2 質問 「BCG について」 2004 年 7 月 小学2年生の息子の予防接種についてお教え下さい. 今年の秋からアメリカに数年在住を予定していますが、(1)BCGを未だ接種していません.アメリカではBCGの効果が疑問視され、 実施されていないと聞いています.このまま接種せずにアメリカに居住していいのでしょうか、日本で接種していく方がよいのでしょうか. (2)ポリオはすでに2回服用していますが、アメリカでは3回、4回服用とのこと.すでにアメリカでは経口ではなく注射に変わっている とのことですが、この場合追加接種は、注射によるのでしょうか、また注射だと何回追加すればよいのでしょうか.また、アメリカにあって 日本にない予防接種で、ぜひ受けておくべきというのはあるでしょうか. 回答 (1)BCG について ご承知のように米国ではBCG 接種は行われていません。結核の予防に関してあまり効果が期待できないということがその理由です。ただ し、結核のまだ多い国(日本は先進国の中では多いほうです)では乳児期早期のBCG 接種は WHO も勧めております。現状では結核の少な い先進国では行わない国が増えてきております。 BCG 接種を行わない米国では結核感染者以外はツベルクリン反応は陰性であるのが普通ですので、BCG 接種後にツベルクリン反応が陽転 した場合でも結核の感染者でないかと疑われ、医療機関の受診を勧められることになります。したがってお子様のようにBCG 接種をうけた ことがない場合は、BCG 接種は行わずに渡米されるほうがいいと思います。ただし、米国では学校に入るために予防接種の証明書とツベル クリン反応(最近2~3ヶ月以内)の証明書の提出が求められます。出かける前にツベルクリン反応を受け、陰性の結果を証明していただき ご持参ください。ただしその際BCG は受けないでください。 (2)その他の予防接種について ①ポリオワクチンを2 回しか接種していないのは日本だけのようです。国際的な標準は 4 回(もっと多い国もあります)です。ご承知のよう に米国ではポリオワクチンは生ワクチンから不活化(生きていない)注射ワクチンに変わっております。日本には現時点では生ワクチンしか ありませんので、国内で生ワクチンの接種をしていただける医療機関があれば追加接種をしていかれたらいいと思います。米国では4~6歳 に4 回目の接種を行います。 ②米国ではDTP(三種混合)ワクチンを4~6歳に 5 回目を接種します。ただし 7 歳以上では追加接種する場合 DPT ではなく DT(二種)で 受けてください。 ③米国ではMMR ワクチン(麻疹、おたふくかぜ、風疹の混合ワクチン)を1歳過ぎに 1 回目、4~6歳に 2 回目の接種を行います。日本 にはMMR ワクチンは使われておりませんので国内で行うとすればそれぞれ単品のワクチンを接種するしかなく、渡米後に接種することも考 慮してください。 ④日本では任意接種の水痘ワクチンも米国では全員に接種が求められています。もしまだお子様が水痘にかかっていない、またはワクチン未 接種なら、水痘ワクチンも必要です。もちろんすでに水痘にかかっておれば、かかったという証明書があれば結構です。 ⑤日本ではB 型肝炎の予防接種は一部の特定の人にしか接種しておりませんが、米国では全員に 3 回の接種が求められています。1 回目と 2 回目は1 ヶ月間隔で接種しますが、3 回目は初回接種から 16 週間以上たって接種することになっております。 以上、あまりの違いに驚かれると思いますがこれが現実です。出国までにできるだけ追加接種をうけ、足りない部分を米国で補うという発 想も必要です。米国では混合ワクチンや同時接種(複数のワクチンを同じ日に接種すること)が一般的ですので、国内で受けるより少ない受 診回数で受けることができます。
質問 「米国ニュージャージーの予防接種」 2005 年 4 月 米国ニュージャージー州に移住します。子供は娘2人、4歳と6歳。9月に学校に入るためには何のワクチンが必要ですか?これまで、 BCG, 3混4回、麻疹1回、風疹1回、ポリオ(生ワク)2回, 日本脳炎3回です。4歳以降の3混が必要というのはわかりました。あと HBV, MMR 2回目などはどうすればいいのでしょうか? 回答 なーさん、こんにちは。 これから海外移住の準備に大変だと思います。予防接種もその準備の一つで、とても大切なことです。米国では学校や園に入る際に予防接 種証明書の提出が求められます。日本の予防接種制度はかなり消極的、それに対して米国では予防接種に積極的です。どちらかというと米国 の考え方が国際的には標準的です。したがって、日本から米国に行く場合にはいくつかの追加接種が必要ということになります。 1)B 型肝炎(HVB)ワクチンは世界中で乳児期からの定期(全員)接種になりつつあります。特に先進国ではほぼそのようになっています。 接種スケジュールは国によって多少の差がありますが、米国では出生後2 か月前に初回接種し、生後 6 か月頃に 3 回目を接種して終了です。 ただしお母さんがB 型肝炎のウイルスを持っている場合は出生直後に初回ワクチンと HB グロブリンを投与します。1 回目と 2 回目は 1 か月 間隔で結構ですが、3 回目は初回から 16 週(約 4 か月)以上あけることになっております。出国までの期間が少なければせめて 1 か月間隔 で2 回の接種を終え、米国で 3 回目の接種を受けるなどの柔軟な対応を考慮してください。 2)MMR ワクチンについて。米国では通常 4~6 歳に 2 回目の接種を行います。MMR ワクチンの 2 回接種は少なくとも先進国では(日本 以外)ほぼ共通のスケジュールです。日本ではMMR は市販されていませんので、一度も接種されていないおたふくかぜワクチンの接種だけ は済ませておき(これでMMR ワクチン 1 回目終了扱い)、米国で早めに MMR ワクチンの 2 回目を受けるのが現実的です。もちろん出国 までに十分な期間があれば、麻疹、風疹、おたふくかぜの各ワクチンの2 回目接種をうけてもかまいませんが、そのような余裕のある方はあ まりありません。 3)ポリオワクチンについて。米国では1 歳半に 3 回目、4~6歳に 4 回目の接種があります。ただし、米国では日本のような経口生ワクチ ン(OPV)ではなく、副作用のより少ないとされる不活化注射ワクチン(IPV)に変わっています。OPV でも IPV のどちらでも接種回数として認 めてくれます。3 回目、できれば 4 回目の追加接種を受けることをお勧めします。ただしポリオワクチンは一部の医療機関でしか用意されて おらず、あらかじめお問い合わせして確認してください。 4)DTP(DPT=三混)について。米国では定期接種が日本より 1 回多く 4~6 歳に 5 回目の接種を行います。 5)その他日本で行っていないワクチンとしてHib(インフルエンザ菌 b 型ワクチンで、インフルエンザウイルスによるインフルエンザとは 無関係です)と肺炎球菌ワクチンが乳時期から合計各4 回接種します。幼児期を過ぎれば接種の必要はありません。 6)予防接種ではありませんが、入学・入園に際して最近のツベルクリン反応の結果の提出も求められます。BCG 接種を行わない米国では 陰性が”正常”で、陽性なら"結核感染の疑い"となります。ところが BCG を定期接種している日本の子どもさんの多くは当然の ことながら陽性になっていますので胸部X 線写真等に異常がないことを示すよう求められることがあります。 全部済ませてから出国しようと考えても無理な場合が多く、渡航先での追加も考慮しなければなりません。いずれにせよ、予防接種を受け られる医療機関でこれまでの予防接種の証明書を英文で書いていただき持参すると便利です。 質問 「6 種混合予防接種」 2005 年 9 月 ドイツ在住中です。生後8 ヶ月の娘についての相談です。 現在6 種混合の予防接種を受けており、2 回目が終了したところです。来月、3 回目の接種を受けますが、4 回目は 1 年後になります。と
