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人工知能 IoT ビッグデータによる新たな産業革命 我が国経済社会は 様々な構造的 社会的課題に直面している こうした中 IoT ビッグデータ 人工知能をはじめとした新たな技術 ( ) により グローバルに新たな 産業革命 とも呼ぶべきインパクトが見込まれる この結果として 産業構造 就業構造及び経

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(1)

人工知能・IoT・ビッグデータによる

新たな産業・社会革命

経済産業省

2015年11月19日

(2)

人工知能・IoT・ビッグデータによる新たな産業革命

我が国経済社会は、様々な構造的・社会的課題に直面している。

こうした中、IoT、ビッグデータ、人工知能をはじめとした新たな技術(※)により、グロー

バルに新たな「産業革命」とも呼ぶべきインパクトが見込まれる。

この結果として、産業構造、就業構造及び経済社会システム自体の変革がもたらされる

可能性。

1 動力の獲得 (蒸気機関) 動力の革新 (モーター) 自動化 (ICとプログラム) 自律化、相互協調 ・ IoT ・ 人工知能 (ディープラーニング) ・ ビッグデータ、 クラウド 大量生産・高速輸送 微細な制御 省人化 無人化 将来予測 相互協調による最適化 マス・カスタマイゼーション 遠隔制御 モノのサービス化 最適プランニング 高度化 (※)あらゆるモノや情報がインターネットを通じて繋がり、それらが互 いにリアルタイムで情報をやり取りしつつ(相互協調)、人の指 示を逐一受けずに判断・機能し(自律化)、システム全体の 効率を高めるとともに新たな製品・サービスを創出(高度化)

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新たな産業革命においては、「データの収集・蓄積とその利用手法・戦略」が付加価値の

新たな源泉として重要となる可能性。

具体的には、以下の両面から新たな付加価値の増大につながることが期待される。

① 効率性の飛躍的な向上

② 革新的な新たなサービス・製品の創出

(マスカスタマイゼーションによるテイラーメイド製品・サービス の迅速・安価な供給/業種の壁を超えた新たなサービス・製品の提供 等) 2 タイプ2:革新的な新サービス・製品の創出 タイプ1:効率性の飛躍的向上 在庫の減少 リードタイム の短縮 COST DOWN COST DOWN COST DOWN タテ・ヨコのリアルタイム 連携の強化 ものづくり 移動手段 物流・流通 金融 医療・健康 エネルギー 業種の壁を越えた新たな サービス・製品の提供

新たな産業革命における新たな付加価値の源泉

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3

海外プレイヤーの戦略には、①サービスを起点とするものと、②ものづくり(製品)を起点と

するものの2つの動きが存在。

①ネット上の強み(様々なサービス(検索・広告、商取引等)のプラットフォーム)をテコにリ

アルな事業分野(ロボット、自動車等)へ拡大(ネットからリアルへ)

②リアルの強み(現場の生産設備・ロボット等)をテコに、現場データのネットワーク化を通じた

新たなプラットフォーマーを目指す動き(リアルからネットへ)

出所:平成26年度ものづくり基盤技術の振興施 策 製造分野 の事例 ネットから リアルへ リアルから ネットへ

海外メインプレーヤーのグローバル戦略

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4 アマゾン : EC事業者からロジスティクス事業への進出 • 人工知能を搭載した自立型自動走行ロボットが、米国内10カ所の物 流センターで、約1万5千台が稼働。商品ピックアップを自動化。 • 物流センターの自動運転の効率化のため、「アマゾンピッキングチャレン ジ」(日米欧の研究機関やメーカー約30チームが参加するコンペ)を 実施。 • EC事業で培ったロジスティクスのノウハウを活かし、フルフィルメントサービ ス(在庫保管、注文処理、出荷、カスタマーサービス等を代行)を展 開。従来の物流事業者を脅かす可能性。 • ドローンの本格普及に向けて、連邦航空宇宙局(NASA)主催の会 合でドローン専用の空域を設定するよう提唱。(2015年7月) グーグル : 人工知能、決済、ウェアラブル端末等多岐に亘る 取組みを実施 • 拡大するサービスと部門を再編し、機動的に組織運営を行うため、持株 会社「アルファベット(Alphabet)」を設立。自動車事業については 「グーグル・オート(Google Auto)」として分社化。

