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月次損益計算の理論的性格について : シュマーレンバッハの理論を中心に

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月次損盆計算の理論的性格について

ーシェマーレンバッハの理論を中心に一

 本来月次損益計算は企業経営の内部的且つ自発的な経営計算要請に思付いて現象せる経営的評価計算であるが、その生 成並びに発展については主として三つの要因が老えられる。  まず第一に前世紀末以来の資本主義的経済社会の高度化に多大の影響を受け、そしてそれは多くの企業が高度なる経済 社会組織を基底にして経営規模の拡大化、企業経営組織の複雑化、有機化に当面し、特にそれは大工業経営化に於いて具 体的に促進されたるものと推察出来るのである。その第二としては、一個の有機体としての企業経営に於ける刺戟機関に も相当する経営計算制度、それ自体の着実なる進歩発展に依存する処が非常に大ぎいと云わねばならない。即ち経営計 算、経営学評価計算に関する理論的研究、特に一方に複式簿記の発展と、他方に↓連の工業会計の進展とによって著しい 躍進を呈した評価計算制度に於いて、その根本原理たる損益計算的思考が一貫せる理論体系を以て確立された事である。 月衣損益計算の生成並びに発展に関して第三には、高度化せる経済社会に於いてその変転動揺期に、企業経営は如何にし てその安定化を考え、更に如何にして経営合理化対策を考慮して行くかと云う問題である。特に之は恐慌或いは不況期に      月次損益計算の理論的性格について      四七

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     月次損益計算の理論的性格について       鱒   四入 当面して産業合理化対策と共に大なる意義を認むるに至ったものである。  1  斯様な情勢の中にその生成及び発展を跡付けんとする月忌損益計算も、実はその史的考察は可成り困難性を含むのであ り、特にそれが内部計算たるが故にその計算方式、計算形態等に関しても殆んど現象形態的には把握が困難であり、それ に加えてその発展段階そのものも非常に歴典が浅いのが難点とされるのである。しかし乍らこの中にあって既にA﹁、世紀の 初期に、月次計算的思考を経営的評価計算として理論付け、そして以後の月次損益計算の理論的研究並びに実務的研究に 多大の貢献を寄せたるシユマーレンバッハ博士の業績については、多言を要する迄もない処であるが、ここに当該問題に 関するシュマーレンバッハの理論的研究を跡付けてみるならば、概略次の如くなるであろう。  ドイツ金属雑誌に﹁工場経営に於ける簿記と原価計算﹂なる論丈の発表以来、 シュマーレンバッハは主著の一つたる ﹁原価計算と価格政策﹂の基礎を為すと考えられる﹁原価算定の理論﹂、及び動的見解の始めとして考えられる財産貸 借対照表か損益貸借対照表かを吟味せる﹁減価償却について﹂、更にシュマーレンバッハに特に因縁の深かった計算価格 の問題等を考察して、 一九〇九年には﹁月次貸借対照三論﹂寓○量訂亘諺N§島器H昌毒口早戸︵国Φ四三凡俗並等華箋。冴三器①塁§既7 ぎぎ国。居。。Q野身柱暴馬心。︶を発表されたのである。ここに於いては月次計算の最初に直面する月露費用計算法が検討されて 居り、即ち計算迅速の為に月末棚卸を省略して当該月の費用を確認せんとするのである。此の計算思考から次には勘定形 式を分割する事もせず、仕入価格又は売価の如き計算価格を適当に利用して、在高と損益とを分割把握する試みが考慮さ れているのは﹁純粋商晶勘定﹂O霧均鴛Φ鼻・鼻。募邑。﹃叶㈹。邑・畠三内。尋p国●快﹃些し騨。。.≡し・1心願である。此の経過と湘前 後して一九一二年には﹁月次利益計算﹂鼠。星占・ぎΩ。引言喜Φ層①。ぎ毒σq・国・隔■巨男轟鳥目なる論文を見るのである。ここに於 いては前記二論文の結晶とも云うべぎ月次損益計算に関する最初の体系的な理論的考察が為されており、月吹損益計算の 性格並びにその基礎原理が吟味されているのである。そして極めて理論的にではあるが費用西熊の迅速且つ正確なる把握

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に関心が向けられている。  一九一九年には周知の如くシユマーレンバツハの主著﹁動的貸借対照表論﹂及び﹁原価計算と価格政策﹂の第一版がそれ ぞれ発表され、ここに内外を震わず経営的評価計算制度に著しい発展の端緒となったのである。処でドイツに於いては特 に第一次世界大戦後は産業経済.復興の時期と成り、産業合理化運.動の最も強く叫ばれたる時であり、従って経営計算制度 も従来と異った新しい分野に於いてその方向付けが為されたのであり、 此の事情が﹁月亥成果計算再論﹂u一①慈聾巴︶ ㍗ ⇔毛玉曾巨。冨荘9窪曹h。奮弓Φ。巨歩。Q.ドや﹃タqσ臼.D9一露ひ.なる論文の冒頭に詳論されて居り、ここに於いて続いて月亥損 益計算の最も重要なる使命とも云うべき経営純損益の抽出把握の問題が吟味されているのである。月家損益計算はここに 至って従来よりも更に新しい両翼に於いてその重要性が認識され、叉広く学界業界を問わずその研究が盛んになったので ある。当時の情勢はドイツ商学士会の雑誌並びにその懸賞入選論交によく反映されている処であるが、シュマーレンバッ ハの論文として﹁月次利益計算とその研究の重要性﹂、更に﹁経済経営に於ける月,次成果計算の理論と実際に関する論丈        集﹂ ︵ドイツ商学±会、一九二八年目の申の﹁月次利益計算論﹂∪壮挙。轟岳魯ΦO①乱立髪①魯当量’に於いてそれが推察される のである。  月次損益計算に関する理論的研究と相前後して、原価計算に関する理論的研究、損益計算に関する理論的研究、更にそ の理論の実践化としての意義を有する勘定組織の研究に多くの丈献を見るのであるが、月亥損益計算は特に﹁コンテンプ         ーメン﹂O電囚。鼻①謹餌冒舞一。鱒刈.の研究によって著しい発展が約束付けられたものと思われる。しかし乍ら月次損益計算 は本来経堂内部的、企業の自発的経営計算要請に基付くものであるが、それが故に経営計算制度の中に於いても、極めて 従属的且つ副次的な意義のみが認められるに過ぎないのであろうか。或いは叉他の損益計算についてその理論的研究並び に実務的研究が極めて画しい故に、その補助的機能が認知されるに留るのであろうか。これらの間題は既にシュマーレン      月次損益計算の理論的性絡について       四九

