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マウスリンパ組織におけるレプチンレセプターの発現

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Academic year: 2021

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平 成11年12月(1999年) 1

研 究 報 文

マ ウ ス リ ン パ 組 織 に お け る レ プ チ ン レ セ プ タ ー の 発 現

井 田め ぐみ,草 信 映子,鈴 木真知 子,酒 井 奈美,白 井 能 富子,

永 尾 命 子,幟 川 智 子,宮 田 堅 司

Expression

of leptin

receptor

detected

by RTPCR

method

in lymphoid

tissues

of the mouse

Megumi Ida, Eiko Kusanobu, Machiko Suzuki, Nami Sakai, Nobuko Shirai,

Meiko Nagao, Tomoko Noborikawa, and Kenji Miyata

The mammalian thymus involutes with age. Both the decrease of lymphocyte-accumulated

region and the replacement by fat tissue begin at puberty and continue throughout life. In the

mouse thymus, though no typical fat cells are found at birth, fat cells appeared at the latest 3 weeks

old preceding to the atrophy of cortical and medullary regions. Physiological functions of fat cells

proliferated and differentiated in the thymus after birth are unknown.

As fat cells appeared in the 3-week-old mouse thymus have shown to express leptin mRNA, we

examined whether leptin receptor type b (OBRL) is expressed or not in the thymus and, in

com-parison, in the secondary lymphoid tissues, spleen, mesenteric lymph node and Peyer' s patch.

OBRL mRNA was detected in both thymus and all secondary lymphoid tissues examined by

RTPCR method. Furthermore, OBRL mRNA was also detected in the isolated cells with

mouse-lymphocyte separation medium from both thymus and spleen free cells washed out in saline from

dissected tissues. It is suggested that fat cells differenciated as early as 3 weeks old in the thymus

produce leptin and affect other thymus cells, lymphocytes probably, through OBRL. It remains to

be clarified whether the leptin-OBRL interaction influences age involution in the thymus.

1.は じ め に 一 次 リ ンパ 性 器 官 で あ る胸 腺 の 皮 質 お よび 髄 質 に 局 在 す る リンパ 球 は,繁 殖 可 能 期 前 後 か ら減 少 し始 め る1)。 リン パ 球 領 域 の 萎 縮 は,皮 質 か ら始 ま り髄 質 に及 ぶ 。 また,リ ンパ 球 の減 少 に と も な っ て 脂 肪 組 織 が 増 殖 し,萎 縮 した リンパ 球 領 域 が 脂 肪 組 織 で 置 換 さ れ る と考 え られ て い る。 こ の現 象 は 加 齢 退 縮 と よば れ て い る2)。前 報 に お い て,レ プ チ ンの 発 現 を 指 標 と して脂 肪 細 胞 の 出 現 時 期 を 検 討 し,生 後3 週 齢 マ ウ ス の胸 腺 に 脂 肪 細 胞 が 存 在 す る こ とを 明 ら か に し,胸 腺 に お け る脂 肪 細 胞 の 分 化 は 生 後 直 後 か ら始 ま り,リ ンパ 球 領 域 の退 縮 に 先 行 す る こ とを 示 した3)。本 報 で は,胸 腺 脂 肪 細 胞 の 機 能 を 調 べ る 目 的 で,胸 腺 に お い て レ プ チ ン の レセ プ タ ー が 発 現 し て い るか ど うか を 検 討 した 。 ま た,比 較 す る 目的 で, 二 次 リンパ 性 器 官 や 組 織 に 関 して も レプ チ ン レセ プ タ ー の発 現 を 検 討 した 。 皿.方 法 京都女子大学家政学部食物栄養学科栄養学第二研究室 1.材 料 1)リ ンパ 組 織 BALB/cマ ウ ス(雌,3週 齢)を 用 い た 。 安 楽 死 させ た マ ウ ス を 開 腹,開 胸 し,胸 腺,脾 臓,腸 間 膜 リ ンパ節 を 摘 出 した 。 さ ら に,空 腸 お よ び 回腸 の バ イ エ ル板 を,消 化 管 壁 外 側 よ り摘 出 した 。 この 際

(2)

- 2 に,切除面が消化管内腔に達しない様にした。摘出 した試料はサンフ。ルチューブに入れ,直ちに液体窒 素中で凍結した後, -80oCで保存した。ただし 腸間膜リンパ節およびバイエル板は,摘出した数個 をまとめて,それぞれ一本のサンフ。ルチューブで凍 結した。 2) リンパ球の分離 無菌的に摘出した胸腺および牌臓を生理食塩水中 で細切し,ピンセットで軽く圧迫することにより遊 離してくる細胞を遠心操作(約 800g) により集め た。細胞ベレットを, 1 m1の生理食塩水に再懸濁 し, 2 m1の マ ウ ス リ ン パ 球 分 離 溶 液 Lympho1y-te-M CCedarlane Labo.