• 次期OS「Android M」に、電子決済システム「Android Pay」やパー

ソナルアシスタントシステム「NoW on tap」を搭載予定。

• 業務用にグーグル・グラス(Google Glass)の供給を開始。ドイツの

宅配サービス大手DHLがオランダにある自社倉庫で試験的に導入。

• 独自のIoT 環境の構築のため、IoT デバイス用OS「Brillo」を発表。

Brillo はWi-Fi などの無線通信をサポートするほか音声認識をベースと する音声操作にも対応し、幅広い製品への活用を想定。 インテル : IoTを自社チップの用途拡大の契機に • ドローンメーカーに積極的に投資を行い(米Airware社、米Precison 社、中Yaneec社)、自社のチップの応用を拡大する戦略を実施。 • 洋服のボタン大となる超小型コンピュータ「Curie(キュリー)」を発表。 小型組み込み機器にインテル社の技術を浸透させることを目指す。 ボッシュ : 非自動車分野のM&Aが急増。 • 非自動車M&Aの件数は、2008年以降17件に上る。 • スマートホーム、モビリティ、つながる工場等に強みを持つミドルウェア企業 を買収。(2015年2月) シーメンス : 産機メーカから生産工程プラットフォーマーへ • デジタルファクトリー部門を創設し、製品ライフサイクルマネジメントや製造 自動化に係るソリューションを一気通貫で提供できる体制を構築。 • 直近では、エンタープライズ向け製造実行システムの市場で高い実績を

持つ米国Camstar Systems, Inc.を買収。(2014年10月)

IBM : ハードウェアからIoTを支える総合ソリューション企業へ • IoTデバイスから得られる情報を整理・分析できる情報処理基盤(IoT Foundation)をリリース。(2014年10月) • ニューラル・ネットワーク学習等の処理を高速で行える、人間の脳の ニューロンを模して作った「ニューロシナプティック・チップ」を発表

直近の海外プレーヤーの動き

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(参考)主要領域別の経済価値

主なシンクタンクは、製造、流通・小売・物流、金融、医療・健康、公共サービスといった

領域で IoTのインパクトが大きいと試算している。

※モビリティ(自動走行等) 0.9 (2025年時点のIoTの経済価値) ( 出所:Cisco,McKinsey レポートを基に経済産業省分類・統合) 【IoTが付加する領域別経済価値(グローバルベース)】 (2013-2022でIoTが創出する経済価値の累計) (兆㌦) 4.6 0.2 0.6 0.9 0.9 1.0 1.3 2.3 3.9 公共サービス(含む行政) 農業 メディア・コンテンツ 教育サービス スマートハウス、スマートコミュニティ エネルギーインフラ 医療・健康 金融 流通・小売・物流 ものづくり革新 【※経済価値】 IoTサプライヤーの売上増加だけでなく、IoTを導入する企業 において、オペレーション効率化等を通じて実現されるコスト 削減効果やマーケティング高度化に伴う売上増加等の ユーザー型の経済効果も含めた全体的な効果

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(1)ものづくり革新 ①製造業のサービス産業化 ~新たな価値:製品の販売に留まらず、データを活用した新たなサービスを併せて 提供することで顧客を囲い込み・利益を引き上げ ~ポイント:1)自社が提供した製品のみならず、他社製品も含めて保守管理や稼働の 最適化提案を行えるプラットフォーム(Predix)を開発 → GE 2)リアルタイムに最適な燃料消費、天候条件に応じた最適な航路計算ができる システムを航空会社に提供 → Boeing 3)顧客が持つ設備に関する機能(リアルタイム監視・警告通知等)をクラウド で提供、 ITリソースが充実していない中小企業でも利用可能に → Honeywell ②マスカスタマイゼーション ~新たな価値:顧客の個別ニーズに合わせた製品を、大量生産時と同等のコストで生産 生産拠点が需要地へ回帰する可能性 ~ポイント:生産工程におけるあらゆる情報が生産ライン上の機械同士で共有、 柔軟な生産体制を実現。 個別管理によって同じ生産ラインで異なる製品の製造が可能に → Harley Davidson、SIEMENS、adidas ③生産性の向上 ~新たな価値:自社の工場に留まらず、サプライチェーン全体をつなぐことにより生産性を 引き上げ ~ポイント:世界265ヶ所に生産施設をネットワーク化する技術・ソフトを開発 → BOSCH 企業の枠を超えたプラットフォームを使って、中小企業も参画できるシステムを構築 → インダストリー4.0 6

主要領域における海外事例のポイント

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(2)モビリティ ①自動走行

~新たな価値:交通事故の減少、交通弱者への移動手段提供、時間の効率化(省人化) ~ポイント:公道における実証実験を開始。技術レベルの向上とともに、社会システムへの 実装を検討 → Google、 Cruise Automation

