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尾間は 平成 26 年 7 月 30 日に計画段階評価に着手している 3. 整備効果の把握方法 開通済み区間では 高規格幹線道路整備による直接効果とともに波及効果も生じている それらの効果を示すために様々な手法が用いられているが 共感が得られるようわかりやすく取りまとめ 効果的に周知 広報を行うこと

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Academic year: 2021

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe 平成26年度

高規格幹線道路の整備効果と広報活動の報告

―動き出した十勝の大動脈―

帯広開発建設部 道路計画課 ○長谷川 健一 松本 一城 渡辺 知己 高規格幹線道路の整備率(平成25年度末)は、全国で76%に対し北海道56%と遅れている。 「地方創生」「コンパクト+ネットワーク」といった重点施策にも資する高規格幹線道路の整 備推進にあたり、必要性や整備効果について国民から十分な理解を得るための周知・広報活動 は重要である。本論文では、高規格幹線道路の多様な整備効果を様々な手法で把握し、その周 知・広報活動を紹介するとともに今後の課題について考察する。 キーワード:高規格幹線道路、整備効果、広報活動 1. はじめに 北海道は、国土の約 2 割を占める広大な地域に都市が 散在する広域分散型社会を形成しており、都市間距離は 全国の約 2 倍を有し、産業、生活、文化などの社会活動 において広域移動が必要となる地域である。 北海道開発局では、道路ネットワークの機能強化を図 り地域経済の発展や生活利便性の向上に資する施策とし て、高規格幹線道路網の整備を重点的に進めている。 (1) 公共事業費の推移と予算の重点化 近年の公共事業費の推移を見ると、平成 10 年度の 14.9 兆円(当初+補正)をピークに下降を続け、平 成 26 年度には 6.0 兆円(当初)とピーク時の約 40% まで低下している。現下の厳しい財政状況の中、国土 交通省では東日本大震災からの復興加速、地方の創 生・人口減少の克服、安心安全の確保、成長戦略の具 体化の各分野へ、選択と集中を通じて予算の重点化を 図る方針としている。地方の創生・人口減少の克服に 向けては、平成 26 年 7 月に公表された「国土のグラ ンドデザイン 2050」に示された「コンパクト+ネッ トワーク」等の考え方に基づく戦略的な取り組みを推 進することとしている。 (2)高規格幹線道路整備の遅れと将来の課題 北海道における高規格幹線道路の供用率は、平成 25 年度末時点で 56%と、全国の 76%に比べ 20%も低 い状況にある。一方、北海道は全国に先駆けて人口減 少や少子高齢化が進行し、とりわけ地方部の人口減少 が際立つ現状にあり、地方の暮らしの利便性などが低 下するとともに、地方都市の持続可能性や将来展望へ の不安が広がり、一部では現実のものとなっている。 (3)整備効果周知の必要性の増加 未来を切り開いていくための国土づくりの理念の もと、「地方創生」「コンパクト+ネットワーク」の 考え方に資する有効な施策として、高規格幹線道路網 は効果的に機能するものであり、早期の整備推進とと もにその効果を存分に発揮させることが望まれる。し かし、近年の厳しい財政状況を背景に道路事業に批判 的な国民の意見や風潮がある中、整備効果の理解がな いまま「無駄な公共事業」との誤解が発生することも 懸念される。既存ストックの整備効果を広く発信する ことで、国民の理解度を高める周知・広報活動の必要 性は高く、近年はこうした活動に係る機会が増加して いる。 2. 帯広開発建設部管内の高規格幹線道路 帯広開発建設部管内の高規格幹線道路網は、北海道横 断自動車道と帯広・広尾自動車道の2路線である。この うち事業区間は ・北海道横断自動車道根室線 本別釧路 ・北海道横断自動車道網走線 足寄北見 ・帯広・広尾自動車道 中札内大樹道路 の3区間となっている。なお、上記の北海道横断自動車 道は新直轄方式による整備区間である。 帯広開発建設部管内の高規格幹線道路に関する近年の 整備状況について以下に述べる。(図-1) 別紙―2