L

t

d., Canada)に重層した。 室温, 1,300 gで20分間遠心し,上層と下層の界面 の細胞をパスツールピペットで分取した。直ちに, GIT培養液(日本製薬) 10 m1を加えることにより リンパ球分離溶液を希釈した後,遠心操作により細 胞を回収した。細胞ベレットの一部は,液体窒素中 で凍結した後, -80o

C

で保存した。残りの細胞ベ レットを, GIT培養液に再懸濁し,一部をスライ ドグラス上で伸展し,空気乾燥後 May-Grunwa1d-Giemsaで染色後検鏡した。残りの細胞は, 370C, 5%COz条件下で18時間培養した後,培養液を回収, 遠心することにより浮遊細胞を回収した。細胞ベレ ットを少量の生理食塩水に懸濁後, Lympho1yte-M に重層,同様にして界面の細胞を回収後凍結保存し た。

2

.

RNA

の抽出 凍結したリンパ組織あるいは細胞より,酸性グア ニジウムチオシアン酸ーフェノールークロロホルム 法によってトータール RNAを抽出した3,4)。エタ ノール沈殿法により精製したトータル RNAは,濃 度200ng/μlに調整した。牌臓を細切し Lympho1y-te-Mに よ り 分 離 し た 細 胞 か ら 抽 出 し た ト ー タ ル RNA 2μg よ り , オ リ ゴ dT ラ テ ッ ク ス 粒 子 (Oligotex -dT30くSuper),日本合成ゴム,日本ロッ シュ)を用いて,推奨されている操作手順によって mRNAを分離精製した。 3. RTPCR トータル RNAを鋳型として RTPCRを行った。 逆 転 写 反 応 は M・MLV リ パ ー ス ト ラ ン ス ク リ プ ターゼ (RT司PCRhigh,東洋紡 No.PCR-201), 6 塩基あるいは9塩基のランダムプライマーを用い, 300Cで10分,さらに 420Cで 1時間行った。 990C で5分処理することにより反応を停止させた。この 反応産物に,レプチンレセプターを増幅するための 食物学会誌・第54号 プライマーおよびリコンビナントタック DNAポリ メレースを加え PCRを行った。マウスのレプチン のレセプターを検出するために,下記のプライマー OBR-F3および OBR-B2を準備した。 プライマー OBR-F3 5' p-ACACTGTT AA TTTCACACCAGAG プライマー OBR-B2 5' p-TGGATAAACCCTTGCTCTTCA これらのプライマーを用いることにより,マウスの レプチンレセプターの中で, ロングタイプレセプ ター cDNAの膜貫通領域から細胞質側領域の 446塩 基対の DNAが増幅される5,6)0 PCRの条件は,反 応溶液容量 50μ1,鋳型変性温度 960 C および変性 時間30秒,プライマーアニーリング温度 550Cおよ びアニーリング時間 l分,相補鎖合成反応温度 72

O

C

および反応時間

2

分, 35サイクルに設定した。 PCR終了後,反応溶液 10μlをアガロースゲ、ル で電気泳動した。電気泳動終了後,エチジュウムブ ロマイド液で染色し,ポラロイド撮影を行った。マー カー DNAO/HindIII)0.5μgを 同 時 に 電 気 泳 動 し, PCRで、増幅されたノミンドの大きさを確認した。 胸 腺 お よ び 牌 臓 か ら 分 離 し た 細 胞 の ト ー タ ル RNAを鋳型とする RTPCRにより,スミアな電気 泳動像が得られた場合には, RTPCR産物の 5μl を鋳型として再PCRを行った。 4. ジェノミック DNAの抽出 凍結した胸腺,牌臓および肝臓の組織片より,プ ロテネース

K

処理,フェノール抽出法によりジェ ノッミク DNAを抽出した7)。胸腺より得た DNA の一部は, 18 G の注射針を用いて十分に勇断した。

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.

