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国家公務員共済組合連合会

私たちの共済年金

財 政 再 計 算 に 向 け て

─── 財政再計算の方法等について ───

 組合員の皆さまが加入している共済年金では少なくとも5年ごとに「財政再計算」を行う こととされており、今年はその年にあたります。  昨年10月に発行した「私たちの共済年金(共済年金の現状について)」でご紹介しました とおり、一昨年公布された「被用者年金一元化法」により、平成27年10月からは組合員の 皆さまも厚生年金に加入することとなり、保険料率も経過措置を設けて厚生年金の保険料 率に統一されることになります。このため、今回の財政再計算では、長期にわたる財政見 通しを作成し、これを踏まえて組合員の皆さまが厚生年金に加入するまでの間の保険料率 を設定することになります。  そこで、財政再計算についてご理解を深めていただくために、今回は財政再計算の方法 等を紹介します。  今後も財政再計算に関する情報を、リーフレット等で提供していきたいと考えております。

目   次

・財政再計算の目的 ……… 2 ・財政再計算の方法 ……… 3 ・財政再計算の流れ ……… 6 ・国共済の共済年金の現状 ……… 7 ・保険料率の推移 ……… 8

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◦ 財政再計算の目的

 共済年金制度の運営は、組合員の皆さまが納める掛金や国等からの負担金などの収入と 共済年金の給付などの支出とが長期的に均衡し安定していなければなりません。  このため、国家公務員共済組合法第99条において、国家公務員共済組合(国共済)・地 方公務員共済組合(地共済)全体の年金の給付に要する費用の予想額と国共済・地共済全 体の掛金及び負担金の額ならびにその予定運用収入の額の合計額が、おおむね100年間に 相当する期間の終了時に両共済の年金給付に支障が生じないようにするために必要な額の 積立金を保有しつつ、財政の均衡を保つことができるように少なくとも5年ごとに財政再 計算を行うこととされています。  収入と支出の将来見通しは、直近の実績などに基づいて計算しています。しかし、時の 経過とともに、物価や給与、組合員の脱退や年金受給権者の死亡の状況など社会経済情勢 は変化し、見通しと実績との間に差が生じてきます。  財政再計算の目的は、このような情勢の変化を織り込んで、将来の組合員数、年金受給 権者数、物価上昇率、賃金上昇率など計算の前提となる基礎数値を見直し、将来の収入と 支出を計算し直した上で、改めて財政の均衡を図ることにあります。 (注)平成21年財政再計算の結果については、(KKRホームページ ≫ 年金制度改革 ≫ 平成21年財政再計算)をご覧ください。 基礎数値 の見直し 5年後 財政再計算 保険料率や 財政見通し の見直し 年金受給権者数 組合員数 物価、給与等 時の経過とともに 組合員の脱退、年金受給権者の 死亡状況や物価、給与など 社会経済情勢の変化により 推計と実績との差が生じる

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◦ 財政再計算の方法

(1)標準報酬等や給付費の推計方法

 保険料の基礎となる標準報酬月額、標準期末手当等の額(以下「標準報酬等」といいま す。)や将来支出する年金の給付費の推計では、基礎数と呼ばれる組合員及び年金受給権 者の実績と、組合員数、年金受給権者数等が年々どのように変化していくかといった推計 の前提条件である基礎率をインプットデータ(シミュレーションシステムに入力する数値 や率)として使用しています。  これらのインプットデータは、毎年度実施している組合員の動態統計調査や年金受給権 者の統計資料を基に作成します。 組合員動態統計調査 年金受給権者統計 基礎数 基礎率 の作成 将来の給付費 標準報酬 などを推計