4 ころが小生の転勤の話が持ち上がっており、来年10 月を待たずに帰国する可能性が高いのです。日本では 3 種混合の予防接種しかないと聞 いており、折角、3 回目まで受けた予防接種のうち一部が無効になってしまいます。出来れば 6 種混合を最後まで受けさせてやりたいのです が、日本で第4 回目の予防接種を受けることは可能でしょうか? 回答1 ドイツでの6 種混合ワクチンは、(DTaP/Hib/IPV/HB:ジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ b 菌、ポリオ(不活化)、B 型肝炎) のことと思います. 残念ながら、日本国内ではご指摘のように3種混合ワクチンだけが現行の制度で実施されており、来年4月1日からやっと麻しん・風しん 混合ワクチン(MR ワクチン)の接種を始めることが決まったばかりです.また、この6種混合ワクチンに含まれている、Hib(インフルエ ンザb 菌)と IPV(不活化ポリオ)の両ワクチンは日本にはありません. ただし、この Hib を除くワクチンは、ポリオが経口の生ワクチンであることを除いて、日本でのものと同じと考えて差し支えないと思い ます. 問題は混合ワクチンという形で実施されていないこと、すなわち原則としてそれぞれを個別に接種する形がとられていることですね.しか し、厚生労働省は現在「医師が必要と認めれば、複数同時接種を行うことが出来る」という指示も出しており、現実に複数のワクチンを同日 に接種する機会は徐々に増えてきています. 複数のワクチンを混ぜてあたかも出来合いの混合ワクチンのようにして接種することは「良くない」とされていますので、お子さんの場合 「3種混合ワクチン+B 型肝炎」の接種で2回針を刺すことになりますね. またポリオが不活化ワクチンでなく生ワクチンになってしまいますが、このことは全く問題ないと考えられます.むしろ生ワクチンの接種 によって強固な免疫が得られると考えられます.ポリオ生ワクチンの接種で留意すべき点は事後のお子さんの「排泄物」の処理面だけです. すなわち世界的にポリオワクチンが「生」から「不活化」に変わりつつあるのは、周囲(特に保護者の方)でポリオワクチンの接種が出来て いないヒトがおられた場合、排泄物の不適切な処理によって感染してしまうことがあるためです(保護者の方が、きっちりポリオワクチンの 接種を済まされている場合、何ら問題は生じません). Hib については、その必要性を小児科医はよく認識していますが、肝心の厚生労働省が許可を出していません.従って、お子さんの場合、 いくつかの対処法が考えられますが、(1)滞在期間の延長を考慮してドイツで接種を完了してから帰国させる(2)Hib のみ単独で1歳以 降に受けて帰国させる(3)Hib は別の機会にして残りのワクチンを日本で接種する;DPT と B 型肝炎の単独または同時接種+ポリオワク チン服用・・・この3つのパターンがあることになりますね. 回答2 ご回答ありがとうございます。 確認したいのですが、Hib のみの単独接種の場合、1 歳を過ぎれば接種可能なのでしょうか?つまり 6 種混合の第 3 回目が 10 月で、第 4 回目は1 年空けなければならないと聞いていますが、Hib 単独接種の場合、空ける必要は無いということでしょうか? 回答3 Hib に限らず、ワクチン接種の回数・間隔に関しては国によって少しずつ異なります. 一般的にはHib は、生後2、4、6か月の3回または2、4か月の2回接種し、初回免疫のワクチンの種類に関係なく生後12-15か月 に追加接種します.すなわち合計で3-4回の接種が標準です. 過去3回の接種が1歳未満で行われた場合、3回目から4回目まで8週以上あけて1歳から5歳のあいだに4回目を接種して最終とすると いうのが通常のやり方とされています. 質問 「インフルエンザ予防接種」 2005 年 10 月 3人(7歳、5歳、3歳)の娘とともにこの4月からフランスのストラスブールに住んでいます。渡仏前にほとんどの予防接種はすませて
きましたが、この冬に備えてインフルエンザの予防接種を受けさせたいと思っています。日本ではシーズン前に2回の接種であったと記憶し ていますが、フランスではどのような方法になるのでしょうか。またこちらの社会保険による負担はあるのでしょうか。情報があれば教えて ください。 回答 フランスに問い合わせ情報頂けましたのでお知らせします。(日本の医療体制のイメージと異なりますのでご注意下さい) ①フランスでは65歳以上は無料のようで、それ以下の年齢は持病など危険因子がある 人がカバーされるようです。また日本と異なる点は 市内のどこの薬局でも処方箋なしで購入出来、5種類ほど有って内容はどれも同じとのことです。1本6.26 ユーロ位とのことです。 ②接種料(診察料)については社会保険に加入していれば一部は還付されるそうです。還付の割合はかかった医師のカテゴリーにより異なっ ているとのことです。(例)カテゴリー1の一般医(診察料 20ユーロ)であれば70%還付されるそうです。 ③接種回数については通常1回接種ですが8歳以下で、未接種の子どもは2回接種(4週間空けて)が薦められているとのことでした。 質問 「インフルエンザ予防接種について」 2005 年 10 月 イギリス在住の2003年8月27日産まれの女の子のことです。 イギリスに来てはじめての冬を迎えるに当たって、夫の会社からインフルエンザの予防接種の案内が来ました。この案内には、14歳以下 の子供で、過去にインフルエンザを受けたことのある人は、1回の接種でいいと書いてありましたが、日本では、小学校低学年くらいまでは 2回接種が通常のようですが、どうなのでしょうか?娘は、去年の11月12月と2回接種しています。なので、この案内どうりにすれば、 1回接種になってしまいますが、それで注射の効果は効くのでしょうか?ナーサリーに通わせているので、少しでも感染を防ぎたいので初め てだといって2回受けてよいものでしょうか? 回答 季節がら(北半球についてですが)インフルエンザワクチンについてのご質問が集まっております。そこでインフルエンザワクチンについ ての一般論を整理して、それぞれの国での対応のご参考にしていただこうと思います。 まず、インフルエンザワクチンの有効性について。このワクチンはインフルエンザの感染予防に関して、ある程度の有効性が示されていま す。有効性の高いワクチンの一つである麻疹(はしか)の予防接種は、1回接種で9割以上の人に免疫ができてしかもその効果は何年も持続 し非常に効果の高いワクチンとされています。その麻疹ワクチンでも100%ではなく、一部の人は予防接種を受けたにもかかわらず麻疹に かかってしまうことがあります。そのために有効率をさらに上げるために多くの国で麻疹ワクチンの2回接種が行われております。それに対 してインフルエンザワクチンの場合の予防効果はそれほど高くないことをまずご承知おきください。さらに悪いことにインフルエンザは原因 ウイルスそのものが変化しやすく、その年に流行したインフルエンザウイルス株がワクチン株と型が違っていればさらに有効性は下がります。 したがってインフルエンザワクチンを受けたのにかかってしまったということがよくあります。とはいうものの、インフルエンザは小児の脳 炎・脳症や肺炎その他の合併症のために重症経過をたどることがあります。インフルエンザが流行すると老人の死亡率が目立って上昇するこ とも知られています。インフルエンザワクチンはこのようなリスクを下げることが期待され、かなりの効果が示されています。ただし、かか った時の小児の脳炎や脳症の発生をワクチンが防ぐかどうかまでは明確になっておりません。 このような状況のもとで、インフルエンザワクチンの接種に関しては国際標準はなく、接種対象者、その方法、回数などについて国によっ て対応が異なっております。対象者に関して、国際的にかなり一致しているのは、高齢者とハイリスクの小児(重症な基礎疾患を持っていて インフルエンザにかかると重症化する可能性の高い子ども)には接種が勧められるということです。その他の健康な小児に対してインフルエ ンザワクチンを定期接種(全員が対象)としている国はないようで、あくまでも希望者だけに接種する任意接種とされています。 成人では毎年1回接種するというのがほぼ国際共通のようですが、小児の場合に何歳までは2回接種が勧められるかに関しても国によって