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     月次損益計算の理論的性格について       五〇 バッハによって深く老究されたる処は概略前述の通りであるが、それに続いてクルン学派の論者達により若干の研究を見        るのである。ドイツに於ける斯様な情勢に対し、英国米国に於いては既に原価計算若しくは管理会計の研究の一環として 月次損益計算的思考が編込まれ、従って個別的にその考察がみられない状態であると思う。我が国に於いても既に若干の           研究は見られるが、その実際に於いては僅かに戦時中の軍需工場に関する原価計算要綱等に内包されている程度であっ て、 一般には原価計算の理論的実務的研究の一環として意義を持つに過ぎない状況である。ここに於いて月次損益計算の 当該諸問題を吟味するに際しては、早きシュマーレンバッハの理論的考察に再度眼を向けねばならぬのである。月女損益 計算の本来の意義、経営計算制度に於けるその使命を認識把握する為に、まず我汝は月次損益計算の基礎原理並びにその 計算上の性格を考察せねばならない。      − ① ② ③ ④ 本論文は﹁動的貸借対照講論﹂第四版一九二六年の中から特にドイツ商学士会の依頼により寄稿されたるもので、当該論文集に於 いては他はすべて懸賞入選論文であって、これは唯一の理論的考察であり、・方向付けである。いわば月次損釜計算の本質諭が究明 されているものと思われる。 月次損釜計算は一般に原価計算と最も密倭に結びつくのであるが、更に簿記にも少なからず関聯を有する。この時特にコンテンラ ーメンを基礎として月次損盆計算はその意義を充分に発揮出来るものであり.此の点に関しては別の機会に考察を試みるものであ るか、銑に久保田教授による﹁コンテンラーメンを墓底とする短期損釜計算﹂なる研究がある。 ︵神戸大学会計学研究会編﹁シュ マーレンバツハ研 究﹂︶ 文献上にば主としてベステ、並びにワルプが著名であり、少なからず理論的考察が知られるが、その他は多く実務的研究又は実務 家的研究が見られるが、特にベステの主著﹁短期成果計算論﹂∪ざ署旨守演目鷺国鴫909響cp。貯旨昌騨一〇らρO.には秀れた理論的体系的な る考察が見られる。ベステに関しては別の機会に考察する。 増地博士の論文︵雑誌﹁会計﹂第二七巻、一、二号︶を始めとして二、三の研究を見るのであるが、久保田教授め﹁短期損盆計算 論﹂は唾一の理論的研究としての多くの注目すべき問題が見られる。

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二        ①  シュマーレンバッハに従って月次損益計算に関する定義とも云うべき叙述を見るに吹の如くである。  ﹁型吹損益計算は年次損益計算と対立して短期損益計算としての特殊なる特徴を有するものである。短期損益計算の特 質は一ケ月よりも短かき単三︵例えば一週聞、+日︶もあり、叉之より長き期闇︵例えば三ケ月︶の事もある。しかし乍 ら之等の内副業損益計算が実際上最も優勢であって、専門的慣用語としても月亥損益計算を以て短期損益計算の識閾型的代 表者の如く見る事と成っている。﹂  ここに一体月次損益計算の特殊なる特徴とは何を指すのであるか。月次損益計算は年次損益計算と如何に対立している か。これらの問題を吟味する前に我々は、 元来月次損益計算が経営計算今度の中で如何なる地位を占めるか、 換言すれ ば、経営計算制度の中に於いて、月次損益計算は他の経営計算と如何なる関係に置かれているかを考察せねばならない。  経営計算制度に関しては、既に早くカルメスの為した簿記、原価計算及び統計の三分岐による考察が最初に試みられて いるのであるが、シュマーレンバッハによれば、このカルメスの体系は計算方法による分類に過ぎぬものであって、計算 目的によるものではない。従って経営計算制度は、︸つは主として対外的な記録計算処理にその特徴を有する財務簿記と、 他は之に対して内部的経営活動の計算制度として、内部過程の把握に特徴を有し、経営過程の経済性に着昌する経営簿記        とに類別されるのである。この見解は今日でも広く工業会計制度に於いて採られている処であるが、この揚煮に年吹損益 計算は財務簿記に属し、それに対し月次損益計算は原価計算と共に経営簿記に属すると振えられる。この見解はレーマン にも共通する処であって、経営の外部生活と内部生活との対立から、経営に於いては外部機能と内部機能とを区別する。        従ってそこには外部計算としての商業計算、内部計算としての経営計算が対立するのである。ここに於いて外部機能とし ては決算報告的任務であり、之に対し内部機能としては経営管理的任務がそれである。かくて年次損益計算はその目的か      月次損益計算の理論的性務について      五一,

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     月次損益計算の理論的性格について       五二 ら前者に属し、月亥損益計算は当然に後者に属するべきものと考えられる。しかし乍ら通例の如くこれを計算対象の観点 より考察する時、 ]方は時闇的︵期間的︶平均に対して経蛍計算が行われ、他は経営的給付に対して計算が存するのであ、 る。従って年次損益計算及び月亥損益計算は共に前者たる期闇計算に属し、それに対し後者たる個別計算には原価計算が あげられる。更に又経営計算、制度が期聞計算と個別計算に類別される時、その期闇計算に於いても年亥損益計算はいわば 状態計算としての性格が強く、之に対し月次損益計算は変動計算たる性格が多分に包蔵されているものと思われる。経営 計算制度に関してはその体系について各種観点より類別されるのであるが、しかし少くとも当該問題から推してそれらは 殆んど消極的な分類に過ぎずして、就中月次損益計算の計算上の性格からして妥当するものとは思われないのである。  月次損益計算が今日では企業の経営計算制度の一環として存在することは周知の通りであるが、この月次損益計算が如 何なる特殊なる特徴を有しているかは、 一に月次損益計算それ自体の計算目的の油魚にあると思う。月次損益計算は本来 企業経営の内部から自発的に要請されたる計算思考が具現化したものである事は前にも述べたが、その生成発展の客観的 原因と併せて、月次損益計算の計算上の目的並びにその特微は、その時代的推移により、叉その置かれている一画経済社 会情勢等汝によって多分に影響を受け、且つそれ自体伸縮性を持たねばならぬ事は当然である。しかし乍らここに一般的         に月訳損益計算の計算上の目的を吟味すれば、主として次の如き職能が見出されるのである。  月次損益計算は第一に経営経過︵bゴ①窪Φ認σq。訂三筆︶の測定を目的とせねばならない。この為にその測定手投として純粋な る経営損益を抽出把握せねばならぬのである。年次損益計算と共に期間計算に属する月亥損益計算もその職能に於いて は、内部的経営経過の管理統制を主眼にするのであって、斯様な内部的短期的経営管理思考の具現としての月次損益計算 を以て経営活動の動的経過を凝視し、より良き経営方策を撃てるべき経営指導に向き、かくして経営の発展を期するので         ある。シュマーレンバッハの言葉を借りれば、正確にして迅速なる月次損益計算は今日では経営や経営指導者の方針を決

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定する上に欠くべからざるものである。市揚に於いても経営内部に於いても、絶えず変化が起りつつあるが、それは経 営の状態にも変化を及ぼすのであって可及的に早く発見されなければならない。そして此の影響が経営に不利である場合 にはそれに対策を考え、逆にその影響が経営に有利であるならば、その機会を助長してその成果を期待しなければならな い。かくして年次損益計算による計算結果よりも短かい期問の経営活動について、外部の利害関係者の何らの制約も受け ない全く赤裸汝な計数結果を迅速に認知して、経営指導に向くのである。経営計算制度に於いて、一般に外部的計算から 内部的計算へと云う時代的要請、換言すれば、決算報告的職能よりも経営管理的職能が重要視されて来た今日に於いて、 経営計算制度の中に於ける月次損益計算の意義もまずここに見出されて然るべきであると考える。  その第二の目的としては、月亥損益計算が経営賞与金︵じ⇔9鉱α訂貯9δ日野︶ の決定基準に役山、1つ事である。 一般に賞与金         には二種類考えられるが、一つは年次総益から支払われる賞与金であり、企業成績の如何により決定されるものである が、ここに重要となる賞与金は之ではなく、純粋の経営活動の結果を基準にして経営能率増進の報償の意味に於いて、主 として上級下級の経営指導者、監督者に純粋経営利益から支払われるものである。従ってこれにはまず経営賞与金が正し く適切に決定される事が前提と成り、若し経営賞与金にも一般経済情勢の景気変動等の影響があるとすれば、此の時既に 之は逆効果を奏しているのである。ここに於いても景気変動等による外部的諸影響を除去して、全く純粋なる経営損益を 早期に正確に抽出把握する事が必須である。  月次損益計算には第三に資金流動性の確保︵oD一〇財①尾ロ昌㈹ 鮎①囑目一騎聞一q一飛誤け︶と云う目的がある。 此の問題については 般経済 社会情勢の推移により問題は別れるが、概括的に二つの場合が考えられる。即ち一つは自己経営内部に不確定なる要因が あって資金流動性が破壊されて来る場合と、他は経済社会的に外部から全般的にその流動性が悪化して来る場合である。 ここに於いては純粋の経営損益も重要であるが、碕それ以上に取引高に関する観察が一層重要と成り、従って更に月次貸      月次損益計算の理論的性格について       五三

