Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service
Japanese Sooiety for the Soienoe of Design景
観 デ
ザ イ
ン
の
ス
ケ
ー
ル
イン スケ イ プ・
デ ザ イン から ラン ドス ケ イプ・
デザ インへ福
田粛
大 阪 芸 術 大 学 は じ め に 景観
デ ザ インという
言 葉 を、
生 活 環境
や 生活
空 間に現れ る多 種
多
様
な 形 態 要 素 を視 覚
的に総合化
さ せ る方法
であ
ると、
理解
し てい る。
インテ リアス ペ ィスを
いか にデ ザ インす
る か という方
法 を導 き 出 すた め に、
景 観 と して構
成す
る こと、
す
な わ ち 「室 内 景 観 デ ザ イン (ln−
Scape Desigri)」という考
え方
を得
た。
し た がっ て、
インテ リ アス ペ ィス・
デ ザ インも、
景 観 を扱 う
領 域であ
ると考
え られ る。 そ して、
景観
デザ インに は デザ イン的 形 態 の みな らず
、
芸術 的形 態
・
装飾
的 形 態・
民.
芸 的 形 態 等々様々な 形 態 を も含 め るこ とが 可 能である。
都市
や建 築
、
自然
環境
の デ ザ イン等、
他の領 域と異 なるのは扱 う
ス ケー
ル の違
い であ
る。 そこ で、
イン スケイプ・
デザ
イ ン の ス ケー
ル で、
他
の領
域に関
わる と何 ができ
るか という
ことを考
えてい る。 *以下の写 真は全て、
筆
者
の撮影
に よ る イ ンスケ イプ・
デ ザイ ン 生活
空 間の デザインを簡
単に説 明 す れ ば、
多
種多
様 な 部 分 (構 成 要因
・
要素)
を全 体(
イメー
ジ)
と して総 合 化 させ ることで ある、 と言
える。
様
々に現れる部 分を総 合 化さ せ る た め に は、
まず 総合 化
を前提
と し た部分 的形態
の整 理 が 必 要である。
部
分 的形 態
の整
理方 法
とし て、
調
和
形の形式
・
色 彩
・
寸法等
の調 整
平均化 質
の平均化
ま とめ
多 数
の小寸法
を一
体化
し大
型 化 する省
略よ り詳細 な 形態 を除 く
、
等が考
え られ る。
次に、
整理 され た部 分 をい かに配 置 構 成 するかとい う方 法と し て、
景 観構
成の考 え 方 を 導 人 する。
住 居の室 内 景 観 を特 徴づけ る要
因 を主観
的 な順にあ げ れば、
以.
ドの ようになる。
物のあ り
方 (
生活 用 具の配 置と収 納・
装飾
の 可能 性)
大
き な 面(
壁)
・
形態
(
家 具・
装 置)
を背
景 と して、
より詳細
な 部分 的形 態 (
生 活 用 具・
装 飾)
の存 在の仕 方 が、
景 観 を大 き く左 右 す る。
家
具・
装 置の配 置(
整
理さ れ た配置
が可能
か)
家 具 及 び 設備
装 置 類は物
理 的な
.
・
」’
法
が大 き
い た め に、
景観
を立 体 的に左 右 する。
通 路と場 (機 能
単
位が確
立 さ れ てい る か)
通 路が混 乱 すれ ば、
家 具・
装 置 類の 配置が乱雑
である。
開口部と壁 面の
位
置(
開 口 部 と壁 面 の位 置や 量 は家
具の配 置 を左 右 する) 出 入口 の位 置 は 通路 を 決 定 し、
窓 や壁 面の位
置は家
具の配置
を 左 右 す る。
壁 面の状
態 (
壁 量が多 くな
ると、
壁 面に付
加される形態
が景
観
を大 き く左右
する)
壁 面に は家 具が配 置さ れ、
装 飾が加 えら れ る 可能性
が高
い。
空問
の構法
・
構
造(
壁・
開日音[5
の位 置 と量 を制 限 する)
壁式構 法
であ れ ば壁 面の構
成 が 景 観 を左 右 するが、
架構
式構 法
であれば建
具の形 態が景観
を左 右 する。
空間の 形態 空 間の形
態
は構 法
・
材
料、
壁 その他の構
造 を決 定 し、
表 現 可 能 な景 観 を決定
づ ける。
現在
で は、
より自山
な表
現 が円.