②ドローン ~新たな価値:商業利用(小荷物配達、遠隔輸送、農業調査等)、時間の効率化(省人化) ~ポイント:1)商用飛行のテストを実施 → Amazon 2)ドローン航空管制事業者になることを提案 → Google ③シェアリング ~新たな価値:ムダのない需給マッチング ~ポイント:需給の状況をリアルタイムに価格へ反映するためのアルゴリズム(人工知能) 配車・支払い等の利便性向上(スマホとクレジットカードで対応可能) 社会に実装するための社会システム作り → Uber 7

主要領域における海外事例のポイント

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(3)金融 【資金調達】 資金ニーズに対するリスクマネーの出し手のマッチング ~新たな価値:中小零細企業、個人の資金調達多様化 ~ポイント:1)トランザクション・レンディング(ECマーケットなどでの取引情報で与信判断) → Kabbage、Karrot 2)資金の借手と貸手とをマッチング(P2Pレンディング) → LendingClub 【決済】 ①簡素なクレジット決済サービス ~新たな価値:クレジット決済サービスの中小・個人店舗への対象拡大 中小店舗にもビッグデータを活用した販促支援を提供 ~ポイント:スマホ+簡易リーダ+携帯回線+クラウドPOSで安価にシステム導入可能 クラウドPOSを連動させることでより詳細な消費活動分析が可能に → Square ②個人間送金(P2P送金)サービスの提供 ~新たな価値:銀行口座間の送金以外も含めた多様な送金手法の選択が可能 ~ポイント:独自アカウント残高へのチャージ、クレジット・デビットカードへのチャージ等 → PayPal、Venmo、Google Wallet 【保険】 テレマティクス自動車保険 ~新たな価値:個別の運転情報に即した適切な保険料の設定 ~ポイント:車載端末で運転データを収集。同データを分析することで、運転特性を把握 →Metromile等 8

主要領域における海外事例のポイント

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(4)医療・健康 ①医療・健康管理の個別化サービス ~新たな価値:個々人の日々の医療・健康情報を取得・蓄積し、分析した上で、 顧客(患者・病院)にとって使いやすい形で提供 ~ポイント:個々人の負担を低減したセンサー(ウエアラブル端末や体内で稼働する センサー等)の活用 同センサーで得た情報を、クラウド等を活用して分析 分析結果はスマホ等で簡単に確認可能

→ Fitbit、Proteus Digital Health ②従来の診断精度を超える医療サポート ~新たな価値:従来は使用困難だった大量のデータを用いた疾病の発症リスク解析 ~ポイント:従来は活用していなかった診療記録から、人工知能を用いて特定の 疾病リスクと関連する情報を抽出・解析 → Carilion Clinic (注)欧米の事例を踏まえた分析 今回の事例を踏まえ、来月以降の領域別の検討にあたって、個別の領域ごとに、次の事項を さらに分析していく。 ①それぞれの事例について、何を生み出したことが付加価値、競争力の源泉になっているのか。 ②①に対して、日本の現状はどうなっているのか。 ③海外ができて、日本ができていないことは何か。またその要因は何か。 9

主要領域における海外事例のポイント

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(1)ものづくり革新(BtoB)(米:GE)

GEはセキュリティ会社を買収、ソフトウェア開発会社に出資、大規模なソフトウェア部隊

を内製化するなど、

ものづくり企業からソフトウェアを活用したサービス企業へ。

機器の予知保全を行うプラットフォームソフトPredixにより新たな付加価値を創出。

(参考)GEのIOTへの取組体制  GEは2011にIOTの構想を発表。その基本戦略は①トップ主導体制、②集中型 研究・技術開発投資、③エコシステム作り、④ICT部門の抜本的強化である。  特に、全社CEOイメルト氏による強いコミットメントが際立つ。IOTに関する活

動の全てをGE Global Research Center(特にシリコンバレーのGRC)から直接

全社CEOであるイメルトに報告する体制を構築している。 GE Predix IIoTプラットフォーム

(出所:GE Web) • GEは10%出資しているPivotalと共同でPredixと呼ばれる予知保全のプラットフォームソフトの開発を実施。自 社工場だけでなく、電力、石油・ガス、鉄道、航空機などの顧客向けサービスを提供(2014年に40のアプリを 提供)。2014年度にGE全体で11億ドルの売上に貢献。 • 2015年8月にはPredix Cloudを発表、クラウド上において、GEのみならず、サードパーティもプログラムを提供 可能なプラットフォームとしてサービスを拡張。

