マ
レ
ー
シ ア
のク ル ア
ン市
に
お
け
る
健 康 調
査
一
マレ
ー
系
と
中 国系
の比 較
一
Health
Survey
in
Malaysian
Kluang
City
−
Comparison
with
Malaysia
and
Chinese
System
一
中 山 優 子
要
約
マ レ
ー
シ アの クル ア ン r[i
人々 の 健康状 況や生 活 習慣
の状 況を明 ら かにし,
健 康の増 進の 総 合的な推 進を図るた め に,
マ レー
シ ア民族マ レー
系と中国 系で骨 密度 測 定,
身体 計測,
栄養と生 活 習慣に 関 するアンケー
ト調査を実 施し た.
マ レー
シ ア の ク ル アン市 , 地 域住 民の健 康 増進の た めの示 唆を得る こ と を 目 的として い る,
マ レ
ー
系KLINIK BAKTI Dr Hj.
Abdul Razak B,
A
と中 国系KELINIK
・JIN
・AI
・Dr.
S
・o−H
・oC
L
の協 力とKLUANG 市民の協 力 を得る ことが出 来たの で報告 する
.
健 康 調 査 結 果か ら
,
男 女と もにBMI (Body Mass Index),
マ レー
系は中 国 系よ り も 高値を 示 し 肥 満者が多い.
BMI25 以 上, ウエ ス ト診 断 基 準値以 上の内臓 脂 肪 型肥 満の危 険 因子を
2
つ を持っ て い るの は,
マ レー
系男 女 ともに6 割以 上であっ た.
申 国 系 男性 6割以 上,
女 性 2割以下 であっ た.
骨 密度 測定結 果か ら,
骨 密 度 基 準 値 以 下は骨 粗鬆 症 の疑いがあ り注 意を要 する結果 を示してい る の はマ レー
系,
中国 系と もに男 性が多かっ た.
今 後 も
,
生活 習慣病の 予 防につ な が る健康調査を医 師と市民の協 力を得て健 康行 動へ の取 り組みを 積 極 的に実施 してい くこ と は重要である.
キー
ワー
ドマ レ
ー
シ ア,
健康調査,
身体 計測,
骨密 度,
生活習慣 病 は じ め にマ レ
ー
シ アは東南ア ジ アの 中央部 に位置 する熱帯の 国で,
マ レー
半 島の ll州 とボル ネオ島北部の2州か ら な る連邦 国家であ る.
政 体 は, 国王の もとに 三権分 立 機 関 を有 す る 立 憲 茅柱 制 となっ て い る.
国 土 面積は日 本の9
割で,
総 人Il
は 約1800
万 人でマ レー
半 島に1500 万 人 が住み,
マ レー
系62
%,
中国 系 29%,
イン ド系 8 C/ 。か ら構 成 さ れて い る.
民 族と宗 教との概 ねの対応は, マ レー
系が イス ラム教, 中 国系
が仏 教, イン ド系が ヒ ン ドゥー
教で ある.
国教はイスラム教と定め られ てい る が,
個 人の信 仰の 自由は保 障 さ れてい る.
首 都は クア ラル ンプル で
,
政治・
経 済・
教育の 中心 であ る.
国 民1
人 あた りのGNP
は, アセアン諸 国で は シ ンガポー
ル に次い で2番日で ある.
マ レ
ー
シ アの 医 療は公 立 が94
%を,
私 立 が6
%をカ バー
して い る.
医 療 施 設は, 都 市 部と農 村 部と で大 き く異なっ てい るのが特徴で,
都 市 部で は大 学 病 院と一
般 病 院を中心に し て,
本 邦と類 似した医療が行われて い る.
・
方,
農村 部にはヘ ル ス センター
とい う診 療 所 があ り,
その下部 組 織であ るクリニ ック・
デ サ と呼 ば れ る村の診 療 所が主 な 医療機 関で ある,
医療機 関の受 診につ いて,
原 則 的に患者は自由に医療機 関を 選ぶ こと が できる.
こ の た め, 農村 部の患者が,
軽症の疾病であ る にも か か わ らず,
直接,
一
般病 院や大学病 院 を受 診 す るケー
スが増えてきてい るの が,
報告さ れてい る.
近 年,
内 臓 脂 肪型 肥満が,
糖 尿 病,
高 血 圧,
虚 血 性 心 疾 患,
脳 卒 中等の 生活 習 慣病の発 症 リス クを高 め る とい うメタ ボ リッ クシン ドロー
ムの 概念が 田:界 的に提 唱さ れてい る.