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe (1)北海道横断自動車道 北海道横断自動車道は、黒松内町を起点とし、小 樽市、夕張市、清水町、本別町等を経由して根室市・ 網走へ至る延長694kmの高速自動車国道である。 平成23年10月29日、道央圏~十勝圏で唯一の未開通 区間であった夕張IC~占冠IC間が開通し、道央圏と十 勝圏が直結した。 (2)北海道横断自動車道 根室線 北海道横断自動車道根室線は、本別JCTから分岐し 根室へ至る路線である。このうち、浦幌IC~白糠IC間 L=25.8kmは平成27年3月29日に開通予定、続く白糠IC~ 阿寒IC(仮称)間L=13.9kmは平成27年度に開通予定で ある。 (3)北海道横断自動車道 網走線 北海道横断自動車道網走線は、本別JCTから分岐し 網走へ至る路線である。このうち、陸別町小利別~訓 子府IC間L=16.0kmは平成 28 年度に開通予定である。 足寄IC~陸別町小利別間は、当面着工しない区間とな っていたが、そのうち陸別町陸別~陸別町小利別間に ついては平成 26 年 8 月 8 日に整備計画変更となった。 残る足寄IC~陸別町陸別間は当面着工しない区間とな っている。 (4)帯広・広尾自動車道 帯広・広尾自動車道は、北海道横断自動車道帯広 JCTから分岐し、広尾町に至る延長約80㎞の高規格幹 線道路(一般国道の自動車専用道路)である。平成25 年3月17日に中札内IC~更別IC間L=6.5kmが開通し、更 別IC~忠類大樹IC間L=16.7kmは平成26年度に開通予定 である。また、唯一未着手区間となっている大樹~広 尾間は、平成26年7月30日に計画段階評価に着手して いる。 3. 整備効果の把握方法 開通済み区間では、高規格幹線道路整備による直接効 果とともに波及効果も生じている。それらの効果を示す ために様々な手法が用いられているが、共感が得られる ようわかりやすく取りまとめ、効果的に周知・広報を行 うことが肝要である。また、未開通区間の整備効果を推 測する上でも貴重な資料となる。 以下では、帯広開発建設部管内での整備効果事例を報 告するとともに、その周知方法に工夫をすることで得ら れた効果について考察する。 (1)直接効果 a)旅行時間の定時性向上 高規格幹線道路は一般道に比べ旅行時間の定時性 が向上する。定時性は、2点間を結ぶ旅行時間のばら つきの程度で示されるが、本論文では高規格幹線道路 と一般道の旅行時間をそれぞれ夏期、冬期に分けたう えで旅行時間の上位10%値と下位10%値の差をばらつ きとした。基礎となるデータは民間プローブデータを 用いた。 北海道横断自動車道の十勝清水IC~池田IC間での算 出結果を(図-2)に示す。夏期と冬期のばらつきを見 ると、一般道は高規格幹線道路に比べ夏期で1.8倍、 冬期で2.2倍となっており、ばらつきの少ない高規格 幹線道路に高い定時性が認められた。 図-1 近年の整備状況 北海道横断自動車道 L=50.3km 一般国道38号 L=59.8km 帯広市街 十勝清水IC

芽室IC 音更帯広IC 池田IC 帯広JCT 50.3km 資料:民間プローブデータ(H25.1.1~H25.12.31) 夏期=4~11 月、冬期=1~3 月・12 月 図-2 所要時間のばらつき 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 高規格幹線道路(夏期) 高規格幹線道路(冬期) 一般道(夏期) 一般道(冬期) 旅行時間(分) 旅行時間頻度(%) 4分 (34~38分) 7分 (72~79分) 1.8倍 5分 (34~39分) 11分 (71~82分) 2.2倍 冬期のばらつき 夏期のばらつき 30 25 20 15 10 5 0

