ア ジ ア諸 国 と比 較 し て 、 イ ン フ ラス トラク チ ュ ア ー の整 備 状 況 にお い て 遅 れ を取 っ て い る こ とが 指摘 され る よ うに な っ て きた 。 しか し、 情報 基 盤 とい うハ ー ドウ ェ アの 問 題 に つ い て の議 論 は な され て い て も、 人 間 の問 題 に は あ ま り 目を 向 け られ る こ と は なか っ た。

高 度 情 報 社 会 を 日常 生 活 レベ ル で 考 え る と きに 、 もっ と も特 徴 的 な こ とは 、 身近 な電 気 通 信 に代 表 され る情 報 機 器 とそ の ネ ッ トワ ー クの 普 及 で あ る 。個 人 レベ ル で言 う な らば 、 高度 情報 社 会 へ の適 応 は、 な に よ りも まず そ れ らの情 報 機 器 を適切 に利 用 で きる か否 か に依存 す る。情 報 機 器 を利 用 す る能 力 を 欠 くもの は、 社 会 的 に低 く評 価 され、 社 会 的 な弱 者 にす ら な りか ね ない(川 上 善郎 、1996)。 この こ とは、 国家 的 な レベ ル に もあ て は ま り、 国民 の多 くが情 報 機 器 の 利 用 能力 に富 み、 情 報 化 に適 応 す る 国民 が 多 い こ とが 、 情 報 ・国 際社 会 へ の 適応 を左 右 す る こ とを意 味 す るだ ろ う。 この よ う に考 え る と、 情 報 リテ ラ シ ー は、 これ まで の社 会 で 文 字 リテ ラ シ ーが 果 た して きた の と類 似 した重 要 な社 会 的 な機 能 を果 たす と予 想 で き るだ ろ う。 このi青報 リテ ラ シ ー能 力 を向 上 させ る方 策 を探 る こ とが 個 々 人 に とっ て 、 さ ら に社 会 全 体 に とっ て も決 定 的 な重 要 性 を持 つ こ とは 明 白 で あ る。

本研 究 計 画 の 出発 点 は 、 鈴 木裕 久 を代 表 者 とす る一 連 の 「成 人 用 情 報 機 器 利 用 能力 尺 度」開 発研 究 に あ る(鈴 木 、川 上 他 、1992、1993、1994、1995)。鈴 木 らは、 情 報 リ テ ラ シー概 念 の 中核 に「情 報 機 器 利 用 能 力 」を想 定 し、30種 類 に お よぶ 各 種 の 情 報 機 器 を対 象 に し145項 目の 質 問 を作 成 した。 こ れ らの 質 問 に対 す る回答 を心理 テス トの尺 度 構 成 法 に も とづ き「情 報 機 器利 用 能 力 尺 度」を開発 した(鈴 木 他1992、

Suzuki,Kawakami&Fujii1994)。 さ らに 開発 され た尺 度 の簡 略 版 を用 い て 日本(注1)、 ア メ リ カ(注2)、

イ タ リア(注3)で 調 査 を実施 した 。 そ れ に よ る と、 各 国 の情 報 機 器 利 用 能 力 得 点 は 、 ア メ リカ の 平 均 値10.9点(n=145)イ タ リ ア の平 均 値6.5点(n=400)、 日本 の 平 均 値8.1点(n=671)で あ っ た 。 日米 の 問 に情 報 格 差 が す で に存 在 す る こ と、 三 か 国 の 中 で も イ タ リ ア は大 き く情 報 機 器 利 用 能 力 とい う点 で 遅 れ てい る こ と な どが 実 証 され て い る 。 さ らに、 大 き な問 題 は、 い ず れ の 国 で も、 女 性 よ り男 性 が 、 高 齢 者 よ り若 年 者 が 、 ブル ー カ ラー よ りホ ワ イ トカ ラ ーが 、 さ ら に、低 学 歴 者 よ り高 学 歴 者 が1青報 機 器 利 用 能力 が 高 い こ とが 実証 された こ とで あ る(鈴 木1996、川 上1966)。 わ れ わ れ の当初 の予 想 以 上 に、

情 報 機 器 利 用 能 力 にお い て 、 国家 間 で 、 さ らに一 国内 の 既存 の社 会 階層 間 で 「情 報格 差 」を生 み 出 して し ま っ て い る の で あ る。

本 研 究 の 目的 は、 成 人 に見 られ た よ う な 厂情 報 格 差 」が児 童 ・生 徒 の段 階で す で に存 在 して い るの か を実 証 的 に探 る こ と にあ る。情 報 リテ ラ シ ー の獲 得 は、 発 達 的 には か な り初 期 の段 階 か らは じま る こ とが 指摘 され て い る。 特 に学校 教 育 に お け る情 報 機 器 の 導 入 は、情 報 リテ ラ シ ーの 発 達 を大 き く促 進 す る と言 わ れ る 。学 校 児 童 を対 象 と し、 現 在 開発 中 の教 育 用 情 報 リテ ラ シ ー尺 度 を用 い 、 日本 ・米 国 ・台 湾 の 三 か 国 にお い て 中学 二 年 生(14歳)に つ い て 情 報 リテ ラシ ー水 準 を測 定 し、 三 か 国 に お け る 格 差 が 生 じて い るの か を まず 明 らか に し、 つ い で そ の格 差 を生 み 出す 教 育 的 、 社 会 的 背 景 要 因 を分析 す る。 さ らに 、 情 報 リテ ラ シ ー育 成 の方 策 を もあ わ せ て 検 討 す る 目的 で行 わ れ た 。

一36一

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方 法

[主要 な調 査 項 目]

国 際 比 較 の た め の調 査 票 の 原案(添 付 資料)は 日本 チ ー ム に よ り作 成 され 、英 訳 した もの を各 国 の研 究 協 力 者 に よ り各 国 語 に翻 案 した 。 そ の さい 、各 国 の実 態 を考 慮 し質 問 項 目の変 更 が 一 部 にあ った 。 本 報 告 で は、 三 か 国 に共 通 な 部 分 の み を集 計 し報 告 す る 。 調 査 票 は、 性 、 学 年 な どの 基 本 属 性 以 外 に 、 以 下 の4つ の部 分 か ら構 成 され て い る。

1.情 報 機 器 の所 有 状 況(機 器 所 有 得 点)

家 庭 の 情 報 環境 を調 べ る た め に、 自分 の 家 にあ る電気 製 品 と して表 一1に 示 す20項 目 につ い て家 庭 にあ る か ど うか が 調査 され た(注4)。

2.電 気 通 信 メ デ ィア に 関 す る知 識(知 識得 点)

電 気 機 器 につ い て の知 識 は 、情 報 機 器 の 利 用 と関 係 が 深 い と考 え、15項 目の情 報 機 器 や 電 気 に つ い て の基 礎 的 な知 識 問題 を作 成 した 。 正解 を3つ の選 択 肢 か ら選 ぶ もの であ る。 添付 資 料 に示 す15項 目で あ る 。 三 か 国 共 通 に用 い た質 問 は 、12項 目で あ っ た(注5)。

3.情 報 機 器 利 用 能 力 項 目(注6)

添付 資 料 に示 す20種 類70項 目で あ る 。 この う ち、 利 用 経 験 を聞 く質 問 を除 き計51項 目を情 報 機 器 利用 能 力 得 点 の 算 出 に用 い た。 最 高 得 点 は51点 とな る。 なお 、 一 般 的 な情 報 機 器 利 用 能 力 と は 別 に 、 コ ン ピ ュ ー タ 関連 の機 器 に つ い て コ ン ピ ュ ー タ利 用 能 力 得 点 と して 、 コ ン ピ ュー タ関 連項 目14項 目の得 点 を利 用 した。最 高得 点 は14点 とな る(注7)。 児 童 用 とい う こ とで、 情 報 機 器 で は な い が 、 利 用 す る た め に あ る程 度 複 雑 な操 作 を必 要 とす る電 子 レ ン ジ、 電気 洗 濯機 、 クー ラ ー に つ い て の 質 問 も加 え られ て い る 。

4.そ の他 の 調 査 項 目

情 報 機 器 な どの 利 用 を促 進 す る環 境 条 件 と して 、 家庭 環 境 、 交 友 関係 、 学校 の情 報環 境 な ど10 項 目が 調査 され た 。 具 体 的 な項 目は 添付 資 料 及 び表 一2に 示 す 。

[各 国 の 実施 状 況]

