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4.合同大会に参加して(The Crustacean Society Summer Meeting in Japanと日本甲殻類学会第47回大会の合同大会を振り返って)

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Academic year: 2021

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88 ηle Crustacean Society Su m mer Meeting in ]apan と日本甲殻類学会第471111大会の合同大会を振 り返っ て 写真6 シンポジウム発表会場. 写真7 ポスタ一発表会場. 応ができない面も多々あ ったことと思われるが, 少人数で対応せざるを得なかった状況をご理解い ただければ幸いで、ある . それなりの参加人 数でしかも国際学会の会場 担当をどうにかこなせたのも,ボランティア諸氏 (中島利栄,大木良字,山上亜紀雄,松尾 知, 鞍橋綾子,本吉 一,村上由香子,橋本美紗子, 夏井琴絵) 並びに海洋大諸氏 (土井 航,宇佐美 葉,川田晃弘,小川シンチャ百合 iJ度溢隆司,杉 山 輝,村上友羽 ,今井彰彦,吉村綾子,金子敬 明,山下朔太,石川琢真,井上拓郎,石橋裕作, 田中健宏) のお陰である. 学生の若い力の偉大さ を再認識した4 日間でした . ここに記して感謝申 し上げます. 写真8 パンケ ッ トー 写真9 海洋大スタ ッフ.

4. 合同大会に参加して

丹羽信彰 (ネ111戸市立六甲アイランド高等学校) ミナミヌマエピの研究を始めてもう30年近く になる. これまで,C A N C E Rの前身, 日本甲殻 類 学 会ニュース 第13号 (1989) に 「ミ ナミヌ マエピを追 って」 として,草創期の研究の様子 を綴 った. カニに関しては「付着生物のついたカ ニ

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J

(短報: マガキの付着したチチュウカイ ミド リガニおよびフジツボの付着したイソガニ ) Cancer 10, 23-24. (2001) などに発表させても らっている . さて,昨年は

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15

日(鎚兵庫県立神戸高校から 表面化 した新型インフルエンザ騒動で,我が六甲 アイランド高校も 一週間休校・閉鎖となり,教師 による学校の消毒など大変で、あ った. そんな異常 な緊張感の中, 9 月20 日からのT C S 国際甲殻類

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百le Crustacean Society Summer M eeting in ]apanと日本甲殻類学会第47回大会の合同大会を振り返 って 89 学会参加と なった. とめどもなく流入する 輸入外来種の生物群の 中で,甲殻類に関して ,食用として輸入される ものは加工されるため野外への拡散の可能性は ないが,生き餌は分散し生態系に重大な影響を 与える可能性がある. 著者は先に,兵庫県夢前川 水系菅生 川で中国固有のヒルミミズ CHoltodrilus truncatus) が 付 着 し た カ ワ リ ヌ マ エ ビ 属 工 ビ

(Neocaridina spp.) を 発 見 し た (Niwaet al.

2005) . 後の調査でこのヒルミミズの付 着するエ

ピは姫路を中心とする東西6 0 k mの限られた河川 に分布している事も判 明 した (Niwa& Ohtaka,

2006) . このことから,中国からの釣り餌として 生きた輸入エピ商品名ブツエビ: カワリヌマエピ 属エピ (Neocaridina spp.) に付 着したヒルミミ ズが非意図的に日本に輸入され,淡水域に分散し た可能性が高いと考えられる . この発見がきっか けとなり ,大学や研究所の研究者5 名との共同プ ロジ、エク ト: 平成19年度科学研究費補助 (基盤研 究B ) 課題番号19310150

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外来個体群の侵入・分 散に伴う淡水エピ類の遺伝子汚染と共生システム の撹乱

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(代 表者. 滋賀県琵琶湖環境科学研究セ ンター西野麻知子博士) に発展し,研究は大きな 広がりを見せた. 今回のT C S参加目的の1つは , こ の 研 究 成 果 の 発 表 に あ っ た そ れ ぞ れ① 著者 (丹羽 ) が兵庫県菅生 川 のホス トのN eocaridina spp. 上のヒルミミズ (H. truncatus) とエビヤド リツノムシ (Scutari・ella spp.) の共生関係を発表 し,②西野麻知子博士のNeoca行dina spp.の圏 内 への侵入と分散などの総括的な発表があ った ③ 東北大学の池田実博士と遠山裕子さんのホスト のNeocaridina spp. のミ トコ ンドリア D N A解 析 結果の報告があ った そ し て④弘前大学のヒルミ ミズの専門家大高明史先生はトルコでの国際水生 貧毛類シンポジウムで中国での調査結果など,分 野別に,それぞれの結果を報告した. 各演題は次 のようである.