6 まちまちです。ちなみに日本では13歳以上には1回とされています。これも全世界に展開すべき根拠のある基準ではないとお考え下さい。 したがって、基本的にはそれぞれの国の制度に従って対応していただくことをお考え下さい。 ”初めてと称して2回接種してもらう”ことを公式に推奨することはできませんが、2回接種することを止めなかればならない医学的根拠も ありません 質問 「BCG」 2005 年 10 月 南米ベネズエラ在住です。0歳の子供に予防接種を実施したいのですが日本でいうところの「BCG」を英語or スペイン語でこちらの医 師になんと説明したらいいかわかりません。言葉が不明なためにこちらではBCGを行っているか、どうか不明な状況です。お手数ですが、 「BCG」を英語or スペイン語をご教示頂けませんでしょうか。 回答1
BCG は、Bacille(< Bacillus:細菌) Calmette-Guerin(開発者の名カルメット・ゲラン)の略で、英語で BCG Vaccine、スペイン語で Vacuna antituberculosa と表現しています. ベネズエラでは、生後3 日以降生後 30 日までに 1 回接種するのが普通で、生後 30 日以降であれば、ツベルクリン反応を行ってから 1 回 接種するとされているようですね. また、他のワクチン接種では、ポリオと三種混合ワクチンの同時接種も行われていますし、B 型肝炎ワクチンも0歳児に複数回行われてい ます.日本でのやり方とは接種回数などの点で大きく違っていますから、現地の小児科医とよく相談されることをお勧めします(回数が異な ること自体は、何ら問題とするところではありません). ご質問ではお子さまの年齢(月数)をお書きになっていませんので、詳しいスケジュールは月数に応じて、小児科医に組んでもらう必要が ありますね.ベネズエラには日本では見られない疾患も数多くあるようですので予防接種を確実におこなっておくことが大変重要になります. 回答2 N先生。早速のご回答有難うございます! アドバイスに従い、今日こちらの小児科医に相談にいってきました。(娘は現在4ヶ月です)ベネズエラでは熱帯地域ということもあり、 義務の予防注射が多く、ポリオ(I.II.III 型で5回接種)、BCG、DPT(5 回接種)、麻疹、風疹、おたふくかぜ、水ぼうそう、B型肝炎、A 型肝炎、髄膜炎、STREPTOCOCCUS PNEUMONIAE、黄熱病、ROTA VIRUS を5歳までに実施ということでした。特に、髄膜炎、 STREPTOCOCCUS PNEUMONIAE、ROTA VIRUS、が当地での幼児の重大な病気になってるとのことです。
娘は現在日本ですが、10 ヶ月目くらいで家内と当地に赴任予定で、出来るだけ日本で予防接種したいと考えています。当地の医師からは 「ポリオ、BCG、DPT、髄膜炎は日本で接種して、あとはベネズエラで接種でいいのでは」また「ベネズエラでは他国と違い I.II.III 型のす べて打つので、日本で打たないタイプのポリオがあれば、こっちで接種してあげる」との事でした。お手数ですが、ご質問させていただきた いのですが、1.髄膜炎、STREPTOCOCCUS PNEUMONIAE、ROTA VIRUS は 10 ヶ月未満で日本でも接種可能でしょうか?2.ポリオに関 して、日本では「I.II.III 型のすべてが対応してる注射」なのでしょうか? あと、当地の首都圏でもよくみうけられる病気はデング熱です。蚊が媒介するとの事ですが、医師からは「予防接種はない。蚊取り線香(ベ ネ版)を焚くか、ビタミン12 を砕いてクリームにまぜて、幼児の体に塗りなさい」とアドバイスありました。デング熱はとても気になるの ですが、効果的な予防法はあるのでしょうか。ご教示頂ければ幸甚です。 回答3 (1)残念ながら、日本にはこれら3疾患に対するワクチンはありません. Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌)に対するワクチンは日本にもありますが、これは 23 価多糖体ワクチンといって 23 種の菌型を含む もので2 歳以下の小児には免疫学的理由によって使えません.米国での研究結果から 7 価の conjugate ワクチンが開発され、乳児にも安全 かつ有効に接種されていますが、現在日本国内では販売されておらず、接種できません.Rota virus ワクチンは 1998 年米国で認可され、一
時予防接種スケジュールに組み込まれましたが、接種後に腸重積が多発したことから因果関係が疑われ、現在ルーチンでの接種は薦められて いません.また、髄膜炎菌ワクチンはハイリスクの地域では2 歳以上の小児に行われます.2 歳未満では接種後の抗体産生がよくないとされ ています.従って、これらのワクチンは、かかりつけとされるであろう現地の小児科医によくご相談のうえ、現地で接種されることをおすす めしておきます. (2)日本国内でのポリオワクチンは3 価(1~3 型)ですが、決定的に違うのは、生ワクチンで経口投与される点です.安全性も高く、抗 体産生も良いのですが、「生」ワクチンであるがゆえの欠点として、(1)まれに接種後に麻痺が出現することがある(2)便中にウイルスが 排泄され、それが周囲の接触者の感染源となりうる ということが挙げられています.このことから、日本でも不活化されたポリオワクチン (注射)の採用が検討されてはいますが、現在まだその見通しは立っておりません.現在、生後4 か月とのことで現地に行かれるまで半年程 度ある様子ですから、ポリオに関しては、わずかな欠点はあるものの、日本での接種を前提にお考えになるのがよろしいかと考えます. デング熱は、日本脳炎ウイルスと同じフラビウイルス科に属するデングウイルスで、日本脳炎同様、蚊によって媒介されます。4 つの血清 型(1~4 型)に分類され、1 型にかかった場合のみ1型に対する終生免疫ができるとされています。再感染の際にデング出血熱になる率が 高くなるといわれています.デングウイルスは、日本脳炎ウイルスと違ってブタのような増幅動物は存在せず、ヒト→蚊→ヒトと感染を広げ ていきます.予防に関しては、日中に蚊に刺されない工夫、たとえば長袖・長ズボンの着用、虫除けスプレーの使用などしかありませんね. (この2回目のご質問は、欄上の「メール送信」から発信されましたので、Dr.N 個人宛に届きました.ご質問の内容が、一般的なもので、 しかも非常に重要なものと考えられますので、この欄に再掲し回答させていただくことと致しました.