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     月次損益計算の理論的性格について      五四 借対照表による補助的任務も要請されて来る次第である。流動性確保の目的と相並んで、月次損益計算には更に信用並び に財務金融目的に対する牧益性の指標︵寄算蟄︸藍富霧Qヨ剰。邑としての職能がある。即ち財務政策から見た牧益性の認定に 役立つ事である。固定設備に関して、その担保能力の決定には物自体よりはその経営の創成していく牧益性が如何なる程 度であるかを判断する方がより一層重要と成る。換言すれば、設備価値に関しては信用担保としての面は背景に遇ぎずし て、経営の牧益性、少くとも経営部門の攻益性が前景に於いて意義があり、重要視されねばならないのである。これは年 次損益計算よりも月卿損益計算が蚊益性の認知に於いて、何ら会計の継続性に制約も受けず、迅速にその将来の傾向を表 現し得る処にあると患われる。  更に月訳損益計算には年次成果を可及的早期に評価見積りする︵﹀び。。。毒言g轟画霞智︸戸塞。餐①9霧。︶為の資料を得るという 目的がある。之は経過せる過去の成果の事後計算としての任務のみでなく、年次決算に満たざる月の成果をも見積りする と云う機能がそれである。しかし此の目的は月亥損益計算の迅速性と正確性に於いてのみ考えられる事柄であって、前述 の諸目的とは性質を異にするものと云わねばならない。更に之に付け加えて、月次損益計算ば経営判断の資料、或いは投 機的見透しの為にその目的を有する事がある。即ち年度利益とその配当金の推算可能性である。しかし乍ら本来的にこの 目的の為にのみ向けられたる月次損益計算は、経営経過の充分なる観察は不可能となり、全く経営指導にも不適応となら ざるを得ないのであり、従ってこの目的の為に他の多くの重要なる目的並びにその職能が完全に凍結凝固されて留るので ある。  以上の如き月次損益計算の目的論は広く一般に認められている処であるが、之等の諸目的に附随して更に原価計算との 関係、及び年亥損益計算との関係に於いて、叉諸法規、特に税法との関係に於いてもその補助目的が考えられない訳では ない。しかし本来的に月次損益計算の計算上の特質が示し、その計算上の目的とする処は、経営活動の動的経過を短期的

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に管理統制し、然してその結果としての純粋なる経営損益の抽出把握を最後的目標にすべぎである。この点にこそ月次損 益計算の特殊なる特徴も発見出.来るのであり、従って又その計算上の性格も包蔵されているのを知るのである。  さて此様な計算上の目的を有する月次損益計算は、経営計算制度の中に於いて特異なる地位に置かれなければならず、 少くとも経営計算体系の中では他の経営計算と何らかの概念上の差異を持たねばならぬはずである。斯様な考察から経営 的評価計算には三個の主要なる計算部門、即ち原価計算、年次損益計算及び月次損益計算が生ずる事に成るとして、ここ に月次損益計算の経営計算制度に於ける地位を明かにしたのは云う迄もなくシュマーレンバッハである。シュマーレンバ ッハはその主著﹁動的貸借対照表論﹂の中に於いて、更にこの経営的評価計算の三個の主要計算部門聞の関係を明・らかに      している。即ちそれによると原価計算、年次損益計算及び月次損益計算は何れも記録及び計算の原則から多くの技術的な 点に於いて共通する処を有するのは勿論であるが、更にそれ以上に観念上結びついた点も多いのである。しかし乍らこの 三者の経営計算の闇に鴬に一致が存在するとは考えられない事である。即ち年次損益計算に於いて計算されるすべての費 用と原価計算上のそれと↓致する事はなく、又同様に月次損益計算の十ニケ月分の合計が年次損益計算の結果と一致すべ きものでもあり得ない。勿論この三個の主要会計部門の計算が完全に↓致すれば誠に理想的である事は自明的であるが、 しかしかかる一致がすべての場合に得られると考えるのは全くの誤りである。かかる↓致を当然の如く考える論者達は、       ロ 所謂↓元論的学説とか、或いはクルン学派に対して旧学派の学説と称されているのである。  経営的評価計算の三個の主要計算部門聞の有機的関係は、シュマーレーバッハによって次の如く図示されて明確にされ    ⑨ ている。  即ち貸借対照表が一方に牧入支出計算と他方に費用評註計算との間にあって、或連絡を立てる事に努めているのと同様 に、他の評価的計算の諸部門の閥にも同様の試みが為されている。三個の評価的計算と離礁支出計算は直接に結合されて      月次損益計算の理論的性格について      五五

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’ 牧入支出計算 月次損益計算の理論的性格について @ CD @@@ CD

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× 年次損益計算 五六 いる。この間の関係は既にシュマーレンバッハを始めとして、クルン学派の学説によっ て明かな処である。我汝がここで更に問題とする処は、この三個の計算部門の関係をよ り深く究明して、そこに月次損益計算と原価計算との関係をより明確に把握せんとする にある。即ちそこには経営計算制度に於ける経営形態の面と、計算要素の面とに於ける 吟味が考えられる。今旦りに前者を形式的関係とすれば、後者はその実質的関係の考察 に成るであろう。ここに於いて月次損益計算は年次損益計算と、如何なる形式的関係に 立ち、如何なる実質的関係に及ぶかを考察せねばならない。

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シュマーレンバツハ薯 ﹁動的砕貸借式日昭崩表払醐﹂土仙阪教授邦訳、四三頁 シュマーレンバツハ著﹁原価計算と価格政策﹂土岐教授邦訳、 一六五頁。シュマーレンバツ ハによれば、経営の会計制度は外部からも屡々見られる檬に二つの部分、即ち営業簿記又は 財務簿.記と経営簿記とから成っている。ここで簿記なる語は最も広い意味に解して、計算処 理や統計的記録まても包含して考え、他方に経営なる語ほここでは狡義に財務部門と対立し て解されねばならない。此の見解は﹁コソテンラーメン﹂に於いてより一層明確に具体化されて説述されている。 古川教授著﹁経営計理論﹂五九頁 。Ω Bゴ白奪。貯暮p爵nUけ巨g9。鉾一畠①Ωo嵩ぎ漢。魯属置嘩一8c。u。。こ。.一−心5 久保田教授著﹁短期損益計算論﹂四三一五三頁 シュマーレンバツハ薯 ﹁コンテンラーメン﹂土岐教授邦訳、 一三頁 GQ盾ャ崇簿Φ昌ぴ帥。げ”∪ト。≦①一洗曾.び一二口鐸σqq先日ob曇一一〇犀のβ国眺。茜。。囲.①oげ目肩昌σQ’N.嗣げ・喝.qσQ◎鱒O.一〇N◎の幹ぴ同一。っ. 前掲﹁動的貸借対照表論﹂ 四一i五〇頁 土岐教授著﹁計算価格論﹂ 一四一二五頁。土岐教授によれば、原価計算、年次損益計算及び月次損益計算の三者か常に↓致して、 年次損益計算と原価計算とは常に同じ項目か同じ評価を以て計算されるものと考え、又之か当然なりと考えている論者は、旧学派