①Nobuaki Niwa: Seasonal changes of two ectosymbiotic w o r m s Holtodrilus truncatus (Branchiobdellida) and S cu tariella spp . (T em n ocephalida) on the host shrimp Neocaridina spp. from the Sugo River, western ] apan .

2009-9-22, S9-P3,15: 40-19: 30.

②Machiko Nishino, Nobuaki Niwa, Minoru Ikeda, Hiroko T o h y a m a, Akifumi Ohtaka: Invasion and dispersion of alien freshwater shrimps, Neocaridina spp. (Caridea

Atyidae) and its ectosymbionts into ]apan. 2009-9-23, R o o m C G-C2, 10 : 20-10: 40

①Hiroko T o h y a m a, Minoru Ikeda, Nobuaki Niwa, A kifumi Ohtaka, Yongde Cui Hong-Zhu W a n g, Machiko Nishino : Suspected invasion of freshwater atyid shrimp from China into ]apan revealed by mitochondrial D N A analysis. 2009-9-22, GP-3, 15・40-19 :30.

④i.Akifumi Ohtaka, Machiko Nishino, Nobuaki Niwa, Minoru Ikeda, Hiroko Toyama, Yong-De Cui, H o n g引1 u W a n g, Zhi-Yong W a n g, Rong-Bin Chen: Coexistence of ectosymbiotic branchiobdellidan s (Annelida, Clitellata) and T em n o cephalidans (Platyhelminthes, Turbellaria) on atyid shrimps in China.

2009-10,国際水生貧毛類シンポジウム( トルコ) . さて ,会場の東京海洋大学に 向かう途上, 出発 の神戸空港から羽田空港までのスカイマーク便の 機内から見た 美 しい富士山が印象に残 った 大会 はご存知のとおり大盛会で,参加者340名程で, 何処の会場も国際色豊かな外国人のエピ ・カニの 研究者で一杯だ った. 滞在の3 泊 4 日間,昼間は 大学で英語漬けになり,夜は目黒のホテ ルに戻 っ ても, 頭から英語が離れなかった . 世界中の甲殻 類のすばらしい研究者が一堂に会しての夢の大会 であ った. ルイジアナ大学の R aymond T Bauer 博士と記念スナ ップ撮影が 出来て ,よ い思い出 にな った ( 写真10). どちらかと言えば横浜国大 の リスク評価国際会議 (Niwa& Ohtaka, 2006) のような緊張感はなく,フレンドリーな 雰囲気で あった. これまで,

I

ミナミヌマエピ」の同 定依 頼でNeocaridina spp.の標本を送 って下さ った, 当時,千葉県立博物館の朝倉彰さん,神 奈川県 の一寸木肇さん,静岡県のNeocaridina spp.の標 本を送って下さ った,東京海洋大学の宇佐美 葉 さん,そして,日本甲殻類学会の主要メンバー ・ 馬場敬次先生l . 度迭精 一先生,村岡健作先生,

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90 百le Crustacean Society Summer M eeting in ]apan と日本'013殻類学会第 47 回大会の合同大会を振り返って 山口隆男先生そして,元京都大学フィー ルド科学 教育研究センタ ー舞鶴水産実験所の坂本三和さん や大阪工業大学の三橋雅子さんなど, 学会を彩る これまでのたくさんの方々に西野博士を紹介出来 たことも今回の1 つの成果です 初日の池袋のサ ンシャイン水族館見学は,品川の大学から貸切の パスが出て,ゆっくり観覧出来た . ザリガニシン ポにおいてロシアのサハリン ・オーストラリア ・ ニュージーランドのザ リガニの話があった . ウエ ルカムレセプションは6 時30分から朝倉さんの乾 杯の音頭「チアーズ」で始まった . 皆さんと歓談 は出来たが,帰りの品川行き貸切りパスの 出発時 間が

