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Taro-5年研究のまとめ

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Academic year: 2021

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全文

(1)

5年生の実践

単元名 「メディアとのかかわりについて考えよう」

教材「テレビとの付き合い方」「新聞記事を読み比べよう」

目標

○筆者の見方と自分の経験や資料から読み取ったことを関連付けて考えようとする。 (関心・意欲・態度) ○資料を読み解きながら文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえ,自分の考えをもつことがで きる。 (読むこと)

学習を進めるに当たって

(1)単元について 本単元は,教材文「テレビとの付き合い方」「新聞記事を読み比べよう」を読んで,メディアと のかかわりについて考えを広げていこうというものである。 「テレビとの付き合い方」では,メディアとしてのテレビのよさとともに,テレビで見る情報 は事実の一部に過ぎないという注意点が述べられている。グラフや図,写真資料の読み取りと結 び付けながら,テレビとのかかわりを考えることができる文章である。 「新聞記事を読み比べよう」では,新聞の特徴の説明とともに,「書き手のメッセージを読み取 る力が必要」という筆者の意見が述べられている。書かれている内容をより明確に読み取ること ができるように,二つの新聞記事が資料として取り上げられている。 テレビや新聞は,子どもたちにとって身近なものである。自分の経験を思い起こしたり,実際 のメディアについて調べたりする活動を通して,改めてかかわり方を考えていくことに,意欲を もって取り組むことができると考える。 (2)指導に当たって 教材文「テレビとの付き合い方」「新聞記事を読み比べよう」の読み取りに当たっては,一人 で文章を読み取っていくことができるように,「読み取りのわざ」を活用しながら文章構成や小見 出しを考えたり要旨をとらえたりさせたい。また,筆者の言いたいことをよりはっきりととらえ ることができるように,教材文に書かれていることと結び付けながら,グラフや図,写真,新聞 記事などの資料を読み解く活動を取り入れる。資料を読み解くことで,筆者の言いたいことをよ りはっきりと理解することができると期待している。 教材文から読み取ったテレビや新聞の役割やよさから子どもたちのメディアに対する関心を引 き出し,さらに,日常生活の中での活用の仕方やメディアとのかかわり方について考えるきっか けにしていく。そして,選択したメディアの特徴やよさを事実として確かめるために,実際の映 像や新聞記事などを調べて情報を集めさせたい。 また,効果的に学び合い,互いのよさを認め合うことができるように,グループ学習を取り入 れる。集めた情報を伝え合ったり意見交流をしたりすることで,子どもたちは,メディアとのか かわりについて自分の考えを広げていくことができると考える。 本単元の学習は,次単元「目的に応じた伝え方を考えよう」や社会科「くらしを支える情報」 と関連させていきたいと考えている。

(2)

4 全体計画(総時数 9時間)

主 な 学 習 活 動 時数 教師のかかわり 評価の観点(求める子供の姿) ○ 身近なメディアについて話し 1 ○メディアについての関心を高めるよう 【関心・意欲・態度】 合い,学習の見通しをもつ。 に,どんなときにどのメディアを利用 ○テレビや新聞を利用する目 しているか,自分の経験を基に話し合 的やメディアの役割につい うようにする。 て考えている。 (観察,発言,ノート) ○「テレビとの付き合い方」を 2 ○要点や要旨をとらえることができるよ 【読むこと】 読んで,要旨をとらえる。 うに,接続語や文末表現,キーワード ○文章構成と要旨をとらえる を押さえながら段落構成を確認する。 ことができる。 (ノート,発言) ○教材文の資料(グラフ・図・ ○要旨をしっかりととらえることができ ○書かれている内容を的確に 写真)を読み解く。 るように,資料を解説しながら筆者の とらえて要旨を説明するこ 考えを説明することを助言する。 とができる。(観察,発表) ○「新聞記事を読み比べよう」 2 ○要点や要旨をとらえることができるよ 【読むこと】 を読んで,要旨をとらえる。 うに,接続語や文末表現,キーワード ○文章構成と要旨をとらえる を押さえながら段落構成を確認する。 ことができる。 (ノート,発言) ○教材文の資料(二つの新聞記 ○要旨をしっかりととらえることができ ○書かれている内容を的確に 事)を読み比べる。 るように,資料を解説しながら筆者の とらえて要旨を説明するこ 考えを説明することを助言する。 とができる。(観察,発表) ○それぞれのメディアの特徴や 2 ○メディアの役割について確かめること 【関心・意欲・態度】 よさについて調べる。 ができるように,筆者の見方と関係付 ○自分で選んだメディアにつ けながら資料を探すよう助言する。 いて情報を集め,その特徴 ・図書資料 ・新聞記事 やよさを伝えようとしてい ・インタビュー ・調査 など る。 (観察・情報カード) ○自分の考えを広げることができるよう に,同じメディアを選んだグループで 情報交流の場を設定する。 【読むこと】 ○自分の考えを書く。 1 ○考えを書くことができるように,関連 ○教材文の要旨と自分が調べ 本時 する筆者の見方や根拠となる事例を挙 た事実を関連付け,メディ 8/9 げることを「わざ」として助言する。 アとのかかわり方について 自分の考えを書くことがで きる。 (ノート,発言) ○自分の考えを発表し合う。 1 ○多くの友達の意見を聞くことができる 【関心・意欲・態度】 ように,メディアを交えた意見交流会 ○友達の考えを進んで聞こう を設定する。 としている。 (観察・ノート)

