Title
Staphylococcus haemolyticus臨床分離株におけるgyrA遺伝子
変異の検討( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
河村, 毅
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)乙 第1149号
Issue Date
1998-02-10
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/15123
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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 良 河 村 穀(岐阜県) 博 士(医学) 乙第1149 号 平成10 年 2 月10 日 学位規則第4条第2項該当 餌pわy加occ〟£厄eJれ0/yI加ざ臨床分離株におけるgy〟l遺伝子変異の検討 (主査)教授 河 田 華 道 (副査)教授 江 崎 孝 行 教授 渡 連 邦 友 論文内容の要旨 臨床の場でのニューキノロン剤の繁用に伴い他の抗菌剤の場合と同様に,ニューキノロン剤耐性菌の出現が問 題となっている。細菌のキノロン耐性の機序については,標的酵素であるDNAジャイレースをコードするgッ〃1 遺伝子上の変異が大きく関与することが,グラム陰性梓菌と陽性菌の一部の菌種につき検討されてきてた。しか し実際の臨床ではいわゆる弱毒菌が抗生物質投与後に分離されることも多く,それら弱毒菌が各種薬剤に対し高 度の耐性を獲得していることも多いと予想される。 5れp毎∼ococcェβ鮎陀mO∼〆よc比ぶは臨床上問題とされることほ少なく,いわゆる弱毒菌と考えられている0しか し複雑性尿路感染症患者の各種抗菌剤投与後出現菌としての分離頻度は決して低くなく,ニューキノロン剤投与 後にもしばしば分離される。 そこで.申請者はニューキノロン剤投与前後に分離された且んαemO如ic比ぶの臨床分離株についてDNAジャイ レースを構成するByTAia伝子変異の検索と各種薬剤のminimuminhibitoryconcentration(MIC)を測定し, のd遺伝子変異とキノロン耐性との関連を検討した。また,の頭遺伝子変異を持っS・血㍑mO加わ揖に対する 他剤の感受性の変化についても検討した。 研究方法 1)1989年8月から1995年2月の間に各種ニューキノロン剤を投与した複雑性尿路感染症患者から得られた臨床分 離株のうち,治療前に分離された45坪及び治療後に分離された45株,計90株の且厄emo擁血sを対象とした0 2)既に報告されている且厄emo如よc比ぶのの班遺伝子の塩基配列をもとに2つのプライマーを作成し,DNAの 抽出,PCR法による増幅,PCR産物の塩基配列の決定を行い,gy〃1遺伝子変異を検索した。 3)全分離株90株に対するofloxacin(OFLX).ciprofloxacin(CPFX),SParfloxacin(SPFX),nOrfloxacin (NFLX),Cefazolin(CEZ).cefotiam(CTM),Cefpirome(CPR),imipenem(IPM),amPicillin(ABPC), piperacillin(PIPC),Sulbactam/ampicillin(SBTPC),tetraCyCline(TC),erythromycin(EM), gentamicin(GM)のMICを日本化学療法学会標準法により測定した。 4)全分離株のβラククマーゼ活性をニトロセフィン法により測定した。 5)gyJ勇遺伝子変異の検索結果と各薬剤のMICの測定結果とを統計学的に検討した。 研究結果 1)既に報告されているSer-84→Leuの単独アミノ酸変化以外にAsp-88→GlyとAla-89→Serの単独アミノ酸変化 Ser-84→LeuとAsp-88→Gly,Ser-84→LeuとAla-89→Ser,Ser-84→LeuとAla-94→Valの3種類の重複アミノ酸変 化を新たに見いだした。 2)複雑性尿路感染症患者から治療前に分離された5.加e仇OJッ£よcヱ躇のうちの55.6%に訂以遠伝子変異を認めた。 -163一
一方,ニューキノロン剤投与後に分離された且血ばmOJ〆ic㍑ぶでは91.1%にgッn4遺伝子変異を認め,キノロン剤 投与後にはgyJd遺伝子変異を伴ったキノロン耐性の且厄emo如ic亡ばの菌株の有意の増加が認められた(p< 0.005)。 3)紗以遠伝子変異を有する且んαmO恒血ぶに対し各種ニューキノロン剤はgyJA遺伝子変異を有さない菌株に 対するより高いMICを示し,且厄emo加わMにおいてもgy〃1遺伝子変異がキノロン耐性に関与していると考え られた。 4)gyJA遺伝子変異を有するS.haeTnOlyticusに対しニューキノロン剤以外のPIPCを除く他の薬剤のMICもgγTA 遺伝子変異を有さない菌株に対するMICより高い値を示した。βラクタマーゼ陽性菌,βラクタマーゼ陰性菌の いずれにおいても,gyrA遺伝子変異を有するS.haeTnOlyticusに対するABPCのMICはgyTA遺伝子変異を有さな い菌に対するMICより高値を示し,gy〃1遺伝子変異を有する菌においては.他の薬剤耐性機序の関与も示唆さ れた。 論文審査の結果の要旨 申請者河村 毅は.複雑性尿路感染症由来の且肋moわ′貢α逓のMICの測定とgy〃4遺伝子変異の検出を行い, 且厄αmO加わMにおいてもgッd遺伝子変異がニューキノロン剤耐性に関与する事を示した。本研究はニューキ ノロン剤耐性が弱毒菌においても共通した機序により起こっている事を示す新知見であり,泌尿器科学ならびに 感染症学の進歩に少なからず寄与するものと認められる。 [主論文公表誌] Sと呼ん〆ococcM/氾emO如ic乙ば臨床分離株におけるgγ〃1遺伝子変異の検討 岐阜大医紀45(6):359∼365t1997