結 果

1

.

胸腺におけるレプチンレセプターの検出 マウスのレプチンレセプター遺伝子の cDNA配 列 に し た が っ て 設 計 し た プ ラ イ マ ー OBR-F3と OBR-B2を用いて, RTPCRを行った。鋳型として トータルRNAlμgを,逆転写酵素として M・MLV リバーストランスクリプターゼを用いることによ り , 6塩基あるいは9塩基のいずれのランダムプラ イマーを用いた場合においても, ロングタイプレセ プター (OBRL)の発現を示す446塩基対の DNA が増幅された(図1)。逆転写反応を行う際に6塩 基のランダムプライマーを用いた場合の方が, 9塩 基のランダムプライマーを用いた場合よりも増幅パ ンドは濃く染色された。

(3)

平成11年12月(1999年)

2

.

2

次リンパ性器官・組織におけるレプチンレセ プターの検出 牌臓,腸間膜リンパ節およびパイエル板から抽出 したトータル RNA1μgを鋳型として, RTPCR を行った(図1)。牌臓では6塩基および9塩基の ランダ、ムプライマーを用い, リンパ節およびパイエ ル板で、は9塩基のランダムプライマーを用いた。い ずれの場合にも

4

4

6

塩基対の DNAが増幅され,こ れらのリンパ性器官・組織においても OBRLが発 現していた。牌臓の場合,逆転写反応を行う際に

6

塩基のランダムプライマーを用いた場合の方が,

9

塩基のランダムプライマーを用いた場合よりも増幅 パンドは濃く染色された。

3

.

分離細胞のレプチンレセプターの検出 摘出した胸腺および牌臓を,生理食塩水中で細切 し,軽く圧迫することにより遊離した細胞から,マ ウスリンパ球遠心分離用の Lympholyte-Mにより 分離した細胞の一部を染色し検鏡すると, 50~70% がリンパ球の形態を示した。その他に,胸腺では約 10% が,牌臓では 20~30% が赤血球であった。分離 した細胞から抽出したトータルRNAを鋳型として OBRLの検出を試みた。胸腺および牌臓の分離細 胞ともに, RTPCR産物を電気泳動するとスミアな 像が得られ,明瞭な増幅バンドは認められなかった けれども,これらの RTPCR産物を鋳型として再

m 6 5 4 321 m

446

時 図1 リンパ組織のOBRLの検出 各リンパ組織から抽出したトータル RNA1 μgを鋳型として RTPCRを行った。逆転写 反応のプライマーとしては,ランダムプライ マー

(

6

merあるいは9mer)を用いた。い ず れ の 組 織 に お い て も OBRLに 特 異 的 な

4

4

6

b.p.のパンドが増幅された。 レーン m,マーカ-DNA, 1 ;牌臓 (6 mer) , 2 ;牌臓 (9mer) , 3 ;胸腺 (6mer) ,

4

;胸腺 (9mer) , 5;腸間膜リンパ節 (9 mer) , 6;パイエル板 (9mer)。 3 PCRを行うと,明瞭な

4

4

6

塩基対の増幅バンドが認 められた(図

2

)。また,牌臓の分離細胞から得た トータルRNA2μgより,オリゴ dTラテックス 法により精製した約 150ngのmRNAを鋳型とし たRTPCRにより,

4

4

6

塩基対の増幅パンドが認め られた(図

2

。) 胸腺の分離細胞を18時間培養することにより,培 養ディッシュへ付着する細胞を取り除いた。浮遊細 胞を Lympholyte-Mで処理し,得られたリンパ球 画分の細胞より抽出したトータル RNAを鋳型とし てRTPCRを行うと,産物はスミアな像を示し, 明瞭な増幅パンドは認められなかったけれども, RTPCR産物を鋳型として再PCRを行うと,明瞭 な増幅パンドが認められた(図3。) 次に,これらの