(3)

本時の実際(本時8/9)

(1)ねらい ○教材文の要旨と自分が調べた事実を関連付け,メディアとのかかわり方について自分の考 えを書くことができる。 (2)展開 主な学習活動 教師のかかわり 評価の観点(求める子供の姿) 1 情報カードの内容を紹介し ○前時までの学習内容と自分の情報 合う。 を結び付けることができるよう に,学習の足跡を掲示しておく。 ○自分の考えをもつきっかけとなる ように,情報カードを活用し,互 いの調べた情報を聞き合う場を設 定する。 2 本時のめあてを確認する。 ○自分の考えを書き進めることがで きるように自分の考えをもつ「わ メディアとの付き合い方に ざ」として,関連する筆者の見方 ついて自分の考えを書こう。 や根拠となる事例を挙げることを 確認する。 3 自分の考えを書く。 ○教材文と自分が調べた事実を関連 【読むこと】 付けて書くことができるように, ○教材文と自分の調べ 書く内容を提示する。 た事実を関連付け, ・どんなよさを,どんな方法で確 メディアとのかかわ かめたのか り方について自分の ・その結果分かったこと 考えを書くことがで ・自分の考え きる。(ノート,発言) ○調べた事実を効果的に伝えるため に,資料から読み取った結果を具 体的に書くとよいことを伝える。 ★書き進めることができない子ども には,ヒントカードを活用したり, 情報カードを見直したりするよう 促す。 ☆書き終わった子どもには,互いに 読み合い,付箋を貼って意見交流 をするよう促す。 4 本時の学習を振り返り,次 ○いくつかの考えを紹介する場を設 時の学習について知る。 け,次時は,意見交流会を行うこ とを伝える。 【研究協議の視点】 ○自分の考えを明確にもたせるための支援・手立てはどうあればよいか。

(4)

単元の実際

(1)見通しをもって学習を進めるために 身近なメディアへの関心を高め,情報を活用していくことができるように,帯単元「新聞記事 を読んで」を設定した。テーマに合う記事を探して選び,自分の意見を書く学習を継続すること で,キーワードに着目しながら要点をとらえて読む力,何を伝えようとしているのかと考えたり 記事に対する自分の意見を短くまとめて書いたりする力が育ってきた。また,次単元「目的に応 じた伝え方を考えよう」や社会科「くらしを支える情報」と関連させながら学習を展開したこと で,テレビや新聞等の情報発信に対する興味が持続し,自分たちの手でニュース番組を作りたい という意欲の高まりが見られた。 単元計画を立てて学習の流れを掲示するとともに,毎時間の学習内容を明確に示すために本時 のめあてをノートに書くようにしたところ,課題に集中して取り組もうとする意識が高まった。 また,振り返りの時間をもつことで,子どもたちは,自分の成長や身に付いた力を自覚して自信 をもったり,新たな課題を見付けたり,友達のよさに気付いたりすることができるようになった。 個々の振り返りを支援に生かし,次時への意欲付けを図るためにも有効だった。 (2)主体的な学びを支え,確かな読解力を伸ばすために 自分の力で説明的文章の読解を進めていくことが できるように,「説明文の読み方」を提示した。 1.段落番号を付ける。 2.大段落に分ける。「はじめ」「中」「終わり」 3.大段落の要点をとらえる。(小見出しを付ける。) 4.筆者の考えをまとめる。 5.自分の考えをまとめる。 「説明文の読み方」 記述を意識した読み取りができるように,「 問い かけ 」「答え」の文,接続語,指示語,文末表現な どを「読み取りのわざ」として取り上げ,サイドラ インを引くようにした。子どもたちは,少しずつ言 葉にこだわり,一語一語を丁寧に押さえながら読み 進めるようになってきた。 また,教材文の拡大コピーを用意して「読み取り のわざ」をまとめながら板書し,教室に掲示した。 それを手掛かりとして,各段落のキーワードや小見 教材文の拡大コピー 出し,要点をノートにまとめていくことで,子ども の思考を整理するようにした。教材文の全文を1枚 にまとめた学習シートは,段落構成を考えて文章の 全体像をつかませるためにも効果的だった。子ども たちは,拡大コピーの書き込みや前時までのノート などを頼りにして,意味段落分けの根拠を自分の言 葉で説明できるようになってきた。 さらに本単元では,グラフや図,写真,新聞記事 などの資料を読み解く学習を取り入れた。文章と資 料を関連付けながら読み,自分の言葉で資料の解説 「情報収集の仕方」

