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IRUCAA@TDC : №30:口腔外科手術の周術期気道管理におけるminitracheostomy

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№30:口腔外科手術の周術期気道管理における

minitracheostomy

Author(s)

岡田, 玲奈; 岸本, 敏幸; 小鹿, 恭太郎; 芹田, 良平;

金田, 徹

Journal

歯科学報, 115(5): 485-485

URL

http://hdl.handle.net/10130/3888

Right

(2)

目的:静脈内鎮静法の合併症に舌根沈下や中枢性の 呼吸抑制があるため,鎮静中は患者の呼吸状態を注 意深く観察する必要がある。しかし,手術室では患 者が覆布で覆われ胸壁の動きを観察しにくいことに 加えて,吸引や切削器具の音により呼吸音も聴取し にくい。このため,鎮静中の呼吸状態の評価は容易 ではない。近年,CapnostreamTM 20(コヴィディ エ ン ジ ャ パ ン,東 京)が 使 用 可 能 と な り,Inte-grated Pulmonary Index(IPI)による簡便な呼吸 状態の評価が可能となった。IPI は患者の呼吸状態 を1から10の10段階で表示する新しい指標で,呼気 終末二酸化炭素分圧(ETCO2),呼吸数,経皮的酸 素飽和度(SpO2),脈拍数の4つのパラメータから 算出される。本研究では,静脈内鎮静法下の口腔外 科手術中に IPI を用いて患者の呼吸状態を評価し, その有用性について検討した。 方法:東京歯科大学市川総合病院倫理委員会の承認 (受付番号 I-14-43)を得た。静脈内鎮静法下に口腔 外科手術を予定した患者を対象とし,文書で同意を 得た。標準的モニタ(心電図,非観血的血圧測定, パルスオキシメータ)に加え,CapnostreamTM 20 と BIS モニタを装着した。鎮静にはプロポフォー ルとミダゾラムを使用し,術中は BIS 値が70∼80 になるようにプロポフォールの投与量を調節した。 手 術 終 了 後,IPI と ETCO2,呼 吸 数,SpO2,脈 拍

数,BIS 値との相関性および IPI が1に低下したイ ベントの前後の IPI 推移について検討した。統計学 的処理にはスピアマンの順位相関係数,クラスカ ル・ワリス検定を用いた。 結果:IPI と呼吸数の間にのみ有意な相関が認めら れた(r2=0.26)。IPI が1に低下したイベントの 直前の IPI は6±3,直後は7±3であった。 考察:IPI は直前15秒間の4つのパラメータの平均 値から算出され,本研究では IPI が1の時の呼吸数 は全て0であった。このことは,中枢性,末梢性い ずれの呼吸抑制であっても呼吸停止や気道閉塞を来 すと速やかに IPI が1に急激に低下することを表し ている。本研究において IPI が急激に1に低下した イベントは,全て舌根沈下による気道閉塞が原因で あったため,下顎の挙上による迅速な対応が可能で あり,IPI の速やかな上昇につながった。本結果か ら,IPI は口腔外科手術時の静脈内鎮静法を安全に 施行するための有用な指標となる可能性が示され た。 目的:術野が気道の一部となる口腔外科手術では, 術後の気道閉塞予防のために気管切開や気管チュー ブ留置等の侵襲的な人工気道確保が選択され,施行 されてきた。しかし,これらの問題点として,術後 の発語困難や気管チューブの違和感など,患者への 負 担 が 大 き い こ と が 挙 げ ら れ る 。 一 方 , minitracheostomy(ミ ニ ト ラ ッ クⓇ Ⅱ,Smiths Medical, Kent)は,発語が可能でチューブの違和 感も少なく,チューブ抜去後の瘢痕も残りにくいこ とから,従来の方法に比べて患者への負担が小さ い。ミニトラックⓇ Ⅱの気管チューブは内径4mm であるが,気管内吸引,酸素の送気,人工呼吸が可 能である。そこで今回,東京歯科大学市川総合病院 で口腔外科手術の周術期気道管理として施行してい る minitracheostomy について紹介する。 症例(事例):当院で行われる口腔悪性腫瘍手術の うち,遊離皮弁再建を伴わない腫瘍切除術,頚部郭 清術後の気道管理に minitracheostomy を施行して いる。その際,minitracheostomy は抜管後,手 術 室で局所麻酔下に施行し,多くは集中治療室へ入室 している。また,頚部蜂窩織炎の麻酔導入時に,局 所麻酔下にミニトラックⓇ Ⅱのガイドワイヤー挿入 までを先行して行い,内視鏡操作に伴う喉頭浮腫や 出血による換気不能に備えることがある。さらに抗 凝固療法中の症例では外科的気管切開もリスクを伴 うため,ダイレーターを用いて圧迫し径を広げてい く minitracheostomy は 一 考 の 価 値 が あ る と い え る。口腔外科手術の周術期管理では,常に気道閉塞 の危険性を念頭に置く必要があり,緊急時の気道確 保方法として,minitracheostomy は多くの機材を 必要とせず,最小限のスタッフで安全かつ速やかに 施行できる方法といえる。当院では,集中治療専門 医の指導の下に口腔外科医と歯科麻酔科医が連携 し,周術期の気道管理における標準的手技として対 応している。 結果および考察:周術期の気道の安全性を担保する ために,当院麻酔科では minitracheostomy を有効 活 用 し た 気 道 管 理 を 行 っ て い る。minitra-cheostomy は口腔悪性腫瘍手術後の気道閉塞に対 する予防的措置として,また,換気・挿管困難が予 想される重症歯性感染症患者等の麻酔導入時の一助 として有用である可能性を考えている。

№29:静脈内鎮静法中の Integrated Pulmonary Index(IPI)を用いた呼吸状態の評価

小鹿恭太郎1),岸本敏幸1),岡田玲奈1),川口 潤2),大内貴志1),金田 徹1),小板橋俊哉1) (東歯大・市病・麻酔科)1)(東歯大・歯麻)2)

№30:口腔外科手術の周術期気道管理における minitracheostomy

岡田玲奈,岸本敏幸,小鹿恭太郎,芹田良平,金田 徹(東歯大・市病・麻酔科) 歯科学報 Vol.115,No.5(2015) 485 ― 103 ―

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