能で、
構
法と室 内 景 観の関 係が希薄
であ
る。自由
な 可能性
の中に、
景観
デ ザインを導 人 する こ とが必要
であ
る。 イン スケイプ・
デザ インは 何 らかの方 法 で建築
的 に 囲わ れ、
お おわ れ た内 部空 間
ま たは限
ら れ た範 囲
の空間
を扱う
ことが 基 本 となっ て いる。
した がっ て、
対象
と な る 空間の寸法
が、
ほ か の 分 野に比べ小さな もの と な る。
限ら れ た範
囲の小さな 空 間 を扱 うた め に は、
人 間一
人また は小さなグルー
プの身の回 り を 出 発 点 とし た、
縮尺倍率
の小さい ス ケー
ル を扱 うこと となる。
この た め に は、
建 築
はむろ んの こ と時に よっ てプロダ ク ト・
デ ザ イ ン の領域
にまで、
作 業領
域 が 拡大 発展
され る こ と がある。
この よう
な、
身
辺 また は周
辺デザ インと も呼
ぶ こと がで き得 るの が、
インスケイプ・
デザ イン の スケー
ルである。 自然 公 園(
国 立 公 [鮒
に おける身
辺・
周
辺デザ イン 米 国の 国・?二公 園に、
瀬 戸 内海 国 立 公 園 を 主 とす
る わ が国の例
を 加 え、
自然 環 境における景 観構
成を 比較 調 査 し た。
国 立 公 園 に 現 れる形 態の全
て が、
デ ザ イ ン さ れ たもの で はない が、
そ れ らの配 置構 成
が崇観
を大
き く左 右 する。
米 国の例で は、
自然 景観
を 主とし、
人工形 態 を従 とする配 置構
成が確立 さ れており
、
視界
を遮る形 態 が ほとんどない。
す なわち、
人工形態
が自然 景観
を損
なう
こ とのない 配 置構
成 が行 わ れ てい る。
そ の特 色 をあ げると、
以 下のよ う に な る。
1
.
建.
築 物 を 自然の地 形や植 樹に よっ て、
隠ぺ いして い る2
,
サ インや 屋 外 家 具の配 置は目の高
さを避 け
、
主 とし て視 界
の 下 部に配 置 されて い る 3.
人工形態
を 周辺 の自然の色 彩に.
一
・
体 化し、
必 要 以 ヒの刺 激 を与
えない よう考慮
さ れ てい る 4.
人工形 態の部 分を色彩等
に よって、.
一
一
体 化
し省略
し てい る5
.
動 物の移 動 を 考慮
し、
道
路に は側 溝
が設け
られ てい ない が、
結
果 的に縁がない ことから人
工形 態
が省 略
されること となる 写真
1
イエ ロ ウス トー
ン岡
立公 園(
米 国ワイ オミング 州)
マ ン モ ス・
ホッ ト・
スプ リングス の宿 泊 施 設。
丘陵 地 を 背 景 に 配 置さ れ てい る た め、
四方から建 築 物の存 在 が 「け二つ こ とが な い。
丘陵上 に設け
れば、
宿泊
施設
か らの展
望 が 良 好であるが、
稜 線を崩す ことに よ る自 然 景観
の破 壊 を避 けている。
低 層で あ る た めと色彩
を周 囲
の白然
に融 合 させて景観
を 阻害
しない。
写真
2
グ ラン ド
・
キャニ オン国 立 公 園(
ア リゾナ州 )
地 形・
コー
ス等
の説
明は、
視 界
の 下部
に設 け
られてい る。
その た め に、
正 而の視界
が 遮 ら れるこ と な く、
説 明 を見 な が ら 景 観 を楽
しむこと ができ
る。 14SPECIAL ISSUEOF JSSD Vo [.