わが 国 につ い て は、1995年11月 に、 典 型 的 な都 市 生 活 地域 と して東 京 中野 区 を対 象 地 域 と選 定 し、

中野 区 内 に あ る 区立 中学 校13校 、 お よび私 立 中 学校2校 を選 び 各校 よ り中学2年1ク ラ ス ず つ調 査 を実 施 した(注8)。 な お 調査 は担 任 の教 員 に よ っ て授 業 時 に配 布 回 収 す る 集 合調 査 で あ っ た 。各 国 と も同 様 の 方 法 で 実 施 した 。男 子 生徒271名 、 女 子 生 徒236名 の 合 計507名 の有 効 回答 を え た。 ま た 、 ア メ リカ に つ い て は、 ア メ リカ東 海 岸 の1都 市 の 郊 外 の4つ の 公 立 中学 校 の 第8学 年 の ク ラ ス を対 象 に調 査 を した 。 調 査 は1996年5月 に行 っ た 。調 査 方 法 は 日本 と同 じで あ る。 男 子 生 徒197名 、 女 子 生 徒192 名 、合 計389名 の有 効 回答(注9)を えた 。 台湾 調 査 は 、 台 湾 省 台 北 市 立 中学 校 二 校 を対 象 と し、1965 年12月 に実 施 した 。 実 施 学 年 は中 学2年 生 で あ る。 調 査 方 法 は 日本 と同 じで あ る。 男 子 生 徒261名 、 女 子 生 徒251名 、 合 計512名 で あ っ た(注10)。 また 、 発 達 的 な視 点 か ら、 日本 に つ い て は、1996年2月

に 中野 区内 の公 立 小 学 校7校 につ い て小 学 校5年 生 を対 象 に 同様 な手 続 きで調 査 を行 っ た。 調査 票 は 、 中学 生 版 とほ とん ど同 じ もの を用 い た(注11)。 た だ し漢字 につ いて はす べ て振 りが な をふ った 。男 子 生 徒268名 、 女 子 生 徒234名 、合 計502名 で あ っ た(注12)。

(4)

結 果

1.情 報 機 器 所 有 状 況

家 庭 にお け る情 報 機 器 所 有 は、 生 徒 の 情 報 リ テ ラ シ ー に 強 い 影響 を与 え る と予 想 され る。 表 一1に 各 国共 通 の20項 目につ い て 、 世 帯 の 所 有状 況 を示 す 。 個 別 にみ る と、 台湾 の方 が 日本 よ り所 有 率 の 高 い項 目は、 携 帯 電 話 、 ポ ケ ッ トベ ル 、パ ソ コ ン、CATV(衛 星 放 送)な どで あ り、 また アメ リ カの 方 が 高 い項 目は、 テ レ ビゲ ー ム機 、 携 帯 電 話 、 ラ ジ カ セ、 ポ ケ ッ トベ ル 、留 守 番 電 話 、 ウ ォー クマ ン、 パ ソ コ ン、CATV(衛 星 放 送)な どで あ る。 逆 に 日本 が 他 の 国 々 に く らべ て きわ だ って 高 い もの は、 電 子 手 帳 、 ワー プ ロ、 コ ピー機 で あ った 。

表 一1.情 報機 器 所 有 の三 か 国 比 較

日本 台湾 米 国

1.テ レ ビ soy(ioo.o> 512(100.0) 385(99.0)

2.ビ デ オ デ ッ キ 488(96.3) 441(86.1) 366(94.1)

3.ビ デ オ カ メ ラ 279(55.0) 99(19.3) 175(45.0)

4.テ レ ビ ゲ ー ム 機 440(86.8) 356(69.5) 351(90.2)

5.携 帯 電 話 134(.26.4) 142(27.7) 192(49.4)

6.CDプ レ ー ヤ ー 472(93.1) 154(30.1) 332(85.3)

7.ラ ジ カ セ 468(92.3) 486(94.9) 375(96.4)

8.フ ァ ッ ク ス 145(28.6) 141(27.5) 48(12.3)

9.ポ ケ ッ トベ ル 154(30.4) 259(50.6) 276(71.0)

10.留 守 番 電 話 305(60.2) 108(21.1) 293(75.3)

11.時 506(99.8)

427(83.4)

382(98.2)

12.電 503(99.2) 489(95.5) 321(82.5)

13.電 子 手 帳 293(57.8) 84(16.4) 133(34.2)

14.電 子 楽 器 228(45.0) 193(37.7) 167(42.9)

15.ウ オ ー ク マ ン 426(84.0) 459(89.6) 372(95.6)

16.パ ソ コ ン 162(32.0) 206(40.2) 168(43.2)

17.ワ ー プ ロ 303(59.8) 170(33.2) 154(39.6)

18.衛 星 放 送 184(36.3) 336(.65.6) 316(81.2)

19.カ メ ラ 489096:4) 486(94.9) 344(88.4)

20.コ ピ ー 機 95(18.7> 60(11.7) 31(8.0)

人数 507 512 389

平均値 12.98 10.98 13.31

標準偏差 2.75 3.03 2.93

個 人 ご と に 情 報 機 器 所 有 得 点 を 求 め た 。 す べ て の 機 器 を所 有 して い れ ば20点 、 逆 に ひ とつ も な い 場 合 はo点 で あ る 。 結 果 をFig.1に 示 す 。 日本 は13.0点(男 子12.9点 、 女 子13.1点)、 台 湾11.o点(男 子11.3点 、 女 子10.7点)、 ア メ リ カ13.3点(男 子13.8点 、 女 子12.9点)で あ っ た 。 ア メ リ カ が 情 報 機 器 所 有 得 点 が も っ と

も 高 く、 つ い で 日 本 、 台 湾 の 順 で あ る 。 ア メ リ カ と 日 本 の 問 に は 有 意 な 差 は な い 。 分 散 分 析 の 結 果 、

a

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国、 性 別 と もに有 意 な差 が み られ たが 、 同時 に交 互作 用 も有 意 とな り、 日本 で は、女 子 が男 子 よ りやや 高 く、 他 の2か 国で は男 子 の方 が 情 報機 器 の所 有 が 高 い 。 そ の理 由 と して 、 日本 で は 、電 子 手 帳 、電 子 楽器 、 ウ ォー クマ ンの 女子 に お け る所 有 が男 子 よ り高 い こ とが 指 摘 で きる だ ろ う。

Fig.1NumberofMediaAppliancesintheHome(ThreeCountries)

2.知 識 得 点

Fig.2に 示 す よ う に 、 三 か 国 の 間 に は 情 報 機 器 に 関 連 す る 知 識 の 量 に 差 が 見 ら れ た(F=151.939>

Fo .00i、df=2)。12点 満 点 で 日本 は8.69点(男 子8.95点 、女 子8.39点)、 ア メ リ カ7.64点(男 子7.84点 、女 子7.43 点)、 台 湾6.42点(男 子6.38点 、女 子6.46点)の 順 で あ っ た 。 ま た 、 性 差 に つ い て は 、 日米 に つ い て は 、 男 子 の 方 が 高 得 点 で あ る の に た い し て 、 台 湾 で は 女 子 の 方 が や や 高 い 傾 向 に あ っ た 。 情 報 機 器 に 関 す る 知 識 に つ い て は 、 日本 は他 国 に 比 べ 高 い 水 準 に あ る と は 言 え る だ ろ う 。 一 例 を示 す と 「パ ソ コ ン や ワ ー プ ロ で デ ー タ を 保 存 して お く場 所 は 次 の う ち ど れ で す か 」と い う 問 に 対 し て 正 解 の フ ロ ッ ピ ー デ ィ ス ク を 答 え た 者 は 、 日本93.1%、 台 湾23.4%、 ア メ リ カ54.2%で あ っ た 。

Fig.2.LevelofGeneralKnowledgeofElectronicMedia(ThreeCountries)

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3.情 報 機 器 利 用 能 力 得 点

Fig.3に 示 す よ う に 、 三 か 国 の 問 に は 情 報 機 器 利 用 能 力 に お い て 明 確 な 差 が 存 在 す る(F=130 .161>