GEはIOTの中核を担うGlobal Research Centerを米国、ドイツ、中国、インド、ブラジル等に設置。シリコンバレー近郊(San Ramon)にIndustrial Internetに関するソフトウェア研究所を設置、今でも急速にその規模を拡大している(2012の250人から 2015に1200人に拡大)。

 機械からのセンサーデータのみならず、工場・プラントなどで働く人からデータを収集できる産業界向けWearable Deviceの研

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(1)ものづくり革新(BtoC) (米:Harley Davidson )

ハーレー社は2009~2011年にかけて、ヨーク工場を刷新。老朽化していた工場を最

新鋭の「スマート・ファクトリー(賢い工場)」刷新。

すべての製造・工作機器と移動機器は、取り付けられたセンサーによって、稼働状態とそ

の位置がモニターされており、製造拠点を丸ごとモニター可能。

顧客からの

カスタム発注を受けると、その一台を組み上げるのに必要なすべての部品のリ

ストが即座に取り込まれ、生産計画に反映し、必要となる部品の在庫確認や手配を行

い、製造を実行し、マスカスタマイゼーションを実現

(出所: SAPジャパン Web) ■スマートファクトリー化の効果 ・生産計画 15~21日前 ⇒ 6時間前 ・部品在庫 8~10日分 ⇒ 3時間分 ・工場面積 15万㎡ ⇒ 6.5万㎡ ・ワーカーの数 およそ半分に ・タクトタイム 86秒を実現 ・納品リードタイム 2~3週間短縮

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(2)モビリティ(米:Google)

Googleは ハンドル、アクセル、ブレーキの無い自動運転プロトタイプを発表。

2015年6月以降、カリフォルニア州、ネバダ州、テキサス州で、

自動運転車による公道

テストに次々と着手。

Google自動運転車の公道テスト開始 (参考)Google自動運転車プロトタイプ • 軽自動車のような小さな車体に、センサー及び 自動運転技術を搭載している。二人乗りの構成 で、車内にはハンドル、アクセル、ブレーキは無 く、スタート・ボタンと緊急停止ボタンがあるのみ。 車内にはモニターが設置され、走行ルートなど を表示する。 • 自動運転車は詳細な地図情報を予めシステム に搭載している(右図灰色の部分がベースマッ プ)。ベースマップ上に自動運転車のセンサー が捉えたオブジェクトをプロットする構造。カリ フォルニア州、ネバタ州に続き、テキサス州で の公道テストを開始。

※Google[x] Project Self-Driving Carの総責任者としてJohn Krafcik氏の就任が2015年9月に発表された。同氏は2013年までHyndai Americaの CEOを5年間、以前にFordの商品開発部門で14年の勤務実績があり商品開発・ビジネス経験が豊富。Hyndaiを退職後、TrueCarを起業していた。

(出所:Google Web、VentureClef)

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(3)物流(米:Amazon)

AMAZONは

ドローンによる商品配送“Amazon Prime Air”の実現を目指し、飛行テ

ストを実施。

顧客の購入履歴の分析を活用した地域単位での物流システムの最適化と併せて活用

することで

注文から配達までの時間を30分以内

とすることを目指す。

• Amazon CEOのJeff Bezosは2013年12月、ドローンによる 商品配送技術を公開した。このサービスは“Amazon Prime Air”と呼ばれ、ドローンで注文を受けた商品を配 送する。商品重量は5ポンドまでで、配達時間は30分以 内。配送距離は配送センターから10マイル以内をカバー する。 • 2015年3月にFAAから飛行テスト許可が出されている。 条件は400フィート以下、日中で視野の範囲内でのテス トのみ。 • Amazonは、高度500フィート以下400フィートまでの空間 は、ドローン立ち入り禁止区域とし、有人航空機との接 触を避ける。 400フィート以下の空域をドローンの性能に より、4つの空域に分離飛行することを提案している。 (出所:Amazon Web) (出所:NASA Web)

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(4)金融(米:Lending Club)

貸し手と借り手をWeb上で募り、双方のマッチングを行う

ことでP2Pレンディングサービス

を提供。

具体的には、借り手から、希望借入額に加え、

財務情報等の情報をWeb入力を通じ

て取得

。クレジットスコアリングに基づき複数の融資条件を自動生成してオファー、借り手

は条件を選択して自らの口座への振り込みを待つ。

Lending Clubは、こうして組成された貸出債権を、

リスクとリターンの組み合わせにより

パッケージにして証券化

、口座登録している貸し手に対して投資をオファーする。

丁寧なスコアリングで

与信可能性を高める

とともに、

金融商品の多様化

を同時に実現。

• サンフランシスコに拠点を置く同社は、 2006年に創業 • 2014年12月に株式を公開し、9億ドルの調 達に成功。 • 現在の時価総額は55億ドルで、Fintech最 大クラスの企業に成長した。

