初等音楽科教育における打楽器指導法の重要性 : 奈良県指定無形民俗文化財「丹生太古踊」を視点として
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(2) 第3節小学校学習指導要領における器楽教育の変遷. 戦後の音楽科教育において,美的情操を高め. 一昭和22年試案から平成20年告示_. ることを中心とし,〈器楽〉が最も重要であると. 第2章文化財の概要及ぴ奈良に伝わる『丹生太古踊」について. された指導から改訂を重ね,第8次『学習指導. 第1節 文化財の目的と対象及ぴ件数. 要領』では,我が国の音楽や郷土の音楽の指導. 第2衛 『丹生太古踊」の概要. を一層充実させ,伝統や文化の継承と創造への. 第3節 「丹生太古踊り保存会」今西稔氏へのインタビュー調. 関心を高めていくことが求められた。. 査. 第2章第3節の今西氏とのインタビュー調査. 第3章 r丹生太古踊」を用いた打楽器指導. を通して,民俗芸能を後世へ繋いでいくために. 第1節 r丹生太古踊」の指導場面とその指導方法. も,地域に根ざした伝承活動を積極的に学校側. 第2節 r丹生太古踊」の教材化及ぴ打楽器指導. からも取り組んでいく姿勢が求められているこ. おわりに. とが明らかになった。「丹生太古踊」を教材とし. 3.誓文の標裏. て学校の教育活動の中に位置づけることは,保. 第1章では,戦後我が国の器楽教育において,. 存会をはじめ,伝承活動を行っている人々にと. 中心的な役割を果たした諸井三郎の教育理念や. っては大変喜ばしいことである。. ドイツの作曲家カール・オルフからの影響,さ. 実際扱われている小学校の教科書においても,. らに学習指導要領における変遷からの打楽器の. 様々な地方の伝統音楽が取り上げられて紹介さ. 位置づけなどについて史的考察を行った。. れている。我が国の音楽や郷土の音楽の学習を. 第2章では,我が国の文化財がどのように保. 音楽科の授業において充実させるためには,地一. 存及び活用を行っているのかを調査した。さら. 域の伝統音楽を取り入れることが何よりも音楽. に筆者の出身地である奈良県において,今日ま. 科目標の達成にもつながる指導である。また,. で伝えられてきている文化財の中から,r丹生. 専門の打楽器指導においても十分に関連させる. 太古踊」に視点をおき,その活動団体であるr丹. ことができる指導法となった。. 生太古踊り保存会」を訪ね,今西稔代表とのイ. 平成23年3月,東北地方に大きな被害をも. ンタビュー調査を通して,歴史的認識を深めた。. たらした大津波,また9月には,近畿地方に大. 第3章では,島崎(2001)が提唱するく素材. きな台風被害を及ぼした。この被害により各地. 発展型〉による指導法に基づいて,小学校にお. で古くから守られてきた伝統芸能の衣装や楽器. ける指導場面を想定し,太古踊と他教科との関. を失ってしまった地域も少なくないだろう。そ. 連について詳しく述べていく。さらに「丹生太. して,今後の復興に向けて,学校教育において. 古踊」の教材化及び打楽器指導法を提案し,音. の伝統文化に関する取り組みが益々必要となる. 楽科の授業においてどのように発展及ぴ関連を. のではないだろうか。各地に伝わる伝統芸能が,. 図るかについて考察する。. 後世へと繋ぐための核に学校が位置付いて取り. 4.組合考察. 組まれていくことを期待し,筆者自身も研究に. 本論文においては,奈良県に豊富に残されて. 努めたい。. いる文化財の中から,奈良県指定民俗文化財「丹. 生太古踊」を視点として,教材化及びそれを用. 主任指導教員 木下千代. いた新たな打楽器指導法を提案することを目的. 指導教員 河内勇. として研究に取り組んだ。. 0373一.
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