Fo .oo1、df=2)。 ア メ リ カ32.9点(男 子32.7点 、女 子33.2点 〉、 日本 は29.5点(男 子29.5点 、女 子29.5点)、 台 湾 は23.9点(男 子24.7点 、女 子23.0点)の 順 で あ っ た 。 興 味 深 い こ と は 、 台 湾 を 除 き 日米 に お い て 性 差 が ま っ た く見 られ な か っ た こ と で あ る 。Fig.4は 、 日本 の デ ー タ を 男 女 別 に プ ロ ッ ト し た も の で あ る 。 男 女 と も に き れ い な 正 規 分 布 し て い る こ とが 分 か る 。 ま た 、Fig.5は 台 湾 に つ い て の 同 様 の プ ロ ッ トで あ る が 、 男 子 は 、 や や 高 得 点 の 割 合 が 多 く見 ら れ る 。Fig.6は 、 ア メ リ カ に つ い て の 結 果 で あ る 。 得 点 分 布 は 日 本 や 台 湾 に 比 べ き れ い な 分 布 を 示 して い な い 。 男 子 の 場 合 に は 、28‑31点 の と こ ろ に 境 が み ら れ 、 女 子 で は 、28‑31点 と36‑39点 の2ケ 所 に ピ ー ク が 見 ら れ る 。 こ の よ う に 、 す で に述 べ た 成 人 の 一 般 サ ン プ ル で 見 ら れ た 男 女 格 差 は 中 学2年 の 段 階 で は 見 ら れ な い こ と が 確 か め ら れ た の で あ る

。 参 考 に 、 日本 の デ ー タ に つ い て 小 学 生 の 男 女 の 結 果 と 中 学 生 の 男 女 の 結 果 を あ わ せ た も の をFig.7に 示 す 。 こ の 結 果 に よ る と小 学5年 生 段 階 で は 、 逆 に 女 子 の 方(26.0点)が 男 子(23.0点)よ り情 報 機 器 利 用 能 力 得 点 が 高 い こ と を示 し て い る 。

Fig.3 Level of Media Use Skill (Three Countries)

Fig.4 Level of Media Use Skill (Boys and Girls in Japan)

1'

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Fig.5 Level of Media Use Skill (Boys and Girls in Taiwan)

Fig.6 Level of Media Use Skill (Boys and Girls in USA)

Fig.7 Level of Media Use Skill (Boys and Girls in Japan)

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4.コ ン ピ ュ ー タ 利 用 能 力 得 点

上 記 の 情 報 機 器 利 用 能 力 得 点 算 出 に 用 い た 項 目の 中 か ら 、 コ ン ピ ュ ー タ に 関 連 す る 項 目 の み を 選 び 出 し 、 そ れ ら の 得 点 を 集 計 し た も の が コ ン ピ ュ ー タ 利 用 能 力 得 点 で あ る 。Fig.8に 示 す よ う に 、 コ ン ピ ュ ー タ や ワ ー プ ロ 機 器 に ふ れ た こ と の な い 生 徒 の 割 合 は 国 に よ っ て 大 き な 差 が 存 在 す る 。 台 湾 で は 42.2%(男 子39。9%、 女 子44.6%)日 本25.3%(男 子28.0%、 女 子22.0%)ア メ リ カ22.1%(男 子25.4%、 女 子 18.8%)で あ る 。 台 湾 が こ れ ら の 情 報 機 器 に触 れ た こ との な い も の が き わ だ っ て 多 い こ とが 読 み 取 れ る だ ろ う。 日本 は 米 国 と さ ほ ど 大 き な 差 が み ら れ な い 。 台 湾 で は 女 子 の 方 が 多 い が 、 日米 で は 、 男 子 の 方 が コ ン ピ ュ ー タ に ふ れ た こ と の な い 者 が 多 い の で あ る 。

コ ン ピ ュ ー タ に ふ れ た 経 験 の あ る も の に つ い て 三 か 国 の 分 布 を比 べ て み る と、 日 本 は 点 数 の 低 い も の の 割 合 が 高 い こ とが 言 え る 。 ま た 台 湾 の 方 が 日本 よ り、 よ り高 度 な 利 用 を す る も の が 多 い こ と が 言 え る 。 ま た ア メ リ カ で は 、9点 以 上 の 高 得 点 者 の 割 合 が ず ば 抜 け て 多 い こ とが 言 え る だ ろ う 。 ア メ リ カ に お い て は 特 に 女 子 に 二 極 分 化 して い る 様 子 が うか が わ れ た 。 コ ン ピ ュ ー タ ・リ テ ラ シ ー 得 点 で み る と、 国 に よ っ て 明 確 な 有 意 な 差 が み ら れ る(F=92.262>Fo .00i、df=2)。 ア メ リ カ5.57点(男 子5.61点 、 女 子5.52点)、 日 本 は2.84点(男 子2.94点 、女 子2.73点)、 台 湾252点(男 子2.78点 、女 子2.26点)の 順 で あ っ

た 。

Fig.8 Level of Computer Use Skill (Three Countries)

この よ う に 日本 とア メ リ カ と比 較 した場 合 、 ワ ー プ ロ やパ ソ コ ンへ の接 触 度合 にお い て は差 が見 ら れ な い が 、利 用 の深 さ とい う点 で は っ き りと した 差 が 見 られ 、 日本 の立 ち遅 れ が確 認 され た 。 この こ とは 、台 湾 との比 較 にお い て も同様 で あ り、 す で に述べ た よ うに、 台 湾 で は、 パ ソ コ ンや ワー プ ロ に 接 触 した こ との な い もの の割 合 が 高 い に も関 わ らず 、 コ ン ピュ ー タ ・リテ ラ シー 得 点 の 平均 値 にお い て は 日本 とそ れ ほ ど大 きな差 が 見 られ ない の で あ った 。 そ の理 由 は 、 コ ン ピ ュー タ に接 触 の経 験 の あ る もの が 、台 湾 で は よ り高 い水 準 に まで 到 達 して い る こ とを示 して い る。 す で に鈴 木他(1995>が 述 べ て い る よ うに 、 ワー プ ロ 中心 の利 用 とコ ン ピュ ー タ中 心 の利 用 の差 が 本 結 果 に反 映 され て い るの で あ る。

5.情 報 機 器 利 用 能 力 を促 進 す る 環 境 要 因

最 後 に、児 童 の 情 報 機 器 利 用 能 力 を促 進 す る要 因 に つ い て 重 回帰 分 析 を行 っ た結 果 を ま とめ る。

一42一

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Fig.9は、 情 報 機器 利 用 能力 得 点 を被 説 明 変 数 と して重 回帰 分 析 の結 果 得 られ た説 明変 数 の偏 相 関 係 数 を 図 に示 した もの で あ る 。 全 体 の 傾 向 を説 明 し、 つ い で各 国 の特 徴 につ い て 述 べ る 。 な おlearn1‑10 につ い て は 、 マ イ ナ ス側 が 促 進 的 に働 い た こ とを示 す 。全 体 的 に は、(1)い ず れ の 国 で も、情 報 機 器 所 有 得 点 が 高 い もの ほ ど情 報 リテ ラシ ーが 高 い 。 これ は、 ほ ぼ予 想 され た こ とで は あ るが 、 身 近 に情 報 機 器 に接 触 す る機 会 が 情報 リ テ ラ シ ー を促 進 す る こ と を示 す とい える 。 つ い で 、(2)知 識得 点 が 高 い もの ほ ど情 報 リテ ラ シ ーが 高 い 。 予想 さ れ た こ とで は あ る が 、 情 報 機 器 に 関 す る 理 解 度 が 高 い ほ ど、 情 報 リ テ ラ シ ー得 点 は高 くな って い る。 情 報 機 器 に関 す る知 識 的 な教 育 が 晴報 リテ ラ シ ー を促 進 す る効 果 が あ る こ と を示 して い る とい え る だ ろ う。 さ らに(3)「ワ ー プ ロやパ ソコ ンが 使 え る友 人 の存 在(learns)」「ワー プ ロ やパ ソ コン の使 い 方 を親 が教 え て くれ る(leam2)」 「ワー プロ やパ ソ コ ンが 使 え る 兄 や姉 の存 在(leam4)」 な ど、 高 度 な情 報 機 器 を利 用 してい て 、 自分 に使 い 方 を教 え て くれ る人 が 周 囲 に い る とか、 積 極 的 に家 庭 で 親 が教 え て くれ る な どの要 因が 惰報 リテ ラ シー を高 め る方 向 で機 能 す る こ とが確 か め られ た 。 しか し人 的 環 境 の 中 で も、 「道 具 や 機 械 の使 い方 を親 が 教 え て くれ(leam3)」 て も、 あ る い は 「テ レ ビゲ ー ム を熱 心 にす る兄 弟(learn6)」が い て も情 報 機器 利 用能 力 に促 進 的 に は働 か な い の で あ る。 他 方 、 「ワ ー プ ロ やパ ソ コ ンの 使 い 方 の 授 業(learn1)」「ワ ー プ ロや パ ソ コ ンに詳 しい先 生 が い る(learn8)」厂生徒 が 使 わせ て も らえ る ワ ー プ ロ やパ ソ コ ンが あ る(learn9)」な ど の学 校教 育 に 関 す る項 目は 、 国 に よ っ て効 果 に違 い が み られ る 。 「授 業 で ビ デ オ カ メ ラ な ど を 自分 で 使 う こ とが あ る (leam10)」 は 三 か 国 と も共 通 に促 進 的 に働 い て い る 。授 業 で コ ン ピュ ー タ以 外 で も、 各 種 の情 報 機 器 を積 極 的 に活 用 す る こ とが 情 報 リテ ラ シー を促 進 させ る こ とが うか が え よ う。