(2)基礎数

 基礎数のうち組合員に係るものには、男女別、年齢別及び組合員期間別に区分した組合 員数、標準報酬等などがあります。これらは、年度別に将来の標準報酬等や退職した時な どの年金額を計算するために必要となるものです。  また、年金受給権者に係る基礎数は、男女別、退職・障害・遺族等の年金種類別及び年 齢別に区分した年金受給権者数や年金額です。これらは、年度別に将来の年金受給権者数 や年金額を計算するために必要となるものです。      組合員に係るもの     組合員数、組合員期間内訳、標準報酬月額、標準期末手当等の額等 ※それぞれ男女別、年齢別、組合員期間別に作成   年金受給権者に係るもの     年金受給権者数、組合員期間内訳、年金額、全期間平均標準報酬額等 ※それぞれ年金種類ごとの男女別、年齢別に作成

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(3)基礎率

 基礎率には、組合員数や年金受給権者数が年々どのように変化していくかを推計するた めのものや組合員の標準報酬等が年齢に応じてどのように変化していくかを推計するため のものや、将来、共済年金へ新たに加入してくる者がどのような年齢構成となっているか を表したものなどがあります。 総脱退率  組合員が一年間に退職し、共済年金制度を脱退する割合です。この割合を用いて、毎年 度に共済年金制度を脱退する組合員の人数を計算しています。また、脱退した組合員の人 数から死亡者や障害になる者を除いて退職共済年金の受給権者数を計算しています。 死亡率  組合員が一年間に死亡する割合です。この割合と有遺族率から、遺族共済年金の受給権 者数を推計しています。 障害共済年金発生率  組合員が一年間に一定の障害状態となり、退職する割合です。この割合から、障害共済 年金の受給権者数を推計しています。 将来加入者の加入割合及び標準報酬月額  新たに組合員となる者の年齢分布(構成割合)と標準報酬月額です。これを用いて、将 来、何歳の者が何人組合員となり、その者の標準報酬月額がいくらかを見込んでいます。 標準報酬指数  組合員の年齢に応じて標準報酬月額がどのように変化するかを指数化したものです。こ の指数は、ベースアップによる標準報酬月額の変化は含まれず、定期昇給による変化が反 映されています。この指数と別途設定される賃金上昇率(ベースアップ分)から、保険料 や年金額を算定するために必要となる毎年の標準報酬月額を推計しています。 有遺族率  組合員が在職中に死亡したり、退職共済年金などの受給権者が死亡したときに、遺族共 済年金を受給することができる遺族を有する者の割合で、この割合を用いて遺族共済年金 の受給権者数を推計しています。 退職・障害・遺族(共済)年金失権率  それぞれの年金受給権者が一年間に死亡などによって受給権を失う割合で、この割合か ら、毎年度に年金受給権を失う者の数を推計しています。  基礎率には、以上のほかにもいろいろなものがあります。さらに、男性と女性では、例

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(4)標準報酬等や給付費の将来推計

 組合員の標準報酬等や年金の給付費が将来どのように推移していくかを見積もるため、 財政再計算では組合員の年齢構成、在職期間、標準報酬等や年金受給権者の年齢構成、年 金額などを推計しています。そのため、基礎数と基礎率を使っておおむね100年先までの 毎年度についてシミュレーションを行っています。 組合員・標準報酬等の推計  組合員数に関する基礎数を出発点として、まずそれが一年後にどのようになるかを推計 します。  その一年間に退職、死亡、障害によって共済年金制度を脱退する組合員がいます。脱退 者数は、基礎率の総脱退率によって求め、基準時点の組合員数から脱退者数を差し引くこ とによって、一年後も在職している組合員数を求めます。標準報酬月額は、ベースアップ や定期昇給によって変わるので、ベースアップ率及び基礎率の標準報酬指数によって一年 後の標準報酬月額を算出します。また、標準期末手当等の額については、基礎率として標 準報酬月額に対する標準期末手当等の額の割合を男女別、年齢別に作成し、標準報酬月額 の年間累計にこの割合を乗じて標準期末手当等の額を推計します。  これに新たに組合員となる者を加えて一年後の組合員全体の状態を推計します。この作 業を繰り返すことで将来の各年度における組合員の人数、年齢、在職期間及び標準報酬等 などを推計します。 年金受給権者・給付費の推計  年金受給権者数も同様に、年金受給権者に関する基礎数を出発点として、まずそれが一 年後にどのようになるかを推計します。  その一年間に年金受給権者のうち死亡などによって受給権を失う者の数(失権者数)を 失権率により算出し、期初の年金受給権者数から年間の失権者数を差し引くことで一年後 も権利を有している年金受給権者数を求めます。年金額は物価スライドなどによって変わ るので、物価スライド率などで年金額を改定し、一年後の年金額を求めます。  また、共済年金制度を脱退した者から新たに退職共済年金、障害共済年金、遺族共済年 金の受給権を取得した者を推計し、その年金額を加えることで、一年後の年金受給権者全 体を推計します。この作業を繰り返すことによって将来の各年度における年金受給権者の 人数、年齢及び年金額などを推計します。  このようにして推計した将来の給付費と標準報酬等から将来のおおむね100年間にわた る毎年度の財政見通しを作成します。保険料収入は、標準報酬等に保険料率を乗じること で求められます。また、財政見通しでは、積立金から得られる運用収入も考慮します。財 政再計算では、この将来にわたる財政の均衡が確保できるよう保険料率の算定を行います。