更なるご質問をいただく場合にはプラ イベートなものを除いて、欄上「返信」から発信していただければ結構かと存じます.以上、ご了承ください.) 回答4 N先生。大変参考になりました。有難うございました。 当地の小児科医発言で注意点を以下させて頂きます。このHPをご覧になるベネズエラ在住者の方のご参考になる点もあると思いましたの で。 ベネズエラで今後も含め義務付けられているのは、 ポリオ BCG DPT<三種混合> (ジフテリア、百日せき、破傷風) 麻疹 風疹 おたふくかぜ 水ぼうそう B 型肝炎 A型肝炎 髄膜炎 肺炎球菌(肺炎菌ワクチン) 黄色熱病 ロタビールスです。上記について、特にコメントあったのは下記です。 ポリオ:ベネズエラではポリオの種類のは I、II、II 型 I があるが、日本ではタイプ I、III のみ。現在ベネズエラでは経口投与でなく筋肉 注射で接種している。第1 回目と 2 回目の接種方法が異なっても問題はない。ベネで II 型の接種必要あり。 このポリオ・ワクチンに対するコメントには、残念ながら「誤解」が含まれています.日本のポリオワクチンに関する正しい情報は、こ の上の欄に Dr.N によって記載された「返信-5」を参考にしてください.(日本小児科医会国際部) 麻疹、風疹、おたふくかぜ:ベネズエラでは麻疹、風疹、おたふくかぜの3 種を一緒に接種する。第 1 回目は生後 1 年、第 2 回目は 4 歳 の時に接種する。 水ぼうそう:生後10 ヶ月以降に 1 回のみ接種する。2 回接種する場合もあるが、普通は必要ない。 A型肝炎:ベネズエラでは一般にこのワクチンは、以前は小児の近くにこの病気の患者がいる場合、もしくは流行病となった場合に接種し た。その場合はラジオとテレビで広告された。現在は接種がほぼ強制的となっている。 髄膜炎:ウィルスが強くなっているため、2005 年にラテンアメリカでは強制的接種とすることが決定された。 ロタビールス:この病気は嘔吐、下痢、発熱を伴う。2005 年 11 月にワクチンが発売される。何用量(1~2 回)接種すべきか不明。2005 年11 月に発売される新しいワクチンで、1~2 用量 (未定)の接種が義務づけられる。この病気は乳児の脱水を引き起こす。病気の予防のため、 衛生に注意すること (例えばおむつ交換時のおむつの取扱など)。 ご参考までながら、デンゲ予防法として言われたのは、花瓶など水の入った容器 (きれいな水でも汚水でも)を放置しないこと。 窓に網戸 を取り付ける。室内用殺虫剤 (タブレット型:24 時間器具を付けっぱなしにせず、4 時間付けたら 2 時間消すと言うようにする)。またビタ
8 ミン B-12 の錠剤を砕いてベビークリームに混ぜ、乳児の体に塗る (蚊を寄せ付けない臭いがする)か、またはミルクに混ぜる。 いろいろ、有難うございました! 回答5 kitaba 様 様々な情報をいただき有り難うございます.当方も良い勉強になりました. 一件だけ、コメントさせていただきます. ポリオ:日本ではタイプ I、III のみ. と小児科医がおっしゃったとのことですが、これはその先生が何か思い違いをされているのだろう と思います.日本の生ポリオワクチンは、Sabin 株ウイルスを、各型別に培養した単価ワクチンを希釈混合して造られており、一人分当たり、 型、 型、 型がそれぞれほぼ均等に含まれております. 感染症流行予測調査での年齢別の抗体保有状況では 型については全年齢層で 90%以上の抗体保有率を示しています.むしろ 、 型の抗 体保有率の方が 型よりは低いとの結果が出ております. このことから、2回の(経口)接種を3回以上にするのが望ましいと考えられてはおりますが、政策上現実化出来ていないのが実情です. 従って、日本で確実に2回出来れば問題なし;1回しか出来なかった場合は現地で注射による接種で追加免疫を得る・・・さらに日本での 2回で不安要素が大きいようで有れば注射も受ける.このような方針でいかがでしょうか. 余談にはなりますが、しっかりしたスケジュールのもとで実施すれば、予防接種は原則として何回繰り返しても、獲得される免疫がその都 度強固になるということはあっても、有害にはなりませんから、じっくり確実な方法で免疫を作ってあげましょう. 質問 「日本脳炎の予防接種について」 2005 年 10 月 12月からスイスへ少なくとも2年間海外赴任予定です。妻子とも行きますが、息子が3才4ヶ月です。 一般的な情報によると日本脳炎の分布は日本から東南アジア及びオーストラリアと言うことですが、ヨーロッパでは危険性が日本よりも低 いと考えて良いのでしょうか。スイスに行くにあたっての予防接種(もちろん現時点の旧来のワクチン)の妥当性をアドバイスください。 回答 日本脳炎の分布範囲はお調べの通りです。スイスをはじめヨーロッパ諸国には日本脳炎は分布しておらず現地での感染の危険はありません。 したがって、出国前にあえて日本脳炎ワクチンを接種する必要はなく、帰国されてから開始すると良いでしょう。日本ではその頃にはおそら く改良型のワクチンで定期接種が再開されていることでしょう(お約束はできませんが)。 余談ですが、日本脳炎がない代わりというわけではありませんが、ヨーロッパには蚊ではなくダニが媒介するウイルス性のダニ脳炎 (tick-borne encephalitis =TBE)があります。これはヨーロッパの大部分の地域に存在し、特にオーストリア、バルト海諸国(エストニア、 ラトビア、リトアニア)、チェコ、ハンガリーとロシア。季節性に主に夏季(春~初夏が中心)に農村部と標高1000m までの森林地域に発生 するそうです。ただしこのダニは家ダニではなく屋外のダニです。任意接種としてTBE のワクチンが使用可能だそうですが、日本にはこの ワクチンはありません。 質問 「予防接種(シンガポール)」 2005 年 10 月 こんにちは。来年3 月から 2 年間のシンガポールの赴任が決まった 2 歳 1 ヶ月の息子を持つ母親です。 赴任にあたり、子どもに必要な予防接種を調べておりますが、「全く必要ない」という情報から「おたふく・水疱瘡・AB 型肝炎・破傷風・ 日本脳炎・インフルエンザB 菌」を受けたほうがよいという情報まで様々です。12 月までにとりあえず、おたふく(済)・水疱瘡・日本脳炎 をうけようと計画は立てていますが、現地の状況をみてどの予防接種が必要なのでしょうか? また、会社からは(成人についてですが)A 型肝炎と破傷風が薦められており、その用紙に、「A 型肝炎のワクチンは 16 歳以上の人が対象 ですが、ご両親の同意が得られれば4 歳以上の小児に対しても接種いたします。4 歳未満の小児は仮に感染しても症状も軽いため、接種は不 要です。」とあるのですが、これは正しい情報なのでしょうか。アドバイスを宜しくお願いいたします。
