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ツも高く取引されており, 機農法は低投入高利益であると言えます 先に述べた通り, 乳量が少ないので乳房炎にはかかりにくい状況ですが, もしかかってしまった時でも化学薬剤を用いず, レモングラスやジンジャーなどの薬草を用いたり, 搾乳回数を増やして乳房内の細菌を取り除くといった方法を用いたりするそうで

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Academic year: 2021

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海外実習報告第 4 日目 9 月 17 日(火) 大山 巌,今村百太

朝 7 時 26 分 DPO(Dairy Promotion Organization)に向けて出発しました。DPO とはタイの酪農振興会 ことです。DPO ではそれぞれの農業組合から受けとった牛乳が製品として発送されるまでの過程,業組 合や DPO においてどのような品質検査が行われているのかについて説明していただきました。

最も驚いたのは製品の約 95%を Ultra High Temperature(UHT)として発送していることです。UHT とは通 常の牛乳に比べて超高温で短時間殺菌しているため常温で長期保存が可能です。DPO では UHT をプラス チック袋に牛乳を入れて梱包し,幾つかのフレーバーを付けた商品として販売されていました。日本で は一般的に長期保存のできる牛乳よりも新鮮な牛乳の方が人気であると思います。また,ほとんどの牛 乳が紙類で梱包されているはずです。タイで UHT を製造されているのはタイの気候に伴う品質管理の違 いや生活習慣が大きく影響しているのではないかと感じました。 まずは質検査についての説明をしていただきました。組合においては,アルコール,メチレンブルー, 細胞数,感応検査といった簡単な検査を行った後,更に細かい基準で牛乳の検査が行われていました。 具体的には総固形含量が 12.00~12.59 であるかどうかや脂肪分が 3.3 以上であるかなどを検査します。 検査機器を説明していただいた時に説明を受けた,フッ素強化牛乳について非常に興味を持ちました。 「牛乳にフッ素?!」と日本ではあまり馴染みの無い食品なので非常に興味を抱きました。これはフッ 素を強化することで強い歯を作る作用を助けるためのものです。日本でも歯磨き粉に歯を強化するため フッ素が用いられているのを思い出しました。タイではこのフッ素強化牛乳が学校において配布されて いるようです。子供たちの丈夫な歯を育てることを目的としていることにおもしろみを感じました。 次に DPO の加工工場を見学しました。作業はほとんど流れ作業で行われていて, 加工された牛乳は 冷蔵設備のないトラックによって搬送されていました。近距離の搬送が中心であるので氷の壁で牛乳を 囲んで保冷温をしているそうです。冷蔵車を購 入して, エネルギーを消費しながら搬送する よりは低コストで運送できるはずです。溶けた 水は再度冷凍して利用することも可能です。日 本では氷の壁を作って走っているトラックを 見かけることがあるでしょうか。乳製品の原料 から消費までにおいて何が優先されるか, ど のように低コストに抑えるかは環境・目的によ って異なることを学びました。 午後からは Dairy Home 株式会社のプルイッ ティさんが契約している 13 の農家の一つに行 き,有機酪農システムについての説明を受けま した。Dairy Home の契約農家では乳牛は外で飼われており,飼料となるコーンサイレージ,大豆粕,キ ャッサバチップ等を農家自身で作っているため,市場価格の変動には影響されないそうです。契約農家 は,非有機酪農システムの農家と比べると乳量は少ないのですが,固形分が4%,無脂固形分が 9%と どちらも一般の牛乳より 1%程度高いため,一般の牛乳は 1 L で 16 バーツに対して 22 バーツで 6 バー 乳製品に添付されるマーク

