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<新任教員紹介>「国立公園の戦後史を解き明かしたい」

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Academic year: 2021

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<新任教員紹介>「国立公園の戦後史を解き明かした

い」

著者

佐山 浩

雑誌名

総合政策研究

45

ページ

101-101

発行年

2014-02-20

URL

http://hdl.handle.net/10236/11954

(2)

関西学院大学総合政策学部 教授 佐山 浩 私は、2013年4月本学に勤務するまで31年間、環境省(庁)において環境行政の仕事に携わっ てきました。そのうち約半分の15年間を「レンジャー」という立場で現地勤務をさせていただきまし た。箱根(1年)を皮切りに伊豆下田(2年)、弟子屈町川湯(北海道)(半年)、札幌(2年9ヶ月)、屋 久島(3年)、箱根(2回目)(3年)、岡山(2年)、大阪(9ケ月)です。 こうした経験を生かし、関学では、わが国の国立公園の戦後史(政策史)について研究を続けた いと考えています。 そもそも行政官であった私が研究の世界に足を踏み入れた契機は2度目の箱根で見た風景の美 しさでした。最初赴任した時と同じ雰囲気を残しながら、骨格の変わらない美しい風景が広がっ ていました。わずか一年とはいえ、箱根の美しい風景を残すことにほんの少しかも知れませんが、 自分が貢献出来たのだと思い、風景を眺めながら自分の仕事を誇らしく思いました。それは恥ずか しいかな役所に入って17年目にしてレンジャーの仕事の本質が理解できた瞬間でもあったのです が・・・。その時から自分が後輩たちに伝えられることは何か、自分に出来ることは何か、真剣に考 えるようになりました。その結論が「一現地一論文」を自分に課すことでした。論文は肩書にとらわ れることなく査読というプロセスを経て事実や自分の考えを社会的に文字で残すことが出来ると考 えたからです。 そうこうしているうちに成果を取りまとめるチャンスも巡ってきました。研究休職という形で信州 大学工学部に3年間、お世話になることが出来たのです。それまでに書き溜めたものに新しく書いた ものを加えて博士論文「わが国における戦後の国立公園の進展に関する研究」を取りまとめること が出来ました。博士号取得は関学に勤務することができた要因の一つだと思います。 わが国では昭和9年3月に瀬戸内海、雲仙、霧島の3つの国立公園が指定されたことをスタートと して歴史を積み重ねてきました。2014年は最初に国立公園が指定されてから80周年目の年です。 そして、国立公園の数は現在30箇所となりました。戦前に12の国立公園が指定されましたので、戦 後、18の国立公園が誕生したことになります。しかし戦後の歴史を見てみると新しく国立公園として 指定されたものばかりではありません。例えば最初に国立公園に指定された霧島の場合、その後、 屋久島地域等が加わって霧島屋久国立公園となったのに平成24年には分離・独立して、霧島錦江 湾国立公園と屋久島国立公園になりました。つまり、くっついて一つの国立公園になったのに別れて 二つの国立公園になったのです。このように国立公園の誕生ひとつひとつにドラマがあります。行政 側の意向もあるでしょう。地元の要望もあるでしょう。それらが絡み合って複雑な人間ドラマが見え 隠れします。それを解き明かすことが「やたら」面白いのです。 101

「国立公園の戦後史を解き明かしたい」

参照

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