Fig.9 Result of Multi-regression Analysis (Media Use Capcity)

表 一2は 、 各 国 別 の結 果 を表 に した もの で あ る。 日本 で は 、家 庭 や 友 人 な どの 人 的環 境 が 強 い 影響 を与 え て い る 。 学 校 で の情 報 環 境 は、 「ビ デ オ カ メ ラ な ど を授 業 で 使 う」が ポ ジ テ ィ ブ に きい て い る が 、 「学校 に ワ ー プ ロパ ソ コ ンに 詳 しい先 生 が い る」は逆 の効 果 を与 え てい る。学 校 の ワ ー プ ロ ・コ ン ピュ ー タ環 境 は 、 日本 の場 合 に は ほ とん ど影響 を持 た な い こ とが い え る。 これ は、 コ ン ピュ ー タ利 用 能 力 に つ い て も同様 で あ っ た。 一 方 台 湾 で は 、 家庭 環 境 も 日本 と同様 ポ ジ テ ィ ブ に機 能す るが 、 さ ら に 、学 校 環 境 につ い て も、予 想 さ れ る方 向 で情 報機 器利 用 能 力 を促 進 してい る。 しか し、情 報 知 識 に

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つ い て は 、 他 の 国 に 比 べ て 寄 与 の程 度 が 低 い 。 ア メ リ カ につ い て は 、所 有 の効 果 が 他 国 に 比 べ て低 く、 情 報 知 識 の 寄 与 が 高 くな っ て い る。 ま た、 性 別 につ い て は女 性 の方 が 寄 与 が 高 い と ころ に特 徴 が あ る。 女 性 の方 が機 器 の利 用 に対 して積 極 的 で あ る の だ ろ う。 学 校 環 境 につ い て は 「ワ ー プ ロや パ ソ コ ンの 使 い方 の授 業 が あ る」方 が 情 報 リ テ ラ シ ーが 低 い とい う傾 向 に あ る 。

表 一2.情 報機 器 利 用 能 力 に つ い て の重 回帰 分 析 結 果(偏 相 関係 数)

日本 台湾 米 国

性 別 一 〇.070310 0.15320

情 報機 器所有得点 0.4676① 0.4368① 0.3574①

知 識得 点 0.25470 0.16820 0.3503②

ワ ー プ ロ や パ ソ コ ン の 使 い 方 の 授 業 あ る(leam1) 一 〇.1267 0.0824 ワ ー プ ロ や パ ソ コ ン使 い 方 を親 が 教 え る(learnt) ‐o.illo● 一 〇

.24430 一 〇.1654

道 具 や機 械 の 使 い 方 を親 が 教 え る(learn3)

ワ ー プ ロ や パ ソ コ ン 使 え る 兄 や 姉 の 存 在(leam4) 一 〇.0983⑤ 一 〇 .0808⑨

ワ ー プ ロ や パ ソ コ ン 使 え る 友 人 の 存 在(leam5) 一 〇.18250 一 〇.1658 一 〇 .102

テ レ ビ ゲ ー ム を 熱 心 に す る 兄 弟(learri6)

テ レ ビ ゲ ー ム の 雑 誌 や 本 を 読 む(leam7) 一 〇.1579⑤ 一 〇 .1060 ワ ー プ ロ や パ ソ コ ン 詳 しい 先 生 が い る(leam8) 0.0714

生 徒 が 使 え る ワ ー プ ロ や パ ソ コ ンが あ る(learn9) 一 〇.1159⑦ 一 〇.11620

授 業 で ビ デ オ カ メ ラ な ど を 使 う(leam10) 一 〇.0710⑦ 一 〇.0831 一 〇 .1177

重相 関係 数 0.5949 0.7047 0.6351

○内の数字 は寄与 の順位

結論と考察

多 くの情 報 機 器 が 私 達 の生 活 の 中 に深 く根 をお ろ して い る。 テ レ ビ、 ラ ジオ 、 多 機 能 電 話 、 ビデ オ、 フ ァ ッ クス 、 ワー プ ロ、 コ ン ピュ ー タ、 電 子 楽 器 な ど実 に多 くの情 報 機 器 を 日常 的 に使 用 して い る。 しか し、 い った い どの く らい の人 が 、 これ だ け複雑 で 、扱 い に くい情 報 機 器 を使 い こな して い る の か 。 これ らの機 器 を十二 分 に活 用 す る ため に は、 とて も高 い 「情 報 機 器利 用 能力 」が 必 要 と な るの は 自明 で あ る。 また 、 これ か らの社 会 にお いて は、 情 報機 器 の利 用 こそが 厂知」へ の ア プ ロー チ をす るた め の も っ と も重 要 なメ デ ィア に な る こ とは間 違 い が な い 。 そ こで本 研 究 は、 これ らの 機 器 を使 い こな す 能 力 を 「情 報 リ テ ラ シ ー」の 中核 に設 定 し、 そ れ らの 能 力 が 、 中学2年 生 で どの よ うに発 達 して い る の か 、 また 、 国 際 的 に見 た場 合 に、 わが 国の水 準 は どの程 度 に あ る の か を明 らか に しよ う とい う もの で あ った 。 さ ら に、 どの よ うな要 因が 「情 報 機 器 利 用 能 力 」に対 して促 進 的 に働 くの か も分析 の対 象 と す る も の で あ っ た0す で に述 べ た結 果 を も とに結 論 を ま とめ てみ た。

1.国 家 間 で 「情 報 機 器 利 用 能 力 」に 大 ぎな 差 が 存 在 す る

本 調 査 結 果 が 示 す よ う に、 日本 、 台 湾 、 ア メ リカ の 三 か 国 の 間 で顕 著 な差 が見 られ た 。 さ ら に、 国 際 問 にお け る 差異 ば か りで な く、 一 つ ひ とつ の 国 にお い て もこ の能 力 の ば らつ き は とて も大 きい もの

II

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が観 測 され た 。 「情報 機 器 利 用 能力 」を説 明 す る要 因 と して 、 「情報 機 器所 有 得 点 」が も っ と も説 明力 が 高 か った こ とか ら も分 か る よ う に、 現在 の 国 家 間 の差 の い くらか は、 情 報機 器 の 普 及程 度 の差 と して 説 明 す る こ ともで き る。 しか し、情 報機 器 の 普 及 の 進 ん だ ア メ リカ デ ー タの 分 析 に お い て は 、 「情 報 機 器 利 用 能 力 」を説 明 す る 要 因 と して 、 厂情 報 機 器 所 有 得 点 」と ほぼ 同 じ重 み で 「情 報 知 識 得 点」が 関 係 して い た 。 もっ と も機 器 の普 及 の遅 れ て い る台 湾 で は 、 「情 報 知 識 得 点」の ウ ェ イ トは とて も低 い。 こ の こ とか ら、単 に 「情報 機 器 利 用 能力 」は機 器 の操 作 に と ど ま らず 、情 報 機 器 の 普 及 につ れ て、 「知 的」

な能力 との 関係 を強 め てい る こ とを示 して い る。 す な わ ち 、 情報 機 器 の普 及 が 進 む につ れ て、 単 純 に 情 報 機 器 を さ わ っ た こ とが あ る か ど うか とい う レベ ル で は な く、使 い こ なせ る か ど うか とい っ た 「能 力 」的 な側 面 と関 わ って くる の で あ る 。