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⑥ の学説とか]元諭的学説と呼ばれる。ケルン学派の学説か拾頭して以来此の考え方は後退し、工業会計に著しい進展かもたらされ た事は周知の通りである。此の三者の経営計算の間の關係について理論的に考察される事が必要であり、ここに一致を見ない処に それぞれの特徴があめ、それぞれの使命が充分に果され得るものと思われる。 前掲﹁動的貸借対照表論﹂四九頁 三  経営的評価計算の本質は諸汝の関係の計算を為す事であって、即ちシュマーレンバッハによれば、費用と牧益との相互 及び綜合的比較を為す事である。この計算思考は費用牧益の比較思考、換言すれば、損益計算的思考として、早く中世期 に於ける複式簿記の胎動と共に当時の商業取引形態に反映して見られたのである。その初期にあっては筆陣計算的損益計 、算として存在し、それが進展して期闇計算的損益計算に至り、更には総括的損益計算の口別計算化として特質付けられつ つ展開されているのであるが、そこに終始一貫している根本原理は、云う迄もなく損益計算的思考である。この計算思考 が月次損益計算にも何らかの形で影響していると思われる。月家損益計算はその初期には、中間貸借対照表として財産在 高を計算対象にするのであった。それは又部分経営対照表、特殊経営対照表として当時の内部的な要請に即応していたと も思われる。即ち計算の客体として財産をとり上げ、換言すれば、資産、負債及び資本に対して内部的に管理統制を試み て、そこに経営計算の意義を求めていたのである。然るにその後斯様な時点的、状態的な管理統制によってはその意義は 少く、従って之に対して経営の動的経過を迅速に管理統制するには、その計算の客体として財産でなく、費用牧益を介し て経営経過の観察を↓層明確に実現せねばならない。之を計算原理の上に吟味すれば次の如く成る。  月次損益計算は年次損益計算とは岩群計算たる点で外見上類似しているけれども、その計算上の性格に於いては相違し  ている。しかし乍らこの相違は両計算に於けるその計算原理の相違に基付くものではなく、唯その計算上の取扱に於いて       月次損益計算の理論的性格について      五七       へ

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     月次損益計算の理論的性格について      五八 のみ異るに過ぎない。即ち年訳損益計算の計算原理をそのまま月次損益計算の中にも認識するのであり、これは簿記に基         付く商業会計の決算技術の計算方法及びその基礎となっている計算原理である。  之はまず前述の如く計算客体の観点から二つの計算方法として現れる。その一つは、営業経過に於いて一定時日の財産 在高を認定してその資本の増減高を認知するか、 叉は期首期末の資本在高を比較して、 その増減高を把握する方法であ り、従って期首貸借対照表と期末貸借対照表とを比較対照して、そこから当該期間中の成果を推定する計算方法である。 この計算方法は、時点在高計算︵∪冨け§讐①。ぼq農︶叉は棚卸計算︵切臥重賞9塗装σ9︶と名付けられる如く、期書中に生じた資 本の増加減少を一定時点に及ぼすすべての影響として考え、之に特に注視するのである。この計算は叉、財産資本の在高 の認定が必要である処から財産状態計算とも云われる。  之に対して他の一つは、 一定期間中に発生せる営業牧益及び営業費用を直接に測定把握して、その差額から成果を算出 する計算方法であり、従って一定期間中の経営活動に於いて発生せる費用牧益の認定が必要であるから、この計算方法を 異聞変動計算︵亡ご署①σq霜雪・・。巨琶σq︶叉は出入計算、継続記録計算︵。Qざ葛引ざβ。画㊤周鍵⇔零ξ。蜜琶σq︶と名付けるのである。此 際には、損益勘定項目或いは損益計算書項目を対象とするから、単に損益計算とも云われる。この計算に於いては周知の 如く損益勘定がその代表者であり、貸借対照表はより多く補助計算の性格を有しているのである。  両計算方法に於いてはその計算対象の相違の外に、簿記の記録計数への依存如何によっても相違が生ずる。即ち時点在 高計算は必ずしも複式簿記に依らないが、期闇変動計算は通例複式簿記に依る。しかしこの両計算はその計算要素として 財産も費用牧益も共に実際の数値の認定に於いて把握しているのであり、この点では後天的計算であり、更に時間的には 一種の事後計算であって、帰納的計算︵冒脅二才Φ罰8佐多⑳︶と呼ばれている。 之に対して、見積計算の如き方法による先 天的計算が更に重要となり、之は時間的に事前計算の方式であって、演繹的計算︵脳㊦Ω9犀腔一くO 凋①Oげ黒星昼・σ◎︶と名付けられている

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計算方法である。  これらの諸計算方法を実際に月次損益計算の特質に於いて考察すれぼ、まずその計算の性格上、そして計算の目的から 経蛍牧益よりも経営費用の把握が重視される必要がある。それは、経営の活動過程を管理統制するに当って経営費用の方 がより直接的であると老えられ、然も経営純損益の発生の根.源を認識して経営管理のより完全を望む処にある。叉その上       ② 当該丈献に於いても月次経営費用の把握に一層重点が置かれているのを見るのである。  月次損益計算に於いては、その経営費用とは販売部門の費用をも含めて経営全体の費用を意味するものであるが、しか しその実質的には、この経営費用︵﹀・日舞9︶は経営原価︵国曇零︶であって、所謂﹁期聞損益計算に於ける費用以外に経         営会計に於いて記帳されるべき財産上の損失はない﹂とシュマーレンバッハがその著﹁動的貸借対照表論﹂に於いて明か にせる甲介の費用とは、その性格の上で、或いはその概念上にて、更には実質的評価的側面に於いて必ずしも一致するも のとは思われない。即ち損益計算の完全性が月次損益計算に於いて必ずしも必要と成らない。換言すれば、 ﹁年次損益計 算に於いては継続性の原則が極めて重要であるけれども、月次損益計算及び原価計算に於いては、之を有せず、之を有せ         ざる事あり、之を有する事を必要とせざる事あり、有せずともよろしき事あり﹂と。それ故に﹁年次損益計算は全部の損 益要素を顧慮して成果を示すものであり、経営経過並びに外部的影響は年訳計算に於いて共に示さるべきものである。し かし乍ら月次損益計算は、どの場合でも経、営経過のみを表わす様に限定し得るのである。叉臨時的な影響を度外、視して継        続性の原則を断念する事も出来る。﹂ 従ってここに於いてはむしろ比較性の原則が優越するのであって、かくしてこそ経 営活動に於ける経済性の変化を認識し、その傾向を早期に認知する事が可能となるのである。  さて或る経営に於ける当月の支出がその儘当月の費用に等しい揚合には、極めて簡単に月次経営費用が把握出来るけれ ども、かかる場合は極めて幼稚な場合か、或いは稀な場合である。通例は当月の支出が当月の費用か、前月の費用か、叉      月次損益計算の理論的性格について       五九