医療制 度 改革に おい ても, 生 活 習 慣 病予 防 を 中 長 期 的 な医療費適正化 対 策の 柱の一
つ と して,
マ レー
系 民 族,
中国 系 民族の メ タ ボ リ ッ ク シン ドロー
ム予 防 お よ び,
マ レー
シ アの 人々 の 健 康 状 況や栄 養 摂 取状況お よ び 生 活 習慣の状 況 を 明 らかに し,
マ レー
シ アの健 康の増進の 総 合 的 な 推 進 を図るた めに,
骨密 度 測 定,
身体計測,
栄 養 と生活 87 桐生短 期大学 紀要.
第18号.
2007習 慣に関 する ア ン ケ
ー
ト調査 を実 施し た.
マ レー
系医 師 KLINIK BAKTI Dr
HjAbdul
Razak
B .
Awang
MBBS と 中 国 系 医 師
KELINIK
JIN
AI
Dr,
Soo−
HooChung
Loon,
の 協力とKLUANG
市 民の協 力を得る ことが 出来たの で報 告 する
.
研 究 方 法
1.
調査地の 背景クル アン市はマ レ
ー
語で鳥とい う意味であ り, ジョ ホー
ル 州の 中 央に位置し, 北部の ス カマ ン 市と南 部 ジ ョ ホー
ル・
バー
ル に接 続する セ ン ター
である.
ク ル ア ン市は交通の要 衝であ り, 市内か ら他の州 に 鉄 道 線 路 や南 北 高 速 道 路に よっ て発 展して い る.
ク ル アン 市はPalon, Kluang,
Rcngg
,Sri
Lalang,
Simpamg Renggam
,
Layang−
Layangの6
つ の 地 域 が さ ま ざ ま な発 展を行っ てい る.
市 内の景観は標高500mの グロ ン ラ バ
ー
山 が あ り,
山の 」頁上か ら は全市 内の風 景をみる こ とがで き,
朝 と夜に沢 山の 人々 は健康のた め に山を登る活動を行っ てい る.
ク ル ア ン市の 人 口は約
25
万 人でマ レー
系は約 13万 人(
52
%)
, 中 国系は 約9
万 人 (36
%)、他の民 族は約 3万 人を 占めて い る.
年齢 層 は,0
歳 か ら14歳まで33%,15
歳 か ら64
歳 まで63
%,65
歳以 上 は4
% である.
2020 年まで に,
総 人Li
数は34万 人 が 増 え,
成 長 率 は1,
48
% になる.
全ジ ョウ ホ州の 中で第3
位に な る.
経 済は,
農業を 中心と し た地域で ある.
ア ブ ラヤシ のプラ ン テー
ショ ン農 園の 多 くは州外か らの資本 と外 国人労 働 者で成 り立っ てい る,
プ ランテー
ション農 業 は多額の資 本が必 要であ り,
ほ と ん ど は中 国系や 半 島 部マ レー
系の企業で占められて い る,2000
年に製 造業 の生 産値は38%を占めて,
農 業は21%,
金融 業 サー
ビ ス と商 業は19%と なっ た.
全ジ ョウホ 州の 中で第4
位 になっ た.一
方,
現在の クル ア ン市の世帯 数は約3
万 断帯で,
経 済の発展に よ り,
各世帯は 自動 車 を保 有 す る経 済 力を持つ ように なっ てい る.
クル ア ン市の公 共 交 通機 関は あ まり整 備され てい ない の で,
自動中:は必 需 畆 と な り,
保 有 台 数は年々増 加 して い る.
教 育は
,
小 学校は27
校,
中高 学校は12校,
私 立 中高 学校は1校であっ た.
2.
調 査対 象 者 クル アン 市在 住の 市 民で,
マ レー
系 81 名 (男 性37 名,
女 性44
名 ),
中国系 147 名 (男 性 55 名,
女 性92 名 ) の 総 数228
名を調査 した.
3.
調 査 時 期 および日数 調 査 期 間 :2007.
OLO8 〜2007.
Ol.
20
の2週間実 施した.
桐生短 期大学 紀 要.
笏18号.
2007 884,
調査内容 1) 身 イ本状 況調:査身 体 計測 :身長
(
cm)
,
体 重(
kg),
腹 囲(
cm ),
骨 密 度測定 :骨年齢MARK8800 骨の音 速 測定を行い,
骨 密度を求めて骨の年 齢をチ ェ ッ クす る装 置 を使用.
2 )生 活 習 慣 調 企食 生活
,
身 体 活 動・
運動,
休 養 (睡 眠 ),
飲 酒, 喫煙
,
歯の健康 等生活 習 慣全般,
環 境を把 握 するた め 調 査 した,
3
)栄 養 摂取状 況調査 食 事 状 況,
食 物 摂取状 況 5.
