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達成指標 項目 現状 (2016 年度 ) 目標 (2022 年度 ) 設定の考え方 新たに観光資源として環境整備された疏水等の箇所数 25 か所 農村の活性化を図るため 各地域 2~3か所の疏水等を新たに観光資源として活用する取組を進める 農業用水を活用した小水力 2,184kW 発電の設備容量

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Academic year: 2021

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【梓川右岸幹線水路の小水力発電所(松本市)】

第3節 地域の強みを活かした農村景観や地域資源の活用

【 現状と課題 】

本県の魅力である豊かな自然や美しい景観は、変化に富 んだ気候や地形と、そこに暮らす人々の営みによって築か れてきました。農村の田園風景や動植物の生息空間は、農 業が営まれることによって創出される二次的自然であり、 農村に住む人々の日々の暮らしや協働によって育まれて います。また、農地は、水源のかん養、洪水の防止、自然 環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承など多面的な 機能を有しており、その多くは農業を継続することで維 持・発揮されています。 しかし、農村では過疎化や高齢化が進み、農業者個々の 農業生産活動をはじめ、環境保全など地域の共同活動が十 分に行えなくなり、荒廃農地の増加等によって良好な景観 や環境が損なわれることが懸念されています。 一方、水源のかん養や自然環境の保全、素晴らしい景観 を形成している疏水、ため池、棚田等の農業資産は、新た な観光資源としての関心が高まりつつあります。 また、エネルギーの地消地産は、地域経済の循環に大きな 役割を果たしています。自然エネルギーを活用した持続可能 なエネルギーへの転換を求める機運が高まっており、水力、 バイオマス等の資源が豊富に存在する本県での取組に県内 外から注目・期待が集まっています。 農村の持つ魅力を広く発信するとともに、地域の強みとし て活用して、次代に引き継ぐための取組を進めることが必要 です。

【 基本方向 】

・ 疏水等に秘められた歴史や SNS※映えする美しい景観などの魅力を観光資源として活用し、観光 客に産地の 「こだわり」や農作物を育む環境を間近に見て感じてもらうことにより、農産物の付加 価値向上や農業・農村の有する多面的機能への理解の促進を図ります。 ・ 農業用水路を流れる水が包蔵しているエネルギーを貴重な地域資源として発電へ活用し、得られ た売電収益を農業用水路等にかかる施設管理費に充てることで、農業者の負担軽減を図るとともに エネルギーの地消地産を進めます。 【日本の棚田百選 よこね田んぼ(飯田市)】 【疏水百選 五郎兵衛用水(佐久市)】

※SNS:social networking service インターネット上で提供され、社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)の 構築を可能にするサービス。

(2)

【 達成指標 】

項 目 現 状 (2016 年度) 目 標 (2022 年度) 設定の考え方 新たに観光資源として環境 整備された疏水等の箇所数 ― 25 か所 農村の活性化を図るため、各地域2~3か所の疏 水等を新たに観光資源として活用する取組を進 める。 農業用水を活用した小水力 発電の設備容量 2,184kW 4,000kW 農業用水路等の維持管理費の負担軽減を図るた め、農業用水を活用した小水力発電の導入を進め る。

【 新たな取組等の進行管理事項 】

項 目 管理内容等 観光資源として環境整備された疏水、ため池、 棚田の箇所数 新たに、安全施設・案内看板などの環境整備や、案内人の配置など の体制整備、定期的・継続的なイベントの開催等により、観光資源 として活用した疏水、ため池、棚田の箇所数(か所) 小学生等の地域学習教材として環境整備され た、疏水、ため池、棚田の箇所数 新たに、安全施設・案内看板などの環境整備や、案内人の配置など の体制整備、定期的・継続的なイベントの開催等により、地域学習 教材として活用した疏水、ため池、棚田の箇所数(か所) 小水力発電施設の期間内整備箇所数 期間内に稼働した小水力発電施設(民間施工を含む)の箇所数(か 所)及び設備容量(kW)