回答1 いくつかの違った情報の間でお困りの様子がうかがえます。海外へ行く子どもの予防接種をどこまで行うかについてはもともと絶対的な正 解はありません。基本的には、子どもの健康を守るために”どこまでしたほうがいいか、どこまでできるか”で決めるべきことです。ただし米 国などのように入園・入学に際しての条件になっているなどの事情があるばあいはより強制力があります(ねばならない、に近い)。 それぞれの国の定期予防接種(その国の子どもが全員受けることになっている予防接種)制度は国の衛生、気候、経済状況などの違いによ って少しずつ違っています。海外へ行く子どもの予防接種についての基本的な考え方は、その国へ入国するために義務付けられている例外的 な場合は当然済ますべきものとして、(1)まず日本国内で定期接種とされているものは済ませておきたい、(2)渡航先の定期接種制度を参考に 追加したほうがいいものは何かを調べる、(3)定期接種にはなっていないがその病気にかかる危険を少なくするために受けさせたいもの、の 順に可能なものを受けたらいかがでしょうか。ただし、望ましいものを全部済ませてからでないと出国できないと考える必要はなく、渡航先 での続きの接種も考えていいと思います。日本ではあまり取り入れられていない複数ワクチンの同時接種や混合ワクチンの普及で、海外での 方がスムースに進むことさえあります。 以上は一般的な考え方です。以下はシンガポールの定期接種制度を参考に個別のワクチンについて述べます。ただし、日本国内の定期接種 は予定通り進んでいるものと仮定してあります。 (1)三種混合ワクチン(DPT,または DTP)は 4 回済んでいますか。シンガポールを含めて世界のほとんどの国では生後 6 か月までに 3 回すま せて、1 歳半頃が 4 回目の時期になります。破傷風はこの中に含まれています。 (2)ポリオワクチンはできれば 3 回目を受けて下さい。日本では 2 回の接種ですが、2 回しか投与していない国は例外的であり、2 回では免疫 が十分でない子どもさんもあります。先進国も含めて多くの国の定期接種は4 回、またはそれ以上です。シンガポールでは 1 歳半が 4 回目で す。ほとんどの国ではDPT と同時接種、またはポリオワクチンを経口生ワクチンではなく注射ワクチンに変えて 4 種混合ワクチンとして使 用している国もあります。 (3)おたふくかぜワクチンは、先進国のほとんどで麻疹、おたふくかぜ、風疹の三者の混合ワクチン(MMR ワクチンといいます)として定期 接種されており、しかもほとんどは2 回接種です。1 回目は 1 歳過ぎ早めに受けることになっております。シンガポールも同様です。したが って国内の定期接種である麻疹と風疹の両ワクチンの接種が済んでいれば、おたふくかぜワクチンを追加すれば、やっとMMR ワクチンの 1 回目が済んだことになり国際的標準となります。 (4)水痘(みずぼうそう)ワクチンを定期接種としている国は米国くらいです。日本、シンガポールも定期接種ではなく任意接種です。 (5)B 型肝炎ワクチンは日本ではごく一部(お母さんが B 型肝炎ウイルスほ持っている場合の乳児)に接種されますが、シンガポールを含め て多くの国では乳児期の定期接種となっており、合計3~4回接種します。B 型肝炎は母子感染や輸血による感染が中心で、日常生活の中で 第三者から感染する可能性はほとんどないため、優先度は低いと考えられます。 (6)A 型肝炎は、B 型肝炎と違い日常生活の中で食べ物や飲み物を介して感染します。したがって感染リスクは食品管理、衛生環境が悪い地域 ほど高くなります。乳幼児のA 型肝炎は一般に症状が軽いことが多いのは事実です。A 型肝炎ワクチンは免疫効果がよく副反応が少ないいい ワクチンであることが知られていますが、小児への一般投与が正式には認可されてはおりません。その辺の事情を考えて接種を決めるべきだ と思います。ただしA 型肝炎ワクチンは、米国南部地域など極一部でしか定期接種とされていません。 (7)日本脳炎ワクチンはシンガポールでは定期接種スケジュールにありません。ただし、東南アジアは一帯が日本脳炎の分布域であり、日本 よりも感染リスクが高いと考えてください。日本脳炎ウイルス感染者が皆脳炎になるわけではなく、感染者のごく一部に脳炎を発症するとさ れています。
10 (8)インフルエンザ B 菌ワクチンは先進国のほとんどすべてと発展途上国の一部ですでに定期接種にされています。この菌は乳幼児の最も重 篤な感染症である細菌性髄膜炎の主な原因菌です。このワクチンはどの国の子どもにも同様の意義があり、わが国でも導入が検討中されてい ますがまだ市販されておらず一般には入手できません。シンガポールでは定期接種になっておりませんが、現地で接種可能なら乳幼児にはお すすめします。 これらの情報を参考に、限られた時間に可能なものを優先すべきワクチンからに進めていただくよう医師とご相談ください。 回答2 インフルエンザワクチンに関して再質問がありましたので追加いたします。 1)現在の鳥インフルエンザは感染した鳥に濃厚に接種した人だけに感染しており、人から人への感染はありません。恐れられているのはこ の鳥インフルエンザウイルスが、遺伝的変異をして人から人へ感染する能力を獲得した場合(これを新型インフルエンザと呼んでいます)で す。この場合には従来型のインフルエンザウイルスに対する免疫の効果は期待できません。 2)インフルエンザワクチンと卵アレルギーに関しては、なかなか微妙な問題があります。公式には、『本剤の成分によってアナフィラキシ ーを呈したことが明らかな者は接種不適当者(受けることが適当でないもの)』、『本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対して アレルギーを呈するおそれのある者は接種要注意者(慎重に投与すること)』とされています。卵アレルギーいってもその反応の性質や程度 が一人一人異なります。したがって最終的にはお子様を卵アレルギーと診断された医師、およびワクチン接種する医師のご意見も伺ってくだ さい。 なお、国内で市販されているインフルエンザワクチンはメーカーが違っても基本的には製法は同一で、すべて発育鶏卵中で増やし精製(卵 の成分を極力少なく)して作成しますので、精製の度合いがメーカーによって多少の違いはあるかもしれませんが本質的には同じと考えてく ださい。 3)Hib はその名前のために誤解を受けやすいのですが、インフルエンザ b 菌(Hib)と現在話題のインフルエンザウイルスとは別のものです ので、免疫やワクチンもまったく別ものです。 インフルエンザワクチンをお子様に受けさせるかどうかは以上のことを考慮の上お決め下さい。 なお、シンガポールでの食物アレルギーへの社会的対応(食品成分表示等)に関しては、当方ではご提供できる正確な情報は持っておりま せん。 質問 「予防接種(フランス)」 2005 年 10 月 今年の9月からフランス在住の9か月女児です。3種混合3回(5~6月に接種)BCG(7 月に接種)、ポリオ(8 月に接種)を終えて渡仏しま した。再来年3月、2歳2 か月まで滞在の予定ですが、3種混合の4回目やポリオの2回目は滞在中に接種すべきでしょうか?帰国してから でも十分でしょうか?こちらで受ける場合、5種混合ですが、日本の3種だけ4回目の接種として追加接種することは可能なのでしょうか? また、滞在中に新たに接種すべき予防接種は麻疹おたふくかぜ風疹でよいでしょうか?すみませんがご教示ください。 回答 まず、フランスでの5種混合は、3種混合(DPT)にポリオ(IPV)とインフルエンザ菌b(Hib)が加えられたものです.日本でのポリ オワクチンは経口の生ワクチン(OPV)であること、日本には Hib ワクチンがないこと・・・この2点が大きくフランスとは違っているこ とを考慮しなければなりませんね.また、フランスでの生活がどのような生活(例えば、保育園に預けるか否かなど)になるかよっても多少 考え方が異なってくるとは思われます. 日本でDPT を3回済ませておられますから、基礎免疫は出来ていると考えられます.追加免疫は3回目から1年後に実施するのが標準で はありますが、2歳2か月に帰国の予定であれば、その後の接種でも全く問題ありません.一方、ポリオは日本では、上記の ように経口の生ワクチンですが、最低2回、出来れば3回以上服用(接種)しておくのが望ましい(世界的な標準)と考えられています.フ ランスは、ポリオの汚染地域ではありませんから、これも帰国後の接種でも、特段にリスクが高くなるとも思えません.