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(4)金融(米:Metromile)

従来の自動車保険は、年齢や職業、過去の事故履歴と言ったドライバーの属性に基づ

いて一律に保険料が設定される。

Metromileは、同様の属性を持つドライバーでも

実際の運転頻度によって実際のリスク

量が異なることに着目

実際の走行距離をリアルタイムで把握できるデバイスを自動車に設置することで、

走行

距離に応じて従量的に保険料が上昇する自動車保険を提供

また、従来、UBERのドライバーは、顧客を乗せていない時は無保険状態であったが、

UBERとの連携により無保険状態を解消できるサービスを提供。

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(5)医療・健康(米:Fitbit)

「fitbit」は、人々の運動や睡眠といった活動状況、食事、体重などを記録する活動量

計等とネットサービスを開発・販売するメーカー。

心拍計や活動量計により得られたデータをクラウド上で管理し、

利用者に歩数や移動

距離、消費カロリーなどを見える化

「fitbitトレーナー」では、個々人の活動目標と活動実績に応じて

カスタマイズされたフィッ

トネスプランを提供

(出所: Fitbit Web )

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(5)医療・健康(米:Carilion Clinic)

バージニア州のCarilion Clinicでは、 IBMが開発した人工知能ワトソン(Watson)

の自然言語処理の技術とデータ分析の能力を使い、

特定の病気のリスクを持つ患者を

自動的に探し出すシステ

ムを導入。

通常の診察行為だけでは見落としがちな

「未病」の傾向

を事前に発見することで、

健康

寿命の長期化

が実現可能。また、これに伴う

医療費の大幅な削減

も期待できる。

心臓病は入院患者がもっとも多い病気の1つであり、電 子カルテを使用していても、詳細な情報が医療メモに埋 もれてしまうことも少なくないため、Carilion ClinicはIBMと 協力して医療データから心臓病患者を予測分析する取 り組みを実施。 (35万人の患者情報の他に、2,000万件分の医療メモな どのデータ基に予測分析を行った結果、1年以内に心臓 病を発症する可能性がある患者8,500人の特定に成功 し、85%の精度。その中の3,500人は従来の分析では見 落としていた可能性があると見られる。) (出所: IBM Web )

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(6)インフラ(米:Skycatch)

Skycatchは、高精度画像による空撮を行うことで、

建築物や鉱山、農業、太陽光発

電などにおいて、異常部位の検知などを自動で行うシステム

を提供している。

直近では、バッテリーを自ら交換しながら自動航行するドローンシステムを開発することで、

異常監視といったオペレーションの完全自動化を実現するシステムをセットで提供。

様々な産業における監視作業の効率化・省人化

だけでなく、

得られた画像データに基

づく地図サービスなど新たな展開が考えられる

• コマツはSkycatchのドローンを使って、基礎工事 の大半を自動化する「スマートコンストラクショ ン」を展開 (出所:Skycatch Web) • バッテリを自動的に交換するための、 地上に設置するベースステーション

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(7)エネルギー・スマートハウス・スマートコミュニティ(米:Nest Labs)

Googleが32億ドルで買収したNest Labsは、温度管理を行うサーモスタットをスマート

ホームのハブに据えるビジネスを展開。

将来的には、

Nestを通じて家庭内の活動データを常時モニタリングし、当該データに基

づく様々なサービスが提案されていく可能性

あり(

家庭内のサービスプラットフォーム化

)。

Nest Learning Thermostat (本ページではNestと表記)はNest Labsが開発したサーモスタット。

Nest LabsはiPodの開発責任者であったトニー・フェデル氏が共同創業者として立ち上げた会社として知られる。 (出所: Nest Labs Web) Nestと連動可能な家庭用機器

Nest Learning Thermostat(左)、Nest Protect(中)、Nest Cam(右)

• 「Nest Developer Program (Work With Nest)」の公開で、 NestとProtect(煙検知器)は3rdパーティ製の機器や サービスとも連携できるようになった。例えば、洗濯 機や照明やネット上のサービスもNestと連動させるこ とができる。 • 既にメルセデス社との連携により、車が自宅周辺に 戻ってくると自動的にエアコンで温度を調整すること も可能。 • さらにNestはホームビデオリンクセキュリティ(監視カ メラ)の会社であるDropcamを5億5500万ドルで買収し、 Nest Camとして同社の主力製品に据えて販売を開始。 Nestがスマートホームという領域で更にサービスを拡 大している。

