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PSが低下した肺がん患者の治療を支える支援

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Academic year: 2021

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生きる, 再発乳がん患者としての思いの を, そして, 私 にとっての大切な存在である看護師さんに対する思いを お伝えできればと思います. どうぞ宜しくお願い致しま す.

《優秀賞講演》

座長:神田 清子(群馬大院・保・看護学) 中咽頭がんで強度変調放射線治療 (IMRT) を受ける患 者のセルフケアへの援助を振り返って 加藤 康子,北田 陽子,今井 裕子 (群馬大医・附属病院・看護部) 櫻井 通恵 (群馬県立がんセンター) 【はじめに】 強度変調放射線治療 (IMRT) では, 標的体 積への線量を維持したまま, 耳下腺への線量を低減でき るため, 食事, 咀嚼, 消化, 会話, 睡眠などの QOL 維持が 期待されている. 中咽頭がんで IMRT を受ける患者が, 治療開始時から経過に伴って出現する有害事象 (副作 用) へのセルフケアについて, 支援を振り返ったので報 告する. 【研究方法】 セルフケア支援について行った こと及び対象者の変化を経時的にまとめ振り返りを行っ た. 【倫理的配慮】 患者に発表についての説明を行い 同意書にて同意を得た. 【症 例】 50歳代男性. 中咽 頭がん頸部リンパ節転移にて化学療法施行後, 手術施行. 今回, 頸部リンパ節に対する追加治療として単独放射線 療法 (IMRT60Gy/30回)を選択し入院となる. 【結果と 察】 治療開始時, 患者は放射線治療の専門的な情報 を検索することに一生懸命で, 予防的なセルフケアへの 関心が低かった. 患者の背景を理解した上で, 患者の調 べたいという気持ちを大切にし, 治療に対する思いを表 出できるような関わりを心がけた. 口内乾燥感が出現し 始めた頃から, 有害事象の経過やセルフケアについて知 りたいという欲求が表出されたため, 患者の理解度に合 わせ作成した有害事象の経過表を作成し, 情報を提供し た.患者の欲求を的確に判断・把握し,支持的に関わった 事で, 患者は効果的なセルフケアを選択し積極的に行動 に移す事ができるようになっていった. 経過と共に出現 する様々な苦痛に対し, 患者の状況を多面的に捉え, ス トレス状況が長期化しないよう早期に介入していくこと が重要である.

《一般演題》

第1群 その人らしく生きることへの支援

座長:片岡 亮子 (国立病院機構高崎 合医療センター) 1.その人らしく生きるためにできる看護を える ―研修での事例を通して学んだこと― 小林 恵美(群馬大医・附属病院・看護部) 【はじめに】 当施設はがん拠点病院として急性期から終 末期に至るまで, 幅広いがん患者の看護が必要とされて いる. 日々業務におわれ, 自 の看護に疑問と不安を抱 き, もっと専門的な知識と視野をもってがん看護に携わ り, 患者さんが必要とする看護を提供したいと えてい た. 今回, 群馬県が主催するがん看護に関する研修に参 加する機会を得, 終末期における在宅看護の事例」を通 して, 患者が病を受け入れ, 自 らしい生を全うできる 支援を学ぶことができた. その経過を報告する. 【事例 紹介】 80歳代, 男性, 妻と 2人暮らし. 大腸がんの化学 療法後で食欲不振を生じ, 入退院を繰りかえし, 訪問看 護が介入していた. 一日の大半を寝て過ごすことしかで きなくなってしまったことに, 自己喪失感を強く抱いて いた. 【研修での学び】 自己喪失感を強く抱く患者に 対し,研修で学んだ知識・技術を生かし,援助的コミュニ ケーションの実施と, ライフレビューを通し, 看護師は 何かをすることだけでなく, 側にいて, 気持ちに寄り添 うことの大切さを知った. また, 意思決定のための支援 を行うことも, 患者がその人らしく生を全うするために 必要な, 看護師としての役割であることも学んだ. 【お わりに】 当院のように, 急性期病院で治療を受け, 退院 していく患者に対し, 患者が納得した治療が受けられ, 自 らしく生きる支援となるよう, 意思決定支援や緩和 ケアの実践, また退院支援のためのスムーズな連携が行 えるよう, 今回の研修での学びを生かし, 今後のがん看 護を実践していきたい. 2.PSが低下した肺がん患者の治療を支える支援 飯野 君江(東京都 康長寿医療センター) 【目 的】 肺がんの脳転移により PSと認知機能が低下 した患者と家族の QOL を維持し治療を継続するための 支援について振り返り, 以下に報告する. 【事例紹介】 70歳代, 男性, 小細胞肺がん, 多発脳転移. 認知機能低下 と歩行困難が急激に出現し PS3となったが患者と家族 は積極的治療を希望した. 化学療法を施行するとセルフ ケア不足による副作用出現が患者の苦痛につながり, QOL 低下を招くことが問題であった. 【結 果】 患者 第 10回群馬がん看護フォーラム 396

