一 般 演題 〈研 究〉 口演18ハ イ リス ク周 産 期 ケ ア2 68
助産師経験年数別にみた先天奇形を有す る児の出産 にお ける
ケア の現状と 今 後 の課題
名古屋市立大学看護学部 ○ 山 内 真 愛 〃 北 川 眞理 子 I緒 言 わ が 国 に お ける先 天 奇形 児 の 出生 割 合 は 、機 能 面 や 社 会 生 活 で 重 大 な 障 害 とな る大 奇 形 で 1%、 微 細 な形 態異 常 で治 療 の対 象 とは ならない小 奇 形 で10∼15%存 在 す る1)とい われ ている。 しか し、先 天 異 常 ・奇 形 をもって生 まれ た児 を出 産 した 母親 に対 す る関わ りに つ い ては ほ とん ど見 られ ず 、看護 の現 場 に お いても出産 早期 よりどう関 わってよいか 戸 惑 うという声もあ り、そ の現 状も 明らか にされ てい ない。そこで 、病棟 で勤 務 す る助 産 師を対 象 とし、そ の ケアの 現状 とそ れ に 対す る助 産 師 自身 の 評価 を明 らか に す ることにより、先 天 奇 形 を有す る児 の 出産 にお けるケア をより充 実 させ るため には 、今 何 が必 要か を導 き出 す ことを 目的 とし調 査 を行 った。 II方 法 調 査 は 、2003年11月1日 ∼2004年1月9日 までとし、愛 知 県 下 で分 娩 を取 り扱 っている総 合 病 院 で勤務 す る助 産 師95名 を対象 に、質 問紙 を配 布 した。調査 は無記名 で行 い 各 個 人 による郵 送 により回収 した。アンケー ト回 収率 は46.3%で あ った。なお 、調 査 結 果 は 、統 合 型 表 計 算 ソフトウ ェア エ クセルVersion2002を 用 い て基 本 統 計 処理 を行 い 、記 述 回答 につ い ては 帰納 的分 析 を試 み た。 III結 果 1.訪 室 回数 正 常新 生 児 を出 産 した母親 に比 べ て異 なるか に対 して は、「多 い」が31.8%、 「同 じ」が54 .5%で 合 わせ て8割 以 上 を占めてい た。 2.訪 室 時の ため らい 訪 室をため らうことがあるか につ いて は 、「ない 」が45.5%、 「ある」が54.5%で あ り、回答 が 分 か れ ていた。助 産 師経 験 年数 別 にみ てみ ると、16∼20年 の層 で は 、「な い 」が8割 以 上 を占め てい たが 、その 他 の層 では 「ある」が 平均70.6±11.4%と 高く見 られ てお り、その割 合 は 、6∼10年 の層 が最も高く、次 い で11∼15年 の層 であった。 3.訪 室 時 のため らい や 声 をか けたり話 を聞 くことへ の戸 惑 い を感 じる理 由 訪 室 時 の ため らい や 戸 惑 いを感 じる理 由に つ い て、助産 師経 験 年 数別 に以 下の ようなカテゴリ発揮 〉、16∼20年 の層 で は 〈的 確 な状況 判 断 〉をす る能 力 が 発揮 され ているとい う傾 向が 見 られ た(表1)。 4.分 娩介 助 をした褥 婦へ の 入 院 中の継 続 的 な関 わ り 分娩介 助 をした褥 婦 に対 し、入 院 中継 続 的 に 「関 わりを希 望す る」か につ い ては 、「非 常 にそ う思 う」と「思 う」が9割 以 上 を占めて いた。しか し、実際 は 分娩 介 助 をした褥 婦 に入 院 中十 分 に関 われ ているか につ いては 、「あまり思わ ない 」と「思わ ない」を合 わせ る と全体 の7割 近くに及 んで お り、その 理 由としてロー テー ション勤 務 、業 務 の忙 しさや 分 担 、入 院期 間 の短 さ、人 員 不 足 があ げ られ て お り、勤務 体 制 の影 響 が強 い 傾向が 見られ た。 IV考 察 先 天奇形 を有 す る児 を出産 した母親 の誰 もが 質の 高 いケアを受 けられ るようにす るの が病 棟 助 産師 の職 務 である。必 ず しも経 験 年 数 を積 め ば適 切 な助 産 ケアが提 供 できるというわ けで は な い が 、対 象 により良 いケアを提 供す るため 、また助 産 師 自身 も自らのケアの 質を高 めてい くた め には 、 「経験す ること」が重 要 となってくると考 えられ る。しか し、先 天 奇形 を有す る児 の 出産 事 例 数 は 、1 人の助産 師 が経 験 す る数 として は少 ない。その ため 、1つ1つ の事 例か ら得 られ る実 践 知 をエ ビデ ンスに基 づ き分 析 し、そこか ら引き出され る課題 を明確 にし、スタッフ間で 共 有 ・蓄積 しなが ら、教 育プログラムや 介 入 方 法 の開発 などに取 り組 むことが 重 要である。