(5)

を加えることで,より明確に要旨をとらえていくことができた。 教材文の要旨と比べながら自分の考えを明確にもつことができるように,「自分の考えを書くた めのわざ」を提示し,関連する図書や新聞記事,インターネットの情報などを集めてコーナーを 設置した。子どもたちは,知っていることや自分の経験,調べたことなどをどんどんカードに書 き込み,情報収集に取り組んだ。要旨を確かめるために資料を探したりアンケートを採ったりイ ンタビューや調査をしたりする子どももいて,大変意欲的だった。 手引き「考えを深める」 意見交流の様子 (3)学び合いを支えるために 情報収集の途中で,同じメディアを選んだ同士のグループをつくり,交流の場を設けた。情報 交換することで,友達のよさを見付けたり自分の考えを広げたりしていくことができた。 単元の終末には,ほかのメディアのよさや特徴について考えることができるように意見交流会 を設定した。友達の意見に興味をもって進んで聞き,付箋を貼ったりノートにサイドラインを引 いたりして読み合う姿が見られた。グループ学習により,子どもたちは,自信をもって自分の考 えを発表したり,意欲的に友達の意見と比べたり,更に自分の意見を見つめ直して考えを深めた りすることができた。また,友達のよさに気付き,認め合う気持ちも育ってきた。

成果と課題

(1)成果 ① 学習の足跡の提示,考えを深めるための手引きの掲示,情報カードの作成,ヒントカードの準 備,情報コーナーの設置など,教師の準備がしっかりとなされていたので,子どもたちは意欲的 に学習に参加することができた。 ② 「読み取りのわざ」を提示して,説明文を読み進めていく経験を重ねてきたことで,接続語や キーワードとなる言葉に着目し,言葉にこだわりをもちながら,主体的に読み進めていく力が付 いてきた。 ③ 教材文の中のグラフや図,写真,新聞記事などの資料を読み解く学習を多く取り入れたことで, より的確に要旨をとらえることができた。 ④ テレビの映像や新聞記事などを実際に自分で調べて,必要な情報を収集するという活動を取り 入れたことで,大事と思われる記事を切り抜いてまとめたり,調べた結果を数値に表したりして 伝えるなど,意欲的に活動する姿が見られた。 ⑤ 「どんなよさを,どんな方法で確かめたのか」「その結果分かったこと」「自分の考え」の3つ の視点を提示したことで,子どもたちは考えの柱となるものを構築して書き進めることができた。 ⑥ 子どもたちは,新聞を読む習慣がないので,授業に新聞を取り上げるのは,ものの見方を広げ 自分の考えをもたせるのに効果的であった。また,情報を鵜呑みにしないことや批判的に見る力 を養うことも大切であることを実感した。

(6)

(2)課題 ① 教材文に書かれているメディアのよさと子どもが設定したよさとの間に少しずれが生じてしま った。教材文の考えに対する自分の考えをしっかりもたせるようにすることが大事であり,教材 文の要旨から離れないことを心に留めて学習を進めていかなければならなかった。 ② 自分の考えを明確にもたせるためには,「教材文の要旨について自分は賛成か反対か,自分の経 験と結び付けて考える。」「AとBの2つの記事のうち,自分だったらどちらを掲載するか考える。」 といったような,何に対して,どんな立場で,どう考えるのかという学習の積み重ねが大事であ る。 ③ 「メディアのよさ」の視点となるものが多かったため,難しさを感じたまま活動を続けてきた 子どももいたようだ。「よさ」の視点をもう少し絞ることで,子どもたちの活動がより明確になり, 互いに学び合いながら学習を進める姿が一層見られたのではないか。 ④ 作者が違う二つの教材文を読み取って調べていくのは高度であった。ねらいの達成に見合う教 材文なのかどうかよく吟味して取り上げるべきであった。 ⑤ メディアとのかかわりについて自分の考えを広げていくために,同一ニュースで新聞記事とテ レビ放送を比べたり,同一テーマで2社の新聞を比べたりするなどの方法も考えられる。教材の 提示の仕方の工夫も考えを広げていくための有効な手立ての一つである。

参照

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