調 査方 法1
) 身体 状 況 調 査 ク ル ア ン 市の マ レー
系 病 院 KLINIK BAKTI DrHj.
Abdul
Razak BAwang MBBS,
中 国 系 病 院KELINIK
JIN AI Dr.
Soo−
HooChung
Loonの施 設 会 場 に地域の健 康者や今 回の調 査の た めの外 来予約 患者 を会場 に集め て医 師の協 力の もとで, 調査項 目の 計 測 お よ び 問 診を実 施した
,
2 )生活習慣調査身 体計 測 と併せて 生活 習慣 調査票を配 布し た
,
3
) 栄 養 摂取 状 況 調 査身 体 計測 と併せ て栄養摂 取 状 況 調 査 票を配布した
.
1
週間の食 事 記 録 協 力 者に対し て は,
在 宅 訪問 を行い 問 診した.
調 査 結 果
今 回は20歳以L
を対 象に民族・
性・
年齢階 級 別の構 成 を集 計し,
生活習慣 病の発症 リス ク を高め る とい う メ タボリ ック シ ン ドロー
ム予 防 及び評 価を し た.
1.
対 象者の属 性1)
民 族182
名 (マ レー
系 63 名 , 中 国系 119 名 ), 性 別 (男 性67
名,
女 性115
名 ),
年代 別 (20 代〜
80 代)別 に 表1
に示し た.
表1.
民族・
性別・
年代別の 人数 結 果 人 数 マ レー,、
国,、
年 代 性 女 性 男 性 女性 合 計20
代4
2
7
13
30
代 7 73
5
22
40
代7
8
4
143350
代5
10
7
3052
60
代8
5
171747
70
代 11
5
6
13
80
代 1 12
合 計2835
3980182
2 )身長マ レ
ー
系で は,
男 性の 平 均 身 長は,
165.
4cm (SD=
7,
4 )で, 最 低 身長 149.
2cm , 最 高 身 長 178.
4cm.
女性の 平均 身長152.
3cm (SD;
6.
1)
で, 最 低 身長 13.
4.
8cm ,
最 高 身長 1645cm.
中 国
系
で は, 男 性の 平 均身長は, 166.
3cm(
SDニ
6.
1) で,
最 低身長157,
9cm ,
最 高 身 長188,
0cm .
女 性の平 均身
長154.
5cm (
SD ニ5.
3)
で,
最 低身長142.
Ocm ,
最 高 身 長169,
0cm
で あっ た.
3)
体 重マ レ
ー
系で は,
男性の平均 体 重は,79.
2kg(
SD =
24.
5)
で,
最 低 体 重49.
Okg,
最 高 体 重172.
Okg.
女 性の平均 体 重65.
5kg
(SD
司5.
9
)で,
最 低 体重34,
9kg,
最 高 体重1035kg,
中 国系では
,
男性の 平均 体重 は,68、
3kg
(SD =IO.
2
) で,
最 低 体重49,
0kg,
最 高 体重100.
Okg.
女 性の平均 体 重56.
4kg
(SD =10.
2
)で,
最 低 体重37.
5kg,
最 高体重 82.
6kgであっ た.
4
)ウエ ス ト マ レー
系で は,
男 性の 平 均 ウ エ ス トは,94 .
4cm
(SD
=13.
5
)で,
最 低ウエ ス ト7LOcm ,
最 高ウエ ス ト128cm.
女性の平均ウエ ス ト91.
7cm (SD ;
12.
1)で,
最 低ウエ ス ト64.
3cm,
最 高ウエ ス トll5cm.
中 国 系で は
,
男 性の平 均 ウエ ス1
・
は , 90.
4cm (SD = 13.
6 )で,
最 低ウエ ス ト52Cm,
最 高ウエ ス ト 134cm.
女 性の平均ウエ ス ト79.
6cm (SDニ
10,
6 )で,
最 低ウエ ス ト59.
5cm , 最高ウエ ス ト107.
Ocm であっ た.
2.
肥満とBMI の結果BMI (Body Mass lndex
)
表2
.
BMI と肥 満の判 定 表 BMl旨
判 定 刪 o基準
2
「 <1a5…
や せ 低体1 1&5≦
旬
く25 旨 正 常 正常 25≦一
く30 肥潸度1 前肥満 30≦齢
く35 肥 満度2 1 度 35≦卍
く40 肥 満度3 皿 度 ≦ 肥満 r 肥満度4i
皿 度 … 楳準体重 は。
Bhnt=
22として (身長(m )2x22 ) (日本 肥 満 学 会 肥 満 症 診 断 基 準 検 討 委 員 会,
2000年 > BMI=
体 重 [kg1/ (身 長 [cml)2によ り算 出.