4

4

6

塩基対の増幅パンドが,混在 する DNAによるものではないことを確かめた。胸 腺,牌臓および肝臓から抽出したDNAおよび, 18

G

の注射針により勇断した胸腺DNAを鋳型として PCRを行ったけれども,明瞭な増幅バンドは認め られなかった(図的。

5 4 3 2 1 m

4

4

6

時 図2 胸腺および牌臓の遊離細胞のOBRLの検出 細切した組織から洗い出した遊離細胞をリン パ球分離溶液で処理し,得られた分離細胞の トータル RNA1μgを鋳型として RTPCR を行うとスミアな泳動像となった。しかし RTPCR産物5μlを鋳型として再PCRを行 うと, OBRLに特異的な

4

4

6

b.p.のバンド が増幅された。牌臓の分離細胞から抽出した トータルRNAより精製したmRNAを鋳型 とした RTPCRでは OBRLに特異的な

4

4

6

b.p.のバンドが増幅された。 レーン m,マーカー DNA,1;胸腺分離 細胞-RTPCR,2;牌臓分離細胞-RTPCR, 3 ;胸腺分離細胞一再 PCR,4;牌臓分離細 胞一再 PCR,5;牌 臓 分 離 細 胞 -mRNA-RTPCR

(4)

4 -円1

446

時 図 3 胸腺非付着細胞のOBRLの検出 胸腺の遊離細胞を18時間培養し付着細胞を取 り除いた。非付着細胞をリンパ球分離溶液で 処理し,得られた細胞のトータル RNAを抽 出した。 RTPCR産物を鋳型として再PCR を行うと, OBRLに特異的な 446b.p.のパ ンドが増幅された。 レーン

m

,マーカ-DNA,

4 3 2 1 m

23

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560

2

320

2

020

560

図 4 ゲノム DNAを鋳型としたPCR 肝 臓 , 牌 臓 , 胸 腺 か ら 抽 出 し た ゲ ノ ム

DNA,および胸腺のDNAを勇断したDNA

を鋳型, OBR-F3および OBR-B2をプライ マーとして PCRを行った。増幅パンドは認 め ら れ な か っ た 。 右 側 の 数 値 は マ ー カ ー

DNA断片の塩基数を表す。

レーン m , マ ー カ -DNA, 1 ; 肝 臓

DNA, 2;牌臓DNA,3;胸腺DNA,4;

胸腺勇断DNA。

町 . 考 察

胸腺は,結合組織性の被膜に覆われ,被膜から実 質内へ侵入するトラベキュラによって多数の小葉に 分けられている。小葉は,胸腺上皮細胞がネットワー ク構造をとり,その聞に多数のリンパ球が存在し, 比較的未成熟なリンパ球の局在する皮質と,より成 熟したリンパ球の局在する髄質とからなる。皮質お 食物学会誌・第

5

4

号 よび髄質のリンパ球領域は,繁殖可能期前後まで増 大し,その後,加齢にともなってリンパ球数が減少 することにより退縮する。また,被膜やトラベキュ ラで脂肪細胞が増殖し, リンパ球の退縮した領域が 脂肪組織で置換された様相を呈するl,

2

L

本報では,胸腺で増殖する脂肪細胞の産生するレ プチンが,他の胸腺構成細胞へ作用している可能性 を検討した。標的細胞に対するレプチンの作用はレ セプター (OBR)を介することが明らかにされてい るので5,8),胸腺のレプチンレセプターの検出を試 みた。また,比較するために,二次リンパ性器官・ 組織である牌臓, リンパ節およびパイエル板に関し てもレセプターの検出を試みた。マウスのレプチン レセプター遺伝子は,脈絡叢の発現ライブラリーよ り, レプチンとの結合性によりグローニングされ た5)。その後,この遺伝子の転写産物のスプライシ ングの違いにより少なくとも 5種類のレセプター, OBRa,,-,OBReが 存 在 す る こ と が 示 さ れ た6,8,9)。 OBRa,,-,OBRdの細胞外領域および膜貫通領域は同 ーであり,細胞内領域のみアミノ酸配列が異なる。 OBReは細胞外領域のみからなる可溶性レセプター である。 5種類のレセプターの中で, OBRbは302 アミノ酸残基からなる最も長い細胞内領域を持ち,

