商業科「原価計算」学習指導案
1 単元名 第Ⅵ編 原価情報の活用 第1章 利益計画と直接原価計算 2 単元設定の理由 ○単元観 企業を維持、発展させていくためには経営活動についての利益計画が必要である。しかし、これまで学習してきた 原価計算は、製品の製造に関連して生じたすべての原価要素を計算する全部原価計算であったが、全部原価計算は、 短期利益計画に必要な情報が入手できない。本単元では、直接原価計算が、売上高、原価、利益の関係についての 基本的な計算を通して、短期利益計画に有用な情報を提供できることを理解させる。 ○生徒観 本クラスの生徒に対しアンケート調査を実施したところ、原価計算が「得意」「どちらかといえば得意」であると ○%の生徒が答えており、授業においても積極的に取り組む姿勢は見られるが、授業内での発表や自分の考えを表 すことが得意でない生徒が多い。また、資格取得に対しては○%の生徒が学習の目標として意識する一方で、原価 計算が社会においてどのような役割を果たしているのかあまり意識できていないことが伺えた。このことから、新 高等学校学習指導要領の教科「商業」の目標にもある実際のビジネスを学ばせるためにも、実際のデータを活用し て原価計算との繋がりを理解させたい。また、発表等に苦手意識を感じている生徒が多いため、生徒一人一人がし っかりと考える機会を設定するとともに、ペアワークを用いて自分の意見を伝える能力の育成と相手の意見を聞く 態度を身に付けさせたい。 ○指導観 本単元の指導に当たっては、直接原価計算が、売上高、原価、利益の関係についての基本的な計算を通して、短期 利益計画に有用な情報を提供できることを理解させたい。そこで、本校で行われた学校行事での模擬店舗販売のデ ータを活用し、変動費と固定費の分類から損益分岐分析までをペアワークにおいて考えさせることにより、直接原 価計算が短期利益計画に有用であることを学ばせたい。 3 単元指導目標 ・直接原価計算に対し実際の原価情報を活用することで積極的に取組ませる。 【関心・意欲・態度】 ・直接原価計算では、変動費と固定費に分け、短期利益計画にどのように情報を活用するのか考察させる。 【思考・判断・表現】 ・直接原価計算の基礎的・基本的な技能を身に付け、売上高、原価、利益の基本的な計算ができるようにさせる。 【 技 能 】 ・直接原価計算の基礎的・基本的な知識を身に付け、短期利益計画に活用することができることを理解させる。 【知識・理解】 4 指導計画(単元の配当時間)(4時間) 第1次……利益計画と直接原価計算の意味 第2次……直接原価計算の手続き 第3次……損益分岐分析 ………3時間 本時(2/3時間) 5 本時 (1)本時の指導目標(到達目標) ・損益分岐分析を適切に処理することで、直接原価計算が短期利益計画に有用であることを理解できるようにな る。 (2)本時の手立て ・学校行事の模擬店舗販売でのデータを活用して、企業経営者の視点から考察させペアワークを通して互いに意見 を出し合わせる場を設定する。 (3)本時の授業仮説 ・本時の学習において、学校行事の模擬店舗販売でのデータを活用して、企業経営者の視点から考察させペアワー 1時間クを通して互いに意見を出し合わせる場を設定すれば、損益分岐分析を適切に処理し直接原価計算が短期利益計画 に有用であることを理解できるだろう。 (4)教 材 ・教師:教科書「原価計算」(東京法令出版)(①)、ワークシート(②)、電子黒板(③) ・生徒:教科書「原価計算」(東京法令出版)(①)、ワークシート(②) (5)学習の展開(学習指導過程) 学習内容・活動 教師の支援 指導上の留意点 教材 時間 配当 学習 形態 評 価 導入 ○前時に学んだ内容を確 認する。 ○本時のめあてを確認す る。 ○利益計画と直接原価計算の意味・目 的について想起するために、電子黒板 で前時のワークシートを提示し確認さ せる。 ① ② ③ 5分 一斉 展開 ○原価を変動費と固定費 に分ける。 ○売上、原価、利益の関 係を考察させる。 (考察1) ○損益計算書を作成し、 変動費率と貢献利益率 について理解する。 (考察2) ○損益分岐点の意味と損 益分岐分析について理 解する。 (考察3) ○短期利益計画を考え る。 (考察4) ○損益分岐分析を理解できるようにす るために、模擬店舗販売の焼そば店で のデータを活用して、変動費と固定費 に分けさせる場を設定する。 ・自分の考えをワークシートに記入 させる。生徒の考えが深まっていな い場合は、個別に変動費と固定費の 概念を再度、確認する。 ○売上高、原価、利益の関係を考察さ せるために、模擬店舗販売の焼きそば を1個販売したときの原価要素をワー クシートへ記入し考察させる。 ・売上高、原価、利益の関係に着目 させ、固定費と変動費の違いに気付 かせる。 ○変動費率と貢献利益率を理解するた めに、模擬店舗販売の焼きそば店のデ ータを活用し損益計算書を作成させ る。 ・変動費率と貢献利益率の関係性を 理解させる。 ○損益分岐点は利益を出すために重要 であることを理解させるために、売上 高と総費用が一致する点を求めさせ る。 ・損益分岐点を理解させるために、 利益が出るか損が出るかの分岐点の 事例となるデータを提示する。 ・損益分岐点をワークシートに記入 させ、ペアで損益分岐分析をさせ る。 ○短期利益計画を考えることができる ようにするために、適切な目標営業利 ① ② ③ ④ ① ② ③ ④ 40 分 一斉 個別 ペアワ ーク ペアワ ーク 一斉 ペアワ ーク ○ペアワークに おいて、互いに 考え、表現する こ と が で き た か。 【思考・判断・ 表現】 学習のめあて:短期利益計画を立てよう。
益を考えさせる。 ・どのくらいの目標営業利益が適切 かワークシートのデータを活用して ペアで考えさせ、条件内で設定させ る。 [条件] 販売単価 300 円 販売時間 10 時~15 時 来場者数 1,500 人 (主な客層 家族) ・設定した目標営業利益を達成でき る売上高をペアで考えさせる。 ペアワ ーク ペアワ ーク ○直接原価計算 が短期利益計画 に有用であるこ と が 理 解 で き る。 【知識・理解】 ま と め ○本時のまとめ ワークシートにまとめ る。 ○本時に学習した内容を振り返り、気 づいた点をワークシートにまとめさせ る。 ② 5分 個別 (6)評価 A B C 直接原価計算が短期利益計 画に有用であることを理解 し、損益分岐分析ができる ようになったか。 【知識・理解】 直接原価計算が短期利益計 画に有用であることを理解 し、自分で損益分岐分析が できるようになった。 直接原価計算が短期利益計 画に有用であることは理解 できなかったが、自分で損 益分岐分析ができるように なった。 直接原価計算が短期利益計 画に有用であることが理解 できず、損益分岐分析がで きなかった。 ペアワークにおいて、互い に考え、表現することがで きたか。 【思考・判断・表現】 ペアで積極的に意見を出し 合い、損益分岐分析を考え ることができた。 ペアで確認しながら、損益 分岐分析を考えることがで きた。 ペアで考えることができな かった。