2.日 本 の情 報 機 器 利 用 能 力 の 問 題 一 と くに コ ン ピ ュ ー タ利 用 をめ ぐっ て

情 報 機 器 利 用 能 力 尺 度 の 中 か ら、 コ ン ピュ ー タ関 連 の 質 問 の み を取 り出 して み た と き、 わが 国の 情 報機 器 環 境 、 と くに、 コ ン ピュ ー タ をめ ぐる環 境 の 特殊 性 が 明 らか に され た とい え るだ ろ う。 情 報 機 器利 用 能力 得 点全 体 で見 た と きに は、 米 国 に比 較 して あ ま り大 きな差 が 見 られ なか った と述 べ たが 、 これ を コ ン ピュ ー タ関連 の質 問 に限 定 した と き に、 日米 の 格 差 は 、大 変 に大 きい こ とが 実証 され た。

そ の背 景 には 、 ワ ー プ ロ の問 題 が 存 在 す る。 わ が 国 の ワー プ ロ所 有率 は米 国 な ど に比べ て も とて も高 い の だ が 、 そ の一 方 で、 パ ソ コ ンの 所 有 率 は三 か 国 の 中 で も っ と も低 い。 こ の こ とが 、 コ ン ピュ ー タ 利 用 の方 法 を きわ め て 限 定 し た利 用 に押 し と どめ る結 果 を引 き起 こ して い る ので あ る 。 日本 の 児 童 は 、 コ ン ピュ ー タ ・ワ ー プ ロへ の接 触 は、 ア メ リ カ と同 程 度 の 高 い水 準 にあ る に もか か わ らず 、 大 多 数 は 、 た か だ か1つ か2つ の利 用 方 法 しか で き ない の に対 して 、 アメ リカ の生 徒 は、 ば らつ きが あ る も の のパ ソ コ ン と して の多 様 な活 用 を行 って い るの で あ る。 さ ら に、大 きな問 題 は、 台湾 との比 較 で あ る。 台湾 で は 、現 在 で はパ ソ コ ン ・ワー プ ロへ の 接 触 率 は 、 三 か 国 の 中で低 い水 準 にあ る 。 に もか か わ らず 、平 均 得 点 で は、 日本 とほ ぼ 同 じ水 準 で あ る。 この こ とは 、台 湾 で は、 パ ソ コ ン利 用 経 験 の あ る生 徒 は 、 ア メ リカ と同様 に、 多 様 な利 用 を既 に行 って い る こ とを示 して い る。 か りに、台 湾 でパ ソ コ ンの普 及 が 進 め ば、 一 挙 に ア メ リカの水 準 に到 達 し うる こ と を示 してい る。 わ が 国 の ワー プ ロ文 化 の 弊 害 が 予 想 以上 に根 深 い もの が あ る こ とを本 研 究結 果 は示 して い る と言 え る だ ろ う。

3.「情 報機 器 利 用 能 力 」の 性 差 に つ い て 。

成 人 に つ い て 見 られ た 情 報 機 器 利 用 能力 の性 に よ る差 異 は 、 中学2年 生 段 階 で は幸 い な こ とに 日本 につ い て は見 られ な か っ た。 しか し、 果 た して安 心 して よい もの だ ろ うか。 参 考 資 料(Fig.7)に 示 した よ う に、 日本 デ ー タ に つ い て は 、 ほ ぼ 完全 に比 較 可 能 な小 学5年 生 の 調 査 デ ー タが あ る。 これ に よ る と、小 学5年 生 の時 点 で は、 女 子 の 方 が 清報 機 器 利 用 能 力 が高 い ので あ った 。 そ れ が 、 中学2年 生 に な る と差 が見 られ な くな る の で あ る。 この こ とか ら、 さ ら に上 級 学 年 にす す む につ れ 、 女性 の情 報 機 器 利 用 の機 会 が 減 少 し、結 果 と して、 す で に鈴 木 らの研 究 が 示 して い る よう に、 成 人 にお け る よ うに男 性 の方 が女 性 よ りも高 い情 報 機 器 利 用 能 力 を示 す よ う に な って しま う と も考 え られ るの で あ る 。今 後

高校 生 、 大 学 生段 階 で の 調 査 をす る必 要 が あ るだ ろ う。

4.今 後 の課 題

最 後 に本 研 究 の今 後 の課 題 に つ い て ふ れ よ う。 まず 第1に 、 す で に述 べ た よ う に、 今 後 の発 展 と し て 、発 達 段 階 をお っ た分 析 が 必 要 で あ る。 今 回 日本 につ い て は小 学5年 生 と中 学2年 生 を対 象 にデ ー タ

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を集 め た。 小 学5年 か ら、 中学2年 にか け て大 き く得 点 が 上 昇 す る こ と、5年 次 には 女 子 の 方 が 得 点 が 高 い こ とが確 か め られ た 。 で は 、年 齢 発 達 に応 じて 、 情 報機 器 利 用 能 力 得 点 は、 どの よ うに変 化 して い くの か 。 どの 年 齢 層 で 上昇 が と まる の か。 あ るい は 、 どの よ うに こ の能 力 が偏 在 して い くの か。 ま た、 性 別 の 問 題 とどの よ う にか か わ っ て い くの か 。 発 達 的 な視 点 か ら問題 を整 理 して お く必 要 が あ る だ ろ う。

第2に 、 国 際 比 較 の視 点 か ら、 ヨ ー ロ ッパ の先 進 諸 国 、情 報 化 の め ざ ま しい ア ジ ア諸 国 で の実 態 は どの よ う な もの か を明 らか にす る こ とで あ る。 同 時 に、 各 国 の情 報 教 育 との比 較 にお い て分 析 す る こ とが 要 求 され て い る だ ろ う。

第3に 、本 研 究 は 「情 報 リテ ラ シー 」概 念 の 中核 に 、 あ え て操 作 的 に定 義 可 能 な、 そ して そ れ ゆ え に 国際 比 較 が 可 能 な 「情 報 機 器 利 用 能 力 」を設 定 した。 言 って み れ ば 、 文 字 リテ ラ シ ー の よ う な 「知 的」な もの で は もち ろ ん な い し、 さ ら に「技 能 」と も言 え ない よ うな機 械 の操 作 につ い ての 実 態 調査 に過 ぎな い と批 判 的 に と らえ る こ と もで きる。 今 後 の課 題 は、 国 際比 較 とい う視 点 か ら離 れ 、 広 義 の 「情 報 リ テ ラ シ ー」な い しは 「メ デ ィア リテ ラ シ ー」の視 点 に立 って 、 本 結 果 を検 討 しな おす こ とで あ ろ う。

参考文献

1.鈴 木 裕 久 ・川 上 善 郎 ・杉 山 あ か し ・加 藤 隆 雄 ・藤 井 義 久 、 「『情 報 機 器 利 用 能 力 尺 度 』作 成 の 試 み 」、

『平 成3年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 重 点 領 域 「情 報 化 と人 間 」第II成 果 報 告 集 』,1992,69‑94.

2.鈴 木 裕 久 ・藤 井 義 久 、 「情 報 機 器 利 用 の 関 連 要 因 」、 『東 京 大 学 社 会 情 報 研 究 所 調 査 研 究 紀 要 』,1992, NO.2,1‑43.

3.鈴 木 裕 久 ・川 上 善 郎 ・杉 山 あ か し ・加 藤 隆 雄 ・藤 井 義 久 、 「情 報 機 器 利 用 能 カ ー 意 識 ・行 動 の 変 化 の 基 底 一 に 影 響 を 及 ぼ す 要 因 の 分 析 」、 『平 成4年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 重 点 領 域 「情 報 化 と人 間 」第

H群 成 果 報 告 集 』,1993,75‑96.

4.H.Suzuki,Y.Kawakami,Y.Fujii「ComparativeStudyofMediaUseCapacity‑APreliminaryStudy‑」 東 京 大 学 社 会 情 報 研 究 所 調 査 研 究 紀 要 第4号 、pp179‑227,1994

5.鈴 木 裕 久 ・川 上 善 郎 ・杉 山 あ か し ・加 藤 隆 雄 ・藤 井 義 久 、 「情 報 機 器 利 用 能 力 の 分 析 」、 『平 成5年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 重 点 領 域 「情 報 化 と 人 間 」第H群 合 同 成 果 報 告 集 』,1994,23‑36.

6.鈴 木 裕 久 ・川 上 善 郎 ・杉 山 あ か し ・加 藤 隆 雄 ・藤 井 義 久 、 「情 報 機 器 利 用 能 力 の 分 析 」、 『平 成6年 度 文 部 省 科 学 研 究 費 重 点 領 域 「情 報 化 と 人 間 」第H群 合 同 成 果 報 告 集 』,1995,81‑100.