しかしながら、Hib ワクチンが乳幼児にとって非常に有用かつ重要であるというのが大多数の小児科医の意見であるにも拘わらず、日本で は未だに導入されていないこと、経口ポリオワクチンは3回以上の接種が望ましいが、公費での日本での接種は2回となっていること、さら に経口ポリオワクチンには不活化ポリオワクチン(IPV;注射)にはない副反応がわずかではあるが起こりうること・・・など日本の予防接 種制度が(世界的な状況から見て)不備と言わざるを得ない部分がたくさんあるのですね. さらに肺炎球菌は2歳未満の小児では中耳炎をはじめとして、気管支炎・肺炎・髄膜炎・敗血症などの主たる原因となるもので、先進国等 においても重要な位置を占めていることから考えても、ぜひ接種してあげたいワクチンのひとつです.麻しん、風しん、おたふくかぜのワク チンは、一般的には MMR という混合のワクチンでカバーされます.このほか、水痘のワクチンもお勧めです.3種混合(DPT) ワクチ ンだけの追加接種も可能です. 従って、このような事情を総合して考えると、これからの生活上、他の子どもたちとの接触機会も増えていくことでしょうから、フランス で、フランスの制度に則った予防接種を完遂しておくことが、日本における一般の乳幼児と比較して有利になりこそすれ、不利になることは ないといえましょう.これからフランスで各種のワクチンの接種、または追加接種を受けられる場合、それぞれの回数や間隔については母子 手帳を持参してかかりつけとされる小児科医とご相談されることをお勧めいたします.一般的に諸外国のワクチンは、接種回数も日本に比べ て多くなりますが、それだけ「万全の予防」を期しているとお考えください. 質問 「予防接種(イギリス)」 2005 年 10 月 はじめまして、3 ヶ月になる娘を持つ母親です。現在、英国(スコットランド)に住んでいます。 こちらでの予防接種は、2 ヶ月から始まりました。最初は、五種混合(DPT、ポリオ、Hib)と MenC を一度に接種しました。その 2 種類 を4 週間ごとに接種します。娘の場合は、1 回目が 9/21、2 回目が 10/19、そして 3 回目が 11/16 の予定になっています。こちらでは、BCG は13 歳になってから接種するらしいのですが、希望すれば乳児期にやってくれるとのことでした。予約を入れ、11/14 になりました。 そこでお伺いしたいのですが、こちらで決められている予防接種(五種混合、MenC)と BCG の間隔が 2 日しかないのですが、これは大 丈夫なのでしょうか?ヘルスビジターに確認したら、問題ないとのことだったのですが、その言葉を信じていいものなのでしょうか?もし、 日程が近すぎるのでしたら、どれくらい間隔をあければよろしいですか?お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。 回答 お子様をお連れで海外で生活される日本人の誰もが戸惑うことの一つが予防接種制度の違いです。日本の予防接種制度は決して国際標準的 ではありません。多くの国の進め方と比べて、日本の制度は、 1)接種時期が遅い 2)接種回数が少ないものがある(ポリオなど) 3)接種ワクチンの種類が少ない(Hib や B 型肝炎など) 4)複数ワクチンを同じ日に接種するいわゆる"同時接種"や混合ワクチン化が進んでいないなどの特徴があります。これらの点が戸惑いの原 因です。 『この方法で大丈夫か』とお聞きするより、『このやりかたは通常の方法かどうか』をお聞きください。基本的には、その国で通常行われ ているやり方で受けていただいて結構です。むしろそうされる方をお勧めします。 さてお問い合わせのBCG 接種の2日後に DPT-IPV(注射ポリオワクチン)-Hib+MenC が予定されていることについてですが、日本では通 常BCG ワクチンの後は次のワクチンの接種まで4週間を置きます。これは日本では『生ワクチン接種後は次のワクチンは4週間以上の間隔 で』、また、『(生でない=生きていない)不活化ワクチン接種後は1週間以上あけて次のワクチンの接種を行う』とされているからです。こ れは国内でのルールであって、接種後の副反応の観察期間をしっかりとって次の接種を行うことが主な目的で、それ以内の間隔で接種を行う とワクチンの有効性が下がったり、副反応の危険が高まったりするというデータがあってのことではありません。 したがって、英国では普通のことであれば、安全性等についてのデータの蓄積があるはずです。もしどうしても日本のルールでということ であれば、DPT-IPV-Hib+MenC はいずれも生のワクチンではありませんので、その後1週間以上開けて BCG を接種すればいいことになり ますが、もともと日本ではIPV,Hib,MenC とも一般には使用されていませんし、このような混合ワクチンや同時接種も行っていませんのでこ
12 れに関連する国内データはありあません。 質問 「黄熱病と母乳」 2005 年 11 月 当地(ベネズエラ)への入国に際しては、赴任者(成人)に対し黄熱病の接種が推奨されており、基本的に例外なく黄熱病の摂取を受けて ベネズエラに赴任します。当地の駐在員の間では「母親が黄熱病の予防接種をしている場合には、その母乳を乳児に飲ませてはいけない」と いう噂が広がっていますが、それは医学的に信憑性のある事実なのでしょうか?それとも、母体が黄熱病はじめ予防接種(A、B型肝炎、黄 熱病、破傷風、狂犬病が通例です)を受けている場合には、その母乳を乳児に与えてはいけないのでしょうか?お手数ですがご教示頂ければ 幸甚です。 回答1 ご返事が遅くなりまして申しわけありません. まず、黄熱ワクチンのことです.黄熱ワクチンは発育鶏卵を用いて作られる生ワクチンで、接種は生後9か月以降であることが望まれてい ます.ことに生後4か月未満の子どもには接種すべきではないとされています.きわめてまれ(発生頻度:800 万分の 1)ではありますが、 ワクチン接種後に「脳炎」を起こす可能性があるからなのです.また、このような事情によって妊娠している方も、黄熱の汚染地域へ行くこ とが避けられない場合や汚染のリスクが高い場合を除いて接種を見合わせるべきだとされています.同様の理由により、母乳栄養を行ってい るお母さんも可能な限り接種を避けるべきとされています.したがって、母乳を与えないのが無難という結論に達するわけです. 一方、A/B 肝炎ワクチン・破傷風トキソイド・狂犬病ワクチンなどは不活化ワクチンであり、黄熱ワクチンとは違っていますから、母乳 栄養に影響を与えることはありません. 回答2 N先生。コメント有難うございます。ベネズエラ駐在員の奥様方にも伝えおきます。 また、細かい事で申し訳ないのですが黄熱病の予防接種の有効期限(?)は10年なのですが、黄熱病の摂取をした母親は10年間という 長期にせよ、予防接種の有効期間中の10年間は母乳を与えない方がいいという理解で宜しいのでしょうか? 回答3 黄熱ワクチンは、前回の回答にも書きましたように、「生ワクチン」です.生ワクチンというのは、もともと病気を起こすウイルスを「弱 毒化」(病気をひき起こす能力を、人為的に小さくしたもの)して製造されています.黄熱ワクチンについていえば、強毒黄熱ウイルスAsibi をニワトリの胚培養細胞で継代を重ね弱毒性のウイルスに変えて作られています. すなわち生ワクチンを接種するということは、自覚症状・他覚症状が出ない程度ではあるけれども、わざわざ健康な人を「病気にかからせ る」という行為に他なりません.接種後5-10 日程度で、頭痛・筋肉痛・発熱といった副反応が出たりすることがあるの も、多くはこのためということができます. したがって、この時期を越してしまえば、身体内では接種したワクチンに対する免疫力「抗体」が、どんどん作られるようになって、通常 ウイルス性の病気に関して言えば、約1か月で免疫力が完成します.ワクチンの接種そのものが、身体に対して直接的な影響を与えるのは、 極めてまれなケースを除いて、その期間だけのことであって、以後は何らの影響もないといえます. お尋ねの母乳栄養についても、接種直後から、1-1.5 か月見合わせることは必要ですが、それ以上は全く無意味なことといえます. 質問 「予防接種スケジュールについての質問」 2005 年 11 月 初めて質問させていただきます。よろしくお願いします。 わが子は現在2 歳の男の子。父親はトルコ人です。6 月中旬に第二子が誕生する予定です。母は 33 歳の日本人です。子どもはトルコに渡 航の5 月 12 日の時点で 1 歳 7 ヶ月で、予防接種は日本脳炎以外(地域的に関係なさそうだったので)に済ませておくべき予防接種をすべて済 ませ、そのほか有料でおたふく風邪の予防接種をしました。現地はMRI という形をとっているので。副反応はほとんどありませんでした。