また職 場で の研 修 だ けに とどま らず 、自ら積 極 的 に 自己研鎖 に取 り組 む ことが助 産ケアの質 向上 につ ながるとい えよう。 また、ケアを提 供 す る側 の助 産 師も、ケアを受 ける側 の 対象 者も継 続 した 関わ りを望 んで い るに もかか わらず 、それ が できていない という現 状 があった。濱 松 ら2)によると、その原 因は 、「医師 と助 産師 の分 娩 に対 す る考 え方 の相 違 」「病 院 内で の助 産 業 務 に対 す る理解 不足 」などが挙 げ られ て お り、助産 師 が対 象 に一 貫 したケアが提 供できるような体 制作 りが 必要 である。 V結 論 ・1つ1つの事 例か ら得 られ る実践 知 をエ ビデ ンスに基 づき分 析 してい くプ ロセスや 、そこから引き 出され る課 題 を明確 にし、スタッフ間で共 有 ・蓄積 しなが ら、教 育 プ ログラムや 介入 方 法 を確 立 し、 専門職 としてのケア能 力 を高め 、自信 が持 てるようにす る。 ・先天 奇形 を有 す る児 を出産 した母 親 や その 家族 が 質 の高 いケアを受 けられ るよう妊 娠期 か らの 他職 種との連 携 、プライマリー 制 の導 入 など継 続 したケアが 可能 な体制 作 りを整 える。 〈参 考 ・引用 文献>1)山 内真愛;先天奇形を有する児の出産における助産師の役割∼施設助産師を対象とし たアンケート調査結果から∼、調査報告書、P1-5、10-16、20-26名古屋市立大学看護学部 先天奇形の出産にお ける助産師のケアに関する研究グループ、20042)濱松加寸子;病院における助産婦活動の現状と問題点、母性 衛生、41(4)、p483-491、2000 日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3) 213
一 般 演 題 〈研 究 〉 口演18ハ イ リ ス ク 周 産 期 ケ ア2 69
胎児異常を伴 う中期中絶 を体験 した女 性への援助
―4名
の 心 理 過 程 か ら確 認 で き た こ と―
筑波大学附属病院周産期病棟 ○ 鷹 巣 結 香 里 〃 谷 田部 優 子 〃 上 月 有 香 I緒 言:中 期 中絶 を した 女性 の心 理 的 変 化 を知 り、 ケ ア の 評 価 及 び 今 後 の課 題 を 明 らか に す る こ とを 目的 にイ ン タ ビ ュー を 実施 した。 結 果 、 心 理 過 程 と して 「衝 撃 → 現 実 逃 避 → 実感 → 悲 しみ ・自責 ・後 悔→ 納 得 → 再 起 」 が 明 らか とな り、す でに第6回 母性看護学会 にて発表 した。 今 回 は 、入 院 後 の 心理 過 程 に沿 った 看 護及 び 日々 の看 護 へ の評 価 に つ い て 報 告 す る。 II方 法:胎 児 異 常 を診 断 され 中期 中絶 を した 女性 で 、研 究 に 同 意 を 得 られ た4名 を対 象 と した。 研 究 に参 加 しな い こ とで の治 療 上 の 不利 益 が な い こ と等 、 倫理 的 配 慮 を 行 った。 中絶 後1ヶ 月 健 診時 に 半構 成 面接 法 に て イ ン タ ビュー を実施 した。 イ ン タ ビュー 内 容 は逐 語録 と し、 各研 究 者 が 内容 分 析 した もの を も ち寄 り、比 較 検 討 した 。 母 性 看 護 学 の 教 員 よ りスー パ ー バ イズ を受 け研 究 を進 めて い っ た 。 III結 果 1)心 理 過 程 に 沿 っ た看 護 (1)現 実 逃 避(入 院 か ら処 置 の 前):入 院 後 は 「分 娩 まで は1人 で 色 々考 え た くな い 」 と話 し、 中絶 を決 断 した気 持 ちや 児 の こ とにつ い て 触 れ られ た くな い との 思 い が 強 くみ られ た。 看 護 者 は 本 人 の希 望 に沿 って病 室(大 部 屋 か 個 室)の 選択 を 行 っ た。 具 体 的 な 看 護 につ い て は 述 べ られ て い な いが 「気 楽 に過 ご させ て も らっ た」 と話 され 、現 実 を 直 視せ ず 自分 の 希 望 通 りに過 ごせ て いた。 (2)実 感(処 置― 分 娩― 児 との 面 会):処 置 や 分 娩 の苦 痛 か ら、徐 々 に 自分や 児 の 状 況 等 様 々 な感 情 に 目が 向 け られ るよ うにな り、 現 実 と向 き合 うよ うに な っ て い っ た。 