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Japan Advanced Institute of Science and Technology

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title Study on New E‑cash Systems

Author(s) 広橋, 浩司

Citation

Issue Date 1999‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/1224 Rights

Description Supervisor:岡本 栄司, 情報科学研究科, 修士

(2)

広橋 浩司

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

1999

2

15

キーワード: 電子マネー、オフライン、Scho enmakersブラインド署名、部分ブラインド 署名、メッセージ・リカバリー.

ネットワークを利用して買い物をする場合、支払もネットワーク経由で電子的に行える ことが望まれている。加えて、暗号技術も飛躍的に向上してきたことにより、電子マネー システムの構築は、理論的観点だけでなく、実用的な面でも重要な研究課題となった。こ のシステムの特徴は、電子データ化されたマネーをコンピュータネットワーク上で、リ アルタイムに移動できる点にある。電子マネーシステムは主に次の3つプロトコルから 成る。

引出プロトコル: ある利用者が、銀行から電子マネーを引き出す。

支払プロトコル: 利用者は、引き出したマネーを使って、店から何かを購入する。

決済プロトコル: 店は、受け取ったマネーを銀行にある自分の口座に振り込む。

また、電子マネーシステムには、以下の2つの支払方法が存在する。

オンライン型支払方式: 利用者が店で何かを買う時、店は、利用者から受け取る電 子マネーが正当なものかどうかを確認するため、銀行に問い合わせる。もし、正当 であれば、店は、そのまま自分の口座に振り込み、利用者に商品(サービス)を提供 する。つまり、支払と決済がオンラインで同時に行われる。

オフライン型支払方式: 利用者が、店で何かを買うつもりで電子マネーを支払う時、

店は、銀行に問い合わせなくても受け取ったマネーの正当性を確認することができ る。受け取ったマネーは、後から銀行で決済すればよい。

Copyright c

1999byKojiHirohashi

(3)

しかし、オンライン型電子マネーシステムでは、店は銀行とオンラインで繋がっていなけ れば、利用者から受け取ったマネーが正当であるかどうかを検証できないので、通信コ ストやデータベースの維持にかかるコストなどを考慮すると、実用的でない。そのため、

オフライン型電子マネーシステムは、このような実用的な観点からすると望ましい。今後 は、オフライン型のみを考えることにする。

オフライン型電子マネーシステムは、次の性質も満たさなければならない。

完全情報化: 電子マネーの安全性は、物理的条件に依存する必要がなく、マネーが 完全に情報のみで自立して実現されている。つまり、ネットワークを通して、電子 マネーを転送できる。

安全性: 電子マネーのコピー、偽造などによる不正利用ができない。

匿名性: 支払時における利用者のプライバシは守られなければならない。つまり、

利用者の購入に関するプライバシの追跡は、不可能でなければならない。

Scho enmakersは、Schnorr署名[21]に基づいたブラインド署名を提案した[22]。この署 名の特徴は、

署名者は、検証者毎に異なる秘密鍵を用いて署名する。

ものである。

一方、阿部・藤崎は、部分ブラインド署名の概念を発表した[1]。これは、

署名者は、メッセージの一部である検証者と署名者との共有情報を使って署名する ので、署名の際、メッセージに含まれる情報が正しいことを保証できる。

が特徴である。さらに、阿部・Camenischは、この性質を持つSchnorr型のブラインド署 名を提案した[2]

従来の電子マネーシステム[3,4,11,12,18,19,22]と異なり、宮崎・櫻井は、Scho enmakers

ブラインド署名[22]及び部分ブラインド署名[2]を用いた電子マネーシステムを発表した

[14]。しかし、このシステムは、だれでも簡単に電子マネーを偽造できる。これは、たと え、利用者が銀行の秘密鍵を知らなくても、マネーの正当性を確認するのに使用する検証 式を満たすようなマネーを作ることができるためである。そこで、我々は、この問題を解 決した上で、2種類のSchnorr型のブラインド署名[2,22]を用いた電子マネーシステムを 発表した[13]。しかし、このシステムでは、利用者が引出中にマネーの価値を偽造できる 危険性がある。

Nyberg・Ruepp elは、以下の性質を持つ署名を開発した[16,17]

メッセージ・リカバリー: 検証者は、署名からメッセージを復元することができる。

つまり、メッセージはハッシュ関数で圧縮される必要がなく、署名と一緒に送信さ れなくてもよい。

(4)

この性質は、今までの署名方式(ElGamal署名[9]Schnorr署名など)では実現されてお らず、従来の電子マネーシステム[3,4,7],[11]-[13],[18,19,22]も持っていない。

Nguyen達は、メッセージ・リカバリーの性質を持つ電子マネーシステムを発表したが

[15]、先程の宮崎・櫻井方式と同様の理由で、電子マネーの偽造が簡単にできる。

本研究では、[14,15]の中で提案された電子マネーシステムの問題点を具体的に考察し た。これを踏まえた上で、我々は、新たなオフライン型電子マネーシステムを2種類提案 した。一つは、Schnorr署名に基づいた2種類のブラインド署名を利用した電子マネーシ ステムで、このシステムは、[13]で紹介した電子マネーシステムを改良したものである。

もう一つは、Nyberg-Rueppel署名の使用によってメッセージ・リカバリーを実現する電 子マネーシステムである。そして、これら2つの提案方式の安全性(完全性、支払時にお ける利用者の匿名性、マネーの偽造、二重使用者の特定)について評価した。また、通信・

計算コストの観点から考えると、2種類の提案システムは、過去のシステム[3,11,12]より も効率的である。

参照

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