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月次損益計算の理論的性格について 六〇 は亥月の費用と成り、更に之等が部分的に組合わされて生ずるのである。即ち我汝が把握せんとする経営費用及び牧益は、 牧入及び支出によって測定されるけれども、その牧入支出計算と費用牧益計算とは一致しない揚合が多い事は周知の通り である。 ① ⑨ @@ ⑤ oD 薯藻樗b①pび塞財”冨。暮嵩。財。Ωo笥ぎごび霞gげ舜蜂⇔騨Ne滴’F勾’鈎σq.ド一〇菖・鶉●一¢Qω一避 U。屡9竃”Oδ巨。三豊。7のΩ①三更冨。廻転鱒一8c。・ω。・・c。一悼O・久保田教授著﹁短期損益計算論﹂一二六一一四七頁 本稿の始めの部分に於いて述べたシュマーレンバッハの当該問題に関する理論的文献に於いては、殆んど経営費用確認の方法がよ り詳細に吟昧されている。その他の当該問題に関する文献においても同様の事が云い得ると思う。之は月次損益計算の本質解明に 嵩って、その特徴とせる経営内部的、自発的性格並びに多分に経営管理的性格を有する処から、経営費用の把握が第一義的に考え られて来ていると思う。更に月次損益計算において月次収益の把握確認が、実際には計算要素の面における消極的計算要素の認定 把握に依存している点等にもそれが知られるのである。 前掲、 ﹁動的貸借対照表論﹂一二六頁 前掲書四九頁。継続性の原則並びに比較性の原則に関しては、概ね月次損益計算は原価計算と密接なる実質的関係に立ち、従って 年次損益計算とは全く対立的關係に成る。しかし乍ら月次損益計算ドも爾原則に関して、そのすべての職能において原価計算と一致 するとは限らないのてあり、此の点については㈲多くの疑問が残る処である。 前掲書、四七頁、  ω 時点在高計算に於いてまず第↓義的に問題となるのは、棚卸在高の認定である。即ち、 ︵血蝉,財酔+膿一覧﹀副i 油掛譜讃μ雌画龍温︶であるから、費用の闇接的把握と成り、従って費用把握の為の前提たる在高を実際に確定せねばな らない。それ故に棚卸の出来る有体物の費用項員には適用出来るが、無体物の費用項目或いは棚卸の出来ない項目には不        ’       ① 適である。しかし月次損益計算の特徴から棚卸計算の利用範園には限定があり、シュマーレンバッハの指適せる如く、主 に流動的有体物についての費用把握方法となる。例えば、第一に四種が少く且つ取扱量の多い有体物、第二に目盛測量器

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などの取付けがあって在高が容易に知れる揚麩、第三に材料の如く継続的に仕入の順序に従って消費され保管されている 最合等である。かくして棚卸計算法は時閤区切りの可能なる費用項目には適用出来るが、単位当りの費用から期聞費用を 求める揚合には意義.が無いと云わねばならない。更に具.体的に仕入販売の事情によって棚卸の時点と呉体的取扱方針を統        ゆ 一せねばならない。要するにこの方法はシュマーレンバッハの云う如く﹁一般に多くの経営が自己の原材料をそれ相当に 保管している無期には、費用の大部分がこの方法によって把握出来る﹂のであるが、実際にはそれに要する時聞と手数を 考慮して、月女損益計算の性格上必ずしも適当なる二言とは云えない。従って年衣損益計算に於いては、此の棚卸法を主 体にするが、月次損益計算に於いては、次の記録計算法を主体にして、この棚卸法は補助的手殺とするに過ぎない。  又同様にこの事は、本来月次損益計算が経営経過の測定並びに管理にその主眼が存するのであるから、所請時点のみの 観察による間接的費用把握方法で以ては、充分とは云えない。ここに財産を対象にする計算方法の自らの限界が存するも のと考える。即ち経営活動の極めて静態的な間は、全く聞接的な方法によるも或る程度当時の経営計算要請に合致出来た のであるが、少くとも今日に於いて特にその動的経過を観察せんとすれば、一般会計理論に於ける財産計算から損益計算 へと云う顕著なる動向に鑑みても、その適用限界を痛感するのである。ここに於いて形式的には年次損益計算と類似せる 月次損益計算も、実質的には可成りの相異を認識するに至るのである。  シュマーレンバッハがその論文﹁月次貸借対照表論﹂に於いて取扱つたのは、 経営に於けるこの棚卸在高の問題であ り、月次揖益計算の計算迅速の為に月末棚卸確認を省略する葺合の月次費用把握の研究であった。そこでは、後の﹁月次 利益計算﹂に於ける各種計算方法の基本的愚考が培養されているのである。即ちその考察方針は、第一に当該月の消費支 払額による費用把握、第二に費消引出、記録額による把握、第三に月割計算等による費用配分を以て当該費用を確認し、 第四には生産数量単位から逆算的に遡及計算的に費用を認定するのであって、何れもかくして月末棚卸を省略してその目      月次損益計算の理論的性絡について      六一

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     月次損益計算の理論的性格について       六二 的を達せんとする。従ってそこにば更に進んで勘定形式を二分して、月次損益を計算する勘定と、在高を認定する勘定と に分割する構想や、叉売価等に依る計算価格を適用して、月奏損益計算を為さんとする試みが見られるのである。          ② 月次経営費用の把握に於いてその帰納的計算の典型的なるものは、期間変動計算である。之は記録計算により、通 例は期闇中継続して直接に経営費用の把握に当る継続記録法によって、月家経営費用を確認するのである。即ち︵面磁,謄 爵+膿bン観酬−雌油庄翻蟄H面掛餅酬︶であるから、経営費用は例えば或る倉庫に於いて直接に継続的に把握され、叉 同時に之によって直接に管理統制され得る長所がある。即ち或る倉庫はその入麿出庵を数量計算的にのみならず、価値計 算的に把握せねばならない。  月次損益計算は本来独自の計算形態を有すると云うよりはむしろ、他の経営計算制度を援用する事が多いのであるが、 ここにその↓例を見る。即ち簿記、原価計算に於いてこの記録計算法が多く採用されている処から、月次経営費用の把握 はそれに依る事が出来る。更に又、この計算方法によって前述の如く原材料の直接管理が最も有効に出来るのであり、そ の出入状態が認知され、帳簿在高もその儘可能である。即ち在庫品の管理統制にその意義が大きい。之に関してシュマー       ゆ ンンバッハによれば、 ﹁この計算方法は既に早くから非常に広範園にその実施を見るのであるが、之によって経営全体の 繁栄は勿論、個人的管理の排除、不慮の災難や非節約的な費消に対する準備対策も自発的に到来するものである﹂と。  しかし乍らこの方法にも、その適用限界は認めねばならぬのであって、まず第一に記録計算技術の方法に関して、第二 にその計算内容に関して、特に月次損益計算の計算上の性格から問題は多いのである。従って経営の主要材料は勿.論、補 助材料に至るも、それが組織的に保管されその出魔が秩序良く整理されている場合、叉は一箇所の倉庫部門でその保管並 びに出庫が記録されている揚合に、その利用範園は最も広く成るが、しかしここにも経営活動の複雑化に即応して、より 正確なる経営費用把握の方向にその聞題が残る。更に記録計算に際して、如何なる価格を用いるかについて特に計算価格