分 娩 時 の 看護 者 の 関 わ りにつ い て は 「せ めて 痛 い 時 は も うち ょっ と側 に い て欲 しか っ た 」 との 希 望 が あ り、 看護 者の 寄 り添 う姿 勢 の要 望 が 聞 か れ た。 (3)納 得→ 再起(児 との 面会 後 か ら退 院 後1ヶ 月 の 時 点):看 護 者 の 関 わ りにつ い て 「色 々 な 方 に気 を遣 って 下 さっ た」と話 す ケー ス も あ った が 、「っ ら くて悲 しい時 に は 何 も言 わ な く て もい て 欲 しか った し、 自分 の 中 で 落 ち 着 い て き た時 期 に児 の話 し等 され た の は 辛 か った 」 と話 され た 方 もい た。 自分 の気 持 ち と看 護 者 の 訪 室 の タイ ミン グ にず れ を感 じて い た よ うだ った。 退 院 後1ヶ 月 の 時 点 で受 容 に 向か っ てい る と思 わ れ るの は1ケ ー ス のみ で あ った 。 退 院 後 の ケア につ い て具 体 的 な 要望 は聞 か れ なか った が 、 イ ン タ ビュー に対 してr話 せ て 良 か(1)児 との 面会:分 娩 後 看護 者 は 、 児 との 面 会 の希 望 を確 認 して い る。 ケー スに よ って は 面会 前 まで は'寄 形 の児'と い うイ メー ジが 強 く面 会 を躊 躇 した者 もあ った が 、 全 員 面 会 を 実施 した。 面 会 を し 「死 ん で しま っ て い る っ てい うの をす ご く実 感 した 」 と述 べ 現 実 と向 き 合 って いた。 しか し奇形 の イ メー ジ を 強 くも って い た ケ ー ス で は 「こん な こ と して 良 か った のかな」 と話 し、想 像 と現 実 の ギ ャ ップ か ら後 悔 や 自責 の念 を抱 い て い た。 (2)遺 品:看 護者 は臍 帯 等 の 遺 品 を 準備 し希 望 に 応 じて 手渡 した。 遺 品 を受 け 取 る こ とで 「や れ る だ けの 事 はや っ て あ げ られ た 」 と話 し、 そ れ ぞれ に気 持 ち を整 理 し、 前 向 き に と ら え よ うと努 め てい た。 IV考 察 この時期 に重 要 と考 え られ る看 護 につ い て 考察 す る。 1)見 守 りの 看 護:入 院 後 看護 者 は対 象 との 関 わ り方 に戸 惑 うこ と も多 い。今 回 の 結果 か ら、 入院 後は 現 実逃 避 が み られ 、 自分 の気 持 ちに触 れ られ た くな い との思 いが み られ た。 そ の た め、静か に過 ごせ る環 境 を提 供 す る と共 に、 温 か く見 守 る姿 勢 が 必要 と考 え られ る。 2)寄 り添 い の看 護:分 娩 の際 は出 来 る限 り付 きそ うよ うに努 め て い るが 、 分 娩 進行 者 が数 名 いる こ と も多 く十 分 な 関 わ りが持 てて い る とは言 いが た い。 「側 に い て欲 しか っ た」との 要 望 も聞か れ てお り、 心 身 共 に動 揺 の激 しい 時期 に は寄 り添 う姿 勢や 、家 族 付 き添 い の配 慮 が 必 要で あ る。 3)児 との 面 会 及び 遺 品:当 院 で は面 会 を勧 め てお り、 現 実認 識 の 手助 け とな るが 、 ケー ス によ り中絶 に 対す る後 悔 等 を抱 くた め、 よ り精神 面 での フォ ロー が必 要 で あ る。 遺 品 は 児 を 家族 と して受 け 入れ る こ とに つ な が るた め、 た だ 渡す だ けで な く気 持 ち の整 理 が で き る よ う 関わ る こ とが 大切 で あ る。 4)フ ォ ロー ア ップ体 制:中 絶 を決 断 す る過 程 で 、納 得 した選 択 が で き る よ う情 報 提 供 が 必 要 であ る。 また 退院 後 の継 続 した精 神 的 サ ポー トが 重要 で あ る。 V研 究 課 題:さ らに ケー スを 重ね る と共 に、1ヶ 月以 降 の 心理 状 況 と援 助 につ い て も検 討 を続 け る必 要 が あ る。 日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3) 215
一 般 演 題 〈研 究 〉 口演18ハ イ リス ク 周 産 期 ケ ア2 70
流 産 ・死産 ・新生児 死 亡 に関わ る助 産師 に よるケア の実状