そこでこれから小学校入学前までにどの時期に、どの接種を、どれだけ済ませなければいけないのか、よく分かりませんので教えていただけ ますでしょうか。 ちなみに、海外勤務者のための予防健康管理施設というところのホームページを参考にしたところの自己判断では、おおむねDPT.ポリオ、 おたふくのプラス1 回接種と、肝炎 B、インフルエンザb菌を現地と同じ回数しなければいけないのではないのかという、感触を得ました。 ただプラス1 回も現地では、最終 5 歳くらいに小学校入学前にしておくことになっていますが、その時期まで待ってもいいのか(まだ体調崩 すこともありますし、その合間に行うことを考えると、他の接種の回数が多いし、費用や出かける困難さが日本よりずっと大変なので)、肝 炎とインフルエンザの接種はどういうテンポでしていったらいいのかということや、自分の判断が正しいのか分かりません。 こういっては何ですが、トルコはどんなサービスもその一個人の、そのときの思いつきでなされているようで、素人でもそのことや判断が いい加減だということが分かるときが多いので、日本の接種事情をご存知で、判断に慎重なそちらのかたにご意見をいただきたく、メールさ せていただきました。お手数かけますが、よろしくお願いします。 回答 お父さんがトルコ人、お母さんが日本人で現在トルコに在住との理解を前提でお答えします。 まず申し上げておきたいことは、日本の予防接種スケジュールは国際的標準とはいいがたい現状にあるということです。日本の制度のこと は別にして、以下のことをご参考にトルコでの予防接種をご検討ください。 1)DPT(いわゆる三種混合)は 5 回目の接種をする国が多く、このときジフテリア・破傷風の二種の追加としている国もあります。トルコ では6 歳時にこれを行うことになっております。ただしトルコでの二種は日本のより副反応の少ない型(Td ワクチン)になっております。 ちなみに日本での二種の追加接種は小学校6 年生となっておりますが、トルコの制度に従ってうけていただいて結構です。 2)ポリオワクチンは日本では2 回しか接種していませんがこれは例外的で、先進国を含めてほとんどの国では 4 回、またはそれ以上となっ ております。トルコでは生後4 か月までに 3 回接種し、16~24 ヶ月が 4 回目、6 歳が 5 回目となっています。なお先進国を中心にポリオワ クチンは不活化(生きていない)注射ワクチンへの変更が進んでいますが、トルコでは日本と同じ従来の経口生ワクチンです。 3)麻疹(はしか)、おたふくかぜ、風疹ワクチンについて。それぞれ1 回接種ずみですね。ご質問の中に”現地は MRI という形をとってい る”とありますが、この件は良く理解できません。MMR でしたら麻疹、おたふくかぜ、風疹の三者の混合ワクチンです。ほとんどの先進国 ではMMR ワクチンの 2 回接種が通常行われていますので、万一おたふくかぜワクチンを接種するつもりで MMR ワクチンを受けてしまっ たものだとしても何ら問題はなく、むしろ国際標準的です。ちなみにトルコでは麻疹を2 回(2 回目は 6 歳)接種することになっております が、一般にはMMR ワクチンではないようです。 4)B 型肝炎ワクチンについて。先進国をはじめ多くの国では B 型肝炎ワクチンが早期(多くは新生児期に開始)から全員の子どもに接種さ れています。合計3 回接種の国が多く、トルコでも 3 回(出生時、2 ヶ月、9 か月)です。 5)インフルエンザb 菌ワクチンはこれも先進国ではほとんどの国で乳児期早期から 3-4 回の接種が行われます。残念ながらこのワクチンは 日本では行われておらず市販もされていません(インフルエンザウイルスのワクチンとはまったく別ものですので念のため)。トルコではま だ定期接種には組み込まれていませんが、乳幼児では海外で接種機会があれば是非うけるようお勧めします。このワクチンが行われていない 日本ではインフルエンザb 菌による細菌性髄膜炎で命を落としたり脳の後遺症で苦しんでいる子どもが少なくありません。 このようなお話をしますと、あまり日本の予防接種制度に固執する必要はないことがご理解いただけると思います。基本的には現地で通常 接種するものは受けていただければいいと思います。その際に日本では一般に行われていない複数ワクチンの同時接種や混合ワクチンが世界 中で広く行われていますのでびっくりなさらないで下さい。また、二人目のお子さまが生まれるご予定とのことですが、日本ほど予防接種開
14 始時期(年齢)が遅い国は他にありませんのでご注意ください。トルコで予防接種は出生時(B 型肝炎)、2 ヶ月時(DPT,ポリオ。B 型肝炎 2 回目、BCG)などと早めに進めますが、これもほぼ国際標準的です。 質問 「ワクチン接種」 2005 年 11 月 先日ヨーロッパで3歳の娘がインフルエンザ予防接種をしました。 1ヶ月以内に日本帰国予定があり、2回目接種を日本でする予定でいます。1回目と2回目のワクチンメーカーが違う場合はどうなるんで しょうか?(ちなみに1回目のこちらでのワクチンは[Grippe impfstoff chiron 2005/2006]を使用しています。こちらの医師の指示では日本 にも多数メーカーがあるだろうからそれに(1回目のワクチン)に近いものを選ぶようにともいわれています。) 回答 お返事が遅れましてもうしわけありませんでした。 人に流行するインフルエンザはA 型と B 型があります。また同じ A 型でも A ソ連、A 香港などの型があり、さらにそれぞれ少しずつこと なる"株"があります。それぞれの年にどの株のインフルエンザが流行しそうかについて WHO や国内の情報にもとづいて今年のシーズンのワ クチンが準備されます。準備したワクチン株と実際の流行となったウイルス株が違った場合には、ワクチンの予防効果が低下します。日本の 場合にはワクチンメーカーは数社ありますが、同じ予測に基づいてワクチンが準備されるために、メーカー間の本質的な違いはありません。 今シーズンのヨーロッパでのインフルエンザワクチンと日本のワクチン株が同じか異なるかに関する具体的な情報は当方では持っており ませんが、日本国内で接種できるワクチンはどのメーカーのを受けてもほぼ同じと考えられます。まもなく日本に帰国される予定でしたら、 二回目は日本でいずれかのメーカーのものをお受けになればよろしいと思います。 質問 「子供の予防接種について」 2006 年 2 月 主人の転勤でアメリカのテネシー州に在住予定です。1 才 3 ヶ月の男の子がいます。主人は 4 月に移動しますが、私と息子は 2、3 ヶ月遅 れて行く予定です。 予防接種についてわからないことが多く悩んでいます。現在BCG、ポリオ(2 回)、DTP(3 回)、はしか、風疹、インフルエンザ(2 回) の接種は終えています。小児科の先生からは水疱瘡、おたふく風邪の接種も薦められています。B 型肝炎の予防接種をしていた方がよいと本 で読みましたが、うけておいた方が良いのでしょうか?うけるなら何を優先すればいいでしょうか?またこの他にうけておいた方がよい予防 接種はありますでしょうか?赴任期間は3 年の予定ですが、のびる可能性もあります。よろしくお願いいたします。 回答 海外に出かけられる方が戸惑うことの一つに予防接種のことがあります。その理由は主に日本側の制度が国際標準に対応できていないこと に起因します。 【お勧め】 1)おたふくかぜワクチン:米国では1歳過ぎにMMR ワクチン(麻疹、おたふくかぜ、風疹の混合ワクチン)の1回目を全員が受けること になっています。 2)水痘ワクチン:米国では制度上全員が受けるようになっています。 3)B 型肝炎はできれば(無理なら米国で):米国では全員が乳児期に3回接種を受けます。 ただし、米国で乳幼児期に定期接種(制度上通常全員が受ける)となっているワクチンで、日本国内では市販もされていないワクチン(Hib と肺炎球菌蛋白結合型ワクチンなど)もあることから、出国前にどんなにがんばっても100点満点にはできません。1)と2)くらい済ま せておき、後は米国で受けることを考えていいと思います。渡米後すぐに学校等の集団生活に入らない年齢であれば、あまり「・・・ねばな らない」と考えるよりも、現地へ行かれて早めに追加予防接種の相談をすることを通じて、米国の小児科医と顔見知りになっておくのもお子 様のためになると思います。予防接種制度ややり方の違いにきっと驚かれますが、基本的には現地の制度に従ってすすめていただいて結構で
