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グリッド環境における独立粗粒度タスク集合の動的スケジューリングアルゴリズムの性能評価

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Academic year: 2021

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(1)社団法人 情報処理学会 研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 2004−MPS−51 (8) 2004/9/13. グリッド環境における独立粗粒度タスク集合の 動的スケジューリングアルゴリズムの性能評価 田. 中. 邦. 明Ý. 藤. 本. 典. 幸Ý. 萩. 原. 兼 一Ý. インターネットに接続された家庭やオフィスの計算機の余剰計算パワーを使用して大規模な計算を 行うことをデスクトップグリッドコンピューティングと言う.各計算機の所有者の利用状況により提 供される余剰計算パワーは動的に変化するため,デスクトップグリッドコンピューティングの余剰計 算パワーも動的に変化する.また,各計算機のピーク性能も様々である.このように計算機性能がヘ テロかつ動的に変動するデスクトップグリッド環境で余剰計算パワーを有効に使用するには,タスク のスケジューリングアルゴリズムが重要である.本研究では,計算機性能の変動の予測情報を用いな と計算機性能の変動の予測情報を用いる発見的アルゴリズム との い近似アルゴリズム シミュレーションによる実験的評価を行った.その結果,計算機のピーク性能のヘテロ性が高く,余 剰計算パワーの正確な予測ができない場合, のほうが有効なアルゴリズムであることがわかった.. .  

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(43)      パワーの変動の予測情報を用いた動的アルゴリズムで.  はじめに. あり,計算パワー変動の正確な予測ができれば有効な. スケジューリング問題で最も標準的に用いられてい. アルゴリズムである.しかし,一般的に計算パワー変. る評価関数はメイクスパンである.しかし,デスクトッ. 動の正確な予測を行うことは容易ではないと考えられ. プグリッド環境においてメイクスパンを評価関数とす. る.また,これらのアルゴリズムは発見的なアルゴリ. るスケジューリング問題には,近似アルゴリズムは一. ズムであり,性能保証はない.. 般に存在しない  .デスクトップグリッド環境におけ.     

(44) .     がある.  とは全タスクを終了. る別の評価関数として. するまでに消費されたグリッドの計算パワーの合計で. 性能保証のあるグリッドスケジューリングアルゴリ ズムとして計算パワーの予測情報を用いず,タスクの 複製を行う     .            がある. は  最小化スケ. ジューリング問題に対する近似アルゴリズムである  .. ある. メイクスパンを評価関数としたグリッドスケジュー. 計算パワー変動の予測情報を用いない  は計算パ. リングアルゴリズムの研究は多く行われている.その. ワー変動の正確な予測が行える場合,予測情報を用い. 例として . ,  ,  ,. などが挙げられる  .これらのアルゴリズムは計算. るアルゴリズムに劣る可能性が高い.しかし,計算パ ワー変動の正確な予測が行えない場合は,どちらが優 れているアルゴリズムかはわからない.. よって本論文では, において性能保証されてい. Ý 大阪大学 大学院情報科学研究科  

(45)  .        

(46)   . る評価関数. −29−.  を評価関数とし, と計算パワー.

(47) の予測情報を用いた発見的アルゴリズム . と. とめる.. . の比較を計算パワーの予測情報に誤差を設定して行い,.  が有効なアルゴリズムであるか検討する.  グリッドスケジューリングモデル. .  グリッドの性能モデル タスクサイズとはタスクに含まれる命令数であり,. 独立なタスク集合 (,プロセッサ数,各時刻にお けるプロセッサ速度の予測値 出力. ( の動的スケジュール.  グリッドスケジューリングアルゴリズム. プロセッサ速度とは単位時間あたりにそのプロセッサ. )*)+,   はプロセッサ速度の予測情報およ. が余剰計算パワーによって処理可能な命令数とする..  を非負の整数とし,時刻 !"#$ 間のプロセッサ  のプロセッサ速度を  とする.  %& は,計算機. 入力. びタスクサイズを用いない単純なスケジューリングア ルゴリズムである.プロセッサが処理可能になると任. の所有者が非常に負荷の大きい処理を行っているか、. 意のタスクが割り当てられ,この手続きをタスクがな. 計算機の電源が入っていないなどの理由により,プロ. くなるまで繰り返す.. セッサが使用不可能な状況を表す.. . .  とは,全タスクを終了するまでに消費され. たグリッドの計算パワーの合計である.全タスクの終. 了時刻を ,プロセッサ台数を ,プロセッサ番号を. $  ,スケジューリング開始からの時間を ,プロセッサ  の時刻 !"#$ でのプロセッサ速度を  とすると  は式 $ で表される. .   . . . #.  .    .  .                はタスクの複製を行うスケジューリングアル ゴリズムである.)* と同じ方法で全てのタスクがプ ロセッサに割り当た後,必要に応じて  はタスクの 複製を行う. はプロセッサ速度の予測情報および タスクサイズを必要としないスケジューリングアルゴ リズムである..  

