京丹後市の
包括的な支援の取組
~誰一人置きざりにしないまちづくり~
京丹後市 健康長寿福祉部くらしとしごとの総合サポートチーム 主任
(寄り添い支援総合サポートセンター 主任相談支援員)
藤村 貴俊
面 積 :501.84平方キロメートル
人 口 :56,776人(H25.7.1推計人口)
世 帯 数 :20,919戸
高 齢 化 率:31.4%(H25.4.1)
主 要 産 業:金属製品・一般機械・輸送機械・械製造業、
繊維・衣服製造業、農林水産業、観光業
産業別就業率:一次産業 2,714人( 9%)
(H22国勢調査)
二次産業 9,215人(31%)
三次産業16,745人(56%)
京丹後市ホームページ http://www.city.kyotango.lg.jp/ 京丹後市公式フェイスブック https://www.facebook.com/kyotango 京丹後市ニコニコチャンネル http://ch.nicovideo.jp/channel/ch2591578 京丹後市『くらし』と『しごと』の 寄り添い支援センター http://yorisoishien.com/ 被保護 世帯数 被保護人員 保護率 申請件数 開始件数 却下・取り下げ 件数 廃止件数 H21 320世帯 479人 8.0‰ 85件 75件 10件 31件 H22 351世帯 542人 9.2‰ 102件 80件 22件 46件 H23 371世帯 561人 9.7‰ 64件 50件 14件 29件 H24 394世帯 588人 10.3‰ 69件 55件 14件 36件 H25 390世帯 579人 10.3‰ 56件 44件 12件 43件 H26 398世帯 601人 10.8‰ 57件 51件 9件 41件「市民総幸福の最大化」を目指し
たまちづくりに向け、研究・検討
を本格的に行うため、「幸福のま
ちづくり研究会」を創設。
この調査・検討により「市民の
幸福に関するアンケートによる意
識調査によるデータ抽出」この
データを整理し、「京丹後市幸福
度指標の検討」と「第二次総合計
画策定への活用」をすることで、
市民総幸福の最大化を目指すまち
づくりを進めていく。
さまざまな悩みを抱えている方
へ「『くらし』と『しごと』の寄
り添い支援センター」「市民相談
室」「多重債務相談・支援室」
「消費生活センター」が一体(H
25年度)となった「寄り添い支
援総合サポートセンター」のス
タッフが困難を抱えた方へ寄り添
い、伴走させていただき、誰一人
置き去りにしないまちづくりを進
めて行く。
くらしとしごと寄り添い支援事業
誰一人置き去りにしない
「命を守る」という行政の尊い
原点にある取り組みとして捉えて
いる。また、自殺を個人の問題と
してとらえるのではなく、社会全
体の問題としてとらえることが大
切であるという基本認識のもとに、
住民、行政、関係機関等が一体と
なって自殺予防対策を推進。
○
自殺のない社会づくり市区町村会の
総括事務
○
市職員全員ゲートキーパー養成研修
○「自殺予防対策実行計画」の策定
自殺のないまちに向けて
市民総幸福の最大化を目指して
近年の産業構造の変化や少子高齢化、人口流出などによる地域経済の不振に加え、
リーマンショックなどによる景気悪化の影響を受ける中、市民生活は様々な困難に
直面している。
この市民が抱える問題に取り組むのは、行政や福祉の原点であり、基礎的自治体
が支えていくことが重要不可欠である。
平成22年度
• 内閣府 パーソナル・サポート・サービス モデル事業採択
• 『くらし』と『しごと』の寄り添い支援センター開設準備
平成23年度
•『くらし』と『しごと』の寄り添い支援センター直営開設 •直営事業として相談支援業務を開始 •就労準備が必要な対象者が多いことから、セミナーの委託を開始 •現 京都自立就労サポートセンター(京都府委託支援機関)のセミナーも活用 •生活保護受給者についても支援対象として実施平成25年度
•厚生労働省生活困窮者自立促進支援モデル事業採択 •直営の市民相談室、多重債務相談・支援室、消費生活センター、『くらし』と『しごと』の寄り添い 支援センターを統合して、寄り添い支援総合サポートセンターとして開設 •自立相談支援事業、就労準備支援事業、家計相談支援事業、就労訓練事業の推進、一時生 活支援事業、貧困の連鎖を断ち切る子どもの学習支援事業 •生活保護受給者についても支援対象として実施 •就労準備支援で農業を活用した、都市農村交流も実施し、支援効果の向上を図る平成27年度
