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[滋賀医科大学看護学ジャーナル第1巻第1号] Editorial

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Academic year: 2021

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[滋賀医科大学看護学ジャーナル第1巻第1号]

Editorial

著者

野島 良子

雑誌名

滋賀医科大学看護学ジャーナル

1

1

ページ

1-1

発行年

2003-02-15

URL

http://hdl.handle.net/10422/899

(2)

Editorial

滋賀医科大学に看護学科が創設されて9年経 過した。この間、本看護学科で活発に営まれて きた教育や研究活動の成果を体系的に蓄積した り、学外へ発信していくための学術的基地を私 たちはもっていなかった。しかし、今日、ここ に『滋賀医科大学看護学ジャーナル』を創刊で きることになった。二十世紀の後半、看護学を リードしてきた先達たちは折に触れ看護学が社 会にとって有用な独立した学問として成立して いくためには、対象となる固有の現象を同定し、 固有の言語と固有の尺度を開発していかなけれ ばならないと主張してきた。しかしそれだけで は不十分である。研究や実践の成果を蓄積した り、発信していくための基地としての学術雑誌 が不可欠である。だから本学科で、そうした学 術雑誌を創刊できることになった歓びは言葉に 尽くせない。私たちの学術雑誌を発刊したいと いう学科の意志を汲んで、励まし、支援して下 さった吉川隆一学長には心からの感謝を申し述 べたい。 研究には幾つかの段階がある。問を立てる、 関連文献を検討する、研究をデザインする、デ ータを収集する、データを解析する。どの段階 の取り組みも真摯な努力なしにはできない。問 が立てばその時点でその研究はもう半分は終わ ったようなものだという人びとがいる。いや、 そうではなく、データが集まってからだという 見方をする人びともいれば、データを解析でき た段階だという人びともいる。しかし研究の一 連の過程のなかでなんと言っても難しいのは研 究の成果を論文にまとめ上げる作業であろう。 どれほど優れた研究であっても、それを論文に まとめ、発表し、誰かの目にとまって読んで貰 わないとその成果は誰にも伝わらないので人類 の共通の知にはならない。 論文を書いていく際に心しておきたいことが いくつかある。研究内容が読む人に正確に伝わ り正しく理解されるために、平明に記述するこ と、言葉を明晰判明に使うこと、主語と述語が 明確であることなどである。人を惹きつける論 文はそのタイトルからして魅力的である。研究 の焦点が明晰判明な言葉で無駄なく述べられて いて、テーマを読めばその研究は何を、どの様 に扱っているかが具体的に思い浮かぶので、読 んでみたいという気持ちに誘われる。アブスト ラクト(要旨)も同様である。何を、なぜ、どの 様な方法で研究し、どのような結果が得られた かをたかだか数百語で述べるには自分の研究を 十分に知り尽くしていなければならない。看護 学で多用される質的記述的研究では論文をまと め上げる際に主語と述語をよほど明確に自覚し ていないと、論旨がいつの間にか脇道に逸れて 研究目的からずれた結論を導きかねない。 『滋賀医科大学看護学ジャーナル』は幸い学 外の研究者にもオープンにされている。競い合 い、協調しあって看護学の研究を発展させてい きたい。 滋賀医科大学看護学ジャーナル 編集委員会委員長 野島 良子 Editorial ― 1 ―

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