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児童におけるネガティブなルミネーションと抑うつとの関連性について

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Academic year: 2021

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(1)児童におけるネガティブなルミネーションと抑うつとの関連性について  学校教育学専攻 臨床心理学コース.  M070861.    安本 祥子 うかを検討することを目的とする。.  近年,子どもの抑うつに関する研究が注目 され,実態把握のための調査研究が盛んに行. 【予備調査1. われている(村田,2006)。これらの研究によ. (1)目的と方法. れば,抑うつ状態を示している子どもの存在.  子どもの抑うつ状態を早期に発見し,抑. が明らかにされ,抑うつを未然に防ぐための.  うっ状態の改善や予防的な介入の必要性を. 介入研究の必要性が指摘されている(佐藤ら,. 鑑み,前思春期である小学生5年生∼6年. 2009)。しかしながら,子どもの抑うつ状態が. の小学生児童に,子どもの抑うっを測定す. どのような要因によって生起するのかといっ.  る尺度であるDSRS・Cを使用し,抑うつ傾. た心理的要因に関する研究はほとんど行われ. 向にある児童を把握すると共に,ネガティ. ていないのが現状である。子どもの抑うつに. ブな反すう(ノレミネーション)を測定する. 起因する要因を検討するためには,伊藤らの. 尺度であるネガティブな反すう尺度を開発. 研究(2005)が参考になる。. する。.  伊藤・上里(2005)は,うっ状態の心理要因. (対象者). としてネガティブな反すう(ネガティブな事. 小学校6年生 26名(男子ユ3名 女子13名). を長い間繰り返し考えること)を取り上げて,. (質問紙). うつ状態との関連を検討し完全主義,粘着性. ・DSRS・C(日本語版)の実施とルミネーション. 格,非機能的態度といった抑うつに関する心. 尺度については,様々な場面でのルミネーシ. 理的要因が高くてもうつ状態が直接的に引き. ョンを想定し,先行文献の定義のもと,検討. 起こされるわけではなく,ネガティブな反す. し実施。. う傾向が高い場合にのみうつ状態が引き起こ. (2)手続きと分析. されることを明らかにしている。. クラス担任が質問紙を配布し回収した。.  子どものネガティブな反すうに関する研究. 回答は無記名とし,SPSSで処理した。. (3)結果. については,わが国ではほとんど行われてお. ①hSRS・Cとルミネ』ション尺度の信頼性. らず,ネガティブな反すうを測定する尺度も 開発されていない状況である。したがって,.  の検討. 本研究では,子どものネガティブな反すうを. ・DSRS・Cは,α=.815であり,信頼性が確. 測定する尺度を開発し,子どものネガティブ. かめられた。ルミネーション尺度も,. な反すうど抑うつとの関連は見られるのかど. α=.850であり,信頼性が確かめられた。. 106一.

(2) ②各尺度間の相関.  ったが,抑うつ②とは,r=.47で中程度の.  r千51で,中程度の相関が見られた。. 相関が見られた。また抑うつ③も,r=143. ③DSRS・Cとルミネーション尺度の性差. で中程度の相関が見られた。.  性差は見られなかった。. ③DSRS−Cの学年差と性差. 【本 調 査】. ・2要因の分散分析の結果,性の主効果がみ. (1)目的と方法.  られ(凪1,107)=3.56,ρ<.05),女子の得. 子どものネガティブな反すうど抑うつとの 関連を検討する。  (対象者). 点が,男子より高かった。 ・交互作用が見られ(河1,ユ07)=3.70,ρ〈.05),.  6年生において女子の得点が,男子より高. 小学校5年生 55名(男子24名 女子31名). かった。. 小学校6年生 61名(男子32名 女子29名). ④ルミネ』ション尺度の学年差と性差. (質問紙).  学年差と性差は見られなかった。 (4)総合考察. DSRS−Cとルミネーション尺度(改訂版)を 実施。.   抑うつととルミネーションとの相関は,. (2)手続きと分析 予備調査と同じ. j仁.51(予備調査),r千42(本調査)で中. (3)結果. 程度の相関が見られた。伊藤・上里(2001). ①DSRS・Cとルミネーション尺度の. の研究においても,相関が認められていた.  因子分析. ことから,この研究の結果は先行研究と一. ・DSRS・Cについて主因子法プロマックス回. 致していることが示された。. 転による因子分析を行った結果,3因子(α.  DSRS・Cでは,交互作用が見られ,6年. =、76)が抽出された。それを抑うつ①「楽. 生では,女子の得点が男子より高かった。. しみの減退」(α=.70),抑うつ②「活動性. 村田ら(1996)の研究においても,有意差. の減退」(d=.71),抑うつ③「悲哀感」(α. は認められなかったものの6年生の平均得. =.53)と命名した。. 点が,2年生から5年生の平均得点よりも. ・同じく,ルミネーション尺度について因子. やや高く,またカットオフスコアを超える. 分析を行った結果,2因子(α=.81)が抽. 人数は,女子のほうが男子よりいくらか多. 出された。それを「ネガティブな反すうの. かったことから,本研究の結果は,村田ら. コントロール木可能性」(α=、69)「反すう. の研究を支持したものであったといえる。. 傾向」(α=.77)と命名した。.   しかし,ルミネーション尺度では,学年. ②各尺度問の相関. 差・性差ξもに交互作用が見られなかった. 抑うつととルミネーションとの相関は,r. ことから,今後の検討課題を残していると. =.、42で中程度の相関が見られた。結果は. いえる。. 以下のとおりである。ルミネーショ.ンの下. 主任指導教員   大野 裕史. 位尺度と抑うつ①との相関は,見られなか. 指導教員     岡村 寿代・. 107一.

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