神戸市看護大学 ○ 岡 永 真 由美 I.緒 言 これ まで死 産 や新 生 児死 亡 、流 産や 人工妊 娠 中絶 を経 験 した 女性 の理 解 を深 め る研究 が 蓄 積 され て き た。 本研 究 は 、流 産 や死 産 に関 わ った 助産 師 が 、女性 や 家 族 が 入 院 中 に どの よ う な ケ ア を実施 して い るの か を明 らか にす る こ とを 目的 と した。 II.方 法 研究 期 間 は2004年6∼7月 、対象 者 は 、6月 と7月 に実施 した在 外 研 修報 告 会 に参 加 した 助 産 師 に調査 票 を配 布 し、郵 送 によ る送 付 で 回収 した。調 査 内容 は、 周 産期 の死 別 ケ ア の経 験 の有 無 と、 ケ アの実 践頻 度(い つ もす る∼ 全 くしな い)と 実 践 状況(一 人 で で き る∼で き な い)と 自由記 載 と した。 周産期 死別 ケア 内容 は、Nicol.M.(1989)に よ る母 親 の 悲 嘆 を解 決 す るた めの12要 素 を参 考 に 、ベ ビー へ の直 接 ケア14項 目、母 親や 家 族 へ の 急性 期 悲 嘆 ケア 6項 目、 母親 や 家族 へ の 継続 ケ ア7項 目の25項 目を作 成 し、 実践 頻 度 は5段 階 、 実践 状 況 は4段 階 と し、 実践 状 況 には該 当 しな い とい う項 目を加 え た。 自由記 載 は、 ケ ア に満足 して も らえ た と感 じた 場面 と、 困難 に感 じた場 面等 の記述 を依頼 した 。分 析 はStatcelに て記 述 統 計 を行 った 。周 産期 の死別 ケア実 践頻 度 や 実践 状 況 は、 ケ アの経 験 回数 、 勤務 場所 によ っ て有効 回答 数が 極 端 に少 な くな った 。 そ こで ケ ア項 目の有 効 回 答 か らケ ア実践 頻 度 や 状 況の 傾 向 を検 討 した。自由記載 は項 目ごと に内容 を検 討 しカテ ゴ リー を抽 出 した 。倫理 的配 慮 は、 調 査 目的、 内容 、意 義 を 口頭 説 明 し、 調査 協 力 は 自由意 志 で あ る こ とを調 査 票 に 明記 し、回 答 は任 意 と した 。回答 後 は、記入 者 が調 査者 に直接 送 付 で きる よ う に返信 用 封 筒 を添 付 した。 III.結 果 調 査票 配 布 は 、病 院 、診 療所 、 助産 所(有 床 ・無 床)、 教 育機 関 な どに勤 務 す る108名 の 助 産 師 で、そ の うち46名(42.6%)か ら回答 を得 た。年齢 は40歳 以 上 が17名(37%)、25-29 歳10名(21.7%)、30-34歳8名(17.4%)、24歳 未 満7名(15.2%)で あ った 。助 産 師 の基 礎教 育 は助産 師 学校 が35名(76.1%)と 最 も多 か っ た。主 な就 業場 所 は 、病 院29名(63%)、 次 いで 助 産所10名(21.8%)、 教 育 機 関4名(8.7%)で あ った 。死別 ケ ア経 験 は、46名 中44名(95.7%) が あ る と回答 した. 周 産期 死 別 ケ アで有 効 回答 の70%以 上 ケ ア を実 践 して い る項 目は 、25項 目中10項 目(個 室 の準備 、分 娩 室入 ・退室 時 は他 の産 婦/新 生 児 と重 な らな いよ うに配 慮 、赤 ち ゃ ん と面会明や手 続 き につ いて完 全で 正確 な情 報 提供 をす る等)で あ った 。一 方 、 ケ アの 実践 度 が有 効 回答数50%未 満 の項 目は、11項 目(ケ アの 際 に赤 ち ゃん の名前 を呼ぶ 、赤 ち ゃ んの 名前 を つ けるよ うに勧 め る、赤 ち ゃ んの写 真 を撮 る よ う に勧 め る、 両親 が 写真 を拒 ん だ とき に はあ なたが写真 を撮 って カ ルテ に保 存 を してお く、周 産期 の死 別 に関す る情報 を書面 で 提供 す る 、 入 院中 にニー ズ に あっ た専 門職 に紹 介 で き るよ う に調 整 す る、退 院 まで に外 来 や 地域 で の 継 続 ケアが で き るよ う に調 整 する等)で あ った 。 周産期 死 別 ケ ア を一 人 でで き るケ ア に は 、両 親 が赤 ち ゃ ん と い る とき に家 族 だ け にす る (86.8%)が 最 も多 く、 ケ アの 際 に赤 ちゃ んの 名前 を呼ぶ(76.7%)、 赤 ち ゃん の記 念 品 を両 親 に提供 す る(75.5%)で あった 。入 院 中に女性 のニ ーズ にあ った専 門 職 に紹 介 で き るよ う 調整す る(9.1%)が 最 も少 なか った 。で きな いケア として最 も多 か った の は、入 院 中 にMSW と調整 する(45.5%)で あ った 。 