1
)BM1
の構 成 結 果 身体 計測の 結 果よ り,
身長,
体重,
BMI を判 定した 結 果をマ レー
系,
中国系の性 別で表3
に示し た,
民 族 別には
,
マ レー
系は 中 国系
よ りも肥 満 者 が多
い 事を 示 してい る.
89 マ レー
系にお い ては,
男女 と もにBMI が高く,
BMI25 以 上の肥 満が男性68
%,
女性66
%と高値を示し てい る.
中 国系で は男 女と もに止常 値50
%以 ヒを占め,
WHO 基 準値, 肥 満度H
度, 肥満度皿度の 対 象 者はい なかっ た.
表3.
民 族・
性 別によ るBMIの評 価 結果 マ レー,、
国.
、
項 目 人 数 男性 女 性 性 女 性 <18.
5 0 1 (3> 2 (5> 6 (8> 18.
5≦〜
く259 (32) 11 (31) 22 (56) 42 (53> 25≦〜
<3011 (39) 7 (20
) 13 (33
) 27 (34
) 30≦〜
<35 5 (18) 10 (29) 2 (5) 5 (6) 35≦〜
く40 1 (4) 5 (14> 0 0 40≦肥満 2 (7) 1 (3) 0 0 合 計 28 (100) 35 (100) 39 (100) 80 (100)2
) 年 齢 別BMI
結 果民 族 別
,
男性の 年 齢別BMI
の 結 果であ る〔
図D
.
マ レー
系で は,30
代,40
代,50
代 と前肥満で,60
代,
70 代で高値を示し60代 BMI35.
2,
70 代 BMI34.
7を !」k
し てい る.
中 国系では,
各 年代と も正常域の値を示し,
各年 代 別に変 化は見ら れ な かっ た.
40353025201510 3530252 口 1510 ・;・一
・ ・司
2D−・
29 30−
39 40・
−
49 50・
−
59 60・
−
69 70〜
ア
9 80−−
E9 図1.
民 族 別,
男 性 のBMl 姻マ
レー
系 圖 中 国 系 20−−
29 30−
39 40噌
49 50噌
59 60叩
69 70−・
了9 80−
89 図2 民族別,
女 性のBMl 桐牛短 期 大学 紀 要.
第18号.
2007民族別
,
女 性の年 齢別BMt の結 果で ある(
図2).
マ レー
系では,20
代BMI23 ,
3
か ら30
代,40
代,50
代BMI32
,
2とBMI
上昇を示し,60
代,70
代BMI26 .
5
と下降 減 少 を示 してい る
.
11i国 系で は各 年代とも 正常 値で,
各年 代 別に変化は 見 ら れ な かっ た.
3.
ウエ ス ト計測に よ る結 果 内 臓 脂 肪 型 肥 満の診 断 基準・BMI25
以 上で,
男 性の ウエ ス ト周 囲 径85cm
以 上・
BMI25 以 上で,
女性の ウエ ス ト周 囲径 90cm 以上 を一
L
半 身肥 満の疑い とする.
・
ヒ半 身肥満の疑い と判 定さ れ,
腹 部 CT 法に よ る内 臓 脂 肪面積 100cm2 以 上 (男 女と も〉を内臓 脂 肪 型 肥 満と診 断する.
(囗本 肥 満 学 会 肥 満 症 診 断 基 準 検 討 委 員会,
2000 年) * 「腹 囲 」は,
「立位のへ その高さ」で計 測 した が,
ウエ ス ト周 囲径 と計測位 置は同じ である.
61 1)ウエ ス ト計測に よ る結果 を民族, 性 別で表4に示 した.
民族 別に は
,
男性の ウエ ス ト周 囲径85cm
以 上はマ レー
系82
%, 中 国系69
%.
女性の ウエ ス ト周 囲 径90cm
以一
ヒは,
マ レー
系 66%,
中国系 19%で あっ た.
表4.
民 族・
性別 に よ る ウエ ス トの評 価 結 果 女 項 目 人 マレー、
’
、
項 目 人 マレーm
系 85cmく 518 } 1231 } 90cm< 12 (34} 65 (811 85Gm≧ 23 〔82) 27 (69} 9Qcm≧ 23 (66〕 15 (19) 合 計 28 (10 39 (100) 合 計 35 (100) 80 (100}2
) BMI25 以 上で,
男 性の ウエ ス ト周 囲径 85Gm以 上,
女性の ウエ ス ト周囲径 90cm 以上の民族,
性別 を表5に 示した.
表5,
民 族・
性 別・
BMI25 以 上・
腹 囲の結 果 男 項 目 人 数 マレー
系 中 国 系 項 目 人 マ レー,
、
系 850mく 2 α0.