(6)

 「国共済と地共済との財政単位の一元化」が行われた平成16年以降は、国共済・地共済 を合算して財政再計算を行っています。このため、国共済と地共済では相互に将来の給付 額・総報酬額などの情報を提供し合っています。交換した将来の給付額・総報酬額などに 基づいて、国共済と地共済が財政見通しを作成し、保険料率を算定しています。

◦ 財政再計算の流れ

~財政再計算では国共済と地共済の財政を一体として将来の財政見通しを作成します~

財務大臣の定める方法により 総報酬額、給付額などを推計 国共済連合会 総務大臣の定める方法により 総報酬額、給付額などを推計 地共済連合会 新保険料率の決定 運営審議会 新保険料率の決定 年金業務懇談会 国共済連合会理事長の 私的諮問機関 運営審議会 国共済・地共済の将来の財政見通し などの作成、保険料率の算定

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◦ 国共済の共済年金の現状

(1)組合員数と年金受給権者数の現状 

 組合員数や年金受給権者数の増減は、年金財政に影響を与えます。  組合員数は、定員削減などにより減少する一方で、近年、医療施設に勤務する組合員が増加していることもあり、 ほぼ横ばいに推移しており平成24年度末は105万7千人となっています。  また、年金受給権者数は、年々増加して、平成24年度末では124万3千人となっています。この結果、組合員数 に対する全年金受給権者数の割合を表す成熟度は年々上昇し、平成24年度末では117.5%となり、1人の年金受給 権者を組合員0.85人で支えている状況となっています。