自由回答 で 満足 して もらえた と感 じた ケア には 、女性 の 気持 ち に寄 り添 い、母 子 と家 族 を 尊重す るケ ア を実 施 す る こ とによ って 、女性 か ら直接 感謝 の気 持 ち を伝 え られ て いた。 そ の 一方 、難 しいあるいは悩んだ場面として、ケアへの自信のなさや戸惑い等 という助産師 自身 の困難 さ、女性 と祖父 母 の 意向 の食 い違 い、 ある いは夫 婦 の コ ミュニ ケー シ ョンが う ま くい かない場 面で の ケ ア、継続 ケ アの 限界 、医療 従事者 同士 のケ ア の価値 観 の違 いが抽 出 され た。 IV.考 察 緩和 ケ ア病棟 や ホ ス ピス で働 く看護 師 の意 識 や行 動 は、患 者や 家族 との コ ミ ュニ ケー ショ ンや看 護 師 自 らの死生 観 が 関連 して い る ことが 明 らか にな って い る。周 産 期死 別 の場 合、予 期せ ぬ死別 で あ る こ と、親子 関係 の 失敗 によ る成 熟 の課 題達 成 の危機 と い う二 つ の危機 が 重 なる。 さ らに看護 者 に と って 、女性 や家 族 との関 わ りは分娩 前後 の 短期 間 で あ るた め に、 コ ミュニケー シ ョン を十 分 に取 れ な い。本 調査 で は 、急性 悲嘆 へ の援助 や 死産 後 の 手続 き は実 践頻度 が高 い ものの 、継 続 ケ アに困難 さ を感 じる助 産師 の実 状が 明 らか にな った。 また助 産 師 は、助産 師 の配 置数 や 病棟 の方 針 、 院内 リソー ス(MSWや 心 理職)の 限 界が ある ため 、 継続 ケアや 慢性 悲嘆 へ の援 助 につ な が らな い ジ レンマ を感 じて いた。 開 業助 産 師 は 、IUFD 診断後 、施 設搬 送 して も、乳 房 ケア を通 して 継続 ケ ア を実 施 して い る事例 もあ った 。 V.結 論 入院 か ら分娩 まで の ケアや 死産 に関す る手 続 き、急性 悲嘆 へ の援助 は実践 頻度 が 高 か った 。 しか し、慢性 悲 嘆や 継 続 ケ ア に関す る項 目の実践 頻度 が低 い傾向 で あ った。 助産 師 自身 の死 生観 を振 り返 る こ と、 母子 と家族 を中心 とした ケア 、倫理 的事 項 や必 要 な手 続 き 、ス タ ッフ 同士 の支 援 の あ り方 を振 り返 る等 の卒 後教 育 の必 要性 が示 唆 され た。
Nicol.M.(1989): Loss of a baby: Understanding maternal grief. Bantam Books. Australia .
86-95.
日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3)
一般 演 題 〈研 究〉 口演18ハ イ リス ク周 産 期 ケア2 71
ハイ リス ク児 の退院 後 の フォ ロー ア ップケ アに関す る研 究
―企 画 者 の エ ンパ ワー メ ン トの 背 景 ―
山梨県立看護大学 ○滝 沢 美 津 子 山梨県立中央病院 吉 川 俊 恵 I緒 言:NICUに あ る期 間 入 院 して いた子 供 とそ の家族 へ の退 院 後 のケ ア に関す る フォ ロー ア ップ は どのよ う な方 法で アプ ローチ して い く ことが で きるの だ ろ うか?こ の思 い はNICUの 看護 者 の課題 と して 芽 生え て くる。 NICUの 施設 内で 行わ れて い るケ アを内側 のケ ア と捉え るな らば 、退 院後 の フ ォロー ア ップは そ の外側 にあるケア と捉 え ることが で きる。 あ るいは 内側 の ケア を第一 段 階 にあ るケ ア、外 側の ケ ア を第 二段 階 に あ るケ アとい う 捉 え方 も可能 で あ ろう。つ ま り"内 側 か ら外側 へ"と ケ アが 移行 し連 動 して い く ことで看 護者 は 内側 か ら外 側 へ出 て行 って ケ ア を継 続的 に行 うとい うもの であ る。 しか し実践 にこ ぎつけ る まで のプ ロセ ス には様 々な模 索 と試行錯 誤が 繰 り返 され 、連続的 に多 大な エ ネルギ ーが 注 ぎ込 まれ る。 山梨県 立 中央病 院周 産期センターNICUで は退 院後 の フ ォロー ア ップケ アの 一環 として 「い ち ごの会 」を年1回 開 催 して いる。 看護 スタ ッフは退 院後の フォロー ア ップケ アの 企画 ・運 営 の主体 とな って活 動 を展 開 して いる。 