5} 0090cm く 1 〔43} 18 (563 ) 85cm≧ 17 (89.
5) 15 〔100) 90cm≧ 22 〔957) 14 (438) 合 計 19100 ) 15 〔100} 合 計 23 0〕 32 (100) 生活 習慣 病の リス クBMI25
以 上,
ウエ ス ト周 囲径で 男 性の ウエ ス ト周 囲径85cm
以 上,
女 性の ウエ ス ト周 囲 径90cm
以 上の2つ の リス クを持っ てい る人 は,
マ レー
系 男 性60.
7
%,
女 性62.
9
%.
中国 系 男 性64.
1%,
女 性17.
5
%であっ た.
民 族 別にはマ レー
系で生活 習 慣 病リ ス ク2
つ 持っ て い る人 は 男 性,
女 性 と もに6割以 上であっ た.
中 国系 では,
生活 習慣 病リス ク2
つ 持っ てい る人 男 性 6割以 桐 生短期大 学 紀 要.
第18.
号.
2007 90 上,
女 性 は2
割以下 であっ た.
性 別では,
男 性におい て生活 習 慣 病リス クを2
つ持っ てい る人は6
割以 上い た.
女 性で はマ レー
系は高 く, 中 国 系は低い値であっ た.
4.
骨 密 度 測 定 結 果 MARK8800 は骨の音速測 定を行い,
骨 密度を表 す指 標BAR
を求め,
骨の年齢 特性を チェ ックする装 置である.
測 定 手川頁 手 順1
:右 足の靴下 を脱い で,
か か と をア ルコー
ル綿 で拭き ます.
手 順 2 :ゼリー
をか か と内側,
外側 に十 分 に塗り ます.
手川頁3 :右足 を 装 置 に乗せま す.
手 順 4 :性 別,
年 齢を 入力します.
入力 後で測定開 始 し ま す.
手 順 5 :測 定 結 果が表 示,
印 宇され ます.
以 上で測 定 終了.
手 順1・
2 手 順3・
4響
綱
流.
一
幽
,
騨 手 順5驚
.纛
鑼
州−
肇D
骨 密 度 結果MARK8800 に おける
,
骨 密 度の基 準 値は,
男性 1850〜
2010 (m !s)と女性 1830〜
2040〔
m/s)となっ て い る.
骨 密度は
,
骨の 強さを表 す 指標で,
骨 に含ま れ るカ ル シ ウ ム や リン な どの ミネラ ル の量 を表す 「骨量」と 同 じ意 味で用い ら れる.
骨 密 度は, 思 春 期 か ら20歳 く らい まで に最 大 値に達 し,
その後40 歳 くらい まで はその値が保たれ,
その 後 減少 する,
つ まり , 退行期にお ける個 人の骨 量は, 成 長期に得た最大 骨 量と それ以降の骨 量 減 少 速度ならび に年 齢に大 き く依存 して決 定さ れる.
6 :図3は, マ レ
ー
系男 性 骨 密 度 結 果である.
過_
sos21002050200019501900185018001150110016501600 男性.
骨 密 度 健 康な価の値.
1850−−
2010 (m/s〕 34353538383S39404S454S
414S
4951 52 545558606060656566676770 図3
.
マ レー
系男性 骨 密 度 結果マ レ
ー
系 男性 骨密 度 結果は,
1868,
6±80.
6 (m!s) (’
ド 均 値±標 準 偏 差値 )であっ た.
骨 密 度 男 性 基準 値 1850 (m !s)以 ドの人数を調べ た結果, マ レー
系28 名i[i14名 〔50
%)が基 準値を割っ てい た,
5
割の人が基準 値 1850 (m !s)を割っ てい る ことは, 骨粗鬆症の 疑いが あ り注 意を要 する結 果を示し てい る.
図4は,
マ レー
系 女 性 骨 密 度 結果である.
マ レー
系 女性 骨 密 度 結 果は,
1931.
4±132.
2 (m !s) (平 均 値±標 準 偏 差 値 )であっ た.
マ レー
系 女性骨密 度 基 準 値 1830 (m !s)以 下の 人数を 調べ た結果,
マ レー
系 女性35
名中9
名 (25.
7
%)
が 基 準 値 を割っ てい た.
壓 240D23002200210e 2DODlgool800170C ↑60D 20 1s 31 女 性,
骨 密 度 健 康 な骨の値.
IS30〜
2040 〔m / s ) 32 36 3S 40 42 44 4S 5e S4 55 57 57 61 64 77 図4.
マ レー
系 女 性 骨 密 度 結 果 図5は,
中 国系男 性骨密 度結 果で ある.