2 NQ.
2 1994 デ サイン学 研 究 特 集 号 N工 工一
Eleotronio LibraryJapanese Society for the Science of Design
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Japanese Soolety for the Solenoe of Deslgn写真
1
イエ ロ ウス トー
ン国立 公園 写真2
グラ ン ド・
キャ ニオン国立 公 園 写 真3
グラ ン ドテ トン国 立公園 写 真4
ブロ ンクス動 物 園 写 真
3
グ ランドテ トン国 立 公 園(
米
国ワ イ オ ミング 州 ) グ ラン ドテ トンを望 む広 場に設 置 さ れてい る、
屑
入れ。
金 属 製 の容器
に、
蓋 を
取 り伺 け た だ けの形 態
であ り
、
デザ
イン的 に優 れてい るとは言いが たい。
が、
蓋 と本 体
に足 ド地 面の草と同 色 彩 を施す
ことに よっ て 自然と一
体 化 さ せ、
人1
形態
が必 要 以 上 目 立 た ない。
色彩
が 同で
も
、
人工形 態の認 知は容易
である。
写真
4
ブロ ンク ス動 物 園 (
= ユ…
ヨー
ク市・
ブロ ンクス)
地盤
面より低い 位 置に、
堀
を め ぐら せ た屋 外 展 示 場が 設けら れ ている。
柵の部 分に は植
え込 み が設 けら れ、
直 接 柵や堀、
コ ン ク リー
ト壁 面 は見 え ない。
し た が っ て、
櫺の 中のでは ない動物
の 牛 活の様 子 を 見ることが で き る。
令 体をみるため に は、
サ イ ンが視
界を遮 ら ない配 置 が必 要
である。国
)7
、
伯 然)
公 園に現 れる人一
1形 態の数
量は少
なく
、
それ らの ほとん どに、
自然 景観
に調 和・
融 合 させ る た め の 処 厘 が施さ れ ている。
自然
の材 料
を利
用す
る、
色彩
や形 態に自然
の もの を模 倣 するもの を利 用 する等々。
これら は、
現代の デ ザ イン的立場 か ら 見れば決 し て良 好な もの である と は 言え ない。
が、
部 分 的 形 態 を省
略 する方法
と、
特
に視
界を考 慮 した配 置桐 成 方法
は米
国 国、λ公 園に おける景 観デ ザ イン の 大 き な特
色であ
る。 サイン のみな らず
个て の形態
は、
その空 問で の人間
の基木
的な 姿 勢での 目の 高さ位 置に配 置 すれば、
最も認
知 しや すい。
が、
反
面最
も 目、ンつ位
置に多種
多 様の形 態 が 現 れる こと とな り、
乱 雑 な 景観
となり
やつ
い 。 し た がっ て、
目の高 さ を基準
とす
る視
界の中で、
どの位置
に物
を 配置構
成 す る か とい うこと を、
計 画
する必要
があ
る。 都 市に おける身辺・
周 辺デ ザ イン 都 市 を単 なる小 空 間(
部 分)
の集 合と して扱 うこ とは不 可 能で あるが、
都
市 空間
に おける小
空 間を イン スケイプ・
デザ イン的
に デザ インす
る ことは可 能であるc しか し、
都 市
の全体 像
に 関 わ る領 域
に おい て も、
身 辺・
周 辺デザ インを計画 す
る必
要があ る。
都 市景観
を構
成す
る部 分 的 形態
要 素 は多
種多様
であ り
、
多
量であ
る。 が、
室
内 景 観 や 国 立 公 園の白然 景観
で考
え られ る、
部 分 を 整 理す
る方法
や視
界を逆らない配 罟構
成は、
都 市景観の デ ザ インにも導
入できる ことであ
る。
特
に、
都、
1
ゴにおい て は、
非
デザイ ン的な形態
が無
秩 序に付 加 さ れる可 能 性が高 く、
安
全 で分か りやすい 景観を デ ザ インする た めには、
部 分 的 形 態 をい かに整 理 する かとい うこと、
そ し て そ れ ら をいか に配 置構
成 す る か という方 法 を確、ンニする必 要がある。
建 築 物の形
態
が、
都 市景 観
に大 き
く関わるの は 明 ら かであ る。
景 観 的 な 効 果 が考慮
さ れ た形 態
が デザインさ れ、
周 辺 や 街 路のデ ザ インに対す
る認 識
もさ れ る よう
になっ た。
が、
再 開 発 等 に よっ てある地 域の全体
を超 高層 化
する場 合 を 除いて、
容 積 を軽減
する こ とも考 慮 さ れ な け れ ば な ら ない。
とく
に、
歴 史 的 な 景観
を保 存 しな け ればな らない 地 域 等に おいて は、一
部 を 地盤
ド に埋め込
むことも
必 要である。
鉄 道
や 自動 申 専 川 道 路 も同 様であ り、
効
果 施 設が視
界 を 遮 り構
デ ザ イ ン学 研 究 特 集 号 SPECIAL