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時と遅いので,私は途中で出た . サンシヤ インから J R 池袋駅まで遠くて,荷物を 一杯両手 に持って大変だ、った . 講演や学会のビデオ記録は テープ5本にわたった. オランダのライデン博物 館に何回も調査に行かれた ,熊本の山口隆男先生 の基調講演「シーボルトとファウナジャポニカ」 は圧巻で,江戸時代の参勤交代の海岸の図には, 日本の能が出て, 日本らしさが出て,多彩なエ ビ・カニの岡など綴密な解説は見るもの ・聞くも のを圧倒した . ま た,デンマークのJensT. H oeg 輸入されているエビは

Neocaridina

spp. のみなら ず,平行して輸入されている商品名シラサエビ (Palaemonidea spp.主にスジエピ類) や海産のク ロダイ釣りに使われるイソガニは中国山東半島青 鳥付 近で現地の「ほりこ

J

(採集者) によって周 年採集され輸入されている. 2006年当時,中国産 イソガニが枯渇すると,やや大きいベトナム産 の赤いカニが上海経由で関空に入荷していた . タ コ釣りに使われたが,採算が合わずすたれて,幸 い現在は全く入荷していない. おびただしい外来 種の甲殻類が日本国内に輸入されている . 税関も 品名 ・数量はチェックしているが,実態、は分かっ ていない. そこで,この種の調査は今後も続ける つもりである 今 回,エビの輸入元の中 国に行き 青島( チンタオ) の 7th lnternational Crustacean Congress ( 国際甲殻類学会第 7 回大会 ) にも参 加して 警鐘を鳴らす ことに した 演題は次のよ う で あ る . Nobuaki Niwa:

In

vasion and dispersion routes of alien freshwater shrimps,

N eocaridina

spp. (Caridea, Atyidae) and P alaemonidae spp. (Caridea), imported into Japan.

博士のガラパコ守スで有名なチャールズ ・ダーウイ

ンの講演はフジツボの詳細な観察で,非常に参考 豪華な

TCS

国際甲殻類学会に参加させて頂い になった. 会場でいつもお会いする藤田喜久さん ともお会い 出来たが, しばらく振りのテナガエピ の益子計夫さんなど,懐かしい方々との再会も大 きな喜びであった かつての共同研究者の上野正 樹博士や現在も親交のある大富さんとはじっくり お話が出来た . 考えてみれば,ほほ毎回参加の日 本甲殻類学会の集大成,これま でに知り合ったほ とんどの研究者の皆様 と再会出来,さながら同窓 会のようで,鮮やかに彩られた甲殻類研究者の集 いの感があった パンケットも豪華で話が盛り上 がり最後を飾った せっかく東京に来たので築地 のマグロも見学したかったが,翌日 ,直ぐ勤務が あったので,

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は品川20時37分発の新幹線「のぞ み」でネ11戸に戻っ た ( 熟睡して終点の岡山まで寝j 過ごさないように注意した )• ))IJ刷りも事前にか なり多量に浜崎先生に宅急便で送って販売事業に も協力した. 兵庫県明石市の釣り餌輸入卸業者によると, て有り難うございました . また,こ のC A N C E R に執筆の機会をお与え 下さ り,格別のご配慮を 下さった日本甲殻類学会副会長朝倉 彰博士, C A N C E R 編集委員長村岡健作先生に厚くお礼申 し上げます. 写真10 ルイジアナ大学の Raymond T. Bauer 博士と の記念スナ ップ写真.

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T he Crustacean Society S u m mer M eeting in ]apanと日本甲殻類学会第47回大会の合同大会を振り返って 91 文 献 丹羽信彰,1989. ミナミ ヌマエビを追って. 日本甲殻類 学会ニュー ス 第13号. 丹羽信彰 - 佐名 川洋之・小川 毒太郎 ,2001. 付着生物 のついたカニ2例( 短報 : マガキの付着したチチユ ウカイミドリガニおよびフジツボの付着したイソガ ニ). Cancer,10・23-24

N iw a, N ., & Ohtaka, A ., 2006. Accidental introduction of symbionts with imported 仕eshwater shrimps. In: F. Koike, M. N. Clout, M . K aw amichi, M目D e Poorter,