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(8)農業(米:PrecisionHawk)

PrecisionHawkは固定翼のドローンを活用し、

多様なセンサー群から得たデータのクラ

ウド上での農作物の成育状態のマッピングやデータ分析結果に基づく具体的なアクショ

ン(施肥等)の提案まで総合的な精密農業のソリューション

を提供。

• PrecisionHawkのキャッチフレーズは、「データ収集からアク ションへ」。 • ドローンのハードウエア、目的により取り付けが変わる多 様なセンサー群、収集したデータのクラウドでのマッピング、 そしてデータ解析による診断と具体的なアクションの提案 までの総合的な精密農業のソリューションを提供。 • ハードウエアは固定翼であるため滞空時間が長く、広大な 農場をカバーすることが出来る。 • 作物の数量、一本一本の生育状況、作柄の状況をシーズ ンを通し把握。暴風雨などの被害状況も正確に測定できる ことから、保険会社及び農家からも歓迎されている。 (出所: PrecisionHawk Web)

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(9)観光(米:Airbnb)

世界中の宿泊設備や住宅の空き部屋の情報を、旅行等で一時的な宿泊場所を求め

るユーザーとマッチング。

2015年10月現在、190カ国以上にサービスが広がり、ユー

ザー登録は数百万人、150万件超の空き部屋情報が登録されており、使用者数はの

べ4,000万人超。

2015年6月までに累計で23億ドルを調達し、企業価値は255億ドルと言われる。

(出所:Airbnb website; Juggernaut Blog; CrunchBase)

基本的なビジネス/マッチング・システム 掲載 検索 予約 成立 宿泊 旅行者 ホスト Airbnb 宿泊先 候補を 検索 予約時に 先払い (+3%手数料) 支払 (-10% 手数料) 予約を 承諾 相互に 事後 レビュー 物件情報 *を掲載 相互 評価

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企業経営者に対する意識調査結果(アクセンチュア調査

世界各国の経営者の約60%が新たな収益源の創出に貢献すると考える一方、日本企業の経営者 の大半はオペレーションの効率化や生産性向上のツールとして捉えている。 ※アクセンチュアが世界の経営者1405名(日本では50人)に対して「グローバルCEO調査2015」として 意識調査を実施。 出所:アクセンチュア「グローバルCEO調査2015」をもとに経済産業省作成 新たな収益源の創出に 貢献する オペレーションの効率化/ 生産性向上に貢献する 57% 32% 68% 43% 日本 グローバル

企業経営者の意識

(24)

アベノミクス第2ステージを実現する枠組み

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新産業構造ビジョン

未来投資に向けた官民対話

IoT・ビッグデータ・人工知能等による変革を踏まえた、将来の経済社会のあ

るべき姿を提示

民間投資の目指すべき方向性と、政府の取り組むべき環境整備の在り方を、

官民で対話

※「日本再興戦略」改訂2015

(本年6月30日閣議決定)

アベノミクス第2ステージを実現する枠組み

(25)

【参考】「日本再興戦略」改訂2015のポイント

24

新産業構造ビジョン

IoT・ビッグデータ・人工知能等による変革は、従来にないスピードとインパクト

で進行

民間が時機を失うことなく的確な投資を行い、また、国がそれを促し加速する

ためのルールの整備・変更を遅滞なく講じていくためには、羅針盤となる官民

共有のビジョンが必要

① IoT・ビッグデータ・人工知能がもたらす変革の姿や時期(産業構造、就

業構造、経済社会システムの変革)、②ビジネスチャンスの可能性、③官

民が行うべき対応(規制制度改革、研究開発・設備・人材投資等)、に

ついて時間軸を明確にしながら検討

(本年6月30日閣議決定)

(参考)「日本再興戦略」改訂2015のポイント

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25

2015年9月17日 第1回 開催

「新産業構造部会」の開催

2015年10月28日 第2回 開催

(27)