(48)    はプロセッサ性能が. ヘテロでプロセッサ速度が動的に変化するようなデ. $. スクトップグリッド環境で適用できるように静的スケ ジューリングアルゴリズム .   近似率.  の  近似率とは,最適スケ ジュールの  に対する  の  の比率であ る. の  をタスクサイズの合計で割った値は,  の  近似率の上界となる.タスク数を ,タ スク番号を $  ,タスク番号  のタスクサイ ズを  とすると  近似率は式 ' で表される. 本論文では,この  近似率を評価関数として採 スケジュール. 用する..     +  . .     . を改良した動的スケジュー. リングアルゴリズムある..  は一番大きいタ. スクから順に優先度を与え,優先度順にタスクを一番 速く処理可能なプロセッサに割り当てる.この手続き をすべてのプロセッサにタスクを割り当てるまで繰り. 返す.$ つのタスクが終了する度に,各プロセッサで 未実行のタスクはアンスケジュールされ,すべてのプ ロセッサにタスクを割り当てるまで優先度順に一番速 く処理可能なプロセッサにタスクを割り当てる.すべ. .   .  . てのタスクを割り当て,各プロセッサで未実行のタス. '. クがなくなればスケジューリングを終了する.そのた め,.  スケジューリング問題.  にはプロセッサ速度の予測情報とタス. クサイズが必要である.. 各プロセッサでタスクの処理が完了すればスケジュー.   はタスクの完了通知がくると,未実行の. ラにそのタスクが終了したという通知が届くものとす. タスクの各々について,プロセッサ速度の予測情報を. る.この通知のことをタスク実行完了通知と呼ぶこと. 用いてすべてのプロセッサの中から一番速く処理可. にする.. 能なプロセッサを見つけなければならない.このため. スケジューリングを行うタイミングは,時刻 & とタ. スク実行完了通知を受け取った場合である.時刻 & の スケジューリングでは各プロセッサに $ つ以上タスク.   のスケジューリングのオーバーヘッドは大 きい.これに対して  は,タスクの完了通知に対し て,タスク複製を行わない場合は未実行のタスクの任 意の一つを通知を送ってきたプロセッサに割り当てる. が割り当てられるまでスケジューリングを行う. 以下に,本スケジューリング問題の入力と出力をま. だけでよく,タスク複製を行う場合でもスケジューリ. −30−.

(49) ングのオーバヘッドは比較的小さい  ..  シミュレーション結果と考察. 1.06 1.05. 本章では,まず -.$ 節でプロセッサ速度の予測情報. WQ RR DFPLTF. 率1.04 似 近1.03 C C P 1.02 T. を用いるスケジューリングアルゴリズムに対してその. 予測情報に誤差を導入するために用いたモデル */ に. ついて説明し,-.' 節でシミュレーションを行ったシ. ミュレーション環境について説明し,-.0 節でシミュ. 1.01 1. レーション環境下でのシミュレーション結果について 述べた後,-.- 節でシミュレーション結果からうかが. 0. 25.   