ISSUE
OF
JSSD Vol
2 No 2 199415
Japanese Society for the Science of Design
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Japanese Soolety for the Solenoe of Deslgn写
真5
フォ
ー
ラ ム・
デ・
ア ル 写 糞6
地下鉄Bowling Green 駅 写真
7
銀 行の看板 写翼
8
公 衆 電 話 造 材が不
快
な 形態 を露にし、
高 架 下 には荒 廃
した景観
を作
り出 し ている こと を認
識 すべ きである。
地 下鉄 道
はその よう
な認
識 の もと に設 け られ てもの であるが、
自 動 車 道 路につ いて も同様
な 計 画が必 要であ
る。
そ の性質
上 密 閉 さ れた地 下に自動 車
道路
を設
け ることは不
可能
であ
ろう
が、
オー
プンカッ トや斜
面の利
用 に よっ て構
造材
を省 略 隠
ぺい するこ と が可 能である。視
界 を遮
る物
の配 置構
成 は、
目の高 さ位
置に多
くの形 態
が 現れ る ことによ る、
サ イン類が目の高
さ位 置
に設 け
ら れる こ と は、
一
見 分
かり
や すい と思 わ れ る。 しか し、
目
の高
さには 人の顔
や 町並みの主 要 な 形態
が現れ る位 置
でも ある。
した がっ て、
美し い・
分 か りやす
い 景観
を主 とす
れ ば、
サ イン類の位
置は目の高
さ位 置の配 置は避 け られな ければ な らない。
写 真
5
フォー
ラム・
デ・
ア ル(
フ ラ ン ス・
パ リ市)
旧
中央市 場跡
に建 設
さ れた広 場 と公共
地下街
で、
地 上 部に は芸 術パ ヴィリオ ン及
び 詩の館 が 周 囲の町並
みよりも低
い高
さに建
築
され、
主要
な 地 下街
は地 下25
メー
トルま
で の深 さに設 け
ら れ ている。
地
上部
の建 築物
の形 態 や 材料
は現代
のも
の であ り
、
周
囲の景 観と は調和
し てい るとは 言いがたい。 が、
施 設
の大 部分
が 地 下に沈め れ ている た め に、
高 さが 低く少
なく
とも周 囲
の景
観
を大
き く阻害
し て はい ない。
ルー
ブル 美 術 館に設 けら れ た新
しい イン フ ォメー
ショ ン・
セ ンター
を 主とする施 設 も地 下 に設 けら れ てい る。 その ため に、
ポン ピドゥー ・
セ ン ター
の よ う に、
新しい形 態や材 料が周囲 の景 観 を 大 き く損 なう
こ と が な い。
写 真は地 下商店街
の明
かり取 り
部 分である。
写 真6
地 下
鉄駅 (
米
国ニ ュー
ヨー
ク 市マ ンハ ッ タ ン)
マ ンハ ッ タ ン
南
端にある小 さ な 駅 で ある が、
駅 名
の サインが 目の高
さ部分
で はな く天 井 下に 設 置 され てい る。混雑 時
にも頭
上を見
る ことによっ て、
駅 名を確 認
でき得
る。 こ のよう
な 例 は、
香 港や シ ン ガポー
ルの駅、
サン フ ラン シスコ空港
でも行
わ れ ている。約束 事
が確 立 され れ ば、
認 知
は容 易
であ
る。
写真
7
看 板 (
米
国バー
クレイ市 )構
造 的に必 要
な枠 及
び 支 持 材 を、
同一
色彩
に よっ て一
体
化 し、
部 分 的 な 形態 を視覚 的
に省 略
し た例である。
写 真
8
公 衆
電話
(
米
国 サン フランシスコ市 )
エ ンバー
カデロ・
センター
に設 け られ た、
公衆
電話
であ る。
他 に消 防 用ホー
ス と飲 料水
の蛇
口が同様
の方 法で、
壁 面 に埋め込 ま れて い る。
設 備用
の箱
が突
出 し ないだ けで はなく
、
コー
ドや 支 持 材が省 略さ れ る。
写真
9
交
通 関係
の サイン計 画(
米 国 サン フ ランシ ス コ市)
市
中心部
のマー
ケッ ト・
ス ト リー
トで は、
柱
の数
が多
い が、
交 通信 号
・
交 通 標 識 等のサイン類の形態
を統
一
し てい る。
道 路 名 のサ イン には光 源
が 埋め込 まれ ている。 写真
10
信 号照 明用柱 (
米 国
ニ ュー
ヨー
ク市
・
マ ンハ ッタン)
交 差 点 に必要 な
、
交通 関係
の設
備 を一
本の柱 に まと め た例であ
る。
少 なく
とも
、
道 路
に立てられる柱の数 量 が省
略 され る。写真
11
サ イン柱(
米 国ニ ュー
ヨー
ク市
・
マ ンハ ッタン)
シテ ィー
コー
プ・
セン ター
前
に設
け ら れ た サ インである。 関連
16SPECtAL
ISSUE OF JSSD Vo [.