そ こで今 回 フ ォロー ア ップ ケ ア 「いちごの会 」実 践 にむ けて企 画 者 ・運 営 者 と して活動 を支 えて い る看 護者 の エ ンパ ワーメ ン トの背景 にあ る要 因 を明 らか にす るこ とを 目的 に本研 究 を行 った。 なお 今 回は 特 に企 画者5名 に焦 点 を当てた 。 Il方法:対 象者"山 梨 県 立 中央病 院周産 期センターNICU看 護師5名 。助 産師 は2名 。 年齢 は25歳 か ら54歳 で平 均年齢41歳 。臨 床経験 は4年 か ら24年 で平均17年 。NICU経 験 年数 は3年 か ら4年 。既 婚者4名 未 婚者1名 。 調 査 期間;2004年6月 か ら9月 。デー タ収 集方 法;半 構 成的 面 接法 を用 いて20分 か ら30分 の イ ンタ ビ ュー を 行 い内容 は テー プ レコー ダー に録音 。イ ンタ ビ ュー の骨 子 は 、「フォ ロー ア ップ ケ アの企 画 ・運 営 ・実 践 に参 加 しよ う とした 動機 は何 か」 「企画 ・運 営 ・実践 で手 ごた え を感 じた こ とは何 か」 「企 画 ・運 勢 ・実践 で 困難 を感 じた ことは何 か」 の3点 で あ ったが 、イ ンタ ビ ュー の流 れ の中 で対象 者 のナ ラテ ィブ を可能 な 限 り尊重 した 。 デ ータ分 析方 法;イ ンタ ビ ュー 内容 は逐語 的 に書 きお こしロー デー タの逐 語 録 を作 成 し第1段 階;逐 語録 の精 読、 第2段 階;重 要な 陳述 の抽 出・第3段 階;意 味のか た ま りを形成 、 第4段 階;形 成 した意 味 の組織 化(テ ー マ をつ け る)の ステ ップ を経た 質的 分析。研究の 倫 理的 配 盧;対 象者 には 本研 究 の主 旨 を 口頭 と一 部文書 で 説明 し研究 へ の協 力 を依 頼 した。 デ ータ は本研 究以 外 の 目的 で は用 いな い 、協 力は 本人 の 自 由意志 で 、途中で 辞退 可能 であ る こと を伝 え て参加 、協 力 の意 思 を確 認 した。 用 語 の操作 的定義;エ ンパ ワー メ ン トとは個 人(NICUの 看 護 者)や 集 団(フ ォロー ア ップケ ア 企画 ・運 営者) の協調 的 ・共有 的な 努 力 に対 して 、集 団 よ り上位 にあ る組織(病 院 ・看 護部)か らの 社会 的 ・政 治的 ・経 済的図1で 示 した 。 表1.抽 出され た大テ ―マと小テーマ 図1個-集 団-上位 集 団 にお け るエ ンパ ワー メン トの 関連 lV考察:今 回の結 果か らエ ンパ ワーメ ン トの背景 には 多元的 な介入 と関係 性 があ った。個 人 の看護 師 の レベル で企画 ・運営 メンバー の集団 で 、さ らに上位集 団 で ある看護部 ・病 院 レベ ル とそれ ぞれ の 内部 で の関係性 と、 3者 間で の相互作 用が 織 り成 す関係 の あ り方 で ある。"能動 一受 動"、"働 きか け る―働 きか け られ る"、"押す 一 引く"の 関係 の仕 方(や り方)に 力(パ ワー)が 必 要 であ った。 力(パ ワー)に は強弱 や静 かな もの ダイナ ミ ックな ものな ど異 な る性 質が あ った 。同質 の 力 、異質 の力 、似 て いる力が お互 い に影 響 しあ うことでエ ンパ ワ ーメン トして いった。 その結 果 、企 画 ・運 営 の一 コマ ー コマ は連動 し共 同制作 化 して いった 。今 回の対 象者 は 地方都市の基 幹病 院の職 員で 、地域 密着型 の ケ ア実 践 を 目指 して いる看護 職者 で ある。 周産期 センターの一 環で あ るUICUは ケ ア対象 者が 特異的 で 高度専 門医療 とケ アが 求め られ る。退院後 の 母子 とそ の家族 の フ ォロー ア ップ ケアはその延 長線 に あ り、 まさ にそ の特 性 を反 映す るもので あ る。UICUと い う施設 内 ケ アか ら施 設外(地 域) へ向けた新た なケ アの実 践 には、試行錯誤や模索 というチャレンジがあった。このプロセスで個人と集団が相 互に切 磋琢磨 し影 響力 を及ぼ しあ いなが ら確 かな エ ンパ ワー メ ン トの手 ごた え を掴 んで いた。 V結 論:UICU退 院後 の フ ォローア ップケ ア に向けて 企画 者 ・運 営者 として 看 護者 のエ ンパ ワー メ ン トの背 景 に は社会的 ・政治 的 ・経済 的資源 を得 て個 人が 力 をつけ他 者 に影 響 力 を与 え る"感 染力 の強 い"自 分が あ りまた 他者が ある。 この両 者 の相互 関係 におけ る多元 的介 入が 確認 で きた。 日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3) 219