(50)      . 図 ½ サーバのヘテロ性  小      

(51) . プロセッサ速度の予測情報を用いるアルゴリズムに対. してその予測情報に誤差を与えるため,*/*

(52) 1 / 1  モデル  を本実験では採用する.*/ と は各タスクの $&&2正確な処理時間に対して !"#3 は &2 から $&&2 の範囲のランダムな誤差をかけた. 台" ピーク性能. ものをそのタスクの予測処理時間とするモデルである. シミュレーション環境. 本実験は,プロセッサ速度の予測情報を用いずにタ スクの複製のみを行うスケジューリングのオーバー ヘッドが小さいアルゴリズム.  がプロセッサ速度. 変化の予測情報を用いるスケジューリングのオーバー ヘッドが大きいアルゴリズム .  と比較して有.    . 効なスケジューリングアルゴリズムであるかを検討す. るための初期的な実験である.なお,本実験では  も .  もスケジューリングのオーバーヘッドは. & としてシミュレーションしている.. タスク数,タスクサイズ,プロセッサ台数は固定値. として,*/ のパラメータとプロセッサ性能のヘテロ. 性を変動させて  と .  との  近似率. の比較を行う.. 具体的なパラメータとして以下を与えた.なお,&. ストリングとはプロセッサ速度が一定期間 & になり, その期間はプロセッサが使用不可能な状態のことであ. る.& ストリングは計算機の所有者が実行する計算負 タスク集合. 04&&&&&4- 個" サイズ 5'&&&&&4- 個" $&6&&&&&4- 個" サイズ $--&&&&&4- 個 計7'84 個 サイズ. -.' 節で示したシミュレーション環境下でシミュレー ションを行った結果を図  から図  に示す.)* と  はプロセッサ速度の予測情報を用いないアルゴリ ズムなので,*/ の値に関わらず,その  近似率 は一定となる.なお,  に対して予測情報に 誤差を与えた場合の  近似率の値はシミュレー ションを 8 回行った平均値である.  考. $. 環境でシミュレーションを行った.. $. ヘテロ性7小. プロセッサのピーク性能のヘテロ性が上がるに つれて,)* と  の.  近似率の差が広. がっている.このことからプロセッサのピーク. プロセッサ集合. プロセッサ性能のヘテロ性の異なる以下の 0 つの. 察. 図 $ から図 0 より以下のことが実験的に得られた.. サイズ. . 0&&&- 台" ピー ク性能 -&&&- 台 計7$4 台  '  ヘテロ性7中 ピーク性能 $&&&- 台" ピーク性能 '&&&台" ピーク性能 -&&&- 台" ピー ク性能 6&&&- 台 計7$4 台  0  ヘテロ性7大 ピーク性能 $&&&- 台" ピーク性能 -&&&台" ピーク性能 6&&&- 台" ピー ク性能 $4&&&- 台 計7$4 台 */ 7 &2"82"$&2"'82"8&2"582 単位時間7$ 秒 & ストリング発生確率 7 $98-&& & ストリングの時間 7 4& 分.  シミュレーション結果. 荷の重いジョブをモデル化したものである.. . 75. QoI error bound (%). える考察について述べる.. . 50. 性能のヘテロ性が上がるにつれてタスクの複製. '. ピーク性能 $&&&- 台" ピーク性能 '&&&-. −31−. が効果的になることがわかった. プロセッサ速度の予測情報の誤差が大きくなる につれて,.  の  近似率は悪くな. り,またプロセッサのピーク性能のヘテロ性が.

(53) だと言える..  結. 1.3 1.25. デスクトップグリッド環境で,プロセッサ速度の予. WQ RR DFPLTF. 率 1.2 似 近1.15 C C P 1.1 T. 論. 測情報を用いずにタスクの複製を行うスケジューリン グのオーバーヘッドが小さいアルゴリズム.  をプ. ロセッサ速度の予測情報を用いるスケジューリングの オーバーヘッドが大きいアルゴリズム . 1.05.  と比. 較して, が有効なスケジューリングアルゴリズムで. 1 0. 25. 50. 75. あるかを検討するための初期的な実験を行った.その. QoI error bound (%). 結果,プロセッサ性能のヘテロ性が高くプロセッサ速 度の正確な予測が行えない場合,プロセッサ速度の予. 図 ¾ サーバのヘテロ性  中  !     

(54) . 測情報を用いないスケジューリングアルゴリズム  の方が性能がよくなることを実験的に示した.また, プロセッサ速度の予測が正確に行える場合でも,予測 情報を用いない  は予測情報を用いる . 1.6. と. それほど性能が変わらないということもわかった.. 1.5. 率1.4 似 近1.3 C C P 1.2 T. 今後の課題として,プロセッサ台数,タスク数,タ. WQ RR DFPLTF. スクサイズのパラメータを変更し,様々なデスクトッ プグリッド環境において,本論文で実験的に得られた 結果と同じ結果が得られるか確かめることが挙げら. 1.1. れる.. 1 0. 25. 50. 参 考. 75. QoI error bound (%) 図 ¿ サーバのヘテロ性  大  "     . 大きくなるにつれて. 0.  近似率が悪くなる. ことがわかった. プロセッサのピーク性能のヘテロ性が大きく, かつ正確なプロセッサ速度の予測が行えない場.  近似率において  のほうが    より有効なアルゴリズムであることがわ. 合,. -. かった. 正確なプロセッサ速度の予測が行えると仮定し て,.  と  の  近似率を比較  近似率は若干悪く なっている.しかし,  近似率の差は,プ. すると, の方が. ロセッサ速度のピーク性能のヘテロ性が大きく なるにつれて縮まっている.このことから,正 確なプロセッサ速度の予測が行える状況でも, プロセッサのピーク性能のヘテロ性が大きい場 合, の.  近似率は   に対して. 若干劣るが,スケジューリングのオーバーヘッ ドを考えると, は十分有効なアルゴリズム. −32−. 文. 献. %& '   !   ! (   )   '  

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参照

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