【 具体的な施策の展開 】

(1) 疏水、ため池、棚田の魅力を観光や地域学習へ活用する取組の推進 ● 観光へ活用することによる多面的機能への理解の促進 ・ 農村の多面的機能への理解を促進するため、市町村や施設管理者と連携して、世界かんがい施 設遺産や日本の百選 (疏水、ため池、棚田)に選定された施設をはじめとした農業資産の魅力を 都市住民等に発信し、農村への誘客を促進する取組を支援します。 ・ 棚田やため池の魅力を発信し、多面的機能への理解を促進するため、県内での全国的なイベン トの開催を支援します。 ・ 地域住民自らの創意と工夫により、歴史的な農業資産や農村の景観、伝統 ・文化などを観光資 源として活用できるように、観光客の誘致を目的とした安全柵や案内看板などビューポイントの 環境整備、案内人の養成などの体制整備を支援します。 ★遺産・百選に選ばれた県内の施設 世界かんがい施設遺産 2施設(平成 29 年度末) 拾ケ堰(安曇野市)、滝之湯堰・大河原堰(茅野市) 疏水百選 5か所(全国 1 位) 五郎兵衛用水(佐久市)、塩沢堰(立科町)、拾ケ堰(安曇野市) 善光寺用水(長野市)、八ヶ郷用水(中野市) ため池百選 5か所(全国2位) 塩田平のため池群(上田市)、御射鹿池(茅野市)、荒神山ため池(辰野町) 千人塚城ヶ池(飯島町)、菅大平温水ため池(木祖村) 日本の棚田百選 16 か所(全国1位) 宇坪入(小諸市)、稲倉(上田市)、姫子沢、滝の沢(東御市)、よこね田んぼ(飯田市)、重太郎(大町市)、青鬼(白馬村) 姨捨(千曲市)、慶師沖、根越沖、原田沖、塩本、栃倉、大西、田沢沖(長野市)、福島新田(飯山市) 【荒神山ため池(辰野町)】

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≪ 取組のイメージ ≫ ● 地域学習への活用による郷土愛の醸成 ・ 農村の将来を担う小学生等を対象とした疏水、ため池、棚田の現地見学会を開催し、農産物を 育む疏水等の歴史など知識を深め、郷土愛を育むための取組を支援します。 ・ 棚田の保全など、地域の伝統、文化、農法等を地域ぐるみで学び、体験する活動を支援します。 ・ 地域や施設の素晴らしさ、重要性を見つめ直すことによる 「世界かんがい施設遺産」や 「世界 農業遺産」等の申請に向けた取組を支援し、登録・認定を契機とした地域活性化を図ります。 ・ 地域発展の歴史や景観形成等に深く貢献した施設を再整備する際には、その歴史的価値に配慮 した補修 ・改修工法を検討するとともに、地域住民に対する見学会や学習会を開催し、農業資産 の持続的な保全に対する理解の促進を図ります。 ・ 地域の農の営みをささえる疏水等に関する資料を収集し、魅力として県内外に広く発信します。 信州が誇るおいしい農産物を育む疏水、ため池等に は、先人たちの悲願であった開削 ・築造の歴史や、何百 年もの間守りつづけている管理者の想いが詰まった 「物 語」があります。また、施設にまつわる民話や伝説、祭 事等は、農村文化の形成にも寄与してきました。 こうした農業資産の魅力を小学生等の地域学習の教 材として活用することで、先人たちの偉業を誇りに思 い、農産物への理解と関心を深めるなど、郷土愛を育み ます。 【西天竜円筒分水工の仕組みを学ぶ小学生】 観光地としても知られている立科町の女神湖、茅野市 の白樺湖、長野市戸隠の鏡池等は、信州のおいしい農産 物の生産に必要な用水の確保や、水を温める農業用ため 池として造られました。農地を潤し農産物を育むととも に美しい農村の景観を形成し、地域の人々や観光客に親 しまれています。 長野地域では、管内8か所のため池で「信州ため池カ ード」を配布し、観光資源として発信する取組を行い、 平成 29 年度農業農村整備事業広報大賞(主催︓全国農 村振興技術連盟)優秀賞に選ばれました。 「信州ため池カード」 (長野地域) ★巡る楽しみ、知って驚き、食べて喜び ★疏水の歴史や役割などを学ぶ地域学習 ★信州の農業遺産魅力ガイド 県内各地の疏水、ため池、棚田の知られざる歴史や SNS 映えする美 しい景観の魅力を多くの方に知っていただき、関心を持ってもらうた め、県内 113 か所の施設の特徴や歴史などを写真とともに紹介するガ イドマップ「信州の農業遺産魅力ガイド」を作成しました。 県、市町村の担当窓口や、道の駅、農産物直売所等で配布し、県内 外の多くの方々に農業資産の魅力を発信しています。