中 国系男 性 骨 密 度 結 果 は
,1883.
6
±96.
9m
(m!s) 〔平 均値±標 準 偏差値 )であっ た,
骨 密 度 男 性基準 値1850
(
m !s)
以下の 人数を 調べ た結果,
中 国系 男性 39 名 中 15 名 (38.
5
%)が 基準 値を割っ てい た.
4割弱の人が基 準 値1850
(m /s)
を 割っ てい る こ と は,
骨粗鬆症 の疑 いが あ り要 注 意 を 要 す る結 果を示して い る.
殖 22DO210020DO19DO18DO 男性 滑 宙度 健 康な 骨の値「
IB50〜
2010(m / s 〕 り リロ if、。。L
− _ __ 一
_ .
21 33 36 45 49 52 58 59 δ0 60 51 52 6S 64 65 66 69 70 74 81 図5.
中国系 男 性 骨 密 度 結 果 図6は,
中国系女 性骨 密 度 結 果で あ る.
中 国系 女性 骨 密 度 結 果 は
,1920.
3
±126.
2
(m/s) (
平 均 値±標 準 偏差値)
であっ た.
骨 密度女性基準 値1830
(
m !s)
以下の 人 数 を 調べ た結 果,
中国系 80 名 中 20 名(
25
%)
が 基準 値を割っ てい た.
91 Vsos 健 康 な偉 の値女 性、
1830,
骨 密度−
2040 (m / s 〕 ziOo230022002TOOZOOO190018001700160e2025 2935 41 42 454]495051 5253 5455 5557 5859 6061 5253 fi459 7276 図6.
中 国系 女 性 骨 密 度 結 果 2)骨 密度の 最低基準 値,
男 性1850
(m /s),
女 性1830
(
m !s)とBMI
で,
民 族,
性 別 を 図7,
図8
に示 し た.
図7
は,
男 性の 結 果で あ る.
骨 密 度 に おい て骨 粗 鬆 症の 疑 わ れ る男性の 基準 値1850
(m /s)
以 ドのBMI
値はBMI25
≦はマ レー
系78.
6
%,
中国系40
% であっ た.
中 国 系 ;ロ 〈18.
5 018鹽
5≦〜
<25 □25 ≦〜
<30 田30≦〜
〈35 匚;35≦〜
〈40 e40 ≦E巴満 マ レー
系 o 20 40 60 図7.
男 性の結 果 80100 図 8は,
女性の結果である,
骨 密 度におい て骨 粗 鬆 症の疑われ る女 性の基 準 値1830
(m /s)以 下のBMI 値はBMI25 ≦ はマ レー
系 77.
7%,
中国系 50%であっ た,
中国 系 マ レー
系 口く18.
5 口18.
5≦〜
<25 N25 ≦〜
く30 団30≦〜
<35 凹35≦〜
<40 020 40 60 80 図8.
女 性の 結 果 100 男女 と もに,
骨 密 度基準 値 低 値でBMI25 以 上にリス クを2
つ 持っ てい る のはマ レー
系が中 国系よ りリ ス ク が高い結果で あっ た.
桐生短 期 大学 紀 要.
第18写一
.
2007考 察
マ レー
シ ア は民族や宗 教がそれぞれ異なっ た生活習 慣や価 値 観を もっ て生活し,
その佃 人や家族が集まっ て地 域 杜 会を形 成し てい る.
地域住 民の 生活 向上 を 目指 す地 域づ く り・
健 康づ く りには,
暮らす,
働 く,
楽しむ な ど人 間の営み に 深 く 関わっ て い る がゆ えに, 地 域 性 や 個 別 性が非 常に関 係 深い.
地域住民の個 人 に健 康上の問 題 が 生 じると家族 に な ん ら かの 影響を及ぼ し, さ ら に地 域 社 会に も波 及 する.
地域環境や食文 化な どの社 会的条 件は,
個 人 や 家族さ ら には, 地域 集団の 食生 活 や 健 康 にも影響 を 与 える,
し た が っ て マ レー
シア の健 康 活 動で は,
その 人 の 目常 生 活の場, その 人の住 む 地域を考慮して食 牛 活 支援 をする必 要 がある.
健康づ くりは,
特 定の病気の 予 防では な く,
一
般 的 な 病 気の発 牛 を 予 防 し,
さ ま ざ ま な 生活 環境に対 する適 応力を養い,
一
人一
人 が日常 生 活で健 康 を 実 感で き る よ う な 生 活様式 を確立 す る 実 践 活 動で ある.
マ レー
シ ア で は 公 立医 療機 関と私 的医療 機 関 が あ る.