Mission 1. 「第4次産業革命」のインパクト Q1.IoT、ビッグデータ、人工知能といった新たな技術は、経済・社会にどのような変革をもたらすのか。 Q2.我が国経済が抱える構造的・社会的課題をどのように克服していくのか。 Q3.個々人の暮らしの変革の姿はどのようなものか(光と影)。 Mission 2. ゲームの変革を踏まえた我が国の戦略 Q1.海外のメインプレーヤーは、どのようなグローバル戦略を描いているのか。 Q2.「第4次産業革命」による変革の中で、何が(誰が)付加価値を獲得するのか。競争優位の鍵を 握るのは誰か。 Q3.日本の強み・弱みを分析した上で、それを活かして、政府・企業はどのような戦略を描くか。 Q4.その中で、中堅・中小企業、ベンチャー、担い手としての個人は、各々どういう役割を担うのか。 Mission 3. 2030年代に向けた主要分野の将来像・産業構造の姿 Q1.主な分野における将来像はどのようなものか。 Q2.「第4次産業革命」による変革の結果として、どのような産業構造の転換が生じるか。 Mission 4. 2030年代の就業構造の姿(どのような分野にどのような人材が求められるか) Mission 5. 2030年代に向けた技術のあり方(ロードマップ) Mission 6. 官民の取組みのあり方(短期・中長期、その実行のスピードアップのあり方) 26

「新産業構造部会」 主な検討事項

(28)

<年内>

最新の技術動向と国際的な動き

(※関係省庁との連携による研究開発PJの推進 等)

各ビジネス分野の動向及び変革の姿、官民の取組

<年明け以降>

産業構造・就業構造の変化の姿

経済社会システムの姿(人口問題、教育・雇用システム等)

個々人の暮らしの姿

変革に向けた官民の取組

27

「官民対話」「IoT推進ラボ」(いずれも今秋創設)と連携

先進的なモデルケースの創出と関連する規制改革の推進 等

来春に中間取りまとめを実施。検討成果を成長戦略へ。

※海外調査団による国際動向調査

※中間取りまとめ以降も検討を継続

「新産業構造部会」 今後の進め方

(29)

28 専門WG 課題に応じて設置(当面はセキュリ ティ、プライバシー関連) 先進的モデル事業推進WG (IoT推進ラボ) ネットワーク等のIoT関連技術の開 発・実証、標準化等 技術開発WG (スマートIoT推進フォーラム) 先進的なモデル事業の創出、規制改 革等の環境整備

総 会

運営委員会 (15名)  会長  副会長 総務省、経済産業省 関係省庁等 情報通信研究機構(NICT)、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)等 協力 協力  IoT/ビッグデータ/人工知能時代に対応し、企業・業種の枠を超えて産官学で利活用を促進するため、民主導の組織として 「IoT推進コンソーシアム」を設立。  技術開発、利活用、政策課題の解決に向けた提言等を実施。

(参考)IoT推進コンソーシアム

(30)

29 第1回 10月16日開催 ○ 総理から、産業界に対し、設備、技術、人材への投資拡大を要請するとともに、関係大臣に対し、 投資拡大の観点から必要な検討の着手を指示

未来投資に向けた官民対話

第2回 11月5日開催 ○ 「個別企業の投資動向と課題」についての説明 豊田章男 トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 ○ 「第4次産業革命に向けた投資と課題」についての説明 冨山和彦 IoT推進ラボ会長 谷口恒 株式会社ZMP代表取締役社長 ポール・マイズナー アマゾン・ドットコム副社長 川田達男 セーレン株式会社 代表取締役会長 ○ 総理から、第4次産業革命の実現に向けた具体的方針として以下を提示するとともに、関係大臣に 対し、具体的な制度設計への着手を指示 ①2020年オリンピック・パラリンピックでの無人自動走行による移動サービス、高速道路での自動運転 ②3年以内に、ドローンを使った荷物配送 ③ドローンや建設機械の遠隔操作、データのやりとり ④3年以内に、人工知能を活用した医療診断支援システムの活用

(31)

エアロセンス・ALSOK・セコム ドローンカメラを活用した建築の施工 管理等 ドローンで建設現場を上空から撮 影。高層ビルディング建設現場で、 鉄骨の施工状況を確認し、クラウ ド上で設計図と照合することで建 設工事の安全性を担保。 <建材の在庫を上空から撮影> 30 危険の伴う作業からの開放 人間の果たす役割・機能自体も変化

データによる新たな社会の創造を目指す企業①

エクスメディオ AIを活用した皮膚病診断支援シス テムの開発 提携皮膚科医を活用し、スマホア プリを通じて送られた患部の写真と 問診情報をもとに、無料で皮膚病 の診断支援サービスを提供する「ヒ フミル」を開発。 AIが医師の診断をサポート AIを活用する診断支援システムの迅 速な医薬品医療機器法の審査 ○課題 ○課題 ロボットタクシー 無人のタクシーサービスの実現 車の周囲の状況の把握等の自動運転 に関する技術活用により、将来的には、 無人のタクシー事業の実現を志向。空 港と都内を結ぶ特定区間での実施を目 指している。 また、同技術はドライバー不足に悩む地 方のバス等の公共交通機関の維持にも 貢献が期待。 人々の移動・生活のあり方を変 自動走行に関し、道路交通法、 道路運送車両法や、国際条約に おける制度的手当 ○課題 目視外飛行、長距離通信、衝突防 止、利活用促進などに対する制度的 手当 第2回 官民対話 冨山氏提出資料