7.鈴 木 裕 久 ・川 上 善 郎 、 「ワ ー プ ロ ・パ ソ コ ン 利 用 に 関 す る 情 報 リ テ ラ シ ー の 国 際 比 較 一 日 韓 比 較 調 査 一 」、1995(未 公 刊)

8.鈴 木 裕 久 「情 報 機 器 利 用 能 カ ー 情 報 リ テ ラ シ ー の 中 核 一 」、 児 島 和 人 他 編 『変 わ る メ デ ィ ア と社 会 生 活 』ミ ネ ル ヴ ァ 書 房,1996

9.川 上 善 郎 「メ デ ィ ア リ テ ラ シ ー が 作 り出 す 持 て る 者 と持 た ざ る 者 」『メ デ ィ ア ・サ イ コ ロ ジ ー 』富 士 通 ブ ッ ク ス,1996

一46一

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(注)

注1.日 本 調 査:調 査 対 象 者 は 、 東 京 首 都 圏 無 作 為 抽 出 法 で選 ば れ た900サ ン プ ルで あ る 。 回 収調 査 回答 数 は671サ ンプ ル で あ っ た 。 な お この調 査 は 、1994年 度 文 部 省科 学 研 究 費重 点 領 域 研 究 「情 報 化 と市 民 の生 活 意 識 ・行 動 の 変 化 」(代表 者 児 島 和 人)の 調 査 の 中で 行 われ た。

注2.ア メ リカ調 査:調 査 は マ サ チ ュ ー セ ッ ッ州 ボス トン近 郊 で 実 施 され た 。 調査 対 象 者 は、 性 、 年 齢 、 人 種 、 職 業 に お い て 多様 に な る よ う にKochevarResearchAssociatesに 登 録 され た 対 象 者 か ら選 ば れ た。 回収 調 査 回 答 数 は150サ ンフ゜ル で 、 う ち有 効 回答 数 は 、145サ ン プ ル で あ っ た 。 注3.イ タ リア調 査:調 査 は、Milano郊 外 の 工 業 都 市Rhoで 実 施 され た 。調 査 対 象 者 は、 無 作 為 抽 出

法 に よ り抽 出 され た。 回収 調 査 回 答 数 は 、400サ ン プ ル で あ っ た 。 ア メ リ カ及 び イ タ リ ア調 査 は1994年 度 電気 通 信 普 及 財 団 の研 究助 成(代 表 者 川 上 善 郎)を 受 け て行 わ れ た 。

注4.台 湾 調 査 で は他 に レ ーザ ー デ ィス ク を加 え21項 目が 、 ア メ リカ調 査 で は、 レーザ ー デ ィス ク に ラジ オ 、 モ デ ム を加 え た23項 目が 調 査 さ れ た 。 ま た、 衛 星 放 送 とあ る の は 日本 に つ い て の み で あ り、 台 湾 、 ア メ リ カ に つ い て は 、 ケ ー ブ ル ・テ レ ビ を さす 。

注5.三 か 国共 通 で な か っ た質 問 は、 質 問3、5、14の3題で あ った 。 な お知 識 問 題 は 、 そ れ ぞ れの 国 の教 育 内 容 と も深 く関 わ り、 さ らに 、 各 国 の 情 報 環 境 に よ って大 き く差 が で て くるの で 、 知 識 得 点 を単 純 に 国 際比 較 す る こ と はあ ま り意 味 が な い と考 え られ る 。

注6.尺 度 化 の た め の処 理 は 、本 報 告 を ま とめた 後 で 実 施 す る予 定 で あ る。実 際 には 、肯 定 的 回答 率 、 弁 別 力 を表 すD一 指 数 、 内 的一 貫 性 を算 出 し、項 目分 析 を行 い、 各 国 共 通 の尺 度 作 成 が必 要 で あ る(鈴 木1996参 照)。

注7,そ の情 報 機 器 を全 く使 用 した こ との ない もの は 関 連 質 問 をス キ ップ させ て い る。 情 報 機 器 利 用 経 験 を聞 く質 問14項 目(資料 中 の質 問 番 号02、05、08、13、19、24、27、30、34、51、54、61、65、68)は、情 報 機 器 利 用 能 力 得 点 の 算 出 か ら除 外 した。 テ レ ビ な ど につ い て は、 利 用 経 験 を 聞 く質 問 を用 意

して い ない 。 また、 各 国 の事 情 で 変更 した ため に比 較不 能 とな った5項 目(質 問番 号12、43、50、55、

58)に つ い て も得 点 の 算 出 か ら除外 して い る。70項 目か ら以 上 の19項 目を 除 い た51項 目を用 い た 。 コ ン ピュ ー タ機 器 能 力 は、 ワ ープ ロ また は パ ソ コ ン に関連 す る質 問35か ら質 問44(但 し質 問 43は 比 較 不 能 項 目で 除外)と パ ソ コ ン通 信(質 問62‑64)、CD‑ROM(質 問69、70)か ら構 成 した 。 注8.中 野 区内 の全 公 立 中学 校 で あ る。 また 、 私 立 中学 校6校 の うち の2校 につ い て 調 査 を行 った 。 こ

の 他 に 国 立 中 学校1校 が あ った が 調査 を実 施 しな か っ た。

注9.回 収 され た デ ー タ は400票 で あ った が 、 性 別 の記 載 の な い もの に つ い て削 除 した の で 、 有 効 回 答 数 は389票 で あ っ た。 ア メ リカ につ い て の デ ー タ収 集 は 、1995年 度 大 川 情 報 通 信 基 金(研 究 代 表 者 川 上 善 郎)の 助 成 に よ っ て実 施 した 。

注10.台 湾 につ い て の デ ー タ収 集 は 、1995年 度 ユ アサ 国 際 教 育 学 術 交 流 財 団(代 表 者 鈴 木 裕 久)、 文教 大 学 国 際 教 育 情 報 セ ン ター の 助 成 に よ っ て実 施 した 。

注11.中 野 区 内 の 公 立小 学 校29校 か ら、 ラ ン ダ ム に7校 を選 び協 力 を依 頼 した 。調 査 票 につ いて 中学 生 版 と異 な る 項 目は 好 きな教 科 嫌 い な教 科 を付 加 した 点 で あ る 。

注12.日 本 に つ い て の デ ー タ は、1995年 度 東 京 大 学 社 会 情 報研 究 所 特 別研 究(代 表 者 鈴 木 裕 久)の 助 成 を受 け て 実 施 した。

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資 料

電気 製品の使 い方 のアンケ ー ト

み な さ んの 身 の まわ りに は た くさ んの 電気 製 品 が あ ります 。 例 えば 、 テ レビ、 時 計 、 電 話 と い っ た もの が そ うで す ね 。 そ こで 、 こ れか ら、 み な さん に そ うい った 身 の ま わ りに あ る電気 製 品 を どの よ うに使 っ て い る か につ い て 、 教 え て下 さ い 。

これ は 、 学 校 の テ ス トの よ う に1人1人 の 成績 を調 べ る もので はあ りませ ん。 あ な たの 年齢 の 子 供 達 が 、全 体 と して どの く らい 電気 製 品 を使 っ て い る の か を調 べ る た め の もの で す 。 従 っ て、 大 勢 の人 々の 回答 を ま とめ て み るの が 目的 で す の で、 あ なた の 回答 が 学 校 や 他 の 人 にわ か る こ とは あ りませ ん。 です か ら、安 心 して 正 直 に答 え て下 さ い。

で は 、始 め ま しょ う。 最 初 に、 この ペ ー ジ の下 の と ころ に、 年齢 、 学 年 を書 い て くだ さい。

男 女 は どち らか に「○ 」を つ け ます 。 次 に、 そ の下 の枠 の 中 に書 い て あ る電 気 製 品 の うち 、 自分 の 家 にあ る もの をすべ て 「○」で 、 か こん で くだ さい。 自分 の 家 にあ れ ば、 自分 で使 えな い もの で あ っ て も「○ 」をつ け て か ま い ませ ん 。

そ れ が す ん だ ら、 第1部 の 注 意 の と ころ を よ く読 ん で か ら、 問 題 に と りか か り ま し ょ う。

年 齢()才()年 男 ・女

自分 の 家 にあ る電 気 製 品(番 号 に○)

1.テ レ ビ 6.CDプ レ ー ヤ ー 11.時 16.パ ソ コ ン

2.ビ デ オ デ ッ キ 7.ラ ジ カ セ 12.電 17.ワ ー プ ロ

3.ビ デ オ カ メ ラ 8.フ ァ ッ ク ス 13.電 子 手 帳 18.衛 星 放 送 4.テ レ ビ ゲ ー ム 機 9.ポ ケ ッ ト ベ ル 14.電 子 楽 器 19.カ メ ラ 5.携 帯 電 話 10.留 守 番 電 話 15.ウ オ ー ク マ ン 20.コ ピ ー 機