私 的 医療 機 関では,
よ り快適 な施設やサー
ビス,
迅 速 な 診療,
高 品質の 薬 剤等を希望 する患 者に需 要 が あ るt’
/
.
ま た,
立 地 は そのような患 者が多い都 市部が 中 心 となる,
も ちろ ん,
私 立 病 院で 受 診 した 場 合に は,
原 則 と して医療 費は 全額自 己負担であ る.
マ レー
シアの医療制 度 改革におい て も,
生 活習慣 病予 防 を 中 長 期 的 な 医 療 費 適 正 化 対 策の 柱の一
つ として位 置づ け, ま た近年, 内 臓 脂 肪 型 肥 満が, 糖 尿 病, 高血圧,
虚血.
性心疾 患,
脳卒中等の 生活習慣 病の発 症 リス ク を 高め る とい うメ タボ リック シン ドロー
ム の予 防 が 必 要 と考 える.
ア ジ アの 中で特 に都 市 化 し た 地 域での大 腿 骨 頚部 骨 折の発 症率は増加して い る.
香港1[i国で は20
年間で2
倍以 上 に 増加した7 ).
また,
近 年WHO
の 調 査 に よ り報 告さ れて い る,
白 人 やスペ イン系人 種 に比べ 北京中国 人 や香 港中 国 人での骨折発症 率は低く,
アジ ア人で は 大腿骨 頚 部 骨 折 発生率は低い と報 告さ れて い る5・
/
.
骨 折は骨 粗 鬆症の合併 症である.
骨 粗鬆症自体の予 防 を 「一
次予 防」, 早期発 見・
早期治療を 「二次 予 防 」 , 合 併 症と して の骨折 予 防を 「三次予 防」と捉えるこ とが できる,
骨 粗 鬆 症 と骨 折との 関 連 は 他の生 活 習慣病 と 合 併 症との 関連に 置き換 えるこ と がで きる.
す なわ ち,
高血 圧 と 脳卒中,
動 脈 硬 化と虚血 性 心疾患,
糖 尿 病と三大合 併 症 (網 膜 症, 腎 症, 神 経 障 害)との 関 連 である.
骨の脆弱 性が亢 進し,
骨折 を まだ起こ してい 桐生短 期 大 学 紀 要,
第18号.
2007 92 ない がそ の危険性が増大し てい る段 階で 「疾 患」とし て捉え,
診 断 する ことが 重要である.
骨 粗 鬆症に よっ て引き起こ される骨 折は患 者の 生活の 質 (quality of life,
;QOL
) を損なうの みな らず,
寝た きりの原 因に もつ なが るかである,
今 後の マ レー
シ ア では,
経 済発 展や環境 保全 を進め なが ら, 健 康を重 視し て地 域づ く りを行 う必 要があ り, 地域住 民の健 康は地域で つ くる こ と が求め ら れ る.
マ レー
シ ア の ク ル アン 市にお ける健 康調査で得ら れ た骨 密 度, 身体 計測, 生活習 慣, 栄 養摂 取 状 況な ど の結果 を,
健 康 調 査に協 力 頂い たマ レー
系 医 師KLINIK BAKTI Dr Hj
.
Abdul Razak B,
Awang MBBS と中 国系 医 師KELINIK JIN AI Dr.
Soo−
Hoo Chung Loon との連携 を継 続し, クルアン市民 に健 康教育 を支 援し, 健康 づ く りを地 域文 化とする ような 地域づ く りを進め る こ とが 望 ま しい と考 える
.
ま と め 今 回の 健 康 調 査か ら,
肥 満 と内 臓 脂 肪 型 肥 満,
骨 粗 鬆 症の 疑い の 課 題 が 顕在 化す る結果 を得る こ とが で きた,
1,
メ タ ボ リッ ク シ ン ドロー
ム の予 防 及び評 価 を した 結 果,
マ レー
系では,BMI25
以L
の肥満が男性68
% (肥満 度 139%,
肥満 度 Hl8 %,
肥 満 度丗4%,
肥 満度IV7
%),
女 性66
%(
肥 満 度120
%,
肥 満 度H29
%,
肥 満 度m14
%,
肥 満 度W3
%)で あっ た.
内 臓 脂 肪 型 肥 満の 診断 基 準値の ウエ ス ト測定 結果で は,
男 性82
%,
女性 66% が高値であっ た.
中 国系で は , BMI25 以 上の 肥満 者よりも正常値が多 く肥満 度H
度,
肥満 度HI
度の 対象 者はい なかっ た.
内臓脂 肪型 肥満の診断基準値の ウエ ス ト測 定結果で は, 男性 69%,
女 性 19% が高 値で 男性に高値が多かっ た.