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の問題も吟味されねばならない処である。継続記録法の適用限界は之等問題に内在する訳であるが、月次損益計算の特性 から、計算の迅速とその経費の点から、同じ費用項目でも年並損益計算と異る把握方法を採り、叉絶対的正確性よりも相         対的正確性を目標にして計算が進められる事が多く、その結果は年吹損益計算に於いて不正確の調整を賦課すると云う事 にも成るのである。  継続記録法の如き計算法も適用せずに、商晶勘定から帳簿上の財産在高と営業損益とを認知する工夫が、シュマーレン バッハによって﹁純粋商晶勘定﹂なる論丈の中で為されている。即ち之は、製造勘定にも共通する処であるが、当該勘定 のみを採り上げ、それの分割に要する煩雑な手数をも省略して、仕入価格叉は売価の如き計算価格を適当に利用して、そ こから財産在高と経営損益とを抽出把握せんとする試みである。髭の構想もやはり彼の﹁月次利益計算﹂に於いて理論的 に押し進められていると思われる。  ここで棚卸計算と記録計算に関して、年次損益計算と月次損益計算の関係をシュマーレンバッハに従って考察するに、         その著﹁動的貸借対照表論﹂に於いて、﹁年次損益計算は要するに公の性質を有する。従って法律上の、即ち税法及び会 社貸借対照表としての立場から或種の粉飾を有し、貸借対照表はもはや真実ではなくなる事がある。之に対し月次損益計 算は全く内部的な経営計算要請によるものであって、普通かかる装飾を必要としない。﹂更に叉、﹁月次損益計算は必ずし も常に貸借対照表を用いない。多くの経営に於いては純然たる費用及び牧益計算で済ます事もある。しかし之に附属する 月亥貸借対照表は重要なる補助手段であって、計算が発展して月次貸借対照表を挿入する事もある。之に反し貸借対照表 のない﹁期末決算は今日では最早実際に行われない﹂のである。かくてここに月次損益計算は記録計算を、年次損益計算は 棚卸計算を選ぶ事と成る。それは﹁棚卸計算は、長期計算の場合でも短期計算の場合でも殆んど手数は等しいのであるが       も 記録計算の手数は期聞の長短に比例.する﹂からである。従って﹁年亥損益計算に於いては棚卸計算は著しく発展し、月次      月次娯益計算の理論的性絡について      六三

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     月次損益計算の理論的性格について       六四 損益計算では之は余り利用されない事を知る﹂のである。  ① oDo﹃筥鷺①昌ぴ鶏悶⋮宮2口暮︸一。ロ①Ωo芝ごゴび曾Φ9崔鐸口堕一〇一悼●.う。a.︼coひード    Uo議。ぎΦ”∪δコδβ暮二〇犀①Ω④毒ヨ芦弓8ゴ冨=口㈹.一〇悼cQ”弓。ρゆ一一〇・    前掲﹁短期損益計算論﹂、 一三三一四頁、及び二一四i六頁  ② QQ魯崔籍gび讐げ”冒g簿一一〇ぽΦΩ9司ぎ喬ぎ胃8︸旨口員σq.一ε卜⊇噸己。一。◎9  ③の魯皆巴g蜜魯§ら.○●一εPの=。。刈■    のOげ誉P一Φ昌ぴ蓉ロO犀”P餌’○・一ゆ悼cO‘mo麿・一〇1一A.    前掲﹁短期損益計算論﹂一三五一七頁、一二七一二二四頁      一  ④ψ昏日巴①昌舘﹃帥.鴛・○二〇夢ω﹂。。ド  ⑤ 前掲﹁短期損益計算論﹂、二一三頁。 こ勉は期間損益計算において、経済性の尺度として収入及び支出が考えられ、之によって    量られる費用及び収益の計算としての利益計算の結果が、経済性の表現としての利益であり、更に評価の面においては、本来国民    経済的価値によって計算されねばならぬが、実際には国民経済的価格を以て処理している点等々に存する。  ⑥前掲、﹁動的貸借対照表論﹂四三一五頁 四  経営費用に関する実際額の把握たる帰納的計算に続いて、月次損益計算に於いては特に計算の迅遠性とその管理の故に、        一種の見積額、予定額による費用の把握たる演繹的計算が重要となって来る。本来見積額の算出には二つの形態がある。そ の一つは時問を単位基準にするものであり、他は給付量叉は生産数量を基準にする場合である。何れの場合も費用把握が 容易且つ迅速に出来る事がその長所である。換言すれば、此の演繹的計算の職能は、斯様に求めたる予定額距如何程に計        ② 算上の意義を有するかに依るのである。これについて通當三つの管理的統制的職能が考えられている。  第一には、実際棚卸在高と予定在高との比較によって、在高に対する管理統制である。第二は費用に対する管理統制の

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職能、第二二には経営純損益の抽出把握の職能である。  壁厚の点に関して月次損益計算は、特に原価計算と密接に結びつく。原価計算、に於ける固定的原価、比例的原価の分割 も叉月計損益計算に於いて重要となる。即ち原価計算の資料に基付いて月卿経営費用を把握する為に、原価計算上の原価 の分割に即応して、月次費用を、主として時間の経過と共に発生する固定的費用と、主として生産数量と共に変動する比         例的費用とに類別するのである。かくてここに予定額、見積額の諸機能を考慮しつつ、演繹的計算を類別すれば、第一に 主として固定的費用を計算の対象にする処の予定割当法による先天的評価計算、第二に主として比例的費用を計算対象に する遡及計算法による見積費用計算、そして第三に引当法による費用把握計算と成る。  ①前掲﹁短期損益計算論﹂二二五頁  ② cQ島白巴g訂終”9●勲O﹂O一ト。薗。。。・︼£一鼻・    ωoげ営巴Φ昌び匹。げ”評9●○・一のゆcQ﹂ひワω 一心IcQ●    前掲﹁短期損益計算論﹂二三八一二四二頁  ③醜魯琴箪魯び豊二即㍗ρ一2Nの﹂c。9    0QOげ白舘①昌び90げ⋮塑●㌘O。一〇ゆGQ噸ロワ。。.竃一PO    前掲﹁短期損益計算論﹂二二三頁  ω 予定割当額による先天的評価計算は主として固定的費用を把握するのであり、それは時間を基準に計算期聞を区切 って把握出来るのであみ。即ちこNに於いては、固定的性質を有する費用項目で生産数量に関係なく均一的に消費される 費用置月がその対象と成る。例えば、定額の減価償却費がその代表的費目であるが、工具器具を初め補助材料たる機械油、        清掃材料等、生産高に対して幾分逓減的費消の傾向にある費用種目、並びに各種償却費、修繕費の計算方法も之に依るこ      とが多い。更に固定的費用に関する月別割当表の作成に依り、或いは全く原価計算組織に於ける資料を基にして、シュマ      月次損益計算の理論的性格について       六五