OBR Long type (OBRL)と呼ばれている。 OBRL

の細胞質領域には, Jak-Statシグナル伝達に関与す る と 考 え ら れ る モ チ ー フ が

2

カ 所 保 存 さ れ て い る10,11)0OBRa,,-,OBRd に共通な膜貫通領域と細胞 質領域の境界域に対応するプライマー OBR-F3と, OBRLの細胞質領域にのみ存在するアミノ酸配列 に対応するプライマー OBR-B2とにより, OBRL を特異的に検出した。 胸腺の脂肪細胞の由来は明らかでないけれども, 3週齢マウスの胸腺には,すでに脂肪細胞が存在し レ プ チ ン が 発 現 し て い る3)。 今 回 , プ ラ イ マ ー OBR-F3とOBR-B2とを用L、たRTPCRにより, OBRLが検出された。したがって,胸腺の加齢退 縮に先行して分化・増殖を開始する脂肪細胞が,レ プチンを介して胸腺を構成する細胞に作用している 可能性が示唆された。また,牌臓, リンパ節および パイエル板においても OBRLの発現が認められ, リンパ組織に共通する細胞がOBRLを発現してい ることが示唆された。 次に,各リンパ器官・組織を構成する種々の細胞 の中で,どの種類の細胞が OBRLを発現している のかを検討した。胸腺と牌臓を細切し遊離させた細 胞から, リンパ球分離用密度勾配液を用いて分離さ

(5)

平 成11年12月(1999年) れてくる細胞は50%以上がリンパ球の形態を示し た。これらの細胞集団はOBRLを発現していた。 また, 18時間培養し,培養ディッシュへ付着する細 胞を除いた浮遊細胞から, リンパ球分離用密度勾配 液を用いて分離されてくる細胞も OBRLを発現し ていた。少数の細胞から

RNA

を抽出する場合,十 分にホモジナイズすることができず, DNAが混入 してくる可能性が存在する。しかし用いたプライ マーは,ゲノム DNAの約 15k塩基対のイントロ ン領域を挟んでいること6,10),および,図

4

に示し た様に,ゲノム DNAを鋳型とすると明瞭な増幅バ ンドは認められないことから, リンパ球様分離細胞 で検出された増幅ノミンドは,混在する DNAによる のではなく,

RNA

に由来すると結論した。分離細 胞では, RTPCRの結果はスミアな電気泳動像とな ったけれども,同じプライマーを用いて再PCRを 行うと, OBRLの特異的なバンドが検出された。 RTPCR法により,ヒトの末梢リンパ球より分取 した CD4+T リンパ球でOBRbの発現が報告され ている12L また,抗レセプター抗体により,ヒト血 管の内皮細胞にOBRが存在することが示されてい る13L したがって,胸腺および牌臓から細胞を得る 際に,酵素によって分散させることは避け,血管由 来の細胞が混入する可能性を抑えた。また, 18時間 培養することにより,混入した付着性の細胞を取り 除いたサンプルにおいても OBRLが検出された。 これらのことから,検出された OBRLは非付着性 の細胞に由来するものと考えられる。

v

.

要 約

3週齢マウスの胸腺,牌臓,腸間膜リンパ節,お よびパイエル板で, RTPCR法により, OBRLが 発現していることを明らかにした。また,これらの リンパ性器官を構成するどの種類の細胞が, OBRL を発現しているのかを検討した。胸腺および牌臓を 細切して遊離してくる細胞より, リンパ球分離溶液 により分取した非付着性の細胞で、OBRLの発現を 確認した。 胸腺ではリンパ球の加齢退縮に先行して脂肪細胞 が 分 化 ・ 増 殖 し す で に3週齢マウス胸腺に脂肪細 胞が存在しレプチンが産生されている。したがって, レプチンが OBRLを介して胸腺の構成細胞に作用 していることが示唆された。

5

-文

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(Burgess Publishing)

253(1968) 2)

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Roitt

J. Brostoff and D. Male:

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5th ed (Mosby)

32 (1998) 3)春那美由紀,星島直子,井固めぐみ,草信映子, 鈴木真知子,坪固いずみ,林小百合,宮田堅司: 本誌, 53, 13(1998) 4) P. Chomczynski and N. Sacchi:

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, 162

156(1987) 5)

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Tepper:

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A. Tartaglia, E. A.

Woolf, X. Weng, S. J. Ellis, N. D. Lakey, J. Culpepper,

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J. Moore, R. E. Breitbart, G. M. Duyk

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Tepper and J. P. Morgenstern:

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491(1996) 7) J. Sambrook

E. F. Fritsch and T. Maniatis:

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763(1998)

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J. G. Darvishzadeh

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参照

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