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Title
№22:カラージルコニアコア材の光学特性が積層陶材
の色調に及ぼす影響
Author(s)
原田, 麗乃; 染屋, 智子; 田中, 健介; 武本, 真治; 服
部, 雅之; 吉成, 正雄; 河田, 英司; 小田,豊
Journal
歯科学報, 114(3): 293-293
URL
http://hdl.handle.net/10130/3345
Right
目的:義歯床下粘膜は咀嚼圧による物理的刺激を受 け,様々な組織反応を生じる。疼痛や顎堤の骨吸収 に関連するといわれる床下粘膜の血流変化は,咀嚼 による床下組織への影響を知る上で重要である。 我々は床下組織の血流変化に影響を与える因子とし て,咀嚼リズムと,血管内皮機能の指標となる反応 性充血に注目した。そこで本研究では義歯床下粘膜 の血流変化と咀嚼リズムおよび反応性充血の関係を 解明することを目的とした。 方法:被験者は健常有歯顎男性20名(平均年齢26± 4歳)とした。2cm2 の円形レジンプレートを製作 し,左側第一大臼歯部口蓋粘膜を荷重量10N,30秒 間加圧し,床下粘膜の血流量をレーザー血流計にて 測定した。加圧中の血流量は,30秒間の平均血流量 から安静時血流量を除した相対平均血流量で評価し た。加圧は以下の異なる加圧条件(周期 ms,咬合 相 ms)の組み合わせで行った。すなわち,①咬合 相時間のみ変化させる条件群:(750,200),(750, 400),②周期のみ変化させる条件群:(500,300), (1000,300),③周期,咬合相時間ともに変化させ る条件群:(500,200),(750,300),(1000,400), (持続加圧)である。各群内で血流量を Wilcoxon の符号付順位和検定 Holm 法補正で比較した。ま た,持続加圧後の反応性充血の大きさを,最大値, 回復時間および積分値で評価し,標準的な咀嚼リズ ム(750,300)を想定したでの血流量との相関関係 を Spearman の相関係数にて分析した(α=0.05)。 (東京歯科大学倫理委員会承認第406号)。 結果および考察:③ の 条 件 群 で は,(500,200), (750,300),(1000,400)の中央値は順に,1.38, 1.07,1.00と全群間で有意差があり,速い咀嚼で血 流量が多かった。②の条件群では有意差がなかった が,①の条件群では(750,200)で1.40,(750,400) で1.04と有意差があり,咬合相が短い方が血流量は 多かった。速い咀嚼で血流量が多かったのは,咬合 相時間の短縮が原因であると考えられる。一方,反 応性充血の最大値,回復時間および積分値は,(750, 300)での血流量と有意な相関関係があり,相関係 数は順に r=0.71,r=0.71,r=0.63となった。以 上より,加圧後の反応性充血が小さい,もしくは咀 嚼の速さが遅い場合に義歯床下粘膜の虚血を生じや すいことが示唆された。 目的:本研究ではオールセラミックスクラウンの色 調においてカラージルコニアのコア材の光学特性が ベニア陶材の色調に及ぼす影響を明らかにすること を目的とする。 方法:直 径14mm 厚 さ0.5mm の3色 の TZP コ ア (KT10,KT12,KT14)の板状試料をコア材とし て用いた。表面を50μm のアルミナでサンドブラス ト 処 理 し ア セ ト ン で 超 音 波 洗 浄 し た 後,2色 の シェード(A1,A4)のベニア陶材をそれぞれの コア材と組み合わせて焼成した。積層した試料の光 学特性の測定のため,表面を耐水研磨紙とバフで鏡 面研磨し,厚さ1.5mm の試料を作製した。光学特 性は,色彩計を用いて CIE L*a*b*の測定を行い,半 透光性(TP),乳白色性(OP)および色差により 評価した。参考試料として厚さ1mm のベニア陶材 も作製,測定した。 結果:光学特性を黒背景で測定した場合,A1を焼 成したものは,L*,b*,OP においてすべての値に 有意差は認められなかったが,a*と TP はコア材の 有 無 に よ り 有 意 差(p<0.05)が 認 め ら れ た。一 方,A4では L*と a*には有意差は認められなかっ たが,b*と TP はコア材の有無で有意差(p<0.05) が認められた。ベニア陶材の CIE L*a*b*および TP には3色のコア材の間で有意な差は認められなかっ た。OP は KT10,コ ア な し,KT14,KT12の 順 に 高かったが,KT14と他の値では有意差はなかっ た。色差の許容範囲を3.7以下とし,シェード A1 を KT12に焼成した試料の色調を基準とした場合, コアなしと KT14は許容範囲内であった。A4を KT 14に焼成した試料の色調を基準とした場合,KT10 と KT12は許容範囲内であった。 考察:異なるジルコニア色をコア材に使用しても, ベニア陶材の色調,TP および OP には大きな差が 認められなかった。このことは,積層した1mm の ベニア陶材の半透明性が低いために,コア材の光学 特性に影響されなかったと考えられる。従って,ベ ニア陶材の厚さを1mm にするとコア材の光学特性 に影響されずに,ベニア陶材のシェード A1と A 4は再現できることが明らかになった。