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看護技術初学者における技術修得パターンの解明

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Academic year: 2021

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 1

看護技術初学者における技術修得パターンの解明

研究年度 平成 30 年度 研究期間 平成 30 年度(単年) 研究代表者名 三重野愛子 共同研究者名 山澄直美 永峯卓哉 坂本仁美 I. はじめに 学習者が技術『修得』の段階へ至るまでのプロセスは個人差があり,学習者の中に は技術修得に困難を示す者が存在する。幼いころより容易に生活できる,簡略化・簡 便化された環境に身を置く現代の若者は日常的に手指を使う機会が減ってきているこ とから,高度な技術を新たに学ぶことは容易ではないことが想像できる。学習者の技 術修得に影響を与える要因として,日常生活体験から培われる生活技術の修得,手指 の巧緻性,それまでの看護技術以外での技術修得経験、修得する対象への興味の程度 が考えられる。川端iらは手指の巧緻性の高い学生は被服製作学習にかかわる技術に自 信を抱く傾向にあること、家事への日常的な参加は手指の巧緻性向上に間接的に作用 することを明らかにしている。しかしながら、これらの日常生活体験から培われる手 指の巧緻性と看護技術修得状況との関係性を明確にした研究は存在しない。本研究は 一般的な看護技術教育方法における学習者の技術修得パターンから,学習者の技術修 得プロセスの一端を解明しようとするものである。 II. 研究目的 本研究の目的は、看護技術初学者の特性に合わせた技術教育の検討に向け、看護技 術初学者の技術修得状況と主観的客観的手指の巧緻性、手指を使った作業の自信度と の関連を明らかにすることである。 III. 研究方法 1. 研究デザイン:準実験研究デザイン 2. 研究対象:看護技術未学習で研究協力に同意した看護学生 14 名である。 3. 調査時期:平成 30 年 9 月 4. 実験に用いる看護技術の設定:日常生活援助技術から「ベッドメーキング」のマ ットレス下への敷き込み動作とする。 5. 研究方法 対象者へ次のプロセスの実施を依頼した。1.ベッドメーキングの敷シーツの角作成

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 2 技術手順書確認後角作成、2. 模範映像視聴後角作成、3. 教員のデモンストレーション 見学後角作成、4.30 分間の練習後角作成。技術修得状況は対象者が作成した敷シーツ の角を毎回観察し、三角の折り目が45°などの 3 項目を 4 段階で評価し得点化した(12 点満点)。客観的手指の巧緻性は藤沢らが考案した糸結びテストで評価した。主観的手 指の巧緻性は VAS 法、手指を使った作業の自信度は「箸を正しく使う」「ラッピング する」など5 項目を 4 件法で回答を得た。 6. 分析方法 各項目の記述統計量およびSpearman の順位相関係数を算出した(有意水準5%)。 分析はSPSS ver.24 を使用した。 7. 倫理的配慮 研究者が教授者、研究対象者が学習者であるというポジションパワーが極力作用し ないように留意した。募集は研究の目的・内容を記載したメールを1 年次生全員に送 り、研究協力の意思を示した対象者のみ返信をしてもらうようにした。また、調査前 に、研究目的、方法、研究への協力は自由意志であること、研究協力の可否及び研究 結果が成績評価に影響しないこと、一旦同意後でも同意を取り消すことができること、 研究協力の可否に関わらず最終的には技術修得が保証されていること、研究結果公表 時は個人が特定されないよう固有名詞及び対象者が写りこんだ映像を用いないこと、 得たデータは研究終了後に確実に破棄すること、を口頭と文書で説明し、同意文書を かわした。本研究は、長崎県立大学シーボルト校一般研究倫理委員会の承認を得て実 施した。(承認番号354)。 IV. 結果 対象者14 名の技術修得状況得点の中央値は[1.手順書確認後]4.33 点、[2. 模範映 像視聴後]7.50 点、[3.デモスト後]9.00 点、[4.練習後]9.67 点であった。 客観的手指の巧緻性と技術修得状況[1.手順書確認後](ρ= .556,p= .039)と の間、手指を使った作業の自信度の項目「ラッピングする」とすべての段階の技術修 得状況との間に正の相関を認めた([1.手順書確認後]ρ= .641,p= .013;[2.模範映 像視聴後]ρ= .767,p= .001;[3.デモスト後]ρ= .603,p= .022;[4.練習後]ρ= .541, p= .046)。 V. 考察 客観的な手指の巧緻性が高い対象者ほど技術学習プロセスの早い段階での技術修得 状況得点が高いことが明らかとなった。また、手指を使った作業のうちラッピング技 術の自信度が高い対象者ほどすべての段階での技術修得状況得点が高いことが明らか となった。手指の巧緻性を考慮した演習のグループ分けや手指の巧緻性を上昇させる ための事前訓練など、ベッドメーキング技術の教育方法の選択の際に手指の巧緻性を

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 3 考慮することで早い段階での技術修得を促せる可能性がある。 引用文献 i 川端博子,西澤正美,鳴海多恵子:手指の巧緻性に及ぼす家庭教育と学校教育の関わり -女子大学生の調査からの一考察,日本衣服学会誌,50(1),33-41,2006.

参照

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