一 般 演 題 〈研 究 〉 口演18ハ イ リ ス ク 周 産 期 ケ ア2 72
超低 出生体重児 を持つ母親による
子 ど もへ の想 い の ナ ラテ ィブ(語
り)と ケ ア の意 義
香川大学医学系研究科 ○ 池 内 和 代 香川大学医学部看護学科 内藤 直子 I.緒 言 近 年,新 生 児 医 療 の 進 歩 に伴 い 超 低 出生 体 重 児 を は じめ とす る ハ イ リス ク新 生 児 に 対 す る 看 護 も,ハ イ リス ク 新 生 児 の 健 や か な 成 長 へ の ケ ア が 充 実 して き て い る.し か し,母 親 の 思 い を よ り深 く理 解 した 母 親 の 心 の ケ ア を 十 分 行 え て い る とは 言 え な い.田 中(2003)は 「ナ ラ テ ィ ブ(語 り)を 通 して 体 験 を 知 こ とは 実 践 を 変 化 させ る」 と述 べ,吉 村 他(2003)は 「老 年 患 者 が 語 る 病 の物 語 の6割 に 何 らか の 変 動 が あ り,問 題 の 知 覚 や 信 念 の 変 化 と い っ た 変 動 して い る 状 況 を無 意 識 に 病 の 物 語 と して表 出 して い る.そ して 看 護 者 の 聴 く姿 勢 は,変 動 の 状 況 を 作 り出 す 」 とナ ラテ ィブ(語 り)の 有 効 性 を報 告 し た 。 本 研 究 は,超 低 出 生 体 重 児 を 育 て て い る母 親 を 対 象 に 助 産 師 が 母 親 の ナ ラテ ィブ(語 り)を 傾 聴 し,そ の ナ ラ テ ィ ブ が母 親 と助 産 師 に どの よ うな 意 味 を持 つ の か,内 容 を分 析 し,助 産 師 の よ り良 き ケ ア の 意 義 と方 法 の 検 討 を 目的 と した. II.方 法 1.対 象:2001年4月 ∼2002年10月 にK病 院 で 超 低 出 生 体 重 児 を 出 産 し,本 研 究 参 加 に同 意 した 母 親7名 で あ る.対 象 選 定 で は,加 藤 他(2001)の 「母 親 の 育 児 生 活 へ の ス トレス は 児 が2歳 前 後 に 最 も高 くな る」 とい う報 告 を参 考 に した.2.面 接 方 法:対 象 が リ ラ ック ス で き る 場 所 で 面 接 し,同 意 を得 て テ ー プ 録 音 し逐 語 録 を 作 成 した.質 問 は 半構 成 的 に 「妊 娠 中 は どの よ うな 思 い で あ っ た か 」 「出 産 時,産 後 の 思 い は ど うで あ っ た か 」 「退 院 後 は ど うで あ っ た か 」 と3時 相 を設 定 して,わ が 子 に 対 す る思 い を 母 親 の 心 の 高 ま りを 阻 害 しな い よ うに 自 由 に 語 れ る よ うに し た.3.分 析 方 法:ハ イ デ ッガ ー の 示 す 「現 象 の 解 釈 ア プ ロー チ 」 を参 考 に,1)逐 語 録 と して 収 集 した ナ ラ テ ィ ブデ ー タ を テ キ ス ト化.2)次 に,テ キ ス トか らサ ブ テ ー マ を っ け 内容 を 解 釈 して,大 テ ー マ を抽 出 した.4.信 頼 可 能 性:事 前 に 面 接 の ロー ル ブ レイ ン グ を 行 い,傾 聴 と共感 的 態 度 で 面接 した.5。 移 転 可 能 性 ・解 明 性 も 充 分 考 慮 した. 6.倫 理 面:対 象 に 研 究 方 法 と内 容 を 調 査 表 を 手 渡 す 前 に 説 明 し,語 りの 内 容 は 秘 密 を守 り学 術 目的 以 外 に 使 用 しな い こ とで 同 意 を得 た.ま た 同 意 後 に 拒 否 も 可 能 で,不 利 益 は 生 じな い こ と を 文 書 と 口頭 で 説 明 し配 慮 した. IV.結 果 母 親 の 語 りか ら(A∼Gさ ん の7名)共 通 した テ ー マ と して,ポ ジ テ ィ ブ な 大 テ ー マ 【生 き て い る】・【っ な が り】 【親 と し て の 自信 】 とネ ガ テ ィブ な 大 テ ー マ 【自分 を 責 め る 】・【周 囲(1回 目 の 語 り)質 問:「 妊 娠 中 か ら 現 在 に い た る ま で,子 ど も を 育 て て い く 中 で の 母 親 の 思 い 」 ポジティブな大テーマ【生きている】Aさ ん:同 じ状態のお かあさん と話 していて,「あ の ・・息 しとる し生 きとるだけでま しで す」って言 うん です.