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe b)燃費の向上 高規格幹線道路は一定速度で走行可能なため走行燃 費が向上する。帯広・広尾自動車道の整備前後で大型 トラックの燃費を運転日報(実績値)より算出したと ころ、約17%と国総研マニュアル等より算出した試算 値よりも大きな改善効果が見られた。(図-3) (2)地域活性化支援 a)地域産業活性化への貢献 北海道横断自動車道音更帯広ICに隣接する音更町IC 工業団地では、近年企業立地が進み活況を呈している。 北海道横断自動車道開通のタイミングと年間平均契約 件数の推移を見てみると、道央方面への整備期間中は 1.0件/年であったが、道央圏と直結した平成24年以降 は3.0件/年と年間契約数が3倍になっており、高規格 幹線道路のネットワーク化による交通利便性向上とと もに産業活動が活性化している。(図-4) b)定住人口増加への貢献 高規格幹線ネットワークの構築により、地方部で は中心都市までの旅行時間が短縮されることで住環境 に変化を与え、定住人口の増加に影響を与えた事例が 見られた。 帯広・広尾自動車道の沿線自治体である中札内村 では、平成20年に中札内ICが開通し、十勝圏の中心都 市である帯広市と高規格幹線ネットワークで連結され た。同年、中札内ICの近傍地域に新たな宅地分譲を開 始したところ1年で完売し、平成21年以降の人口動向 では全道や十勝圏で減少傾向にある一方、中札内村で は減少から増加に転じ、定住人口の増加につながった。 (図-5) 中札内村では、中札内IC近傍の地域に新た な分譲も予定している。 (3)観光支援 a)観光振興への貢献 時間短縮効果が広域的に作用することで1日行動 圏が拡大し、地域間交流の拡大や滞在時間の拡大など の効果が創出される。観光面での波及効果を確認する ため、観光入込客数の推移を見てみたところ、北海道 全体では減少しているが、十勝圏では北海道横断自動 車道の開通にあわせて例年増加傾向となっており、観 光活性化への効果が確認された。(図-6) また、高速道路を広域的に活用し他圏域をまたが り周遊する観光バスツアーや、十勝管内を広域的に周 遊するバスツアーが新たに創出されるなど、地域間交 流の拡大や滞在時間の拡大を活用した動きが活発化し ている。 資料:H17・H22 道路交通センサス、道路環境影響評価等に用いる 自動車排出係数の算定根拠(国総研 H22 年度版)、運転日報(H16.12、 H26.9 の各日) 図-3 燃料消費量の改善 資料:音更町土地開発公社(H12.1.1~H25.12.31) 図-4 企業分譲地契約数の推移 資料:北海道総合政策部住民基本台帳(H14.4.1~H24.3.31) 図-5 定住人口の増加 資料:北海道観光入込客数調査報告書(H12.4.1~H26.3.31) 図-6 観光入込客数の推移 17 18 18 19 19 22 23 24 25 28 31 0 5 10 15 20 25 30 35 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 契約社数(延べ件数) 分譲社数(社) 1.0件/年 (H15~H23) 3.0件/年 (H24~H25) 池田IC~足寄本別IC トマムIC~十勝清水IC 占冠IC~トマムIC 夕張IC~占冠IC 95 96 97 98 99 100 101 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 中札内村 全道 十勝総合振興局 幸福IC~中札内IC 中札内IC開通以降 定住人口増加 定住人口比率(H15=100) 83 100 90 80 85 90 95 100 105 H16 H26 実績値 試算値 燃料消費量比率(H16=100) 約17%の改善 約10%の改善 85  95  105  115  H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 十勝圏 北海道全体 観光入れ込み客数比率(H15=100) 池田IC~足寄本別IC トマムIC~十勝清水IC 占冠IC~トマムIC 夕張IC~占冠IC 増加傾向

