70 (18) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号学位授与のB付
学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
アキ ヤマ カズ ヤ秋山一也(昭和29
医学博士 乙第832号昭和62年9月18日
学位規則5条第2項該当(博士の学位論文提出者) 大動脈起始部における血管径の連続的測定による左室Max(dp/dt)の非侵襲 的測定法:その原理と動物実験(主査)教授小柳仁
(副査)教授 広沢弘七郎,教授 鎮目 和夫論 文 内 容 の 要 旨
目的 左室の収縮性を示す指標の一つであるMax(dp/dt) は簡便で有用な指標であるが,測定には心臓カテーテ ル検査で左室にカテ先圧力計を挿入し正確な圧波形を 記録しなけれぽならない.動物実験により次の二つの 事実を証明した.1)拍動による大動脈起始部の血管径 変化波形はその部位における圧波形と極めて良好な相 似関係にある.2)左室圧と大動脈起始部の血圧の微分 値は,前者は大動脈弁開放直前に,後者はその直後に それぞれの最大値に達し両者の最大値はほぼ等しい値 を示す.これらの結果にもとづき,左室Max(dp/dt) の新しい非侵襲的測定法を提案する. 実験方法 雑種成犬10頭を用いベントバルビタール静脈内麻酔 下で実験を行った.イソプロテレノール,メトキサミ ン,フェントラミン,プロプラノロールの負荷により 心収縮性と後負荷を変え,その前後で左室圧と大動脈 起始試圧をカテ先圧力計で測定した,それぞれの圧の 最大微分値Max(dp/dt)は,左室圧は微分器で大動 脈起始部圧は主に圧波形から直接求めた.同時に,大 動脈起始部に超音波クリスタルを縫着してその部位の 血管径の変化波形を測定した. 結果 大動脈起始部の血管径変化波形と同じ部位での圧波 形は高い精度で相似性を示した.又,左室Max(dp/ dt)と大動脈起始部Max(dp/dt)の間には極めて良好 な相関関係(Y=0.88X+21, r=0.95)が存在した. 結論 超音波エコートラッキング法で大動脈起始部の血管 径変化波形を測定しこれを末梢で測定した最高最低血 圧で較正することにより,正確な大動脈起始部におけ る圧波形が得られる.この圧波形からMax(dp/dt) を求めることによって,左室Max(dp/dt)を非侵襲 的に求めることが理論的に可能である.論 文 審 査 の 要 旨
左室の収縮性の指標であるMax(dp/dt)は簡便で有用な指標であるが,測定には心臓カテーテル 検査で左室にカテ先圧力計を挿入し正確な圧波形を記録しなけれぽならない.侵襲が大きく反復性が ない.これに対し本研究は大動脈起始部の拍動による血管径変化波形はその部位における圧波形と相 関し,左室圧と大動脈起始部の血圧の微分値は前者は大動脈弁開放直前に,後者はその直後に最大値 に達し両者の最大値はほぼ等しいことを動物実験により証明した.新しい非侵襲的測定法の可能性を 示した価値ある研究である. 734一71 主論文公表誌 大動脈起始部における血管径の連続的測定による左 室Max(dp/dt)の非侵襲的測定法:その原理と 動物実験 日本臨床生理学会雑誌 第17巻 第2号 231頁~240頁(昭和62年6,月1日発行) 副論文公表誌 1)Ionescu-Shiley弁による僧帽弁置換術後の機能 不全例 臨床胸部外科 6(4)363~367(1986) 2)洞結節機能不全症候群における慢性心房細動, 心房粗動移行例の検討一ペースメーカー治療 に対する考察一 外科 45(8)853~858(1983) 3)摘出僧帽弁位異種生体弁におけ’るStentの “Concentric Creeping”に関する検討 胸部外科 39(12)953~955(1986) 一735一