当 時このままでどうした らいいか って泣いてばっか りだ ったけ ど,そ の言葉 でそれか ら一つ下が っ て息しよるけん大丈夫 とか呼吸器がのいたけん大丈夫 とか,下 か ら一つず つ上が ってい こうってそんな気にな りま した・ ポジティブな大テーマ【つながり】Bさ ん;ちっちゃいって思 ったけど看護婦 さんが 「お父 さんに似て いるってい って くれた」 って言われて夫が喜んでいるのを見て(母 親が)ほ っとしま した.Aさ ん:入退院 を繰 り返 して結構障害 を持っている子 の お母さんって明るいん です よ.今 迄や ったら小 さいって言われただけでも傷つい てい ましたけど,い ろん な人に会 うこと で自分は強 くなったな って思います.子 どもは成長す るけど親 も成長 してるかな って思います. ナガティブな大テーマ【自分を責める】Cさ ん:無理 したんがいかんかったとか,職 場 でいや な顔 され たか らゆ うて,そ の場でき ちん とした態度で休めば よか った.親 の責任やか ら,ほ んとす ごい後悔 ゆ うか,あ の ときあなんせんか ったらよかったゆ んばっか り考えて … ナガティブな大テーマ【周囲には理解してもらえない 】Dさ ん:近所の人に 「ご飯あげてるの,食 べ させ てあげな さい」 って言わ れるんです.説 明す るのもわず らわ しい し,そ の人が出てきた ら行 くのやめ るんです. (2回 目 の 語 り)質 問:「1回 目 の 語 り後 の 感 想 や 気 持 ち 」 Bさ ん:「話をきい てもらって,あ あ 一 あんなに小 さかったのによ くここまで育って くれ たなってあ らためて思い ました. 振り返ってみて今までの整理 ができた ような気が します 」 V考 察 母 親 は 早 産 と い う 予 期 せ ぬ 体 験 に よ り 【自 分 を 責 め る 】,【 周 囲 に は 理 解 し て も ら え な い 】 とい う ネ ガ テ ィ ブ な 気 持 ち を 味 わ っ て い た.し か し,我 が 子 の 胎 動 を 感 じ る こ と や 他 の 母 親 か ら我 が 子 が 【生 き て い る 】 こ と の 価 値 を 知 ら さ れ,ま た 夫 や 周 囲(特 に 同 じ 立 場 の 母 親) との 共 感 や 共 有 な ど で 【つ な が り】を 感 じ,【 親 と し て の 自 信 】を 得 て 前 進 し て い た.そ し て, 母 親 が 今 ま で の こ と を 振 り返 り助 産 師 に 自 由 に 語 っ た こ と は,母 親 の 心 を 整 理 し 改 め て 気 持 ち を 切 り 替 え,母 親 が よ り 前 向 き に 生 き る き っ か け に 繋 が っ て い た.す な わ ち,母 親 は ナ ラ テ ィ ブ に よ り,我 が 子 の 成 長 を 基 盤 に 夫 や 周 囲 と の 良 好 な っ な が り の 中 で 母 親 自 身 が ケ ア さ れ,母 親 自 ら の 力 が 引 き 出 さ れ て い る こ と が 明 ら か に な っ た.ま た,母 親 が 今 ま で の こ と を 振 り返 り助 産 師 に 心 を 吐 露 し語 る こ と は,母 親 自 身 の 気 持 ち が 整 理 さ れ ネ ガ テ ィ ブ な 気 持 ち か ら ポ ジ テ ィ ブ に 変 化 す る 状 況 を 作 り 出 し て い た.助 産 師 は,母 親 の 時 相 に 適 し た 共 感 や 共 有 ・尊 敬 で 母 親 に 接 し,周 囲 と 母 親 と の 関 係 性 が 良 好 に 保 て る 支 援 や,母 親 に 同 じ 経 験 を も つ 仲 間 と 話 す 環 境 を 児 の 入 院 中 か ら 提 供 す る こ と や,退 院 後 も 引 き 続 き 機 会 を 設 け て 母 親 の ナ ラテ ィ ブ を 傾 聴 す る こ と で,結 果 的 に 母 親 の 心 身 の ケ ア に 繋 が っ て い た と 考 察 で き た. VI.結 論 1,母 親 の ナ ラ テ ィ ブ に よ り,【 生 き て い る 】 こ と と周 囲 と の 【つ な が り 】 は 母 親 自 ら の 生 き る カ を 引 き 出 し て い た. 2.母 親 が 助 産 師 に 語 る こ と の 意 味 を 検 討 し た 結 果,母 親 は 自 分 を 振 り 返 り,整 理 し,母 親 自 ら の 生 き る 力 を 強 め る よ うな ケ ア に な っ て い た と 考 え ら れ た. 日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3) 221