す。 質問 「乳幼児の予防接種について」 2006 年 2 月 現在0 歳 5 ヶ月の子供がおり、都内に住んでおります。主人の転勤のため、3 月中旬にも北京へ渡ります。 予防接種ではBCG を接種しただけの状態でして、ポリオの集団接種可能月は 4 月と言われ、どこかで個人接種できるところがないか探し ております。また、3 種混合・B 型肝炎・麻しん・風疹など接種しなければいけないものが沢山あり、地域的な心配からどれを優先させ ながら順番に接種していけば良いのかも悩んでおります。 さらに血液型についても調べておいた方がよいかどうかも教えてください。(1歳までは変わるので調べられないと聞きましたが・・・) 上記の点について教えていただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。 回答 大変お困りのことと思います。海外へ出かけられる子どもさんへの予防接種などの対応をしていただける医療機関を、この国際部ホームペ ージの「海外へ行かれる方のための予防接種情報」に紹介しております。地図上で東京をクリックしていただくとリストが表示されます。こ の中にはポリオの個別接種や期間のない場合の複数ワクチンの同時接種などにも対応していただける医療機関があります。お電話でご確認く ださい。 ちなみにDPT(三種混合ワクチン)、ポリオワクチンが最優先で、できれば B 型肝炎ワクチンも望ましいですがあまり日程がないようです ね。 麻疹は中国では1 歳前に開始していますが(その場合には必ず後日 2 回目が予定されています)、日本を含めて多くの国では 1 歳になって から早めに行ないます。日本もようやくMR ワクチン(ましん+風疹)で 2 回接種をする方向が示されています。 ちなみに血液型は必ずしも必要なものではありません。血液型がどうしても必要な場合は輸血を受けるときなどきわめて限られており、そ の場合には必ず血液型も調べ直します。 質問 「乳児の予防接種」 2006 年 3 月 3 月初旬で 4 ヶ月になる娘の予防接種についての相談です。 7 月初旬に夫の留学でアメリカのカリフォルニア州かインディアナ州に行くことになりました。2008 年 9 月には日本に帰ってきます。 まだ、予防接種は何も受けておらず、3 月 16 日にBCGの集団接種の予定があります。BCGはうけたほうがよいのでしょうか。また、日 本でどのような予防接種を受けていけば良いのでしょうか。日程に余裕が無いのでスケジュールをどう組めばいいのか分かりません。よろし くお願いします。 回答 出国される時にはお子様は8 ヶ月になる予定ですね。日本の予防接種制度は米国の制度と大きく異なります。 たとえば生後8 ヶ月時点で通常以下の予防接種がすでに終わっています。 1)DPT(三種混合)3 回(2,4,6 ヶ月) 2)ポリオ(注射) 3 回(2,4,6 ヶ月) 3)B 型肝炎 3 回(2,4,6 ヶ月) 以上は混合ワクチンとして接種しますので3 回で済みます。 4)Hib 3 回(2,4,6 ヶ月) 5)肺炎球菌 3 回(2,4,6 ヶ月) この二つは日本ではワクチンは市販されていません。
16 BCG の接種はありあません。 両者の違いに驚かれるのが当然ですが、この違いはどちらかといえば日本の制度が国際標準でないことによります。国際的には複数ワクチ ンの同時接種は普通のことで、数種類のワクチンの混合化も進んでいます。 したがって出国前の短期間にうまい対処方法はありあません。もし受けるとすればDPT、ポリオ、B 型肝炎をそれぞれ同じ数回だけ受け ておくことくらいでしょうか。そうしないと混合ワクチンで進める渡米後の接種スケジュールがまたややこしいことになります。もし出国前 に接種が進まなくても、渡米後に早めに現地小児科医にご相談ください。また、その後のその他のワクチンの接種スケジュールは米国の制度 に従って受けられるといいと思います。 なおBCG は米国では一度も接種はありません。結核の危険の低くなった先進国ではこのような国が増えてきております。日本は結核の「中 進国」の状態ですのでBCG 接種にはそれなりの意味があります。もし米国で入園するなら、入園手続き時に必要なツベルクリン反応が BCG 接種によって陽転している可能性が高く、「結核の疑い」がかけられます。BCG 接種のない米国では結核感染者以外はみんなツベルクリン反 応は陰性だからです。 以上のことをご参考にお近くの小児科医にご相談ください。また、この国際部のホームページの「海外へ行かれる方のための予防接種情報」 には海外渡航者に対応していただける医療機関の紹介があります。もっと詳細な情報が提供できるよう日本小児科医会国際部で現在準備中で す。 質問 「BCG」 2006 年 3 月 現在カナダに在住で、4 ヶ月の子供がいます。こちらですでに2回予防接種を済ましています。 永住予定ですが、長期帰国することもあるかと思うので日本特有の予防接種等(日本脳炎など)を受けた方がいいのか悩んでおります。 来月一時帰国をするのですがその際にBCG の接種をした方がよいでしょうか? 回答 カナダに永住される予定とのことですので、今後もカナダでの予防接種のやり方で接種を受ける事になりますね。その事をふまえてお答え いたします。 BCG はカナダでは接種していませんし、日本へ旅行する人へも BCG 接種を勧めていませんので、基本的には接種をされなくてもよろしい と思います。 日本脳炎の予防接種について悩まれるとのことですが、現在、日本では日本脳炎の予防接種を積極的に勧めていません。より安全なワクチ ンが開発されれば、再び接種が勧められると思われますので、その時点で考慮いただければよろしいと思います。 質問 「子供の予防接種について」 2006 年 3 月 以前にも相談させていただいたのですが、またわからないことがでてきましたので教えてください。 現在1 才 5 ヶ月の子供の予防接種についてです。主人の転勤で 6 月末に 3 年~5 年の予定でアメリカに行くつもりです。前回、回答いただ き、水痘ワクチン、おたふくかぜワクチンを終えました。今回はDTP一期の追加分について教えてください。 市発行の予防接種手帳には接種対象年齢は3 回目接種後 12~18 月の間とあります。息子は 3 回目をH17 年 7 月 1 日に接種しており、12 ヶ月後だと日本にいる間に受けることができません。近所の小児科で相談したところ、1 年たたないと金額も高くなるし、免疫もつきにくい。 6 歳までなら受けれるので帰国後にしてはどうか、との回答でした。また別の医療機関では、少し早く受けても免疫はついていると言われま した。行く前に受けていくか、3 年後帰国した後に受けるか迷っています。どちらがよいか教えてください。 回答 ご質問にお答えする前に一つ気になることがあります。渡航先で予防接種を受けるという選択肢もあるという観点がうかがえないことです。 数年間海外生活をされる間にはどうしても渡航先の国で予防接種を受けなければならない場合が多々あります。いや、むしろ出国前の限られ