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のセルフケアを代行する必要があったが患者は症状を訴 えられず, 易怒性もあり, ケアの受け入れが困難であっ た. 看護師は患者家族と関係を深めるとともに, ケアを 行う際は患者の体調や言動から症状を判断する, タイミ ングをはかる, 家族の協力を得るなどの工夫を行った. その結果, 重篤な副作用を起こさず治療を完遂できた. 患者は毎日面会に来る家族と穏やかに過ごすことがで き, 家族から満足していると発言が聞かれた. 【 察】 看護師は, 化学療法施行時に副作用の予防と早期発見・ 対処し患者の QOL を維持する役割があるが, 当事例の 場合は主訴やセルフケアが不十 であり看護師が代償し た. 副作用対策には客観的症状と患者の言動の綿密な観 察と起こりうる副作用の知識を活用したアセスメントを 要した. 患者の症状の捉え方を確認し, 患者に合わせた 援助が必要であった. 患者と家族の信頼関係が強く治療 を継続するうえで家族の協力は欠かせないものであり, 双方を支援することで持つ力をさらに高めていくことが できた. 3.外来がん化学療法を受ける患者を支える看護 − 立藤岡 合病院の場合− 上野 裕美,飯島 京子,塩野 智則 古池きよみ,恩田千栄子,増野 貴司 千木良直子,石崎 政利 ( 立藤岡 合病院) 当院は群馬県西部の埼玉県境に位置し, 急性期病院と して藤岡市および多野郡の医療を担っており, 地域がん 診療連携拠点病院に指定されている. 当院の特徴として, 平成 14年から外来と入院が機能 化されていることが 挙げられる. 外来棟と入院棟は 1.5km離れているが, 連 携車の運用や電子カルテの導入により, スムーズな医療 が提供できるようシステムを整えている. 当院における 昨年の外来化学療法患者は 1,161名であり, 外科 61.8% (717名), 内科 17.1% (199 名), 泌尿器科 15.3% (178名), 婦人科 5.1% (59 名) であった. 外来で化学療法を受ける 患者の増加に伴い, に質の高い医療が提供できるよう, 平成 24年 12月に新たに外来化学療法室を開設した. 病 床数はリクライニングチェア 4床, ベッド 7床の合計 11 床であり, 専従看護師, 外来看護師, 病棟看護師, 薬剤師, 医師が主に関わっている. 特に看護についてはがん看護 専門看護師とがん化学療法看護認定看護師が中心とな り, より質の高い看護の提供やシステムの検討を行って いる. また, 緩和ケアチームや病棟看護師と連携するこ とで, 困難な問題を抱えながら外来化学療法を受ける患 者の支援を行っている. 今後の課題として, ①外来-病棟 間の連携強化, ②患者教育や看護を統一していくための ツール作り, ③クリニカルパスの見直し, ④スタッフの 育成が挙げられる. 4.群馬県がん看護専門看護師連絡協議会の活動の実際 角田 明美,高平 裕美,上野 裕美 関根奈光子,廣河原陽子,加藤 咲子 清水 裕子 (群馬県がん看護専門看護師連絡協議会) 専門看護師とは日本看護協会が認定する資格で, 現在 11 野ある.群馬県内のがん看護専門看護師 (OCNS)の 有志により立ち上げた「群馬県がん看護専門看護師連絡 協議会」では, 専門看護師の自己研鑚, 情報収集, 育成事 業を行うことを目的とし, 月 1回集まり, 事例検討, 最新 のがん治療・がん看護についての勉強会, 専門看護師候 補生へのサポートなどを行っている. 事例検討の具体的 な内容としては, 痛みなどの症状マネジメントが難しい 患者の看護, 医療的な処置が必要な患者の退院調整, 病 名を患者に伝えるかどうかの相談, 化学療法室の立ち上 げや化学療法で 用する内服管理についてなどであり, 月 1回の会だけでなく, メールのやりとりでも相談し合 えるような体制を整えている. また, 勉強会では, それぞ れが専門としている 野の最新の知識を伝えることで, お互いに学びを共有することができ, 高度実践を行うた めの糧となっている. がん看護専門看護師は年々増加し, 県内では 16名 (県外で本会に登録しているのは 3名) と なっているが, 施設内に 1人のことが多く, 本会で行わ れているピアサポートは貴重なネットワークとなってい る. がんかもしれないと言われてどうしてよいか から なくなったり, 手術や抗がん剤治療を受けることに不安 を感じたとき, また痛みがある, 気持ちが落ち込むなど お困りのときはご相談ください.また,がん患者・家族へ の関わりが難しく相談したいことがある, 専門看護師は どんなことをしているのか, どうやったらなれるのか知 りたいなど, 何かあればいつでも気軽に声をかけてくだ さい. 何かお手伝いできることがあると思います.

第2群 ケア提供者への支援

座長:砂賀 道子(高崎 康福祉大学) 5.終末期在宅療養における症状マネジメントと家族の 予期悲嘆への看護 一場 慶(群馬大医・附属病院・看護部) 終末期がん患者の希望する療養場所として自宅が挙 げられているが, 様々な問題があり, 自宅での最期を迎 えられる患者は少ない現状がある. そんな中でも家族は 患者の思いを知り, 藤や不安, 予期悲嘆を抱えながら 397

参照

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