•寄り添い支援総合サポートセンターが生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関として引 き続き相談支援を実施 •自立相談支援事業、就労準備支援事業、一時生活支援事業、貧困の連鎖を断ち切る子どもの 学習支援事業 •《予定》空き保育所を活用して、社会的に孤立した人や就労準備が必要な人に対しての通所施 設を開設(多世代交流や地方都市間連携等もこの施設を活用して実施) 直営か委託かの検討するが、 基礎的自治体の役目であること や、委託先を見つけることができ ず直営で実施することとなった。 周知を進めるために、広報のみなら ず、地域FMやケーブルTV、また、包 括支援センターや民児協や地域自治 会の会合にて周知を進めた。さらにフ リーダイヤルを導入。 初年度の相談件数が200件を超える が、支援方法の選択肢が少なく、相談 支援員の負担が大きくなる。 更なる相談者の掘り起しや支援の機 能強化を図るため、市直営の相談支援 機関を集めるとともに、関係課をチーム 化して、このチームがセンターを運営す るようになった。 また、就労困難者への社会参加活動 を進める活動を推進し、孤立者への対 応も進めている。 法施行により各事業の制約等が あることや社会的孤立への対応が 必要なことから、他事業の活用も 検討し、地方創生を活用することと なった。市民課所属
多重債務の相談から家計 再建への支援 (法律家へのつなぎを含む) ~専任1名~市民課所属
様々な困りごと相談から 市への苦情や問い合わせ まで簡易的な相談窓口 ~専任0名~商工振興課所属
消費生活に関する様々な 問題解決の為の助言や 情報提供、あっせんなど の相談支援 ~専任2名~生活福祉課所属
自立相談支援事業等の 困窮者事業を中心とした 相談支援窓口 ~専任7名~ 学習支援の実施 ~専任1名~ ~短時間の支援勤務5名~くらしとしごとの総合サポートチーム
4つの相談支援機関を統合し、所属についてもチーム化をすることで
一本化し、チームの統括及び総合サポートセンターの長を置き、
各機関の相談者の掘り起しや連携強化を図る
~専任2名~
平成27年度の事業別説明(既存事業)
様々な簡易相談を受けて、助言等を実施している。内容は土地 の境界問題から市役所の苦情まで多岐にわたる。市民相談室
消費者トラブルによる相談が非常に多い。これを解決するため、 助言だけではなくあっせんなどもおこなう。また、予防のための 啓発活動にも取り組んでいる。消費生活センター
多重債務に悩む方にポイントを置き、弁護士や司法書士との連 携による債務問題の解決や生活を再建するために自立相談支 援機関や生活保護担当との連携を実施している。多重債務相談・
支援室
市民相談室では解決をしないような相談や他機関や関係者や家族からリファーのあった相談に対して、面談、同行、他機関や関係者や家 族との調整など、問題解決に向けた支援及び見守りを実施している。(ここには住居確保給付金対象者や生活福祉資金対象者も含む) また、広報、シンポジウム開催、協議会開催、支援調整会議の開催、他の自治体との連携、就労体験先の開拓、社会的孤立者等への社会 参加活動(ボランティア活動など)を推進するための支援など幅広く活動している。自立相談
支援事業
就労体験の調整等の実施と就労に関する基礎的な知識を習得できるセミナーの実施をしている。なお、セミナーに関しては、障害者支援を 主とする社会福祉法人に委託している。(障害受容をしていない人が多く、その促しも必要なことから当該法人に委託)就労準備
支援事業
相談の中や関係機関からの相談で、緊急的な住居喪失者などの状況に対応するため、必要な期間、旅館を借上げている。この間に、住居 確保や就労の支援を実施している。一時生活
支援事業
現在、被生活保護世帯の小中学生を対象にしており、生活保護ワーカーから周知しており、保護者の同意がとれた世帯については、セン ター、生活保護担当課、家庭こども相談室、教育員会、学校などによる支援調整会議を開催したうえで、利用決定を行う。その後、学習支 援員(コーディネーター)が家庭を訪問し、保護者や子どもたちと面談して、学習環境調整と学校の補習を中心とした学習支援を開始する。 一定、学習環境が整う状況になってきたら、学習支援員(スポット)による学習支援に切り替えている。学習
支援事業
平成27年度の事業別説明(新事業)