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ツも高く取引されており,機農法は低投入高利益であると言えます。 先に述べた通り,乳量が少ないので乳房炎にはかかりにくい状況ですが,もしかかってしまった時で も化学薬剤を用いず,レモングラスやジンジャーなどの薬草を用いたり,搾乳回数を増やして乳房内の 細菌を取り除くといった方法を用いたりするそうです。 次に Dairy Home が経営する牛乳加工工場へ行き,アイスクリームをご馳走になりました。みんな2 種類のフレーバーを選ぶことができ,またアイスクリームを入れるカップも頂きました。私は抹茶味と マンゴー,そしてウサギのカップを選びました。日本のアイスクリームと比べると甘みが強く美味しく 頂きました。 最後に Dairy Home の本部に行き,有機酪農システムで作られた牛乳を頂きました。帯広畜産大学で 作られている畜大牛乳と同じくらい味が濃く, 大変おいしく頂きました。その後,有機酪農シ ステムとタイ一般の酪農についての説明を受 けました。私の専門である家畜生産の分野であ ったため,タイの雨季と乾季の乳量の差につい てや,雨季にはどの様な飼料を牛に与えている のかなどについて質問させて頂きました。プル イッティさんによると,タイの牛の乳量は雨季 と乾季でそれほど差は無いそうです。それは, 飼料があまり作れない乾季であっても育つこ とが出来る,ネピアグラスを飼料として与える ことで乳量を維持しているためとの事でした。 有機農法を活用している農家でプルイッティさんの 説明を熱心に受ける学生達

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海外実習報告書 4 日目 9 月 18 日(木) 小川ひかり, 脇本花菜子 今日はいつもよりゆっくりした 8:30 出発。午前中は豚と牛を研究対象とする畜産農業試験場を訪問 しました。ここでは豚の飼養はもちろん,人工授精や栄養研究も行っています。豚を飼養するうえで成 長を確認することが大切で,一日の体重増加やえさの変換効率,背脂肪の増加を超音波で測ることを行 っています。こういったテストから 1 ㎏の体重増加のためにどのくらい食べるのかを計算しエサを与え ています。人工授精に関しては,ダミーのメス牛を使ってオスの精子を集めています。タイ全体のうち 95%が人工授精を行っていますが,発情に関しては行動を見て判断するそうで,日本のようにホルモン 剤投与はしていないのかなと思いました。日本と似ている点も多く,精子の保存液は保存可能な期間に よって 3 つに分かれています。また,糞尿はバイオガスプラントに投入し処理しています。発酵槽へ糞 尿を投入する前にまず砂のフィルターを通すことで不純物を取り除きます。次に,糞尿をバイオガスプ ラントの発酵槽に投入し,バイオガスにして取り出し発電に利用し,その電力はこの研究所で使用され ています。沈殿した汚泥を天日乾燥で肥料にしています。昨日の有機農法などをみても,私が思ってい た以上に循環型の農業がタイで行われていることに驚きました。その後,牛の交配についても聞くこと ができました。タイの牛は乳量の多いホルスタインと熱帯型で暑さに強いセブ型を掛け合わせ、ホルス タインが 95%の血統をもつ牛が多く使われてい るそうです。この牛は一般のものより小型である ためあまりエサを食べず,乳量は伸びませんが, 長く生き残ることはでき,また飼料代があまりか からないため小さな投資額で長く飼いつづけるこ とができるそうです。 畜産農業試験場の後は,道路向かいにある飼料 研究場を訪れました。そこには日本人の下田さん という方が研究についてお話をしてくださいまし た。下田さんは熱帯牧草育種プロジェクトをして おり,ルジグラスというタイで最も利用されてい る牧草と放牧地に多いムラトウを掛け合わせたも のを育てていました。こうした実験により,従来 のよりも収量の高い横に広がる牧草ができること で放牧向きのものが開発されています。これらは ブラジルなど広い面積で放牧酪農を行う農家への 輸出も期待されています。タイで広がり始めた有 機農法による放牧利用にも役立ち,また新たな輸 出産業として確立することでタイの農業・商業を 発達させることができるのではないかと思いまし た。 次に案内されたのは牧草の品種改良を行う施設 でした。牧草の種に不純物が混ざっていないか純 交配実験中の牧草 飼料研究所での牧草種子の説明