& K. Iwatsuki (eds.), Assessment and C ontrol of Biological Invasion Risks. I U C N, G land, pp. 182-186. Niwa, N., Ohtomi, ]., Ohtaka, A., & G elder, S. R.,

2005. T he first record of th e ectosymbiontic branchiobdellidan H otodrilus truncatus (Annelida, C litellata) and on the fresh water shrimp N eocaridina denticulata denticulata (Caridea, Atyidae) in ]apan. Fisheries Science, 71: 685-687

5. シンポ ジウム

r

Conservation

Biology of Freshwater Crayfish

- N e w challenge starting from Japan,

East Asia-

J

を企画して

川井唯史 (稚内水産試験場) 国際甲殻類学会の東京大会では在来ザ リガニ類 の保全をテーマにしたシンポジウムを2009年9月 20日に池袋のサンシャインシティで開催した. 以 下,詳細を報告する . 講演者の紹介 世 界 に は 国 際 ザ リ ガ ニ 学 連 合International Association of Astacology なる組織がある . 日本 にも2010年現在,会員が7名いて ,主 な研究領域 は養殖業と保全であり ,生態,分類,病理等も含 まれる. シンポジウムのメンバーは当連合の現会 長であるジェームス ・ファーセJam es Furse氏で ある . またファーセ Furse 氏と同じ研究室で東 オース トラ リアの希少在来種保全の研究に取り組 むコーグラン Jason Coughran博士も参加 した . 両名は

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Crustacean M o n o g r a p hJ の編集も担当 してもら っている . そし て両氏は オース トラ リア 在来の糠の多いザ リガニ類Euastacusの保全 に関 する貴重な報告書を IU C N に提 出 しており ,豪 州の希少在来ザリガニ保全の旗手とな っている . またニュージーラン ドの水 圏研 究所 National Institute of W a ter and Atmosphere ( 頭文字をと っ て,通称 ニワ) のパー キン博士 Parkyn Stephanie も参加 してもらった . パ ーキン博士は 一度, 来 日してザ リガニ類の保全 に関 して講演をしても らっているので,二度目の来日となった . なお, ニュージーランドと 言 えば環境保全の先進国であ り,パーキン博士は在来ザ リガニ類と環境の関係 をモ ニタ リングしている サハリ ン 水 産 海 洋 研 究 所 Sakhalin R esearch Institute of Fisheries and O ceanography ( 通称サフ ニロ ) のラパ イ博士 Labay S Vjacheslav は,水産 面 と環境保全が御専門である . サハ リン産の在来 ザリ ガニ類の研 究を長く続け,数多くの論文を執 筆されているが,発表された論文は日本人にとっ ては難しいロシア語で書かれている. そのため, 今回の英語での発表は期待が大きいものであった

アメ リカ ザ リガニ生息地の視察

日本では在来固有種のニ ホンザ リガニ よ りも外 来種のアメ リカザ リガニの方が有名で、あること は, 海外 のザリガニ専門家にとっ ては 良く 知 られた事 実と思われる . そこで,シンポジウムに先立ち , アメリカザ リガニが最初に持ち込 まれた大船市の 岩瀬地区を訪れた ここでは日本にアメ リカザ リ ガニを持ち込んだ関係者である栗田慎一氏のお宅 を訪問 し,伝統のある生息地? でのザ リガニ採り を楽し んだ. ここで印象的な光景としては,日本 で 「ザリ ガニ 採 り」と 言 えば,子どもが泥だらけ になっての遊びか外来種の除去活動になるが,今 回の海外招聴者は捕まえたアメ リカザ リガニに 円 love you!J と言いながらキスして,優しく放流し ていた. さすが,世界的なザリガニ研究者であり, その振る舞いには正直,驚かされた ( 写真11) サ ンシャインシティでの発 表 本シンポジウムは ,本 大会の会場があ る品 川 の東京海洋大学から離れた池袋のサ テラ イト 会場 で行い, 一般市民も無料で入場を可能 と し た 立 地のよさもあ ってか学会参加者に加 え,多くの市 民が参加して下さり ,延べ150人以上の入場とな り,予想以上の盛況であった . 甲 殻類の保全に関

参照

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