H26年度で閉鎖された保育所を 活用して、家庭、職場、地域等に 居場所がなく、社会的に孤立して いる方を対象した居場所づくりと 就労支援及び地域・都市農村交 流の拠点とする。 事業内容は「社会的孤立者等が 集い、社会性や自己有用感の回 復と他者と協力して活動すること を身につけること」「園庭や屋内で の農業や簡易作業・訓練など」の 中で、利用者の適正に合わせた 就労に向けての活動を支援します。 (事業委託) 施設には、京丹後市の自立相談 支援員を配置して、履歴書作成や 模擬面接など短期のセミナーや地 域と連携したボランティア等社会 参加事業、地域内外の団体との 連携活動などの支援や調整を行 う。 ※地方創生については「この地方 創生の取組は、生活困窮者支援 も含め、地域福祉の充実や就労 困難者の就労の促進にも資する ものであると考えられるため、同 交付金の積極的な活用について ご検討いただきたい。」と平成27 年3月の厚生労働省の社会・援護 局関係主管課長会議で伝えられ ている。社会的孤立者等居場所
づくり事業
(居場所については10月
から11月に開所予定)
~ 地 方 創 生 ~
京
丹
後
市
の
特
徴
•直営であっても委託であっても、行政が真摯に取り組む必要がある。そう いった中で現在は直営で実施としている。 •庁内連携、庁外連携は直営だからこそ柔軟な連携ができる。直 営
•市の広報やシンポジウムの開催のみならず、地域FM、地域CATV、地域自 治会や民生児童委員協議会の会議での周知など様々な媒体を使っている。 •総合相談会の開催、フリーダイヤルの設置、窓口を庁内ではなく庁舎敷地 内の別棟に設置し、相談機会を増やしたり相談しやすいよう配慮をしている。広 報
•センターの建物には社会福祉協議会の支所と若者サポートステーションの 分室があり、すぐに連携ができる。 •庁内、庁外広く呼びかけ、協議会を設置している。 •地方創生事業も活用し、連携をすることで、支援効果の向上を図る。事業連携
•支援調整会議は案件がある限り、毎週開催している。 •自立相談支援機関(直営であるため行政職員としても出席)、ハローワーク、 社会福祉協議会、サポステ事業及び市の社会的居場所事業受託事業者 (労協センター事業団)が出席している。調整会議
•就労準備支援事業:様々な理由(意欲、意識、育ち、スキル、経験、傷病、 障害、環境など)により就労が困難な人は相談・支援対象者に多くいること から、これに対応した事業が必要となるため、事業化している。 •家計相談支援事業:生活困窮世帯の多くは収入が少ないだけではなく、家 計管理もうまくいっていない世帯が多いことから、相談支援が必要となるた め、モデル事業の間は実施としていたが、現在は実施としていない。ただし、 モデル事業の間と同様に自立相談支援員が家計相談支援を実施している。 •一時生活支援事業:地方部においても、緊急的な住居喪失や車中泊の相 談があることから、旅館の借上げ方式により実施している。 •学習支援事業:貧困対策の根本的な対策となる事業であることから、実施 することになり、被生活保護世帯の子どもへの学習支援(学習環境が整う よう支援)を訪問型で実施している。任意事業
包括的支援の事例
本人相談 家族と本人の生 活と本人の就労 本人へ就労支援 家族に対しては 包括支援セン ターと障害者生 活支援センター の紹介と調整 本人就労するが 家庭が安定せず、 一時行方不明に 再度、就労支援 と家族の多重債 務問題への支援 やはり金銭面が 安定せず、増収 就職決定 民生委員⇒保健 師経由でセン ターへ相談 母が亡くなって から生活が回ら なく、餓死をしよ うとしている 本人は困窮と病 気ではあるが、 生活保護を拒否 する 兄と連絡を取り、 兄が苦しいなが らも支援を始め る 病気については 無料定額診療に より入院 退院して就労支 援を検討するが、 健康状態が落ち 着かないことか ら再度生活保護 を検討 兄の支援が中止 となり、生活保 護を受給 電話相談が市 民窓口から 回ってくる 最近転入して きたがお金が 無い 就労支援や生 活保護や生活 福祉資金の説 明をするが、 拒否 自動車事故 (本人過失な し) 保険交渉や病 院受診の関係 で本人との関 係をつなぐ 事故以外の相 談や話を受け て、助言や応 援を続ける 求人を自身で 探して応募 就職決定 市の福祉貸付 を受ける生活
健康
自殺念慮
孤立
仕事
生活
健康
教育
親の虐待
非行
孤立
仕事
生活
金銭
親の介護
兄弟の障害
自殺念慮
孤立
民協、保健師、
医療、福祉、ハ
ローワーク、家
族
福祉、保険会
社、医療
ハローワーク、
若者サポステ、
福祉、弁護士、
就労先
写真:京都府京丹後市久美浜町 小天橋
京丹後市 健康長寿福祉部くらしとしごとの総合サポートチーム 主任 (生活福祉課 企画民生係) 藤村 貴俊 TEL0772-62-0032