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第1部

〈 注 意 〉

以 下 の 質 問 を よ く読 ん で 、 そ れ ぞ れ正 しい と思 う答 え を1つ ず つ選 ん で 、 そ の番 号 を右 の 口 の 中 に書 い て くだ さい 。 な お、 質 問 の 意 味 や 答 えが よ くわ か らない 場合 には 、 「×」印 を右 の[コ の 中 に書 い て くだ さい 。

(こ た え) 1.家 庭 で 、 必 要 以 上 の 電 気 を使 っ た 時 、 ど う い っ た こ とが起 こ り ます か 。

① 家 庭 の 電 気 製 品 の コー ドか らけ む りが 出 て くる 。

② 家 庭 の 電 気 製 品 が こわ れ て し ま う。

③ ブ レー カ ーが 下 りて 、電 流 が流 れ な くな る 。

2.次 の電 気 製 品 の う ち、 短 時 間 に最 も電 気 を多 く使 う もの は 、何 で す か 。

① テ レ ビ

② 冷 蔵 庫

③ エ ア コ ン

3.電 気 製 品 の 中 に は、 厂アー ス 」を取 り付 け る必 要 の あ る もの もあ り ます が 、 ど う して必 要 な の で す か 。

① 人 間 を感 電 か ら守 る た め 。

② 大 きな 地 震 か ら電 気 製 品 を守 る た め 。

③ 電 気 製 品 を う ま く働 かせ る よ う にす る た め。

4.電 卓 、 カ メ ラな ど に使 わ れ る ボ タ ン型 の小 さ な電 池 の こ とを何 とい い ます か 。

① マ ンガ ン電 池

② リ チ ウ ム 電 池

③ 水 銀 電 池

5.「 単1」か ら「単3」の 電 池 の 中 で 、一 番 大 き な電 池 は どれ で す か 。

① 「単1」の 電池

② 「単2」の 電 池

③ 「単3」の 電 池

6.「 ケ ー ブ ル テ レビ」とは、 どん な テ レ ビで す か 。

① ビ ル に 誰 が 来 た か を部 屋 の 中 か ら知 る た め の デ レ ビ

② 電 話 線 の よ う な線 を使 っ て 電波 を流 す テ レビ

③ 地 方 で しか 見 られ な い テ レ ビ

7.レ コ ー ド に代 わ っ て 登 場 し た 「CD」 を 、 日 本 語 に 直 す と ど う な り ま す か 。

① コ ン ピ ュ ー タ デ イ ス ク

② カ セ ッ トデ イ ス ク

③ コ ン パ ク トデ イ ス ク

(16)

8.ラ ジ オで 、 ク ラ シ ッ ク音 楽 な どの音 質 を重 視 す る音 楽 を放 送 す る の に適 した局 は 、 次 の うち どれ で す か 。

①PM局

②AM局

③FM局

9.次 の 中で 、 現 在 の コ ピ ー機 が で きな い こ とは何 で す か 。

① 字 の大 き さ を大 き く した り、小 さ くした りして くれ る。

② 何 枚 か コ ピ ー して順 番 に並 べ て くれ る 。

③ 外 国語 の 本 を コ ピ ーす る と、 自動 的 に翻 訳 して くれ る。

10.今 の 時 間 を知 りた い 時 に は、 何 番 に電 話 を した ら よい で す か 。 0104

●117

③177

11.「パ ソ コ ン」と は、 何 で す か。

① 家 に置 け る小 型 の コ ン ピュ ー タ

② 家 庭 用 の ゲ ー ム機

③ 遠 くの 人 と話 が で きる テ レ ビ電 話

12.パ ソ コ ン や ワ ー プ ロ で 、 デ ー タ を 保 存 し て お く場 所 は 、 次 の う ち ど れ で す か 。

カ ー ドデ イ ス ク

コ ン ピ ュ ー タ デ イ ス ク

フ ロ ッ ピ ー デ イ ス ク

13.「 コ ン ピ ュ ー タ ウ イ ル ス 」は 、 ど う い っ た 悪 い こ と を し ます か 。

① コ ン ピ ュ ー タ の プ ロ グ ラ ム や デ ー タ を こ わ す 。

② 人 間 の 体 に 入 り込 ん で 、 「コ ン ピ ュ ー タ 病 」な ど の 病 気 を も た ら す 。

③ コ ン ピ ュ ー タ の 機 械 自 体 を こ わ し て し ま う。

14.「デ ジ タ ル 時計 」とは 、 ど うい った 時 計 で す か 。

① 長 い針 と短 い針 で 現 在 の 時 刻 を知 らせ る時 計

② 次 々 と数 字 で現 在 の 時 刻 を知 らせ る時 計

③ 音 が 出 て時 刻 を知 らせ る時 計

15.「キ ャ ッシ ュデ イス ペ ンサ ー」と は、 何 で す か。

① チ ケ ッ トの 予 約 をす る機 械

② お 金 を預 け た り、 出 した りす る機 械

③ い ろい ろ な 催 し もの な どの 情 報 を取 り出 す機 械

第2部 へ 進 ん で くだ さい 。

一50一

(17)

第2部

〈注 意 〉

以 下 の 文 を よ く読 ん で 、 も しこ の文 に書 い て あ る こ とが あ な た に当 て は まれ ば 、 「はい」の と ころ に、 当 て は ま ら なけ れ ば 「い い え」の と こ ろ に「○ 」をつ け て くだ さい 。 どち らか よ くわか ら な い と き は、 近 い 方 に厂○」をつ け ます 。 た とえ 、 そ の 電 気 製 品 を持 って い な くて も、 そ れ を 使 っ た こ とが あ れ ば 質 問 に答 え て くだ さい 。 なお 質 問 の 中 には 、 み な さん が 聞 い た こ と もない よ う な難 しい電 気 製 品 の 使 い方 も含 まれ て い ます の で 、 何 の こ とだ か さ っ ぱ りわ か ら ない 時 は 、 「い い え」に 「○」を つ け て くだ さ い。

(こ た え) [テ レビ に つ い て]

1.テ レ ビ画 面 の明 る さ や色 、 見 え具 合 を 自分 で変 え る こ とが で きます 。

[ビ デ オ に つ い て]

2.ビ デ オ の 機 械 を 使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 厂は い 」の 人 は3番 へ 、 「い い え 」の 人 は5番 へ 進 ん で く だ さ い 。

3.テ レ ビ番 組 を ビ デ オ テ ー プ に 自分 で 録 画 す る こ とが で き ます 。 4.自 分 で録 画 の予 約 を して お くこ とが で きま す 。

[ビ デ オ カ メ ラ に つ い て]

5.ビ デ オ カ メ ラ を 使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は6番 へ 、 「い い え 」の 人 は8番 へ 進 ん で く だ さ い 。

6.ビ デ オ カ メ ラ に電 池 を入 れ た りテー プ を入 れ た り して 、 後 は ボ タ ン を押 す だ け で うつせ る状 態 に 自分 で して お くこ とが で き ます 。

7.大 人 に手伝 って もらわず に、 ビデ オカ メラで 人や物 を写 す こ とが で きます。

[テ レ ビ ゲ ー ム機 に つ い て]

8.テ レ ビ ゲ ー ム 機 で 遊 ん だ こ とが あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は9番 へ 、 「い い え 」の 人 は13番 へ 進 ん で く だ さ い 。

9.自 分 で テ レ ビ ゲ ー ム 機 と テ レ ビ と を つ な ぐ こ と き ま す 。

10.テ レ ビゲ ーム機 で遊 んで い る 時途 中で 使 い 方 が わ か らな くなる こ とが あ ります 。

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

ば い い い え

(18)

11.テ レ ビ ゲ ー ム 機 で 新 しい ソ フ ト を買 う と、 た い て い 良 い ス コ ア(得 点)を 上 げ る こ と が で き る よ う に な り ま す 。

12.テ レ ビ ゲ ー ム機 の 画 面 が 見 づ ら い 時 、 自分 で 濃 さ を 直 す こ と が で き ます 。

[ラ ジ カ セ ま た はCDプ レ ー ヤ ー に つ い て]