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe b)地域間交流の活性化 行動圏拡大に係るその他の効果事例として、都市 部と地方部を結ぶ地域間交流の活性化事例が挙げられ る。道内在住者の年間帰省回数等の推移をみてみると、 高規格幹線道路の整備にあわせて旅行回数や宿泊数の 増加傾向が見られた。(図-7) これまで遠距離のため親元への帰省や地元友人と 気軽に交流できなかったが、行動圏拡大により人々が 触れあう機会が増え、「人々の絆を強める道路」とし ても機能している。 (4)安心・安全な暮らしへの支援 a)救急搬送への貢献 十勝管内の高次救急医療は帯広市に大きく依存し、 少子高齢化の進行が顕著な地方部では、救急搬送時に 長距離移動が伴い、命を支える医療への不安が広まっ ている。 帯広・広尾自動車道の事例では、救急活動記録表 をもとに整備前後における救急搬送時間の変化につい て整理した。中札内IC~更別IC間(L=6.5km)が新た に開通したことで、大樹町~帯広市間の搬送時間がお よそ2分短縮されたことがわかる。平成26年度には、 更別IC~忠類大樹ICが開通を予定しており、今後とも 継続した調査を予定している。(図-8) また、消防署へのヒアリングでは、帯広・広尾自 動車道は一般道に比べ揺れが少なく(図-9)、患者の 苦痛や負担軽減につながることや、延長がのびるほど 時間短縮効果が高まるため、地域の生命と財産を守る 立場として、更別IC~忠類大樹ICの新規開通へ期待し ているなどの意見を頂いている。 b)多重性の確保 高規格幹線道路のネットワークが構築されると、 広域的な代替機能が強化される。北海道横断自動車道 は整備途上であるが、すでに広域的代替機能が発揮さ れ多重性確保に貢献している事例がみられる。 札幌市と網走市を結ぶ都市間バスは、通常ルート を北海道縦貫自動車道、旭川・紋別自動車道としてい るが、近年多発する豪雪による通行止めとともに運休 を余儀なくされる課題が多発していた。北海道横断自 動車道が十勝圏と道央圏を直結した翌年から、通常ル ートの通行止め時に北海道横断自動車道を代替ルート として活用し、運休件数が減少し課題解消への効果が 確認された。(図-10) また、バス事業者へのヒアリングでは、帯広を経 由する代替ルートは災害時に大変有効である一方で、 通常ルートに比べ乗車時間が1時間長くなることが課 題としており、乗務員の負担軽減や乗客サービス向上 のため、足寄~陸別間の整備推進、休息施設の拡充を 望む意見が寄せられ、今後の課題として改めて認識す る結果となった。 1.5  2.0  2.5  3.0  3.5  0.4  0.5  0.6  0.7  0.8  0.9  1.0  1.1  H22 H23 H24 H25 増加傾向 平均回数 (回/人) 平均泊数 (泊/人回) 夕張IC~占冠IC 資料:観光庁旅行・観光消費動向調査(H22.1.1~H25.12.31) 図-7 旅行回数、宿泊回数の推移 資料:大樹消防署救急活動記録票(H24.4.1~H26.3.31) 図-8 搬送時間の短縮 資料:広尾消防署救急車プローブ(H25.4.15~H26.3.27) 図-9 救急搬送時プローブ横加速度 帯広川西IC 幸福IC 中札内IC 帯広・広尾自動車道 国道236号 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 19 .8 19 .3 18 .8 18 .3 17 .8 17 .3 16 .8 16 .3 15 .8 15 .3 14 .8 14 .3 13 .8 13 .3 12 .8 12 .3 11 .8 11 .3 10 .8 10 .3 9. 8 9. 3 8. 8 8. 3 7. 8 7. 3 6. 8 6. 3 5. 8 5. 3 4. 8 4. 3 3. 8 3. 3 2. 8 2. 3 1. 8 1. 3 0. 8 0. 3 帯広広尾道 平均値 R236 平均値 右方 向G 左方 向 G 中札内起点からの距離km 帯広川西IC 中札内IC 0.11G 0.22G 横加速度(G) ※1G=9.8m/s2 63 61 40 45 50 55 60 65 70 H24 H25 搬送時間(分) 2分短縮