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度や密度などを調べる機械をみせていただきました。PCR や DNA マーカーを利用して遺伝子解析を行い 作物の新品種の特性を調べたりしています。また,この施設はまだ新しく設備がととのっていなかったた め、ぜひ来年もきてくださいと言われました。 施設見学のあとはタイの農業組合省の方が事前に用意してくださったレストランで昼食をとりまし た。このとき畜産局元副局長の方もきていただき,一緒に食事をしました。この方は給食に学乳を導入し た方でいまではその取り組みが発展し,虫歯予防の ためにフッ素を入れた牛乳が給食で配られています。 このようにタイの畜産で大きな貢献をした方のお話 を聞くことができ、貴重な時間となりました。 夕方にホテル近郊で行われていた夜の市場へ行き ました。ここでは食料品や服飾品などさまざまなも のが売られており,なかでもみんながとても感心を 示したものは『昆虫食』でした。昆虫食は高タンパ クで栄養価も高く,タイをはじめ様々な国で食べら れています。蚕のさなぎはねっとりとした食感,バッ タはさくさくとしたエビのような食感でした。 夜の屋台で売られていた昆虫料理

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海外実習報告第 7 日目 9 月 21 日(土) 梶田万智子,吉村郁香 今日は移動日です。ウボン・ラチャタニからチャンタブリへ車で 10 時間かけて向かいます。朝の 8 時にホテルを出発し,ひたすらバスに揺られ続けました。道中はあきることなく外の風景を眺めていま した。やはり日本とは何もかもが違います。タイの土はラトソルといって、赤茶色の熱帯の土です。雨 期の降水量が多いタイでは土壌中に含まれる養分が溶脱し,残ったマグネシウムや鉄が酸化するため赤 色をしています。そのため肥沃な土壌とは言いがたく,堆肥などの有機物を入れることで土壌のポテン シャルを高める必要があるそうです。車の中から見える風景も草が生えていない部分から見える土は赤 色で,また場所によって赤色の濃さが異なるように感じました。実際に採取して比較したわけではない のでわかりませんが,洪水が起きている地域の方がより赤味があったように思います。その赤い土壌に 育つ木々は日本のものよりも葉が大きく,厚いものが多いように感じました。また途中ライムを運んで いた車が事故を起こしたのか,道路中にライムが転がり落ちていてまるで映画のワンシーンのようでし た。 今日は少し雨が降っていたので,時折洪水が起こっている地域を目にしました。日本で洪水が起これ ば大騒ぎになりますが,タイの人々は投網を持ち出して漁を行うほど洪水と共存しています。また,乗 用車やバイク以外にも車輪を付けた屋台が時速 100 キロ近いスピードで道路を走っていたのが非常に印 象的でした。お店の人は屋台にくくりつけた調理 道具やヘルメットが落ちないよう支えながら笑 っていました。非常にタイらしい風景です。タイ の中央分離帯は2車線分ほどの太さで,木が植え てあることが多いのですが,そこに放し飼いにさ れている水牛が迷い込んでいる風景には驚かさ れます。乾燥に弱い水牛は日中体を水にひたして いることが多いので、水を求めて道路まで出てき てしまったのかもしれません。 また,移動のルートがカンボジアとの国境に沿 っていたため,カンボジアの国境を見に行きまし た。国境付近にはマーケットや屋台が多く賑やか でしたが,普通は穏やかなタイとは全く異なる雑 多な雰囲気を感じました。私たちはカンボジアの ビザを持っていないのでタイ側から出国するこ とが出来ず,カンボジアの様子を直接見ることは 出来ませんでしたが,タイ側の出入国管理所の奥 にアンコールワットをモチーフにしたカンボジ ア側の門を見ることが出来ました。タイやカンボ ジアの国籍を持っている人は国境を自由に行き 来することが出来ます。大きな荷物を運びカンボ ジアから出稼ぎに来ている人が多く,その身なり 国境タイ側の門 洪水の様子

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などからタイとカンボジアの経済状況の差を感じました。

チャンタブリに到着したのは日も暮れた頃でしたが,10 時間ものバス移動は思っていたよりも楽しく, タイについて深く考えることが出来る時間となりました。

参照

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