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(2) 農業用水を活用した小水力発電の導入促進 ● 地域資源の活用によるエネルギーの地消地産を促進 ・ 農村地域に豊富に存在する農業用水を活用した、エネルギーの地消地産を推進します。 ・ 小水力発電の事業化を支援するため、県関係部局及び長野県土地改良事業団体連合会の横断組 織として結成された、「小水力発電キャラバン隊」により地域主導の事業化を検討する事業者の 課題解決を支援します。 ・ 農業水利施設の管理者が自ら小水力発電を導入することが困難で、民間事業者が農業用水を活 用して小水力発電を導入する場合は、事業調整を支援します。 ● 農業用水と農業水利施設を活用した小水力発電施設の導入促進 ・ 土地改良施設のエネルギー活用を図るために設立された 「長野県土地改良施設エネルギー活用 推進協議会」と連携して、農業用水を活用した小水力発電の円滑な導入を推進します。 ・ 補助事業を活用して、発電の候補地になり得る地点の調査・設計を支援します。 ・ 各種補助事業を活用して初期投資を軽減するなど、小水力発電施設の建設を支援します。 ・ 「長野県土地改良施設エネルギー活用推進協議会」と連携して、発電施設導入後の管理 ・運営 における課題解決に向けて取り組みます。 ・ 農業用水路の電動ゲート等に電力を供給するとともに、余剰電力の売電収益を農業水利施設の 維持管理費に充てることにより、農業者の費用負担を軽減し、施設の適切な維持管理を促進しま す。

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⑧~⑫ 波田第1~第5発電所 (松本市) 最大出力各 50kW 長野県梓川土地改良区 ⑤白馬村平川小水力発電所 (白馬村) 最大出力 180kW 長野県白馬村土地改良区 ④美和土地改良区発電所 (伊那市) 最大出力 12kW 上伊那美和土地改良区 ⑥宮城小水力発電所 (安曇野市) 最大出力 18kW 安曇野有明土地改良区 農業用水を活用した小水力発電は、県下各地で建設が行われており、平成 30 年3月現在 12 箇所において 稼動しています。(県営・団体営農業農村整備事業により設置) ★県内各地に拡がる取組 農業用水を活用した小水力発電は、農業用水路を 流れる水と高低差(落差)を利用して水車を回すこ とで電力を得る小規模な発電のことです。 発電した電力は、水路の電動ゲート等の操作に利 用されるとともに、余剰電力の売電収益を、土地改 良区等が管理する農業水利施設等の維持管理費に充 てることにより、農業者の費用負担を軽減し、施設 の適切な維持管理を促進しています。 ★農業用水を活用した小水力発電 【水路の落差工を利用した春富水力発電所(伊那市)】 県内の基幹的な農業水利施設を調査(2014 年 7 月)したところ、小水力発電の候補地として可能性のある地点は、 164 か所で、推定される発電出力は、25,727kW ありました。仮に 164 か所全てで発電が行われた場合の電力量は、 約 40,000 世帯の消費電力量に相当します。 箇所数 推定発電出力 佐久 上田 諏訪 上伊那 南信州 松本 北アルプ ス 長野 北信 10~50kW未満 65 1,677 13 7 14 7 3 14 3 4 50~200kW未満 66 7,718 2 5 18 11 11 13 3 3 200~500kW未満 21 7,168 8 2 8 3 500kW以上 12 9,164 1 6 1 3 1 合 計 164か所 25,727kW 16 12 46 21 3 36 19 3 8 県全体 区分 地域別の箇所数 ~ 農業用水に秘められたポテンシャル ~ ① ⑧~⑫ ⑤ ③ ⑥ ⑦ ④ ② ①剣沢ダム発電所 (山ノ内町) 最大出力 4.2kW 夜間瀬 かんがい排水組合 ②里島小水力発電所 (長野市) 最大出力 40kW 長野県 善光寺平土地改良区 ③春富水力発電所 (伊那市) 最大出力 197kW 伊那市春富土地改良区 ⑦波田堰小水力発電所 (松本市) 最大出力 16kW 東筑摩郡 波田堰土地改良区

参照

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