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自己伝播発熱素材と光技術によるウェハ接合技術開発とその応用

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Academic year: 2021

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自己伝播発熱素材と光技術によるウェハ接合技術開発とその応用

[研究代表者]生津資大(工学部機械学科)

[共同研究者]河口大祐,伊ヶ崎泰則(浜松ホトニクス株式会社)

研究成果の概要 本研究では,レーザーを使ったAl/Ni 多層膜の反応誘起技術と従来のウェハダイシング技術を融合させ,半導体デバ イスの瞬間接合とダイシングとを融合した新たな加工技術を提案する.これまで,スパッタ製膜したAl/Ni 多層膜をレ ーザー刺激により反応誘起させ,反応誘起性と発熱量のバイレイヤー厚依存性を調べてきた.2018 年度,光刺激によ る自己伝播瞬間反応に基づく新たな接合技術の開発に着手し,Al/Ni 多層膜の 2 点同時反応誘起に成功した. 研究分野:ナノテクノロジ,材料工学,機能性材料 キーワード:自己伝播発熱材料,瞬間反応接合,ステルスダイシング 1.研究開始当初の背景 Al/Ni や Ti/Si 等,軽金属と遷移金属をナノの厚みで積 層堆積させた多層膜は,外部刺激により化合物を生成し, 発熱する.局所的な発熱が周辺の反応を誘起するエネル ギーとして使われるため,発熱反応が膜内を高速自己伝 播する.極微小なエネルギーで反応誘起でき,かつ,ア ウトガスがないため,省エネかつゼロエミッションな環 境フレンドリー機能材料である.このような特徴を利用 して,Al/Ni 多層膜を熱源とした,新たなハンダ接合技 術が注目されている. 2.研究の目的 愛工大生津研究室では,Al/Ni 発熱素材をハンダ溶融 の熱源として利用し,Si ウェハ等の瞬間接合技術への 応用を提案してきた.これにより,数cm 角の Si チッ プを0.1秒以内に瞬間的にハンダ接合できることを実証 した(図 1).一方,浜松ホトニクスはレーザーを利用 した研究開発を軸とし,様々な機器開発を行ってきた. 生津研究室の瞬間発熱体を浜松ホトニクスのレーザー 技術で反応誘起できれば,機能性材料を用いた瞬間接合 技術を産業利用できる可能性が高まる.例えば,ハイブ リッド車に用いられるパワー半導体やスマートフォン 等のIC の実装技術に利用できれば,製造時間短縮およ びコスト削減が飛躍的に進むだけでなく,その需要の大 図1 Al/Ni 多層膜を用いた瞬間ハンダ接合の様子 きさから,環境問題への配慮も十分に期待できる.愛工 大の材料技術と浜松ホトニクスのレーザー技術を融合 させ,唯一無二の接合技術・装置開発を行うとともに, 環境問題解決への新たな技術提言を目指す. 3.研究の方法 (1) 2 分岐レーザー反応誘起実験 CW あるいはパルスレーザーを 2 分岐させて Al/Ni 多 層膜に照射させ,反応誘起できる独自の実験システムを 構築する.これは予備実験のシステムであり,Al/Ni 多 層膜が分岐レーザーで確実に反応誘起できるようなシ ステムの基本性能を確認する. 23

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図2 レーザーを用いた 2 点同時反応誘起システム 図3 2 点同時反応した Al/Ni 多層膜 (2) 瞬間接合用 2 分岐レーザー反応誘起システムの開発 Al/Ni 多層膜の欠点は,反応後にクラックが生じるこ とである.これは反応後の体積が約 12%収縮すること に起因する.クラックを制御するには,接合時に複数点 同時に反応誘起できる実験システムが必要である.この プロトタイプ接合実験システムを構築する. 4.研究成果 図2 に,Al/Ni 多層膜の反応誘起確認のため,簡易的 に作製した2 分岐パルスレーザーシステムを示す.ハー フミラーやレンズを用いて波長1064nm のレーザーを 2 つに分岐し,サンプルに同時に照射されるようにした. Al/Ni 多層膜の自己伝播発熱反応は伝播速度が 10m/s 程 度とかなり高速なため,反応誘起位置によりクラック制 図4 接合装置組み込み用 2 点同時反応誘起システム 御するには複数点での反応誘起を同時に行う技術の構 築が不可欠である.このシステムを用い,図3 に示すよ うに,原子比1:1,バイレイヤー100nm,総膜厚 30μ m の Al/Ni 多層膜を 2 か所同時に反応誘起させることに 成功した. 図4 に,予備実験システムをもとに,ウェハ接合用に 改良した 2 点同時反応誘起接合実験システムの一部を 示す.この装置を用い,原子比1:1,バイレイヤー100nm, 総膜厚30μm の Al/Ni 多層膜に同時にレーザーを照射 させて反応させることに成功した.なお,この図に掲載 しているのはレーザー反応誘起システムのみである.こ れとエアシリンダならびにロードセルを搭載した加圧 接合システムとを組み合わせ,レーザー刺激による複数 点同時反応接合システムを完成させる.現在,加圧部分 の設計を行っており,2019 年度中には完成する. 5.本研究に関する発表 該当なし. 24

図 2   レーザーを用いた 2 点同時反応誘起システム 図 3 2 点同時反応した Al/Ni 多層膜 (2)  瞬間接合用 2 分岐レーザー反応誘起システムの開発 Al/Ni 多層膜の欠点は,反応後にクラックが生じるこ とである.これは反応後の体積が約 12 %収縮すること に起因する.クラックを制御するには,接合時に複数点 同時に反応誘起できる実験システムが必要である.この プロトタイプ接合実験システムを構築する. 4 .研究成果   図 2 に, Al/Ni 多層膜の反応誘起確認のため,簡易的 に作

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