(2)収入と支出の現状 

 収支状況を収入に対する支出の割合を示す収支割合(注1)では、平成20年度を境に100%を上回っています。すな わち、平成19年度までは収入が支出を上回り、その剰余を後年の給付のために積立金として積み立ててきましたが、 平成20年度からは支出が収入を上回り、積立金の一部を取り崩して給付費用に充てています。  なお、平成21年財政再計算では、平成30(2018)年度まで積立金の取崩しが続き、その後、平成52(2040) 年度まで積立金が積増しされる見込みとなっていたところです。 ■ 組合員数 ■全年金受給権者数 ■ 退職共済年金受給権者数   成熟度(退職共済年金受給権者数)   成熟度(全年金受給権者数) 昭和35 45 55 平成2 12 17 21 22 23 24 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 0 20 40 60 80 100 120 (千人) (%) 年度→ ↑人員 ↑成熟度 1,007 1,007 (1.8) (1.8) (2.5) (2.5) (10.5) (10.5) (13.5) (13.5) (24.4)(24.4) (31.6) (31.6) (44.3)(44.3) (58.8) (58.8) (52.9) (52.9) (77.0) (77.0) (58.5) (58.5) (91.0) (91.0) (65.4) (65.4) (109.1) (109.1) (65.5) (65.5) (111.7) (111.7) (65.9) (65.9) (114.3) (114.3) (66.7) (66.7) (117.5) (117.5) 25 25 13 13 120120 287 287 498 498 592592 633 633 682682 691691 698698 705705 155 155 372 372 663 663 862 862 984 984 1,139 1,139 1,1781,178 1,2101,210 1,243 1,243 1,149 1,149 1,1791,179 1,1261,126 1,1191,119 1,0821,082 1,044 1,044 1,0551,055 1,0591,059 1,0571,057 ○組合員数及び年金受給権者数の推移(年度末) ※  退職共済年金受給権者数とは、組合員期間が20年(平成24年度に60歳になった者は21年)以上ある退職共済年金受給権者及 び退職・減額退職年金受給権者の合計を示しています。また、全年金受給権者数と退職共済年金受給権者数との差は、遺族共済 年金受給権者等です。 0 50 100 150 200 250 300 350 0 20 40 60 80 100 120 (百億円) (%) ■ 財政調整拠出金(注2) ■基礎年金拠出金等 ■年金給付金 ■財政調整拠出金収入(注2) ■ 運用収入等 ■掛金・国の負担金・基礎   年金交付金  収支割合(右目盛) 支出 収入 昭和35 年度→ ↑金額 45 55 平成2 12 17 21 22 23 24 2.8 0.4 14.94.5 48.4 76.2 168.5 202.9 204.1 231.7 213.0 218.4 218.9 198.4 224.5 206.1 202.2225.9 229.9 191.6 120.0 111.7 108.9 110.3 97.5 88.1 83.0 63.5 30.5 14.7 ○収支状況の推移 (注1) 収支割合とは、その年度の収入が、その年度の支出にどれだけ充当されているかの割合をいいます。     収支割合(%)= 支出÷収入×100 (注2)  財政調整拠出金とは、平成16年度以降、国家公務員共済組合と地方公務員共済組合の財政単位を一元化したことに伴って、 両制度間で実施している財政調整による拠出金のことです。

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平成26年1月発行

国家公務員共済組合連合会

〒 102-8081 東京都千代田区九段南 1-1-10 九段合同庁舎 16.412 15.862 16.766 16.216 17.120 16.570 17.474 16.924 17.828 ↑保険料率︵ 23年 24年 25年 26年 27年 公務員共済 厚生年金 公務員共済(1∼3階)の平成21年 財政再計算結果に基づく見通し 28年 29年 30年 31年 32年 33年 34年 35年 公務員共済 18.3% 厚生年金の引上げスケジュール 引上幅0.354% 平成29年に上限 18.182 17.632 17.278 18.300 17.986 18.340 18.694 19.048 19.402 19.756 19.800 平成27年10月 被用者年金一元化法施行 1・2階部分の保険料率となる

◦ 保険料率の推移

 平成21年の財政再計算結果に基づく見通しでは、保険料率を毎年0.354%ずつ引き上げ、 平成35年以降は19.8%で一定とすれば公務員共済全体で財政の均衡が保たれる見通しと なっていました。  その後、一昨年8月に「被用者年金一元化法」が公布され、「共済年金の1・2階部分の 保険料を引き上げ、厚生年金の保険料率(上限18.3%)に統一する。」こととされました。 具体的には、平成27年10月時点の保険料率は、平成21年財政再計算では職域部分(3階 部分)を含めて17.278%と見込まれていましたが、被用者年金一元化法により、これが 公務員の1・2階部分(厚生年金)の保険料率とされました。そしてこの保険料率は、毎 年9月に0.354%ずつ引き上げられ、平成30年以降は厚生年金の保険料率(上限18.3%) に統一されることになります。  なお、平成27年10月には従来の職域部分が廃止され、新たに「年金払い退職給付」が 創設されますが、以後、厚生年金の保険料とは別に、この新たな年金のための保険料(保 険料率の上限1.5%)が加わることになります。

参照

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