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     月次損益計算の理論的性格について       六六 iレンバッハが﹁月数利益計算﹂に於いて例示せる如く、原価配分勘定、原価配分元帳又は原価配分表によって、当該月 にかxる経営費用を把握するのである。即ち蒙る財が経営に入り来る時に、その財の総消費期聞を予定してその各月に割 当て、かくして各種の固定的費用種目を総計して費用把握とする。従って帳簿上の在高も同時に認定されるが、之とは別 に実際消費額の記録一覧表が作成されれば、そこに於いて実際額と予定額との比較により当該補助材料等の巧拙状態を察 知出来る便宜がある。かくして短期的に経営経過の管理統制が可能となるのである。  月次損益計算に於いては年亥損益計算と違って、その耐用命数又は総消費期間が一ケ年以内の場合もその適用を見、そ こに固定的費用として把握するから‘、従って予定割当額による方法の参学範園は可成り広いと云える。しかし減価償却費        についても、実際には年亥損益計算と月衣損益計算とはその取扱品に於いて相違がある。第﹁に月吹損益計算は本来内部 的経営的な目的を有する故に、決算の如き公示性、対外性に制約される事なく、本来の経営活動による償却費を算出計 上し、之以外のものは計上しないのが原則である。然も毎月の帳簿在高叉は実際在高を基準にしないから若干事実に即応 しない欠点はあるが、之は決算に於いて調整されるのであって、こxに比較性が確保出来るのである。第二は記帳上の相 違であり、月次損益計算に於いては毎月記帳されるのみならず、特にシュマーレンバッハの創案にか迂る標準工業会計組 織︵コンテンラーメン︶に於いては、全くその取扱を異にするのである。月亥損益計算と年女損益計算に於いては、丁度 原価計算と期間損益計算とに見る如き関係が生ずる。換言すれば、月次損益計算に計上されて然も年次損益計算には計上 されない処の費用種目は、附加費用であり、之と反対に月次損益計算には取扱われない費目は、中性費用である。此の関        係をコンテンラーメンによれば、クラス2に年次損益計算の減価勘定を設け、クラス3に於いて月亥損益計算上の減価を 処理する勘定を設ける。そしてクラス2の勘定は期末にのみ借方記帳され、その残高は期末損益勘定に振替えられるが、 クラス3の勘定では毎月月訳損益計算によって月詣減価が貸方記入されるのである。

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 要するに此の種の計算方法には、命数法、償却法︵客ωQ腎Φぎqお.︶、十二分法、月割法︵N邑畔邑琶αq︶、及び引当法︵閑ぎ写        。・ 戟B碁霧︶が考えられる。引当法に関しては後述するが、十二分法については、その経営の季節的変動並びに生産事情に よる操業度の変化に対して、月亥均分負担額の計上が必ずしも妥当しない喜もあるが、しかし月次損益計算の計算特徴か         ら、計算の便宜と迅速の為にその利用は可成り広いと云える。シュマーレンバッハの言葉を借りれば、 ﹁月次計算に於い て時の経過に依存する費用では、十二分する事が屡汝用いられたる配分法である﹂と。  ①の9皆筥。暮舘﹃冒。暴艶。9ΩΦ鼠旨び㊦話。冨5轟﹄O藁。・=c。ρ  ② 前掲﹁短期損益計算論﹂二二八頁  ③  払剛箔濁量目、 二二山ハ頁  ④シュマーレンバッハ著﹁コンテンラーメン﹂土岐教授邦訳、四九一五〇頁  ⑤ oQ魯白箪Φ尋9魯”勲勲ρ一〇Mc。・の’一〇  ⑥前掲、﹁動的貸借対照表論﹂四四頁  ②、比例的費用を計算対象にする見積費用計算︵oQo目卿葦毛即oq霞①魯圏琶09︶に於いては、逆算法又は遡及計算法︵切9すΦ魯﹁ 豊轟&霞曇苫讐鑑・穿。ゴ言8によって費用が把握される。即ち原価計算に於ける比例原価の如く、製品単位又は給付単位 当りの費用が比例的に発生する事を前提とする。従って前述の帰納的計算たる棚卸計算、継続記録計算その他の計算方法 によって把握される融合にも、その費用の性格が此の前提に合致すれば見積費用計算による事が多いのであり、特に計算 迅速の点と経営経過管理の面に於いてその長所を知るのである。之についてシュマーレンバッハは、 ﹁比例的費用を給付        から遡及して計算率を以て推定する遡及計算を用うる事は、月割損益計算の特有のものである﹂と述べている。  こxに対象とする費用種目の範囲については、それが厳密な意味にて正比例の関係になければ、全く目的的な経営態様 の管理に適しないと云う観点に於いては幾分狭いのであるが、実際にはシュマーレンバッハも指適する如く大約比例関係      月次損益計算の理論的性格について       六七

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     月次損益計算の理論的性格について      六八 にある費用種目も把握されて良い。即ち作業時間単位を基準にして作業声問払制の賃金項目にも適用出来、又二種以上の 合金材料を使用する場合に、両者の聞に一定の合金構成比率がある時、何れか一種の合金材料に比例関係があれば、之か        ら把握せんとする費用種目を逆算する事により他の費用種目まで推算出来る。かxる場合此の方法はその適用条件を若干 緩和すれば、可成り広範愚に利用出来る事となるのである。  予定割当額に於いては、時間を基準にして予定数を算出したのであるが、こXでは給付量又は生産数量を基準にして費用 を見積り計算する事は前述の通りである。さて此の見積額即ち見積費用、計算上の費用が如何なる機能を有しているかに ついては、前にも若干触れた処であるが、特にごxに演繹葡計算の三指も存するし、又同時に月亥損益計算σ特性も充分 に内包されているものと思われる。シュマ﹂レンバッハはその﹁月次利益計算﹂の中に特に遡及計算による月吹損益計算 の為に一節を設けて論述しているが、 一般に勘定形式によって記録計算している場合に、その借方には実際費用額、貸方 には見積費用額となって、此の勘定の残高が借方にあるか貸方に来るかによって、その費用種目の利用飾約状態が認知出 来る。即ちそれが借方残の時は当該費用種目の費消が拙劣であり、反対に貸方残の時は巧妙と成り、若し残高が生じなけ れば見積通りの状態であった專が機械的に表示されるのである。更に之が数量計算的にも可能であり、実際消費量と見積         消費量との比較も実際に有意義である事が、原価計算的事例を以て説述されている。即ち費用把握に於ける管理統制の手 段たると共に、在高管理にその意義が大きいのである。又遡及計算法は棚卸計算法、継続記録法と共に、相互の関係に於         いてそれぞれの計算法の不備を補完し、そこに新しい適用領域も開ける事が指適されている。  しかしこxでも最も重要なる問題は斯様な見積費用を算出する為の生産数量に乗ずべき単位当りの見積率、計算率であ る。之につきシュマーレンバッハは、全く原価計算に基付き、 ﹁原価計算的に算出されたる原価﹂ ︵冤ざ二四。・慧蚤鵬Φ        6。 @}畠。。・言β︶を当てるのである。 こ&に於いて特に月亥損益計算は原価計算と密接に関聯するに至るのであって、 ﹁月次

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損益計算は一個の期間計算であるが、年亥計算よりも著しく原価計算に密接に結びつく。 いわば原価計算上の利益︵閑帥甲        宥算巨・・㈹Φ鼠導︶の月次的集積であって、双方その評価原則を同じくする﹂のである。更に月次損益計算の結果に関して月 亥貸借対照表を作成する総合もあるが、 ﹁一般には綜合原価計算を行う経営では月女貸借対照表を作成する傾向があり、         個別原価計算を行う経営では、原価計算表を以てそれに代える事が出来る﹂のである。叉その評価については全く計算価       ゆ 格の問題として、既に早くから原価計算理論に於いてその研究を見る処であるが、勿論月亥損益計算の特性から終始原価 計算に一致するとは必ずしも云えない。こNに月次損益計算と原価計算の実質的関係を更に吟味すべき段階に至るのであ るが、之については別の機会に考察せねばならない。  ①前掲﹁動的貸借対照表論﹂、四四i五頁  ②の魯巨鎮㊦暮g﹃餌.斜〇二〇声幹蕊O    前掲﹁短期損益計算論﹂一四〇一一頁  ③禦﹃日三霧ゴ。﹃卸勲・O.一2陣﹄=お  ④ 礁魯ま巴8び鴛犀”欝欝○・一2卜⊇■。歴。堂‘一8一倉  ⑤ ω魯日巳雪冨魯”即・穿ρ一〇一ドω・一。。O●  ⑥土岐教授著﹁計算価格論﹂二二頁  ⑦前掲書、二三頁  ⑧解冨邑㊦・μ冨。﹃穿勲○●ち箪の=蕗・  ㈹ 引当法による費用把握計算に於いては↓般に引当金勘定の設定に依り行われ、そこで把握される費用は固定的な性 質を有する費用のみならず、比例的費用にも及ぶ事が多いのであって、こxに演繹的計算の中でも他の計算と若干特異な 点が見られる。通例此の計算方法は引当金勘定が時の経過に比例して設定される。即ち此の方法で費用を把握する場合に は、費用の計上と共にその相手に積立引当金を設けるのであり、引当金勘定に計上され、之を一定期午後の当該費用種目      月次損益計算の理論的性格について      六九