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe 4. 把握した整備効果の周知・広報活動 地域住民が多数来場するイベントやメディアの取材を 受けるような見学会の際は、整備効果を積極的に周知す る絶好の機会であり、以下のように活用することで周 知・広報活動を実施した。 (1)地域イベントと連携したパネル展示 平成26年6月14日に、およそ2,000人が来場した十勝川 水系利別川総合水防演習が実施され、その展示スペース において、高規格幹線道路の整備効果を記載したパネル を設置し、南十勝地域の課題と帯広・広尾自動車道(大 樹~広尾)の役割を来場者に説明した。(図-11) また、平成26年7月から11月にかけて、北海道横断自 動車道早期建設促進期成会、帯広・広尾自動車道早期建 設促進期成会、ネクスコ東日本と連携し、高規格幹線道 路の整備効果を記載したパネルを十勝管内の全19市町村 の庁舎入り口等においてリレー形式で掲示した。 (2)現場見学会での説明 平成26年10月30日に幕別町忠類地区の住民約20名に対 して現場見学会を開催し、実際の工事状況に加え整備効 果を紹介する時間を設け、生活や経済・物流面への波及 効果を参加者に説明した。(図-12) (3)メディアによる報道 平成26年10月29日で道東道開通から3周年を迎えたこ ともあり、地元紙よりシリーズ連載の取材があった。取 材対応を通して、これまでに発現した整備効果や今後の 課題について情報提供を行った結果、全5回に渡って整 備効果をまとめたシリーズ『地域へのインパクト』とし て発信された。 5. 結論 (1)結論 高規格幹線道路の整備に関して批判的な国民の意見や 風潮もある中、整備効果を広く発信し、理解度を高める ことが必要である。本論文においては、整備効果の把握 や表現方法を工夫し、地域やイベントと連携して周知・ 広報活動を実施した事例について報告した。 (2)今後の課題について 整備効果について、より広く周知し多様な効果を正確 に理解してもらうため、以下の検討が必要と考える。 a)地域住民の理解度向上 道路の整備効果に関する地域住民の理解度を高め、高 規格幹線道路の整備を推進することが目的であるが、本 論文のように表現方法をわかりやすくし、周知・広報活 動を実施することで、地域住民の理解度がどの程度上が ったのか、どのような伝え方が効果的だったのか、検証 する必要がある。 b)測定方法の精緻化 測定方法の精緻化は、より正確に効果を把握するため 資料:北海道中央バス冬期運行状況調査(H17.4.1~H26.3.31) 運休率=運休便数/(運休便数+迂回便数) 図-10 運休率の減少 図-12 現場説明会での説明 図-11 地域イベントでの説明 100 76 42 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H23 H24 H25 運休率 運休率減少 夕張IC~占冠IC 運休率(%)

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Kenichi Hasegawa, Kazuki Matsumoto, Tomomi Watanabe に必要不可欠である。例えば、燃費向上効果については、 運転日報により詳細な待機時間を把握したり、サンプル 数を増やすなどの対応が考えられる。 c)指標の多様化 利用者のニーズを踏まえた整備効果を把握するため、 多様な指標を発信する必要がある。アンケートやヒアリ ング結果には従来になかった着眼点が隠されていること もあるので、随時検討を進めていきたい。 d)道路を賢く使う取り組みの推進 第12回国土幹線道路部会にて提言が出された「道路を 賢く使う」取り組みについて、整備効果を最大限に発現 できるよう、ビッグデータの分析等を行う必要がある。 謝辞:整備効果資料の作成にあたりデータ提供をしてい ただいた音更町、中札内村、南十勝消防事務組合大樹消 防署、北海道中央バス(株)、北海道横断自動車道早期建 設促進期成会、帯広・広尾自動車道早期建設促進期成会、 ネクスコ東日本様のご協力を賜りました。ここに感謝の 意を表します。

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