13.ラ ジ カ セ ま た はCDプ レ ー ヤ ー を 使 っ た こ とが あ り ま す 。

→ 厂は い 」の 人 は14番 へ 、 「い い え 」の 人 は19番 へ 進 ん で く だ さ い 。

14.自 分 で ラ ジ カ セ(CDプ レ ー ヤ ー も 含 む)を 使 っ て ラ ジ オ を 聴 く こ と が で き ま す 。

15.ラ ジ カ セ ま た はCDプ レ ー ヤ ー に 入 れ た テ ー プ(デ イ ズ ク)を 自 分 で ス タ ー トさ せ た り 、 止 め た り さ せ る こ と が で き ま す 。

16.ラ ジ カ セ ま た はCDプ レ ー ヤ ー に 入 れ た テ ー プ(デ ィ ス ク)を 自 分 で 早 送 り さ せ た り、 巻 戻 し させ た り す る こ と が で き ま す 。

17.ラ ジ カ セ を使 っ て 、 自分 で ラ ジ オ 放 送 を 録 音 す る こ と が で き ま す 。

18.ラ ジ カ セ を使 っ て 、 自分 の 声 や 友 達 の 声 を 録 音 す る こ と が で き ま す 。

[コ ピ ー 機 に つ い て]

1g.コ ピ ー 機 を使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は20番 へ 、 「い い え」の 人 は24番 へ 進 ん で く だ さ い 。 20.自 分 で コ ピ ー 機 を 使 っ て 、 教 科 書 や 問 題 集 を コ ピー す る こ と が で き ます 。

21.コ ピ ー 機 の 紙 が 切 れ た ら 、 自 分 で 入 れ る こ と が で き ま す 。

22.自 分 で コ ピ ー機 の ボ タ ン を押 して 、 コ ピ ー の 濃 さ を変 え る こ とが で き ます 。

23.自 分 で コ ピ ー 機 の 「枚 数 」ボ タ ン を 押 して 、1度 に 数 枚 コ ピ ー で き ま す 。

[留 守 番 電 話 に つ い て]

24.留 守 番 電 話 を使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 厂は い 」の 人 は25番 へ 、 「い い え 」の 人 は27番 へ 進 ん で くだ さ い

25.家 に 帰 っ た 時 、 留 守 番 電 話 の 内 容 を 自 分 で 聞 く こ と が で き ま す 。

26.外 か ら 、 家 の 留 守 番 電 話 の 内 容 を 自 分 で 聞 く こ と が で き ま す 。

一52一

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い は い

い い え い い え

は い い い え

は い は い は い は い

い い え い い え い い え い い え

は い い い え

は い は い

い い え い い え

(19)

[電 卓 に つ い て]

27.電 卓 を 使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は28番 へ 、 「い い え 」の 人 は30番 へ 進 ん で く だ さ い 。

28.電 卓 を 使 っ て 計 算 を す る と、 か え っ て ま ち が っ た 答 え に な っ て し ま う こ と が よ くあ り ま す 。

29.自 分 で 電 卓 を使 っ て 、 た し算 、 ひ き算 、 か け 算 、 わ り算 の ま ざ っ た 式 を 計 算 す る こ と が で き ま す 。

[電 子 手 帳 に つ い て]

30.電 子 手 帳 を 自 分 で 使 っ た こ とが あ り ま す 。

→ 厂は い 」の 人 は31番 へ 、 「い い え 」の 人 は34番 へ 進 ん で くだ さ い 。

31.電 子 手 帳 に電 池 を 入 れ る な ど し て 、 ス イ ッ チ を 入 れ れ ば 使 え る 状 態 に す る こ と が で き ま す 。

32.電 子 手 帳 に 、 学 校 や 塾 の 予 定 を 入 れ て お く こ と が で き ま す 。

33.電 子 手 帳 に 入 れ た 予 定 を 自 分 で 取 り 出 し て み る こ と が で き ま す 。

[ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン に つ い て]

34.ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン を 使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は35番 へ 、 「い い え 」の 人 は45番 へ 進 ん で く だ さ い

35.自 分 で ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン を使 っ て 、 手 紙 な ど の 文 章 を 作 る こ とが で き ま す 。

36.自 分 で ワ ー プ ロ ま た はパ ソ コ ン を使 っ て 、 画 面 に絵 を 書 く こ とが で き ます 。

37.ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン で 作 っ た 文 章 を 自 分 で 紙 に 印 刷 す る こ と が で き ま す 。

38.ワ ー プ ロ ま た はパ ソ コ ン で 作 っ た 文 章 を 自 分 で 保 存 し、 必 要 な 時 に 取 り 出 す こ と が で き ま す 。

39.ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン の イ ン ク リ ボ ン を 自 分 で 変 え る こ とが で き ま す 。

40.自 分 で ワ ー プ ロ ま た は パ ソ コ ン を 使 っ て 、 ゲ ー ム を す る こ とが で き ます 。

41.自 分 で パ ソ コ ン を 使 っ て 、 知 り た い こ と を 調 べ る こ とが で き ま す 。

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い は い

い い え

い い え

は い い い え

は い い い え

はい はい

い い え

い い えあ じ

は い い い え

はい はい は い

い いz

い い え

い い え

(20)

42.パ ソ コ ン の 学 習 ソ フ トを 使 っ て 、 自 分 で 勉 強 を す る こ とが で き ま す 。

43.自 分 で パ ソ コ ン を 使 っ て 、 他 の 人 と 話 を す る こ と が で き ま す 。

44.自 分 で プ ロ グ ラ ム を 作 っ て 、 パ ソ コ ン を 動 か す こ とが で き ま す 。

[カ メ ラ に つ い て]

45.自 分 で カ メ ラ の ピ ン ト を合 わ せ る こ と が で き ま す 。

46.自 分 で カ メ ラ に フ イ ル ム を 入 れ る こ と が で き ま す 。

47.自 分 で カ メ ラ の フ イ ル ム を抜 く こ と が で き ま す 。

[時 計 に つ い て]

48.時 刻 が 針 で は な く数 字 で わ か る 時 計 が 遅 れ て い た ら 自分 で 正 しい 時 刻 に 合 わ せ る こ と が で き ま す 。

49,長 い 針 と短 い 針 で 時 刻 が わ か る 時 計 で 、 自 分 で 秒 ま で 正 確 に 時 刻 を合 わ す こ と が で き ま す 。

50.目 覚 ま し時 計 を 自 分 で 思 い 通 りの 時 間 に セ ッ トす る こ と が で き ま す 。

[フ ァ ッ ク ス に つ い て]

51.フ ァ ッ ク ス を使 っ た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は52番 へ 、 「い い え 」の 人 は54番 へ 進 ん で くだ さ い 。

52.自 分 で フ ァ ッ ク ス を 使 っ て 、 友 達 に 手 紙 や 絵 を 送 る こ と が で き ま す 。

53.フ ァ ッ ク ス の 紙 が な く な っ た ら 、 自兮 で 入 れ る こ と が で き ま す 。

[電 子 楽 器 に つ い て]

54.電 子 楽 器(エ レ ク トー ン 、 シ ン セ サ イ ザ ー 、 電 子 オ ル ガ ン 、 電 子 ピ ア ノ 等)を 弾 い た こ と が あ り ま す 。

→ 「は い 」の 人 は55番 へ 、 「い い え 」の 人 は57番 へ 進 ん で くだ さ い 。

55.電 子 楽 器 の ス イ ッチ を 入 れ れ ば 使 え る状 態 に 自 分 で で き ま す 。

56.電 子 楽 器 か ら 出 る 音 の 種 類 を 自分 で 変 え る こ とが で き ま す 。

[そ の 他 の 電 気 製 品]

57.電 子 レ ン ジ の ボ タ ン を 押 し て 、 料 理 の 時 間 を 決 め る こ と が で き ま す 。

一54一

は い は い は い

はい はい は い

い い え

い い え

い い え

い い え い い え い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い い い え

は い は い

い い え

い い え

は い い い え

は い は い

い い え い い え

は い ・V、 い え

表 一2は 、 各 国 別 の結 果 を表 に した もの で あ る。 日本 で は 、家 庭 や 友 人 な どの 人 的環 境 が 強 い 影響 を与 え て い る 。 学 校 で の情 報 環 境 は、 「ビ デ オ カ メ ラ な ど を授 業 で 使 う」が ポ ジ テ ィ ブ に きい て い る が 、 「 学校 に ワ ー プ ロパ ソ コ ンに 詳 しい先 生 が い る」は逆 の効 果 を与 え てい る。学 校 の ワ ー プ ロ ・コ ン ピュ ー タ環 境 は 、 日本 の場

参照

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