肥満と内 臓脂 肪 型肥満の危 険 囚子は, 生活習慣 病と の 関わりがあり
,
マ レー
系の男 女,
中 国系の男 性 に お い て , 注意を要 する結 果 を示して い る.
2.
骨 粗 鬆 症の予防及び評価を した結果,
骨 密 度男性 基準値 1850〜
2010 (mfs )’
C’
1850 (m !s )以 下が, マ レー
系 50%,
tlr国系 38.
5% であっ た.
骨 密度 女性 基 準 値 1830〜
2040 (mfs )で1830 (m /s )以 下が, マ レー
系 25,
7%,
中 国系25.
0% がで あっ た,
性別で は, 男性に おい て骨粗鬆 症の 疑い があり注 意 を要 する結果 を示 して い る
,
謝 辞
調査の実 施にあ たり,
マ レー
系 医 師KLINIK ・BAKTIDr Hj
.
Abdul Razak B.
Awang MBBS と 中 国 系 医 師 KELINIK JIN AI Dr.
Soo−
HooChung
Loon,
の協力 とKLUANG 市民の 皆様にご協力い た だ き ま したこと を 心よりお礼 申し 上げ ます
.
質問 用 紙 翻 訳にあ た り,
マ レー
シ ア在住の李 家 族には,
お 忙 しい 中ご尽 力い た だ き厚 くお礼 申し上げま す.
最 後に本 研 究にあ た り,
高 崎 経 済 大学 大 学 院地 域 政 策研 究 科,
教 授 河 辺俊 雄 先生には,
終 始ご指 導い ただ き ま したこ と を,
心 か ら感 謝 申し上げます.
引用 文 献
1
) 菅谷 広 宣 :マ レー
シ ア の所 得 保 障と医療 保 障.
海外社 会保 障研究
,
150 :18−
32, 2005.
2
) (財 )アジア女性 交 流 :研 究フ ォー
ラ ム.
1999.
3 )天野恵∫・
: 「女性の健 康とア ジア の伝 統医療 」 国際 会議 参 加 報 告
,
2005.
4 )李継尭 : 「マ レー
シ アの新経済政策と環境 問 題一
クル ア ン市の マ レー
系と中 国系学 生の 環 境意識一
」日本地域政策学会,2
:39−46,2004.
5 )財団法 人 骨 粗 鬆 症 財団 : 「老人保健 法に よ る骨 粗鬆 症検 診マ ニ ュ アル」.
6)
片多
順 :高齢 者 福祉の比較 文 化.
九州大 学 出 版 会(福岡
)
,2000.
7
)細 井孝之 :老化に伴 う骨 病 変 :骨 粗鬆症,
医 学のあ ゆ み
,
188(
1) :63−
67,
1999.
93 桐生短期 大学紀要.
第18号.
2007Health
Survey
in
Malaysian
Kluang
City
-Comparison
withMalaysia
and
Chinese
System-Yuko
Nakayama
Abstract
We were Chineseand performedquestionarysurvey torelate tobone densimetry,physicalmeasurement, nutrient and aliving
habitwith Malaysiarace Malaysiasystem we clarified thenormal situation and the situation of a livinghabitof Malaysian
Klu-ttng
privilegcd
markctcers, and toplangeneralpromotion
of an increaseof hcalth,
There
is
mefor
thepurpose
ofgetting
Malaysian
Kluang
City,
asuggestionfor
health
promotion
otrlocal
inhabitants.
Because we were able to obtain
KLINIK
BAKTI
Dr
Hi.Abdul
Razak
B.A
ofMalay
Archipelago
origin andChinese
KELINIK
JIN
AI
Dr.Soo-Hoo
C
L,
cooperation and cooperation of aKLUANG
citizen, we reportit.
A
man and woman showshigh
level
in
BMI
(Body
Mass
Index)
,Malaysia
system thanChinese
system together,and,from
health
survey results, therc arc many obesc subj ¢cts.
Malaysia
system androgyny met whathad
2
by
riskfactor
ofoffalfat
typeadiposis more thanwaist criteriavalue more than BMI 25more than60% together.From bone
density
measurement rcsults, asfor
what showcdthe
consequcnce which therewas ostcoporoticdoubt,
and need-ed care, therewas much masculine Malaysiasystem, China system bone densityreference vaiue together asfollows.Itwil1 beimportantinfuturewe obtain a doctorand civic cooperation byhealthsurvey toleadtopreventionof
life-style
relat-ed diseases,and toperfbrman action to ahealthaction positively.Keywords: Malaysia,Hea]thsurvcy, Physicalmeasurement, Bone density,Life-stylerelated diseases