(32)

データによる新たな社会の創造を目指す企業②

セーレン 消費者ニーズに応じた迅速な 個別化生産の実現 顧客が、自分好みの生地やデザインを 組み合わせたデータから、タイムラグなくプ リントし、最終製品にする独自のシステ ム「ビスコテックス」を開発。 アルミ、木板、窯業材料などにも応用可 能。 あらゆる製品でテイラーメイド品が 量産品と変わらない価格に。 非連続なカスタマイズの世界へ 将来、消費者が製造に関与する ようになった場合、製造物責任の 在り方 ○課題 ○課題 31 テルモ レセプト・健診・健康データ活用に よる生活習慣病の予防 レセプト 健診データ 活動量 歩数 バイタル 個別化された健康サービスで健康寿 命を延伸。 ○課題 改正個人情報保護法に基づく、医 療・健康情報の提供及び利活用の 在り方に関する整理 参加社員の同意のもと、日常の運動 等の健康データを活用し、肥満症状な どの健診データと組み合わせて、ウォー キングによる健康改善の効果等を分析 し、健康増進・生活習慣病予防につな げる。 リクルート 理解度に合わせた学習(アダプ ティブラーニング)の提供 個別化・最適化された学習支援サー ビスで効果的な学習を実現。 レベル別、進捗度別に学ぶことが出来る 様々なweb学習コンテンツを提供する学 習プラットフォーム「受験サプリ」「勉強サプ リ」を展開。更に、人工知能を活用して、 個人の習熟度、苦手分野に応じた最適な 学習のリコメンドを行うことも検討中。 ○課題 学校教育との連携や、学校におけ る活用のためのインフラ整備。 31 第2回 官民対話 冨山氏提出資料

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データによる新たな社会の創造を目指す企業③

DeNA 自家用車の稼働率を高める個 人間カーシェアリング 平均稼働率は約3%といわれる自 家用車の個人間の共同使用をマッ チングするAnyca(エニカ)事業を開 始。 クルマの所有・利用のあり方を 変革 社会に存在するあらゆる資源・資産が有効利用 ガイアックス 地元案内人の「シェアリング」による 地方創生 地域の魅力を最も知る地元案内人 と旅人をマッチングする観光サービス “TABICA(タビカ)”を展開。 地域シニア人材に活躍の場を 提供 シェアリング文化の国民への浸透 とサービスの普及 旅行者の安全確保と多様な観光サービスの両立 ○課題 ○課題 32 第2回 官民対話 冨山氏提出資料

(34)

(i)これまでの製品・サービス別の業種の壁を越えた革新的なサービス・製品の創出等

(ii)IoT等の活用による効率性の飛躍的な向上の可能性(①)

これらの比較優位を活かして競争を勝ち抜き、業種の壁を越えて多様なプレイヤーを巻き

込んで、圧倒的な競争力を有する「プラットフォーマー」が出現する可能性(②)

付加価値がこれまでの「最終財提供者」から「プラットフォーマー」にシフトする可能性(③)

新たな付加価値やプラットフォーマーを巡るグローバルな競争への突入。

33 バリューチェーン サービス領域 業種 バリューチェーン サービス領域 業種 付加価値分布の変化 効率性の 向上 マスカスタマイ ゼーション

我々は何をすべきか ~新たな産業革命における競争環境の変化への対応~

(35)

(出所:『THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO

COMPUTERISATION?』(Carl Benedikt Frey and Michael A. Osborne)) 34

オックスフォード大学の研究者は、米国の約47%の職種がコンピュータによって代替される可能性

を指摘

(36)

「第4次産業革命」を通じた産業・就業構造、経済社会システムの変革は、個々人の働

き方や生活様式を一変させる可能性が高い。

こうした変革を的確に踏まえた官民の取組みを行い、様々な構造的・社会的課題(少

子化、地方創生、国際化、サステイナビリティ等)の解決に繋げる必要がある。

35 「モノ(技術)」 「データ」 「ヒト」 制度 「カネ」 産業・就業構造、経済社会システム の変化

個々人の暮らしの変化

官民の取組

我々は何をすべきか ~個々人の暮らしへの影響(光と影)~

参照

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