2 NQ、
2 1994 デザ イン学 研 究特 集 号 N工 工一
Eleotronlo LlbraryJapanese Society for the Science of Design
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Japanese Sooiety for the Soienoe of Design写 真
9
交
通 関 係のサイン計 画 写真10 信 号 照明用柱 写 真11
サ イ ン柱 写 真12
バス停 留所 サ イ ン に消
防 用ホー
ス と飲料 水
の蛇口 が同 様の方 法で、
壁 面に埋め込 ま れて い る,
,
設
備用
の箱
が突
出しないだ けで はな く、
コー
ドや支 持材
が省 略
さ れ る。 写 真9
交
通関係
のサ イン計
画(
米 国 サン フ ラ ン シ スコ 市〉
.
市中心 部のマー
ケ ッ ト・
ス ト リー
トで は、
柱の数 が 多いが、
交 通 信 号・
交 通 標 識 等の サイン類の形態
を統
・
し てい る、
道 路 名 の サイン には光 源 が 埋め込 まれ てい る。
写真
10
信 号 照 明 用 柱 (米 国ニ ュー
ヨー
ク市・
マ ンハ ッタ ン)
交差 点
に必 要
な、
交 通 関係
の設備
を一
.
・
本
の柱
にま
とめた 例 で あ る。
少 な くとも、
道路
に立てられ る柱
の数
量が省
略さ れ る。
写真
11
サイン柱 (
米
国ニ ュー
ヨー
ク市
・
マ ンハ ッ タン〉
シティー
コー
プ
・
セ ンター
前
に設 け ら れ た サ インである。
関連
し た形態
を一・
体
化 してデザ インすること に よっ て、
よ り細かい 形態
を省
略し た例である。
足 下には屑 人 れ も設 置 されてい る。
写真
12
バス停留
所サ イン(
米 国 サン フランシス コ 市)材料
の 強度
を大
き くする こ と に よっ て、
枠 などの構
造 部 材 を な くし、
部 分 形 態 を省
略し た 例。
景観
デ ザ インで は形 態
を与
える行 為
の みな らず
、
その景観
で の 主従 を考
察 した 上で の 「省 略」
も考慮
さ れなけ
れば ならない。 その省 略の度 合い は、
その専 門的 立 場に よっ て扱 われ るスケー
ル の違
いで も あ る。
実 物 大で決 定 さ れ た 形 態の 単 なる集 合
で は、
景 観 を美 し くデザ インすることは でき ない。
スケー
ル の 専門 化 景 観 デ ザイン で用いられ るスケー
ル は、
対 象とする空問
の大
き さ に よっ て 異 なる が、
広 範 囲 な もの になる。
そ れはプロダク ト・
デ ザ イ ン か ら都 市・
地域 詩 画に 至 る範 囲であろう。
そこ に 現れ る形 態
はデ ザ イン的 な も
の で だけで はない し、
人工的 な 形態
の み でも
ない 。 景 観 を デザ インする場 合に は、
様
々 の専 門 家 の協力
が必要
であ
る。 そ れ ぞ れ の専
門 的立場 を有
しなが ら、
景観
デ ザ インを目的
と して活 動 す
るの であ
る。小
さ な範
囲の景観
におい ても
、
形態
や材
料の種
類は多様
である。
そこに は、
物の 大 き さ による ス ケー
ル で はない、
景 観の範 囲によるスケー
ル の 違いが 生 じる。
広 大 な 景観
を扱 う場 合、
よ り小 さな範 囲
の景観
が 総 合 化 さ れた ものと考
える こ とができる。
その小さな景観
の 基 本が、
イン ス ケイプ・
デザ イン の スケー
ル である。
そ れは人 間の体にもっ とも近い身の回 りか ら出 発 している か ら、
入間
の 空 間に対
する感 覚 を
最も表
現 しや すい領 域である。
景 観 を単 な る美
し さ の デザイ ン で はなく
、
同 時に居 心 地の良い 生 活 空 間・
環境
の た めのデザ イン と と ら えるとき
、
身
辺・
周 辺デザインが 必 要である。
景観
デザ インで必 要 な専
門領
域は、
扱 う
スケー
ル に よ る。
そこ に現れ る部 分が そ の ス ケー
ル に応じ て省
略さ れ、
そ れに基づい た 部 分・
物の デザ インが求められ る の である。
デ ザ イ ン学研究 特集 号 SPECIAL