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     月次損益計算の理論的性格について      七〇 の実際額と調整するのである。          此の計算方法に於いては、例えば未払の銀行支払の利息や手数料、保険料、給料、租税公課等を初め↓般に未払の販売 費、営業費が把握されるのであり、更に定額に非ざる実際の経営活動の減価償却費が、月次損益計算に於いては引当法に より把握される。シュマーレンバッハによれば、 ﹁月次計算に於いては減価は引当勘定で為される。それは月次計算に於        いては年次減価が将来の費用と見られるからである。﹂ 月亥計算に於ける減価は、原価計算に於ける原料計算及び聞接 原価にも関係するのである。従って↓般に此の計算で把握される費用は、第一に既に支払の済みし費用、第二に未払の費        用、そして第三に将来に於いても支払わないが所謂附加費用に当る種目に迄及ぶのである。  附加費用並びに中性費用に関しては前にも触れたのであるが、全く原価計算と期聞損益計算との関係に於ける計算要素 の差異に等しいと考えるのであるが、既に早くシュマーレンバッハを初めとしてクルン学派の理論的解明を見るのであ         り、更に我が国に於いても深く考察されている処である。しかし乍ら月次損益計算に於いては、実際問題として此の分野         にまだ多くの吟味されねばならない点が残されていると思われる。    ωOげ目㊤8昌び帥Oず”帥.即・O・一〇一悼・ω・一¢一●

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⑤ 前掲﹁動的貸借対照表論﹂四四頁     、 前掲﹁短期損益計算論﹂一四三頁 前掲﹁計算価格論﹂六五−八二頁、此の点に関する文献は非常に多く、 一般に期間損益計算と原価計算の青雲において論説されて いるのを知る。 此の画題に関して.は別の機会に詳しく考察せねばならない。経営費用の側面のみならず、経営収益の側面にも同様の関係が考えら れ、中性収益並びに附加収益の問題とも関聯して吟味されねばならない。 五

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 月次損益計算に於いては一般に経営費用の把握計算に.その重点が向けられて、経営牧戸の認定把握にはその分折が比較 的消極的である事は前にも述べたが、 シュマーレンバッハにみるも多くの部分に於いて経営費用の把握が重視されてい        る。即ち﹁月次利益計算﹂に於いては、経営浜益の把握に一飾を設けてはいるが、その計算要素等が実質的には原価計算 の内容から規定される故を以て、積極的要素たる売上高から控除されるべぎ費用の問題に転化されており、僅かに製晶と 販売部門乏の間に於ける計算価格の問題が吟味されているに過ぎない。之は本来﹁積極的計算要素は、原価計算では給 付、期間損益計、算では牧益と称し、共に売上による牧入によって測定される。従って両計算に於・いては共通の概念を持つ        と考えられる﹂という処にあって、それ故に月次損益計算に於いても極めて消極的な考察に過ぎないものと思われる。  経営牧益の把握に関しても経営費用の糟糠と同様に、帰納的計算及び演繹的計算から成る計算原理が考えられるが、実 質的には月次費用に基付く隠勢計算の方法が特に合理的であり、然も本来の月吹損益計算の目的に一層適応するものと思 われる。唯計算迅速の為に特に演繹的計算が利用されるのを知る。即ち給付在高としての製品棚卸在高等の増減変化が甚 だしい経営に於いては、見積計算又は予定計算によって実際計算の代りに把握される事がある。又経営牧益の評価問題に 関しては逓例売上に依る牧入によって測られるが、時には計算価格が重要視される事もある。  月次損益計算はその基礎原理に基付いてその最も重要なる目的、即ち経営純損益の抽出把握に向くのであるが、特にド イツに於ける第一次世界大戦後の不況期と経済復興期の如き時代にあっては、本来の月次損益計算原理に基付くのみで全 く正確な純粋の経営損益が抽出可能であるとは必ずしも云えない。こxに景気変動要因を主とする経営外部的影響を計算 的に除去して、 本来の経営活動から生ずる損益のみを抽出確認し、 然して月次損益計算の目的を達成せんとするのであ る。即ちシュマーレンバッハによれば、外部影響として、ω景気の影響、②季節の影響、③流行の影響、㈲機構の影響に      類別され、更にこの中でも特に重要なる考察が必要とされる景気変動の影響については、特に月次損益計算に関して、 回      月次損益計算の理論的性格について      七一

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     月次損益計算の理論的性絡について      七二 価格差の変化、㈲操業度の変化、㈲註文の構成関係の変化、同市場関係の変化に伴う特別費用が考えられ、その著﹁動的         貸借対照表論﹂に於いても深く考察されているが、特に月亥損益計算の計算上の特質並びに性格から詳細に分析されてい        るのは、 ﹁月亥成果計算再論﹂なる論文であって、こXに於いて月亥損益計算は経営計算制度に於いて更に一段と新しい 重要なる地位を占めるに至ったのである。経営純損益の抽出把握については更に別の機会に於いて吟味せねばならない。  以上に於いて特にシュマーレンバッハの理論を通じて、月次損益計算の本質に関する根本的問題の所在を認め、月次損 益計算の基礎原理の考察から、経営的評価計算制度に於ける月並損益計算の占める地位並びにその計算上の性格を若干吟 味し、そこに多くの問題を提起したのである。しかし月次損益計算の最も重要とする意義は、以上考察せる中にも指適し た如く、企業経営の合理化に於け.る経営計算制度としてのそれである。従って特に此の観点からも、経営経過の管理統制 と、その経済性測定の為の純粋経営損益の抽出把握が理論的根拠に於いても重要となるのである。こ玉に於いて更に月亥 損益計算の理論を、その儘実践に移すに最も適当とするコンテンラーメンが既に研究されており、叉大規模経営に於ける 管理組織の側面よりは、報奨制による経営管理の提唱と相まって、月額損益計算の重要なる使命が一層認識されるに至る のである。  ①砂島旨覧Φ喜毬﹃費勲○﹄o藁。。ω二2fド  ②前掲﹁計算価格論﹂六三頁

 ③前掲﹁動的貸借対照表論﹂三五六頁   ④前掲書三五八−三六九頁        

,  ⑤QΩ畠露巴①暮霧﹃日①名㊦犀①邑冠冒騎魁霞§量臣魯①5三白。︸霧§ぎ冒堕凶・隔・F緊甜﹄o二号P。・。・﹂心orδ。。・  ︵附記︶ 禽、恩師名古屋大学土岐教授並びに後藤助教授からは平素御懇篤なる御指導に預り、叉本稿の発表に当っては本学山本教授、      岡本教授、小倉助教授並びに鈴木講師から種々有益なる御忠言を賜わった事に関しまして、末筆乍ら記して感謝致します。       ︵一九五五・九・一〇︶

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