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書くことの多様性を生かした作文の年間指導計画に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)書くことの多様性を生かした作文の年間指導計画に関する研究. 教科・領域教育学専攻 言語系(国語)コース. M07139C 西村 文晴. 案方法を提案することが本研究の目的である。. 1 研究の目的  生徒の多くは自分の考えを書くことを苦手と している。そのため、書く力が要求されるよう. 2 論文の欄成. な課題に対しては、すぐにあきらめてしまう。. 第一章 書くことの多様性. また、「書くこと」の授業では、意見文や説明.  第一節 書くことの多様性をとらえる観点. 文の書き方を指導したり、書くことのプロセス.  第二節 読むことと連携する府川源一郎・. をおさえた指導もしたりしているが、習得した.      高木まさきの「書き換え」学習. ことを他の場面の書くことに活用できない。.  第三節 国語科の枠をこえた場との連携が.  平成19年からの全国学力・学習状況調査で.      可能な「課題条件法」. も、書くことに関して問題点が指摘されている。.  第四節 作文の基礎力を育てる大西道雄の. 特に、文章や資料から読み取った内容に対して.      短作文指導. ある条件のもとで自分の考えを書くことを苦手.  第五節 まとめ. としている。無解答が多いことも大きな問題と. 第二章 作文の年間指導計画に関する先行研究. なっている。.  第一節 基本的な考え方.  こうした現状は、どのような授業改善をして.  第二節 作文年間指導計画の主な類型. いったらいいのかということに対してのメッセ.  第三節r三本立てプラン」の有用性. ージとしてとらえることができる。書くカの充.     一書くことの多様性を生かす基盤とな. 実を図るには、授業改善が必要である。自分の.      る特色. 考えが相手に効果的に伝わるように、根拠を示.  第四節 まとめ. して筋道立てて、意欲的に書く学習を意図的・. 第三章 調和的、系統的な作文年問指導計画の. 計画的そして継続的に取り入れたい。そのため.     試案. には、単発的に授業改善を行うだけでは難しい。.  第一節 調和的、系統的な作文年間指導計画. やはり一年間なり三年間なりの長期にわたる期.      の試案. 間を想定して指導計画の検討を行う必要がある.  第二節r三本立てプラン」の作成手順の概要. と考えた。.  第三節「三本立てプラン」に基づいた年間計.  よって、教師が主体的に、子どもや学校の実.      画の作成過程. 態に沿って系統的な作文指導の年間計画を構想.  第四節 書くことの多様性を生かした年間計. するときの基本的な考え方と、その具体的な立.      画の具体化. 一288一.

(2) 3 研究の概要. て、その類型化を通して、年間計画の各タイプ.  第一章では、教科書の作文単元に依存する指. の特徴を解析した。そのうち、r教科書の作文. 導法の問題を起点とした。そして、教科書依存. 単元」「作文法」「自由作文」の三つの領域で成. から抜け出すための手立てを、(1)作文指導の. り立つ「三本立てプラン」の年間指導計画が、. 連携の場を広げていくこと、(2)基本的技能の. 次の特色を有していることを明らかにした。. 指導を日常的・継続的に積み重ねること、の二.  (1)各種の文や文章を書く力を調和的に養う. つとし、この二点が反映された作文指導を、書. ことができる。(2)文章表現の基礎技能を系統. くことの多様性ととらえた。. 的に伸ばすことができる。(3)作文学習に興味.  作文の題材・テーマを「読むこと」の領域か. を持たせることができる。(4)指導の焦点がは. ら求め、作文指導の連携の場を広げている実践. っきりとしていて、指導しやすい。(5)社会生. の代表例として、府川源一郎・高木まさきの「書. 活に必要とされる言語活動を充実させることが. き換え」学習などを取り上げた。作文の時間と. できる。(6)プランの立て方が大切にされ、教. して行う「書き換え」学習は、「読むこと」の. 師が自ら計画を立てるのに役立つ。. 時間でも積極的に行うことができる実践であっ.  これらの特色は、子どもや学校・地域の実態. た。. に合わせながら、教師が自ら、指導方法のバラ.  また、作文の題材・テーマを他教科や特別活. ンスのとれた系統的な年間計画を作成するとき. 動等の領域から求め、作文指導の連携の場を広. に「三本立てプラン」が有用であることを示す. げている実践の代表例として、奈良県国語教育. ものであると指摘した。. 実践研究会の「課題条件法」による作文指導を.  第三章では、子どもの書く意欲・書く力を高. 取り上げた。子どもは身近で新鮮な話題や知的. めるための調和的、系統的な作文年間指導計画. 好奇心を揺さぶる話題に接して、書くことに没. の基本モデルを提案し、中学校各学年の年間計. 頭する。国語科以外の場でも、目的に合った作. 画の例を一覧表にして提示した。その際、「書. 文条件を自分で設定して書き進めることが可能. き換え」学習などの方法を効果的に生かして単. となる実践であった。. 元の学習内容や学習方法を具体化することで、.  さらに、作文の基本的技能の指導を日常的・. 作文指導の連携の場を広げ、基本的技能の指導. 継続的に積み重ねていく実践の代表例として、. を継続的に積み重ねることを重点にした年間計. 大西道雄の短作文指導を取り上げた。大西の短. 画の構築が可能となることを、実際の作成過程. 作文指導は、指導事項を作文課題・条件として. をたどって検証した。. 整備することで作文基礎カの形成を促進するも.  今後の課題は、評価のあり方や具体的な評価. のであった。. 方法を打ち出した年間計画へと改善していくこ.  これらの実践は、いずれも子どもが書くこと. とである。また、他教科と連携する単元を実践. の多様性を実感しながら意欲的に書くことに結. する場合の具体的な連携の仕方を追求しなけれ. びつく指導であった。. ばならない。.  第二章では、作文指導の手立てを有効に機能.       主任指導教員  堀江 祐爾. するために不可欠な年間指導計画に焦点を当.       指導教員 吉川芳則 一289一.

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